第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

(継続企業の前提に関する重要事象等)

当社グループは前連結会計年度までに継続して営業損失及び当期純損失を計上し、また、当第1四半期連結累計期間においては69百万円の営業損失、68百万円の四半期純損失を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。

しかしながら当第1四半期連結会計期間末において現金及び預金282百万円を保有し、また、運転資金の効率的な調達のために主要な取引銀行3行と当座貸越契約を締結するなど、必要な資金枠を確保しており、さらに、「3 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(5)重要事象等について」に記載のとおり、当該重要事象等を解消するための対応策を実施していることから、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、四半期連結財務諸表等への注記は記載しておりません。

 

2【経営上の重要な契約等】

当社は、自社品種いちご果実の栽培について、生産農家との間で「栽培契約書」を締結しております。その主な内容は、以下のとおりであります。

契約締結先

期間

主な内容

生産農家個人

契約締結日から1年間

(自動更新規定なし)

・いちご果実の生産が目的であること

・当社が販売する苗の品種及び数量

・当社選果規格に合致する果実をすべて当社へ出荷すること

・種苗の他人への譲渡、増殖、保存等の禁止

(注)1 契約締結先は、農業生産法人あるいは農業協同組合の場合もあります。

2 契約期間は1年間で満了しますが、種苗の他人への譲渡、増殖、保存等の禁止規定は期間満了後も効力を有することとなっております。

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1)業績の状況

当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府の経済政策や金融政策を背景に緩やかな回復傾向が見られましたが、米国政権の政策動向や北朝鮮問題、新興国経済の減速など依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社グループにおきましては、自社品種「ペチカプライム」、「ペチカサンタ」及び新品種「コア」(品種登録名「ペチカエバー」)を軸とした従来の業務用販売に加え、新品種「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)の生食用販売を展開し、いちご果実及びその他青果物の販売拡大に努めてまいりました。

この結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上高705,834千円(前年同期比7.2%増加)、営業損失69,000千円(前年同期は営業損失64,742千円)、経常損失68,547千円(前年同期は経常損失63,472千円)、親会社株主に帰属する四半期純損失68,333千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失66,006千円)となりました。

セグメントの業績は次のとおりであります。

(いちご果実・青果事業)

いちご果実・青果事業の主力商品は業務用いちご果実であります。当期間におけるいちご果実販売は、主に自社品種と輸入いちごを併用した販売を行っております。

主力となる自社品種においては、従来の業務用としての販売に加え、食味の良い新品種「夏瑞/なつみずき」(品種登録申請名「ペチカほのか」)の生食用としての販売拡大に注力してまいりました。生食用の売上高については前期を上回りましたが、業務用の売上高の減少を補うことは出来ず、いちご果実全体の売上高、利益は前年を下回る結果となりました。

その他の青果物については、青果卸売業者向けの輸入青果物の取扱量が増加したことにより、売上高は増加いたしましたが、コンビニエンスストアを中心とした既存取引先のアイテム縮小による使用量減少により、利益は減少いたしました。

一方で、業務の効率化を図ることで運送費の削減を行うなど、販売費及び一般管理費の圧縮に努めました。

この結果、いちご果実・青果事業の売上高は655,118千円(前年同期比30.2%増加)、営業損失は19,651千円(前年同期は営業損失27,913千円)となりました。

(種苗事業)

種苗生産販売事業は、自社いちご品種の「ペチカプライム」に加えて、新品種の「ペチカほのか」(商品名「夏瑞/なつみずき」)と「ペチカエバー」(商品名「コア」)を含めた3品種の種苗を生産販売しております。栽培方法には、秋に苗を定植し翌年春から秋にかけて果実を生産する秋定植と、春に苗を定植し夏から秋にかけて果実を生産する春定植の、概ね2体系の作型があります。当第1四半期連結累計期間におきましては、秋定植用苗を販売しております。

前年同期と比べて、新たに秋定植を始める生産者がいたものの、全体としては高齢化による栽培休止や一部の生産者において秋定植から春定植に作型を変更した影響により、苗販売数量は約10%の減少となりました。

この結果、種苗事業の売上高は6,679千円(前年同期比10.4%減少)、営業利益は862千円(前年同期比52.4%減少)となりました。

(馬鈴薯事業)

馬鈴薯事業は、主に種馬鈴薯の生産販売、仕入販売と、青果馬鈴薯の仕入販売からなります。主要売上品である種馬鈴薯には、秋から春にかけて販売する春作と夏に販売する秋作の2体系がありますが、そのメインは春作種馬鈴薯です。当第1四半期連結累計期間におきましては、主に秋作種馬鈴薯の販売を行っております。

種馬鈴薯の販売は、九州産の作況が悪く、供給が不足したことで販売数量が確保できず、また、青果馬鈴薯の販売は、市場価格が低迷していることで販売を控えたため、売上高、利益ともに前年同期を下回ることとなりました。

この結果、馬鈴薯事業の売上高は25,191千円(前年同期比80.3%減少)、営業損失は3,204千円(前年同期は営業利益2,824千円)となりました。

(運送事業)

運送事業は、株式会社エス・ロジスティックスが行っております。関東圏を中心とした事業展開で、当社グループの商品配送を中核としつつ、一般荷主からの配送業務受託も積極的に展開しております。当第1四半期連結累計期間は、一般荷主の配送コースの終了があったことから売上高、利益とも前年同期を下回ることとなりました。

