第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社をいう。以下同じ)が判断したものです。

 

(1) 業績の状況

 当第3四半期連結累計期間における当社グループの事業環境については、自動車関連製品の需要は国内・海外ともに堅調であり、電子部品関連製品の需要は東アジアを中心に好調に推移しました。また、新エネルギー関連製品は、米国や中国において需要伸長が継続しました。

相場環境については、銅や亜鉛を始め金属価格は総じて上昇し、為替相場は概ね1ドル110円台で推移しました。
 当期は中期計画の最終年度にあたり、その基本方針である「成長の継続」に沿った各施策を着実に進めてきました。
 これらにより、当第3四半期連結累計期間の売上高は前年同期比18%増338,630百万円、営業利益は同13%増23,285百万円、経常利益は同22%増27,716百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同18%増19,224百万円となりました。

 

主要セグメントの状況は次のとおりです。 

 

環境・リサイクル部門

廃棄物処理事業では、国内の産業廃棄物発生量が横這いのなか、集荷の拡大に努めました。リサイクル事業では、廃電子基板や廃家電などの集荷が堅調に推移しました。東南アジア事業では、インドネシアやタイにおいて廃棄物処理の受注を伸ばしましたが、高収益案件が一時的に停滞しました。
 これらの結果、当部門の売上高は前年同期比7%増73,477百万円、営業利益は同14%減3,908百万円となりました。

 

製錬部門 

金属価格は上昇し、為替相場は前年同期に比べ円安で推移したなか、貴金属銅事業では、スズやアンチモンなど副産金属の回収を拡大しました。PGM(白金族)事業では、使用済み自動車排ガス浄化触媒の集荷拡大に取り組み、金属の回収量を増加させました。亜鉛事業では、亜鉛価格上昇によるメリットがあった一方、減価償却費の増加や電力価格上昇の影響がありました。
 これらの結果、当部門の売上高は前年同期比9%増160,607百万円、営業利益は同55%増7,164百万円となりました。

 

 

電子材料部門

半導体事業では、スマートフォン向けLEDにおいて高収益品の販売が増加し、前年同期を上回る水準となりました。電子材料事業では、新エネルギー向け銀粉の販売が堅調に推移しました。機能材料事業では、アーカイブ用データテープ向け磁性粉の拡販に取り組みました。
 これらの結果に加え、銀地金代を含む取引が増加したことなどにより、当部門の売上高は前年同期比40%増61,763百万円、営業利益は同5%増4,533百万円となりました。

 

金属加工部門

伸銅品事業では、国内外の自動車生産台数が増加するなか、自動車向けの販売を伸ばしました。また、東アジアにおいてスマートフォン向けの高強度品を拡販しました。めっき事業では、自動車の電装化需要を取り込み、国内外において堅調な販売となりました。回路基板事業では、産業機械向けの好調さに加え、電鉄向けにおいても販売を伸ばしました。
 これらの結果に加え、銅価格の上昇もあり、当部門の売上高は前年同期比24%増66,747百万円、営業利益は同6%増5,244百万円となりました。

 

熱処理部門

熱処理事業では、自動車産業の成長が続く海外における事業拡大を推進するなか、インドや中国において自動車部品向け熱処理加工の受注が増加しました。国内においては、堅調な自動車向けに加えて、産業機械や建設機械向けの需要も取り込みました。工業炉事業では、国内外で設備拡販に取り組むとともに、設備メンテナンスの受注を拡大しました。
 これらの結果、当部門の売上高は前年同期比11%増19,871百万円、営業利益は同26%増1,698百万円となりました。

 

その他部門

その他部門では、売上高は前年同期比7%増8,969百万円、営業利益は同26%減452百万円となりました。

 

