「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(2019年1月31日内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(30)の規定を当事業年度に係る有価証券報告書から適用しております。
当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)は、以下の経営理念、経営ビジョン、CSR方針を経営の基本方針としております。
「SMMグループ経営理念」
・ 住友の事業精神に基づき、地球および社会との共存を図り、健全な企業活動を通じて社会への貢献とステークホルダーへの責任を果たし、より信頼される企業をめざします
・ 人間尊重を基本とし、その尊厳と価値を認め、明るく活力ある企業をめざします
「SMMグループ経営ビジョン」
・ 技術力を高め、ものづくり企業としての社会的な使命と責任を果たします
・ コンプライアンス、環境保全および安全確保を基本としたグローバルな企業活動により、資源を確保し、非鉄金属、機能性材料などの高品質な材料を提供し、企業価値の最大化をめざします
「CSR方針」
1.資源の有効利用およびリサイクルを推進するとともに、技術革新やエネルギー効率の継続的な改善などにより、地球温暖化対策に取り組みます
2.国内外において地域に根ざした活動を積極的に推進し、地域社会との共存を図ります
3.健全な事業活動を継続するために、人権を尊重するとともに、多様な人材が活躍する企業を目指します
4.安全を最優先し、快適な職場環境の確保と労働災害ゼロを達成します
5.多様なステークホルダーとのコミュニケーションを強化し、健全な関係を構築します
(1) 中期経営計画
当社グループは、2016年2月に公表した、2016年度から2018年度を対象とする「2015年中期経営計画」(以下、「15中計」という。)に続き、2019年2月に公表した、2019年度から2021年度を対象とする「2018年中期経営計画」(以下、「18中計という。」を実行し、企業価値の一層の向上と新たな成長への挑戦を進めております。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
① 長期ビジョン
「18中計」では、「世界の非鉄リーダー」を目指すことを長期ビジョンに掲げております。
≪当社グループが目指す「世界の非鉄リーダー」≫
・ 資源権益やメタル生産量において、グローバルでの存在感(=世界トップ5に入るメタル)がある
・ 資源メジャーでも容易に模倣できない、卓越した技術や独自のビジネスモデルを有している
・ 持続的成長を実現し、安定して一定規模の利益をあげている
・ SDGs等の社会課題に積極的に取り組んでいる
・ 従業員がいきいきと働いている
≪ターゲット≫
ニッケル:生産量15万t/年
銅:権益分生産量30万t/年
金:優良権益獲得による鉱山オペレーションへの新規参画
材料事業:ポートフォリオ経営による税引前当期利益250億円/年の実現
利益:親会社の所有者に帰属する当期利益 1,500億円/年
② 経営環境
世界経済は引き続き緩やかな成長ペースが続くものと見込まれておりますが、成長率の鈍化傾向が予想されるなど景気減速・停滞懸念が高まっており、先行きについては予断を許さない状況にあります。
非鉄金属の需給は、銅・ニッケルともにほぼ均衡又は若干の供給不足で推移するものと見込まれており、価格については底堅く推移するものと予想しています。
資源開発・製錬事業をとりまく事業環境は、優良資源の希少化や資源ナショナリズムの拡大、環境規制の強化、投資・ランニングコストの上昇など厳しい状況が続いております。
材料事業の関連業界におきましては、EVの普及やデジタルテクノロジーの進化などにより、中長期的には堅調な成長が見込まれているものの、景気動向が不透明感を増すなか、米中貿易摩擦問題を背景とする中国市場の不振などから、調整局面が長期化する可能性があります。
③ 基本戦略
「18中計」では、『コアビジネス(資源・製錬・材料)の成長基盤強化』『電池向け正極材を軸とした3事業連携の強化』『コーポレート機能の強化』を3大基本戦略とし、優先的に対処すべき課題である、ものづくり力/事業管理力の強化・向上、新製品・新事業の創出、成長を支える人材の確保・育成 の実現に向けた諸施策を展開してまいります。
◇コアビジネス(資源・製錬・材料)の成長基盤強化
ケブラダ・ブランカ2プロジェクト(資源)、ポマラプロジェクト(製錬)、電池増強(材料)を3大プロジェクトと位置付け、総力を挙げて推進してまいります。
ケブラダ・ブランカ2プロジェクトは、2018年12月に当社が参入を決定したチリの銅鉱山開発プロジェクトです。生産開始予定は2021年後半、マインライフは約28年、平均年間銅生産量は約24万tの大型プロジェクトであり、これにより権益分銅生産量30万t/年が実現可能となる見込みです。
ポマラプロジェクトは、インドネシア スラウェシ島における、コーラルベイ、タガニートに次ぐ第3のHPAL(低品位酸化ニッケル鉱の湿式処理)プラント建設プロジェクトです。2019年度中に終了予定のDFS (Definitive Feasibility Study)により投資の可否を意思決定し、参入を決定した場合、2020年代半ば頃の操業開始を目指します。これによりニッケル生産量15万t/年のターゲット実現に向けて更に一歩前進します。
電池増強は、拡大が見込まれる車載用二次電池の需要に対応し段階的に能力を増強してまいります。2019年4月に新設した電池材料事業本部のもと、中長期的には2024年中期経営計画期間(2025~2027年度)中に、電池正極材料(ニッケル酸リチウム(NCA)、三元系(NMC)、水酸化ニッケル)の合計1万t/月の生産体制構築を目指します。
また、製錬事業を中心に、老朽化設備の維持更新投資や効率化投資を遅滞なく実施し、逸失利益・機会損失の極小化に努めてまいります。
◇電池向け正極材を軸とした3事業連携の強化
電池リサイクルの事業化(バッテリーtoバッテリー)に向け、2019年3月、廃リチウムイオン二次電池の新リサイクルプロセスパイロットプラントの稼働を開始しました。事業化が実現すれば、国内において持続可能な循環型社会の形成がより一層進み、世界的な資源枯渇に対応する資源循環に大きく貢献することになります。
◇コーポレート機能の強化
