(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用情勢の改善傾向が続いているものの、企業業績にはばらつきが見られ、個人消費の回復は弱く、全体として景気は横ばいの状況となっております。また、海外においては、中国をはじめとする新興国の景気下振れ懸念、米国の金融政策転換の影響、資源価格の下落の影響、地政学的リスクなど、景気の先行きについては、依然として不透明な状況にあります。
このような環境下、当社グループは国内外での販売力の強化に努めるとともに、製造力及び技術力の向上、様々な工程での無駄の排除及び改善などに取り組んでまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は前年度比1,369百万円減収(10.4%減収)の11,797百万円、営業利益は同436百万円減益(45.0%減益)の532百万円、経常利益は同468百万円減益(48.1%減益)の505百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同290百万円減益(48.1%減益)の312百万円となりました。
セグメントごとの業況は次のとおりです。
[アンチモン事業]
同事業の原料であり、製品販売価格の基準ともなるアンチモン地金の国際相場(ドル建)は、5月初旬まで上げ基調で、トン当たり8,900ドルまで上昇しましたが、主産地である中国での景気減速により同国の内需が低迷し在庫が増加したことから、一転して下げ基調に転じました。その後は半年以上にわたる下落が続いた後、12月半ばに漸く下げ止まり、小康状態となりましたが、当連結会計年度末にはトン当たり5,475ドルまで下落しました。
同事業の販売状況につきましては、家電製品向けなどの国内需要が低調であったことや中国製品の安値販売攻勢などにより、販売数量は前年度比で減少し、421トン減少(6.2%減少)の6,362トンでありました。
その結果、同事業の当連結会計年度の売上高は、販売数量の減少と販売価格の落ち込みにより、前年度比1,187百万円減収(16.0%減収)の6,240百万円となりました。セグメント利益は急激且つ大幅な価格の落ち込みと生産量減少に伴う製品単位当たりの固定費負担増などにより、収益性が悪化し、同350百万円減益の68百万円のセグメント損失となりました。
[金属粉末事業]
同事業の主原料である銅の国内建値は当連結会計年度平均で、トン当たり675,500円となり、前年度比11.8%の下落となりました。
電子部品向け金属粉の販売状況につきましては、スマートフォン関連需要が上半期は堅調に推移しましたが、下半期にはその需要に陰りが見られるようになってきました。一方、軟磁性材向けの販売が堅調でしたので、販売数量は、前年度比173トン増加(22.5%増加)の942トンとなりました。
粉末冶金向け金属粉につきましては、主用途である自動車部品向けが、やや軟調となっており、販売数量は、同13トン減少(0.8%減少)の1,766トンとなりました。
全体の販売数量は、同160トン増加(6.3%増加)の2,708トンでありました。
その結果、同事業の当連結会計年度の売上高は原料銅価格下落の影響などにより、前年度比180百万円減収(3.2%減収)の5,537百万円となりました。セグメント利益は、同79百万円減益(12.2%減益)の572百万円となりました。
[その他]
不動産賃貸事業の売上高は19百万円(前年度比10.1%減収)、セグメント利益は19百万円(前年度比8.3%減益)でありました。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べて182百万円増加し、当連結会計年度末には2,563百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動により得られた資金は1,577百万円(前年度比162.1%増)となりました。
これは主に、仕入債務の減少額307百万円及び法人税等の支払額363百万円等による減少があったものの、税金等調整前当期純利益493百万円、減価償却費409百万円、売上債権の減少額461百万円及びたな卸資産の減少額841百万円等による増加があったためであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動により使用した資金は738百万円(前年度比136.6%増)となりました。
これは主に、有形固定資産の取得による支出729百万円等によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動により使用した資金は651百万円(前年度比37.7%増)となりました。
