第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度(平成28年6月1日から平成29年5月31日まで)における世界経済は、米国では、雇用回復を背景に住宅投資、個人消費が堅調に推移し、拡大基調が継続しました。欧州では、英国のEU離脱選択による金融市場の一時的な混乱はありましたが、堅調な景気回復が維持されました。新興国経済においては、中国では景気対策の効果などにより持ち直しの動きに転じましたが、インドでは高額紙幣の廃止の影響などによる減速が見られ、ブラジルでは底打ちの兆しが出てきたもののマイナス成長を脱するには至りませんでした。わが国経済は、個人所得、企業収益の回復を背景に、全体的には緩やかな回復基調が続きました。

 当種苗業界は、国内需要は頭打ちの状況にありますが、海外におきましては、新興国を中心に、野菜種子、花種子の需要は拡大を続けております。

 このような状況のなか、当社グループの国内卸売事業は、野菜種子の売上が好調に推移した結果、前期比増収となりました。海外卸売事業につきましては、野菜種子売上が大幅に増加し、花種子の売上も増加したことから前期比大幅な増収となりました。一方、小売事業は、不採算商品の削減を進めたことから、売上は前期比大幅な減収となりましたが、業務コストの圧縮にも努めたことから、セグメントの営業損益は改善いたしました。

 当社グループの当連結会計年度における業績は、売上高は618億44百万円(前期比30億70百万円、5.2%増)となりました。営業利益は、利益率の高い種子の売上増加が売上総利益を押し上げた結果、77億2百万円(前期比3億85百万円、5.3%増)となりました。また経常利益は、為替差損が減少したことなどから営業外収支が前期比改善し、82億50百万円(前期比6億95百万円、9.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益も、61億12百万円(前期比8億96百万円、17.2%増)と増収増益となり、営業利益、親会社株主に帰属する当期純利益は、昨年度に続き過去最高益を更新しました。

 

 セグメント別の業績の概要は次のとおりです。

①国内卸売事業

 野菜種子の売上が好調に推移した結果、前期比増収となりました。野菜種子では、ブロッコリー、ネギ、レタスなどが、大幅に売上を伸ばしました。花種子は、市況の停滞による作付減が響き、微減となりました。資材は、原油高騰及び鉄鋼板の値上げによる農業用パイプ、ハウス部材等の駆け込み需要等により、微増となりました。

 これらの結果、売上高は、前期比3億42百万円(同2.1%)増の167億7百万円となり、営業利益は前期比31百万円(同0.6%)減の52億96百万円となりました。

 

②海外卸売事業

 地域別の状況をみますと、アジアでは、ブロッコリー、ホウレンソウ、トルコギキョウ、ヒマワリなどが大きく伸びたことから、前期比増収となりました。北米につきましては、ブロッコリー、トマト、ニンジン、ホウレンソウ、キャベツ、ビート、メロンなどの野菜種子が好調に推移したことから、前期比大幅な増収となりました。欧州では、ブロッコリー、ホウレンソウ、メロン、トルコギキョウなどが伸び、前期比増収となりました。南米につきましては、為替が円安へ進行したことに加え、ブロッコリー、トマト、カボチャ、ペッパー、メロン、レタスなどの野菜種子が好調に推移したことから、前期比大幅な増収となりました。

 品目別にみてみますと、野菜種子ではブロッコリー、トマト、カボチャ、ホウレンソウ、メロンなどが売上を大きく伸ばし、野菜種子全体で前期比大幅な増収となりました。花種子につきましても、トルコギキョウやヒマワリなどの売上が大きく伸びたことなどから、前期比増収となりました。

 これらの結果、売上高は、前期比32億24百万円(同10.1%)増の352億99百万円となり、営業利益は、前期比1億94百万円(同1.9%)増の103億69百万円になり、増収増益となりました。

 

③小売事業

 ホームガーデン分野は、夏から秋にかけての天候不順の影響や資材の販売不振、また、前期から引き続き、不採算商品の削減を行っていることにより、売上高は前期比大幅な減収となりました。一方、利益面では、不採算商品の削減を進めたことに加え、業務コストの圧縮にも努めた結果、大きく改善いたしました。

 通信販売分野では、サカタ友の会の新制度(Web会員制度)への移行が完了しました。印刷物として刊行していた紙媒体の「園芸通信」を電子媒体へ切り替えるなどにより経費を圧縮することができました。しかしながら、秋の長雨等の天候不順の影響もあり、苗・球根を中心に売上が伸びず、減収となりました。

