当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。また、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はないものの、ウクライナ情勢の緊迫化を背景とした世界的なエネルギー価格などの高騰が長期化した場合、製品の製造原価が上昇する可能性があります。
その他に、新型コロナウイルス感染症拡大などにより急速に進展した世界的なデジタル化や米中の貿易摩擦などに端を発した半導体やその関連部材の供給問題が長期化した場合、半導体を組み込んだ設備機器の供給が制約され、設備投資の進捗に遅延が生じる可能性があります。
これらの生産財の供給問題は、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があることから、引き続き今後の状況を注視してまいります。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)業績の状況
(単位:百万円)
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売上高 |
税引前四半期利益 |
親会社の所有者に 帰属する四半期利益 |
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当第3四半期連結累計期間 |
1,075,684 |
218,630 |
152,783 |
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前第3四半期連結累計期間 |
922,473 |
195,372 |
170,077 |
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増減 (増減率%) |
153,211 (16.6) |
23,258 (11.9) |
△17,294 (△10.2) |
(海外相場、為替)
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単位 |
前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 (△は減少) |
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銅 |
$/t |
9,593 |
8,425 |
△1,168 |
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金 |
$/TOZ |
1,799.9 |
1,777.0 |
△22.9 |
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ニッケル |
$/lb |
8.51 |
11.56 |
3.05 |
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為替(TTM) |
円/$ |
111.11 |
136.52 |
25.41 |
当第3四半期連結累計期間の世界経済は、ロシアによるウクライナ侵攻などによる物価上昇とこれに対応する欧米などの政策金利引き上げの継続、中国における新型コロナウイルス感染症に対する厳格な防疫措置による物流混乱などにより、成長が減速しました。
為替相場につきましては、日米の金融政策の相違による金利差拡大や日本の貿易赤字拡大などにより、円がドルに対して大幅に下落しました。その後、米国における利上げ幅の縮小及び日本における長期金利の変動許容幅拡大に伴う金利差縮小などにより上昇に転じたものの、平均為替レートは前年同期間と比べ大幅な円安となりました。
主要非鉄金属価格につきましては、銅価格は中国の経済活動の停滞による需要減少への懸念などにより下落し、その後持ち直し小幅に上昇したものの、前年同期間を下回りました。ニッケル価格は前連結会計年度末にかけて上昇した後、景気減速などにより急落しましたが、その後底堅い需要に支えられ堅調に推移し、前年同期間を上回りました。金価格は米国の相次ぐ政策金利引き上げなどにより下落傾向が継続し、利上げ幅縮小などにより持ち直す動きが見られたものの、前年同期間を下回りました。
材料事業の関連業界におきましては、脱炭素化を背景に電気自動車の需要の伸びが継続しており、車載用電池向け部材の需要は堅調に推移しました。一方、景気減速により中国をはじめとした世界におけるスマートフォンの需要が減少したことなどにより、電子部品向け部材の需要は縮小しました。
当第3四半期連結累計期間の連結売上高は、大幅な円安、ニッケル平均価格の上昇、車載用電池向け部材の増販などにより、前年同期間に比べ1,532億11百万円増加し、1兆756億84百万円となりました。
連結税引前四半期利益は、持分法による投資利益の減少などがあったものの、増収に加え円安などによる金融収益の好転などにより、前年同期間に比べ232億58百万円増加し、2,186億30百万円となりました。
親会社の所有者に帰属する四半期利益は、連結税引前四半期利益が増加したものの、シエラゴルダ銅鉱山関連の繰延税金資産を計上した前年同期間と比較して法人所得税費用が増加したため、前年同期間に比べ172億94百万円減少し、1,527億83百万円となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
(資源セグメント)
(単位:百万円)
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前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 |
増減率(%) |
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売上高 |
115,909 |
126,533 |
10,624 |
9.2 |
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セグメント利益 |
96,502 |
57,133 |
△39,369 |
△40.8 |
セグメント利益は、為替相場が大幅な円安となったものの、銅価格の下落、菱刈鉱山のサステナブルな生産体制への移行に伴う出荷金量の抑制、2022年2月にシエラゴルダ銅鉱山の全保有持分の譲渡が完了し当第3四半期連結累計期間は同鉱山に係る持分法による投資利益の計上がなかったことなどにより、前年同期間を下回りました。
主要鉱山の概況は以下のとおりであります。
菱刈鉱山は年間販売金量4.4tに向け順調な操業を継続しており、販売金量は3.4tとなりました。
モレンシー銅鉱山(米国)の生産量は、新型コロナウイルス感染症対策として実施していたミル(鉱石粉砕装置)の操業度低下策の終了などにより前年同期間を上回り、304千tとなりました(うち非支配持分を除く当社権益は25.0%)。
