当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」からの重要な変更があった事項は以下のとおりであります。
品質保証に関するリスク
リフォーム事業を行っている当社の子会社である住友林業ホームテック株式会社(以下、「ホームテック」という)において2019年9月18日に公表した戸建住宅の増築工事における建築基準法令への不適合(以下、「本件事案」という)について、ホームテックは、過去に愛知県、三重県及び岐阜県(以下、「東海3県」という)において戸建住宅の増築工事を請け負った物件の現地調査等を実施するとともに、2019年9月27日には社外の専門家を含む委員により構成される特別調査委員会を設置し、事実関係の調査、原因分析及び再発防止策の提言を依頼いたしました。
その結果、ホームテックは、特別調査委員会から2020年8月11日に「報告書」(以下、「本報告書」という)を受領し、その内容を踏まえ、同月12日開催のホームテックの取締役会において、本件事案の原因の確認と再発防止策を以下のとおり決議いたしました。
1.ホームテックによる調査結果の概要
ホームテックは、外部からの指摘によりホームテックが東海3県において増築工事を請け負った物件に建築基準法令に適合しないもの(以下、「法令不適合」という)があるとの疑いが生じたことから、リフォーム専門会社として事業を開始した1997年4月以降、東海3県において戸建住宅の増築工事を請け負った物件のうち、建築確認を受けたすべての物件(361件)を対象として、現時点で建築基準法令に適合しているか(以下、「法令適合性」という)を網羅的に調査いたしました。
その調査の結果、2020年7月31日時点で物件調査が完了した333件のうち206件で法令不適合が生じていることを確認いたしました。これらの法令不適合は、いずれも増築後の建築物を建築基準法令に適合させるべき設計業務が適切に実施されず、法令に適合させるために必要な工事が設計に盛り込まれなかったために生じたものです。なお、ホームテックは、法令不適合を確認した206件について、速やかに必要な改修工事を実施するよう努めてまいります。
また、本件事案の当社業績への影響につきましては、2020年6月23日に関東財務局長に提出した当社第80期有価証券報告書にて開示した連結財務諸表に既に織り込まれています。
2.本件事案の原因
本報告書における本件事案の原因の分析及びホームテックが実施した物件調査の結果を踏まえ、ホームテックといたしましては、主に、次の(1)~(3)の問題が存在する状況に、(4)の問題が複合したことにより、東海3県の戸建住宅の増築工事の一部において法令不適合が発生するという事態が生じたものと考えております。
(1)設計者の知識や経験不足及び法令適合性の確保に関する意識が低い状況にあったこと
(2)設計業務の法令適合性の確保に関する組織的なチェックが行われていなかったこと
(3)各支店における建築士事務所の技術的事項を総括する管理建築士による所属建築士の設計業務に対する監督機能が果たされない態勢にあったこと
(4)設計図面の法令適合性確認について外部建築士事務所への業務委託が明確でなく、委託業務の成果物確認も十分ではなかったこと
3.本件事案を踏まえた再発防止策
ホームテックは、本報告書における特別調査委員会の再発防止に関する提言を真摯に受け止め、以下の再発防止策の実行に努めてまいります。
・設計業務の法令遵守に関する意識の向上と知識の習得及び経験の蓄積
・設計の法令適合性の確保に関する組織的なチェック機能の強化
・外部建築士事務所への業務委託の改善
・本社と支店間のコミュニケーションの強化、技術情報の共有と蓄積
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
当社は、当期より決算期(事業年度の末日)を3月31日から12月31日に変更し、当社グループの決算期を12月31日に統一しています。前第1四半期連結累計期間は、当社及び3月決算の連結子会社については2019年4月1日から2019年6月30日までの損益を、12月決算の連結子会社については2019年1月1日から2019年3月31日までの損益を基礎として連結していましたが、当第1四半期連結累計期間は、当社及びすべての連結子会社について2020年4月1日から2020年6月30日までの損益を連結しています。
なお、12月決算の連結子会社の2020年1月1日から2020年3月31日までの損益については利益剰余金で調整しています。
当第1四半期の世界経済は、新型コロナウイルス感染症の世界的大流行の影響により依然として厳しい状況にありますが、アメリカや中国で消費や生産は持ち直しの動きが見られます。わが国経済も、設備投資や雇用情勢は弱い動きとなっていますが、個人消費は持ち直しており、景気は持ち直しの動きが見られます。
国内の新設住宅着工戸数については、住宅ローン金利が引き続き低水準であったものの、持家・貸家・分譲住宅ともに前年同期を下回りました。
当第1四半期の当社グループの経営成績は、売上高が2,455億83百万円(前年同期比4.5%増)となり、営業利益は92億75百万円(同105.6%増)、経常利益は103億29百万円(同107.4%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は57億25百万円(同912.4%増)となりました。
木材・建材流通事業では、国内の新設住宅着工戸数の減少に伴い販売が伸び悩み、売上高、経常利益ともに前年同期を下回りました。
木材建材事業の売上高は466億98百万円(前年同期比18.8%減)、経常利益は7億84百万円(同15.3%減)となりました。
主にリフォーム事業及び不動産仲介事業の業績が伸び悩み、売上高、経常利益ともに前年同期を下回りました。
住宅・建築事業の売上高は959億81百万円(前年同期比2.3%減)、経常損失は6億48百万円(前年同期 経常利益4億30百万円)となりました。
米国の住宅・不動産事業の業績が伸張したことにより、売上高、経常利益ともに前年同期を上回りました。
海外住宅・不動産事業の売上高は1,004億31百万円(前年同期比28.8%増)、経常利益は109億35百万円(同178.9%増)となりました。
バイオマス発電事業の業績が堅調に推移したこともあり、資源環境事業の売上高は48億7百万円(前年同期比17.4%増)、経常利益は7億12百万円(同40.4%増)となりました。
<その他事業>
サービス付き高齢者向け住宅の開設等に伴い費用が増加したため、経常利益は前年同期を下回りました。
その他事業の売上高は55億21百万円(前年同期比2.8%増)、経常損失は5億3百万円(前年同期 経常利益61百万円)となりました。
当第1四半期連結会計期間末における総資産は、木材建材事業の売上高減少により受取手形及び売掛金が減少した一方、流動性資金の確保を目的とした現金及び預金の増加等により、前連結会計年度末より373億76百万円増加し、1兆421億44百万円となりました。負債は、戸建注文住宅事業における前期完工物件の工事代支払いにより工事未払金が減少した一方、コマーシャル・ペーパーの発行や借入金の増加等により、前連結会計年度末より355億円7百万円増加し、6,832億11百万円になりました。また、純資産は3,589億33百万円、自己資本比率は31.5%となりました。
当第1四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は、5億75百万円であります。
なお、当第1四半期連結累計期間において研究開発活動の状況に重要な変更はありません。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。