第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「古河機械金属グループは、鉱山開発に始まり社会基盤を支えてきた技術を進化させ、常に挑戦する気概をもって社会に必要とされる企業であり続けます。」を経営理念としています。

この経営理念を実現するために、「運・鈍・根」の創業者精神を心に刻み、「変革・創造・共存」を行動指針として実践します。

「 変 革 」… 未来に向けた意識改革により絶えざる自己革新を行う。

「 創 造 」… 市場のニーズに対応し、信頼され、魅力あるモノづくりを目指す。

「 共 存 」… 経営の透明性を高め、環境と調和した社会の発展に貢献する。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、創業150周年を迎える2025年度に向けた古河機械金属グループの2025年ビジョン「FURUKAWA Power & Passion 150」において掲げた、連結営業利益150億円超の常態化を目指します。

 

(3) 経営環境および中長期的な経営戦略

創業以来147年に及ぶ長い歴史の中で、創業当時の鉱山業から様々な事業転換・多角化等の変革を図り、トンネル掘削現場や土木・建築現場、鉱山、工場、下水処理場等、国内外のインフラ整備を支える機械製品、また、銅をはじめ、高度情報化社会の発展に欠かせない電子材料や高品質な化成品などの製品・技術・サービスを提供できることが、当社グループの強みです。

当社グループは、マーケティングを経営の根幹に据え、激変する市場の中で価値を認められる製品やサービスを提供し、顧客が抱えている課題を解決することにより「企業価値の向上と持続的な成長」を成し遂げるとともに、SDGs(持続可能な開発目標)をはじめ、我が国における国土強靭化、生産年齢人口の減少など、様々な「社会課題」の解決に役立つインフラ整備、製品・技術・サービスなどを提供します。これにより、「企業価値」を創造すると同時に、「社会インフラ整備」、「安全で環境に優しい豊かな社会の実現」という「社会価値」の創造に寄与し続け、「持続可能な社会の実現」に貢献してまいります。

当社グループは、これまでに培った経験・技術を活かし、「Power」(力強さ・スピード)と「Passion」(熱意・情熱)をもって、2025年ビジョン「FURUKAWA Power & Passion 150」の達成にまい進し、全てのステークホルダーの皆様の期待に応え一層の信頼を獲得してまいります。

 

 

 

 

 

 

 

1.2025年ビジョン「FURUKAWA Power & Passion 150」

「カテゴリートップ・オンリーワンを基軸として成長する企業グループの実現」

―創業150周年を迎える2025年度に向けて、連結営業利益150億円超の常態化を目指します―

 

2.2025年ビジョン達成のための方針

(1) CSV*の視点を織り込んだ「マーケティング経営」**による古河ブランドの価値向上

マーケティングを経営の根幹に据え、激変する市場の中で価値を認められる製品やサービスを提供し、顧客が抱えている課題を解決することにより「企業価値の向上と持続的な成長」を成し遂げるとともに、SDGs(持続可能な開発目標)をはじめ、我が国における国土強靭化、生産年齢人口の減少など、様々な「社会課題」を解決し「持続可能な社会の実現」に貢献していく。

①顧客ニーズを捉えた技術営業力(提案型・ソリューション型)の強化

②市場ニーズに合致した製品・技術・サービスの開発

③強みを活かせるニッチ製品への集中と差別化戦略によるカテゴリートップ化の推進

④新たな市場・カテゴリーの開拓・創造と新たなビジネスモデルの構築

⑤社会基盤を支えてきた製品・技術・サービスを進化させ、「社会課題」の解決に貢献

 

* CSV(Creating Shared Value:共通価値/共有価値の創造):企業が社会問題や環境問題などに関わる社会課題に取り組み、社会価値と企業価値を両立させようとする経営フレームワークです。

**「マーケティング経営」という言葉に、マーケティングを経営の根幹に据え、激変する市場の中で価値を認められる製品やサービスを提供するとともに、顧客が抱えている課題や問題を見つけ出し解決することにより、顧客とのきずなを深めながら、持続的に成長し企業価値を高めていきたいとの意を込めました。

 

(2) 機械事業の持続的拡大

①インフラ関連・資源開発等を中心に拡大する海外市場における収益基盤の強化

②ストックビジネスの拡充・強化

③グループ総合力の発揮、エンジニアリング力の強化によるビジネスチャンスの拡大

 

(3) 人材基盤の拡充・強化

①新しい古河の活力あふれる人づくり・風土づくり

②国内外の多様な人材の確保・活用・育成

③営業・サービス人材の重点強化

 

(4) 企業価値向上に資する投資等の積極的推進

①成長に必要な設備投資の積極的実施

②戦略的なM&A、アライアンスによる事業拡大

 

(5) 経営基盤の整備

①二桁台のROEを意識した収益性・資本効率の改善による企業価値の向上

②堅固な財務基盤の確立

③成長投資と株主還元へのバランスのとれた配分

④当社グループのCSR/ESG課題に配慮した事業運営の実践による企業価値の向上

 

 

 

 

 

 

(4) 中期的な経営戦略

①ROE向上に向けた取り組み

当社グループは、創業150周年を迎える2025年度に向けた当社グループの2025年ビジョン「FURUKAWA Power & Passion 150」を制定しております。

「2025年ビジョン」に掲げる「連結営業利益150億円超の常態化」を達成するためには、「二桁台のROEを意識した収益性・資本効率の改善による企業価値の向上」が不可欠です。当社グループは、投資に伴うリスクおよび資本コストを勘案した採算性に留意して個別の投資判断を行うとともに、財務レバレッジに過度に依存することなく、効率性、収益性の改善に最優先で取り組むこととしております。

更に、資本コストを的確に把握するとともに、新規事業の立ち上げ・育成、既存事業の拡充強化や縮小・撤退・売却・アライアンス等を含む多岐にわたる選択肢をゼロベースの発想で検討し、これまでの事業の歴史や思い入れに過度に引きずられない合理的な経営判断を実施することにより、経営資源配分の全体最適の追求を目的とした事業ポートフォリオマネジメントの運用に取り組んでいきます。

 

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②「2025年ビジョン」達成に向けた取り組み

当社グループは、長期経営計画である「2025年ビジョン」を3つのフェーズに区分し、各フェーズの位置づけの明確化を図り、戦略的な落とし込み、長期・中期それぞれの時間軸に対応した個別・具体的なアクションプランを策定し、運用しています。

「2025年ビジョン」達成のための重要なツールとして、毎年、期間3年で中期経営計画をローリングする方式を採用しており、各フェーズが始まる際に対外公表する中期経営計画のシームレスな策定を実現するとともに、あらかじめ第1・第2フェーズにPDCA用のマイルストーン(非開示※)を設定することで、ローリングの都度、マイルストーンとの開きを埋めるためアクションプランの見直しを行っています。

2020年度を初年度とする「中期経営計画2022」につきましては、新型コロナウイルス感染症が世界的に流行し、収束時期の見通しが不透明であったこと、政府から緊急事態宣言が発出されたことなどにより、「中期経営計画2022」策定の前提としていた経営環境、事業環境から状況が大きく変化したため、公表を延期しました。その代わりに、第2フェーズに取り組むべき経営戦略、重点課題等を明確にすべく、2020年5月に「中期経営方針2022」を策定、公表しました。

 

なお、2021年5月には、2021年度を初年度とする期間2年の「中期経営計画2022」を策定し、公表する準備を進めておりましたが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が継続し、新型コロナウイルス禍が収束する時期のめどが立たず、中長期の事業環境は不確実性が高く想定することが難しかったため、2021年5月13日付で公表した「『中期経営計画2022』の公表見送りに関するお知らせ」のとおり、「中期経営計画2022」の公表を見送り、第2フェーズに該当する2021年度および2022年度は単年度の連結業績予想を、それぞれ2020年度および2021年度の本決算時に公表することといたしました。2021年度、2022年度は、2023年度からの第3フェーズ(対外公表を検討している「中期経営計画2025」)につなげるため、新型コロナウイルス感染症による価値観やライフスタイル、ビジネスモデル等の変化を慎重に見極め、体質強化(特に、ロックドリル部門における海外マーケティング力の強化・再構築、金属部門における委託製錬事業の抜本的な見直し、不動産事業における古河大阪ビルの将来構想の具現化等の重点課題)を強力に推進し、当社グループ業績の早期回復に注力する期間と位置づけました。

 

※ PDCA用のマイルストーン(非開示):あらかじめ設定したPDCA用の数値(非開示)は、中期経営計画を公表する都度、公表値に置き換えます。

 

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(5) 優先的に対処すべき事業上および財務上の課題

「中期経営方針2022」では、「2025年ビジョン」達成に向け、CSVの視点を織り込み再定義した「マーケティング経営」の推進により古河ブランドの価値向上を図っていくことに加え、現場力とイノベーション力*1を強化し、持続的な成長に向け「人材基盤の拡充強化」、「企業価値向上に資する投資等の積極的推進」、「経営基盤の整備」に取り組んでいくとともに、「中期経営計画2019」にて構築した「新たな成長の礎」の盤石化に全力で取り組むことで,「成長の加速と更なる収益性向上」を実現していきます。

