第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 経営方針

当社グループは「地球を舞台とした事業活動を通じ、豊かな社会の創造と資源循環社会の構築に貢献する」を企業理念として掲げ、環境・リサイクル、製錬、電子材料、金属加工、熱処理という5つのコアビジネスにおいて、皆さまの暮らしを支える製品・サービスを提供しています。
 明治17年(1884年)に秋田の鉱山・製錬事業から始まった当社グループは、時代の変化を乗り越えて、現在は独自の循環型事業に変化し、サステイナブルな社会の構築に貢献しています。今後も長年の経験を活かしながら、変化に対応して成長を継続し、企業価値を着実に向上させていきます。

 

(2) 経営環境及び対処すべき課題等

平成30年度にスタートする3年間の中期計画「中期計画2020」では、「成長市場における事業拡大」と「既存ビジネスでの競争力強化」を基本方針として掲げました。経営環境については、「第2 事業の状況 3 経営者による財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」に記載のとおりとなりますが、平成30年度は上記の基本方針に沿って、各事業部門において次の取り組みを行います。

 

環境・リサイクル部門

廃棄物処理事業は、エコシステム秋田㈱やエコシステム山陽㈱において低濃度PCB廃棄物の処理能力を拡大します。また、新たに設立したメルテックいわき㈱の本格操業により、廃棄物の処理・再資源化を拡大します。土壌浄化事業は、土壌浄化の受注を拡大するとともに、埋立処分場の新設・拡張に向けた取り組みを進めます。リサイクル事業は、欧州やアジアからのリサイクル原料の集荷を拡大します。海外事業は、インドネシアやタイにおいて廃棄物処理施設の新設・拡張や業容の拡充に取り組みます。

 

製錬部門

貴金属銅事業は、小坂製錬㈱においてリサイクル原料等の処理拡大や副産金属であるすずの増産に取り組みます。PGM(白金族)事業は、欧州や北米からのリサイクル原料の集荷を強化し、㈱日本ピージーエムにおいて金属回収を拡大します。亜鉛事業は、秋田製錬㈱において亜鉛を増産し、タイ拠点を活用して亜鉛加工品の増産と東南アジアでの拡販を進めます。また、自社製錬所向け原料の長期的な安定確保のため、メキシコ・チワワ州のロス・ガトス 銀・亜鉛・鉛プロジェクトでは鉱山の建設工事を推進し、アメリカ・アラスカ州のパルマー亜鉛・銅プロジェクトでは探鉱活動を継続します。

 

電子材料部門

半導体事業は、ヘルスケア機器向けに開発を進める新規LEDの特性向上を図りサンプルワークを拡大します。電子材料事業は、発電効率の高い新型太陽光パネル向け銀粉を拡販します。機能材料事業は、次世代のアーカイブ用データテープ向けに磁性粉を拡販するとともに、鉄粉の特性を向上させて温熱製品向けへの応用・拡販を図ります。新規開発は、家庭用燃料電池向け電極材料の拡販に取り組み、殺菌機器向け深紫外LEDのさらなる高出力化によりサンプルワークを拡大し、早期事業化を図ります。

 

金属加工部門

伸銅品事業は、耐熱性や導電性、強度などの特性を高めた銅合金の開発・拡販を進め、自動車の電動化・知能化やIoT関連の電子部品向け需要を取り込みます。国内では、伸銅工場の生産性向上や設備増強による増産に取り組むとともに、海外では、中国やタイ、台湾の拠点を活用しアジアでの拡販を進めます。めっき事業は、新設したメキシコ工場の本格稼働や日本やタイのめっきラインの生産性向上に取り組みます。回路基板事業は、主力製品および新規製品の増産に取り組み、産業機械向けに加え、鉄道向け・自動車向けの販路を拡大します。

 

 

熱処理部門

工業炉事業は、国内を中心に自動車部品メーカー向け需要を取り込むとともに、小規模・低コスト熱処理設備の拡販を進めます。また、部品の海外調達比率向上によるコストダウンを進めメンテナンス事業の収益力を強化します。熱処理事業は、事業拡大する顧客からの確実な受注と国内外での生産能力増強を進めます。また、熱処理加工に加え、新たな表面処理の開発・商品化を進め、新規領域への展開を図ります。

 

(3) 株式会社の支配に関する基本方針

当社は、上記方針を定めておりませんが、基本的な考え方として、次のとおり「情報と時間ルール」を定めております。

 

情報と時間ルール

 

