第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響があると認識している主要なリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、景気に緩やかな回復基調が見られるものの、ウクライナおよび中東地域の情勢が長期にわたって緊迫していることに加え、世界的な資源価格の値上がり、物流コストの高騰や円安が大幅な物価上昇を招くなど、先行きが不透明な状況が続いております。

このような状況の中、当社グループにおきましては、自社品種「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)の生食用販売、業務用販売を中心に、いちご果実及びその他青果物の販売に注力してまいりました。

この結果、当中間連結会計期間の業績は、売上高1,272,523円(前年同期比10.2%減少)、営業利益35,613千円(前年同期比0.6%増加)、経常利益36,691千円(前年同期比0.1%増加)、親会社株主に帰属する中間純利益は22,649千円(前年同期比16.7%増加)となりました。

セグメントの業績は次のとおりであります。

 

(いちご果実・青果事業)

いちご果実・青果事業の主力商品は業務用いちご果実であります。当中間連結会計期間においては、夏秋期は「夏瑞/なつみずき」(品種登録名「ペチカほのか」)、「コア」(品種登録名「ペチカエバー」)などの自社開発品種と輸入いちごを、その後は国産促成いちご(とちあいか、紅ほっぺなど)を主に販売しております。

自社品種の出荷時期となる夏秋期については、「夏瑞/なつみずき」の販売が引き続き好調に推移いたしました。しかしながら、本州を中心とした猛暑の影響で、他品種も含めた国産いちごの出荷数量が8月後半から減少いたしました。自社品種の主力産地である北海道については、前年ほどの厳しい残暑はなかったものの、高齢化による自社品種の栽培面積の減少もあり、夏秋期の国産いちごの取扱数量は前年に比べ減少いたしました。

12月のクリスマス時期にかけては、猛暑により促成いちごの定植が全国的に遅れたものの、秋の気温が高めで推移し、促成いちごの生育は前進傾向となりました。クリスマス前の寒波の影響も重なったことで、12月中旬のいちご果実の市場への入荷量は減少し、特に西日本で品薄の状況が続きましたが、この状況を事前に想定し、全国の生産地から計画的な調達を行うことができました。原材料の高騰等による取引先のいちご果実の使用数量の減少で、売上高は前年同期を下回りましたが、市場相場価格が高騰した西日本に供給できたことで、利益は前年同期を上回りました。

その他の青果物におきましては、コンビニエンスストアをはじめとした既存取引先において、フルーツの使用量が減少したことで、売上高、利益ともに前年同期を下回りました。

この結果、いちご果実・青果事業の売上高は1,151,702千円(前年同期比8.8%減少)、営業利益は107,535千円(前年同期比12.1%増加)となりました。

 

(種苗事業)

種苗事業は、自社いちご品種の「ペチカほのか」(商品名「夏瑞/なつみずき」)と「ペチカエバー」(商品名「コア」)を生産販売しております。栽培方法には、秋に苗を定植し翌年春から秋にかけて果実を生産する秋定植と、春に苗を定植し夏から秋にかけて果実を生産する春定植の、概ね2体系の作型があります。当中間連結会計期間におきましては、主に秋定植用苗を販売しております。

当中間連結会計期間におきましては、種苗の販売本数が減少したことと、いちご新品種の共同開発業務の終了もあり、売上高、利益ともに減少いたしました。

この結果、種苗事業の売上高2,338千円(前年同期比90.3%減少)、営業損失は4,000千円(前年同期は17,139千円の利益)となりました。

 

 

(馬鈴薯事業)

馬鈴薯事業は、主に種馬鈴薯の生産販売、仕入販売と青果馬鈴薯の仕入販売からなり、主要売上品である種馬鈴薯には、秋から春にかけて販売する春作と夏に販売する秋作の2体系がありますが、そのメインは春作種馬鈴薯です。当中間連結会計期間におきましては、秋作及び春作種馬鈴薯販売を行っております。

当中間連結会計期間におきましては、秋作向けにおいて前年の原種生産の不作により本年の種馬鈴薯の生産面積が減少したことに伴い、種馬鈴薯の供給が不足することとなり、販売数量が減少いたしました。春作向けにおいては取扱い数量が減少したものの、仕入価格の上昇に伴う販売価格の見直しを行ったことで、利益は確保することができました。

この結果、馬鈴薯事業の売上高は51,471千円(前年同期比7.4%減少)、営業利益は5,254千円(前年同期比208.9%増加)となりました。

 

(運送事業)

運送事業は、株式会社エス・ロジスティックスが行っております。関東圏を中心とした事業展開で、当社の商品配送を中核としつつ、一般荷主からの配送業務受託も行っております。当中間連結会計期間におきましては、受託業務の見直しを行い、集約を進めたことで、売上高は前年同期を下回りました。利益につきましては、引き続き利益率が高く、効率の良い配送を自社配送に切り替えを進めたことで、外注費の圧縮を図ることができ、前年同期を上回ることができました。

この結果、運送事業の売上高は67,011千円(前年同期比9.0%減少)、営業利益は8,545千円(前年同期比56.0%増加)となりました。

 

(2)財政状態の状況

(流動資産)

流動資産は、前連結会計年度末と比較して354,558千円増加し、当中間連結会計期間末で1,339,451千円となりました。これは現金及び預金、売掛金、棚卸資産が増加したことが主因であります。

(固定資産)

固定資産は、前連結会計年度末と比較して10,939千円増加し、当中間連結会計期間末で149,888千円となりました。これは機械装置及び運搬具が増加したことが主因であります。

(流動負債)

流動負債は、前連結会計年度末と比較して378,386千円増加し、当中間連結会計期間末で583,419千円となりました。これは買掛金、短期借入金が増加したことが主因であります。

(固定負債)

固定負債は、前連結会計年度末と比較して2,544千円増加し、当中間連結会計期間末で151,709千円となりました。

(純資産)

純資産は、前連結会計年度末と比較して15,434千円減少し、当中間連結会計期間末で754,211千円となりました。なお、自己資本比率は前連結会計年度末の68.5%から50.6%となっております。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比較し174,457千円増加して525,974千円となりました。

当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において営業活動の結果取得した資金は33,078千円(前年同期は118,763千円の使用)となりました。これは主に、売上債権126,748千円、棚卸資産31,178千円の増加があったものの、税金等調整前中間純利益38,102千円の計上、仕入債務154,224千円の増加があったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において投資活動の結果使用した資金は18,649千円(前年同期は27,643千円の使用)となりました。これは主に有形固定資産の取得による支出20,214千円があったことによるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当中間連結会計期間において財務活動の結果取得した資金は160,028千円(前年同期は160,126千円の取得)となりました。これは主に配当金の支払による支出37,973千円があったものの、短期借入れによる収入200,000千円があったことによるものであります。

 

 

(4)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当中間連結会計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(5)経営方針・経営戦略等

当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

(6)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。

 

(7)研究開発活動

当中間連結会計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は15,848千円であります。なお、当中間連結会計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。