当連結会計年度において、米国経済は雇用環境の改善や個人消費に支えられ概ね堅調に推移し、欧州経済についても緩やかな回復基調が続きましたが、中国経済は製造部門の過剰設備や在庫調整が下押し圧力となり景気の減速が鮮明となりました。
一方、わが国経済においては、政府による経済対策や日銀の金融政策により企業収益や雇用情勢に改善がみられ、緩やかな回復基調が継続いたしましたが、為替相場や株価が不安定な動きを示すなど、先行きへの不透明感が残る状況となりました。
このような経済情勢の中、当社グループにおきましては、石炭販売事業における世界の石炭需給の緩和による販売数量の減少及び石炭価格の下落などにより、売上高は585億64百万円と前年同期比93億92百万円(13.8%)の減収となりましたが、石炭生産事業におけるリデル炭鉱の操業コストの減少及び新たに加わった衣料品事業の業績などにより営業利益は10億7百万円(前年同期は2億71百万円の営業損失)となりました。
経常利益は、営業外費用に支払利息1億81百万円などを計上したものの、営業外収益に受取利息2億72百万円及び為替差益1億90百万円などの計上により13億79百万円と前年同期比7億78百万円(129.6%)の増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失に投資事業損失7億82百万円及び減損損失2億31百万円などを計上したものの、特別利益に固定資産売却益16億30百万円などの計上により15億12百万円と前年同期比9億27百万円(158.7%)の増益となりました。
セグメントの業績は、次のとおりであります。
なお、売上高については、セグメント間取引消去前の金額によっております。
①石炭販売事業
売上高は、販売数量の減少及び石炭価格の下落により377億47百万円と前年同期比117億76百万円(23.8%)の減収となり、セグメント利益は2億56百万円と前年同期比1億68百万円(39.6%)の減益となりました。
②石炭生産事業
売上高は、石炭代金決済レート(US$/A$)が豪ドル安となったものの、販売数量の減少及び石炭価格の下落により115億71百万円と前年同期比10億31百万円(8.2%)の減収となりました。セグメント利益は、上記石炭代金決済レートの好転に加え、リデル炭鉱における操業コストの減少などにより10億8百万円と前年同期比9億55百万円の増益となりました。
③再生可能エネルギー事業
売上高は、平成26年10月よりメガソーラーつやざきNo.3発電所が稼働したことに伴い3億4百万円と前年同期比61百万円(25.3%)の増収となり、セグメント利益は1億36百万円と前年同期比38百万円(39.9%)の増益となりました。
④飲食用資材事業
前連結会計年度末において子会社の決算期を12月から3月へ変更したことに伴い、前連結会計年度は平成26年1月から平成27年3月(15ヶ月)、当連結会計年度は平成27年4月から平成28年3月(12ヶ月)の業績を計上しております。
売上高は、決算期を変更した影響により38億90百万円と前年同期比6億78百万円(14.9%)の減収となりましたが、セグメント利益は、のれん償却費91百万円を計上したものの、営業費用の減少により4億47百万円と前年同期比62百万円(16.3%)の増益となりました。
⑤衣料品事業
本事業は、花菱縫製㈱を当連結会計年度において連結子会社化したことに伴い、新たに加わったものであり、同社は紳士服・婦人服・ワイシャツの企画・生産・販売及び受託生産事業を行っております。
当連結会計年度における売上高は26億15百万円となり、セグメント利益は、のれん償却費41百万円を計上したものの2億99百万円となりました。
なお、当連結会計年度において連結の範囲に含めているため、前連結会計年度との比較は行っておりません。
⑥施設運営受託事業
売上高は、新規運営施設の受託及び既存施設の宿泊客の増加などに伴い61億76百万円と前年同期比5億53百万円(9.8%)の増収となり、セグメント利益は、のれん償却費1億33百万円を計上したものの81百万円(前年同期は10百万円のセグメント損失)となりました。
⑦不動産事業
売上高は、前連結会計年度末に賃貸マンションを売却したことなどにより3億69百万円と前年同期比33百万円(8.2%)の減収となりましたが、セグメント利益は1億6百万円と前年同期比14百万円(16.0%)の増益となりました。
⑧港湾事業
売上高は、5億円と前年同期比43百万円(8.1%)の減収となり、セグメント利益は41百万円と前年同期比37百万円(47.7%)の減益となりました。
⑨その他(介護事業等)
