第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における世界経済は、米国経済の持ち直しなどにより、全体としては緩やかな回復基調が続きましたが、中国及び資源国をはじめとした新興国の経済成長の鈍化、英国のEU離脱問題、米国新政権の政策運営への不安感などにより、依然として先行き不透明な状況が継続いたしました。
 一方、わが国経済も、企業収益や雇用・所得環境の改善などにより、緩やかな回復基調が続きましたが、海外経済の不確実性や金融資本市場の不透明さを背景に、先行きに対する不安感が残ったまま推移いたしました。

このような経済情勢の中、当社グループにおきましては、エネルギー事業の石炭販売分野における石炭価格の下落及び石炭販売数量の減少などにより、売上高は530億86百万円と前年同期比54億77百万円(9.4%)の減収となりましたが、営業利益は生活関連事業において前第3四半期連結会計期間に新たに加わった衣料品分野の業績及び飲食用資材分野における原材料価格の下落などにより、10億27百万円と前年同期比19百万円(2.0%)の増益となりました。
 経常利益は、営業外収益に受取利息1億82百万円を計上したものの、営業外費用に為替差損1億53百万円及び支払利息1億64百万円を計上したことなどにより、9億59百万円と前年同期比4億20百万円(30.5%)の減益となりました。
 親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失に災害による損失(平成28年熊本地震)2億37百万円を計上したものの、特別利益に投資有価証券売却益2億円及び固定資産売却益1億25百万円を計上したこと並びに税金費用が減少したことなどにより13億23百万円となり、前年同期比1億88百万円(12.5%)の減益となりました。

 

セグメントの業績は、次のとおりであります。
 なお、売上高については、セグメント間取引消去前の金額によっております。 

 

当連結会計年度より、報告セグメントの区分方法を変更しております。なお、業績における前年同期比較については、前年同期の数値を変更後の区分方法により組み替えて比較しております。変更の詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(セグメント情報等) セグメント情報」の「1.報告セグメントの概要」をご参照下さい。

 

①エネルギー事業

当セグメントには、石炭販売分野、石炭生産分野及び再生可能エネルギー分野が含まれております。
 売上高は、石炭販売分野における石炭価格の下落及び販売数量の減少などにより356億19百万円と前年同期比77億76百万円(17.9%)の減収となり、セグメント利益は、石炭生産分野における石炭価格の下落などにより10億23百万円と前年同期比3億55百万円(25.8%)の減益となりました。

 

②生活関連事業

当セグメントには、電子部品分野、飲食用資材分野、衣料品分野、施設運営受託分野及び介護分野が含まれております。
 売上高は、衣料品分野の花菱縫製㈱を前第3四半期連結会計期間において子会社化したこと及び電子部品分野のクリーンサアフェイス技術㈱を当第4四半期連結会計期間において子会社化したことに伴い、152億40百万円と前年同期比24億65百万円(19.3%)の増収となりました。
 セグメント利益は、のれん償却費3億33百万円を計上したものの、上記要因に伴う営業利益の増加に加え、飲食用資材分野における原材料価格の下落などにより、9億45百万円と前年同期比2億41百万円(34.3%)の増益となりました。
 なお、飲食用資材分野の日本ストロー㈱において、「平成28年熊本地震」により同社熊本工場の一部に被害を受けておりましたが、懸命な復旧作業に努めた結果、現在では通常生産を行っております。

 

 

③その他の事業

当区分には、不動産事業及び港湾事業等が含まれております。
 売上高は、21億3百万円と前年同期比1億52百万円(6.8%)の減収となりましたが、セグメント利益は1億50百万円と前年同期比21百万円(17.0%)の増益となりました。

 

