文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社をいう。以下同じ)が判断したものです。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、緩やかな回復基調にありました。世界経済は米国をはじめ全体としては緩やかな成長が継続しましたが、中国や東南アジアでは景気減速が進み、また原油をはじめとする商品価格の下落が続くなど、依然として先行きは不透明な状況です。
当社グループの事業環境については、自動車関連製品の需要の一部で国内やアジアにおいて自動車生産が減少した影響を受けました。多機能携帯端末向けは一部製品で顧客での在庫調整の影響を受けました。新エネルギー関連製品は引き続き堅調に推移しました。相場環境については、金属価格は、需要の減退懸念や米国の利上げを背景に、総じて下落傾向が続きました。為替相場は、概ね1ドル120円台で推移しました。
当社グループは、このような状況の中、平成27年度から始まった新たな中期計画の基本方針に沿って、海外事業のさらなる拡大、成長市場・周辺分野への展開による事業拡大、事業競争力の継続的強化に向けた施策を実行してきました。
これらの結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比10%減の310,626百万円、営業利益は同2%増の28,113 百万円、経常利益は同8%減の28,232百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は探鉱投資に関連する有価証券評価損を計上した結果、同17%減の16,987百万円となりました。
主要セグメントの状況は次のとおりです。
環境・リサイクル部門
廃棄物処理は、国内の産業廃棄物発生量が横這いの中、集荷ネットワークの強化を進め堅調に受注を拡大しました。土壌浄化は、新たな浄化法を開発するなど、受注の拡大を図りましたが、売り上げは伸び悩みました。リサイクルは、電子部品スクラップの国内外での集荷拡大に努めたものの、国内の廃家電の減少や貴金属価格下落による影響を受けました。海外事業では、東南アジアにおける廃棄物処理事業の拡大に努めたものの、インドネシアやタイにおいて、石油・天然ガス開発が停滞した影響を受けました。
これらの結果、当部門の売上高は前年同期比3%減の73,270百万円、営業利益は同12%減の4,409百万円となりました。
製錬部門
金属価格は、銅や亜鉛などのベースメタル、金や銀などの貴金属及びインジウムなどのレアメタルについて、総じて下落傾向が続きました。一方、為替相場は、前年同期より円安水準の概ね1ドル120円台で推移しました。このような状況の中、各製錬所の稼動は引き続き順調に推移し、アンチモンなどの副産金属を含め、生産量を確保しました。コスト面では、電力原単位や物品費の削減に努めるとともに、原油価格下落による電力価格引き下げの影響も受けました。
これらの結果、当部門の売上高は前年同期比5%減の166,221百万円、営業利益は同29%増の11,320百万円となりました。
電子材料部門
半導体材料製品は、多機能携帯端末向けが顧客での在庫調整の影響を受けたものの、ほぼ前年同期並みの販売を確保しました。導電材料製品は新エネルギー向け銀粉の拡販に努め、機能材料製品はデータテープ向け次世代記録材料の拡販を進めました。また、市場ニーズに応える新規製品開発に引き続き取り組みました。
これらの結果、売上高は、銀粉において原料代を含まない受託加工の取引へ一部変更された影響により、前年同期比40%減の37,171百万円となりましたが、売上原価に含まれる原料代も同様に減少し、営業利益は同2%増の6,859百万円となりました。
金属加工部門
端子やコネクタに使われる伸銅品は、自動車向けや多機能携帯端末向けを中心に拡販を図りましたが、国内やアジアで一部生産調整の影響を受けました。一方、めっき品は、自動車向け貴金属めっきなどの拡販を図り、堅調に推移しました。回路基板は、海外を中心に産業機械や鉄道向けの販売に注力しましたが、中国をはじめとした設備投資減退の影響を受けました。
これらの結果、当部門の売上高は前年同期比9%減の59,496百万円、営業利益は同14%減の3,942百万円となりました。
熱処理部門
熱処理加工は、海外の自動車市場の成長に合わせて海外拠点の設備増強を進め、インドやタイ、中国において受注拡大を図りました。工業炉は、国内の製造拠点集約による生産性向上を進めるとともに、海外での設備拡販やメンテナンス受注の拡大に努めましたが、国内やアジアでの自動車生産の調整などの影響を受けました。
これらの結果、当部門の売上高は前年同期比10%減の18,193百万円、営業利益は同47%減の889百万円となりました。
その他部門