売上高は、18億18百万円と前年同期比2億28百万円(11.2%)の減収となり、91百万円のセグメント損失(前年同期は44百万円のセグメント損失)となりました。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、営業活動によるキャッシュ・フローが21億51百万円の収入となったものの、投資活動によるキャッシュ・フローの支出11億93百万円及び財務活動によるキャッシュ・フローの支出16億44百万円に、現金及び現金同等物に係る換算差額6億24百万円を減算したことにより103億36百万円となりました。この結果、前年同期比13億11百万円(11.3%)の減少となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払額11億8百万円などがありましたが、税金等調整前当期純利益19億49百万円、減価償却費の計上23億42百万円などにより21億51百万円の収入となりました。この結果、前年同期比では6億34百万円の減少となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形及び無形固定資産の売却による収入25億52百万円などがありましたが、有形及び無形固定資産の取得による支出10億16百万円、連結範囲の変更を伴う連結子会社の取得による支出13億58百万円などにより11億93百万円の支出となりました。この結果、前年同期比では10億9百万円の減少となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、長期借入金の純額返済13億49百万円などにより16億44百万円の支出となりました。この結果、前年同期比では12億52百万円の増加となりました。
以上の活動によるキャッシュ・フローに、現金及び現金同等物に係る換算差額6億24百万円を減算した結果、現金及び現金同等物の期末残高は103億36百万円となりました。
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
石炭生産事業 |
10,145 |
△17.38 |
|
飲食用資材事業 |
1,751 |
△25.23 |
|
衣料品事業 |
1,346 |
― |
|
その他事業 |
825 |
△9.23 |
|
合計 |
14,069 |
△9.41 |
(注)1 金額は、製造原価によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における受注状況を示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
受注高(百万円) |
前年同期比 |
受注残高(百万円) |
前年同期比 |
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飲料用資材事業 |
2,657 |
△13.26 |
56 |
△37.15 |
|
衣料品事業 |
3,037 |
― |
288 |
― |
|
その他事業 |
1,130 |
△1.47 |
498 |
266.47 |
|
合計 |
6,825 |
62.07 |
843 |
273.43 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
石炭販売事業 |
37,747 |
△23.8 |
|
石炭生産事業 |
5,216 |
2.9 |
|
再生可能エネルギー事業 |
304 |
25.3 |
|
飲食用資材事業 |
3,879 |
△15.1 |
|
衣料品事業 |
2,615 |
― |
|
施設運営受託事業 |
6,174 |
9.9 |
|
不動産事業 |
339 |
△8.3 |
|
港湾事業 |
499 |
△8.1 |
|
その他事業 |
1,787 |
△11.4 |
|
合計 |
58,564 |
△13.8 |
(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
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金額(百万円) |
割合(%) |
金額(百万円) |
割合(%) |
|
|
新日鐵住金㈱ |
21,454 |
31.6 |
12,763 |
21.8 |
|
神鋼商事㈱ |
8,040 |
11.8 |
6,234 |
10.6 |
3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(1) 対処すべき課題
今後の経済の見通しといたしましては、先進国の堅調な経済成長とともに緩やかな回復基調が継続することが見込まれますが、中国をはじめとする新興国や資源国における景気の下振れ懸念など海外経済の動向には不確実性が残ることから、先行きの不透明感は払拭できないものと思われます。
当社グループの石炭事業を取り巻く環境につきましては、近年の新興国の需要急増を受けた新規炭鉱開発・インフラ拡張に伴い供給量が大幅に増大する一方、世界最大の消費国である中国の経済成長の鈍化や、米国におけるシェールガスの台頭などの影響により需給が緩和し、価格は低位に推移しております。しかしながら、今後もインドをはじめとしたアジア新興国の経済成長を背景とした堅調な需要の拡大が見込まれており、日本国内においても石炭火力発電所の新増設により中長期的な需要の拡大が予想されております。さらに、不採算炭鉱の閉山や生産休止といった生産調整の動きも進みつつあることなどから、将来的に石炭市況は回復に向かうことが見込まれ、中長期的に石炭は有望な事業であると考えております。
