当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はないものの、ウクライナ情勢の緊迫化を背景とした世界的なエネルギー価格高騰が長期化した場合、製品の製造原価が上昇する可能性があります。
その他に、新型コロナウイルス感染症拡大などにより急速に進展した世界的なデジタル化や米中の貿易摩擦などに端を発した半導体やその関連部材の供給問題が長期化した場合、半導体を組み込んだ設備機器の供給が制約され、設備投資の進捗に遅延が生じる可能性があります。
これらの生産財の供給問題は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があることから、引き続き今後の状況を注視してまいります。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
(単位:百万円)
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売上高 |
税引前四半期利益 |
親会社の所有者に 帰属する四半期利益 |
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当第1四半期連結累計期間 |
357,659 |
104,041 |
76,459 |
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前第1四半期連結累計期間 |
294,325 |
59,939 |
43,055 |
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増減 (増減率%) |
63,334 (21.5) |
44,102 (73.6) |
33,404 (77.6) |
(海外相場、為替)
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単位 |
前第1四半期 連結累計期間 |
当第1四半期 連結累計期間 |
増減 (△は減少) |
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銅 |
$/t |
9,711 |
9,526 |
△185 |
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金 |
$/TOZ |
1,815.3 |
1,873.0 |
57.7 |
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ニッケル |
$/lb |
7.87 |
13.17 |
5.30 |
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為替(TTM) |
円/$ |
109.50 |
129.58 |
20.08 |
当第1四半期連結累計期間の世界経済は、新型コロナウイルス感染症に対して厳格な防疫措置を講じた中国において生産財の供給網に混乱が見られたものの、欧米を中心に防疫措置と経済活動が両立する政策へ転換が進んだことなどから、総じて回復基調となりました。しかし、2022年2月下旬に起きたロシアのウクライナ侵攻によるエネルギー及び食料価格などの高騰はインフレーションにつながり、世界経済の回復テンポは鈍化しました。
為替相場につきましては、米国は物価上昇を抑制するために金融引き締めへ政策を転換する一方、日本は金融緩和方針を堅持したことから、日米金利差が短期間で拡大し、円安が急速に進みました。
主要非鉄金属価格につきましては、銅価格は、前連結会計年度末にかけて上昇したものの、中国の厳格な防疫措置や欧米を中心とした相次ぐ利上げなどによる景気後退の懸念を背景に、当第1四半期連結累計期間を通じて下落基調に転じましたが、概ね前年同期間の平均価格に近い水準を維持しました。ニッケル価格は、欧米における電気自動車(EV)の増産などによる需要拡大に伴い前連結会計年度末にかけて急騰した後は、景気後退の懸念などによって下落基調に転じたものの、前年同期間の平均価格を上回る水準となりました。金価格は、米国の大幅な利上げなどから下落基調に転じましたが、前年同期間の平均価格を上回る水準となりました。
材料事業の関連業界におきましては、中国の需要停滞などによりスマートフォンの出荷台数が減少したことなどから、電子部品向け部材の需要に縮小の兆しが見えました。一方で、2050年のカーボンニュートラル化を目指し、先進国を中心にガソリン車からEVへ移行する潮流が加速していることに伴い、車載用電池向け部材の需要は拡大基調が続きました。
このような状況のなか、当第1四半期連結累計期間の連結売上高は、ニッケル及び金価格が前年同期間を上回ったこと、並びに需要が堅調な車載用電池向け部材の増販などにより、前年同期間に比べ633億34百万円増加し、3,576億59百万円となりました。
連結税引前四半期利益は、増収に加え、円安の進行に伴う金融収益の好転及び高水準の非鉄金属価格を背景にした持分法による投資損益の好転などにより、前年同期間に比べ441億2百万円増加し、1,040億41百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する四半期利益は、連結税引前四半期利益が増加したことにより、前年同期間に比べ334億4百万円増加し、764億59百万円となりました。
報告セグメントの業績は、次のとおりであります。
(資源セグメント)
(単位:百万円)
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前第1四半期 連結累計期間 |
当第1四半期 連結累計期間 |
増減 |
増減率(%) |
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売上高 |
36,496 |
45,796 |
9,300 |
25.5 |
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セグメント利益 |
33,608 |
34,529 |
921 |
2.7 |
セグメント利益は、前期に全権益を譲渡したシエラゴルダ銅鉱山の業績が当第1四半期連結累計期間から除かれているものの、高水準の非鉄金属価格による子会社及び持分法適用会社の増益に加え、為替が円安で推移したことなどから、前年同期間を上回りました。
主要鉱山の概況は以下のとおりであります。