CSRや社内外のステークホルダーとのコミュニケーション活性化、ダイバーシティや働き方改革の推進、自由闊達な組織風土の再構築等に向け、2019年4月に本社組織をコーポレートコミュニケーション/コーポレートマネジメント/コーポレートプランニングという機能別部門に再編しました。専門性を重視しつつ、グローバル化する諸課題にも対応する組織を目指します。特にコーポレートコミュニケーション部門においては、SDGs、ESGといった企業として求められる共通課題に連携して対応してまいります。
④ 目標とする経営指標
「世界の非鉄リーダー」実現に向けては、健全な財務体質に裏打ちされた大型プロジェクトやM&Aへの機動的な対応が欠かせません。当社グループは「15中計」に引き続き「18中計」においても、財務体質の健全性を示す指標として連結自己資本比率50%以上の維持を掲げております。
(2) その他
㈱ジェー・シー・オーは、施設の維持管理、低レベル放射性廃棄物の保管管理、施設の廃止措置に向けた準備のため、施設の解体や除染等を推進するための諸施策を進めております。当社は、同社がこれらに万全の態勢で取り組むことができるよう引き続き支援を行ってまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末において当社グループが判断したものであります。
(1)非鉄金属価格及び為替レートの変動
① 非鉄金属価格の低下
銅、ニッケル、金などの非鉄金属の価格は、ロンドン金属取引所(LME:London Metal Exchange)、その他の国際市場において決定されます(以下、それらの市場において決定された価格を、LME相場等という)。LME相場等は、国際的な需給バランス、政治経済の状況、投機的取引、さらには代替素材の競争力などの影響を受けて変動します。それらの影響により銅、ニッケル、金などのLME相場等が著しく低下し、その状態が長期間続いた場合、当社グループの経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
2019年度の業績予想において、非鉄金属価格変動が連結税引前利益に与える影響は、銅1トンあたりの価格が100米ドル変動した場合は年間25億円、ニッケル1ポンドあたりの価格が0.1米ドル変動した場合は年間18億円、金1オンスあたりの価格が10米ドル変動した場合は年間2億円と試算しております。
② 為替レート(円高)
銅精鉱、ニッケルマットなどの輸入原料だけでなく、非鉄金属地金の国内価格につきましても、米ドル建てのLME相場等を基準に決定されることから、当社が製錬事業から得る製錬マージンは実質的に米ドル建てであり、海外への鉱山投資や製品等の輸出から得られる収入も外国通貨建てであります。したがって、為替レートが大きく円高に振れ、長期間継続した場合、当社グループの経営成績に重大な影響を及ぼす可能性があります。
2019年度の業績予想において、為替レート変動が連結税引前利益に与える影響は、米ドルに対して円が1円変動した場合は年間10億円と試算しております。
これらに対し当社グループでは、資源事業及び製錬事業のコスト低減を図るとともに、非鉄金属価格や為替レートの変動の影響を比較的受けにくい材料事業の収益安定化をめざしてまいります。また、必要に応じて、非鉄金属価格及び為替レート変動のリスクヘッジを目的とした為替予約取引、商品先物取引、通貨・商品オプション取引を利用してまいります。
(2)非鉄金属原料の購入契約条件の悪化及び供給障害
銅精鉱、ニッケルマットなどの非鉄金属原料の調達について、投資に裏打ちされていない長期買鉱契約によるものもあります。長期買鉱契約については、原料購入条件について毎年改定交渉を行いますが、その際さまざまな市場の要因により必ずしも必要量を購入することができない場合があります。さらに、製品価格は需給など主に非鉄金属地金自身の要因により決まることから、製品価格に原料購入条件の悪化を転嫁することが難しい場合があります。また、異常気象、大規模地震、供給者の操業上の事故及び労働争議など、当社の管理が及ばない事態により原料の供給が遅延又は停止することがあります。これらにより当社グループの生産が制約を受け、財政状態及び経営成績の悪化につながる場合があります。
これらに対し、当社グループは優良な海外鉱山等への投資を進め、安定した原料ソース(自山鉱)の確保を進めております。
(3)鉱山投資の不確実性
当社グループは、上述のとおり原料の安定確保に向けた鉱山投資を行っていく方針ですが、探鉱結果に基づき想定した採鉱可能埋蔵量及び採鉱コストと実際が異なる、あるいは将来異なっていくことにより投資回収が想定どおり進まない可能性があります。また、環境行政上の手続きを含むさまざまな事態により生産開始が遅延し、開発費用の負担が増加する可能性があります。これら鉱山投資の不確実性に起因する追加投資あるいは採鉱コスト上昇の負担が、当社グループの財政状態及び経営成績の悪化につながる場合があります。
これらに対し当社グループは、長年にわたる探鉱経験及び鉱山評価ノウハウの蓄積に基づく慎重な採算性判断により厳選した投資を実行しております。また新規のプロジェクトにおいては、開発の準備段階よりかかる不確実性リスクの軽減・回避に努めております。
(4)環境保全と法令遵守
当社グループの事業、特に鉱山業及び非鉄金属製錬業は、労働安全、労働衛生、環境保全、鉱害又は公害防止、鉱業又は産業廃棄物処理、毒劇物管理など広範な法令の適用を受けております。それらの法令により、事業者の過失の有無に拘わらず損害補償を課せられること、休廃止した鉱山の維持管理を課せられることがあります。また、新たな環境規制などにより追加の費用負担が発生する可能性があります。さらに、鉱山業及び非鉄金属製錬業は、環境汚染と鉱業又は産業廃棄物処理のリスクとそれに対応する責任を負っております。関係法令を遵守しつつ事業を経営していくため、相当額の必要コストを負担しなければならない場合、また不測の事態によりリスクが顕在化し、その対応に要するコストが想定を上回る場合が考えられ、それらのコスト負担が当社グループの財政状態及び経営成績の悪化につながる場合があります。
このため、当社グループは環境マネジメントシステム及びリスクマネジメントシステムを整備し運用することで、環境保全と法令遵守に万全を期すとともに、予期せぬコスト負担を最小限に抑えるべく努めております。
