第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

(継続企業の前提に関する重要事象等)

当社グループは前連結会計年度までに継続して営業損失及び当期純損失を計上しております。当第3四半期連結累計期間においては41百万円の営業利益、37百万円の四半期純利益を計上し、前年同期比で業績は改善傾向にありますが、未だに継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。しかしながら当第3四半期連結会計期間末において現金及び預金288百万円を保有し、また、運転資金の効率的な調達のために主要な取引銀行3行と当座貸越契約を締結するなど、必要な資金枠を確保していることから、資金面に支障はないと判断しております。さらに、以下に示す課題への対処を的確に行うことにより業績黒字化を達成し、当該重要事象等が早期に解消されるよう取り組んでまいります。以上より、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、四半期連結財務諸表等への注記は記載しておりません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

     文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1)業績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府の経済政策や金融政策を背景に緩やかな回復傾向が見られましたが、相次ぐ自然災害の経済に与える影響や海外における不安定な政治動向など、依然として先行き不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社グループにおきましては、自社品種「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)の生食用販売、業務用販売を中心に、いちご果実及びその他青果物の販売に注力してまいりました。

この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高2,722,335千円(前年同期比13.5%減少)、営業利益41,679千円(前年同期は営業損失30,238千円)、経常利益44,281千円(前年同期は経常損失27,363千円)、親会社株主に帰属する四半期純利益37,964千円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失31,579千円)となりました。

セグメントの業績は次のとおりであります。

(いちご果実・青果事業)

いちご果実・青果事業の主力商品は業務用いちご果実であります。当第3四半期連結累計期間においては、夏秋期は「コア」(品種登録名「ペチカエバー」)、「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)などの自社開発品種と輸入いちごを、その後は国産促成いちご(とちおとめ、紅ほっぺなど)を主に販売しております。

夏秋期においては、「夏瑞/なつみずき」の食味の良さを活かした、生食用および業務用向けの販売が堅調に推移いたしました。

いちご果実販売の最需要期となるクリスマス期においては、取引先からの受注減少と関西事業所の閉鎖もあり、販売数量が前年同期を下回ることとなりました。また、クリスマス期直前の寒波の影響で市場への入荷数量が伸び悩みました。このため、いちご市場相場価格は比較的高値で推移することとなり、固定価格での販売先に対する利益が減少いたしました。

年明け以降は、コンビニエンスストアをはじめとした既存大手取引先において販売数量が増加したため、売上高、利益ともに前年同期を上回りました。

以上により、第3四半期連結累計期間を通してのいちご果実販売は、主に関西事業所閉鎖の影響で前年同期に比べ売上高は減少いたしましたが、夏秋期の自社品種の販売が堅調に推移したことと、年明け以降コンビニエンスストア向けを中心に販売数量が増加したことで、利益は改善いたしました。

その他の青果物については、青果卸売業者向けの輸入青果物の取扱量が前期に前倒しとなったことで、販売数量が減少し、売上高は前年同期を下回りました。一方でコンビニエンスストアをはじめとした既存取引先において、アイテム増加に伴い使用量が増加したため、利益は前年同期を上回りました。

販売費及び一般管理費については、関西事業所の閉鎖により圧縮できたほか、業務の効率化を図り、運送費をはじめとした経費を削減することができました。

この結果、いちご果実・青果事業の売上高は2,478,906千円(前年同期比10.8%減少)、営業利益は173,539千円(前年同期比64.6%増加)となりました。

(種苗事業)

種苗事業は、自社いちご品種の「ペチカほのか」(商品名「夏瑞/なつみずき」)と「ペチカエバー」(商品名「コア」)を生産販売しております。栽培方法には、秋に苗を定植し翌年春から秋にかけて果実を生産する秋定植と、春に苗を定植し夏から秋にかけて果実を生産する春定植の、概ね2体系の作型があります。当第3四半期連結会計期間においては、秋定植用苗の販売を終え、春定植用苗の販売を行っております。