当社取締役会は、議決権割合が20%以上となる当社株式の買付行為(以下、大規模買付といいます)を受け入れるかどうかは、最終的には、株主の皆様の判断に委ねられるべきものであると認識しております。その判断にあたっては、当社の事業規模や事業領域に照らして、大規模買付を行おうとする者(以下、大規模買付者といいます)と当社取締役会の双方からの「適切な情報提供」と「十分な検討期間の確保」が必要であると考えます。

このような基本的な考え方に基づき、当社取締役会は、大規模買付を認識したときは、大規模買付者に対し、次の情報(以下、大規模買付情報といいます)を他の株主及び取締役会に提供することを求めます。

① 大規模買付の目的及び内容

② 買付価格の算定根拠及び買付資金の裏付け

③ 大規模買付完了後に意図する当社経営方針及び事業計画

④ その他株主価値に影響する重要な事項に関する情報

当社取締役会は、大規模買付情報を検討したうえで、当該大規模買付に対する評価意見を公表します。その際には、取締役会から独立した第三者により構成される委員会の意見を求めます。

また、当社取締役会は、当社株式の取引や異動状況を常に注視し、大規模買付がなされた場合に迅速かつ適切な対応をとり得る社内体制を整備いたします。

 

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

①経済情勢

日本、北米、アジア、欧州など当社グループの主要市場における景気後退、及びそれに伴う需要の縮小は、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

②非鉄金属相場、為替相場

当社グループが取扱う製品には、金、銀、銅、亜鉛など国際的な相場により価格が決定されるものがあります。また、これら主要地金の原料は海外から調達しており、国際的市況の変動、為替相場の変動によるリスクを負っています。これに対し、当社グループは非鉄金属先渡取引や為替予約などを通じてヘッジするなど、リスクの軽減に取り組んでいます。

 

③公的規制

当社グループは、国内においては環境・リサイクル関連法、独占禁止法等の法的規制の適用を受けているとともに、海外においても各国の法的規制、たとえば関税・輸出入規制や外国為替管理法の規制を受けています。このような中、当社グループとしては、法的手続きによる権利の保全にも万全を期しています。しかしながら、将来において、現在予測し得ない法的規制が設けられる可能性があり、これらの法的規制に係る指摘を受けた場合、当社グループの事業活動が制限される可能性があり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

④株価の変動

当社グループは、当連結会計年度末時点で取引先を中心に約297億円の市場性のある株式を保有しており、これらの株価変動リスクを負っています。

 

⑤金利の変動

当社グループの当連結会計年度末の有利子負債残高は1,098億円で、総資産の24%を外部調達しており、急激な金利上昇によって業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥災害や停電

当社グループは、製造ラインの中断による潜在的なマイナス影響を最小化するために、全ての設備における定期的な災害防止検査と設備点検を行っています。しかし、生産施設で発生する災害、停電又はその他の中断が発生した場合、当社グループの生産能力が著しく低下する可能性があります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国の経済は、緩やかな回復基調にありました。世界経済も緩やかな成長が継続し、米国政権の政策の不確実性などはあったものの、比較的堅調な状況が続きました。

当社グループの事業環境については、自動車関連製品の需要は、国内・海外とも堅調に推移しました。電子部品や新エネルギー関連の製品は、東アジアを中心に需要が伸長しました。相場環境については、亜鉛や銅などの金属価格が上昇しました。為替相場については、第3四半期までは概ね1ドル110円台で推移し、その後円高が進行しました。

当社グループは、特色ある5つの事業部門それぞれの領域において事業拡大を進めており、その総合力により事業環境の変化に強い、堅固な収益基盤を構築しています。加えて、為替相場や金属価格の変動にともなう損失発生リスクを低減することにより、収益の安定化を図っています。

これらの結果、当期の連結売上高は前期比11%増の454,754百万円となり、連結営業利益は同9%減の30,948百万円となりました。連結経常利益は、探鉱費用の減少や鉱山会社の増益によって持分法による投資利益が増加したことなどから、前期並みの36,355百万円となり、親会社株主に帰属する連結当期純利益は同6%減の24,693百万円となりました。

なお、当社は、株主の皆様への配当を経営における最重要課題の一つと位置付けており、企業体質強化と将来の事業展開に備えた内部留保の充実を勘案のうえ、業績に応じた配当を行う方針としています。 

当期の配当金につきましては、当期の業績、今後の事業展開、財務体質の強化などを総合的に勘案し、実質的に前期と同額の1株当たり90円としています。(平成29年10月1日付で普通株式5株につき1株の割合で株式併合を実施済みです。)