このような環境の中、当社グループといたしましては、石炭生産事業において創業来から保有する石炭関連の高いノウハウ・技術力を駆使して、現在進行中の新規プロジェクトを着実に進め、自社権益炭を拡大させるとともに、既存プロジェクトのコスト削減などにより収益性の向上に注力してまいります。
また、現在の強固な財務基盤を背景に、今後も引き続き収益の安定化・多様化を図るべく、石炭生産事業以外の分野でM&A等も含めた積極的な新規事業の育成・強化に努め、安定的な事業ポートフォリオを構築し持続的な成長・発展を進めてまいります。
当社グループにおける各事業の課題は、次のとおりであります。
①石炭販売事業
当社グループの強みである優良需要家とのネットワークを効率的に活用した営業活動を展開するとともに、顧客のニーズに対応した仕入ソースの拡大に注力いたします。あわせて、現行の石炭輸入販売等の商社ビジネスに加え、電力自由化等に対応して、より石炭利用に近い分野での新規事業の開発に取り組んでまいります。
②石炭生産事業
新興国を中心に今後も石炭需要の増加が見込めることから、良質な石炭の安定供給へ向けて、引き続きリデル炭鉱の安定操業およびコスト削減などによる収益性の向上に努めてまいります。また、インドネシアGDM炭鉱の開発を着実に実行し、新たな収益源とするとともに、出資先である豪州Square Exploration社の探査事業などを通じて、自社権益炭の拡大に取り組んでまいります。
③再生可能エネルギー事業
太陽光などの再生可能エネルギーは、コスト面や供給安定性における課題はありますが、永続的に利用可能で環境負荷低減にも貢献することから、わが国においては今後もその導入拡大が進められております。このような状況の中、現在稼動中の「メガソーラーつやざき発電所(6MW)」の効率的かつ安定的な運営に努めてまいります。
④飲食用資材事業
日本ストロー株式会社は、国内伸縮ストロー市場において圧倒的なシェアを有し、大手乳業・飲料メーカー等の優良顧客との安定的な取引基盤を有しております。主力の伸縮ストローの製造・販売については、国内市場を中心にさらなる顧客基盤の強化・拡大を目指し、製品の付加価値向上と品質安定化に努めてまいります。
なお、平成28年熊本地震により同社熊本工場の一部において被害を受けておりましたが、懸命な復旧作業に努めた結果、現在では通常生産を行っております。
⑤衣料品事業
花菱縫製株式会社は、昭和10年創業以来「イージーオーダースーツ」の先駆者として国内初の重衣料(スーツ・コート等)の工業システム化に成功し、現在、国内に5つの縫製工場を有し、商品開発から生産・販売までの国内一貫体制により事業を展開しております。今後は本事業の更なる育成・強化を推進し、収益向上を図ってまいります。
⑥施設運営受託事業
当社グループの地盤である九州地区ほか日本各地での民間企業・地方自治体などが所有する保養所・研修所その他施設を対象とした運営受託事業の拡充に取り組んでまいります。また、既存の運営受託施設については、利用者の拡大を進めるとともに、施設運営の効率化により収益向上を図ってまいります。
⑦不動産事業
現有不動産資産について、グループで展開している介護事業への転用を含め、資産の有効活用を検討してまいります。
⑧港湾事業
引き続き揚炭・荷役業務の安全操業に努めるとともに、本事業における業務受託の拡大を図ってまいります。
⑨その他事業(介護事業等)
平成26年度にスタートした介護事業は、福岡市において2棟のサービス付高齢者向け住宅を運営しております。今後は利用者の満足度を更に高めるサービスを提供し、収益の向上に取り組んでまいります。
(2) 株式会社の支配に関する基本方針
① 基本方針の内容の概要
当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、大規模買付者による大規模買付提案を受け容れて大規模買付行為に応じるか否かの判断は、最終的に株主の皆様の判断に委ねられるべきだと考えております。
ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえばステークホルダーとの良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主の皆様が最終的な決定をされるために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。
そのような提案に対して、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、株主の皆様のために、必要な時間や情報を確保するとともに、株式の大規模買付提案者との交渉などを行うこと等により、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させる必要があると考えております。