 ガーデンセンターでは、イベントとセール開催の頻度を増やしたことにより、種子と植物の売行きは好調でしたが、ノベルティ商品の販売不調が大きかったために減収となりました。

 これらの結果、売上高は、前期比10億85百万円(同11.7%)減の82億21百万円となった一方、営業損益は黒字化し、営業利益は65百万円(前期は2億90百万円の営業損失)となりました。

 

④その他事業

 造園緑花分野は、民間・公共の大型工事完工及び維持管理業務の増加により、前期比大幅な増収増益となりました。

 これらの結果、売上高は前期比5億89百万円(同57.4%)増の16億15百万円となり、営業利益は53百万円(同542.9%)増の63百万円となりました。

 

(2)キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末比26億37百万円増加し、141億34百万円となりました。各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は、次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動によって得られた資金は76億13百万円(前期は得られた資金43億84百万円)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益83億18百万円、減価償却費18億64百万円、仕入債務の増加による資金の増加21億46百万円、たな卸資産の増加による資金の減少20億86百万円、法人税等の支払額21億33百万円などによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動によって支出した資金は29億1百万円(前期は支出した資金34億30百万円)となりました。これは主に、定期預金の預入による支出25億52百万円、定期預金の払戻による収入18億20百万円、有形固定資産の取得による支出20億93百万円などによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 財務活動によって支出した資金は20億16百万円(前期は得られた資金3億35百万円)となりました。これは主に、短期借入金の純減額9億92百万円、長期借入れによる収入3億23百万円、配当金の支払額11億26百万円などによるものです。
 

2【仕入及び販売の状況】

(1)仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年6月1日

  至 平成29年5月31日)

前年同期比(%)

国内卸売事業(百万円)

7,791

△2.2

海外卸売事業(百万円)

16,065

6.8

小売事業(百万円)

5,284

△15.3

報告セグメント計(百万円)

29,140

△0.4

その他事業(百万円)

1,367

63.9

合計(百万円)

30,507

1.4

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

    2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)販売実績

 当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年6月1日

  至 平成29年5月31日)

前年同期比(%)

国内卸売事業(百万円)

16,707

2.1

海外卸売事業(百万円)

35,299

10.1

小売事業(百万円)

8,221

△11.7

報告セグメント計(百万円)

60,228

4.3

その他事業(百万円)

1,615

57.4

合計(百万円)

61,844

5.2

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

    2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)経営方針

 当社は、良質な商品とサービスの提供によって、世界の人々の生活と文化の向上に貢献し、世界一の種苗会社を目指すことを経営理念として、「品質・誠実・奉仕」を社是に掲げながら生命(いのち)への貢献を果たしてまいります。

 当社は、採算性と財務の健全性を重視する堅実な経営と株主利益の追求によって企業価値の増大に努めます。

 また、生産者にも消費者にも喜んでいただける「野菜と花の種苗」をいち早く開発するとともに、高品質種子の安定生産と供給を実現することによって、世界の種苗界をリードする種苗会社として躍進することを目指します。

 

(2)経営環境及び対処すべき課題

 国内の農業分野は、農業人口の減少や高齢化に歯止めがかからず、また、作付け延べ面積が減少しているほか耕作放棄地の再生も思うように進んでおりません。そのような中、政府が掲げる成長戦略の一環として農産物の輸出増大、農家の所得倍増計画が注目されております。これらを実現するためには、付加価値の高い種苗の安定供給がますます重要となっており、タネを提供する種苗会社の社会的な役割がグローバルに高まりつつあります。

 一方で、農薬や穀物種子を含む世界のアグロケミカル産業を俯瞰すると、多国籍最大手の合併が相次ぎ、業界の寡占化が一段と進んでおります。

 このような中、人々に心の安らぎをもたらす花、体に健康をもたらす野菜の種子を提供する種苗会社が担うべき社会的役割は、これまで以上に高まっていると言えます。

 当社グループではこうした状況の下、下記に掲げた課題に取り組みながら、持続的な研究開発活動とグローバルな営業展開をさらに推し進め、高い収益力と健全な財務体質を兼ね備えた種苗業界のリーディングカンパニーを目指してまいります。

 