特に、「中期経営計画2019」にてコア事業と位置づけた機械事業については重点投資・成長事業の位置づけを確たるものとすべく、引き続き「機械事業の持続的拡大」を推進していくとともに、非連続な成長を実現するために、アライアンスやM&Aへの取り組みを強化していきます。

DX(デジタルトランスフォーメーション)への取り組みについては、生産部門における検討・推進のほか、顧客や市場のDXニーズに応え、生産性・効率性・省力性を高めるICTやAI技術を活用した製品開発に注力していきます。また、2021年7月には、一体感あるグループ運営を一層強化する経営体制を構築するため、東京地区において分散しているグループ本社機能を集約移転のうえ、フリーアドレス制を導入しました。本社オフィス移転を契機に、業務運営の効率化を図るとともにペーパーレス化や事務効率の向上を進めています。

なお、2025年ビジョンに明記している「CSVの視点を織り込んだ『マーケティング経営』による古河ブランドの価値向上」および「当社グループのCSR/ESG課題に配慮した事業運営の実践による企業価値の向上」を従前にも増して強力に推進し、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するために、2021年12月に「古河機械金属グループ サステナビリティへの取り組みに関する基本方針」を制定し、関連する組織を改編することにより、サステナビリティ推進体制および全社的リスクマネジメント体制の強化・拡充を図っています。

とりわけ、「カーボンニュートラル」については、当社グループとしての達成はもとより、CSVの視点を織り込んだ「マーケティング経営」実践の好機と捉え、二酸化炭素をはじめとする温室効果ガスの排出量削減効果の高い製品・技術・サービスなどを提供することで、脱炭素社会の実現に貢献していきます。

 

 

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 「中期経営方針2022」は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大という世界経済が極めて不透明な状況の中でスタートしましたが、依然として収束時期が見通せないことに加え、ロシアのウクライナ侵攻により、供給制約下における資源価格の高騰や物流網の混乱、金融資本市場の急激な変動に拍車がかかり、その世界経済への影響等を踏まえた中長期の事業環境の不確実性が更に高まっています。新型コロナウイルス感染症拡大に端を発する人々の行動変容、価値観やライフスタイルの変化に加え、脱炭素社会を目指して、世界が大きく変わろうとしている中、新たな市場の創出を捉え、社会課題の解決に役立つ製品・技術・サービス等を提供することで、持続可能な社会の実現に貢献し続けていきます。

 

①機械事業

機械事業については、我が国における防災・減災などの災害対策、国土強靭化のためのインフラ整備など、当社グループが果たすべき責任は、一段と大きくなっていると認識しています。更に、将来の生産年齢人口の減少による建設現場の人手不足を補う省力化・無人化への貢献や、省エネルギー、CO削減への寄与も、当社グループにとっての社会課題と考えており、また、インフラ整備・資源関連開発を中心に拡大する海外市場における収益基盤の強化を図っていきます。

 

産業機械部門では、「セクションプラント工事案件の取り込みおよび官民の大型工事プロジェクト案件などのコントラクタ事業の拡大を図る等、単なる機器メーカーからの脱却を目指してエンジニアリング力*2を強化し、国内市場における事業基盤の拡充」の継承と、成長軌道の確立を基本戦略としています。エンジニアリング力を強化した成果として、独自のベルトコンベヤによる搬送技術の提案が複数の大型プロジェクトに採用され、また、マテリアル機械においても、セクションプラント工事案件への技術提案により破砕機やスクリーン、造粒機や一部プラント設備等を受注するなど、確実に利益を出せるようになってきました。引き続き、コントラクタ事業については、不測の事態の想定やリスク管理、プロジェクト管理を徹底し、受注精度・確率の向上を図るとともに、土砂搬送時の搬送効率やCO削減に貢献する長距離平ベルトコンベヤ、環境配慮型新製品である密閉式吊下げ型コンベヤ(SICON®)の提案を強化し、ポンプ、マテリアル機械の更新需要の取り込み等により、更なる収益基盤の強化を図っていきます。

 

ロックドリル部門では、ライフサイクルサポート*3機能の強化によるフロービジネス・ストックビジネス*4両輪での収益拡大、ドリル製品群(ブラストホールドリル、ドリルジャンボ)の収益基盤の強化を進め、新規市場の開拓と新製品の投入による収益の拡大を基本戦略としています。前期に営業損失を計上したロックドリル部門では、マネジメント体制の見直しに加え、2021年10月に組織改編を実施するとともに、取り組むべき施策として、製品別・地域別戦略の明確化と、それに対応した海外子会社の再編統廃合を図るなど、構造的な改革を進めています。フロービジネスにおいては、海外マーケティング力の強化・再構築を図ることを喫緊の課題と位置づけ、選択と集中の徹底に取り組んでいきます。その具体的な施策として、第1に、重点地域を設定し、油圧ブレーカは欧米(オリジナル構造の機能や性能の評価が高い地域)、海外ドリルジャンボは東南アジア(トンネル等のインフラ需要が旺盛な地域)に注力します。第2に、油圧クローラドリルについて優位性に基づく機種選別により集中販売していきます。

なお、本年1月には「東南アジア砕石市場開拓」の具体的施策の一つとして、油圧ショベルに装着するアタッチメントドリル「AHD709」を開発し、インドネシア市場に投入しました。穿孔能力が大きく劣るものの安価な空圧式さく岩機が主流となっている新興国の多くの掘削現場、特に砕石場で、油圧ショベルにアタッチメントドリル「AHD709」を組み合わせることにより、作業性が高くかつ購入しやすい価格設定のさく岩機の市場投入を実現し、今後、インドネシアのほか、東南アジア諸国にも同製品を展開し、さく岩機の油圧化促進に取り組んでいきます。第3に、重点地域の設定に合わせ、海外体制を見直し、海外子会社の再編統廃合を進めていきます。ストックビジネスにおいては、ライフサイクルサポート推進による油圧クローラドリルのビジネス強化に取り組みます。更新需要予測の精度向上を図るとともに、顧客のビジネスに寄与する各種サポートプログラム(延長保証、フルメンテナンス等のメンテナンスプログラム、稼働情報分析による作業効率改善や消耗品低減等を提案する顧客サポートプログラム等)の提供によるストックビジネスの強化を推進して新車・部品販売につなげていきます。また、トンネルドリルジャンボについては、技術統括本部との共同開発により全自動ドリルジャンボ、自動ロックボルタなど、トンネル掘削現場での安全性と効率性向上に資する製品ラインナップの展開強化を図るとともに、今後も、山岳トンネル施工現場でのICT化や無人化等の課題解決に取り組んでいきます。

 

ユニック部門では、国内販売での安定的な収益確保と海外販売での収益拡大を目指し、製品の高機能化・高付加価値化などによる競争力強化、ストックビジネスの推進、海外における製品力・営業力・サービス技術力の強化を基本戦略としています。佐倉工場を三極生産体制(日本、中国、タイ)におけるマザー工場として、機能強化することを目的に、2016年4月から開始した設備投資は、2022年3月に完了しました。新設した油圧機器工場に加工機械を集約することで生産効率の向上を図った油圧機器製造工程改革、カチオン電着塗装などの塗装設備を新設し、塗装品質の向上を図った塗装工程改革、クレーン架装能力を倍増し、外注架装費の削減、納期短縮等による収益性の向上を図った架装工程改革など設備投資効果の追求と最大化に取り組んでいます。製品の高機能化・高付加価値化については、2021年6月にクレーンの稼働領域を広げるとともに、クラス最高のつり上げ性能を実現した中型トラック搭載型クレーン「ユニッククレーン|新型G-FORCE」の販売を、同年11月には小型トラック搭載型クレーンにおいても新型機の販売を開始しました。

なお、同年9月には「ゼロ・エミッションクレーン」をコンセプトに、排出ガス規制がある地下や屋内のほか、外部電源の取得が困難な現場などに自走してクレーン作業を可能にする、メンテナンスフリーの完全電動仕様ミニ・クローラクレーン「URW295CB3RA」を開発し、販売を開始するなど、今後も製品競争力の強化を図っていきます。海外展開については、製品力の向上、海外販売店の販売指導やサービス技術指導などの活動を強化し、現状、2割程度となっている海外売上高比率を引き上げるとともに収益性を改善することで、海外販売での収益拡大に取り組んでいきます。また、直近の市況について、国内では、トラックの出荷遅れなど厳しい市場環境が続いていますが、ユーザーやディーラーの動向を注視して対応するとともに、海外では、ロシアへの経済制裁の影響に慎重に対応していきます。

 

②素材事業

金属部門では、国際市況動向の影響や鉱石買鉱条件の影響を受け、収益の変動が大きく、委託製錬事業の採算性と将来性の見極めが重点課題であり、2022年5月12日付で公表した「小名浜製錬株式会社との委託製錬契約終了に関するお知らせ」のとおり、委託製錬事業の抜本的な見直しとして、小名浜製錬株式会社との委託製錬契約を終了することで、戦略的に事業規模を縮小するとともに不採算の輸出を大幅に削減し、委託損益の安定的な採算確保を図っていきます。