セロ・ベルデ銅鉱山(ペルー)の生産量は、給鉱品位の上昇や選鉱場の稼働率上昇などにより前年同期間を上回り、326千tとなりました(うち非支配持分を除く当社権益は16.8%)。
(製錬セグメント)
(単位:百万円)
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前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 |
増減率(%) |
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売上高 |
691,057 |
810,480 |
119,423 |
17.3 |
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セグメント利益 |
75,108 |
118,024 |
42,916 |
57.1 |
(当社の主な製品別生産量)
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製品 |
単位 |
前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 (△は減少) |
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銅 |
t |
312,512 |
335,668 |
23,156 |
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金 |
kg |
12,448 |
13,785 |
1,337 |
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電気ニッケル |
t |
40,193 |
37,394 |
△2,799 |
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フェロニッケル |
t |
9,588 |
7,869 |
△1,719 |
(注)生産量には、受委託分を含めて表示しております。
セグメント利益は、銅及び金価格が下落したものの、大幅な円安やニッケル価格の上昇などにより前年同期間を上回りました。
電気銅の生産量及び販売量は前年同期間を上回りましたが、電気ニッケルの生産量及び販売量は原料不足などにより前年同期間を下回りました。
Coral Bay Nickel Corporation(フィリピン)の生産量は前年同期間並みとなりました。Taganito HPAL Nickel Corporation(フィリピン)の生産量は、設備トラブルなどによる減産のあった前年同期間を上回りました。
(材料セグメント)
(単位:百万円)
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前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 |
増減率(%) |
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売上高 |
203,693 |
241,577 |
37,884 |
18.6 |
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セグメント利益 |
20,268 |
20,274 |
6 |
0.0 |
セグメント利益は、中国における電子部品向け部材の需要が縮小したものの、脱炭素化を背景に需要が堅調である車載用電池向け部材の増販などにより、前年同期間並みとなりました。
(2)財政状態に関する説明
① 財政状態
(単位:百万円)
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前連結会計年度末 |
当第3四半期 連結会計期間末 |
増減 |
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資産合計 |
2,268,756 |
2,679,918 |
411,162 |
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負債合計 |
711,338 |
836,461 |
125,123 |
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資本合計 |
1,557,418 |
1,843,457 |
286,039 |
当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、棚卸資産、有形固定資産、持分法で会計処理されている投資、非流動資産のその他の金融資産がそれぞれ増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ増加しました。そのうち、持分法で会計処理されている投資は円安などにより増加し、非流動資産のその他の金融資産は主に長期貸付金が増加しました。
当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、営業債務及びその他の債務、流動負債及び非流動負債の社債及び借入金が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ増加しました。
当第3四半期連結会計期間末の資本合計は、親会社の所有者に帰属する四半期利益の計上により利益剰余金が増加し、円安によりその他の資本の構成要素のうち在外営業活動体の換算差額が増加したことなどから、前連結会計年度末に比べ増加しました。
② キャッシュ・フローの状況
(単位:百万円)
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前第3四半期 連結累計期間 |
当第3四半期 連結累計期間 |
増減 |
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営業活動によるキャッシュ・フロー |
86,021 |
74,838 |
△11,183 |
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投資活動によるキャッシュ・フロー |
△39,147 |
△85,589 |
△46,442 |
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財務活動によるキャッシュ・フロー |
△56,661 |
△18,081 |
38,580 |
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売却目的で保有する資産への振替に伴う現金及び現金同等物の増減額(△は減少) |
△556 |
- |
556 |
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換算差額 |