菱刈鉱山は年間販売金量4.4tを目指し順調な操業を継続しており、当第1四半期連結累計期間の販売金量は1.4tとなりました。
モレンシー銅鉱山(米国)の生産量は、新型コロナウイルス感染症による影響が続いており、前年同期間と同量の97千tとなりました(うち非支配持分を除く当社権益は25%)。
セロ・ベルデ銅鉱山(ペルー)の生産量は、給鉱品位の上昇により前年同期間を上回り107千tとなりました(うち非支配持分を除く当社権益は16.8%)。
(製錬セグメント)
(単位:百万円)
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前第1四半期 連結累計期間 |
当第1四半期 連結累計期間 |
増減 |
増減率(%) |
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売上高 |
222,987 |
274,928 |
51,941 |
23.3 |
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セグメント利益 |
22,744 |
56,388 |
33,644 |
147.9 |
(当社の主な製品別生産量)
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製品 |
単位 |
前第1四半期 連結累計期間 |
当第1四半期 連結累計期間 |
増減 (△は減少) |
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銅 |
t |
104,991 |
111,004 |
6,013 |
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金 |
kg |
4,186 |
4,231 |
45 |
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電気ニッケル |
t |
13,415 |
12,900 |
△515 |
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フェロニッケル |
t |
2,665 |
3,085 |
420 |
(注)生産量には、受委託分を含めて表示しております。
セグメント利益は、ニッケル価格の上昇及び為替が円安で推移したことなどにより、前年同期間を上回りました。
電気銅の生産量及び販売量は前年同期間を上回りましたが、電気ニッケルの生産量及び販売量は前年同期間を下回りました。
Coral Bay Nickel Corporation(フィリピン)は、悪天候が続いたことなどにより操業が計画通りに進まなかったことから生産量は前年同期間を下回りました。Taganito HPAL Nickel Corporation(フィリピン)の生産量は、操業が順調であったことから前年同期間を上回りました。
(材料セグメント)
(単位:百万円)
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前第1四半期 連結累計期間 |
当第1四半期 連結累計期間 |
増減 |
増減率(%) |
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売上高 |
65,504 |
75,309 |
9,805 |
15.0 |
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セグメント利益 |
6,668 |
9,619 |
2,951 |
44.3 |
セグメント利益は、中国における電子部品向け部材の需要に縮小の兆しが見えましたが、急速に進むカーボンニュートラル化を背景として需要が拡大している車載用電池向け部材などの増収により、前年同期間を上回りました。
(2)財政状態に関する説明
① 財政状態
(単位:百万円)
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前連結会計年度末 |
当第1四半期 連結会計期間末 |
増減 |
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資産合計 |
2,268,756 |
2,361,757 |
93,001 |
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負債合計 |
711,338 |
726,474 |
15,136 |
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資本合計 |
1,557,418 |
1,635,283 |
77,865 |
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ増加しました。現金及び現金同等物並びにその他の金融資産は減少しましたが、高水準を維持した非鉄金属価格及び円安の影響により棚卸資産は増加し、有形固定資産は設備投資の実施及び円安の影響により増加しました。加えて持分法による投資利益の計上と円安の影響により持分法で会計処理されている投資が増加しました。
当第1四半期連結会計期間末の負債合計は、前連結会計年度末に比べ増加しました。営業債務及びその他の債務は減少したものの、短期社債の発行により流動負債の社債及び借入金が増加しました。
当第1四半期連結会計期間末の資本合計は、前連結会計年度末に比べ増加しました。利益剰余金は四半期利益を計上したことにより、その他の資本の構成要素のうち在外営業活動体の換算差額は円安の影響により、それぞれ増加しました。
② キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
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前第1四半期 連結累計期間 |
当第1四半期 連結累計期間 |
増減 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
3,547 |
921 |
△2,626 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△11,352 |
△652 |
10,700 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