(5)市場変化と新商品開発
材料事業が対象とする市場では、利用技術、顧客要求、商品寿命が急速に変化する一方で、新商品の開発は長期化し、多くの資金及び人材投入を要することがあります。また、新商品の市場投入後、技術進歩により当該商品が陳腐化した場合や、変化する顧客要求に対応できない場合及び競争相手による同等品の市場占有が進行した場合には、要した投資の回収が計画通りに見込めないこともあります。加えて、材料事業の主要製品の販売量は、車載用二次電池、携帯端末などを製造する顧客の生産水準の影響を強く受け、顧客が製造するこれら製品需要の周期的変化、技術革新の進展、経済動向等の要因によって変化します。これらにより材料事業における新商品開発及び既存商品の販売が計画どおりに進まない場合、当社グループの財政状態及び経営成績へ影響を及ぼすことが考えられます。
当社グループでは、成果の早期実現をめざした研究開発体制を敷き、影響の軽減を図っています。また、2019年4月に材料事業本部を電池材料事業本部と機能性材料事業本部に分割する組織再編を行い、より機動性を高めた事業運営を行ってまいります。
(6)知的財産
当社グループは、知的財産権の獲得と管理の重要性を認識し、法令にしたがって取得保全手続きを行っておりますが、知的財産権の保全手続きにつきましては必ずしも確実に取得できるものではなく、第三者との係争、第三者による違法な行使などにより当社の研究開発成果の享受が脅かされる場合が考えられます。
当社グループでは、知的財産権管理の専門部所を設け、確実な取得及び保全に努めております。
(7)海外進出
当社グループは、製品の製造拠点及び販売の市場を海外に求め、国際的に事業を展開しております。海外における事業活動につきましては、政情不安、環境・労働・課税・通貨管理・貿易上の法令及び規制の変化、知的財産権等の法的権利の限定的保護あるいは不十分な強制力、外国為替の変動、財産の没収あるいは国有化など個々の国ごとに政治的、経済的リスクが存在しております。非鉄金属価格の高騰などを背景とする国家や地方政府による資源事業への介入・増税への動き、あるいは各方面からの環境対策要求の高まりなどを含め、それらのリスクの顕在化により当該投下資金の回収を達成しえなくなる場合が考えられます。
事業のグローバル展開に伴い、当社グループではカントリーリスクを十分に検討し、投資の意思決定を行っております。
(8)自然災害等
当社グループの製造拠点は、顧客との関係、原料調達上の有利性、グループ内関連事業との連携、経営資源の有効活用などの点を考慮し立地していますが、それら地域に大規模な地震、風水害等不測の災害や事故が発生した場合、損害が多額になるとともに当該製造拠点での生産が大幅に低下する可能性があります。
これら自然災害や重大事故に対し当社グループでは、可能かつ妥当な範囲で保険を付すとともに二次的な影響を抑えるための体制の整備及び対応を図っております。
(9)情報管理
顧客情報や個人情報の流出が発生した場合には、損害補償等により当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
これらに対し、当社グループでは、セキュリティ対策システムの導入及び更新を行い、従業員に対し情報セキュリティ教育を実施しております。
(1) 経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容は次のとおりであります。
当社グループは、当連結会計年度よりIFRSを適用しており、前連結会計年度の財務数値についても、IFRSに組み替えて比較分析を行っております。
(注)「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載している金額のうち、「(1) 経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容 ⑤ キャッシュ・フロー」は、消費税等を含んだ金額であります。
① 経営成績
(単位:百万円)
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売上高 |
税引前当期利益 |
親会社の所有者に 帰属する当期利益 |
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当連結会計年度 |
912,208 |
89,371 |
66,790 |
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前連結会計年度 |
929,746 |
108,286 |
90,227 |
|
増減 |
△17,538 |
△18,915 |
△23,437 |
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増減率(%) |
△1.9 |
△17.5 |
△26.0 |
(海外相場、為替)
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単位 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 (△は減少) |
|
銅 |
$/t |
6,444 |
6,341 |
△103 |
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金 |
$/TOZ |
1,285.2 |
1,263.1 |
△22.1 |
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ニッケル |
$/lb |
5.06 |
5.85 |
0.79 |
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為替(TTM) |
円/$ |
110.86 |
110.92 |
0.06 |
当期の世界経済は、好調な米国経済が牽引役となり、各地域とも概ね拡大を維持しましたが、後半にかけて景気減速懸念が高まりました。
為替相場については、日米間の金利差などを背景に円安ドル高傾向で推移しました。しかし、世界的な景気減速懸念が更なる円安ドル高の進展に歯止めをかけたことで、平均為替レートは前期並みとなりました。
