文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、各事業分野(不動産セグメント・商事セグメント・サービスセグメント・建設工事セグメント・その他のセグメント)を通じて、企業の社会的責任を果たしながら、積極的な事業活動を行い、人々の豊かな暮らしの実現に貢献することを経営の基本方針としている。
(2)目標とする経営指標
当社グループは、中期経営計画を重要な経営指標として位置付け、計画達成に向け各事業分野において適切な事業の選択と集中を継続して行うとともに、経営の効率化を図り、安定的な経営基盤の確立を目指す。
なお、現在、新しい中期経営計画(平成31年3月期から3年間)について策定しており、平成30年7月中に完成する予定である。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題並びに経営戦略等
① 既存事業分野への取り組み
当社グループを支える既存事業を強化し安定的な収益確保に取り組む。
商事セグメントにおける輸入炭販売については、当社グループの特性を生かしたサービスの提供により、販売数量の拡大に努める。
不動産セグメントにおける不動産賃貸事業については、既存物件の高稼働率の維持、優良な新規収益物件の取得を推進する。また、不動産セグメントにおけるマンション管理事業については、顧客満足度を高めマンション管理組合のニーズに応え新規受注の獲得を目指す。
サービスセグメントにおけるシルバー事業については、入居者のニーズに合った商品の多様化を図り稼働率の向上に努める。
② 新事業分野への取り組み
新たな収益源を確保するため、新事業分野への取り組みを積極的に進める。
北海道釧路市において、平成31年度稼働予定の釧路石炭火力発電所プロジェクトに参画し、当社グループの新しい収益源の確保に引き続き努める。
また、新たな収益源確保のために、北海道札幌市以外での新規賃貸収益物件の取得を目指す。
加えて、当社グループにとってシナジー効果のあるM&Aについても検討する。
③ コーポレートガバナンス充実への取り組み
当社グループは今後とも、コーポレートガバナンスの充実に取り組む。
具体的にはコーポレートガバナンス・コードへの適切対応、内部統制システムの構築・運用、グループ企業行動指針等の遵守、リスク管理の適切運用等である。これらの実現のため、研修・教育等を役職員に実施する。
当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性のある事項を記載しているが、文中の将来に関する記載は、現時点で判断したものである。
(1)不動産市況や地価動向の影響について
賃貸事業については、競合他社の供給数や価格動向の影響により、賃貸単価の下落や空室率が増加する可能性がある。
また、北海道地区(特に釧路地区)の地価水準が引き続き下落しているため、炭礦跡地を含めた資産価値の下落により、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼす可能性がある。
(2)関係会社の支援に関するリスク
当社は、太平洋炭礦㈱の(独)石油天然ガス・金属鉱物資源機構及び㈱日本政策投資銀行からの借入金に対して債務保証を行っており、同社は保有する不動産の売却によりこの借入金を返済する予定であるため、同社の不動産の売却額が借入金に満たない場合、当社に保証債務の履行による損失負担が生ずることとなる。なお、地価水準の下落が下げ止まってきたことにより、不動産売却予定価額が回復し、当連結会計年度は同社に対する債務保証損失引当金の追加計上はない。
(3)分譲マンション瑕疵発生のリスクについて
当社はマンションの分譲にあたり品質管理を徹底しているが、当社が分譲したマンションに大規模な瑕疵が発生した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
(4)金利の変動影響について
当社グループは、より一層の金融収支の改善を図るために、有利子負債削減を進めているが、金利に著しい変動が生じた場合、当社グループの経営成績及び財政状況に影響を及ぼすおそれがある。
(5)商事セグメントのうち石炭(輸入炭)・石油の売上計上時期及びたな卸資産の評価について
当社グループの主要事業である商事セグメントのうち石炭(輸入炭)と石油の販売については、全世界の需要動向及び原産地の生産状況の変化によって調達が困難となるリスクがある。
さらに、需要が逼迫している時には、船舶の手当てに支障をきたし、輸入時期の遅れが生じるというリスクがある。
なお、当社固有の特性として、冬期間に需要増となる北海道のユーザー向け(一般産業)に販売があるため、売上が下期に偏る傾向があり、それに伴い業績が季節によって異なる可能性もある。
また、輸入炭の市場価格は大きく変動する可能性があることから、「棚卸資産の評価に関する会計基準」に基づき、営業損失を計上するリスクがある。
(6)サービスセグメントのうちシルバー事業の競合リスクについて
当社グループの主要事業であるサービスセグメントのうちシルバー事業については、同事業への新規参入企業が目覚しく増加してきており、また、入居保証金の低額化傾向もあり、厳しい競争を強いられている。また、この事業の特徴として、ヘルパーなどの人材流動性が極めて高く、高品質なサービスの提供維持のため、人材確保も大きな課題となっている。