この結果、運送事業の売上高は18,844千円(前年同期比6.8%減少)、営業損失は1,682千円(前年同期は営業利益3,325千円)となりました。

(2)財政状態の状況

(流動資産)

流動資産は、前連結会計年度末と比較して21,292千円減少し、当第1四半期連結会計期間末で716,041千円となりました。これはたな卸資産が増加したものの、現金及び預金、売掛金が減少したことが主因であります。

(固定資産)

固定資産は、前連結会計年度末と比較して10,115千円増加し、当第1四半期連結会計期間末で94,028千円となりました。これは機械装置及び運搬具が増加したことが主因であります。

(流動負債)

流動負債は、前連結会計年度末と比較して58,070千円増加し、当第1四半期連結会計期間末で242,219千円となりました。これは買掛金が増加したことが主因であります。

(固定負債)

固定負債は、前連結会計年度末と比較して805千円減少し、当第1四半期連結会計期間末で176,418千円となりました。

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末と比較して68,442千円減少し、391,432千円となりました。なお、自己資本比率は前連結会計年度末の56.0%から48.3%となっております。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当第1四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は6,197千円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)重要事象等について

 「1.事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループは前連結会計年度までに継続して営業損失及び当期純損失を計上し、また、当第1四半期連結累計期間においては69百万円の営業損失、68百万円の四半期純損失を計上しており、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。しかしながら当第1四半期連結会計期間末において現金及び預金282百万円を保有し、また、運転資金の効率的な調達のために主要な取引銀行3行と当座貸越契約を締結するなど、必要な資金枠を確保していることから、資金面に支障はないと判断しております。さらに、以下に示す課題への対処を的確に行うことにより業績黒字化を達成し、当該重要事象等が早期に解消されるよう取り組んでまいります。以上より、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、四半期連結財務諸表等への注記は記載しておりません。

①いちご果実・青果事業の収益確保

 当社は、夏秋期において自社いちご品種販売を中心にしております。平成26年には、新品種2品種(「ペチカほのか」・「ペチカエバー」)の品種登録申請を行い、平成29年に品種登録を完了いたしました。

 近年、他品種を含めた夏秋いちごの栽培面積が全国的に拡大したことにより、出荷量がピークを迎える7月下旬頃に一時的に供給過剰となる傾向が続いております。この状況を受け、業務用途以外の新たな販路の開拓を課題としておりました。

 新品種「ペチカほのか」は、平成28年より本格的に生産が始まり、北海道で生産されたものを商品名「夏瑞/なつみずき」として販売を開始しております。本品種は食味の良さが最大の特長で、これまでになかった夏場の生食用市場を開拓できる画期的な品種であります。この特長を活かし、業務用に加え、夏秋期の生食用市場の開拓並びに「夏瑞/なつみずき」のブランド力の向上に努めてまいります。

 新品種「ペチカエバー」は商品名を「コア」とし、平成29年より本格的に生産を開始しております。本品種は収量性が高く、本品種の導入により、促成いちごとの端境期及び夏秋いちごの品薄となる時期の出荷量の確保を図ります。今後はこの新品種2品種を展開することで、夏秋期におけるいちご果実の収益確保に繋げてまいります。

 また、促成いちご販売時期においては、適正な数量の仕入、及び品質向上に向けた仕入体制をより一層強化し、利益の改善を図ります。

 さらに、顧客への配送の効率化を図ることで運送費を削減し、事業全体としての利益の確保に努めます。

②種苗事業の収益拡大

 これまで夏秋期に生産されるいちごは主に業務用として使用され、冬春期のように生食用の市場はほとんどな

く、また生食用に適する品種は存在しませんでした。新品種「ペチカほのか」はこれまでの夏秋いちごにはない食味の良さを有していることから、従来の業務用の産地に加え、生食用を主体とした産地展開を図ることによって、種苗事業の収益拡大に努めてまいります。

③馬鈴薯事業における海外オリジナル品種の販売拡大

 馬鈴薯事業においては、種馬鈴薯の生産販売及び仕入販売と、青果馬鈴薯の仕入販売を行っております。当社が国内販売権を有している海外オリジナル品種は、国内の一般品種とは異なる食味や色、加工適性といった特長を持つものの、栽培面積が未だ少ない状況であります。当社はこの海外オリジナル品種の生産地を拡大し、特に青果馬鈴薯の販売を強化することによって一般消費者に対する知名度を向上させ、種馬鈴薯の販売拡大に繋げてまいります。

④運送事業の収益の維持向上

 運送事業を行う子会社「株式会社エス・ロジスティックス」は、営業基盤を関東圏に特化し、配送業務の効率化により、収益の確保に努めてまいりました。今後も、自社配送と提携業者配送を効率的に運用することに加え、新規荷主からの運送受託に向けた営業をより一層強化して、収益の維持向上を図ってまいります。

⑤人材の育成について

 当社の事業は、農業に密接に関わっております。近年の気象条件等の自然環境は変化しており、その影響を軽減するためには、机上の学習だけではなく、経験をとおして学ぶことが重要であります。当社では、いちご果実の生産指導を生産者に対し行っていることから、事業経験をとおして社内に蓄積されるノウハウや技術を共有・継承することで、今後も優秀な人材の育成に努めていく方針であります。