当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は、平成28年度から平成30年度までの3年間を対象とする「2015年中期経営計画」(以下、「15中計」という。)を実行し、企業価値の一層の向上をめざしております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1) 基本方針
当社グループは、以下の経営理念、経営ビジョン、CSR方針を経営の基本方針としております。
「SMMグループ経営理念」
・ 住友の事業精神に基づき、地球および社会との共存を図り、健全な企業活動を通じて社会への貢献とステークホルダーへの責任を果たし、より信頼される企業をめざします
・ 人間尊重を基本とし、その尊厳と価値を認め、明るく活力ある企業をめざします
「SMMグループ経営ビジョン」
・ 独自技術を駆使してものづくり企業としての社会的な使命と責任を果たします
・ コンプライアンス、環境保全および安全確保を基本としたグローバルな企業活動により、非鉄金属、電子・機能性材料などの高品質な材料を提供し、企業価値の最大化をめざします
「CSR方針」
1.資源の有効利用およびリサイクルを推進するとともに、技術革新やエネルギー効率の継続的な改善などにより、地球温暖化対策に取り組みます
2.国内外において地域に根ざした活動を積極的に推進し、地域社会との共存を図ります
3.健全な事業活動を継続するために、人権を尊重するとともに、多様な人材が活躍する企業を目指します
4.安全を最優先し、快適な職場環境の確保と労働災害ゼロを達成します
5.多様なステークホルダーとのコミュニケーションを強化し、健全な関係を構築します
(2) 目標とする経営指標
当社グループは「15中計」において、財務体質の健全性を示す指標として連結自己資本比率50%以上の維持を掲げております。
(3) 事業戦略
世界経済は引き続き緩やかな成長ペースが続くものと予想されていますが、景気下振れの不安材料も多く、また、優良資源の希少化や資源ナショナリズムの拡大、環境規制の強化、為替レートの変動など、当社をとりまく事業環境は常に変化しています。こうした環境変化も踏まえながら、当社は、資源・製錬・材料の3つのコアビジネスを継続的に成長させ、「世界の非鉄リーダー」「日本のエクセレントカンパニー」となるべく、ニッケル生産量15万t/年体制と銅30万t・金30tの権益分年間生産量、新規の材料製品での経常利益50億円/年、連結売上高1兆円/年・親会社株主に帰属する当期純利益1千億円/年をめざして、成長戦略を推進してまいります。
当社は、銅製錬を事業の淵源とする会社であり、優良な資源権益の確保にとどまらず、それらを製錬・加工して高品質の地金や材料を供給することで社会に貢献するとともに、企業価値を向上させていくことができると考えています。
また、「日本のエクセレントカンパニー」となるべく、連結売上高1兆円/年・親会社株主に帰属する当期純利益1千億円/年の規模と収益力を持ち、確固とした経営理念・経営ビジョンや、これらに基づくコーポレート・ガバナンスの徹底とCSR活動の充実を図る等、強固な経営基盤を構築し、成長戦略を継続的に打ち出し実現していく企業をめざします。
① 資源
資源事業は、長期ビジョンとして、平成33年度に権益分年間生産量銅30万t・金30tとすることをめざしております。銅は、すでに稼働している海外銅鉱山の拡張とシエラゴルダプロジェクトの商業生産開始、さらにはモレンシー銅鉱山の権益追加取得により、権益分年間生産量30万tが視野に入ってきました。今後は特にシエラゴルダ銅鉱山の安定フル生産とコスト削減に注力してまいります。金については、カナダの産金会社であるアイアムゴールド社が92.5%の権益を保有するコテ金開発プロジェクト(カナダ オンタリオ州)の同社持分の30%(プロジェクト全体の27.75%)を取得、目標達成に向け一歩前進しました。今後も引き続き、操業鉱山の周辺探鉱を進めるとともに、ジョイントベンチャーへの参入検討に加え、M&Aも視野に入れて権益獲得に取り組んでまいります。
② 製錬
ニッケル製錬は、タガニートプロジェクトと電気ニッケル生産能力の6万5千t/年への増産起業(平成25年完工)によるニッケル10万t/年体制が完成し、さらに長期ビジョンとして、新規鉱源確保とニッケル生産能力増強により、これを15万t/年に引き上げる構想を描いています。また、スカンジウムやクロマイトといった新たな資源回収の事業化を推進します。
銅製錬は、安定操業の維持、二次原料の増処理、固定費の削減等により、収益力の向上を図ります。
製錬事業の競争力をさらに強化するべく、資源・精錬開発センターにおいて、資源・製錬技術の革新に取り組んでまいります。
③ 材料
リードフレーム事業については、事業環境変化への対応と経営資源の成長分野への集中を図るべく、撤退を進めております。今後は電池材料等における大型投資を確実に戦力化して収益向上に貢献させていくほか、他の製品群についても環境変化に即した事業運営を展開していきます。また、研究開発部門との協働や顧客との密接な関係づくりから、次の成長の担い手となる新製品の上市をめざしてまいります。