(注)当該項目に記載の売上高には消費税等を含めていません。

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比較して44,073百万円増加448,678百万円となりました。流動資産で33,455百万円の増加、固定資産で10,617百万円の増加となります。
 流動資産の増加は、たな卸資産が26,818百万円、受取手形及び売掛金が8,335百万円増加したことなどによるものです。固定資産の増加は、投資有価証券が6,805百万円、有形固定資産が4,224百万円増加したことなどによるものです。
 負債は、前連結会計年度末と比較して27,719百万円増加しました。これは、有利子負債が20,548百万円、流動負債その他が9,295百万円増加したことなどによるものです。
 純資産については、親会社株主に帰属する四半期純利益が19,224百万円となり、配当金の支払いなどを行った結果、株主資本が13,616百万円増加しました。また、その他有価証券評価差額金の増加などにより、その他の包括利益累計額が2,547百万円増加した結果、純資産合計は前連結会計年度末と比較して16,354百万円増加しました。この結果、自己資本比率は52.5%となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

当社は、株式会社の支配に関する基本方針を定めていませんが、基本的な考え方として、次のとおり「情報と時間ルール」を定めています。

 

情報と時間ルール

当社取締役会は、議決権割合が20%以上となる当社株式の買付行為(以下、大規模買付といいます)を受け入れるかどうかは、最終的には、株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると認識しております。その判断にあたっては、当社の事業規模や事業領域に照らして、大規模買付を行おうとする者(以下、大規模買付者といいます)と当社取締役会の双方からの「適切な情報提供」と「十分な検討期間の確保」が必要であると考えます。

このような基本的な考え方に基づき、当社取締役会は、大規模買付を認識したときは、大規模買付者に対し、次の情報(以下、大規模買付情報といいます)を他の株主及び取締役会に提供することを求めます。

① 大規模買付の目的及び内容

② 買付価格の算定根拠及び買付資金の裏付け

③ 大規模買付完了後に意図する当社経営方針及び事業計画

④ その他株主価値に影響する重要な事項に関する情報

当社取締役会は、大規模買付情報を検討したうえで、当該大規模買付に対する評価意見を公表します。その際には、取締役会から独立した第三者により構成される委員会の意見を求めます。

また、当社取締役会は、当社株式の取引や異動状況を常に注視し、大規模買付がなされた場合に迅速かつ適切な対応をとり得る社内体制を整備いたします。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における研究開発費の総額は3,645百万円です。

なお、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 (2) 四半期連結損益計算書及び四半期連結包括利益計算書」の当第3四半期連結累計期間における「開発研究費」は4,030百万円ですが、これには研究開発費のほか、新鉱床探鉱費等385百万円が含まれています。

   

当第3四半期連結累計期間における研究開発活動の重要な変更は、次のとおりです。

 

製錬部門

「電力使用量の削減」の主要課題として取り組んだ経済産業省/独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)の委託試験事業「高不純物銅アノードによる電解精製の実現」と「製錬半製品からのレアメタル(アンチモン)回収」は契約期間満了により、目標をほぼ達成し終了することができました。

平成29年度は、「電力使用量の削減」としては「新型電極による銅電解電力原単位の低減」、「有価金属の高効率回収技術の確立」としては「有価金属(スズ)の実収率向上」に取り組んでいます。「環境負荷低減技術の構築」に関しては、引き続きスコロダイト安定化技術の向上、コストダウンについて検討します。

 

熱処理部門

これまで研究開発部門は技術開発センターとして独立組織体制をとっていましたが、今年度から両事業部門の直轄組織とし、研究体制の変更を行いました。表面改質・熱処理関係は熱処理事業部、設備開発関係は工業炉事業部に配し、今後は顧客により近い組織で商品化のスピードアップを目指します。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状と見通し

当社グループは、コアビジネスである環境・リサイクル部門、製錬部門、電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門を中心に事業を行っており、このうち製錬部門などは、非鉄金属地金相場及び為替相場の変動の影響を受けやすいため、状況に応じて非鉄金属先渡取引及び為替予約取引などによりリスク軽減に努めています。

当社グループでは、今後も収益性の向上及び財務体質の改善に努めていきますが、非鉄金属地金相場及び為替相場の急激な変動、景気動向などの外的要因により業績に影響を受ける可能性があります。

事業環境は先行きが不透明な状況が続いていますが、当社グループは厳しい経済環境の中においても利益を確保できるよう企業体質の強化を進めていきます。