これは主に、長期借入れによる収入200百万円があったものの、長期借入金の返済による支出476百万円、社債の償還による支出228百万円及び配当金の支払額146百万円があったためであります。
(1)生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
アンチモン事業 |
6,169,537 |
82.8 |
|
金属粉末事業 |
5,545,839 |
90.7 |
|
報告セグメント計 |
11,715,376 |
86.4 |
|
その他 |
- |
- |
|
合計 |
11,715,376 |
86.4 |
(注)1.金額は、販売価格によっており、セグメント間の内部振替前の数値によっております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)受注状況
当社グループは見込み生産を行っているため、該当事項はありません。
(3)販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(千円) |
前年同期比(%) |
|
アンチモン事業 |
6,240,462 |
84.0 |
|
金属粉末事業 |
5,537,704 |
96.8 |
|
報告セグメント計 |
11,778,167 |
89.6 |
|
その他 |
19,541 |
89.9 |
|
合計 |
11,797,708 |
89.6 |
(注)1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループは、平成28年度から平成30年度までの3ヶ年を活動期間とする中期経営計画を策定し、その中で「事業基盤の改善と強化を行い、収益力の向上を図る」ことを基本方針に掲げ、具体的な施策として、既存製品の継続成長・選択と集中・新製品の開発、グローバルな視点での事業推進、生産性の向上、安全衛生活動の推進、人財育成を行うことで、企業価値の向上を目指してまいります。
アンチモン事業においては、国内需要の縮小均衡傾向や海外メーカーとの競争激化などにより、厳しい事業環境が続いております。国内市場で、きめ細かい営業活動を実施するとともに、中国上海市に設立した販売会社では、中国市場でのマーケティング活動を幅広く展開してまいります。国内の生産拠点では生産技術や生産工程の改善などでコスト低減と生産性の向上を行い、新技術や新製品の開発などで事業基盤の拡充を図ってまいります。
金属粉末事業においては、電子部品業界は変化が速いため、顧客ニーズに対応できる体制づくりを整えてまいります。平成27年度につくば工場で検査・分析室を備えた倉庫棟を建設し、生産から出荷までの一貫体制を構築しましたので、野田工場と連携して、操業度と生産性の向上を進めてまいります。また、新製品の開発、微細化技術といった生産技術の開発、省人化による生産工程の改善などで安全操業の推進と収益力の向上を図ってまいります。
株式会社の支配に関する基本方針
(1)当社の株主の在り方に関する基本方針
当社は、株主は市場での自由な取引を通じて決まるべきものと考えております。従いまして、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えています。
また、当社は、資本市場のルールに則り、株式を買い付ける行為それ自体を否定するものではありません。
しかしながら、株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、当社の持続的な企業価値増大のために必要不可欠な従業員、取引先、債権者等の利害関係者との関係を損ね、当社の企業価値・株主共同の利益に反する重大なおそれをもたらすものも想定されます。当社は、このような大規模な買付行為や買付提案を行う者は、例外的に、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適当でないと考えております。
(2)基本方針の実現に資する特別な取組み
当社グループは「環境と安全そして成長を最重要課題と認識し、社会との共存を図り、より豊かで快適な生活環境を創るために必要な物づくりの一翼を担うことに、誇りを持って、たゆむことなく、挑み続ける」ことを基本理念としております。
また、株主各位をはじめ、取引先、従業員、社会という全ての利害関係者から支持を得て、企業の経済的価値の向上とともに、社会的責任や環境保全の責務を果たすことが当社の企業価値を高め、ひいては株主共同の利益の確保、向上に繋がるという認識に立ち、経営にあたっております。
上記の企業努力にもかかわらず、当社の「会社の支配に関する基本方針」に照らして、不適切な者が当社の財務及び事業の方針の決定を支配することを防止するための取組みのひとつとして、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策」(以下、「本プラン」といいます。)を導入し、これまで継続しております。