①高収益ビジネスモデルの確立

 生産者が安心して栽培を実現し、高い収益の確保につなげられるよう、当社では高品質で、オリジナル性の高い種苗を継続的に創出する研究体制の構築を行っております。

 また、新たにトップシェアを狙う戦略品目の開発・拡販に努め、経営資源の重点戦略品目への集中とアジアを中心とした新興国市場における成長機会の取り込みによる高収益体制を確立いたします。

 

②不採算事業の構造改革による早期黒字化の実現

 アマチュア園芸家向け小売事業における収益・コスト構造改革をさらに進めております。また緑花事業の収益の更なる改善と市場におけるプレゼンスの確立を目指します。

 

③安定供給と効率化を実現するグローバルサプライチェーンの整備

 種子の安定供給を実現する生産体制・技術を確立し、効率的なグローバルサプライチェーンマネジメント体制の実現に向けた仕組みづくりを行い、コストと在庫の削減を目指します。

 

④グローバルカンパニー実現に向けた人材育成、組織、マネジメント体制の構築

 日本国籍のグローバルカンパニー実現に向けたグローバルな人的資源の管理体制の構築や、グローバル経営体制の整備とグループマネジメントの高度化をさらに進めます。

 

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。また、東日本大震災によって新たに認識されたリスクへの備えを徹底し、今後の対応などに活かしてまいります。

 

(1)天候リスク

当社グループの主要な事業である「野菜種子」「花種子」「球根」「苗木」の販売には、「世界各地の天候変化」が大きく影響を与えます。その結果、各地における天候不良は、これらの事業における売上の低迷をもたらし、業績に悪影響を与える可能性があります。

また、商品の生産については世界19ヵ国に生産を分散し、かつ同一地域でも複数以上のグループ外生産者にその生産を委託してリスク分散を図っております。しかしながら、播種期から採種期までの間に起こる局地的、突発的な天候変化によって十分な品質や生産量が確保できない場合、業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(2)事業展開地域の地政学的、社会的な制度などの影響

当社グループは、生産・研究開発・販売拠点として、日本を含めて全世界で20ヵ国に事業展開を行っております。うち、農場及び研究施設として、国内5ヵ所、海外で8ヵ国10ヵ所に拠点を持っております。これらの事業展開地域の一部においては、次のようなリスクが内在しております。

a.予期しない法律又は規制の制定又は改廃

b.政治・経済の混乱

c.テロ・紛争の発生などによる社会的混乱

d.地震などの天変地異の発生

e.コンピューターウイルスや諸情報の漏洩など、情報化に伴う問題の発生

これらの事象が発生した場合は、当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(3)育種開発リスク及びブリーダーの人的資源に関するリスク

育種開発リスクとしては、育種目標を設定してから10年以上を必要とする育種開発の性格上、投資コスト負担リスク、開発実現性リスク、商品ニーズが変化してしまうリスク、他社との開発競争リスクなどがあります。さらに、育種開発は遺伝資源の有無とともに、育種研究者であるブリーダー個々人の能力に大きく依存します。従ってブリーダーが育種途上で社外流出すると、担当する品種の育成に障害が出て良質な商品の完成が難しくなるリスクを有しており、業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(4)安全性に関するリスク

当社グループでは、創業者坂田武雄の唱えた社是「品質・誠実・奉仕」に則り、品質と安全性に対する信頼を最重要課題のひとつと位置づけ、商品クレームへの適切な対応、事故の未然防止などにも積極的に取り組んでおります。しかしながら、「生き物」である商品の性質上、品質の水準や均一性などに不測の事態が生じるケースや、種子に由来しない環境や生産技術面からのリスクが発生し、業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(5)為替変動に関するリスク

当社グループは海外各地において商品を生産・販売しております。各地域において現地通貨にて作成された財務諸表は、連結財務諸表作成のために円換算されております。このため、為替相場の変動は、現地通貨における価値に変動がなかったとしても、業績に悪影響を与える可能性があります。また、当社グループが原材料及び商品の一部を調達あるいは輸出している海外との取引は、為替変動の影響を受ける可能性があります。こうした影響を最小限に止めるべく、当社グループでは、通貨別金額の変化に常時注意を払っております。しかしながら、予測を超えて急激に為替レートが変動した場合には当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(6)保有資産の価値変動リスク

当社グループは、様々な資産を保有しておりますが、土地や有価証券などの資産価値が下落した場合には当社グループの業績に悪影響を与える可能性があります。

 

(7)自然災害、事故などによるリスク

自然災害やその他の予期せぬ事態が発生した場合、当社グループの業績や事業活動に大きな影響を与えるおそれがあります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