△28,248 |
△31,602 |
△3,354 |
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換算差額 |
2,740 |
14,621 |
11,881 |
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現金及び現金同等物の期首残高 |
158,373 |
213,977 |
55,604 |
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現金及び現金同等物の四半期末残高 |
125,060 |
197,265 |
72,205 |
当第1四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益は増加したものの、営業債務及びその他の債務が減少したことに加え棚卸資産が増加したことなどから前年同期間に比べ収入が減少しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出や長期貸付けによる支出が増加したものの、定期預金の払戻しによる収入があったことなどから前年同期間に比べ支出が減少しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入れによる収入や社債の発行による収入があったものの、短期借入金の返済による支出や配当金の支払額が増加したことなどから前年同期間に比べ支出が増加しました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。また、新たに生じた事業上及び財務上の重要な対処すべき課題はありません。
(4)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第1四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更を行いました。その内容の概要は次のとおりであります。
当社は、株式の大量買付であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。また、特定の者による当社株式の大量取得行為に関する提案があった場合、それを受け入れるか否かは、最終的には株主の皆様のご意思に委ねられるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量取得行為の中には、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するものもあります。
当社の企業価値・株主共同の利益を損なう大量取得行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量取得行為に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
以上の観点から、当社においては、従前、当社の株式について大量取得行為が行われる場合の対応策を導入しておりました。しかしながら、昨今我が国においては、取締役会の同意を得ずに開始される株式の大量取得行為に対しては、実際に特定の者により大量取得行為に関する提案が行われた段階で、具体的な買収者の性質や当該提案の内容、当該大量取得行為の目的・態様・条件、その他の具体的事実関係を踏まえて買収防衛策等の対応策の必要性について株主の皆様の意思を確認する事例が増加しております。このような近時の動向及び機関投資家との対話状況を踏まえ、当社は、具体的な買収者が登場していない段階で、一般的な目的での買収防衛策の更新を行わないことといたしました。当社としては、実際に特定の者が出現し、当社株式の大量取得行為に関する提案等が行われた時点で、必要に応じて、適切な対応策について株主の皆様にお諮りすることが望ましいと判断しております。
当社は、長期ビジョンで掲げた「世界の非鉄リーダー」を目指す基本戦略のもと、中期経営計画を推進することにより、当社の企業価値向上及び株主共同の利益の確保・向上に取り組むとともに、当社株式の大量取得行為が行われる場合には、大量買付を行う者に対し、株主の皆様がその是非を適切に判断するために必要かつ十分な時間と情報の提供を求め、独立性を有する社外役員の意見を尊重した上で、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、その時々において適宜適切な措置を講じてまいります。
(5)研究開発活動
当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、18億19百万円であります。
当第1四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更は、次のとおりであります。
①製錬セグメント:電池リサイクルプロセス開発につきましては、関東電化工業株式会社と共同で提案した「蓄電池リサイクルプロセスの開発と実証」が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下、「NEDO」という。)のグリーンイノベーション基金助成事業の対象テーマとして採択され、早期事業化に向け実証試験を進めております。
②材料セグメント:次世代蓄電池の開発につきましては、「次世代蓄電池用高性能正極材料の開発と実証」がNEDOのグリーンイノベーション基金助成事業の対象テーマとして採択され、全固体電池を含む次世代蓄電池の実用化を可能にする高性能正極材料と温室効果ガス排出量低減プロセスの開発と実証試験を進めております。
③材料セグメント:太陽光エネルギーを利用した光触媒反応により二酸化炭素を一酸化炭素に変換する二酸化炭素還元光触媒の研究開発を京都大学と共同で進めてきました。このたび、本研究開発を加速させるため、2022年6月に「住友金属鉱山二酸化炭素有効利用産学共同講座」を京都大学内に開設しました。これにより、二酸化炭素排出量の削減にとどまらず、二酸化炭素の再資源化につながる高性能な光触媒材料の創出を目指し、双方が保有する技術の融合をさらに進めてまいります。
(注)「事業の状況」に記載している金額は、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)財政状態に関する説明」を除き、消費税等を除いた金額であります。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。