主要非鉄金属価格につきましては、第2四半期連結会計期間以降、米中の貿易摩擦のエスカレート及び米国の金融引き締めなどにより市場から資金の引上げが進んだことで、銅及びニッケル価格は下落基調に転じましたが、第4四半期連結会計期間に入り、需給バランスに沿って緩やかな上昇が見られました。その結果、銅価格は前期を小幅に下回りましたが、ニッケル価格は第1四半期連結会計期間の価格上昇の影響により前期を上回りました。
材料事業の関連業界におきましては、中国市場の不振が懸念される中で車載用電池向け部材の需要が引き続き増加しました。スマートフォン市場は、普及率が頭打ちとなったことでマイナス成長に転じ、一部の部材では在庫調整の長期化などが懸念されています。
このような状況のなか、当期の連結売上高は、電池材料の増販があったものの、Sumitomo Metal Mining Pogo LLCの売却に伴う減収などにより、前期に比べ17,538百万円減少し、912,208百万円となりました。
連結税引前当期利益は、為替差益などによる金融収益の増加及びSumitomo Metal Mining Pogo LLCの売却などによるその他の収益の増加があったものの、売上総利益及び持分法による投資損益の悪化などにより、前期に比べ18,915百万円減少し、89,371百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する当期利益は、連結税引前当期利益が減少したことなどにより、前期に比べ23,437百万円減少し、66,790百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(資源セグメント)
(単位:百万円)
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
増減率(%) |
|
売上高 |
154,726 |
130,078 |
△24,648 |
△15.9 |
|
セグメント利益 |
57,994 |
36,465 |
△21,529 |
△37.1 |
資源セグメントでは、Sumitomo Metal Mining Pogo LLCを売却したことによる売却益の計上があったものの、主要鉱山における鉱石中の銅品位低下による減産などにより、セグメント利益は前期を下回りました。なお、前期に計上したSociedad Minera Cerro Verde S.A.A.における鉱業事業者に対する過年度のロイヤリティ等を、当期にも計上いたしました。
主要鉱山の概況は以下のとおりであります。
菱刈鉱山は順調な操業を継続し、販売鉱石の含有金量は計画通り、前期並みの6tとなりました。
モレンシー銅鉱山(米国)の生産量は、鉱石の銅品位の低下などにより前期を下回り、430千tとなりました。(うち非支配持分を除く当社持分は25%)
セロ・ベルデ銅鉱山(ペルー)の生産量は、鉱石の銅品位の低下などにより前期を下回り、476千tとなりました。(うち非支配持分を除く当社持分は16.8%)
シエラゴルダ銅鉱山(チリ)の生産量は、給鉱品位の一時的な低下があったものの、実収率の向上に伴う操業度等の改善により前期並みを維持し、97千tとなりました。(うち非支配持分を除く当社持分は31.5%)
(製錬セグメント)
(単位:百万円)
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
増減率(%) |
|
売上高 |
668,694 |
637,779 |
△30,915 |
△4.6 |
|
セグメント利益 |
47,763 |
40,935 |
△6,828 |
△14.3 |
(当社の主な製品別生産量)
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製品 |
単位 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 (△は減少) |
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銅 |
t |
432,207 |
454,177 |
21,970 |
|
金 |
kg |
21,151 |
21,351 |
200 |
|
電気ニッケル |
t |
60,325 |
56,674 |
△3,651 |
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フェロニッケル |
t |
12,968 |
12,887 |
△81 |
(注)生産量には、受委託分を含めて表示しております。
製錬セグメントでは、ニッケルについて、Coral Bay Nickel Corporationの生産量は前期を上回りましたが、Taganito HPAL Nickel Corporationの生産量が設備トラブルなどにより前期を下回ったことで、電気ニッケルの生産量及び販売量は前期を下回りました。銅の生産量及び販売量は前期を上回ったものの、電気ニッケルの減販などにより、セグメント利益は前期を下回りました。
(材料セグメント)
(単位:百万円)
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
増減率(%) |
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売上高 |
184,792 |
219,396 |
34,604 |
18.7 |
|
セグメント利益 |
7,087 |
13,780 |
6,693 |
94.4 |
材料セグメントでは、車載用途向けの旺盛な需要を背景に電池材料の販売が好調を維持しました。結晶材料で顧客の在庫調整が続いているものの、前期に計上した有形固定資産減損損失が当期に計上されなかったことなどにより、セグメント利益は前期を上回りました。
② 経営成績に重要な影響を与える要因について
主な要因として、資源・製錬セグメントは、非鉄金属価格及び為替レートの変動、材料セグメントは、市場動向の変化が挙げられます。詳細及び他の要因につきましては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
③ 財政状態
(単位:百万円)
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前連結会計年度末 |
当連結会計年度末 |
増減 |
