当連結会計年度におけるわが国の経済は、中国経済の減速等により、一部に弱さが見られたものの、米国大統領選後の円安の進行等を背景に輸出が持ち直し、企業収益も改善の動きを見せるなど、景気は力強さを欠きながらも、緩やかな回復基調をたどりました。
このような経済情勢のもと、当社グループにおきましては、資源事業等における減収により、売上高は1,073億2千5百万円(前連結会計年度比5.9%減)と前連結会計年度を下まわり、経常利益は74億7千4百万円(前連結会計年度比23.1%減)と前連結会計年度に比べ減少いたしました。
一方、親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失が減少するとともに、繰延税金資産の回収可能性の見直しに伴い、法人税等調整額を計上し、税金費用が減少しましたことから、72億8千9百万円(前連結会計年度比62.6%増)と前連結会計年度に比べ大幅に増加いたしました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。
[資源事業]
(鉱石部門)
鉱石部門につきましては、主力生産品である石灰石の販売数量の減少等により、売上高は515億6千4百万円と前連結会計年度に比べ36億1千2百万円(6.5%)減少し、営業利益は64億4千4百万円と前連結会計年度に比べ5億3千4百万円(7.7%)減少いたしました。
(金属部門)
金属部門につきましては、電気銅の販売価格の下落等により、売上高は412億2千6百万円と前連結会計年度に比べ19億1千8百万円(4.4%)減少し、営業利益は製錬コストの上昇等により、13億3千9百万円と前連結会計年度に比べ2千4百万円(1.8%)減少いたしました。
[機械・環境事業]
機械・環境事業につきましては、環境部門の主力商品である水処理剤の販売が順調でありましたことから、売上高は99億3千7百万円と前連結会計年度に比べ1億7千1百万円(1.8%)増加しましたものの、一部機械関連子会社における販売が低調に推移しましたことから、営業利益は9億7千1百万円と前連結会計年度に比べ4千6百万円(4.5%)減少いたしました。
[不動産事業]
不動産事業につきましては、賃貸物件の稼働状況は概ね順調に推移しましたものの、販売用不動産の売却がなかったことから、売上高は27億1百万円と前連結会計年度に比べ14億1千4百万円(34.4%)減少し、営業利益は15億3千2百万円と前連結会計年度に比べ13億2千3百万円(46.3%)減少いたしました。
再生可能エネルギー事業につきましては、新たに太陽光発電所が稼働しましたことから、売上高は18億9千5百万円と前連結会計年度に比べ1千1百万円(0.6%)増加し、営業利益は減価償却費の減少等により、4億2百万円と前連結会計年度に比べ8千8百万円(28.1%)増加いたしました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ2億8千7百万円(1.1%)減少し、256億8千6百万円となりました。
[営業活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度においては、税金等調整前当期純利益76億1千6百万円、減価償却費58億7千5百万円の計上に加えて、たな卸資産の減少等の収入要因により、営業活動によって得られた資金は120億7千9百万円となり、前連結会計年度に比べ10億8百万円(9.1%)増加いたしました。
[投資活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度においては、有形固定資産の取得による支出等により、投資活動に要した資金は60億7千万円となり、前連結会計年度に比べ10億7千7百万円(21.6%)増加いたしました。
[財務活動によるキャッシュ・フロー]
当連結会計年度においては、借入金の返済及び子会社株式の取得による支出等により、財務活動に要した資金は61億9千4百万円となり、前連結会計年度に比べ25億1千8百万円(68.5%)増加いたしました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
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資源事業 |
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(鉱石部門) |
21,844 |
△1.4 |
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(金属部門) |
32,860 |
△11.5 |
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機械・環境事業 |
3,512 |
△13.2 |
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不動産事業 |
― |
― |
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再生可能エネルギー事業 |
1,277 |
△3.7 |
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合計 |
59,495 |
△8.0 |
(注) 1 金額は、製造原価によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 上記の金額は、生産品銘柄(委託分を含む)に限定し、役務工事等の金額は除いております。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高 |
前連結会計 |
受注残高 |
前連結会計 |
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資源事業 |
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(鉱石部門) |
2,448 |
△52.2 |
1,180 |
△37.9 |
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(金属部門) |
― |
― |
― |
― |
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機械・環境事業 |
4,204 |
+11.3 |
1,131 |
+7.7 |