この間、当社取締役会は、本プラン導入後も企業価値・株主共同の利益の継続的な維持向上の観点から、買収防衛策に関わる情勢を含め、本プランの変更及び継続の可否について検討を続けてまいりました。
その結果、本プラン導入時とは当社を取り巻く経営環境等が変化しており、金融商品取引法による株式の大量買付行為に対する法制度が整備されていることなどから、本プランの目的も一定程度担保されるため、現時点においては本プランを継続する意義が相対的に低下してきていると判断いたしました。このような判断を踏まえて、平成28年5月13日開催の当社取締役会において、本定時株主総会の終結の時をもって、本プランを継続せず廃止することを決議いたしました。
なお、当社は、今後とも中長期的な企業価値及び株主共同の利益の確保・向上にグループをあげて取り組んでまいります。本プランの廃止後も当社株式の大量買付行為がなされた場合には、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の観点から、株主の皆様の適切な判断のために必要な情報の収集や適時適切な情報開示に努めるとともに、必要に応じ、法令及び当社定款の許容する範囲内において、適切な措置を講じてまいります。
当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、各セグメントにおいて以下のようなものがあります。(アンチモン事業は提出会社である当社が、金属粉末事業は当社の連結子会社である日本アトマイズ加工㈱が、それぞれ営んでおります。)
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月30日)現在において当社グループが判断したものであります。
[アンチモン事業]
1.原料調達
同事業の主要製品である三酸化アンチモンの原料(以下「原料地金」)を、100%近く中国からの輸入に頼っており、同国の資源保護政策の実施により、原料地金の安定的調達という面でリスクを抱えております。また、中国に供給源が偏在していることもあり、原料価格が激しく変動するというリスクも存在しております。
そのため、当社では、中国一国のみに供給を依存していることによるリスクに対応するため、中国以外にも安定的なサプライ・ソースを確保すべく、取り組んでおります。
2.競合
現在中国は、全世界における原料地金の約9割を供給しておりますが、同時に廉価な製品(三酸化アンチモン)の供給も行なっております。
日本における三酸化アンチモンの供給の約半量は輸入品が占め、その内約9割近くが中国のものとなっており厳しい価格競争を強いられております。
それに対抗するため、当社ではコスト低減努力の他に、高グレード品や顧客が要求される特殊仕様の製品の供給に注力しております。
3.環境保全
当社が製造、販売する製品の一部には、毒物劇物取締法の劇物、或いは化学物質管理法の第一種指定化学物質があります。その管理については、法令を遵守するとともに当社の環境マネジメントマニュアルに基づき策定された標準書・手順書に従い万全を期していますが、万一、保管・輸送途上等での不測の事態により、紛失、落下飛散等が発生した場合、環境汚染を引き起こす可能性があります。
[金属粉末事業]
1.事業継続計画(BCP)への対応
BCPの観点から、大地震等の自然災害、工場の火災や事故、新型インフルエンザの流行などの事業継続に支障を来す様々な事象が発生した場合、重要事業を中断させず、中断しても可能な限り短期間で再開させ、中断に伴う顧客の競合他社への流出、マーケットシェアの低下、企業評価の低下などから企業を守るための事業継続マネジメントが必要となりますが、当社事業の工場が一箇所であったことからこの点が懸念されていました。
つくば工場の本格稼働により、二つの生産拠点を持ち、事業継続の体制を整えられる様になりました。
また、策定した事業継続計画に沿った定期的な教育・訓練の実施状況を確認し、改善策を検討することにより、事業継続マネジメントの有効性を高めるための適切な施策を実施してまいります。
しかしながら、平成23年に発生した東日本大震災、防災対策が進められている南海トラフ地震等をはじめ、地震発生のメカニズムは活断層の位置等の地域性に依存していることから、お客様の不安を払拭するには関東以外での新たな拠点作りという次の段階へ当社のBCP対策も進まねばならないと認識いたしております。
2.粉末の微細化における収益性
電子製品の小型化、軽量化、高性能化が進み、電子部品材料向けの金属粉もより微細なものが要求され、金属粉の使用量の減少を余儀なくされています。同時に、デジタル家電製品のライフサイクルは短くなり、製品単価は急速に下落しております。かたや、新興国向けのスマートフォンにおいては廉価版が急速に普及しており、それらの製品に使用される電子部品もより安価なものが求められています。