6【研究開発活動】

主力商品である野菜と花の品種開発は、研究本部が統括し、全世界の市場に向けた品種の育成を行っております。研究拠点として、日本国内では静岡県掛川市をはじめ5農場を、海外では北米、南米、欧州などに10農場を配しております。

研究開発者はグループ全体で約400人、当連結会計年度における研究開発費は54億40百万円であります。なお、研究開発費については、セグメント別に関連付けることが困難であるため、その総額を記載しております。

当連結会計年度の主な研究内容及び成果は、次のとおりであります。

(1)国内卸売事業及び海外卸売事業

①野菜

 当連結会計年度は、一般社団法人日本種苗協会主催の第67回全日本野菜品種審査会におきまして、ホウレンソウ「C4-044」が1等特別賞、エダマメ「とびきり」が1等特別賞とともに、農林水産大臣賞を受賞いたしました。また、平成28年度千葉県野菜品種審査会におきましても、ダイコン「SC3-295」が、農林水産大臣賞を受賞いたしました。国内外における高いシェア獲得の原動力でもある研究開発力が評価されました。

 新品種に関しましては、耐寒性に極めて優れ、食味良好なハクサイ「冬月90」、極硬玉で裂果に強い夏秋栽培向け大玉トマト「麗月」、収量性がよい夏用小ネギ「竹千代」、形が良く結球安定性に優れた玉レタス「パワースイープ」、低温伸張性と晩抽性を兼ね備えたコマツナ「はまつづき」を発表するなど、オリジナル性を重視した品種の開発を継続しております。今後も生産者にも消費者にも喜ばれる品種開発に邁進いたします。

 海外市場におきましては、日本国内で開発された品種のみならず、海外の各農場で育成された品種が現地市場でご好評を頂き、販売増加に貢献しております。また、欧阿中東圏の研究開発拠点であるフランス・ウショー農場に、新しい研究施設を開設いたしました。野菜の新品種の開発、試作評価などを強化してまいります。

 さらに、野菜品種の特許を中心としたパテントプールを組織するオランダの民間団体「International Licensing Platform Vegetable」に加盟し、野菜の品種開発に関わる特許にアクセスすることを通じて、研究活動を活性化するとともに、優良品種の開発を加速させてまいります。

 

②花

 当連結会計年度は、一般社団法人日本種苗協会主催の第62回全日本花卉品種審査会におきまして、ジニア「プロフュージョン レモン」(SM4-226)、アスター「あずみ ローズピンク」、ケイトウ「ファイアリーレッド」、ストック「マイム ライトピンク」、ハボタン「K5-14」が、1等特別賞を受賞いたしました。また、ジニア「プロフュージョンレモン」は、農林水産大臣賞も受賞しております。さらに、ジニア「プロフュージョン レッド」は、世界二大花き品評会であるフロロセレクト(欧州花き種苗審査会)で金賞、オール アメリカ セレクションズ(全米審査会)で最高賞を受賞し、ダブル受賞する栄誉に浴しました。

 新品種では、切り花リンドウ「クラリナ® サファイア」をはじめ、ユニークな草姿のプリムラ「アラカルト シュシュ」シリーズ、べと病抵抗性を備えたヒマワリ「ビンセント®(2型) タンジェリンDMR」、モコモコした草姿がかわいいハボタン「バニー」シリーズなどの販売を開始し、今後の売り上げに大きく貢献できると期待しております。

 また、世界初となる無花粉タイプのトルコギキョウを開発いたしました。無花粉タイプのトルコギキョウは、雄しべが不完全なため花粉が発生せず、花もちが非常に優れ、飛散した花粉による花の汚れが発生しない画期的なものとなります。この技術開発は、トルコギキョウを新しいステージに引き上げ、今後の利用拡大に一層の弾みがつくことを期待しております。

 

 以上、研究部門では、今後も世界に類を見ないサカタオリジナル商品の開発に精励し、全世界へ「心と体の栄養」をお届けできるように努めてまいります。

 

(2)小売事業
 当事業に該当する研究開発は行っておりません。

 

(3)その他事業
 当事業に該当する研究開発は行っておりません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)重要な会計方針および見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたりまして、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。