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資産合計 |
1,732,333 |
1,797,701 |
65,368 |
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負債合計 |
618,984 |
646,421 |
27,437 |
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資本合計 |
1,113,349 |
1,151,280 |
37,931 |
当期末の資産合計は前期末に比べて増加しました。主な増減は以下のとおりであります。ケブラダ・ブランカ銅鉱山の権益取得に伴い現金及び現金同等物が減少した一方で、非流動資産のうち、持分法で会計処理されている投資及びその他の金融資産に含まれる長期貸付金が増加しました。
負債合計は前期末に比べ増加しました。主な増減は以下のとおりであります。流動負債の社債を償還しましたが、営業債務及びその他の債務や新規発行により非流動負債の社債が増加しました。
資本合計は、前期末に比べ増加しました。主な増減は以下のとおりであります。親会社の所有者に帰属する当期利益を計上したことから利益剰余金が増加しました。一方、その他の資本の構成要素に含まれる、在外営業活動体の換算差額が減少したことに加え、保有株式の株価下落によりその他の包括利益を通じて公正価値で測定する金融資産が減少しました。
④ 財務指標
当社グループは、2016年度から2018年度までの3年間を対象とする「15中計」に基づき、さらなる企業価値・株主共同の利益の向上に邁進しました。
「15中計」においては、財務体質の健全性を示す指標として連結自己資本比率50%以上の維持、株主還元として連結配当性向30%以上といたしました。当連結会計年度の親会社所有者帰属持分比率は58.3%となり、連結配当性向は30.0%となりました。
⑤ キャッシュ・フロー
(単位:百万円)
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前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
増減 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
78,552 |
114,744 |
36,192 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△22,787 |
△142,354 |
△119,567 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
△89,797 |
△29,047 |
60,750 |
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換算差額 |
△1,545 |
588 |
2,133 |
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現金及び現金同等物の期首残高 |
172,907 |
137,330 |
△35,577 |
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現金及び現金同等物の期末残高 |
137,330 |
81,261 |
△56,069 |
当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前当期利益が減少したものの、営業債権及びその他の債権、法人所得税の支払額が減少したことなどにより、前期に比べて収入が増加しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、Sumitomo Metal Mining Pogo LLC の売却による収入があったものの、前期にあった長期貸付金の回収及び投資有価証券の売却による多額の収入が減少したことに加え、ケブラダ・ブランカ銅鉱山の権益取得に関わる関係会社株式の取得及び長期貸付けによる支出があったことなどから、前期に比べて支出が増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行額を上回る償還があったものの、借入金の返済が減少したことなどから、前期に比べて支出が減少しました。
⑥ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループは、将来の大型プロジェクトやM&Aに備えて、健全な財務体質及び格付けの維持を財務目標とし、具体的には「18中計」において、自己資本比率50%以上の維持を掲げております。また、現状の信用格付け(JCR)「ダブルAマイナス」以上の取得・維持を目指します。
当社は、上記の目標の下、金融環境の変化も踏まえ、中長期にわたる安定的かつ低利な投資資金及び運転資金を調達することを基本としております。具体的には、自己資金による充当を主とし、必要に応じて銀行借入、資本市場における社債発行等により資金調達を行うこととしております。
流動性については、事業活動を行う上で十分な運転資金を有するとともに、即時に借入可能なコミットメントラインに基づく借入枠を設定しており、万一の緊急時における資金調達に備えております。
⑦ 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(1976年大蔵省令第28号。以下「連結財務諸表規則」という。」)第93条の規定によりIFRSに準拠して作成しております。連結財務諸表の作成にあたり、必要と思われる見積りは合理的な基準に基づいて実施しております。重要な会計方針及び見積りの詳細につきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 3.重要な会計方針 及び 4.重要な会計上の見積り及び見積りを伴う判断」に記載のとおりであります。
(2) 生産、受注及び販売の実績
① 生産実績及び受注実績
当社グループの生産・販売品目は広範囲かつ多種多様であり、また連結会社間の取引が複雑で、報告セグメントごとの生産実績及び受注実績を正確に把握することは困難なため、当社の主要な品目等についてのみ「(1) 経営成績等の状況の概要及び経営者の視点による分析・検討内容」において、各報告セグメントの業績に関連付けて記載しております。