② 基本方針実現のための取組みの概要
石炭需要は今後も新興国を中心に拡大する見通しであり、当社グループは石炭販売と石炭生産の燃料事業を中核事業と位置づけて、引き続き新たな石炭権益の獲得を強力に進めております。
一方で燃料事業の業績は、石炭価格や外国為替等の外部要因の変動に大きく左右され、また昨今は、再生可能エネルギーやシェールガス等エネルギー資源を取り巻く構造変化も進んできております。
当社グループは、こうした将来のエネルギー資源ビジネスの変化に対応し、収益基盤の安定化・多様化を図るため、成長戦略として燃料事業における継続的な取り組みおよび新たなビジネスモデル構築と併せ、燃料事業以外の分野において新たな事業の柱を築くことで安定的な事業ポートフォリオを構築することが喫緊の課題と考え、新規事業の拡充を進めております。
こうした「石炭権益確保による中核事業の収益力強化」と「新規事業の育成による収益の安定化・多様化」という当社グループの成長戦略と、その実現に向けての各取り組みは、当社グループの株主価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に大きく貢献するものと確信しています。
③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針が支配されることを防止するための取組み
当社は、平成19年12月20日開催の取締役会において、「大規模買付け行為に関する対応策(買収防衛策)」(以下、「本施策」といいます。)の導入について、本施策の重要性に鑑み、有効期間を第152回定時株主総会終結のときまでとした上で決議いたしました。
その後、平成20年6月27日開催の第152回定時株主総会、平成23年6月24日開催の第155回定時株主総会、平成26年6月27日開催の第158回定時株主総会において、いずれも有効期間を3年間とする議案として上程させていただき、株主の皆様のご承認をいただきました。
本施策は、予め当社取締役会の承認を得ることなく当社株式の20%以上を取得する大規模買付け行為を行おうとする者またはグループ(以下「大規模買付け者」といいます。)に対し、当社が定める大規模買付けルールの遵守を求めて、株主の皆様に大規模買付け行為に応じるか否かの適切な判断をいただくための十分な情報および期間を確保し、大規模買付け者が大規模買付けルールを遵守しない場合や当社の企業価値、株主価値が毀損される可能性が高いと合理的理由に基づき判断されるなどの一定の場合には、当社取締役会が株主の皆様に対する責務として、対抗措置としての効果を勘案した行使条件、取得条件、行使期間等を設けた新株予約権を無償割当するなど、必要かつ相当な措置をとることができるとするものです。
なお、本施策の概要は以上の通りですが、詳細につきましては当社ホームページ上に掲載しておりますので、下記URLより「株式会社の支配に関する基本方針」をご参照ください。
(http://www.mitsui-matsushima.co.jp/news/index.php)
④ 上記③の取り組みについての取締役会の判断
当社取締役会は、上記③の取組みが、上記①の会社の支配に関する基本方針に則って策定された当社の企業価値、株主価値の向上を確保することを目的とした取組みであり、株主共同の利益を損なうものではないと考えます。
また、当社の業務執行を行う経営陣から独立した社外監査役、社外の有識者等から構成する独立委員会の勧告を尊重して対抗措置を発動することが定められていること、当社の株主総会または当社株主総会で選任された取締役で構成される取締役会によりいつでも本施策を廃止できること、対抗措置の発動、不発動、中止、停止について独立委員会の勧告要件及び当社取締役会の決議もしくは判断の合理的な客観的要件が定められていることなどから、取締役の地位の維持を目的とする恣意的な判断や発動を防止するための仕組みをもった取組みであると考えております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1)石炭事業への依存について
当社グループの事業は、①石炭販売事業、②石炭生産事業、③再生可能エネルギー事業、④飲食用資材事業、⑤衣料品事業、⑥施設運営受託事業、⑦不動産事業、⑧港湾事業、⑨その他事業から構成されておりますが、セグメント情報に見られるように当社グループの売上高において石炭販売事業及び石炭生産事業が高い比率を占めております。このため、将来において両事業の業績が著しく悪化した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2)需要及び市況の変動リスク