当第3四半期連結累計期間におきましては、主に生産者の栽培休止や規模縮小の影響により、自社品種の種苗販売本数は前年同期に比べて約10%減少いたしました。しかしながら、既存産地および新規産地に対する苗の販売価格の見直しを行ったことで、売上高、利益ともに回復いたしました。

この結果、種苗事業の売上高は31,778千円(前年同期比10.0%増加)、営業利益は3,431千円(前年同期比52.7%増加)となりました。

(馬鈴薯事業)

馬鈴薯事業は、主に種馬鈴薯の生産販売、仕入販売と、青果馬鈴薯の仕入販売からなります。主要売上品である種馬鈴薯には、秋から春にかけて販売する春作と夏に販売する秋作の2体系がありますが、そのメインは春作種馬鈴薯です。当第3四半期連結会計期間におきましては、主に春作種馬鈴薯の販売を行っております。

種馬鈴薯の販売においては、秋作向け産地の作況が悪く、供給が不足したことで販売数量が前年より減少いたしました。春作向けは、青果馬鈴薯の市場価格低迷により栽培面積が縮小傾向となった影響を受け、受注数量が減少いたしました。

また、青果馬鈴薯の販売は、市場価格の低迷により販売を控えたため、売上高、利益ともに前年同期を下回ることとなりました。

この結果、馬鈴薯事業の売上高は145,845千円(前年同期比46.6%減少)、営業損失は18,078千円(前年同期は営業損失17,469千円)となりました。

(運送事業)

運送事業は、株式会社エス・ロジスティックスが行っております。関東圏を中心とした事業展開で当社の商品配送を中核としつつ、一般荷主からの配送業務受託も行っております。当第3四半期連結累計期間におきましては、売上高は前年同期を上回ったものの、人員不足による自社配送の減少で、一部配送を外注としたため経費が増加し、売上に見合う利益の確保ができませんでした。

この結果、運送事業の売上高は65,804千円(前年同期比2.0%増加)、営業利益は5,215千円(前年同期比1.4%減少)となりました。

 

(2)財政状態に関する説明

(流動資産)

流動資産は、前連結会計年度末と比較して21,908千円増加し、当第3四半期連結会計期間末で748,324千円となりました。これは売掛金が減少したものの、現金及び預金が増加したことが主因であります。

(固定資産)

固定資産は、前連結会計年度末と比較して1,257千円増加し、当第3四半期連結会計期間末で88,553千円となりました。これは建物及び構築物が増加したことが主因であります。

(流動負債)

流動負債は、前連結会計年度末と比較して12,940千円増加し、当第3四半期連結会計期間末で258,222千円となりました。これは買掛金が増加したことが主因であります。

(固定負債)

固定負債は、前連結会計年度末と比較して27,414千円減少し、当第3四半期連結会計期間末で145,551千円となりました。これは長期借入金、役員退職慰労引当金が減少したことが主因であります。

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末と比較して37,639千円増加し、433,103千円となりました。なお、自己資本比率は前連結会計年度末の48.6%から51.8%となっております。

 

(3)事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(4)研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は16,620千円であります。なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5)重要事象等について

「1.事業等のリスク」に記載のとおり、当社グループは前連結会計年度までに継続して営業損失及び当期純損失を計上しております。当第3四半期連結累計期間においては41百万円の営業利益、37百万円の四半期純利益を計上し、前年同期比で業績は改善傾向にありますが、未だに継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような状況が存在しております。しかしながら当第3四半期連結会計期間末において現金及び預金288百万円を保有し、また、運転資金の効率的な調達のために主要な取引銀行3行と当座貸越契約を締結するなど、必要な資金枠を確保していることから、資金面に支障はないと判断しております。さらに、以下に示す課題への対処を的確に行うことにより業績黒字化を達成し、当該重要事象等が早期に解消されるよう取り組んでまいります。以上より、継続企業の前提に関する重要な不確実性は認められないと判断し、四半期連結財務諸表等への注記は記載しておりません。