② 販売実績
当連結会計年度における販売実績を報告セグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
当連結会計年度(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
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資源 |
130,078 |
△15.9 |
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製錬 |
637,779 |
△4.6 |
|
材料 |
219,396 |
18.7 |
|
報告セグメント計 |
987,253 |
△2.1 |
|
その他 |
8,864 |
△14.1 |
|
調整額 |
△83,909 |
- |
|
連結財務諸表計上額 |
912,208 |
△1.9 |
(注)1.セグメント間の販売実績は、各セグメントに含めて表示しております。
2.主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
パナソニック㈱ |
127,128 |
13.7 |
179,529 |
19.7 |
|
住友商事㈱ |
124,029 |
13.3 |
90,048 |
9.9 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)並行開示情報
連結財務諸表規則(第7章及び第8章を除く。以下、「日本基準」)により作成した要約連結財務諸表は、以下のとおりであります。
なお、日本基準により作成した当連結会計年度の要約連結財務諸表については、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく監査を受けておりません。
① 要約連結貸借対照表(日本基準)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (2018年3月31日) |
当連結会計年度 (2019年3月31日) |
|
資産の部 |
|
|
|
流動資産 |
586,007 |
522,450 |
|
固定資産 |
|
|
|
有形固定資産 |
464,414 |
459,689 |
|
無形固定資産 |
65,950 |
60,937 |
|
投資その他の資産 |
582,354 |
716,195 |
|
固定資産合計 |
1,112,718 |
1,236,821 |
|
資産合計 |
1,698,725 |
1,759,271 |
|
|
|
|
|
負債の部 |
|
|
|
流動負債 |
216,421 |
227,870 |
|
固定負債 |
362,296 |
377,038 |
|
負債合計 |
578,717 |
604,908 |
|
|
|
|
|
純資産の部 |
|
|
|
株主資本 |
938,847 |
974,796 |
|
その他の包括利益累計額 |
97,590 |
76,994 |
|
非支配株主持分 |
83,571 |
102,573 |
|
純資産合計 |
1,120,008 |
1,154,363 |
|
負債純資産合計 |
1,698,725 |
1,759,271 |
② 要約連結損益計算書及び要約連結包括利益計算書(日本基準)
要約連結損益計算書
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
|
売上高 |
933,517 |
912,139 |
|
売上原価 |
776,428 |
784,680 |
|
売上総利益 |
157,089 |
127,459 |
|
販売費及び一般管理費 |
46,886 |
48,866 |
|
営業利益 |
110,203 |
78,593 |
|
営業外収益 |
30,198 |
24,643 |
|
営業外費用 |
15,548 |
20,989 |
|
経常利益 |
124,853 |
82,247 |
|
特別利益 |
1,315 |
10,580 |
|
特別損失 |
20,373 |
3,139 |
|
税金等調整前当期純利益 |
105,795 |
89,688 |
|
法人税等合計 |
9,466 |
25,438 |
|
当期純利益 |
96,329 |
64,250 |
|
非支配株主に帰属する当期純利益 |
4,681 |
△327 |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
91,648 |
64,577 |
要約連結包括利益計算書
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
|
当期純利益 |
96,329 |
64,250 |
|
その他の包括利益合計 |
△2,518 |
△19,721 |
|
包括利益 |
93,811 |
44,529 |
|
(内訳) |
|
|
|
親会社株主に係る包括利益 |
92,490 |
43,981 |
|
非支配株主に係る包括利益 |
1,321 |
548 |
③ 要約連結株主資本等変動計算書(日本基準)
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
|
(単位:百万円) |
|
|
株主資本 |
その他の包括利益累計額 |
非支配株主持分 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
864,941 |
96,749 |
62,431 |
1,024,121 |
|
当期変動額合計 |
73,906 |
841 |
21,140 |
95,887 |
|
当期末残高 |
938,847 |
97,590 |
83,571 |
1,120,008 |
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
|
(単位:百万円) |
|
|
株主資本 |
その他の包括利益累計額 |
非支配株主持分 |
純資産合計 |
|
当期首残高 |
938,847 |
97,590 |
83,571 |
1,120,008 |
|
当期変動額合計 |
35,949 |