 詳細につきましては、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

(2)当連結会計年度の経営成績の分析

①売上高および営業利益

 売上高は、アジアや北米を中心に販売が大きく増加したこと等により、前連結会計年度比30億70百万円(前期比5.2%)増加し、618億44百万円となりました。

 売上原価は、前連結会計年度比7億30百万円(同2.7%)増加し、282億69百万円となりました。この結果、売上総利益は前連結会計年度比23億40百万円(同7.5%)増加し、335億74百万円となりました。

 販売費及び一般管理費は、前連結会計年度比19億55百万円(同8.2%)増加し、258億71百万円となりました。この結果、営業利益は前連結会計年度比3億85百万円(同5.3%)増加し、77億2百万円となりました。

②営業外損益および経常利益

 為替差損が、前連結会計年度比1億82百万円(同72.8%)減少し、67百万円を計上したことなどにより、営業外損益は前連結会計年度の2億37百万円の黒字(純額)から5億47百万円の黒字(純額)となりました。この結果、経常利益は、前連結会計年度比6億95百万円(同9.2%)増の、82億50百万円となりました。

③特別損益および税金等調整前当期純利益

 固定資産売却益を1億4百万円計上した一方で、減損損失を36百万円計上しました。その結果、特別損益は前連結会計年度の51百万円の赤字(純額)から、67百万円の黒字(純額)となりました。この結果、税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比8億14百万円(同10.9%)増の83億18百万円となりました。

④法人税等(法人税等調整額を含む。)

 法人税等は、前連結会計年度の22億60百万円から、当連結会計年度は21億72百万円となりました。これは、主に、法人税等調整額が1億19百万円減少したことによるものです。

⑤親会社株主に帰属する当期純利益

 親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度8億96百万円(同17.2%)増の61億12百万円となりました。

 なお、事業のセグメント別の売上高と営業利益の概況については、「1 業績等の概要 (1)業績」に記載しております。

 

(3)当連結会計年度の財政状態の分析

①資産の部

当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ73億9百万円増加し、1,161億69百万円となりました。これは主に現金及び預金が38億4百万円、受取手形及び売掛金が5億97百万円、たな卸資産が20億44百万円、有形固定資産が4億47百万円増加し、長期繰延税金資産が4億14百万円減少したことなどによるものです。

②負債の部

負債合計は、前連結会計年度末に比べ21億2百万円増加し、220億75百万円となりました。これは主に支払手形及び買掛金が21億46百万円、短期借入金が2億38百万円増加し、長期借入金が10億77百万円、長期繰延税金負債が2億83百万円減少したことなどによるものです。

③純資産の部

純資産合計は、前連結会計年度末に比べ52億6百万円増加し、940億93百万円となりました。これは主に利益剰余金が49億87百万円増加したことなどによるものです。

以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の81.5%から80.9%となりました。

 

(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析

①キャッシュ・フローの状況

 キャッシュ・フローの状況については、「第2 事業の状況 1. 業績等の概要」にて記載したとおりです。

 なお、当社グループのキャッシュ・フロー関連指標の推移は次のとおりであります。

 

平成25年5月期

平成26年5月期

平成27年5月期

平成28年5月期

平成29年5月期

自己資本比率(%)

86.4

84.3

82.9

81.5

80.9

時価ベースの自己資本比率(%)

66.1

63.8

93.5

108.9

136.9

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

297.9

100.7

91.4

114.8

55.1

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

12.7

45.0

61.5

56.4

68.7

  (注)自己資本比率:自己資本/総資産

   時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

   キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債(リース債務は除く)/キャッシュ・フロー

   インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

※ 1. 各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

※ 2. 株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

※ 3. キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

※ 4. 有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

 

②資金需要の主な内容

 当社グループの資金需要のうち主なものは、種子および資材の購入費用のほか、生産経費、販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。営業費用の主なものは、給与、賞与等の人件費、運搬費、販売荷造費、広告宣伝費等であります。

 また、当社グループは、生産設備の拡充、合理化および研究開発力の強化等を目的として、継続的に設備投資を実施しております。

 当社グループの当連結会計年度末における有利子負債に対する金利負担は、支出に占める割合としては十分低く、金利上昇による影響が限定的な範囲にとどまる有利子負債残高水準にあります。

③資金調達の可能性

 資金の流動性については、手元流動性の確保により不測の事態に対応できるようにしております。資金の調達については、本社国内各子会社および海外の各地域統括会社とも、取引金融機関との良好な関係を維持しており、現地の状況に適する対応が可能な体制をとっております。

 

(5)経営者の問題認識と今後の方針について

 経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 3.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。