当社グループが取扱う石炭の販売価格及び販売数量は、経済情勢、国際市場の動向及び競合他社との競争等の影響を受けており、その変動により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、石炭の売買における需要家側と供給側との間の契約形態に関し、鉄鋼向け原料炭では四半期毎に価格が改定され、また、電力向け一般炭では交渉時期が会計年度と異なる期ズレ契約を行う方式が導入される等、多様化を見せており石炭価格が変動することがあります。これに伴い、石炭価格が期中において大きく変動した場合には、売上高を中心に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)海外情勢の変動リスク
当社グループの石炭販売事業は、その仕入を豪州、カナダ、インドネシアをはじめとする諸外国に100%依存しております。また、石炭生産事業は安定供給を目的として供給元への投資等による対応を図っております。当該諸外国における政治又は経済環境の大きな変化、あるいは法律等の変更など予期せぬ事象により、生産・販売活動等に支障が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4)為替レートの変動リスク
豪州リデル炭鉱に投資を行っておりますMITSUI MATSUSHIMA AUSTRALIA PTY.LTD.の石炭販売の決済は、米ドルで行われ、同社において豪ドルへの転換が行われております。これらは、為替予約によりリスクヘッジを行っておりますが、これにより当該リスクを完全に回避出来る保証はありません。豪ドルが急激に上昇した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社の石炭販売事業における石炭輸入販売の売上計上は、その大半が米ドル建てとなっており、急激な為替レートの変動により当社グループの売上高に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの海外連結子会社における収益・費用・資産を含む現地通貨建ての項目は、換算時の為替レートの変動により円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。この影響額は会計上の調整項目であり、海外連結子会社の業績とは無関係に発生するものであるため、当社はヘッジを行っておりません。
(5)自然災害等によるリスク
地震、風水害等により当社グループの事務所、設備、情報システム又は人員等に被害が発生した場合、又は取引先に同様の被害が発生した場合、当社グループに直接的又は間接的な影響を与える可能性があります。
特に当社グループの石炭販売事業が取扱う石炭は、豪州、カナダ、インドネシアをはじめとする諸外国より輸入しており、また、石炭生産事業の石炭生産は豪州、インドネシアで行われております。当該諸外国において大型台風や長雨による風水害及び豪雪・雪崩などの自然災害により、供給元又は投資先の生産設備などに甚大な被害を受けた場合、石炭の販売、生産数量の低下及び生産設備修復による費用増加など、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(6)法的規制等に関するリスク
当社グループは、製造物責任法、食品衛生法、個人情報保護法、旅館業法、消防法、環境、労務等に関連した法令など様々な法的規制等の遵守が求められております。当社グループは業務の遂行にあたり法令遵守に努めておりますが、万一法的規制等に抵触するような事態が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(7)訴訟等に関するリスク
当社グループは、業務の遂行にあたり法令遵守に努めておりますが、法令違反等の有無に関わらず、刑事、民事、製造物責任法、環境、労務等に関連した訴訟や法的手続きが当社グループに対し行われた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(8)固定資産の減損リスク
当社グループの既存事業に係る土地・建物等は、将来の事業の収益性や市況等の動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生する可能性があります。また、その他一部遊休の固定資産についても、順次、売却等を進めておりますが、今後の地価動向や景気動向等によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生する可能性があります。これらにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(9)繰延税金資産に関するリスク
当社グループは、将来減算一時差異等に対して、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産は、将来の課税所得に関する予測等に基づき回収可能性を検討して計上しておりますが、将来の課税所得が予測と異なり回収可能性の見直しが必要となった場合、また、税率変更を含む税制の改正等があった場合には、繰延税金資産の修正が必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(10)与信管理リスク