△20,596 |
19,002 |
34,355 |
|
当期末残高 |
974,796 |
76,994 |
102,573 |
1,154,363 |
④ 要約連結キャッシュ・フロー計算書(日本基準)
|
(単位:百万円) |
|
|
前連結会計年度 (自 2017年4月1日 至 2018年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
79,405 |
118,877 |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
△22,994 |
△142,962 |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
△90,095 |
△29,047 |
|
現金及び現金同等物に係る換算差額 |
△1,564 |
△652 |
|
現金及び現金同等物の増減額(△は減少) |
△35,248 |
△53,784 |
|
現金及び現金同等物の期首残高 |
170,293 |
135,045 |
|
現金及び現金同等物の期末残高 |
135,045 |
81,261 |
⑤ 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項の変更(日本基準)
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
該当事項はありません。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(表示方法の変更)
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日。以下「税効果会計基準一部改正」という。)を当連結会計年度の期首から適用し、繰延税金資産は投資その他の資産の区分に表示し、繰延税金負債は固定負債の区分に表示する方法に変更しております。
この結果、前連結会計年度の連結貸借対照表において、「流動資産」の「繰延税金資産」に表示されていた1,424百万円を「投資その他の資産」の「繰延税金資産」に、「流動負債」に表示されていた「繰延税金負債」1,342百万円を「固定負債」の「繰延税金負債」に、それぞれ組替えて表示しております。
なお、同一納税主体の繰延税金資産と繰延税金負債を相殺して表示しておりますことから、表示変更前に比して総資産が312百万円減少しております。
(4)経営成績等の状況の概要に係る主要な項目における差異に関する情報
IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけるこれらに相当する項目との差異に関する事項は、以下のとおりであります。
前連結会計年度(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表注記 40.初度適用」に記載のとおりであります。
当連結会計年度(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
(のれんの償却)
日本基準では、のれんを一定期間にわたり償却しておりましたが、IFRSでは、のれんの償却は行われず、毎期減損テストを実施することが要求されております。これによる当連結会計年度における影響として、日本基準に比べてIFRSでは、販売費及び一般管理費が154百万円減少しております。
(1)モレンシー銅鉱山の共同運営契約
当社の連結子会社でありますSumitomo Metal Mining Arizona Inc.及びSMM Morenci Inc.は、米国モレンシー銅鉱山を共同保有し、同鉱山の共同運営を行う契約を米国フリーポート・マクモラン社の関係会社と締結しております。これにより、Sumitomo Metal Mining Arizona Inc.は、同鉱山の生産物の権益見合いの15%を、SMM Morenci Inc.は13%を引き取る権利・義務を保有しております。
(2)Compania Contractual Minera Candelariaの共同運営契約
当社の連結子会社でありますSMMA Candelaria Inc.は、チリ共和国Compania Contractual Minera Candelariaの株式の20%を保有し、同社の共同運営を行う契約をカナダ国ルンディン・マイニング社と締結しております。これにより、SMMA Candelaria Inc.は、Compania Contractual Minera Candelariaの生産物の20%を購入する権利・義務を保有しております。
(3)Sociedad Minera Cerro Verde S.A.A.の共同運営契約
当社の連結子会社でありますSMM Cerro Verde Netherlands B.V.は、ペルー共和国のSociedad Minera Cerro Verde S.A.A.の株式の21%を保有し、当社はSociedad Minera Cerro Verde S.A.A.の共同運営を行う契約を、米国フリーポート・マクモラン社及び同社の関係会社並びにペルー共和国ブエナベンチューラ社と締結しております。これにより、当社は、Sociedad Minera Cerro Verde S.A.A.で生産された銅精鉱につき、当初10年間は生産量の50%(2016年12月出港分までで終了)、11年目以降は生産量の21%を購入する権利・義務を保有しております。
(4)PT Vale Indonesia Tbkの共同運営契約
当社は、インドネシア共和国のPT Vale Indonesia Tbkの株式の20%を保有し、同社の共同運営を行う株主間契約を、カナダ国のヴァーレ・カナダ社と締結しております。これにより、当社は、PT Vale Indonesia Tbkのソロワコ鉱山の生産物の20%を購入する権利・義務を保有しております。
(5)Coral Bay Nickel Corporationの共同運営契約