(7)その他のセグメントのうち炭カル肥料等の製造販売事業の気候リスクについて
その他の事業のうち、北海道北見市を中心に展開している炭カル肥料・消石灰等の製造販売事業については、製品の売先として農業従事者が中心であるため、特に収益の重要な部分を占める融雪剤等の販売は、冬期の降雪量の多少によって、販売数量に影響を受けるリスクがある。
(8)法的規制等のリスク
当社グループは、住宅の品質確保の促進等に関する法律、製造物責任法、宅地建物取引業法、鉱山保安法、労働安全衛生法等多くの法的規制を受けている。これらの法的規制が変更され、当社の事業活動に大きな制約が生じた場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。また、事業の遂行にあたり何らかの原因において訴訟を提起される可能性があり、訴訟の動向によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府による経済対策の推進により雇用・所得環境が改善し、個人消費が持ち直すなど、緩やかな回復基調で推移しているが、米国等における政策動向に関する不確実性による影響が懸念されるなど不透明な状況が続いている。
このような経済状況下、当社グループの当連結会計年度の業績は、前年同期と比較し、商事セグメントの輸入炭販売数量が増加したこと等により、売上高は361億35百万円(前年同期比14.0%増)となった。
また、利益面については、商事セグメントの輸入炭販売数量が増加したこと及びサービスセグメントのシルバー事業の稼働率が上昇したこと等により、営業利益は9億89百万円(同5.3%増)、経常利益は8億30百万円(同6.9%増)となったものの、特別損失の減損損失の計上が増加したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は5億8百万円(同20.5%減)となった。
なお、セグメントの業績は次のとおりである。
イ. 不動産セグメント
当連結会計年度は、不動産仲介料収入の減少等により、売上高は26億91百万円(前年同期比0.0%減)となったものの、賃貸用不動産の修繕費が減少したこと等により、営業利益は7億70百万円(同3.6%増)となった。
ロ. 商事セグメント
主力事業である輸入炭の販売数量が増加したことにより、売上高は211億80百万円(同22.3%増)となったものの、船舶輸送部門のコスト増加により、営業利益は4億44百万円(同5.9%減)となった。
ハ. サービスセグメント
シルバー事業の稼働率上昇等により、売上高は58億71百万円(同2.3%増)となり、営業利益は4億95百万円(同38.7%増)となった。
ニ. 建設工事セグメント
建設工事の受注増により、売上高は43億57百万円(同11.8%増)となったものの、利益率低下により、営業利益は71百万円(同8.2%減)となった。
ホ. その他のセグメント
農業用肥料の販売が減少したことにより、売上高は20億34百万円(同0.3%減)となり、営業利益は1百万円(同96.1%減)となった。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、55億96百万円となった。なお、当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりである。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果得られた資金は4億8百万円(前年同期は3億28百万円の収入)となった。これは、事業活動による利益が主なものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は4億77百万円(前年同期は21億9百万円の支出)となった。これは、主に固定資産の取得によるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果得られた資金は7億37百万円(前年同期は13億18百万円の収入)となった。これは、主に借入金の増加によるものである。
③生産、受注及び販売の実績
イ.生産実績
当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
建設工事(百万円) |
184 |
56.2 |
|
その他(百万円) |
1,762 |
105.7 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれていない。
ロ.商品仕入実績
当連結会計年度の商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
商事(百万円) |
17,768 |
129.1 |
|
サービス(百万円) |
525 |
102.8 |
|
建設工事(百万円) |
38 |
14.3 |
|
報告セグメント計(百万円) |
18,333 |
126.1 |
|
その他(百万円) |
1,044 |
108.3 |
|
合計(百万円) |
19,377 |
125.0 |
(注)上記の金額には、消費税等は含まれていない。
ハ.販売実績