①いちご果実・青果事業の収益確保

当社は、夏秋期において自社いちご品種販売を中心にしております。2014年には、新品種2品種(「ペチカほのか」・「ペチカエバー」)の品種登録申請を行い、2017年に品種登録を完了いたしました。

近年、他品種を含めた夏秋いちごの栽培面積が全国的に拡大したことにより、出荷量がピークを迎える7月下旬頃に一時的に供給過剰となる傾向が続いております。この状況を受け、業務用途以外の新たな販路の開拓を課題としておりました。

新品種「ペチカほのか」は、2016年より本格的に生産が始まり、北海道で生産されたものを商品名「夏瑞/なつみずき」として販売を開始しております。本品種は食味の良さが最大の特長で、これまでになかった夏場の生食用市場を開拓できる画期的な品種であります。この特長を活かし、夏秋期の生食用市場の開拓並びに「夏瑞/なつみずき」のブランド力の向上に努めてまいります。

新品種「ペチカエバー」は商品名を「コア」とし、2017年より本格的に生産を開始しております。本品種は収量性が高く、本品種の導入により、促成いちごとの端境期及び夏秋いちごの品薄となる時期の出荷量の確保を図ります。今後はこの新品種2品種を展開することで、夏秋期におけるいちご果実の収益確保に繋げてまいります。

また、促成いちご販売時期においては、適正な数量の仕入、及び品質向上に向けた仕入体制をより一層強化し、利益の改善を図ります。

さらに、顧客への配送の効率化を図ることで運送費を削減し、事業全体としての利益の確保に努めます。

②種苗事業の収益拡大

これまで夏秋期に生産されるいちごは主に業務用として使用され、冬春期のように生食用の市場はほとんどなく、また生食用に適する品種は存在しませんでした。新品種「ペチカほのか」はこれまでの夏秋いちごにはない食味の良さを有していることから、生食用を主体とした産地展開を図ります。加えて、収量性の高い新品種「ペチカエバー」を業務用の産地に展開することで、種苗事業の収益拡大に努めてまいります。

③馬鈴薯事業における海外オリジナル品種の販売拡大

馬鈴薯事業においては、種馬鈴薯の生産販売及び仕入販売と、青果馬鈴薯の仕入販売を行っております。当社が国内販売権を有している海外オリジナル品種は、国内の一般品種とは異なる食味や色、加工適性といった特長を持っていることから、この海外オリジナル品種の販売を強化し、また、適正な数量の仕入管理を行うことで利益改善に努めます。

④運送事業の収益の維持向上

運送事業を行う子会社「株式会社エス・ロジスティックス」は、営業基盤を関東圏に特化し、配送業務の効率化により、収益の確保に努めてまいりました。今後も、自社配送と提携業者配送を効率的に運用することに加え、新規荷主からの運送受託に向けた営業をより一層強化して、収益の維持向上を図ってまいります。

⑤人材の育成について

当社の事業は、農業に密接に関わっております。近年の気象条件等の自然環境は変化しており、その影響を軽減するためには、机上の学習だけではなく、経験をとおして学ぶことが重要であります。当社では、いちご果実の生産指導を生産者に対し行っていることから、事業経験をとおして社内に蓄積されるノウハウや技術を共有・継承することで、今後も優秀な人材の育成に努めていく方針であります。

 

3【経営上の重要な契約等】

当社は、自社品種いちご果実の栽培について、生産農家との間で「栽培契約書」を締結しております。その主な内容は、以下のとおりであります。

契約締結先

期間

主な内容

生産農家個人

契約締結日から1年間

(自動更新規定なし)

・いちご果実の生産が目的であること

・当社が販売する苗の品種及び数量

・当社選果規格に合致する果実をすべて当社へ出荷すること

・種苗の他人への譲渡、増殖、保存等の禁止

 (注)1 契約締結先は、農業生産法人あるいは農業協同組合の場合もあります。

2 契約期間は1年間で満了しますが、種苗の他人への譲渡、増殖、保存等の禁止規定は期間満了後も効力を有することとなっております。