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不動産事業 |
― |
― |
― |
― |
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再生可能エネルギー事業 |
― |
― |
― |
― |
|
合計 |
6,653 |
△25.2 |
2,311 |
△21.7 |
(注) 1 セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 上記の金額以外の生産は、見込生産を行っております。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
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資源事業 |
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(鉱石部門) |
51,564 |
△6.5 |
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(金属部門) |
41,226 |
△4.4 |
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機械・環境事業 |
9,937 |
+1.8 |
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不動産事業 |
2,701 |
△34.4 |
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再生可能エネルギー事業 |
1,895 |
+0.6 |
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合計 |
107,325 |
△5.9 |
(注) 1 セグメント間取引につきましては、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合につきましては、その割合が100分の10未満のため、記載を省略しております。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成29年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループは、資源事業を社業の柱とし、社会のニーズに応じた良質な資源の安定供給を図ることにより、発展・拡大してまいりました。今後とも、国内外における新規資源の確保・開発並びに鉱物資源の付加価値向上、鉱山・地質コンサルティングなど鉱山周辺技術の開発にも取り組み、より強固な事業基盤を構築してまいります。
機械・環境事業につきましては、一層の事業領域の絞込みを行い、収益性の向上を目指します。さらに、不動産事業や再生可能エネルギー事業など、当社グループの総合力を発揮し、事業の発展を通じて、株主様、お客様及び地域社会に貢献してまいります。
当社グループといたしましては、株主様への安定配当を念頭に置きながらも将来の鉱山開発に備えた財務基盤の充実を図るため、グループが保有する資産の有効活用、社員一丸の創意工夫によるコスト削減等を通じ、絶えず能率向上をテーマに業績の向上に努めてまいります。
(3) 対処すべき課題
当社グループといたしましては、以下の重点課題に取り組み、収益力の向上並びに経営体質の強化・改善を図り、業績の向上に努めてまいります。
① 収益の確保と財務体質の改善
当社グループのあらゆる箇所で合理化、省力化を含むコスト削減を引き続き行い、収益の向上を図ってまいります。また、保有資産の有効活用を図り、有利子負債の圧縮に努めてまいります。
② 資源事業における収益基盤の強化
イ.鉱石部門
生産事業所におきましては、保安の確保に努めるとともに、一層のコスト削減と生産性の向上を図ってまいります。また、営業活動におきましては厳しい環境下でもシェアを確保し、短期的・地域的な需要変動に的確に対応してまいります。
資源の枯渇に対しては国内外を問わず継続的に新規鉱源の確保を図ってまいります。
ロ.金属部門
きめ細かい営業管理により、銅価の変動や買鉱条件の影響を最小限に抑えて収益を確保してまいります。
チリ共和国アタカマ銅鉱山につきましては、安定生産の維持と鉱量の確保に努め、金属部門の一層の基盤強化を図ってまいります。
③ 機械・環境事業における収益の確保
機械・環境事業につきましては、当社及び機械関連子会社における合理化並びに資機材の海外調達や生産工場の一部海外シフト等の徹底的なコスト削減と環境リサイクル市場に的を絞った商品の選別を行い、収益の確保に努めてまいります。
④ 研究開発部門による早期商品化
開発テーマの選別によって、これまで以上に独自技術の優位な分野に戦力を集中して研究・商品開発を行い、市場ニーズに合致した商品の早期市場投入を推進してまいります。また、新テーマの発掘及び戦略的特許管理も重点課題と位置づけております。
⑤ コーポレートガバナンスの充実
当社グループは、将来にわたり、基幹産業への原料供給という重責を果たし続けるとともに、株主、取引先、地域社会、従業員などのステークホルダーとの共栄に資するため、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図り、コーポレートガバナンスの充実を推進してまいります。
⑥ 環境問題への対応
当社グループは、従前より地球規模での環境保全への取り組みが事業の存続に不可欠と考え、環境負荷の低減を重要な経営課題と認識して積極的に取り組んでおります。また、当社では地球環境保全活動の一環として全ての鉱業所において国際環境管理規格ISO14001の認証を取得しましたほか、鉱山跡地への緑化、社有林の森林認証取得及び自然エネルギーを利用した発電等を行っており、今後とも環境に配慮した事業活動に取り組んでまいります。
⑦ 品質管理への対応
当社グループの製品・サービスの全てにわたる品質保証活動を徹底するため、機械・環境事業を中心に、国際品質保証規格ISO9001の運用を基に継続的改善を実施してまいります。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスク要因については以下のものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成29年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 経営関連事項
① 鉱石部門