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は121億21百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億84百万円(17.3%)増加しました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加13億80百万円などがあったものの、税金等調整前当期純利益11億44百万円、減価償却費の計上21億8百万円、たな卸資産の減少7億91百万円、仕入債務の増加7億52百万円などにより36億77百万円の収入となりました。この結果、前年同期比では15億25百万円の増加となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の売却による収入28億11百万円などがありましたが、有形及び無形固定資産の取得による支出12億97百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出35億1百万円などにより17億29百万円の支出となりました。この結果、前年同期比では5億36百万円の減少となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の取得による支出9億9百万円などがありましたが、長期借入金の純額借入15億35百万円などにより2億41百万円の収入となりました。この結果、前年同期比では18億85百万円の増加となりました。

 

以上の活動によるキャッシュ・フローに、現金及び現金同等物に係る換算差額4億3百万円を減算した結果、現金及び現金同等物の期末残高は121億21百万円となりました。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

 

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

エネルギー事業

10,047

△1.9

生活関連事業

4,645

49.9

その他の事業

638

△11.9

合計

15,331

9.0

 

(注)1 金額は、製造原価によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 受注状況

当連結会計年度における受注状況を示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比
(%)

受注残高(百万円)

前年同期比
(%)

エネルギー事業

136

△31.8

83

△16.3

生活関連事業

8,421

47.9

486

40.9

その他の事業

824

△11.5

70

△82.3

合計

9,381

37.4

640

△24.0

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

エネルギー事業

35,618

△17.9

生活関連事業

15,239

19.3

その他の事業

2,083

△7.5

全社(共通)

145

1.8

合計

53,086

△9.4

 

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

新日鐵住金㈱

12,763

21.8

9,629

18.1

神鋼商事㈱

6,234

10.6

6,227

11.7

宇部興産㈱

5,884

11.1

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4 前連結会計年度における宇部興産㈱の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 

(1)会社の経営の基本方針

当社グループは、大正2年(1913年)の創業以来これまで100年にわたり、石炭事業を通じて日本のエネルギー供給安定化に貢献してまいりました。近年では、石炭事業への継続的な取り組みとあわせ、人々の生活に根ざしたビジネスフィールドへも事業領域を広げてきております。
 当社グループは、「人と社会の役に立つ」の経営の基本理念のもと、これからも事業活動を通じて豊かな社会作りに貢献し、あらゆる環境の変化や社会ニーズの変化にしなやかに対応しながら、常に社会から必要とされる企業を目指し、次の100年に向かって更に成長し、進化し続けていく所存です。

 

(2)目標とする経営指標

当社グループは、資産の効率的な運用を行うと共に健全な財務体質を維持しつつ、強固な収益基盤を構築し更な
る成長を目指す観点から、総資産経常利益率(ROA)を重視しております。

 

(3)対処すべき課題

 今後の経済の見通しといたしましては、米国の経済政策の動向、英国のEU離脱問題の帰趨とその影響、中国、資源国及び新興国経済の動向など不透明な要因が増しており、世界経済の不確実性は高いまま推移するものと思われます。

 当社グループは、大正2年(1913年)の創業以来、長年培ってきた炭鉱経営の知識と経験並びに高度な採掘技術を活かし、石炭生産分野を中心とした事業を展開し、日本におけるエネルギーの安定供給に取り組んでまいりました。
 一方で、石炭生産分野の業績は石炭価格や外国為替等の外部要因の変動に大きく左右され、また昨今は、CO2排出規制強化による先進国での石炭消費縮小が想定されるとともに、再生可能エネルギーやシェールガスの台頭等によりエネルギー資源を取り巻く構造にも変化の兆しが出てきております。

 当社グループは、こうした将来のエネルギー資源ビジネスの変化に対応し、収益基盤の安定化・多様化を図るため、石炭生産分野への継続的な取り組みとあわせ、新規事業の育成・強化を積極的に推進してまいりました。
 石炭生産分野への継続的な取り組みとしては、当社グループで保有する石炭関連の高いノウハウ・技術力を駆使し、現在進行中の新規プロジェクトを着実に進めつつ、既存プロジェクトのコスト削減などによる収益性の向上に努めてまいります。