 

主要セグメントの経営成績は、次のとおりです。

 

環境・リサイクル部門

廃棄物処理事業は、国内の産業廃棄物発生量が横這いのなか、東北地区における処理案件の減少や一部の廃棄物処理施設の稼働低下がありました。土壌浄化事業は、自然由来汚染土壌に対応した浄化法などによる受注拡大に努めました。リサイクル事業は、廃電子基板や廃家電などの増集荷に努めました。海外事業は、インドネシアやタイにおいて廃棄物処理の受注を伸ばしましたが、高収益案件が一時的に停滞しました。
 これらの結果に加え、金属価格の上昇もあり、当部門の売上高は前期比3%増の99,377百万円、営業利益は同25%減の4,971百万円となりました。

 

製錬部門

金属価格は上昇し、為替相場は前期に比べ円安に推移したなか、貴金属銅事業は、アンチモンやすずなどの副産金属の回収を拡大しました。PGM(白金族)事業は、使用済み自動車排ガス浄化触媒の集荷拡大に取り組み、金属の回収量を増加させました。亜鉛事業は、亜鉛価格上昇によるメリットがあった一方、買鉱条件の悪化や減価償却費の増加、電力価格上昇の影響を受けました。
 これらの結果、当部門の売上高は前期比5%増の217,905百万円、営業利益は同8%減の9,205百万円となりました。

 

 

電子材料部門

半導体事業は、スマートフォン向けLEDの需要が堅調に推移しました。電子材料事業は、太陽光パネル向け銀粉の販売が前期並みで推移し、設備投資により減価償却費が増加しました。機能材料事業は、アーカイブ用データテープ向け磁性粉の拡販に取り組みました。また、新規製品の採用拡大を進めるとともに、樹脂硬化・皮膚治療向け深紫外LEDなどの新規製品開発に積極的に研究開発費を投入しました。
 これらの結果に加え、銀地金代を含む取引が増加したことなどにより、当部門の売上高は前期比24%増の77,794百万円、営業利益は同15%減の5,623百万円となりました。

 

金属加工部門

伸銅品事業は、国内外の自動車生産台数が増加するなか、自動車向けの販売を伸ばしました。また、東アジアにおいてスマートフォン向けの高特性品を拡販しました。めっき事業は、自動車の電装化需要を取り込み、国内外において堅調に販売を伸ばしました。回路基板事業は、拡大する産業機械向けの需要を取り込むとともに、鉄道向けや自動車向けの販売も伸ばしました。
 これらの結果に加え、銅価格の上昇もあり、当部門の売上高は前期比20%増の90,624百万円、営業利益は同5%増の7,284百万円となりました。

 

熱処理部門

熱処理事業は、自動車産業の成長が続く海外における事業拡大を推進するなか、中国やインド、インドネシアにおいて自動車部品向け熱処理加工の受注が増加しました。また、国内においても堅調な自動車向けの需要に加えて、産業機械や建設機械向けの需要を取り込みました。工業炉事業は、国内向けを中心に設備販売やメンテナンス受注を拡大しました。
 これらの結果、当部門の売上高は前期比12%増の28,208百万円、営業利益は同10%増の2,622百万円となりました。

 

その他部門

その他部門では、売上高は前期並みの12,234百万円、営業利益は同23%減の730百万円となりました。

 

(注) 当該項目に記載の売上高には消費税等を含めていません。

 

 

② キャッシュ・フローの状況

 

前連結会計年度

 

当連結会計年度

 

比較増減

 

百万円

 

百万円

 

百万円

営業活動によるキャッシュ・フロー

29,389

 

11,125

 

△18,264

投資活動によるキャッシュ・フロー

△25,954

 

△34,010

 

△8,055

財務活動によるキャッシュ・フロー

△7,155

 

24,087

 

31,243

換算差額

△54

 

△115

 

△60

増減

△3,775

 

1,088

 

4,863

現金及び現金同等物の期首残高

18,902

 

15,126

 

△3,775

新規連結に伴う現金及び現金同等物の増加額

 

257

 

257

現金及び現金同等物の期末残高

15,126

 

16,472

 

1,346

 

 