当社グループは、多数の取引先に対し売上債権等の信用供与を行っており、これらに対し、債権管理体制の向上、不良債権の発生防止のため「取引先管理規程」を作成し、与信管理を行っております。しかしながら、取引先の倒産等により貸倒損失が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 金利変動リスク
当社グループは、有利子負債残高の圧縮を行っているところですが、予測不能な金利上昇によるコスト増を事業活動において吸収できない場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 投資等のリスク
当社グループは、取引の円滑化等を目的として取引先の株式を保有しておりますが、株式市況の悪化等により株価が下落した場合には評価損の発生等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループは、事業戦略上の目的や事業拡大を図るために、新会社の設立や既存会社の買収等の投資を行っております。しかしながら、こうした投資先の市場もしくは地域における経済環境が悪化した場合には、期待通りの成果を上げられない可能性があります。
特に海外においては、海外石炭の安定確保を目的とした新規石炭鉱山の発掘・開発や、ジョイント・ベンチャー方式等による投資を行っております。これらの投資に際しては、長年の炭鉱経営で培ったノウハウに基づく鉱山評価、リスク分析並びに開発計画の精査等により、事業採算性の検討を行っております。しかしながら鉱山開発は不確実性を伴うため、行政手続きの遅延等による開発費用の増加や追加投資の発生、あるいは実際の埋蔵量及び採掘コスト等が想定と異なることなどにより期待した投資を回収できない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(13)資金調達に係る財務制限条項に関するリスク
当社グループは、資金調達の機動性確保及び資金効率の向上などを目的としてコミットメントライン契約を締結しておりますが、本契約には一定の財務制限条項が付されており、これに抵触した場合には期限の利益を喪失し、借入金及び利息の一括返済を求められる等により、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
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契約会社名 |
相手先 |
契約内容 |
契約期間 |
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MITSUI MATSUSHIMA |
オーストラリア連邦 |
豪州NSW州リデル炭鉱区において、Glencore社との共同事業として鉱区権をリースしております。(注)1 |
平成3年4月26日から |
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MITSUI MATSUSHIMA |
Glencore社 |
豪州NSW州リデル炭鉱区における石炭の開発・生産の共同事業(ジョイント・ベンチャー)契約 |
平成3年4月26日から |
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三井松島産業㈱ |
LIDDELL COAL MARKETING |
リデル炭鉱における製品炭の日本向け独占販売契約 |
平成27年3月16日から |
(注)1 オーストラリアにおける鉱物資源の所有権は、連邦政府及び州・準州政府に帰属し、鉱物資源を開発及び使用する権利に対してロイヤリティを支払っております。
2 法人格を持たない共同事業(Unincorporated Joint Venture)であり、事業参加者は採掘開発及び生産コスト等の操業費用、資産、負債を各社の権益比率に応じて分担し、石炭生産販売による収益及び利益を各社の権益比率に応じて分配しております。
3 LIDDELL COAL MARKETING PTY.LIMITEDは、リデル炭の販売会社であります。
記載すべき重要な研究開発活動はありません。
当社グループに関する財政状態及び経営成績の分析は以下のとおりであります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
(1) 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積もられている部分があり、資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に反映されております。これらの見積もりにつきましては、継続して評価を行い、必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらと異なる場合があります。