6,032 |
24,733 |
18,701 |
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現金及び現金同等物の期首残高 |
158,373 |
213,977 |
55,604 |
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現金及び現金同等物の四半期末残高 |
154,062 |
209,878 |
55,816 |
当第3四半期連結累計期間の営業活動によるキャッシュ・フローは、税引前四半期利益、営業債務及びその他債務が増加したものの、棚卸資産が増加したことなどから、前年同期間に比べ収入が減少しました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の払戻による収入が増加したものの、有形固定資産の取得による支出、長期貸付けによる支出が増加し、長期貸付金の回収による収入が減少したことなどから、前年同期間に比べ支出が増加しました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額が増加したものの、社債の発行による収入、長期借入れによる収入が増加したことなどから、前年同期間に比べ支出が減少しました。
(3)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。また、新たに生じた優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題もありません。
(4)財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針について重要な変更を行いました。その内容の概要は次のとおりであります。
当社は、株式の大量買付であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを否定するものではありません。また、特定の者による当社株式の大量取得行為に関する提案があった場合、それを受け入れるか否かは、最終的には株主の皆様のご意思に委ねられるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大量取得行為の中には、当社の企業価値・株主共同の利益を毀損するものもあります。
当社の企業価値・株主共同の利益を損なう大量取得行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であり、このような者による大量取得行為に対しては、必要かつ相当な対抗措置を採ることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。
以上の観点から、当社においては、従前、当社の株式について大量取得行為が行われる場合の対応策を導入しておりました。しかしながら、昨今我が国においては、取締役会の同意を得ずに開始される株式の大量取得行為に対しては、実際に特定の者により大量取得行為に関する提案が行われた段階で、具体的な買収者の性質や当該提案の内容、当該大量取得行為の目的・態様・条件、その他の具体的事実関係を踏まえて買収防衛策等の対応策の必要性について株主の皆様の意思を確認する事例が増加しております。このような近時の動向及び機関投資家との対話状況を踏まえ、当社は、具体的な買収者が登場していない段階で、一般的な目的での買収防衛策の更新を行わないことといたしました。当社としては、実際に特定の者が出現し、当社株式の大量取得行為に関する提案等が行われた時点で、必要に応じて、適切な対応策について株主の皆様にお諮りすることが望ましいと判断しております。
当社は、長期ビジョンで掲げた「世界の非鉄リーダー」を目指す基本戦略のもと、中期経営計画を推進することにより、当社の企業価値向上及び株主共同の利益の確保・向上に取り組むとともに、当社株式の大量取得行為が行われる場合には、大量買付を行う者に対し、株主の皆様がその是非を適切に判断するために必要かつ十分な時間と情報の提供を求め、独立性を有する社外役員の意見を尊重した上で、金融商品取引法、会社法その他関係法令の許容する範囲内において、その時々において適宜適切な措置を講じてまいります。
(5)研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は、66億67百万円であります。
また、当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の変更の内容は、次のとおりであります。
①製錬セグメント:電池リサイクルプロセス開発につきましては、関東電化工業株式会社と共同で提案した「蓄電池リサイクルプロセスの開発と実証」が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」という。)のグリーンイノベーション基金助成事業の対象テーマとして採択され、早期事業化に向け実証試験を進めております。
②材料セグメント:次世代蓄電池の開発につきましては、「次世代蓄電池用高性能正極材料の開発と実証」がNEDOのグリーンイノベーション基金助成事業の対象テーマとして採択され、全固体電池を含む次世代蓄電池の実用化を可能にする高性能正極材料と温室効果ガス排出量低減プロセスの開発と実証試験を進めております。
③材料セグメント:太陽光エネルギーを利用した光触媒反応により二酸化炭素を一酸化炭素に変換する二酸化炭素還元光触媒の研究開発を京都大学と共同で進めてきました。本研究開発を加速させるため、2022年6月に「住友金属鉱山二酸化炭素有効利用産学共同講座」を京都大学内に開設しました。これにより、二酸化炭素排出量の削減にとどまらず、二酸化炭素の再資源化につながる高性能な光触媒材料の創出を目指し、双方が保有する技術の融合をさらに進めてまいります。
④材料セグメント:東北大学との2050年に向けたビジョン共創型パートナーシップに基づく取り組みにおいて、ビジョン達成に向け取り組むべきテーマの探索活動を促進すべく、2022年10月1日にGX(グリーン転換)材料科学に関する研究開発テーマの企画・計画立案を目的とした共創研究所を東北大学材料科学高等研究所内に設置しました。今後、2050年の循環型社会を見据えた水素活用材料などに関する共創研究テーマを探索し、新規共同研究課題やその成果の創出を目指します。
⑤材料セグメント:次世代の高性能ニッケル正極材や全固体電池用正極材の開発を目的とした電池研究所(愛媛県新居浜市)の拡張整備が2022年7月に完工し、運用を開始しております。
(注)「事業の状況」に記載している金額は、「2 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (2)財政状態に関する説明」を除き、消費税等を除いた金額であります。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。