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末より1,346百万円増加し、16,472百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動による資金の増加は11,125百万円(前年度比18,264百万円収入減)となりました。これは、税金等調整前当期純利益34,974百万円(前年度比1,760百万円減)、非資金費用である減価償却費の計上17,212百万円、仕入債務の増加2,646百万円などがあった一方で、棚卸資産の増加23,936百万円や売上債権の増加7,308百万円に加え、法人税等の支払い12,462百万円などがあったことによります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動による資金は34,010百万円の支出(前年度比8,055百万円支出増)となりました。これは、環境・リサイクル部門などを中心とした設備投資24,037百万円があったことなどによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動による資金は24,087百万円の収入(前年度比31,243百万円収入増)となりました。これは、有利子負債の増加30,371百万円や、配当金の支払い5,555百万円などによるものです。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績

a 生産実績

当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりです。

 

セグメントの名称

生産高(百万円)

前年同期比(%)

製錬部門

221,832

7.0

電子材料部門

78,106

24.1

金属加工部門

90,738

19.8

合計

390,677

12.9

 

(注) 1 金額は、販売価格によっています。

2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。

3 環境・リサイクル部門は、廃棄物処理、金属リサイクル、土壌浄化処理受託及び運輸事業を行っており、売上高が処理高であるため、記載を省略しています。

4 熱処理部門は、金属熱処理加工、表面処理加工、熱処理加工設備・その付属設備の受託生産事業を行っており、売上高が生産高であるため記載を省略しています。

5 その他の部門は、工事の請負、不動産の賃貸及び見込生産を行っているため、記載を省略しています。

 

b 受注実績

当連結会計年度におけるセグメントごとの受注実績は、次のとおりです。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

熱処理部門(熱処理炉)

4,173

16.1

2,640

△13.0

その他部門(工事の請負)

1,495

40.8

360

307.0

合計

5,668

21.8

3,001

△3.9

 

(注) 1 その他主要な製品に関しては、受注生産を行っていません。

2 上記の金額には、消費税等は含まれていません。

3 その他部門(工事の請負)の受注残高の増加は、DOWAテクノエンジ㈱において受注高が増加したことなどによるものです。

 

c 販売実績

当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりです。

 

セグメントの名称

販売高(百万円)

前年同期比(%)

環境・リサイクル部門

60,256

0.0

製錬部門

197,370

5.3

電子材料部門

75,441

25.5

金属加工部門

90,486

19.9

熱処理部門

28,208

12.3

その他部門

2,990

46.0

合計

454,754

10.8

 

(注) 1 金額は販売価格によっています。

2 セグメント間の取引については相殺消去しています。

3 最近2連結会計年度の主な相手先の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりです。

 

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

販売高(百万円)

割合(%)

販売高(百万円)

割合(%)

田中貴金属工業㈱

64,027

15.6

52,981

11.7

 

 

4 上記の金額には消費税等は含まれていません。

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

① 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されており、この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における財政状態、経営成績に影響を与えるような見積り・予測を必要としています。当社グループは、過去の実績値や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り・予測を実施しています。

a 貸倒引当金

当社グループは、債権の貸倒れによる損失に備えるため、一般債権については過去の一定期間における貸倒実績から算出した貸倒実績率により計上し、貸倒懸念債権については個別に債権の回収可能性を検討し回収不能見込額を計上しています。

b 繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産について、将来の課税所得及び継続的な税務計画をもって検討し、全部又は一部を将来実現できないと判断した場合、当該判断を行った期間に調整額を費用として計上しています。

c 退職給付に係る負債

従業員の退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算出されています。これらの前提条件には、割引率、将来の報酬水準及び退職率などが含まれます。当社グループは、割引率を主に日本国債の金利により決定しているほか、報酬水準の増加率及び従業員の平均勤務期間については当社グループの過去の実績値に基づいて決定しています。

d 環境対策引当金

「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法」(平成13年6月22日 法律第65号)及び「ポリ塩化ビフェニル廃棄物の適正な処理の推進に関する特別措置法施行令の一部を改正する政令」(平成24年 政令第298号)の規定により、ポリ塩化ビフェニル廃棄物を保有している事業者は適切な保管と届出が要求され、平成39年3月31日までに処分することが義務付けられました。

当社グループは、ポリ塩化ビフェニル廃棄物の処理に係るコストが、当連結会計年度以前の事象により起因して将来発生するものであること、及び金額を合理的に見積ることが可能であることなどにより、当連結会計年度末における処分費用の見積額を計上しています。

e 固定資産の減損

当社グループは、主として事業グループ単位を資産グループとし、遊休資産は個々の資産グループとしています。

減損の兆候がある資産グループについては、当該資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額がこれらの帳簿価額を下回る場合には、減損損失を特別損失に計上しています。なお、資産グループの回収可能価額は、正味売却価額により測定しており、時価については不動産鑑定評価額等合理的に算定された評価額に基づいて算定しています。

f その他有価証券等の減損

当社グループは、長期的な取引関係の維持のために、特定の顧客及び金融機関に対する持分を所有しています。これらの株式には価格変動性が高い公開会社の株式と、株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。