④ 研究開発
「15中計」に基づいて、従来同様、重点的な資源配分を継続し、材料系新商品開発の加速、資源・製錬技術の革新、プロセス開発の推進に取り組んでまいります。
(4) 買収防衛策について
① 基本方針の内容の概要
当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ安定的に確保し、向上させていくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社は、株式の大量買付であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかし、株式の大量買付の中には、対象会社の企業価値・株主共同の利益を損なうものも少なくありません。
当社は、当社の企業価値・株主共同の利益を損なう大量買付を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量買付に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えます。
② 基本方針実現のための取組みの具体的な内容の概要
a.基本方針の実現に資する特別な取組みの概要
当社は、平成28年2月15日に、「15中計」を公表し、引き続き「世界の非鉄リーダー」と「日本のエクセレントカンパニー」をめざす基本戦略の下、「資源」「製錬」「材料」の各事業の成長戦略を継続的に推進しております。具体的には、資源・製錬事業においては、ニッケル年産15万t体制および権益分年間生産量として銅30万t・金30tをめざして事業の拡大を図り、材料事業においては、今後、需要の伸びが期待される分野において積極的な商品開発や経営資源の投入を行い成長戦略を進めてまいります。
当社は、より透明性の高い経営をめざして、取締役のうち3分の1以上を独立した社外取締役として選任する方針を定めており、この方針に基づき、取締役8名のうち3名を独立した社外取締役としております。また、監査役4名のうち2名を社外監査役として選任しております。社外取締役及び社外監査役の独立性の判断にあたっては、会社法に定める社外要件、株式会社東京証券取引所が定める独立性の基準および当社が定めた独立性の基準に従います。かかる基準によれば、当社の社外取締役と社外監査役はいずれも当社からの独立性を有しております。取締役、執行役員等の指名・報酬等については、執行役員でない取締役会長および独立社外取締役を構成員とし、独立社外取締役が過半数を占めるガバナンス委員会において助言を得ることとしています。また、取締役および監査役の自己評価等により取締役会の実効性のさらなる向上を図っております。加えて、執行役員制度を採用しており、執行役員の権限と責任の明確化と執行役員に対する大幅な権限委譲を行い、執行機能を強化しております。
b.基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要
当社は、平成28年2月15日開催の取締役会において「当社株式の大量取得行為に関する対応策(買収防衛策)」の更新を決議し、平成28年6月開催の第91期定時株主総会において、株主の皆様の過半数の賛成により、ご承認をいただきました(以下、更新後の対応策を「本プラン」といいます。)。
本プランは、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない当社株式の大量買付を行う者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値・株主共同の利益に反する大量買付を抑止するとともに、大量買付が行われる際に、当社取締役会が株主の皆様に代替案を提案し、あるいは株主の皆様が当該大量買付に応じるべきか否かを判断するために必要な情報や時間を確保すること、株主の皆様のために交渉を行うこと等を可能とすることを目的としております。
本プランは、当社株券等の20%以上を買収しようとする者が現れた際に、買収者に事前の情報提供を求める等、上記の目的を実現するために必要な手続を定めております。
買収者が本プランに定められた手続に従わない場合や当社株式の大量買付が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を毀損するおそれがある場合等で、本プランに定められた発動要件を満たす場合には、当社は、買収者による権利行使は原則として認められないとの行使条件及び当社が買収者以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得できる旨の取得条項が付された新株予約権を、その時点の当社を除く全ての株主の皆様に対して新株予約権無償割当ての方法により割り当てます。本プランに従って新株予約権の無償割当てがなされ、その行使又は当社による取得に伴って買収者以外の株主の皆様に当社株式が交付された場合には、1個の新株予約権につき、原則として0.5から1株の範囲内で当社株式が発行されることから、買収者の有する当社の議決権割合は、最大約50%まで希釈化される可能性があります。