 新規事業の育成・強化については、近年では施設運営受託分野、再生可能エネルギー分野、介護分野、飲食用資材分野、衣料品分野、電子部品分野等の新規事業への参入を着実に進めてまいりました。これまでに取り組んできた新規事業の実績は、着実に成果として現れてきております。引き続き、これまでに参入した新規事業の横展開やM&Aを含めた新規案件への投資による収益の安定化・多様化を推進してまいります。
 以上、当社グループは今後も引き続き、強固な財務基盤を背景に、積極的な投資活動を展開することで、安定的な事業ポートフォリオの構築・拡大による持続的な成長・発展を進めてまいります。

なお、当企業集団における各事業の課題は、次のとおりであります。

 

①エネルギー事業

(石炭販売分野)

当社グループの強みである優良需要家とのネットワークを効率的に活用した営業活動を展開するとともに、顧客のニーズに対応した仕入ソースの拡大に注力いたします。

(石炭生産分野)

新興国を中心に今後も堅調な石炭需要が見込めることから、良質な石炭の安定供給へ向けて、引き続きリデル炭鉱の安定操業およびコスト削減などによる収益性の向上に努めてまいります。また、インドネシアGDM炭鉱の開発を着実に実行し、新たな収益源とするとともに、豪州Mimosa鉱区の探査事業を通じて、自社権益炭の拡大に取り組んでまいります。

(再生可能エネルギー分野)

太陽光などの再生可能エネルギーに関しては、発電コスト面や供給安定面での課題はありますが、わが国においては2030年のエネルギーミックス(電源構成)を見据え、環境への負荷が少なく永続的に利用可能なエネルギーとして今後もその利用拡大、長期安定稼動が求められております。こうした状況下、現在稼働中の『メガソーラーつやざき発電所(6MW)』の効率的かつ安定的な運営を行い、今後とも収益確保に努めてまいります。

 

 

②生活関連事業

(電子部品分野)  

クリーンサアフェイス㈱は、昭和52年(1977年)に国内初のマスクブランクス専業メーカーとして創業以来、液晶パネル(LCD)や半導体に用いられるフォトマスクの原材料であるマスクブランクスの成膜加工を手掛け、国内外の有力フォトマスクメーカーに販売しております。
 今後もマスクブランクス市場は、液晶用・半導体用共に着実な成長が見込まれており、新たな市場への事業展
開も視野に入れ、更なる収益向上を図ってまいります。

(飲食用資材分野)

日本ストロー㈱は、国内伸縮ストロー市場において圧倒的なシェアを有し、大手乳業・飲料メーカー等の優良顧客との安定的な取引基盤を有しております。主力の伸縮ストローの製造・販売については、国内市場を中心にさらなる顧客基盤の強化・拡大を目指し、製品の付加価値向上と品質安定化に努めてまいります。

(衣料品分野)

花菱縫製㈱は、昭和10年(1935年)創業以来「イージーオーダースーツ」の先駆者として国内初の重衣料(ス
ーツ・コート等)の工業システム化に成功し、現在、国内に5つの縫製工場を有し、商品開発から生産・販売までの国内一貫体制により事業を展開しております。今後は本事業の更なる育成・強化を推進し、収益向上を図ってまいります。

(施設運営受託分野)

㈱エムアンドエムサービスは、民間企業・地方自治体などが所有する保養所・研修所その他施設を対象とした運営受託事業を行っております。
 今後は当社グループの地盤である九州地区をはじめ日本各地での事業の拡充に取り組んでまいります。また、既存の運営受託施設については、利用者の拡大を進めるとともに、施設運営の効率化により収益向上を図ってまいります。

(介護分野)

MMライフサポート㈱は、福岡市において2棟のサービス付高齢者向け住宅を運営し、あわせて通所介護等の介護事業を行っております。
 今後は利用者の満足度を更に高めるサービスを提供し、収益の向上に取り組んでまいります。

 

(4) 株式会社の支配に関する基本方針

 ① 基本方針の内容の概要

当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式等の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式等の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、大規模買付者による大規模買付提案を受け容れて大規模買付行為に応じるか否かの判断は、最終的に株主の皆様の判断に委ねられるべきだと考えております。