当社グループは投資価値が著しく下落しかつ回復可能性がないと判断した場合、これら有価証券の減損を実施しています。公開会社の株式は、期末月平均の株価が取得原価の50%を下回った場合、また非公開会社の株式は、原則として当該会社の実質価額が取得原価の50%を下回った場合に、回復する見込が合理的に予測できる場合を除き減損処理を行うこととしています。

 

 

② 当連結会計年度の財政状態の分析

a 資産の部

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して53,237百万円増加し457,841百万円となりました。流動資産37,467百万円の増加、固定資産15,769百万円の増加となります。
 流動資産の増加は、原材料及び貯蔵品が19,462百万円、受取手形及び売掛金が7,445百万円、流動資産その他が4,214百万円増加したことなどによるものです。
 固定資産の増加は、投資その他の資産が10,938百万円、有形固定資産が5,771百万円増加したことなどによるものです。

b 負債の部

負債については、前連結会計年度末と比較して33,296百万円増加しました。これは、有利子負債が29,943百万円、その他流動負債が3,590百万円増加したことなどによるものです。

c 純資産の部

純資産については、親会社株主に帰属する当期純利益が24,693百万円となり、配当金の支払いなどを行った結果、株主資本が19,085百万円増加しました。また、その他の包括利益累計額が繰延ヘッジ損益の増加などにより426百万円増加し、純資産合計では前連結会計年度末に比較し19,940百万円増加しました。この結果、自己資本比率は52.2%となりました。

 

③ 当連結会計年度の経営成績の分析

a 売上高

当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較し、銀地金代を含む取引が増加したことなどから、電子材料部門などで増収となりました。この結果、前連結会計年度の410,503百万円に対し10.8%増加し454,754百万円となりました。

b 売上原価、販売費及び一般管理費

当連結会計年度の売上原価は、売上高の増加に伴い、前連結会計年度の341,177百万円に対し、13.7%増加し387,831百万円となりました。
 これらの結果、売上高に対する売上原価率は前連結会計年度の83.1%に対し、85.3%となりました。
 当連結会計年度の販売費及び一般管理費は、給料及び手当の増加などにより、前連結会計年度の35,335百万円に対して1.8%増加し、35,975百万円となりました。

c 営業利益

当連結会計年度の営業利益は前述の要因により、前連結会計年度の33,990百万円に対し8.9%減少し、30,948百万円となりました。

d 営業外収益(費用)

当連結会計年度は、持分法による投資利益の増加などにより、前連結会計年度の2,513百万円の収益(純額)に対し、5,407百万円の収益(純額)となりました。

e 特別利益(損失)

当連結会計年度は、特別利益で受取保険金など381百万円を計上しましたが、特別損失では、固定資産除却損など1,762百万円を計上しました。
 これにより、当連結会計年度の特別利益から特別損失を差引いた純額は、前連結会計年度の230百万円の利益に対し、1,381百万円の損失となりました。

f 税金等調整前当期純利益

当連結会計年度の税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度の36,735百万円に対し、4.8%減少し34,974百万円となりました。

g 法人税等

当連結会計年度の法人税等は9,710百万円となりました。税効果を適用した当連結会計年度の税金等調整前当期純利益に対する法人税等の比率は、法定実効税率の31.5%より3.7ポイント低い27.8%となりました。

 

h 非支配株主に帰属する当期純利益

非支配株主に帰属する当期純利益は、主に㈱日本ピージーエム、DOWA IPクリエイション㈱などの非支配株主に帰属する利益からなり、当連結会計年度は、前連結会計年度の非支配株主に帰属する当期純利益304百万円に対し266百万円増加し、非支配株主に帰属する当期純利益570百万円となりました。

i 親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度の26,169百万円に対し、5.6%減少し24,693百万円となりました。

 

④ 経営成績に重要な影響を与える要因について

当社グループは、コアビジネスである環境・リサイクル部門、製錬部門、電子材料部門、金属加工部門、熱処理部門を中心に事業を行っており、このうち、当連結会計年度の売上高の47.9%を占める製錬部門は、非鉄金属相場及び為替相場の変動の影響を受けやすいため、状況に応じて非鉄金属先渡取引及び為替予約取引などによりリスク軽減に努めています。