当社は、本プランに従った新株予約権の無償割当ての実施、不実施又は取得等の判断については、取締役の恣意的判断を排するため、当社経営陣から独立した当社社外取締役等のみから構成される独立委員会を設置し、その客観的な判断を経るものとしております。また、当社取締役会は、これに加えて、本プランに定められた場合には、株主総会を招集し、株主の皆様の意思を確認することがあります。
こうした手続の過程については、適宜株主の皆様に対して情報開示を行い、その透明性を確保することとしております。
本プランの有効期間は、原則として、平成31年6月開催予定の第94期定時株主総会終結の時までとなっております。
③ 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の「15中計」並びに既に実施しているコーポレートガバナンス強化のための各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ安定的に向上させるための具体的方策として策定されたもので、まさに当社の基本方針に沿うものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
また、本プランは、企業価値・株主共同の利益を確保、向上させる目的をもって導入されたものであり、当社の基本方針に沿うものです。特に、本プランは、第91期定時株主総会において株主の皆様により承認されていること、その内容として合理的な客観的要件が設定されていること、独立性を有する社外取締役のみによって構成される独立委員会が設置されており、本プランの発動に際しては必ず独立委員会の判断を経ることが必要とされていること、独立委員会は当社の費用で第三者専門家の助言を受けることができるとされていること、有効期間は、原則として3年間とされており、また、その満了前であっても当社取締役会によりいつでも廃止できるとされていることなどにより、その公正性・客観性が担保されており、企業価値・株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
(5)その他
㈱ジェー・シー・オーは、施設の維持管理、低レベル放射性廃棄物の保管管理、施設の廃止措置に向けた準備のため、施設の解体や除染等を推進するための諸施策を進めております。当社は、同社がこれらに万全の態勢で取り組むことができるよう引き続き支援を行ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)非鉄金属価格及び為替レートの変動
① 非鉄金属価格の低下
銅、金、ニッケルなどの非鉄金属の価格は、ロンドン金属取引所(LME:London Metal Exchange)、その他の国際市場において決定されます。(以下、それらの市場において決定された価格を、LME相場等という。)LME相場等は、国際的な需給バランス、政治経済の状況、投機的取引、さらには代替素材の競争力などの影響を受けて変動します。それらの影響により銅、金、ニッケルなどのLME相場等が著しく低下し、その状態が長期間続いた場合、当社グループの財政状態及び経営成績の重大な悪化につながります。
② 為替レート(円高)
銅精鉱、ニッケルマットなどの輸入原料だけでなく、非鉄金属地金の国内価格につきましても、米国ドル建てのLME相場等を基準に決定されることから、当社が製錬事業から得る製錬マージンは実質的に米国ドル建てであります。また、海外への鉱山投資や製品等の輸出から得られる収入も外国通貨建てであります。したがって、為替レートが大きく円高に振れ、長期間継続した場合、当社グループの財政状態及び経営成績の重大な悪化につながります。
これらに対し、当社グループは環境悪化を克服するために、原料調達、製造等の様々な面から競争力の強化を図ってまいります。
(2)非鉄金属原料の購入契約条件の悪化及び供給障害
銅精鉱、ニッケルマットなどの非鉄金属原料の調達について、投資に裏打ちされていない長期買鉱契約によるものもあります。
長期買鉱契約については、原料購入条件について毎年改定交渉を行いますが、その際さまざまな市場の要因により必ずしも必要量を購入することができない場合があります。さらに、製品価格は需給など主に非鉄金属地金自身の要因により決まることから、製品価格に原料購入条件の悪化を転嫁することが難しい場合があります。また、異常気象、大規模地震、供給者の操業上の事故及び労働争議など、当社の管理が及ばない事態により原料の供給が遅延又は停止することがあります。これらにより当社グループの生産が制約を受け、財政状態及び経営成績の悪化につながる場合があります。
これらに対し、当社グループは優良な海外鉱山等への投資を進め、安定した原料ソース(自山鉱)の確保を進めております。
(3)鉱山投資の不確実性
当社グループは、上述のとおり原料の安定確保を目的として、原料調達における自山鉱の比率を高めていくため鉱山投資を行っていく方針ですが、探鉱結果に基づき想定した採鉱可能埋蔵量及び採鉱コストと実際が異なる、あるいは将来異なっていくことにより投資回収が想定どおり進まない可能性があります。また、環境行政上の手続きを含むさまざまな事態により生産開始が遅延し、開発費用の負担が増加する可能性があります。これら鉱山投資の不確実性に起因する追加投資あるいは採鉱コスト上昇の負担が、当社グループの財政状態及び経営成績の悪化につながる場合があります。