微細粉末は加工費収入単価の上昇が期待できるものの、製品歩留りが低下するため、この市場の動きに対して適正な加工費収入の確保と歩留りの向上が不可欠となります。
現在、更なる微細化に向けての取組を進めております。
3.非鉄金属相場の変動
製品販売単価は非鉄金属相場がベースとなり設定されることから、原材料の仕入れから販売までの期間、相場の変動に収益が大きく左右されるリスクを抱えております。平成27年度は主原材料である銅価格は国内銅建値年度平均を対比すると90.3千円/トン減(前年度比11.8%減)になり、業績への影響を無視できない警戒すべき下がり相場を迎えております。故に、更に原材料から製品までの在庫数量の適正化、リードタイムの短縮等相場変動リスクを避けるための施策を強化・履行いたします。
また、貴金属・合金系と鋼種が多岐に渡っており、鉄、銀、ニッケル等の原材料の相場リスクにも、銅同様に引き続き留意してまいります。
該当事項はありません。
当社グループは、顧客の立場に立ち、そのニーズに合致した製品とサービスを提供するために、グループ会社との技術・営業両面で交流及び相互情報交換を有効に活用し、相乗効果による技術力の向上を図っております。
新規商品、新規製品への市場開拓については、これまで取り組んできたグループ会社及び大学との産学連携の中で、新たな商品開発の為の基礎研究及び新規技術の開発を国内外にて進めております。
なお、当社グループの当連結会計年度における研究開発費の総額は63,971千円であります。
[アンチモン事業]
開発力・生産技術力向上の為、当連結会計年度は研究員を2名増員し8名体制で新たな商品開発の為の基礎研究及び新規技術開発を国内外で進めています。
既存のアンチモン製品については、より機能性の高い製品をお客様と共同で開発中であり、現在評価段階にあります。
アンチモン製品以外の新商品の開発について、海外研究機関との共同による自動車部品向け材料の製造試験を実行しており、これにより製造設備の仕様や製造条件を確立しております。
なお、当連結会計年度における研究開発費は25,926千円であります。
[金属粉末事業]
当連結会計年度は、役員1名(兼務)、管理職3名の計4名体制で研究開発を行っております。
(1)粉末冶金向け金属粉
鉛フリー摺動用金属粉、異種金属接合コーティング用金属粉等の製品開発を行っております。
(2)電子部品向け金属粉
熔解工程における粉末の微細化への取組みは一定の成果を収めるも、微細な粉の効率的回収を行う手法・工程につきまして引き続き検証を進めています。
その他、粉末の低酸素化、磁気特性の社内測定、合金組成等の研究開発を進めております。
なお、当連結会計年度における研究開発費は38,045千円であります。
将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成28年6月30日)現在において、当社グループが判断したものであります。
なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表作成にあたって重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載の通りです。
当社グループは、たな卸資産の評価、貸倒引当金の計上、退職給付債務及び年金資産の認識、繰延税金資産の計上、資産除去債務の計上等に関し、過去の実績や当該取引の状況に照らして合理的と考えられる見積り及び判断を行い、その結果を資産・負債の帳簿価額及び収益・費用の金額に反映して連結財務諸表を作成しております。なお、実際の結果は見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
①売上高
わが国経済は、雇用情勢の改善傾向が続いているものの、個人消費の回復は弱く、全体として景気は横ばいの状況でありました。また、海外においては、中国をはじめとする新興国の景気下振れ懸念、米国の金融政策転換の影響、資源価格の下落の影響など、景気の先行きについては、依然として不透明な状況にありました。
このような環境の下、当社グループは国内外での販売強化に努めるとともに、製造力及び技術力の向上などに取り組んでまいりましたが、原料価格の下落などの影響により、アンチモン事業、金属粉末事業共に減収となり、当連結会計年度の売上高は、前年度比1,369百万円減収(10.4%減収)の11,797百万円となりました。
②売上原価、売上総利益
売上原価は、10,347百万円となり、前年度比945百万円減少(8.4%減少)しました。その結果、売上総利益は前年度比424百万円減益(22.6%減益)の1,450百万円となり、売上高売上総利益率は12.3%となりました。