その他部門の売上高は7,700百万円、営業利益は285百万円となりました。
(注)当該項目に記載の売上高には消費税等を含めていません。
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して852百万円減少し378,340百万円となりました。流動資産で4,296百万円の減少、固定資産で3,443百万円の増加となります。
流動資産の減少は、その他流動資産が7,942百万円増加した一方で、受取手形及び売掛金が8,609百万円、商品及び製品が3,261百万円減少したことなどによるものです。固定資産の増加は、有形固定資産が4,047百万円増加したことなどによるものです。
負債は、前連結会計年度末と比較して10,801百万円減少しました。これは、有利子負債が10,963百万円増加した一方で、未払法人税等が6,539百万円、その他流動負債が6,022百万円、支払手形及び買掛金が4,982百万円、未払消費税等が3,647百万円減少したことなどによるものです。
純資産については、当第3四半期連結累計期間における親会社株主に帰属する四半期純利益が16,987百万円となり、配当金の支払いなどを行った結果、株主資本が11,640百万円増加しました。また、その他の包括利益累計額が為替換算調整勘定の減少などにより1,854百万円減少しましたが、純資産合計では前連結会計年度末に比較し9,948百万円増加しました。この結果、自己資本比率は52.0%となりました。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
当社は、株式会社の支配に関する基本方針を定めていませんが、基本的な考え方として、次のとおり「情報と時間ルール」を定めています。
情報と時間ルール
当社取締役会は、議決権割合が20%以上となる当社株式の買付行為(以下、大規模買付といいます)を受け入れるかどうかは、最終的には、株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると認識しております。その判断にあたっては、当社の事業規模や事業領域に照らして、大規模買付を行おうとする者(以下、大規模買付者といいます)と当社取締役会の双方からの「適切な情報提供」と「十分な検討期間の確保」が必要であると考えます。
このような基本的な考え方に基づき、当社取締役会は、大規模買付を認識したときは、大規模買付者に対し、次の情報(以下、大規模買付情報といいます)を他の株主及び取締役会に提供することを求めます。
① 大規模買付の目的及び内容
② 買付価格の算定根拠及び買付資金の裏付け
③ 大規模買付完了後に意図する当社経営方針及び事業計画
④ その他株主価値に影響する重要な事項に関する情報
当社取締役会は、大規模買付情報を検討したうえで、当該大規模買付に対する評価意見を公表します。その際には、取締役会から独立した第三者により構成される委員会の意見を求めます。
また、当社取締役会は、当社株式の取引や異動状況を常に注視し、大規模買付がなされた場合に迅速かつ適切な対応をとり得る社内体制を整備いたします。
当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は3,454百万円です。
なお、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 (2) 四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書」の当第3四半期連結累計期間における「開発研究費」は4,350百万円ですが、これには研究開発費のほか、新鉱床探鉱費等895百万円が含まれています。
当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の状況の重要な変更は、次のとおりです。
環境・リサイクル部門
土壌・地下水汚染の浄化において、当社が開発した自然由来重金属含有土壌の浄化技術であるDME(乾式磁力選別処理)工法の信頼性評価を進めています。
当社グループは、コアビジネスである環境・リサイクル部門、製錬部門、電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門を中心に事業を行っており、このうち製錬部門などは、非鉄金属地金相場及び為替相場の変動の影響を受けやすいため、状況に応じて非鉄金属先渡取引及び為替予約取引などによりリスク軽減に努めています。
当社グループでは、今後も収益性の向上及び財務体質の改善に努めていきますが、非鉄金属地金相場及び為替相場の急激な変動、景気動向などの外的要因により業績に影響を受ける可能性があります。
事業環境は先行きが不透明な状況が続いていますが、当社グループは厳しい経済環境の中においても利益を確保できるよう企業体質の強化を進めていきます。