 

電子部門では、戦略製品と位置づける窒化アルミニウム、回折光学素子(DOE)およびハイブリッドコイルの成長促進と市場投入を基本戦略としています。窒化アルミニウムについては、電子機器の高集積化、微細化、薄型化等により、放熱部材の需要が拡大しております。引き続き、高付加価値焼成技術を活かした事業拡大、高熱伝導・高靭性窒化アルミニウムの開発を図っていきます。DOEについては、微細加工技術を活かした販路拡大、ハイブリッドコイルについては、高い設計自由度を活かしたサンプル展開を図っていきます。

 

化成品部門では、既存製品である硫酸や酸化銅の収益拡大と新規開発製品である金属銅粉の事業化の開始・育成を基本戦略としています。硫酸については、電池用途向けを中心に需要が拡大している高品質硫酸による差別化展開強化、酸化銅については、ハイエンドPCやサーバー向けに販売が伸長しているめっき用酸化銅の増産、金属銅粉については、品質、量産・販売体制を整え、サンプル展開から販路の拡大を図っていきます。

 

③不動産事業

室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)の安定収益を確保し、古河大阪ビルをはじめ、当社グループが保有する不動産の有効活用を図っていくことを基本戦略としています。2019年12月末をもって閉館した古河大阪ビルの将来構想の決定が重点課題です。

なお、古河大阪ビルについては、2020年度から解体工事に着手しています。

 

 

*1 当社では、イノベーションを広く捉え、全ての企業活動において企業価値や社会価値を生み出す改革・改善を実現する力やビジネスモデルを構築・改革する力をイノベーション力と定義しています。

 

*2 営業活動として、経験、技術、知識をツールに、お客さまに対し、機能、コスト、使用環境、安全性などトータルバランスを考慮した最適提案を実行できる力のことです。

 

*3 機械のライフサイクル全体の期間(機械の選択と納入、オペレーションとメンテナンス、大規模な修理や再生、廃棄や交換)を通じて機械の所有コストおよびオペレーティングコストを可能な限り低減するために最適な管理サービスを提供し支援することでLCS(Life Cycle Support)とも表記されます。

 

*4 景気の影響を受けやすい製品販売(フロービジネス)に対し、製品販売後のアフターマーケットを対象とした事業(補用部品販売、保守サービス、中古下取り・販売等)やレンタルのことをストックビジネスと呼び、比較的収益が安定していることから、「新たな成長の礎」の1つと位置づけ、継続的な拡充・強化に取り組んでいきます。

 

(注)文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。当該リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響の内容につきましては、合理的に予見することが困難であるものについては記載しておりません。以下に記載したリスクは、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、記載された事項以外の予見し難いリスクも存在します。当社グループの事業、業績および財務状況は、かかるリスク要因のいずれによっても著しい悪影響を受ける可能性があります。当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識したうえで、発生の回避および発生した場合の対応に努める方針でありますが、当社株式に関する投資判断は、本項および本書中の本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があります。

なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2022年6月29日)現在において当社グループが判断したものです。

 

(1) 為替の変動について

当社グループは、国内外において生産、調達および販売活動を行っており、製品の輸出、銅精鉱を中心とする原材料の輸入および製錬加工料収入について為替変動の影響を受けます。そのため、為替予約取引等を利用してリスクの軽減を図っておりますが、為替が大きく変動した場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(2) 非鉄金属市況の変動について

当社グループの主製品の一つである電気銅等非鉄金属の価格は、国際市況を反映したLME(London Metal Exchange:ロンドン金属取引所)で決定されたUSドル建ての国際価格であり、国際的な需給バランス、投機的取引、国際政治・経済情勢などにより変動します。そのため、先物取引を利用したヘッジ等によりLME価格の変動による影響の最小化を図っておりますが、LME価格が大きく変動した場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

また、当社グループは、銅精鉱調達のため海外鉱山に出資を行っておりますが、LME価格の変動は出資先の銅鉱山の経営成績等に影響を与え、その影響が当社グループにも及ぶ可能性があります。

 

(3) 金利について

当連結会計年度末における当社グループの借入金の連結貸借対照表計上額は656億71百万円と、総資産の28.6%を占めております。そのため、金利の上昇により負債コストが増加した場合には、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

なお、市場金利が上昇した場合には資金調達コストが増加する可能性がありますが、当社グループでは、固定金利等の種々の借入条件を適宜組み合わせることで、急激な金利変動に備えております。

 

(4) 投資有価証券および土地、その他の固定資産について

当社グループは、歴史上の経緯から、その他有価証券で市場価格のない株式等以外のものおよび土地を保有しております。その当連結会計年度末の連結貸借対照表計上額は、その他有価証券で市場価格のない株式等以外のものが303億16百万円、土地が541億70百万円となっております。そのため、株価や地価が大きく下落した場合には、減損損失、評価損または売却損が発生し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

なお、有価証券については、毎年、取締役会において個別の銘柄ごとに、保有に伴う便益やリスク等を定性面と定量面の両面から総合的に勘案のうえ、その保有の継続の適否を検証しております。検証の結果、保有の意義が認められないと判断したものについては、売却を進めることとしております。

また、当社グループが保有するその他の固定資産については、経営環境の著しい悪化等による収益性の低下や市場価格の下落等により減損損失が発生し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(5) 需要の変動について

当社グループの製品は、日本国内だけでなく海外でも販売されているため、日本、北米、欧州、アジアなどの主要市場において大きな景気変動があった場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

また、当社グループには、製品の特性上、売上高に占める国内の公共事業関連の割合が高い事業があるため、公共投資額に大きな変動があった場合も、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

 

 

(6) カントリーリスクについて

当社グループは、販売網の拡大やコスト競争力の強化、為替リスク低減等のために、グローバルに生産、調達および販売活動を行っております。そのため、現地における政情不安、急激な経済の減速、治安の悪化、貿易上の制裁措置、文化や法制度の相違、特殊な労使関係、テロ等の要因により問題が発生し、事業の円滑な遂行に支障が生じた場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

なお、ロシアのウクライナ侵攻により、ロシア向け製品の出荷停止による売上高の減少、鋼材など原材料や燃料価格の値上げによるコストの増加、原料調達の遅延による減産など、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 自然災害、感染症のまん延等の不可抗力について

地震、津波、洪水、台風等の自然災害や大規模火災等の事故により当社グループの生産拠点や調達先が重大な被害を受け、生産設備が損壊し、もしくは物流網に障害が発生する等の事態が生じた場合、または、新型ウイルス等の感染症の世界的なまん延により、当社グループの事業所や保有施設、調達先が操業・運営を行うことができない事態が生じた場合、製品およびサービスの安定的な供給・提供を行うことができなくなり、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

なお、2020年初頭に顕在化した新型コロナウイルス(COVID-19)の世界的な感染拡大については、依然として収束する時期のめどが立っておりません。当社グループは、従業員の感染を防止するために、衛生管理の徹底や在宅勤務等の措置を講じておりますが、更なるウイルスの変異などにより、感染が再拡大した場合、従業員の感染による操業停止やサプライチェーンの停滞、顧客の事業活動の停止や縮小等による売上高の減少により、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 品質について

当社グループは、世界的に認められている品質管理基準に従って製品を製造するとともに、その管理体制の確立および維持向上に努めております。しかしながら、全ての製品について、将来にわたって欠陥が発生しないという保証はありません。そのため、生産物賠償責任保険やリコール保険等に加入することでリスクに備えておりますが、想定を超える大規模な製造物責任やリコールにつながる製品の欠陥が発生した場合、または当社グループおよびその製品への信頼が失われた場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(9) 新製品開発について

当社グループは、顧客のニーズを満たす新技術、新機能を備えた製品を市場投入すべく、積極的に新製品の開発に取り組んでおります。しかしながら、一部の事業においては、製品ライフサイクル上の成熟期に位置する取扱製品があり、そのような製品は、競合他社製品との差別化を図ることが困難であることから、利益率が低下する可能性があります。そのため、そのような事業において、将来の柱となるような新製品を開発・市場投入できない場合、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(10) 人材確保について

当社グループは、将来に向けて成長していくため、新卒、中途を問わず優秀な人材を採用し、戦力化するための育成を行っております。しかしながら、事業に必要とされる人材の確保等を十分に行うことができなかった場合には、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(11) 環境保全について

当社グループは、国内外の各事業所において、関係法令に基づき環境保全および環境安全対策ならびに公害防止に努めており、特に、国内休鉱山における坑廃水による水質汚濁防止や集積場(堆積場)の保安等の鉱害防止については、必要な措置を講じております。しかしながら、関係法令の改正等により規制が強化された場合、また、各事業所において不測の事態が発生した場合、その対応に要するコストが増加し、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

 

(12) 公的規制について

当社グループは、国内外において事業を展開していることから、許認可、租税、環境、労務、独占禁止、輸出管理等に関する各国の法規制を受けております。当社グループは、これらの公的規制の遵守に努めておりますが、法令の改正等により規制が強化され、または新たな規制が制定された場合は、対応コストの増加や事業の継続への影響など、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