これらに対し、当社グループは長年の探鉱経験及び鉱山評価ノウハウの蓄積に基づく慎重な採算性判断により厳選した投資を実行しております。
(4)環境保全と法令遵守に係るリスク
当社グループの事業、特に鉱山業及び非鉄金属製錬業は、労働安全、労働衛生、環境保全、鉱害又は公害防止、鉱業又は産業廃棄物処理、毒劇物管理など広範な法令の適用を受けております。それらの法令により、事業者の過失の有無に拘わらず損害補償を課せられること、休廃止した鉱山の維持管理を課せられることがあります。また、新たな環境規制などにより追加の費用負担が発生する可能性があります。さらに、鉱山業及び非鉄金属製錬業は、環境汚染と鉱業又は産業廃棄物処理のリスクとそれに対応する責任を負っております。関係法令を遵守しつつ事業を経営していくため、相当額の必要コストを負担しなければならない場合、また不測の事態によりリスクが顕在化し、その対応に要するコストが想定を上回る場合が考えられ、それらのコスト負担が当社グループの財政状態及び経営成績の悪化につながる場合があります。
これらに対し、当社グループは環境マネジメントシステム及びリスクマネジメントシステムを整備し運用することで、環境保全と法令遵守に万全を期すとともに、予期せぬコスト負担を最小限に抑えるべく努めております。
(5)市場変化と新商品開発及び知的財産に係るリスク
材料事業が対象とする市場では、利用技術、顧客要求、商品寿命が急速に変化する一方で、新商品の開発は長期化し、多くの資金及び人材投入を要することがあります。また、新商品の市場投入後、技術進歩により当該商品が陳腐化した場合、変化する顧客要求に対応できない場合及び競争相手の同等品の市場占有が進行した場合には、要した投資の回収が計画通りに見込めないこともあります。
また、材料事業の主要製品の販売量は、車載用二次電池、携帯端末などを製造する顧客の生産水準の影響を強く受け、顧客が製造するこれら製品の需要の周期的変化、技術革新の進展、経済動向一般その他の要因によって変化いたします。
これらにより、材料事業における新商品開発及び既存商品の販売が計画どおりに進まない場合、当社グループの財政状態及び経営成績へ影響を及ぼすことが考えられます。
当社グループは、知的財産権の獲得と管理の重要性を認識し、法令にしたがって取得保全手続きを行っておりますが、知的財産権の保全手続きにつきましては必ずしも確実に取得できるものではなく、第三者との係争、第三者による違法な実施などにより当社の研究開発成果の享受が脅かされる場合が考えられます。
これらに対し、当社グループは、成果の早期実現をめざした研究開発体制を敷き、影響の軽減を図っています。また、知的財産権の管理につきましては専門部所を設け、確実な取得及び保全に努めております。
(6)海外進出
当社グループは、製品の製造拠点及び販売の市場を海外に求め、国際的に事業を展開しております。海外における事業活動につきましては、政情不安、環境・労働・課税・通貨管理・貿易上の法令及び規制の変化、知的財産権等の法的権利の限定的保護あるいは不十分な強制力、外国為替の変動、財産の没収あるいは国有化など個々の国毎に政治的、経済的リスクが存在しております。非鉄金属価格の高騰などを背景とする国家や地方政府による資源事業への介入・増税への動き、あるいは各方面からの環境対策要求の高まりなどを含め、それらのリスクの顕在化により当該投下資金の回収を達成しえなくなる場合が考えられます。
これらに対し、当社グループはカントリーリスクを十分に検討し、投資の意思決定を行っております。
(7)災害等
当社グループの製造拠点は、顧客との関係、原料調達上の有利性、グループ内関連事業との連携、経営資源の有効活用などの点を考慮し立地していますが、それら地域に大規模な地震、風水害等不測の災害や事故が発生した場合、損害が多額になるとともに当該製造拠点での生産が大幅に低下する可能性があります。
これらに対し、当社グループは、可能かつ妥当な範囲で保険を付すとともに二次的な影響を抑えるための体制の整備及び対応を図っております。
(8)情報管理
顧客情報や個人情報の流出が発生した場合には、損害補償等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらに対し、当社グループでは、セキュリティ対策システムの導入及び更新を行い、従業員に対し情報セキュリティ教育を実施しております。
(1) 経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容は次のとおりであります。
(注)「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載している金額のうち、「(1) 経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容 ⑤ キャッシュ・フローの状況」は、消費税等を含んだ金額であります。
① 経営成績
(単位:百万円)