ただし、株式等の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。

そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報を確保するとともに、株式の大規模買付提案者との交渉などを行うこと等により、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させる必要があると考えております。

 

 ② 基本方針実現のための取組みの概要

当社グループは、大正2年(1913年)の創業以来、長年培ってきた炭鉱経営の知識と経験並びに高度な採掘技術を活かし、石炭生産分野を中心とした事業を展開し、日本におけるエネルギーの安定供給に取り組んでまいりました。

一方で、石炭生産分野の業績は石炭価格や外国為替等の外部要因の変動に大きく左右され、また昨今は、CO2排出規制強化による先進国での石炭消費縮小が想定されるとともに、再生可能エネルギーやシェールガスの台頭等によりエネルギー資源を取り巻く構造にも変化の兆しが出てきております。

当社グループは、こうした将来のエネルギー資源ビジネスの変化に対応し、収益基盤の安定化・多様化を図るため、石炭生産分野への継続的な取り組みとあわせ、新規事業の育成・強化を積極的に推進してまいりました。

石炭生産分野への継続的な取り組みとしては、当社グループで保有する石炭関連の高いノウハウ・技術力を駆使し、現在進行中の新規プロジェクトを着実に進めつつ、既存プロジェクトのコスト削減などによる収益性の向上に努めてまいります。

新規事業の育成・強化については、近年では施設運営受託分野、再生可能エネルギー分野、介護分野、飲食用資材分野、衣料品分野、電子部品分野等の新規事業への参入を着実に進めてまいりました。これまでに取り組んできた新規事業の実績は、着実に成果として現れてきております。引き続き、これまでに参入した新規事業の横展開やM&Aを含めた新規案件への投資による収益の安定化・多様化を推進してまいります。

以上、当社グループは今後も引き続き、強固な財務基盤を背景に、積極的な投資活動を展開することで、安定的な事業ポートフォリオの構築・拡大による持続的な成長・発展を進めてまいります。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針が支配されることを防止するための取組み

当社は、平成19年12月20日開催の取締役会において、「大規模買付け行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、「本施策」といいます。)の導入について、本施策の重要性に鑑み、有効期間を第152回定時株主総会終結のときまでとした上で決議いたしました。
  その後、平成20年6月27日開催の第152回定時株主総会、平成23年6月24日開催の第155回定時株主総会、平成26年6月27日開催の第158回定時株主総会、平成29年6月23日開催の第161回定時株主総会において、いずれも有効期間を3年間とする議案として上程させていただき、株主の皆様のご承認をいただきました。
 本施策は、予め当社取締役会の承認を得ることなく当社株式の20%以上を取得する大規模買付け行為を行おうとする者またはグループ(以下「大規模買付け者」といいます。)に対し、当社が定める大規模買付けルールの遵守を求めて、株主の皆様に大規模買付け行為に応じるか否かの適切な判断をいただくための十分な情報及び期間を確保し、大規模買付け者が大規模買付けルールを遵守しない場合や当社の企業価値、株主価値が毀損される可能性が高いと合理的理由に基づき判断されるなどの一定の場合には、当社取締役会が株主の皆様に対する責務として、対抗措置としての効果を勘案した行使条件、取得条件、行使期間等を設けた新株予約権を無償割当するなど、必要かつ相当な措置をとることができるとするものです。
 なお、本施策の概要は以上の通りですが、詳細につきましては当社ホームページ上に掲載しておりますので、下記URLより株式会社の支配に関する基本方針の「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)について」をご参照ください。
 (http://www.mitsui-matsushima.co.jp/news/index.php)

 

 ④ 上記③の取り組みについての取締役会の判断

当社取締役会は、上記③の取組みが、上記①の会社の支配に関する基本方針に則って策定された当社の企業価値、株主価値の向上を確保することを目的とした取組みであり、株主共同の利益を損なうものではないと考えます。