なお、ロシアのウクライナ侵攻により、ロシア向け製品の輸出規制に伴う売上高の減少など、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。

(13) 退職給付債務について

当社グループは、従業員の退職給付に備えるため、確定給付企業年金制度および退職一時金制度を設けており、当連結会計年度末における退職給付債務および年金資産に基づき退職給付に係る負債を計上しております。しかしながら、退職給付債務等の計算の基礎として採用した割引率や長期期待運用収益率等の前提条件と実際の結果との間に差異が生じた場合、または前提条件が変更された場合には、当社グループの経営成績等に影響を与える可能性があります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」といいます。)の状況の概要は次のとおりです。

 

①経営成績の状況

 

前期

当期

対前期増△減

売上高(百万円)

159,702

199,097

39,394

営業利益(百万円)

5,592

7,734

2,142

経常利益(百万円)

6,773

8,996

2,223

親会社株主に帰属する当期純利益(百万円)

7,468

6,477

△990

 

当連結会計年度(2021年4月1日から2022年3月31日まで)の我が国経済は、海外経済の回復を背景とした輸出の増加が、製造業を中心に企業収益や設備投資の改善に寄与し、また、新型コロナワクチンの接種の進展や、新型コロナウイルス感染症の急速な感染拡大を受けて発出されていた緊急事態宣言およびまん延防止等重点措置が、9月末に全都道府県で解除されたことにより、年末にかけて個人消費についても回復傾向となりました。一方で、半導体や主要部品の不足、原材料価格やエネルギーコストの上昇、コンテナ輸送能力の不足による運賃高騰など、世界的なサプライチェーンの混乱が、企業の生産活動に影響を及ぼし、年明けからは、感染力の強いオミクロン株の感染者や濃厚接触者が急増したことにより、まん延防止等重点措置が再発出されるなど、消費活動や企業の生産活動が抑制され、更にロシアのウクライナ侵攻が、国内経済の先行きについての不透明感を高める状況となりました。

このような経済環境の下、当社グループの当期の連結業績は、売上高は、1,990億97百万円(対前期比393億94百万円増)、営業利益は、77億34百万円(対前期比21億42百万円増)となりました。産業機械部門およびユニック部門は、増収減益となりましたが、前期に営業損失を計上したロックドリル部門は、増収で利益計上となったため、機械事業全体では、増収増益となりました。素材事業では、金属部門、電子部門および化成品部門の全部門で増収増益となりました。また、不動産事業の売上高および営業利益は、前期並みとなりました。経常利益は、89億96百万円(対前期比22億23百万円増)となりました。特別利益に、2021年10月1日付で子会社化した山石金属株式会社の株式取得に伴う負ののれん発生益8億33百万円ほかを計上し、特別損失に古河大阪ビルの解体工事費用について、工事の進捗に対応した費用6億68百万円ほかを計上した結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、64億77百万円(対前期比9億90百万円減)となりました。

なお、前期には、特別利益に投資有価証券売却益40億78百万円を計上しています。

 

セグメント別の業績は、次のとおりです。

 

〔産業機械〕

 

前期

当期

対前期増△減

売上高(百万円)

16,682

17,723

1,041

営業利益(百万円)

2,113

1,396

△717

 

産業機械部門の売上高は、177億23百万円(対前期比10億41百万円増)、営業利益は、13億96百万円(対前期比7億17百万円減)となりました。当期の受注高は、東海環状大安2高架橋3鋼上部工事(三重県いなべ市)や亀戸駅前歩道橋架替工事(東京都江東区)、中央自動車道新小仏トンネル工事向け密閉式吊下げ型コンベヤ(SICON®)などの受注があり、前期並みとなりましたが、当期末の受注残高は、マテリアル機械やプロジェクト案件の受注残高が減少したため、前期末に比べ減少しました。小名浜港湾国際バルクターミナル向けの荷役設備や中央新幹線第一首都圏トンネル新設(北品川工区)工事向けSICON®等について、出来高に対応した売上高を計上した大型プロジェクト案件や橋梁などのコントラクタ事業は、増収となりました。また、マテリアル機械は、部品、オーバーホールなどの減収により、減益となりました。

 

〔ロックドリル〕

 

前期

当期

対前期増△減

売上高(百万円)

24,149

30,910

6,761

営業利益(百万円)

△1,324

1,117

2,442

 

ロックドリル部門の売上高は、309億10百万円(対前期比67億61百万円増)、営業利益は、11億17百万円(前期は13億24百万円の損失)となりました。前期は新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、損失計上となりましたが、当期は国内外ともに増収となり、営業利益は大幅に改善し、利益計上となりました。特に、海外については、円安による増収効果がありました。製品別では、全ての製品で増収となり、建設機械需要の旺盛な北米を中心に、油圧クローラドリルは、北米、中近東、アフリカおよび東南アジア、油圧ブレーカは、欧米で増収となり、また補用部品は、国内および北米で増収となりました。

 

〔ユニック〕

 

前期

当期

対前期増△減

売上高(百万円)

27,804

28,305

500

営業利益(百万円)

3,180

2,165

△1,014

 

ユニック部門の売上高は、283億5百万円(対前期比5億円増)、営業利益は、21億65百万円(対前期比10億14百万円減)となりました。国内では、主として、第2四半期までは、昨年度設備投資を抑えていた広域レンタル会社や業販向けが、投資意欲の回復により増加していましたが、第2四半期後半から、海外部品の調達難に伴うトラックの生産遅延や減産によるクレーン架装の遅れを主因として、減収となり、また、鋼材など原材料価格の値上げ等により原価率は悪化し、減益となりました。海外では、中国において、ユニッククレーンの出荷が増加し、増収となりましたが、北米においては、ビル建設用の資材不足により、市場の回復が遅れているため、ミニ・クローラクレーンの出荷が減少し、減収となったことや、海上運賃の高騰もあり、営業利益は、前期並みとなりました。

 

≪機械事業合計≫

 

前期

当期

対前期増△減

売上高(百万円)

68,635

76,938

8,303

営業利益(百万円)

3,968

4,679

710

 

産業機械、ロックドリルおよびユニックの機械事業の合計売上高は、769億38百万円(対前期比83億3百万円増)、営業利益は、46億79百万円(対前期比7億10百万円増)となりました。

 

 

〔金 属〕

 

前期

当期

対前期増△減

売上高(百万円)

76,094

102,995

26,900

営業利益(百万円)

499

940

441

 

金属部門の売上高は、1,029億95百万円(対前期比269億円増)、営業利益は、9億40百万円(対前期比4億41百万円増)となりました。電気銅の海外相場は、8,768米ドル/トンで始まり、欧米諸国の経済回復や、電気自動車や再生可能エネルギー向けの需要への期待から、9,000米ドル/トン台半ばから後半で堅調に推移していましたが、ロシアのウクライナへの侵攻に伴い上昇し、3月7日には10,730米ドル/トンと史上最高値を更新し、期末には10,337米ドル/トンとなりました。電気銅の国内建値は、102万円で始まり、期末には133万円となりました。電気銅の販売数量は、委託製錬比率の見直しにより段階的に生産量を減らしているため減少し、77,402トン(対前期比4,596トン減)となりましたが、電気銅の海外相場の上昇により、増収となりました。また、主として、銅生産量減少による委託製錬収支の改善や銅価上昇による価格差益により、増益となりました。

 

〔電 子〕

 

前期

当期

対前期増△減

売上高(百万円)

5,741

7,271

1,530

営業利益(百万円)

161

666

504

 

電子部門の売上高は、72億71百万円(対前期比15億30百万円増)、営業利益は、6億66百万円(対前期比5億4百万円増)となりました。結晶製品は、個別半導体用などの需要が増加し、増収となりました。コイルは、車載向けを中心として需要が増加し、第2四半期以降は、半導体不足などの影響による自動車の減産の影響を受けましたが、増収となりました。高純度金属ヒ素は、国内外ともに主要用途である化合物半導体用などの需要が安定しており、また、窒化アルミニウムは、熱対策部品向けや半導体製造装置用部品向けなどの需要が増加し、増収となりました。

 

〔化成品〕

 

前期

当期

対前期増△減

売上高(百万円)

6,367

7,896

1,529

営業利益(百万円)

380

743

363

 

化成品部門の売上高は、78億96百万円(対前期比15億29百万円増)、営業利益は、7億43百万円(対前期比3億63百万円増)となりました。酸化銅は、銅価の上昇を主因として販売単価が上昇したことに加え、基板向けの需要が旺盛で、増収となりました。また、亜酸化銅は、主要用途である船底塗料の需要が、新型コロナウイルス感染症拡大による船舶の運航混乱の影響を受け、修繕船向けの需要が減少する中、銅価の上昇を主因とした販売単価の上昇により、増収となりました。

 

≪素材事業合計≫

 

前期

当期

対前期増△減

売上高(百万円)

88,203

118,163

29,960

営業利益(百万円)

1,040

2,349

1,308

 