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売上高 |
営業利益 |
経常利益又は 経常損失(△) |
親会社株主に帰属する当期純利益又は親会社株主に帰属する当期純損失(△) |
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平成30年3月期 |
933,517 |
110,203 |
124,853 |
91,648 |
|
平成29年3月期 |
786,146 |
76,390 |
△1,565 |
△18,540 |
|
増減 (増減率%) |
147,371 (18.7) |
33,813 (44.3) |
126,418 (-) |
110,188 (-) |
(海外相場、為替)
|
|
単位 |
前期 |
当期 |
増減 (△は減少) |
|
銅 |
$/t |
5,154 |
6,444 |
1,290 |
|
金 |
$/TOZ |
1,258.0 |
1,285.2 |
27.2 |
|
ニッケル |
$/lb |
4.56 |
5.06 |
0.50 |
|
為替(TTM) |
円/$ |
108.40 |
110.86 |
2.46 |
当期の世界経済は、米国の保護主義・排外主義が強まり、北朝鮮及び中東を巡る地政学的リスクが高まりましたが、中国の経済成長減速への懸念が和らぎ、企業業績の改善を背景に世界的な株高が継続するなど、全体としては回復基調から拡大基調へと進展しました。
非鉄金属業界におきましては、銅及びニッケル価格ともに概ね上昇基調が継続し、いずれも前期を上回りました。
為替相場については、全般的に狭いレンジで推移しました。英国のEU離脱による円高影響があった前期と比べ、平均為替レートは円安となりました。一方で米国政権の保護主義の動きが先鋭化したことなどにより、当期末にかけて円高が進行しました。
材料事業の関連業界におきましては、車載用電池向け部材の需要が引き続き増加しました。スマートフォン向けなどの部材については、概ね堅調な販売環境が継続しましたが、結晶材料で顧客の長引く在庫調整の影響を大きく受けました。
このような状況のなか、当期の連結売上高は、主要非鉄金属価格の上昇及び円安の影響などにより、前期に比べ1,473億71百万円増加し、9,335億17百万円となりました。
連結営業利益は、増収により前期に比べ338億13百万円増加し、1,102億3百万円となりました。
連結経常利益は、連結営業利益の増加に加え、シエラゴルダ鉱山社に関する持分法による投資損失が減少したことなどにより、前期に比べ1,264億18百万円好転し、1,248億53百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、連結経常利益が増加したことなどにより、前期に比べ1,101億88百万円好転し、916億48百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(資源セグメント)
(単位:百万円)
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|
前期 |
当期 |
増減 |
増減率(%) |
|
売上高 |
123,370 |
159,067 |
35,697 |
28.9 |
|
セグメント利益 又は損失(△) |
△53,594 |
56,044 |
109,638 |
- |
セグメント損益は、セロ・ベルデ鉱山社において鉱業事業者に課される過年度のロイヤリティ等を計上したものの、シエラゴルダ鉱山社に関する持分法による投資損失が減少したことに加えて、銅価格の上昇などにより、前期から大幅に好転しました。
主要鉱山の概況は以下のとおりであります。
菱刈鉱山は順調な操業を継続し、販売鉱石の含有金量は計画通り、前期並みの6tとなりました。
ポゴ金鉱山(米国)の生産量は、鉱石の金品位低下などがあったものの、出鉱量の増加などにより、前期並みの8.4tとなりました。(うち当社権益は85%)
モレンシー銅鉱山(米国)の生産量は、鉱石の銅品位低下などにより前期を下回り、464千tとなりました。(うち非支配株主持分を除く当社権益は25%)
シエラゴルダ銅鉱山(チリ)の生産量は、実収率の向上に伴う操業度等の改善により前期を上回り、97千tとなりました。(うち非支配株主持分を除く当社権益は31.5%)
(製錬セグメント)
(単位:百万円)
|
|
前期 |
当期 |
増減 |
増減率(%) |
|
売上高 |
565,057 |
670,828 |
105,771 |
18.7 |
|
セグメント利益 |
33,258 |
51,545 |
18,287 |
55.0 |
(当社の主な製品別生産量)
|
製品 |
単位 |
前期 |
当期 |
増減 (△は減少) |
|
銅 |
t |
451,469 |
432,207 |
△19,262 |
|
金 |
kg |
21,040 |
21,151 |
111 |
|
電気ニッケル |
t |
62,186 |
60,325 |
△1,861 |
|
フェロニッケル |
t |