また、当社業務執行を行う経営陣から独立した社外取締役、社外の有識者等から構成する独立委員会の勧告を尊重して対抗措置を発動することが定められていること、当社の株主総会または当社株主総会で選任された取締役で構成される取締役会によりいつでも本施策を廃止できること、対抗措置の発動、不発動、中止、停止について独立委員会の勧告要件及び当社取締役会の決議もしくは判断の合理的な客観的要件が定められていることなどから、取締役の地位の維持を目的とする恣意的な判断や発動を防止するための仕組みをもった取組みであると考えております。

 

4 【事業等のリスク】

 

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)需要及び市況の変動リスク

当社グループが取扱う石炭の販売価格及び販売数量は、経済情勢、国際市場の動向及び競合他社との競争等の影響を受けており、その変動により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、石炭の売買における需要家側と供給側との間の契約形態に関し、鉄鋼向け原料炭では四半期毎に価格が改定され、また、電力向け一般炭では交渉時期が会計年度と異なる期ズレ契約を行う方式が導入される等、多様化を見せており石炭価格が変動することがあります。これに伴い、石炭価格が期中において大きく変動した場合には、売上高を中心に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)海外情勢の変動リスク

当社グループの石炭販売分野は、その仕入を豪州、インドネシアをはじめとする諸外国に100%依存しております。また、石炭生産分野は安定供給を目的として供給元への投資等による対応を図っております。当該諸外国における政治又は経済環境の大きな変化、あるいは法律等の変更など予期せぬ事象により、生産・販売活動等に支障が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)為替レートの変動リスク

豪州リデル炭鉱に投資を行っておりますMITSUI MATSUSHIMA AUSTRALIA PTY.LTD.の石炭販売の決済は、米ドルで行われ、同社において豪ドルへの転換が行われております。これらは、為替予約によりリスクヘッジを行っておりますが、これにより当該リスクを完全に回避出来る保証はありません。豪ドルが急激に上昇した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社の石炭販売分野における石炭輸入販売の売上計上は、その大半が米ドル建てとなっており、急激な為替レートの変動により当社グループの売上高に影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループの海外連結子会社における収益・費用・資産を含む現地通貨建ての項目は、換算時の為替レートの変動により円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。この影響額は会計上の調整項目であり、海外連結子会社の業績とは無関係に発生するものであるため、当社はヘッジを行っておりません。

 

(4)自然災害等によるリスク

地震、風水害等により当社グループの事務所、設備、情報システム又は人員等に被害が発生した場合、又は取引先に同様の被害が発生した場合、当社グループに直接的又は間接的な影響を与える可能性があります。
 特に当社グループの石炭販売分野が取扱う石炭は、豪州、インドネシアをはじめとする諸外国より輸入しており、また、石炭生産分野の石炭生産は豪州、インドネシアで行われております。当該諸外国において大型台風や長雨による風水害及び豪雪・雪崩などの自然災害により、供給元又は投資先の生産設備などに甚大な被害を受けた場合、石炭の販売、生産数量の低下及び生産設備修復による費用増加など、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)法的規制等に関するリスク

当社グループは、製造物責任法、食品衛生法、個人情報保護法、旅館業法、消防法、環境、労務等に関連した法令など様々な法的規制等の遵守が求められております。当社グループは業務の遂行にあたり法令遵守に努めておりますが、万一法的規制等に抵触するような事態が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (6)技術革新によるリスク

当社グループの展開する電子部品分野の半導体及び液晶パネル市場は、技術変化と技術標準が急速に進展することを特徴としております。そのため、こうした変化に適切に対応できなかった場合、電子部品分野の製品の陳腐化、代替製品の出現などにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7)訴訟等に関するリスク

当社グループは、業務の遂行にあたり法令遵守に努めておりますが、法令違反等の有無に関わらず、刑事、民事、製造物責任法、環境、労務等に関連した訴訟や法的手続きが当社グループに対し行われた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)固定資産の減損リスク

当社グループの既存事業に係る土地・建物等は、将来の事業の収益性や市況等の動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生する可能性があります。また、その他一部遊休の固定資産についても、順次、売却等を進めておりますが、今後の地価動向や景気動向等によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生する可能性があります。これらにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