金属、電子および化成品の素材事業の合計売上高は、1,181億63百万円(対前期比299億60百万円増)、営業利益は、23億49百万円(対前期比13億8百万円増)となりました。

 

〔不動産〕

 

前期

当期

対前期増△減

売上高(百万円)

2,107

2,115

7

営業利益(百万円)

736

743

6

 

不動産事業の売上高は、21億15百万円(対前期比7百万円増)、営業利益は、7億43百万円(対前期比6百万円増)となりました。主力ビルである室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)の商業施設については、4月に3回目となる政府の緊急事態宣言が発出され、東京都による緊急事態措置等の要請により全館休業となり、5月の営業再開後も時短営業を実施、7月にまん延防止等重点措置から移行した4回目の緊急事態宣言は、9月末に解除されましたが、年明けにまん延防止等重点措置が再発出されるなど、1年を通じて、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けました。これを受けて、商業テナントに対して一部賃料の減免を実施したため、減収となりました。一方で、賃料収入全体としては、事務所テナントの増床などにより、前期並みとなりました。

 

〔その他〕

 

前期

当期

対前期増△減

売上高(百万円)

755

1,879

1,123

営業利益(百万円)

△82

17

99

 

金属粉体事業および運輸業等を行っています。売上高は、18億79百万円(対前期比11億23百万円増)、営業利益は、17百万円(前期は82百万円の損失)となりました。

 

②財政状態の状況

 

前期

当期

対前期増△減

総資産(百万円)

218,275

229,727

11,452

負債(百万円)

123,910

129,652

5,741

(うち有利子負債

(百万円))

69,683

65,671

△4,011

純資産(百万円)

94,364

100,075

5,710

自己資本比率(%)

42.0

42.3

0.3

 

当期末の総資産は、対前期末比114億52百万円増の2,297億27百万円となりました。これは主として、現金及び預金が減少し、原材料及び貯蔵品などの棚卸資産や建物及び構築物、土地が増加したこと、また、上場株式の株価上昇により投資有価証券が増加したことによるものです。有利子負債(借入金)は、対前期末比40億11百万円減の656億71百万円となり、負債合計は、支払手形及び買掛金、電子記録債務、未払金などの増加により、対前期末比57億41百万円増の1,296億52百万円となりました。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた資金繰り対応として、2020年5月に調達した運転資金100億円については、前期末残高20億円を返済し、完済いたしました。純資産は、対前期末比57億10百万円増の1,000億75百万円となり、自己資本比率は、対前期末比0.3ポイント増加し42.3%となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

 

前期

当期

対前期増△減

営業活動によるキャッシュ・フロー(百万円)

6,042

8,768

2,726

投資活動によるキャッシュ・フロー(百万円)

2,245

△5,857

△8,102

財務活動によるキャッシュ・フロー(百万円)

△3,123

△6,568

△3,445

現金及び現金同等物(百万円)

17,748

14,468

△3,279

 

当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、主として税金等調整前当期純利益の計上などにより87億68百万円の純収入となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、主として、有形固定資産の取得による支出により、58億57百万円の純支出となり、財務活動によるキャッシュ・フローは、主として、借入金返済による支出や配当金の支払額等の支出により、65億68百万円の純支出となりました。この結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、対前期末比32億79百万円減の144億68百万円となりました。

 

当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当期の営業活動によるキャッシュ・フローは、87億68百万円の純収入で、対前期比27億26百万円の収入増となりました。主として、営業利益の増益に伴う非資金損益項目等の調整後収入が増加したことによります。

 

(参考)

 

2020年度

(百万円)

2021年度

(百万円)

増△減

(百万円)

税金等調整前当期純利益

9,907

9,137

△769

非資金損益項目等の調整※

△967

2,462

3,429

 非資金損益項目等の調整後収入

8,940

11,599

2,659

 

 

 

 

営業活動に係る資産・負債の増減

△2,240

△895

1,344

純支払利息および配当金の受取額

542

455

△86

法人税等の純支払額

△1,199

△2,390

△1,191

 

 

 

 

 営業活動によるキャッシュ・フロー

6,042

8,768

2,726

※減価償却費や減損損失等の非資金損益項目のほか、営業外損益、特別損益項目の調整を含みます。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当期の投資活動によるキャッシュ・フローは、58億57百万円の純支出(前期は22億45百万円の純収入)で、対前期比81億2百万円の収入減となりました。主として、有形固定資産および無形固定資産の取得による支出55億72百万円(対前期比20億99百万円の支出増)、投資有価証券の売却による収入1億7百万円(対前期比54億44百万円の収入減)によるものです。有形固定資産および無形固定資産の取得による支出の増加は、主として、産業機械部門における小山工場の新事務所棟建築など、18億83百万円の支出の増加によるものです。また、政策保有株式については、毎年、保有継続の適否を検証するとともに、資産の有効活用および財務体質の健全化を図るべく適宜売却を進めていますが、前期においては、新型コロナウイルス感染症の影響による万が一の資金需要に即するための手元流動性を確保する目的で、投資有価証券の売却を行ったことから、当期における投資有価証券の売却による収入は減少しました。

 

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当期の財務活動によるキャッシュ・フローは、65億68百万円の純支出で、対前期比34億45百万円の支出増となりました。主として、有利子負債(借入金)削減による支出(借入れによる収入および返済による支出の純減)40億25百万円(対前期比32億83百万円の支出増)によるものです。

なお、このうち、20億円は、新型コロナウイルス感染症の影響を踏まえた資金繰りの対応として、取引金融機関から調達した運転資金の返済によるものです(2020年5月に調達した運転資金100億円を完済しました)。

 

④生産、受注および販売の実績

a.生産実績

 当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

産業機械

16,705

6.1

ロックドリル

29,537

58.6

ユニック

28,851

5.9

金属

96,534

36.1

電子

7,248

30.5

化成品

6,503

25.7

その他

1,845

465.2

合計

187,226

30.4

  (注)1.生産金額の算出方法は、販売価格および製造原価によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.産業機械、ロックドリルおよびユニックの一部については外注生産を、また、金属は委託製錬を行っております。

 

b.受注実績

 産業機械およびユニックの一部については受注生産を行っており、当連結会計年度における受注実績を示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

受注高

(百万円)

前期比

(%)

受注残高

(百万円)

前期比

(%)

産業機械

11,438

△0.8

9,399

△4.5

ユニック

4,355

68.9

2,262

157.9

合計

15,793

11.9

11,661

8.8

 

 

 

c.販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

前期比(%)

産業機械

17,723

6.2

ロックドリル

30,910

28.0

ユニック

28,305

1.8

金属

102,995

35.4

電子

7,271

26.7

化成品

7,896

24.0

不動産

2,115

0.4

その他

1,879

148.7

合計

199,097

24.7

  (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

    2.主な相手先別の販売実績および当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりです。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

古河電気工業(株)

24,230

15.2

38,805

19.5

 

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する分析・検討内容は次のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。

 

①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識および分析・検討の内容

(当社グループの当連結会計年度の経営成績)

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当連結会計年度の売上高は、対前期比393億94百万円(24.7%)増加し、1,990億97百万円、営業利益は、対前期比21億42百万円(38.3%)増加し、77億34百万円となりました。営業利益率は、0.4ポイント増加し、3.9%となりました。セグメント別の売上高および営業利益の状況につきましては、(1)経営成績等の状況の概要 ①経営成績の状況に記載のとおりです。

 

 

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当連結会計年度の営業外収益は、不用品処分益にシンチレータ結晶製造備品の売却益を計上したことなどにより、対前期比2億95百万円増加し、30億44百万円となりました。営業外費用は、本社オフィス移転に伴う費用を計上したことなどにより、対前期比2億13百万円増加し、17億82百万円となりました。以上の結果、経常利益は、対前期比22億23百万円(32.8%)増加し、89億96百万円となりました。

 

当連結会計年度の特別利益は、2021年10月1日付で子会社化した山石金属株式会社の株式取得に伴う負ののれん発生益8億33百万円などの計上がありましたが、前期は政策保有株式2銘柄の売却により、投資有価証券売却益40億78百万円の計上があったため、対前期比29億91百万円(△72.9%)減少し、11億13百万円となりました。特別損失は、古河大阪ビルの解体工事の進捗に対応した費用6億68百万円(前期は7億30百万円)などを計上しましたが、対前期並みの9億72百万円(前期は9億71百万円)となりました。以上の結果、税金等調整前当期純利益は、対前期比7億69百万円(△7.8%)減少し、91億37百万円となりました。

 

当連結会計年度の法人税、住民税及び事業税と法人税等調整額を合計した税金費用は、2億13百万円増加し、24億50百万円となりました。法人税等の負担率は、負ののれん発生益による調整(△2.9%)などがありましたが、政策保有株式売却に伴う評価性引当額の減少による調整(△5.5%)があった前期に比し、4.2ポイント増加し、26.8%となりました。

なお、法定実効税率30.6%と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の原因の内訳については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(税効果会計関係)」に記載しております。

非支配株主に帰属する当期純利益は、6百万円増加し、2億8百万円となりました。

以上の結果、当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、対前期比9億90百万円(△13.3%)減少し、64億77百万円となりました。