当社グループでは、今後も収益性の向上及び財務体質の改善に努めていきますが、非鉄金属相場及び為替相場の急激な変動、景気動向などの外的要因により業績に影響を受ける可能性があります。

 

⑤ 戦略的現状と見通し

当年度の主な施策等は次のとおりです。

 

環境・リサイクル部門

○ 廃棄物処理事業は、低濃度PCB廃棄物の処理推進に向けて、エコシステム千葉㈱において処理事業を開始し、エコシステム山陽㈱において前処理設備を増強しました。また、廃棄物の処理・再資源化の拡大に向けて、メルテックいわき㈱の操業を開始しました。
○ 土壌浄化事業は、増加が見込まれる大型インフラ投資関連の需要に向けて、新たな浄化技術を採用した浄化施設の建設を進めました。
○ リサイクル事業は、海外からのリサイクル原料の集荷拡大に向けて、東南アジアや欧州において新規開拓を進めました。また、自動車リサイクルや家電リサイクルにおいて有価物の分別・回収強化に引き続き取り組みました。
○ 海外事業は、シンガポールにおいて新焼却炉を立ち上げ、廃棄物の処理を拡大しました。また、インドネシアやタイにおいて埋立処分場の新設・拡張や業容拡大に向けた取り組みを進めました。

 

製錬部門

○ 貴金属銅事業は、小坂製錬㈱において原料不純物の分離プロセスを強化し、秋田製錬㈱の中間品やリサイクル原料など多様な原料の処理を推進することによって、アンチモンなどの副産金属の回収を拡大しました。
○ PGM(白金族)事業は、欧州・北米の拠点を活用し、使用済み自動車排ガス浄化触媒の集荷を拡大しました。また、㈱日本ピージーエムにおいて設備を増強し、金属回収を拡大しました。
○ 亜鉛事業は、秋田製錬㈱においてエネルギーコストの削減や生産性向上に取り組むとともに、焙焼炉など重要設備を新設・更新しました。また、タイの拠点を活用し東南アジア向けに亜鉛合金を拡販しました。
○ 自社製錬所向け原料の長期的な安定確保のため、アメリカ・アラスカ州のパルマー亜鉛・銅プロジェクトでは探鉱活動を進め、メキシコ・チワワ州のロス・ガトス 銀・亜鉛・鉛プロジェクトでは鉱山の建設工事を開始しました。
 

 

電子材料部門

○ 半導体事業は、センサー用高出力LEDの拡販を図るとともに、ヘルスケア機器など新規用途向けLEDのラインアップを拡充しました。
○ 電子材料事業は、需要が堅調な太陽光パネル向け銀粉の拡販に努め、発電効率の高い新型パネル向け銀粉の特性を向上させました。
○ 機能材料事業は、アーカイブ用データテープ向けに磁性粉の特性向上を進め、顧客からの材料認定を取得しました。また、家電・自動車に搭載されるモーター向け磁性粉の設備増強を図りました。
○ 新規開発は、殺菌機能付き家電向け深紫外LEDやインダクタなどの電子部品向け合金粉のサンプルワークを進め、採用を拡大しました。

 

金属加工部門

○ 伸銅品事業は、自動車やスマートフォンなどの電子部品向けに耐熱性や導電性、強度などの特性を高めた銅合金を開発・拡販しました。また、国内拠点において生産性向上や高特性品の増産に取り組み、中国やタイ・台湾の拠点を活用しアジアでの拡販を進めました。
○ めっき事業は、メキシコにおいて新工場を建設し、国内やタイにおいても生産性向上や増産に取り組みました。また、新規めっき技術の開発やサンプルワーク拡大に引き続き取り組みました。
○ 回路基板事業は、産業機械向けの拡販を進め、拡大する需要を取り込みました。また、DOWAパワーデバイス㈱において、主力製品ならびに自動車向け新規製品の増産に向けた建設を進めました。

 

熱処理部門

○ 工業炉事業は、自動車部品メーカーの旺盛な需要を背景に新規設備の拡販とメンテナンス事業の拡大に取り組みました。また、小規模・低コスト熱処理設備など製品ラインアップの拡充を図りました。
○ 熱処理事業は、国内外において堅調な自動車向け需要を取り込みました。また、国内、タイおよびインドネシアでの設備増強やインドでの新工場建設に取り組みました。

 

⑥ 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、「第2 事業の状況  3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