  (9)繰延税金資産に関するリスク

当社グループは、将来減算一時差異等に対して、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産は、将来の課税所得に関する予測等に基づき回収可能性を検討して計上しておりますが、将来の課税所得が予測と異なり回収可能性の見直しが必要となった場合、また、税率変更を含む税制の改正等があった場合には、繰延税金資産の修正が必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)与信管理リスク

当社グループは、多数の取引先に対し売上債権等の信用供与を行っており、これらに対し、債権管理体制の向上、不良債権の発生防止のため「取引先管理規程」を作成し、与信管理を行っております。しかしながら、取引先の倒産等により貸倒損失が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (11) 金利変動リスク

当社グループは、有利子負債残高の圧縮を行っているところですが、予測不能な金利上昇によるコスト増を事業活動において吸収できない場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (12) 投資等のリスク

当社グループは、取引の円滑化等を目的として取引先の株式を保有しておりますが、株式市況の悪化等により株価が下落した場合には評価損の発生等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社グループは、事業戦略上の目的や事業拡大を図るために、新会社の設立や既存会社の買収等の投資を行っております。しかしながら、こうした投資先の市場もしくは地域における経済環境が悪化した場合には、期待通りの成果を上げられない可能性があり、取得した資産やのれんの減損損失発生などにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 特に海外においては、海外石炭の安定確保を目的とした新規石炭鉱山の発掘・開発や、ジョイント・ベンチャー方式等による投資を行っております。これらの投資に際しては、長年の炭鉱経営で培ったノウハウに基づく鉱山評価、リスク分析並びに開発計画の精査等により、事業採算性の検討を行っております。しかしながら鉱山開発は不確実性を伴うため、行政手続きの遅延等による開発費用の増加や追加投資の発生、あるいは実際の埋蔵量及び採掘コスト等が想定と異なることなどにより期待した投資を回収できない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)資金調達に係る財務制限条項に関するリスク

当社グループは、資金調達の機動性確保及び資金効率の向上などを目的としてコミットメントライン契約及びタームローン契約を締結しておりますが、本契約には一定の財務制限条項が付されており、これに抵触した場合には期限の利益を喪失し、借入金及び利息の一括返済を求められる等により、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

 

契約会社名

相手先

契約内容

契約期間

MITSUI MATSUSHIMA
AUSTRALIA PTY.LTD.
(連結子会社)

オーストラリア連邦
NSW州政府

豪州NSW州リデル炭鉱区において、Glencore社との共同事業として鉱区権をリースしております。(注)1

平成3年4月26日から

MITSUI MATSUSHIMA
AUSTRALIA PTY.LTD.
(連結子会社)

Glencore社

豪州NSW州リデル炭鉱区における石炭の開発・生産の共同事業(ジョイント・ベンチャー)契約
権益比率は、
Glencore社67.5%、
MITSUI MATSUSHIMA
AUSTRALIA PTY.LTD.32.5%
(注)2

平成3年4月26日から

三井松島産業㈱

LIDDELL COAL MARKETING
PTY.LIMITED

リデル炭鉱における製品炭の日本向け独占販売契約
(注)3

平成27年3月16日から

 

(注)1 オーストラリアにおける鉱物資源の所有権は、連邦政府及び州・準州政府に帰属し、鉱物資源を開発及び使用する権利に対してロイヤリティを支払っております。

2 法人格を持たない共同事業(Unincorporated Joint Venture)であり、事業参加者は採掘開発及び生産コスト等の操業費用、資産、負債を各社の権益比率に応じて分担し、石炭生産販売による収益及び利益を各社の権益比率に応じて分配しております。

3 LIDDELL COAL MARKETING PTY.LIMITEDは、リデル炭の販売会社であります。

 

6 【研究開発活動】

記載すべき重要な研究開発活動はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積もられている部分があり、資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に反映されております。これらの見積もりにつきましては、継続して評価を行い、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なる場合があります。

 