当社グループの売上高の25%を占める石灰石の約半量は、鳥形山鉱業所(高知県)で生産されております。同鉱業所からの出荷の大部分は海上輸送によっておりますため、台風の襲来等に伴う荷役作業の滞留により生産・販売に支障を来すことがあり、気象条件が当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
また、同鉱業所の位置する地域は、南海トラフ巨大地震が発生した場合、大きな揺れや津波の影響により、甚大な被害が生じることが予測されており、その被害の規模によっては、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
② 金属部門
当社グループの金属部門の主力製品は電気銅であり、銅の国際市況によって業績は大きく左右されております。今後の銅価の状況によっては、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。
(2) 財務関連事項
当社グループの平成29年3月31日現在における有利子負債残高は253億円であり、今後の市中金利の動向次第では収益を圧迫する可能性があります。
該当事項はありません。
当社グループは、当社研究開発部を中心に資源事業関連商品、新規素材商品の開発、各種機械装置及び水処理剤等の新商品の開発を行っております。
これらの業務に携わる人員は50名であります。
当連結会計年度におけるグループ全体の研究開発費は、6億1千7百万円であります。
(1) 資源事業
当社研究開発部資源素材開発課は、資源事業関連商品及び新規素材の開発を行っております。当連結会計年度は、各種無機粉体の用途開発や高機能化についての研究や、天然に賦存する資源から有価金属を回収する技術についての基礎研究及び開発に取り組みました。当事業に係る研究開発費は、2億5千5百万円であります。
(2) 機械・環境事業
当社研究開発部機械・環境開発課は、機械・環境事業に関連した機械商品及び排水、廃液処理商品の開発を行っております。当連結会計年度は、喫煙室用プラズマ脱臭機「プラズマダッシュ」に関する改良研究を行いました。また、産業用集じん機の焼結技術を応用した多機能高機能なフィルタや、水処理剤の改良研究に取り組みました。当事業に係る研究開発費は、3億3千3百万円であります。
(3) その他
当社研究開発部開発管理課は、当社研究開発部各課の運営、管理、方針の総括及び産業財産権の管理等を行っております。開発管理課の費用は、2千8百万円であります。
(注) 「資源事業」につきましては、研究開発の内容及び費用を「鉱石部門」と「金属部門」の各セグメントに区分することができないため、事業全体として記載しております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については「第一部 企業情報 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、連結財務諸表の作成にあたっては、会計上の見積りを行う必要があり、貸倒引当金等の各引当金の計上、繰延税金資産の回収可能性の判断等につきましては、過去の実績や他の合理的な方法により見積りを行っております。ただし、見積り特有の不確実性が存在するため、実際の結果はこれら見積りと異なる場合があります。
① 資産の部
当連結会計年度末における資産の部の合計は、前連結会計年度末に比べ51億1千6百万円(3.2%)増加し、1,674億9千6百万円となりました。
流動資産につきましては、仕掛品の減少等により、前連結会計年度末に比べ21億6千7百万円(2.9%)減少し、716億7百万円となりました。
固定資産につきましては、保有株式の時価上昇に伴う投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に比べ72億8千3百万円(8.2%)増加し、958億8千8百万円となりました。
② 負債の部
当連結会計年度末における負債の部の合計は、前連結会計年度末に比べ64億3千2百万円(9.0%)減少し、650億9千6百万円となりました。
流動負債につきましては、支払手形及び買掛金が減少しましたものの、短期借入金が増加したことにより、前連結会計年度末に比べ6億1千9百万円(2.0%)増加し、316億5千5百万円となりました。
固定負債につきましては、長期借入金の減少等により、前連結会計年度末に比べ70億5千2百万円(17.4%)減少し、334億4千万円となりました。
③ 純資産の部
当連結会計年度末における純資産の部の合計は、連結子会社であるアタカマ・コーザン鉱山特約会社の増資に併せて非支配株主から当該子会社株式を取得したことにより資本剰余金が減少しましたが、利益剰余金及びその他有価証券評価差額金の増加等により、前連結会計年度末に比べ115億4千9百万円(12.7%)増加し、1,023億9千9百万円となりました。
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照ください。
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1)業績」をご参照ください。
今後の見通しにつきましては、景気は緩やかながら回復基調をたどることが期待されますが、中東や朝鮮半島における地政学リスクに加え、米国大統領による各種政策の不確実性、英国のEU離脱交渉の行方など、世界経済の先行きには不透明感が残るほか、為替相場や資源価格の動向なども懸念され、当社グループを取り巻く経営環境は予断を許さない状況が続くものと考えられます。
当社グループといたしましては、このような経営環境に対処し、なお一層の販売の強化、生産性の向上、諸経費の削減及びBCP(事業継続計画)の充実など、経営体質の改善・強化を図り、事業基盤の強化・拡充に取り組み業績の向上に努めてまいります。
さらに、将来にわたり、基幹産業への原料供給という重責を果たし続けるとともに、株主、取引先、地域社会、従業員などのステークホルダーとの共栄に資するため、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図り、コーポレートガバナンスの充実を推進してまいります。
また、当社グループでは、国際環境管理規格ISO14001の活動、鉱山跡地への緑化、社有林の森林認証取得及び自然エネルギーを利用した発電等を行っており、今後とも環境に配慮した事業活動に取り組んでまいります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成29年3月31日)現在において判断したものであります。