 

(当社グループの当連結会計年度末の財政状態)

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当連結会計年度末の流動資産は、対前期末比76億12百万円(8.6%)増加し、962億38百万円となりました。増加の要因は、金属部門における原材料の数量増加に加え、金属価格の上昇による増加を主因として、棚卸資産が114億18百万円(30.5%)増加したこと、また、現金及び預金が32億79百万円(△18.5%)減少したことによります。

なお、現金及び預金の減少の要因については、「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載しております。

当連結会計年度末の固定資産は、対前期末比38億39百万円(3.0%)増加し、1,334億89百万円となりました。増加の要因は、有形固定資産が、産業機械部門における小山工場の新事務所棟建築などにより、11億59百万円(1.3%)増加し、投資有価証券は、保有する上場株式の時価評価額が、11億87百万円増加したことを主因として、14億10百万円(4.1%)増加したことによります。

なお、設備投資等の概要については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に、上場株式の保有状況については、「第4 提出会社の状況 4 コーポレート・ガバナンスの状況等 (5) 株式の保有状況」に記載しております。

以上の結果、当連結会計年度末の総資産は、対前期末比114億52百万円(5.2%)増加し、2,297億27百万円となりました。

 

当連結会計年度末の流動負債は、対前期末比120億20百万円(25.1%)増加し、598億59百万円となりました。増加の要因は、主に仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)および未払金の合計額が95億94百万円(33.1%)増加したほか、短期借入金(1年以内返済予定の長期借入金を含みます。)が、29億28百万円(27.7%)増加したことによります。

当連結会計年度末の固定負債は、対前期末比62億78百万円(△8.3%)減少し、697億93百万円となりました。減少の要因は、主に長期借入金が、69億40百万円(△11.7%)減少したことによります。

以上の結果、当連結会計年度の負債合計は、対前期末比57億41百万円(4.6%)増加し、1,296億52百万円となりました。

 

当連結会計年度末の純資産は、対前期末比57億10百万円(6.1%)増加し、1,000億75百万円となりました。増加の要因は、主に親会社株主に帰属する当期純利益64億77百万円を計上し、剰余金の配当19億53百万円を実施したことなどにより、株主資本合計が41億96百万円(5.5%)増加したこと、また、保有する上場株式の時価評価額の増加に伴うその他有価証券評価差額金の増加や前連結会計年度末に比し、円安が進行したことによる為替換算調整勘定の増加、未認識数理差異の償却などにより、退職給付に係る調整累計額が増加し、その他の包括利益累計額合計が12億86百万円(8.4%)増加したことによります。

なお、退職給付に係る調整額および退職給付に係る調整累計額の内訳については、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項(退職給付関係)」に記載しております。

 

(当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因)

産業機械製品は、主に民間設備投資と公共投資の動向の影響を受けます。ロックドリル製品は、国内では民間設備投資と公共投資の動向、海外では出荷先各国の景気動向の影響を受けます。ユニッククレーンは、トラックの国内需要動向の影響を受けます。

銅をはじめとする金属製品は、原料銅鉱石、地金製品ともに国際市況動向の影響を受け、製錬採算は、鉱石買鉱条件の影響を受けます。電子部門は、半導体市場の動向の影響を受けます。

なお、新型コロナウイルス感染症やロシアのウクライナ侵攻がセグメントごとの経営成績等に与える可能性および主要なリスクを含む事業等のリスクについては、「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しております。

 

(当社グループの資本の財源および資金の流動性)

a)キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1) 経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりです。

 

b)契約債務

2022年3月31日現在の契約債務の概要は、以下のとおりです。

 

年度別要支払額(百万円)

合計

1年以内

1年超

2年以内

2年超

3年以内

3年超

4年以内

4年超

5年以内

5年超

短期借入金

8,331

8,331

長期借入金

57,339

5,172

9,093

6,043

3,453

7,049

26,526

リース債務

491

188

126

98

60

17

0

上記の表において、連結貸借対照表の短期借入金に含まれている1年以内返済予定の長期借入金は、長期借入金に含めております。

当社グループの第三者に対する保証は、連結会社以外の会社の金融機関等からの借入等に対する債務保証です。保証した借入金等の債務不履行が発生した場合、代わりに弁済する義務があり、2022年3月31日現在の債務保証額は、11億78百万円です。

なお、運転資金等の効率的な調達を行うため、取引金融機関と当座貸越契約および貸出コミットメント契約を締結しており、2022年3月31日現在の契約総額は、415億97百万円(借入実行額83億31百万円)です。

 

c)連結キャッシュ・フロー配分と資本政策

2021年5月13日付で公表した「『中期経営計画2022』の公表見送りに関するお知らせ」のとおり、「中期経営計画2022」の公表を見送ることとしたため、「2025年ビジョン」達成に向けた第2フェーズを担う2020年度から2022年度における、当社グループの連結キャッシュ・フロー配分の公表はしておりませんが、引き続き、堅固な財務基盤の確立を目指しつつ、「企業価値向上に資する投資等の積極的推進」を行うとともに、株主還元に配慮した連結キャッシュ・フローの適正配分に努めていきます。

第1フェーズ(2017年度から2019年度の3年間)および2020年度、2021年度の連結キャッシュ・フロー配分の概要ならびに第2フェーズ(2020年度から2022年度(予想)を含む3年間)の連結キャッシュ・フロー配分の概要は、以下のとおりです。

なお、2022年度(予想)連結キャッシュ・フロー配分については、2022年度業績予想から税引後営業利益に減価償却費を加算した額を営業活動によるキャッシュ・フローとしています。

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設備投資ヘの資金配分については、コア事業と位置づける機械事業を中心に、第1フェーズの3年間の設備投資実績累計額は164億3百万円(設備投資等の支払額は163億94百万円)、2020年度は41億44百万円(設備投資等の支払額は34億73百万円)、2021年度は47億78百万円(設備投資等の支払額は55億72百万円)となりました。

なお、2021年度の設備投資の概要については、「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に記載のとおりです。また、当連結会計年度末現在における翌年度以降の設備投資予定額は、「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載のとおり83億円で、このうち2022年度は、群馬環境リサイクルセンター株式会社の医療用廃棄物処理設備など機械事業合計で28億円、窒化アルミニウム生産設備など素材事業合計で16億円、当社グループ全体では、47億円を予定しております。今後も「企業価値向上に資する投資等の積極的推進」に取り組むべく、機械事業を中心に「モノづくり力の強化」を支える設備投資を実施していきます。

 

有利子負債(借入金)の削減については、2016年度末の有利子負債(借入金)残高735億7百万円から第1フェーズの3年間で30億94百万円、2020年度は、7億29百万円、2021年度は、40億11百万円削減(「連結キャッシュ・フロー配分の概要」の有利子負債の増△減には、為替換算差額による増△減額を含んでおりません。)し、656億71百万円となりました。また、2022年度は、有利子負債40億円の削減を予定しております。当社グループは、今後も財務レバレッジに過度に依存することなく、効率性、収益性の改善に最優先で取り組み、2020年5月に公表した「中期経営方針2022」で掲げた「2025年ビジョン」の最終年度である2025年度の財務水準(イメージ)を達成すべく、財務の健全性向上に努めていきます。

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資本政策については、株主還元を充実させていくことを心掛けるとともに、収益の確保に不可欠な設備投資、研究開発等に必要な内部留保を念頭に、今後の事業展開、その他諸般の事情を総合的に勘案して、成果の配分を実施することを基本方針としており、株主還元としての利益剰余金からの配当は、連結による損益を基礎とし、特別な損益状態である場合を除き、原則として1株当たり50円の年間配当金および連結配当性向30%以上をめどに、安定的・継続的な利益還元に努めていきます。第1フェーズの3年間の剰余金の処分累計額は59億58百万円で、連結配当性向は43.3%でした。2020年度の剰余金の処分額は19億53百万円(1株当たり配当金50円の年間配当金)、2021年度の剰余金の処分額は19億41百万円(1株当たり配当金50円の年間配当金)としました。2020年度は、新型コロナウイルス感染症の影響による万が一の資金需要に即応するための手元流動性を確保する目的で、政策保有株式の売却を行い、特別利益に投資有価証券売却益を計上した結果として1株当たり当期純利益が増加したこともあり、連結配当性向は26.2%となりました。

なお、2022年5月12日に公表した2022年度の剰余金の配当予想は、1株当たり年間配当金50円00銭(連結配当性向41.3%)としました。

なお、自己株式の取得につきましては、第1フェーズの3年間で取得した株式の総数は1,186,300株、取得価額の総額は16億28百万円、2020年度は、2020年11月に自己株式140,500株を取得し、取得価額の総額は1億64百万円、2021年度は、2022年3月に自己株式251,700株を取得し、取得価額の総額は3億34百万円(「連結キャッシュ・フロー配分の概要」の自己株式の取得額には、単元未満株式の買取請求による自己株式の取得を含みます。)でした。自己株式の取得・消却については、株価の動向や資本効率、キャッシュ・フロー等を勘案しつつ、適宜検討していきます。

 