(2) 当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの当連結会計年度の売上高につきましては、585億64百万円と前年同期比93億92百万円(13.8%)の減収となりましたが、営業利益は10億7百万円(前年同期は2億71百万円の営業損失)、経常利益は13億79百万円と前年同期比7億78百万円(129.6%)の増益となり、親会社株主に帰属する当期純利益は15億12百万円と前年同期比9億27百万円(158.7%)の増益となりました。
①売上高
事業別の売上高につきましては、前述の「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりであります。
②営業利益
事業別の営業利益につきましては、前述の「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりであります。
③営業外損益
営業外損益につきましては、前連結会計年度の8億72百万円の収益から当連結会計年度は3億72百万円の収益となりました。受取利息及び受取配当金から支払利息を差し引いた純額は、前連結会計年度の68百万円の収益から51百万円増加し1億19百万円の収益計上となりました。これは、受取利息の増加によるものであります。持分法による投資利益は、前連結会計年度2億1百万円から1億51百万円減少し50百万円を計上しております。為替差益は、前連結会計年度5億3百万円から3億13百万円減少し1億90百万円を計上しております。
④特別損益
特別損益につきましては、前連結会計年度の2億52百万円の損失から当連結会計年度は5億69百万円の利益となりました。この主なものは、特別損失において投資事業損失7億82百万円などを計上したものの、特別利益において固定資産売却益16億30百万円(前連結会計年度は50百万円)などを計上したことによるものであります。
⑤親会社株主に帰属する当期純利益
以上の結果、税金等調整前当期純利益は19億49百万円となり、法人税、住民税及び事業税9億13百万円及び法人税等調整額△4億78百万円(利益)並びに非支配株主に帰属する当期純利益2百万円を差し引き、15億12百万円の親会社株主に帰属する当期純利益(前連結会計年度は5億84百万円)となりました。
この結果、1株当たりの当期純利益は10.91円(前連結会計年度は4.22円)となりました。
(3) 当連結会計年度の財政状態の分析
当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保及び有利子負債の圧縮等、健全な貸借対照表の維持に取り組んでおります。
(資産)
当連結会計年度末の資産合計は552億81百万円と前年同期比28億10百万円(4.8%)の減少となり、うち流動資産は、226億75百万円と前年同期比5億95百万円(2.7%)の増加となり、固定資産は326億6百万円と前年同期比34億5百万円(9.5%)の減少となりました。
①流動資産
流動資産増加の主な要因は、商品及び製品が前年同期比8億25百万円(95.2%)増加したことなどによるものであります。
②固定資産
固定資産減少の主な要因は、不動産事業の物件売却などにより、有形固定資産が24億50百万円(9.6%)減少したことなどによるものであります。
(負債)
当連結会計年度末の負債合計は223億90百万円と前年同期比12億69百万円(5.4%)の減少となり、うち流動負債は93億25百万円と前年同期比5億44百万円(6.2%)の増加、固定負債は130億65百万円と前年同期比18億13百万円(12.2%)の減少となりました。
①流動負債
流動負債増加の主な要因は、短期借入金が前年同期比4億25百万円(14.8%)増加したことなどによるものであります。
②固定負債
固定負債減少の主な要因は、資産除去債務が前年同期比9億23百万円(39.1%)減少したこと、並びに繰延税金負債が前年同期比8億98百万円(79.5%)減少したことなどによるものであります。
(純資産)
当連結会計年度末の純資産合計は328億91百万円と前年同期比15億40百万円(4.5%)の減少となりました。この主な要因は、為替換算調整勘定の減少などによりその他の包括利益累計額が前年同期比14億5百万円(29.9%)減少したことなどによるものであります。
これらの結果、当連結会計年度末の自己資本比率は前年同期比0.2%増加し、59.5%となりました。
(4) 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析
当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、前述の「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(5) 資本の財源及び資金の流動性についての分析
キャッシュ・フローにつきましては、前述の「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。