14,018 |
12,968 |
△1,050 |
(注)生産量には、受委託分を含めて表示しております。
セグメント利益は、非鉄金属価格が上昇したことに加えて、為替相場が円安となったことなどにより、前期を上回りました。
金の生産量及び販売量は前期を上回りましたが、ニッケル及びフェロニッケル並びに銅の生産量及び販売量は前期を下回りました。
コーラルベイニッケル社及びタガニートHPALニッケル社の生産量は前期並みとなりました。
(材料セグメント)
(単位:百万円)
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|
前期 |
当期 |
増減 |
増減率(%) |
|
売上高 |
174,061 |
185,350 |
11,289 |
6.5 |
|
セグメント利益 |
12,066 |
15,264 |
3,198 |
26.5 |
セグメント利益は、スマートフォンの部材向け結晶材料の販売量が、顧客の長引く在庫調整などにより前期を大幅に下回ったことに加えて、リードフレーム事業撤退による影響があったものの、需要の増加を背景として電池材料の販売が好調であったことなどから、前期を上回りました。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
主な要因として、資源・製錬セグメントは、非鉄金属価格及び為替レートの変動、材料セグメントは、市場動向の変化が挙げられます。詳細及び他の要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③ 財政状態
(単位:百万円)
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|
平成29年3月期 |
平成30年3月期 |
増減 |
|
資産の部 |
1,685,018 |
1,699,037 |
14,019 |
|
負債の部 |
660,897 |
579,029 |
△81,868 |
|
純資産の部 |
1,024,121 |
1,120,008 |
95,887 |
当期末の資産は前期末に比べて増加しました。主な増減は以下のとおりであります。
譲渡性預金である有価証券及び流動資産その他に含まれる未収入金並びに長期貸付金が減少しました。
一方、主要非鉄金属価格の上昇などによる連結売上高の増加に伴い、受取手形及び売掛金が増加し、上場株式の株価上昇や持分法による投資利益の計上により投資有価証券が増加しました。また、コテ金開発プロジェクトの権益の一部を取得したことにより鉱業権が増加しました。
当期末の負債は前期末に比べ減少しました。主な増減は以下のとおりであります。
新規発行による転換社債型新株予約権付社債の計上があった一方、短期借入金が減少するとともに、有利子負債の削減を目的とした一括返済により長期借入金が大幅に減少しました。
④ 財務指標
当社グループは、平成28年度から平成30年度までの3年間を対象とする「15中計」に基づき、さらなる企業価値・株主共同の利益の向上に邁進しました。
「15中計」においては、財務体質の健全性を示す指標として連結自己資本比率50%以上の維持、株主還元として連結配当性向30%以上といたしました。なお、当連結会計年度の自己資本比率は61.0%となり、連結配当性向は30.1%となりました。
⑤ キャッシュ・フロー
(単位:百万円)
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平成29年3月期 |
平成30年3月期 |
増減 |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
43,796 |
79,405 |
35,609 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△143,219 |
△22,994 |
120,225 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
70,392 |
△90,095 |
△160,487 |
|
換算差額 |
1,499 |
△1,564 |
△3,063 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
197,825 |
170,293 |
△27,532 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
170,293 |
135,045 |
△35,248 |
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権及び法人税等の支払額が増加したものの、税金等調整前当期純利益が増加したことに加え、たな卸資産の増加額が減少したことなどにより、前期に比べて収入が増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、前期にモレンシー銅鉱山の権益を追加取得したことによる多額の支出があったことなどから、前期に比べて支出が減少しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、転換社債型新株予約権付社債の発行があったものの、長期借入金の一括返済があったことなどから、当期は支出(前期は収入)となりました。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性