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(当社グループの経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等)

創業150周年を迎える2025年度に向けた当社グループの2025年ビジョン「FURUKAWA Power & Passion 150」において連結営業利益150億円超の常態化、二桁台のROEを掲げ、「2025年ビジョン」を具現化していくための第1フェーズとして2017年度から2019年度の3年間を対象とした「中期経営計画2019」を策定し、最終年度である2019年度に、マイルストーンとして連結営業利益85億円程度、ROE6~7%程度とする経営指標を設定いたしました。連結営業利益につきましては、2018年度89億円、2019年度86億円と2期連続で目標を達成しましたが、ROEにつきましては、3年間を通じて、5%台後半にとどまり、目標未達でした。

 

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〔連結営業利益150億円超の常態化について〕

2021年5月13日付で公表した「『中期経営計画2022』の公表見送りに関するお知らせ」のとおり、「中期経営計画2022」の公表を見送ることとしたため、「2025年ビジョン」達成に向けた第2フェーズ(2020年度から2022年度)の最終年度となる2022年度のマイルストーンについては公表しておりませんが、2021年度および2022年度は単年度の連結業績(予想)を、それぞれ2020年度(2021年5月)および2021年度(2022年5月)の本決算時に公表することとしました。

2022年5月12日に公表した2022年度の連結売上高および連結営業利益予想は、以下のとおりです。

 

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2022年度の連結売上高予想は、2022年3月期に比し、104億2百万円増収の2,095億円となる見込みで、連結営業利益については、7億34百万円減益の70億円となる見込みです。

セグメント別の業績予想は、次のとおりです。

(産業機械部門)

ポンプ、下水処理場の長距離移送設備や汚泥処理などのポンプ設備、橋梁などの増収により、 増益となる見込みです。

(ロックドリル部門)

製品価格の値上げや円安による増収効果を見込むものの、主として、リニア中央新幹線の工期遅れなど、トンネルドリルジャンボ関連の売上の減少もあり、全体としては、売上高は、減収となりますが、営業利益は、増益となる見込みです。

(ユニック部門)

クレーン架装に影響を及ぼしているトラックの生産遅れや減産等の混乱が、年度後半に向けて 緩やかに回復すること、また、建設資材不足により市場の回復が遅れていた北米などの回復を見込む一方、ロシア のウクライナ侵攻による減収の影響や、鋼材など原材料価格の値上げ等の影響があり、全体としては、増収となるものの、営業利益は当期並みの見込みです。

(金属部門)

通期の銅価および為替の前提を、それぞれ9,400米ドル/トン、120円/米ドルとしました。当期との比較において、金属価格の上昇および円安を主因として、売上高は、増収となる見込みですが、営業利益は、主として、価格差益による増益がなくなるため、減益となる見込みです。

(電子部門)

高純度金属ヒ素や窒化アルミニウムの旺盛な需要の継続を見込む一方、結晶製品は、電気料金や原材料価格の上昇などの影響により、減益となる見込みで、全体としては、売上高は、当期並み、営業利益は、若干の減益となる見込みです。

(化成品部門)

酸化銅は、基板向けの旺盛な需要の継続を見込み、当期と比較して、銅価の上昇による増収効果もあり、増収、増益となる見込みですが、亜酸化銅は、原材料価格の上昇など原価率の悪化の影響があり、減益となる見込みで、全体としては、売上高は、増収となる見込みですが、営業利益は、減益となる見込みです。

(不動産事業)

主力ビルである室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)について、主として、事務所テナントの減床による減収を見込み、減益となる見込みです。

 

以上の結果、経常利益は、為替差益の計上などがあった当期に比し、20億96百万円減益の69億円となる見込み で、親会社株主に帰属する当期純利益は、17億77百万円減益の47億円となる見込みです。

 

〔二桁台のROEについて〕

 

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ROE向上に向けた取り組みの強化・浸透については、「第2 事業の状況 1経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(4)中期的な経営戦略 ①ROE向上に向けた取り組み」に記載のとおり、ROEの構成要素のうち、収益性と効率性の改善に最優先で取り組むこととしております。また、資本コストを的確に把握するとともに、設備投資等を含む経営資源の配分等に際し、資本コストを考慮した事業ポートフォリオマネジメントの運用を通じ、最適事業ポートフォリオの構築、経営資源配分における全体最適の追求をしていきます。

ROEの構成要素について2016年度(比較基準年)との比較で、第1フェーズの最終年度である2019年度は、投資有価証券評価損10億29百万円を特別損失に計上したことによる当期純利益率の悪化を主因として、収益性が低下し、ROEは5.8%(2017年度5.9%、2018年度5.7%)となりました。

2020年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を主因とする機械事業の減収などにより、連結売上高は、55億13百万円の減収となった一方で、投資有価証券売却益40億78百万円を特別利益に計上したことによる当期純利益率の改善を主因として、収益性が改善し、ROEは8.9%となりました。2021年度は、主として、金属部門において、電気銅の海外相場の上昇による大幅な増収を主因として、連結売上高は393億94百万円の増収となり、また、ロックドリル部門における営業利益の大幅な改善などにより、営業利益および経常利益は増益となりましたが、前年度に計上した投資有価証券売却益など、特別利益が減少したことによる当期純利益率の悪化により、収益性が低下し、ROEは6.9%となりました。

 

(セグメントごとの財政状態および経営成績の状況に関する認識および分析検討の内容)

ROE向上の取り組みの強化・浸透を図るべく、ROA(総資産営業利益率)をセグメントごとの経営指標・管理指標とし、ROAの構成要素として収益性(売上高営業利益率)、効率性(総資産回転率)の改善に取り組んでいます。2016年度(比較基準年)および2019年度(第1フェーズの最終年度)ならびに2020年度、2021年度の状況は以下のとおりです。

なお、セグメントごとの今後の課題については、「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等(5)優先的に対処すべき事業上および財務上の課題」に記載のとおりです。

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産業機械部門のROAは、第1フェーズにおいては、エンジニアリング力強化の成果として、コントラクタ事業の拡大やマテリアル機械において、セクションプラント工事案件への技術提案による破砕機やスクリーン、造粒機や一部プラント設備等の受注などが、業績向上に大きく貢献したため、2016年度(比較基準年)の0.5%から第1フェーズの最終年度である2019年度には12.9ポイント改善し、13.4%となりましたが、2020年度は、大型プロジェクト案件のうち、前年度に工事の大部分が進捗したことによる減収による減益を主因として、8.8%となりました。2021年度は、大型プロジェクト案件や橋梁などのコントラクタ事業などが増収となりましたが、マテリアル機械の部品、オーバーホールなどの減収により、減益となったことを主因として、収益性(営業利益率)が悪化し、6.0%となりました。産業機械部門では、社会課題に貢献する土砂搬送方式としてベルトコンベヤの引き合いが増加しており、国土強靭化や防災・減災のためのダム新設・再生工事、河川の治水工事等での採用を目指し、情報収集を強化しています。マテリアル機械においては、戦略機である破砕機(コーンクラッシャ)GEOPUS C3を軸にしたセクションプラント工事案件の受注を目指しています。また、2022年度から2024年度までの2年間で、総額約26億円を投じ、群馬環境リサイクルセンター株式会社の医療廃棄物処理設備増設工事など、確実に利益を出せるようになってきている産業機械部門の収益基盤の更なる強化を図っていきます。

 

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ロックドリル部門のROAは、第1フェーズにおいて、国内においてはトンネルドリルジャンボや都市再開発・建設投資などの底堅い需要を背景に、油圧ブレーカや油圧クローラドリルの出荷が好調であったこと、また、海外においては欧米を中心に油圧クローラドリルの出荷が好調であったことなどによる収益性(営業利益率)の改善を主因として、2016年度(比較基準年)の2.9%から2017年度は5.7%、2018年度は5.0%となりましたが、第1フェーズの最終年度である2019年度には、油圧クローラドリルの先進国での排ガス規制対応に伴うコストアップおよび2017年度から開始した高崎吉井工場の設備投資による減価償却費などの負担増加による収益性(営業利益率)の悪化に加え、固定資産投資のほか在庫投資の増加などによる効率性(総資産回転率)も悪化し、2.5ポイント悪化の0.4%となりました。2020年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響が大きく、営業損失を計上し、△3.8%となりました。2021年度は、国内外ともに増収となり、営業利益は大幅に改善し、利益計上となったため、収益性(営業利益率)が改善したこと、また、売上債権回転率の改善や在庫水準適正化の取り組みによる、棚卸資産回転率の改善を主因として、効率性(総資産回転率)が改善し、3.2%となりました。ロックドリル部門では、製品別・地域別戦略の明確化と、それに対応した海外子会社の再編統廃合を図るなど、構造的な改革を進め、「台数重視」から「利益重視」への変革を継続していきます。

 