③販売費及び一般管理費、営業利益
販売費及び一般管理費は、前年度比12百万円増加(1.3%増加)の917百万円となり、営業利益は前年度比436百万円減益(45.0%減益)の532百万円となりました。
④営業外収益、営業外費用、経常利益
営業外収益は、為替差益が為替差損となった事などにより、前年度比26百万円減少(45.3%減少)の31百万円となりました。
営業外費用は、支払利息の減少があったものの、為替差損などにより前年度比5百万円増加(10.3%増加)の58百万円となり、その結果、経常利益は前年度比468百万円減益(48.1%減益)の505百万円となりました。
⑤特別損益、税金等調整前当期純利益
特別損失として12百万円を計上した結果、税金等調整前当期純利益は前年度比473百万円減益(48.9%減益)の493百万円となりました。
⑥法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額
法人税、住民税及び事業税、法人税等調整額として180百万円を計上しました。
⑦親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は前年度比290百万円減益(48.1%減益)の312百万円となりました。1株当たりの当期純利益は25円63銭であります。
なお、各セグメントごとの売上高及び営業利益の概況については「第2 事業の状況」に記載しております。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループの各セグメントごとの経営成績に重要な影響を与える要因については、以下のとおりです。
[アンチモン事業]
同事業の原料であるアンチモン地金の主要生産国である中国における、環境政策、資源政策の変更、輸出管理の動向並びに他の非鉄金属と同様、投機資金の動き等により、原料価格が急騰、急落することがあります。
これらの変動に対して、相場の上昇局面においては、若干の時間差が生じるものの原料価格のアップ分は製品販売価格に転嫁が可能となりますが、一方、下落局面においては、製品販売価格の下落が先行し、また、たな卸資産の低価法の影響を受けることになり、大幅な収益性の低下があった場合、並びに原料・中間品・製品の在庫数量を多く抱えた場合には経営成績に重要な影響を与えることになります。
[金属粉末事業]
同事業は、電子部品業界の動向に大きく影響されます。
電子部品需要の牽引役であるスマートフォン、多機能携帯端末及びテレビをはじめとする家電製品は、新興国を中心に今後とも需要の伸びが期待できる反面、低価格化の進行は避けられず、それに伴い、原材料メーカーに対する値下げ圧力が働いております。
また、デジタル家電やIT機器の小型・軽量化の動きに伴い電子部品材料用金属粉もより微細なものが要求されてきます。この需要の変化は販売数量の減少に繋がりますが、売上高及び利益を確保するため、いかに適正な加工費単価が得られるか、並びに製品歩留まりの確保、改善を行えるかが、経営成績に影響を与えることになります。
併せて、粉末冶金及び電子部品メーカーが今後の主力市場と位置付ける“車載向け”に対し、製品品質及び管理体制において対応していくことが重要な点となります。
(4)資本の財源及び資金の流動性についての分析
①キャッシュ・フロー
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりです。
②資金需要
当社グループの運転資金需要の主なものは、当社グループ製品製造のための原材料の購入のほか、製造費、販売費及び一般管理費等による営業費用に充当するためのものです。営業費用の主なものは、運賃・保管料、人件費であります。
③財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、内部留保資金の他、借入金及び社債発行により資金調達しております。借入金による資金調達に関しましては、短期借入金のほか、長期安定資金調達の為に一部は長期借入金にて対応しております。
平成28年3月31日現在の短期借入金残高は2,082百万円、1年内償還予定の社債残高は18百万円となっております。
生産設備などの長期資金は、長期借入金で調達しております。長期借入金の金利は固定と変動金利がありますが、変動金利の一部につきましては、金利スワップ契約を締結し固定化を図っております。平成28年3月31日現在の長期借入金残高は960百万円となっております。
なお、平成28年3月期においては、安定した事業運営の為に、借入金の一部を現預金にて保有しており、当社グループの成長を維持するために将来必要な運転資金及び設備投資資金を確保しております。
(5)経営者の問題意識と今後の方針について
「3. 対処すべき課題」に記載のとおりであります。