当社は、金融情勢を勘案して保有現預金残高を決定するとともに、短期流動性確保の手段として、複数の金融機関とコミットメントライン契約を締結しているほか、短期社債(電子コマーシャル・ペーパー)の発行枠250億円を設けています。長期性資金については、機動的な調達手段として、社債300億円の募集に関する発行登録(発行予定期間:平成29年3月30日~平成31年3月29日)を行っています。

また、当社グループは、グループファイナンスを行うことで、グループ各社の資金の一元管理を行い資金効率の向上を図っています。

 

⑦ 経営者の問題認識と今後の方針について

本項目については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりです。

 

4 【経営上の重要な契約等】

製錬部門の事業会社であるDOWAメタルマイン㈱は、平成30年(2018年)1月31日付で、以下の通り限度借入契約を締結しました。
 1.借入の目的  ロス・ガトス 銀・亜鉛・鉛鉱山の開発・建設資金への充当
 2.借入限度額  225百万米ドル
 3.借入先    株式会社国際協力銀行 135百万米ドル
          株式会社みずほ銀行   90百万米ドル
 4.借入実行日  2020年6月30日を期限とする
 5.最終返済期限 2027年12月31日

 

5 【研究開発活動】

各セグメントでは、常に現行商品の改良・改善に努めていますが、これに加え、お客様のご要望を先取りした次期商品の開発、及び事業の基盤となる製造プロセス技術、設備技術の改善・改良を進めました。また、グループ全体として有望な新規商品については、社内インキュベーションセンターによって、開発・事業化を加速させました。さらに、近未来を見据えた新しいコンセプトの商品や革新的新技術に関する基礎研究領域については、大学等との交流を大幅に拡大し、数多くの共同研究を実施することによって、将来有望な開発テーマを着実に創出して来ています。これらの研究開発活動により、現在から近未来に渡る広範囲のフェイズにおける「技術立社」を推進しています。

当連結会計年度における研究開発費の総額は4,874百万円です。

なお、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 ② 連結損益計算書」の当連結会計年度における「開発研究費」は5,380百万円ですが、これには研究開発費のほか、新鉱床探鉱費等505百万円が含まれています。

各セグメントの研究開発活動、主な成果及び研究開発費は次のとおりです。

 

環境・リサイクル部門

環境・リサイクル事業の競争力強化に向けて、環境技術研究所が関連事業所と連携して、「効率的な資源循環技術の開発」「有害廃棄物の無害化処理・管理技術の開発」「土壌・地下水汚染の浄化技術開発」等に取り組みました。

主な成果としては、次のようなものが挙げられます。

資源循環技術では、廃基板や小型家電などを対象に有効な選別技術によって産物の付加価値を向上させ、事業収益に貢献しています。

廃棄物処理技術では、有害廃棄物の無害化処理・管理技術向上とともに、時限事業である低濃度PCB廃棄物処理事業の保有技術や施設の有効活用を見据えた事業検討に取り組んでいます。

土壌・地下水汚染の浄化技術では、自然由来重金属含有土壌の浄化技術であるDME(乾式磁力選別処理)工法の現地施工事業の開発に取り組んでいます。

さらに、大型リチウムイオン二次電池や太陽光パネルの無害化・再資源化の研究に取り組み、将来の事業化のための技術確立を実施しています。

また、ブランドビジョン「motivate our planet」のもとに、将来事業、グリーンビジネスの可能性について、事業・技術の両面から検討を行っています。
 なお、当部門における研究開発費は245百万円です。

 

 製錬部門

今後の製錬事業をさらに発展させるために、課題解決に向けて製錬技術研究所を中心とし各事業所及び大学、研究機関、民間研究施設等を利用することによって、「電力使用量の削減」「有価金属の高効率回収技術の確立」「環境負荷低減技術の構築」に精力的に取り組みました。

主な成果としては、次のようなものが挙げられます。

電力使用量の削減に関しては、銅電解において触媒を塗布した新型電極を使用した電力原単位低減試験を実施いたしました。基礎試験において現行の鉛基電極に比べ約20%低減できる見込みとなり、実機サイズの電極を1槽分購入し、実機試験に移行しました。単独槽での結果は、基礎試験と同様の電力原単位の低減を確認することができています。今後、操業槽での長時間試験などで効果を確認するとともに事業性を評価していく予定です。

有価金属の高効率回収技術の確立に関しては、Sn(すず)の実収率向上に取り組みました。TSL炉でのスラグロスを低減するべく還元条件の見直しなどを行い、従来50%だったスラグロスを25%程度まで半減することができました。還元条件を単に強化するとAg(銀)のロスが増えるなどの不具合がありましたが、条件の最適化を図り、Agロスを増やすことなくSn実収率を向上することに成功しています。