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ユニック部門のROAは、第1フェーズにおいて、2016年度から開始した佐倉工場の設備投資に伴う総資産の増加、また、鋼材価格の上昇や減価償却費負担の増加など、生産コストが上昇する中で、国内では、ユニッククレーンの操作性・安全性を各段に高めたフルモデルチェンジ機(G-FORCEシリーズ)の安全強化モデルの販売や、海外では、販売店網の再整備・販売力の強化に加え、海外輸出機の生産拠点の拡張、整備を行い、また、佐倉工場の設備投資による生産効率の向上など、収益性(営業利益率)の向上に寄与し始めたことから、2016年度(比較基準年)の11.2%から第1フェーズの最終年度である2019年度には1.8ポイント改善し、13.0%となりました。2020年度は、国内では、移動式クレーン構造規格の一部改正などの駆け込み需要による前年度の出荷増加の反動による減少が大きく、海外では、新型コロナウイルス感染症拡大の影響の大きい地域の出荷減少を主因として減収となったことから、効率性(総資産回転率)および収益性(営業利益率)ともに悪化し、10.4%となりました。2021年度は、国内において、海外部品の調達難に伴うトラックの生産遅延や減産によるクレーン架装の遅れを主因として減収となり、また、鋼材など原材料価格の値上げ等による原価率の悪化により、収益性(営業利益率)が悪化し、7.2%となりました。ユニック部門では、佐倉工場の設備投資に伴う減価償却費負担が増加し、固定資産回転率が悪化しているため、収益性(営業利益率)の改善とともに、設備投資効果の追求と最大化が課題となっています。

 

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金属部門のROAは、第1フェーズにおいて、収益性(営業利益率)の悪化(2016年度2.6%、2017年度1.1%、2018年度0.7%、2019年度0.5%)により、2016年度(比較基準年)の6.2%から第1フェーズの最終年度である2019年度には5.1ポイント悪化し、1.1%となりました。2020年度は、委託製錬損益の減益を、金属価格の上昇により吸収し、増収増益となったことから効率性(総資産回転率)および収益性(営業利益率)ともに改善し、1.7%となりました。2021年度についても、金属価格の上昇による増収増益に加え、銅生産量減少による委託製錬収支の改善もあり、効率性(総資産回転率)および収益性(営業利益率)ともに改善し、2.8%となりました。金属部門では、原料銅鉱石、地金製品ともに国際的な需給バランス、投機的取引、国際政治・経済情勢など国際市況の動向の影響を受け、製錬採算は、鉱石買鉱条件の影響を受けるため、収益の変動は大きくなります。特に、近年の銅製錬事業環境については、主に中国の旺盛な買鉱需要を背景とした需給の不安定化による鉱石買鉱条件の悪化に加え、製錬会社においては、増加する環境対策投資および老朽化する施設に対する維持更新投資ならびにその減価償却費の負担、操業費用の高騰などにより、製錬費の高止まり傾向が続き、製錬採算は年々厳しいものとなっています。このことから、委託製錬の事業性は厳しいものと認識し、委託製錬事業の抜本的見直しを重点課題としてきました。この度、2022年5月12日付で公表した「小名浜製錬株式会社との委託製錬契約終了に関するお知らせ」のとおり、2023年3月末をもって銅の年間生産量の約34%(約24,000トン)を委託する小名浜製錬株式会社との委託製錬契約を終了することといたしました。これにより、銅生産量は約46,600トン/年となる見込みで、その委託製錬先は持分法適用会社である日比共同製錬株式会社のみとなりますが、国内の銅地金の販売量は約40,000トン/年のため、不採算である輸出を大幅に削減することが可能となり、金属部門の重点課題である委託製錬事業の抜本的な見直しにめどが立ち、委託製錬損益の採算を確保し、ROAの改善に寄与するものと判断しております。

 

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電子部門のROAは、第1フェーズにおいて、成熟製品と位置づける高純度金属ヒ素は、主要用途である化合物半導体用などが好調で、結晶製品も個別半導体用の結晶が好調であったことなどによる収益性(営業利益率)の改善を主因として、2017年度4.5%、2018年度5.7%となりましたが、第1フェーズの最終年度である2019年度は、半導体市況の悪化による成熟製品の減収減益を主因として営業損失の計上となり、2016年度(比較基準年)の0.2%から0.7ポイント悪化し、△0.5%となりました。2020年度は、第2四半期以降、結晶製品やコイルの需要が回復傾向となり、高純度金属ヒ素は、化合物半導体用などの需要が安定し堅調であったこと、また、窒化アルミニウムは、熱対策部品向けや半導体製造装置用部品向けなどの需要が増加し、増収となったことにより営業損失を解消し、利益計上となったことから、収益性(営業利益率)が改善し、2.3%となりました。2021年度についても、前年度から引き続き、各製品の需要の増加による増収増益により、収益性(営業利益率)、効率性(総資産回転率)ともに改善し、9.0%となりました。電子部門では、電子機器の高性能化や高集積化、微細化、薄型化が進み、それに伴う放熱部材の需要が高まっている窒化アルミニウムの生産設備について、2022年度中に総額約9億円の増産投資を行い、収益基盤の強化を図っていきます。

 

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化成品部門のROAは、第1フェーズにおいて、硫酸、亜酸化銅、酸化銅などの既存製品や高品質硫酸の増販などによる安定的な収益計上による収益性(営業利益率)の改善(2016年度2.1%、2017年度7.1%、2018年度6.6%、2019年度7.6%)により、2016年度(比較基準年)の0.7%から第1フェーズの最終年度である2019年度には2.4ポイント改善し、3.1%となりました。2020年度については、酸化銅は、基板用向けの需要が旺盛であったことなどから増収となりましたが、亜酸化銅は、船底塗料の需要が全般的に低調であったこと、また、硫酸は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響に加え、顧客の在庫調整を主因として減収となり、収益性(営業利益率)は悪化し、2.3%となりました。2021年度については、前年度から引き続き、酸化銅は、基板用向けの需要が旺盛であり、また、銅価の上昇を主因とした販売単価の上昇による増収増益により、収益性(営業利益率)が改善し、4.4%となりました。化成品部門では、酸化銅の生産設備について増産投資を検討中であり、既存製品の収益拡大と高品質硫酸の差別化展開強化、金属銅粉の事業化・育成に取り組んでいきます。

 

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不動産事業のROAは、第1フェーズにおいて、2019年12月末をもって古河大阪ビルを閉館、この間、テナントの退出により賃貸収入が減少したこと、また、主力ビルである室町古河三井ビルディング(商業施設名:COREDO室町2)は、順調な稼働を続けていましたが、2018年度第4四半期からの大口事務所テナントの減床に伴う賃貸収入の減少により、収益性(営業利益率)は悪化(2016年度39.4%、2017年度39.9%、2018年度38.5%、2019年度30.7%)し、第1フェーズの最終年度である2019年度には、2.7%となりました。2020年度および2021年度については、新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、政府の緊急事態宣言の発出や東京都による緊急事態措置等、まん延防止等重点措置の要請など、全期間を通じて、臨時休館や来館者の減少などの影響を受けた室町古河三井ビルディングの商業テナントに対して一部賃料の減免を実施しましたが、大口事務所テナント減床後の事務所テナントの入居、増床などにより、ROAは、2019年度から若干改善し、2.8%を維持しております。不動産事業では、経営資源の有効活用を図ることを目的として、遊休資産や収益貢献が見込まれなくなった資産の売却を進めるなど、効率性(総資産回転率)の維持に努め、室町古河三井ビルディングの安定収益の確保を図るとともに、2020年度から解体工事に着手している古河大阪ビルについては、重点課題としている将来構想の検討最終段階に入っており、着実にその具現化に取り組んでいきます。

 

②重要な会計上の見積りおよび当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。

なお、当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載しております。

また、この連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積りおよび仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載しております。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 当社グループは、多岐にわたる市場ニーズにかなった高付加価値製品、新素材の研究開発を積極的に推進しております。

 当連結会計年度における研究開発は、産業機械、ロックドリル、ユニック、電子、化成品部門を中心に行っております。

 当連結会計年度における研究開発費は、以下のとおりです。

部門の名称

金額(百万円)

産業機械部門

25

ロックドリル部門

55

ユニック部門

240

金属部門

8

電子部門

114

化成品部門

197

コーポレート研究

693

合計

1,336

 

 当連結会計年度における研究開発活動の主なものは、以下のとおりです。

(1) 産業機械部門

 産業機械部門では、砕石市場向けの中小型モジュールスクリーンの開発を行っております。

 

(2) ロックドリル部門

 ロックドリル部門では,排ガス規制に対応した油圧クローラドリルや山岳トンネル工事におけるロックボルト施工機械であるロックボルタ等の開発を行っております。

 

(3) ユニック部門

 ユニック部門では、ユニッククレーンのモデルチェンジ機やバッテリー式ミニ・クローラクレーン等の開発を行っております。

 

(4) 電子部門

 電子部門では、窒化アルミニウム(AIN)製品等の開発を行っております。

 

(5) 化成品部門

 化成品部門では、電子材料用銅系素材の研究や、製造・量産化技術等の開発を行っております。

 

(6) コーポレート研究

 当社が中心となって、各セグメント製品群の基盤技術開発、新事業創出のための研究開発等を行っています。コーポレート研究に係る研究開発費は全報告セグメントに配賦しています。