当社は、金融環境や当社グループの財務状況を総合的に判断して、中長期にわたる安定的かつ低利な設備資金及び運転資金を調達することを基本としています。具体的には、グループ内ファイナンスによる効率的な資金活用と金融費用の削減に留意しながら、内部資金、銀行借入、資本市場における社債発行等により資金調達を行っております。
流動性については、事業活動を行う上で十分な運転資金を有するとともに、即時に借入可能なコミットメントラインに基づく借入枠を設定しており、万一の緊急時における資金調達に備えております。
また、当社グループでは、鉱山権益取得や開発等の巨額投資資金の確保が必要となる場合があります。こうした事態にタイムリーに対応し、より有利な資金調達が可能となるよう財務の健全性及び格付けの維持向上に努めております。
⑦ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項 4 会計方針に関する事項」に記載のとおりであります。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績及び受注実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また連結会社間の取引が複雑で、報告セグメントごとの生産実績及び受注実績を正確に把握することは困難なため、当社の主要な品目等についてのみ「(1) 経営成績等の状況の概要」において、各報告セグメントの業績に関連付けて記載しております。
② 販売実績
当連結会計年度における販売実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
|
資源 |
159,067 |
28.9 |
|
製錬 |
670,828 |
18.7 |
|
材料 |
185,350 |
6.5 |
|
報告セグメント計 |
1,015,245 |
17.7 |
|
その他 |
10,318 |
△0.2 |
|
調整額 |
△92,046 |
― |
|
連結財務諸表計上額 |
933,517 |
18.7 |
(注)1.セグメント間の販売実績は、各セグメントに含めて表示しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
パナソニック㈱ |
80,054 |
10.2 |
126,907 |
13.6 |
|
住友商事㈱ |
104,256 |
13.3 |
122,391 |
13.1 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1)モレンシー銅鉱山の共同運営契約
当社の連結子会社であります住友金属鉱山アリゾナ社及びエス・エム・エム モレンシー社は、米国モレンシー銅鉱山を共同保有し、同鉱山の共同運営を行う契約を米国フリーポート・マクモラン社の関係会社と締結しております。これにより、住友金属鉱山アリゾナ社は、同鉱山の生産物の権益見合いの15%を、エス・エム・エム モレンシー社は13%を引き取る権利・義務を保有しております。
(2)カンデラリア鉱山社の共同運営契約
当社の連結子会社でありますエス・エム・エム・エー カンデラリア社は、チリ共和国カンデラリア鉱山社の株式の20%を保有し、同社の共同運営を行う契約をカナダ国ルンディン・マイニング社と締結しております。これにより、エス・エム・エム・エー カンデラリア社は、カンデラリア鉱山社の生産物の20%を購入する権利・義務を保有しております。
(3)ポゴ金鉱山の共同運営契約
当社の連結子会社であります住友金属鉱山ポゴ社は、米国ポゴ金鉱山を共同保有し、同鉱山の共同運営を行う契約を、住友商事㈱の関係会社と締結しております。これにより、住友金属鉱山ポゴ社はオペレータとして同鉱山の操業を実施し、並びに同鉱山の生産物の権益見合いの85%を引き取る権利・義務を保有しております。
(4)セロ・ベルデ鉱山社の共同運営契約
当社の連結子会社でありますエス・エム・エム セロ・ベルデ ネザーランド社は、ペルー共和国のセロ・ベルデ鉱山社の株式の21%を保有し、当社はセロ・ベルデ鉱山社の共同運営を行う契約を、米国フリーポート・マクモラン社及び同社の関係会社並びにペルー共和国ブエナベンチューラ社と締結しております。これにより、当社は、セロ・ベルデ鉱山社で生産された銅精鉱につき、当初10年間は生産量の50%(平成28年12月出港分までで終了)、11年目以降は生産量の21%を購入する権利・義務を保有しております。
(5)PT ヴァーレ インドネシアの共同運営契約
当社は、インドネシア共和国のPT ヴァーレ インドネシアの株式の20%を保有し、同社の共同運営を行う株主間契約を、カナダ国のヴァーレ・カナダ社と締結しております。これにより、当社は、PT ヴァ-レ インドネシアのソロワコ鉱山の生産物の20%を購入する権利・義務を保有しております。