環境負荷低減技術の構築に関しては、近年リサイクル原料由来によるハロゲン負荷の増大が問題となってきており、この除去に取り組んでいます。特に排水中Br(臭素)はAs(ヒ素),Se(セレン)の除去に悪影響を及ぼしていることが確認され、この除去法の開発を行いました。その結果、Cu2O(酸化銅)の添加によるCuBr(臭化銅)としてのBr除去、CuBrをアルカリ浸出することでのCu2O回収、というCu2OをリサイクルしてBrを除去するプロセスを考案することができました。
 なお、当部門における研究開発費は256百万円です。

 

 電子材料部門

グローバルな競争、流動的な経済情勢の中で、更に成長・発展し、変化に対応するために技術力強化とトップ商品の拡充を目的として、足元並びに将来の市場動向を見据えた戦略的な研究開発に取り組みました。

具体的には、半導体材料研究所、電子材料研究所、機能材料研究所並びに各事業所の技術開発部門において、化合物半導体、オプトデバイス、導電性材料、磁性材料、各種機能性粉体などで、新たな市場開拓・用途展開を見据えての新製品の開発・現行製品の品質改善・生産性の向上に取り組みました。

再生可能エネルギー関連の電極材料に使用される導電粉及びヘルスケア向け赤外LEDは、重点テーマとして継続的に取り組んでいます。

また、新たな分野・用途開発として民生、医療の分析・殺菌等向けに深紫外LED、電子部品等への低温焼結・接合用途に金属ナノ粒子、さらに燃料電池用材料等の開発にも引き続き積極的に取り組んでいます。

特に深紫外LEDは、樹脂硬化・皮膚治療向け波長帯で世界トップクラスの出力を達成するなど技術的にも大きな成果が得られました。販売面でも顧客からの認定・採用が進み、今後の販路拡大、収益への貢献が期待されます。
 なお、当部門における研究開発費は3,468百万円です。

 

 金属加工部門

金属加工事業分野では、車載用標準材である「NB-109」「NB-105」といった銅合金の顧客の使用特性の改善、及びめっき技術開発などを行い、世界標準材としての位置付けを固めていきます。また、スマートフォン用など小型コネクタ材として必須の高強度材「YCuTシリーズ」に新たなプロセスを開発し、ばね性の高い新商品「YCuT-GM」をラインアップしています。並行してこれらの生産性向上にも取り組んでいます。

めっき事業分野では、エコカー向け貴金属めっき材の機能特性向上及び省資源化に貢献する、部分めっきの高精度化・高効率化に取り組んでいます。

サーマルデバイス事業分野では、主力製品である金属セラミックス接合基板の信頼性・生産性向上に引き続き取り組んでおり、改良品をリリースしていく予定です。新エネルギーや鉄道、エコカー向けに新製品である新構造基板の市場投入を開始しており、引き続き製造プロセスの改善、生産性向上、コストダウンに取り組んでいます。
 なお、当部門における研究開発費は590百万円です。

 

 熱処理部門

顧客ニーズを的確に捉えた新商品開発を目指し、既存技術と開発技術を融合させた新たな次世代商品を顧客と一緒に創出することで、熱処理・工業炉両事業部門に貢献するとともに、総合熱処理メーカーをめざして商品開発に取り組みました。

工業炉事業分野では、顧客の事業環境変化を的確に捉え、今後益々加速する海外現地化や生産規模が縮小する国内生産に対応し、小ロットかつ低コストな熱処理設備の開発を進めました。小ロットで汎用性のある真空浸炭や真空焼結向け小ロット真空熱処理設備開発を完了し販売を開始しました。また、小型MIM・CIM装置も導入し、顧客からの試作対応及び装置導入における検証サービスを実施しています。

熱処理事業分野では、自動車部品の高強度化を目的として開発した制御窒化工法において、複雑で高精度の雰囲気制御が不要な新工法を継続して開発しており、コストダウン目標を達成し、更なる用途拡大を進めていきます。又ドライコーティング開発において、DLC膜は昨今のPR活動が奏功し、AL冷間成形金型への引き合いが多く、試作対応を行っており、更に摺動部品や電子材、生体材など多岐用途への適用に向けて、継続して量産化試験を実施し商品化を進めています。

この他に既存設備の省エネ・低CO2化技術開発も継続的に行っており、両事業部門の売上拡大に寄与するとともに、顧客とのパートナーシップ強化に貢献しました。
 なお、当部門における研究開発費は313百万円です。