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりである。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
前年同期比(%) |
|
不動産(百万円) |
2,691 |
100.0 |
|
商事(百万円) |
21,180 |
122.3 |
|
サービス(百万円) |
5,871 |
102.3 |
|
建設工事(百万円) |
4,357 |
111.8 |
|
報告セグメント計(百万円) |
34,100 |
115.0 |
|
その他(百万円) |
2,034 |
99.7 |
|
合計(百万円) |
36,135 |
114.0 |
(注)1.セグメント間の取引については相殺消去している。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりである。なお、当連結会計年度の釧路コールマイン㈱は、総販売実績の100分の10未満であるため、金額及び割合を「-」表示としている。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
||
|
金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
王子グリーンリソース㈱ |
3,952 |
12.5 |
5,685 |
15.7 |
|
釧路コールマイン㈱ |
3,170 |
10.0 |
- |
- |
3.上記の金額には、消費税等は含まれていない。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 経営成績の分析
当連結会計年度における業績は、売上高361億35百万円(前年同期比14.0%増)、営業利益9億89百万円(同5.3%増)、経常利益8億30百万円(同6.9%増)、親会社株主に帰属する当期純利益5億8百万円(同20.5%減)となった。
売上高、営業利益及び経常利益については商事セグメントの輸入炭販売数量が増加したこと及びサービスセグメントのシルバー事業の稼働率が上昇したこと等により増加となったものの、特別損失の減損損失の計上が増加したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期と比べて減益となった
なお、セグメントごとの業績は、第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ① 財政状態及び経営成績の状況を参照。
また、中期経営計画(売上高・営業利益・経常利益)と比較すると、売上高は、商事セグメントの輸入炭販売数量が増加したこと並びに建設工事セグメントの受注が増加したことにより約34億円増収となった。営業利益・経常利益は、その他のセグメントの農業用肥料販売のコストが上昇したことにより収益が悪化したものの、商事セグメントの輸入炭販売数量の増加並びにサービスセグメントのシルバー事業の収益が計画を上回ったこと等により、概ね計画数値を達成した。
② 財政状態の分析
イ. 流動資産
当連結会計年度における流動資産の残高は、169億55百万円(前年同期150億3百万円)となり19億52百万円増加となった。この主な要因は、受取手形及び売掛金が12億36百万円増加したこと等によるものである。
ロ. 固定資産
当連結会計年度における固定資産の残高は、229億59百万円(同228億38百万円)となり、1億20百万円増加となった。この主な要因は、賃貸用不動産の取得により有形固定資産が3億70百万円増加したこと等によるものである。
ハ. 流動負債
当連結会計年度における流動負債の残高は、126億49百万円(同108億87百万円)となり、17億61百万円増加となった。この主な要因は、支払手形及び買掛金が6億79百万円、短期借入金が9億8百万円増加したこと等によるものである。
ニ. 固定負債
当連結会計年度における固定負債の残高は、121億61百万円(同122億48百万円)となり、86百万円減少となった。この主な要因は、社債が4億51百万円増加したものの、長期借入金が2億77百万円、受入保証金が2億24百万円減少したこと等によるものである。
ホ. 純資産の部
当連結会計年度における純資産の部の残高は、151億2百万円(同147億5百万円)となり、3億97百万円増加となった。この主な要因は、事業活動による利益の計上により利益剰余金が2億71百万円、所有する外国株式の時価の上昇によりその他有価証券評価差額金が91百万円増加したこと等によるものである。
③ キャッシュ・フローの状況
キャッシュ・フローの状況については、第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ② キャッシュ・フローの状況に記載している。
④ 資本の財源および資金の流動性
イ. 資金需要
当社グループの資金需要の主なものは、不動産セグメントの新規賃貸収益物件の取得に伴う設備投資資金や商事セグメントの輸入炭仕入に係る運転資金である。
ロ. 財務政策
当社グループは、設備投資資金や事業活動に伴う運転資金について、金融機関からの借入及び社債の発行による資金調達を基本とし、一部自己資金を充当している。
なお、金融機関と良好な関係を構築しており、今後も必要な設備投資資金や運転資金の調達は十分に可能と考えている。
該当事項はない。
特記すべき事項はない。