(2) 当連結会計年度の経営成績の分析

当社グループの当連結会計年度の売上高につきましては、530億86百万円と前年同期比54億77百万円(9.4%)の減収となりましたが、営業利益は10億27百万円と前年同期比19百万円(2.0%)の増益、経常利益は9億59百万円と前年同期比4億20百万円(30.5%)の減益となり、親会社株主に帰属する当期純利益は13億23百万円と前年同期比1億88百万円(12.5%)の減益となりました。

①売上高

事業別の売上高につきましては、前述の「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりであります。

②営業利益

事業別の営業利益につきましては、前述の「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりであります。

③営業外損益

営業外損益につきましては、前連結会計年度の3億72百万円の収益から当会計年度は68百万円の費用となりました。受取利息及び受取配当金から支払利息を差し引いた純額は、前連結会計年度の1億19百万円の収益から71百万円減少し48百万円の収益計上となりました。これは、受取利息の減少によるものであります。持分法による投資損益は、前連結会計年度50百万円の利益から当連結会計年度は36百万円の損失を計上しております。為替差損益は、前連結会計年度1億90百万円の差益から当連結会計年度は1億53百万円の差損を計上しております。

④特別損益

特別損益につきましては、前連結会計年度の5億69百万円の利益から当連結会計年度は1億85百万円の利益となりました。この主なものは、特別損失において災害による損失2億37百万円などを計上したものの、特別利益において投資有価証券売却益2億円及び固定資産売却益1億25百万円(前連結会計年度は16億30百万円)などを計上したことによるものであります。

⑤親会社株主に帰属する当期純利益

以上の結果、税金等調整前当期純利益は11億44百万円となり、法人税、住民税及び事業税4億23百万円及び法人税等調整額△6億7百万円(利益)並びに非支配株主に帰属する当期純利益5百万円を差し引き、13億23百万円の親会社株主に帰属する当期純利益(前連結会計年度は15億12百万円)となりました。
 この結果、1株当たりの当期純利益は98.74円(前連結会計年度は109.11円)となりました。

 

 

(3) 当連結会計年度の財政状態の分析

当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保及び有利子負債の圧縮等、健全な貸借対照表の維持に取り組んでおります。

 (資産)

当連結会計年度末の資産合計は591億13百万円と前年同期比38億32百万円(6.9%)の増加となり、うち流動資産は、247億26百万円と前年同期比20億51百万円(9.0%)の増加となり、固定資産は343億86百万円と前年同期比17億80百万円(5.5%)の増加となりました。

①流動資産

流動資産増加の主な要因は、受取手形及び売掛金が前年同期比21億95百万円(45.5%)増加したことによるものであります。

②固定資産

固定資産増加の主な要因は、クリーンサアフェイス技術㈱を新たに連結子会社としたことにより、のれんが26億26百万円(58.7%)増加したことによるものであります。

 

 (負債)

当連結会計年度末の負債合計は273億92百万円と前年同期比50億2百万円(22.3%)の増加となり、うち流動負債は118億24百万円と前年同期比24億99百万円(26.8%)の増加、固定負債は155億68百万円と前年同期比25億3百万円(19.2%)の増加となりました。

①流動負債

流動負債増加の主な要因は、支払手形及び買掛金が前年同期比11億68百万円(59.3%)増加したこと、並びに短期借入金が前年同期比8億93百万円(27.0%)増加したことによるものであります。

②固定負債

固定負債増加の主な要因は、長期借入金が前年同期比26億82百万円(33.9%)増加したことによるものであります。

 

 (純資産)

当連結会計年度末の純資産合計は317億21百万円と前年同期比11億70百万円(3.6%)の減少となりました。この主な要因は、為替換算調整勘定の減少によりその他の包括利益累計額が前年同期比12億42百万円(37.8%)減少したことによるものであります。
 これらの結果、当連結会計年度末の自己資本比率は前年同期比5.9%減少し、53.6%となりました。

 

(4) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、前述の「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析

キャッシュ・フローにつきましては、前述の「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。