当社の連結子会社でありますCoral Bay Nickel Corporationは、三井物産㈱及び双日㈱並びにフィリピン共和国Nickel Asia Corporationより合計46%の出資を受け、当社は、同三社とCoral Bay Nickel Corporationを共同運営する契約を締結しております。これにより、Coral Bay Nickel Corporationは、Nickel Asia Corporationの子会社であるリオツバ・ニッケル・マイニング社が操業するリオツバ鉱山のニッケル鉱のうち、HPAL法に適した鉱石を全量購入する権利を保有し、当社はCoral Bay Nickel Corporationの生産物を全量購入する権利・義務を保有しております。
(6)Sierra Gorda S.C.M.の共同運営契約
当社の連結子会社でありますSMM Sierra Gorda Inversiones LTDA.は、チリ共和国Sierra Gorda S.C.M.に45%の出資をしており、当社は同社の共同運営を行う契約を住友商事㈱及びカナダ国KGHM インターナショナル社と締結しております。これにより、当社は、Sierra Gorda S.C.M.で生産された銅精鉱の50%を購入する権利・義務を保有しております。
(7)Taganito HPAL Nickel Corporationの共同運営契約
当社の連結子会社でありますTaganito HPAL Nickel Corporationは、三井物産㈱並びにNickel Asia Corporationより合計25%の出資を受け、当社は、同二社とTaganito HPAL Nickel Corporationを共同運営する契約を締結しております。これにより、Taganito HPAL Nickel Corporationは、Nickel Asia Corporationの子会社であるタガニート・マイニング社が操業するタガニート鉱山のニッケル鉱のうち、HPAL法に適した鉱石を全量購入する権利を保有し、当社はTaganito HPAL Nickel Corporationの生産物を全量購入する権利・義務を保有しております。
(8)ケブラダ・ブランカ銅鉱山の株主間契約について
当社の連結子会社でありますSMM Quebrada Blanca SpAは、チリ共和国ケブラダ・ブランカ銅鉱山に90%を出資するQuebrada Blanca Holdings SpAに33%の出資をしており、住友商事㈱及びカナダ国Teck Resources Ltd.のチリ国子会社Teck Resources Chile Ltd.と株主間契約を締結しております。これにより、当社は、ケブラダ・ブランカ銅鉱山社における開発計画(ケブラダ・ブランカ2プロジェクト)をTeck Resources Ltd.等と共同で推進してまいります。
(ポゴ金鉱山の譲渡及び同鉱山の共同運営契約の解消について)
当社と住友商事㈱は、2018年9月28日に豪州大手の産金会社ノーザンスターリソース社に、ポゴ金鉱山の権益を全て譲渡しました。
これにより、当社の連結子会社でありましたのSumitomo Metal Mining Pogo LLC と住友商事㈱の関係会社とで締結しておりました同鉱山の共同運営契約は解消しております。
当社グループでは資源、製錬及び材料をコアビジネスとして選択と集中を進めるなか、研究開発においても研究開発費の重点配分を行い、「製錬プロセス技術」、「粉体合成・表面処理技術」、「結晶育成・加工技術」、「探鉱・採鉱・選鉱技術」をコア技術と位置付けています。また、「評価解析技術」、「数理解析技術」、「情報通信技術」を基盤技術と定め、技術ドメインを明確にして重点的な開発を実行しております。
具体的には、資源開発及び非鉄製錬分野における新規プロセス・技術開発、また、材料分野では、社会的ニーズの高い環境・エネルギー分野及び情報通信分野の材料・新技術開発を中心に、国家プロジェクトへの参画や産学連携を含め取り組んでおります。また、将来を見据えた粉体材料に関する新規技術獲得のために、粉体基礎研究にも取り組んでおります。
なお、当連結会計年度に投入した研究開発費は
セグメントごとの研究開発活動の状況は次のとおりであります。
(1)資源セグメント
非鉄金属原料鉱石の処理に関して、精鉱の品質及び実収率の改善のためのパイロット設備を利用した浮遊選鉱等の選鉱技術開発や探鉱技術及び鉱石採掘法の効率化の技術開発等を行っております。
当セグメントに係る研究開発費は
(2)製錬セグメント
非鉄金属事業において、原料対応力、コスト競争力強化に繋がる製錬技術の開発や新プロセス技術の開発を行っております。また、ハイブリッド自動車や電気自動車の二次電池からニッケルやコバルト等のレアメタルを回収するプロセスの開発も進めております。本プロセスは、乾式製錬工程と湿式製錬工程を組み合わせ、廃リチウムイオン二次電池から銅やニッケル・コバルトを回収し、再び電池材料に再資源化するものです。すでに基礎実験を終了し、パイロットプラントを2019年3月より稼働を開始しました。
産学連携による研究開発推進のため、九州大学と組織対応型連携契約を締結し、共同研究と人材育成を継続してきております。革新的な湿式製錬技術や排水処理技術の開発などに取り組んでいるほか、九州大学全体のシーズを活用して資源・製錬分野を中心にさまざまなテーマでの連携を進めております。
また、国内非鉄金属製錬業の持続的発展のため、東北大学多元物質科学研究所に共同研究部門を設置しました。技術の先進化やそれに伴う国際競争力強化のための共同研究や、次世代の非鉄金属製錬技術者の人材教育を推進しております。
当セグメントに係る研究開発費は
(3)材料セグメント
環境・エネルギー分野で注目されている二次電池正極材及び情報通信分野で注目されている情報通信端末用のSAWフィルターに関連した機能性材料を中心に研究開発を進めております。
二次電池関連では、リチウムイオン二次電池の正極材料であるニッケル酸リチウムについて、コスト・容量・出力及び安全性確保などの機能向上を図り、ハイブリッド自動車、電気自動車用電池への積極的な展開に取り組んでおり、開発した新規材料の量産移行を進めております。
情報通信分野では、情報通信端末用SAWフィルターのチップに用いられるタンタル酸リチウム基板やニオブ酸リチウム基板の製造コスト低減のため、育成結晶の長尺化や育成及び加工収率向上のための技術開発に取り組んでおります。
産学連携による研究開発推進のため、東北大学と包括的な共同研究と人材教育を進める組織連携協力協定を締結し、同大学の広範囲にわたる研究機能を活用して、機能性材料の開発、評価技術の開発及び人材育成を進める体制を整備しております。
当セグメントに係る研究開発費は