(6)コーラルベイニッケル社の共同運営契約
当社の連結子会社でありますコーラルベイニッケル社は、三井物産㈱及び双日㈱並びにフィリピン共和国ニッケルアジア社より合計46%の出資を受け、当社は、同三社とコーラルベイニッケル社を共同運営する契約を締結しております。これにより、コーラルベイニッケル社は、ニッケルアジア社の子会社であるリオツバ・ニッケル・マイニング社が操業するリオツバ鉱山のニッケル鉱のうち、HPAL法に適した鉱石を全量購入する権利を保有し、当社はコーラルベイニッケル社の生産物を全量購入する権利・義務を保有しております。
(7)シエラゴルダ鉱山社の共同運営契約
当社の連結子会社でありますエス・エム・エム シエラゴルダ インベルシオネス社は、チリ共和国シエラゴルダ鉱山社に45%の出資をしており、当社は同社の共同運営を行う契約を住友商事㈱及びカナダ国KGHM インターナショナル社と締結しております。これにより、当社は、シエラゴルダ鉱山社で生産された銅精鉱の50%を購入する権利・義務を保有しております。
(8)タガニートHPALニッケル社の共同運営契約
当社の連結子会社でありますタガニートHPALニッケル社は、三井物産㈱並びにニッケルアジア社より合計25.0%の出資を受け、当社は、同二社とタガニートHPALニッケル社を共同運営する契約を締結しております。これにより、タガニートHPALニッケル社は、ニッケルアジア社の子会社であるタガニート・マイニング社が操業するタガニート鉱山のニッケル鉱のうち、HPAL法に適した鉱石を全量購入する権利を保有し、当社はタガニートHPALニッケル社の生産物を全量購入する権利・義務を保有しております。
当社グループでは資源、製錬及び材料をコアビジネスとして選択と集中を進めるなか、研究開発においても研究開発費の重点配分を行い、「製錬プロセス技術」、「粉体合成・表面処理技術」「結晶育成・加工技術」、「探鉱・採鉱・選鉱技術」をコア技術と位置付けています。また、「評価解析技術」、「数理解析技術」、「情報通信技術」を基盤技術と定め、技術ドメインを明確にして重点的な開発を実行しております。
具体的には、資源開発及び非鉄製錬分野におけるさらなるプロセス・技術開発、また、材料分野では、社会的ニーズの高い環境・エネルギー分野及び情報通信分野の材料・新技術開発を中心に取り組んでおります。研究開発は新商品の売上目標規模を明確にした上で実施しており成果を挙げつつあります。また、将来を見据えた粉体材料に関する新規技術獲得のために、粉体基礎研究にも取り組んでおります。
なお、当連結会計年度に投入した研究開発費は51億9百万円であり、研究所の費用を管理上、各セグメントに配分した後の調整額等4億53百万円が含まれております。
セグメントごとの研究開発活動の状況は次のとおりであります。
(1)資源セグメント
非鉄金属原料鉱石の処理に関して、精鉱の品質及び実収率の改善のための浮遊選鉱等の選鉱技術開発や探鉱技術及び鉱石採掘法の効率化の技術開発等を行っております。
当セグメントに係る研究開発費は1億39百万円であります。
(2)製錬セグメント
非鉄金属事業において、原料対応力、コスト競争力強化に繋がる製錬技術の開発や新プロセス技術の開発を行っております。また、ハイブリッド自動車や電気自動車の二次電池からニッケルやコバルト等のレアメタルを回収するプロセスの開発も進めております。本プロセスは、乾式製錬工程と湿式製錬工程を組み合わせ、廃リチウムイオン二次電池から銅やニッケル・コバルトを回収し、再び電池材料に再資源化するものであり、すでに基礎試験を終了し、スケールアップ試験を計画しております。
産学連携による研究開発推進のため、九州大学と組織対応型連携契約を締結し、共同研究と人材育成を継続してきております。革新的な選鉱技術や排水処理技術の開発などに取り組んでいるほか、九州大学全体のシーズを活用して資源・製錬分野を中心にさまざまなテーマでの連携を進めております。
当セグメントに係る研究開発費は8億11百万円であります。
(3)材料セグメント
環境・エネルギー分野で注目されている二次電池正極材及び情報通信分野で注目されている情報通信端末用のSAWフィルターに関連した機能性材料を中心に研究開発を進めております。
二次電池関連では、リチウムイオン二次電池の正極材料であるニッケル酸リチウムについて、コスト・容量・出力及び安全性確保などの機能向上を図り、ハイブリッド自動車、電気自動車用電池への積極的な展開に取り組んでおり、開発成果の量産移行を進めております。
情報通信分野では、情報通信端末用SAWフィルターのチップに用いられるタンタル酸リチウム基板やニオブ酸リチウム基板の製造コスト低減のため、育成結晶の長尺化や育成及び加工収率向上のための技術開発に取り組んでおります。
産学連携による研究開発推進のため、東北大学と包括的な共同研究と人材教育を進める組織連携協力協定を締結し、同大学の広範囲にわたる研究機能を活用して、機能性材料の開発、評価技術の開発及び人材育成を進める体制を整備しております。
当セグメントに係る研究開発費は37億6百万円であります。