第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは「人と社会の役に立つ」という経営の基本理念のもと、いつの時代も時流に即した事業活動を通じて人と社会に貢献してまいりました。

現在は、世界的な環境保護意識の高まりを受けた脱炭素の潮流にしなやかに対応すべく、石炭生産以外の事業分野への積極投資による事業ポートフォリオの多様化を目標とした中期経営計画(2024年3月期までの5ヵ年)の確実な遂行を経営の基本方針としております。

 

  ①中期経営計画の主な数値目標

 a. 非石炭生産事業の営業利益 47 億円(2024 年3月期)
 b. ROE 8%以上(2024 年3月期)

②中期経営計画の進捗状況

a. 非石炭生産事業の営業利益

2021年3月期は、新型コロナウイルス感染症の影響で衣料品分野が大きく落ち込んだものの、2020年4月に当社グループに加わった株式会社ケイエムテイ及び三生電子株式会社による押し上げ等により、約24億円となりました。2022年3月期は引き続き新型コロナウイルス感染症による経済活動への影響が懸念されますが、衣料品分野の黒字化や、2021年2月に当社グループに加わった株式会社システックキョーワによる押し上げ効果が期待されるなど、当計画は順調に進捗しております。

b. ROE

2021年3月期は、固定資産の減損等による特別損失を計上したこと等により、当期純損失を計上したため、ROEを算出しておりません。2022年3月期についても引き続き、石炭価格の変動が当社連結業績に及ぼす影響をいち早く低減すべく、中期経営計画の前倒しでの達成を目指してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、収益性の維持・拡大と共に、株主に対する十分な利益還元を行うことを目指しており、自己資本に対する経営の効率性を表す自己資本利益率(ROE)を重視しております。

 

(3) 対処すべき課題

当社グループは長年にわたり石炭生産・石炭販売(現在では海外、特に豪州での炭鉱事業が主体)を中心としたエネルギー事業を展開してまいりました。一方で、これらの石炭関連事業は石炭の需要や価格、為替変動により大きく収益が左右されることから、石炭相場や為替変動等の影響を受けにくい事業分野への進出を経営の重要課題と位置付け、積極的なM&A投資を実施し、収益基盤の安定化・多様化に取り組んでまいりました。
 特に近年では、世界規模での環境保護意識の高まりを背景に、脱炭素社会の実現に向けた取り組みが国家・企業・投資家の枠組みを越えて加速するなど、石炭関連事業を取り巻く環境が一段と厳しさを増しております。加えて、新型コロナウイルス感染拡大は依然として終息の見通しが立っておらず、国内景気は引き続き低迷を余儀なくされることも懸念されます。

このような状況下、当社では中期経営計画の実行によって、石炭生産分野の収益に頼らない安定的かつ多面的な収益基盤を確立することを課題とし、新型コロナウイルス感染症による国内景気の低迷の影響を受ける事業については、事業構造を再構築することにより、コロナ禍でも収益を確保できる体制づくりに取り組んでまいります。
 

なお、当企業集団における各事業の課題は、次のとおりであります。

 

① エネルギー事業

(石炭販売分野)

優良需要家とのネットワークを効率的に活用した営業活動を展開するとともに、顧客ニーズに対応した新規取扱銘柄の開拓、仕入ソースの拡大に努めてまいります。

(石炭生産分野)

当面は底堅い石炭需要が見込めることから、良質な石炭を産する豪州リデル炭鉱における安定操業を通じた収益性向上に努めてまいります。また、2023年の既存鉱区終掘に伴う鉱区延長の準備を着実に進め、権益価値の最大化を目指しますが、取り巻く環境・採算性等を考慮し、早期撤退も選択肢として慎重に検討・判断をしてまいります。

(再生可能エネルギー分野)

近年、世界規模で地球温暖化などの環境問題に配慮したエネルギーの活用が進められており、太陽光をはじめとした再生可能エネルギーは国のエネルギー政策において重要な位置を占めるようになってきました。

MMエナジー株式会社は現在稼働中の「メガソーラーつやざき発電所(6MW)」の効率的かつ安定的な運営を図り、今後とも環境貢献と収益確保の両立に努めてまいります。

② 生活関連事業

(飲食用資材分野)

日本ストロー株式会社は、大手乳業・飲料メーカー等の優良顧客との間で築きあげた安定的な取引基盤をもとに、国内伸縮ストロー市場において圧倒的なシェアを誇るリーディングカンパニーです。
 近年、世界的に脱プラスチックの気運が高まる中、環境に配慮した素材を使ったストローの製造・販売を重要な取組課題と位置付け、同社は他社に先駆けてバイオマスプラスチックや海洋生分解性素材等を原料とする各種ストローの開発・量産化を進めてまいりました。今後も取引先の環境対応素材ストローに対する需要は増加を見込んでおり、いち早く需要に対応することで先行者利益を確保しつつ、国内市場を中心に更なる顧客基盤の強化・拡大を図ってまいります。

(衣料品分野)

花菱縫製株式会社は1935年の創業で、「オーダースーツ」の先駆者として国内で初めて重衣料(スーツ・コート等)の工業システム化に成功しました。現在は国内3か所に自社縫製工場を構え、商品開発から生産・販売までの全工程を国内で一貫対応しております。
 近年、オフィスウェアのカジュアル化が進むなどビジネス向けスーツに対する需要に陰りが見られていたことに加え、新型コロナウイルス感染症による緊急事態宣言等の影響により、来店者が減少しております。このような状況下、同社では当該事業年度において、新たな市場環境の中でも一定の利益水準を確保していくため、国内2工場を閉鎖、従業員数を半数以下とするなど生産体制の抜本的な見直しを行いました。今後は、顧客の消費動向に合致した商品開発や生産性の向上、Eコマースの拡大等を通じ、顧客から選ばれる企業づくりに努めてまいります。

(電子部品分野)

クリーンサアフェイス技術株式会社は、1977年に国内初のマスクブランクス専業メーカーとして創業以来、液晶パネル・有機EL・電子部品等の製造に用いられるフォトマスクの材料であるマスクブランクスの成膜加工を手掛け、国内外の有力フォトマスクメーカーに販売しております。今後は次世代通信規格5Gや人工知能(AI)などの分野で成長が期待されており、マスクブランクスに対する需要は底堅く推移すると見込んでおります。
 更なる収益性の向上に向け、品質改善による歩留まりの向上や最適な生産ラインの構築などに取り組んでまいります。

三生電子株式会社は、あらゆる電子機器に搭載され、特にスマートフォン等の無線接続機器に必要不可欠な電子部品である「水晶デバイス」の製造装置及び計測機器を製造・構築しております。同社は、水晶デバイスの製造工程のうち組立から検査まで幅広くカバーしたインラインシステムを製造可能な国内唯一の装置メーカーであり、①高い技術力、②顧客との強固なリレーション、③価格競争力を強みとしております。

足下では、5Gスマートフォンの普及や昨今の巣ごもり需要の高まり等によるパソコン・Wi-Fi機器・ワイヤレスイヤホン等の増勢など、水晶デバイスの需要は高まっております。また今後も、5Gの更なる普及や、自動車のEV化・自動運転支援機能の拡大等により、水晶デバイスの需要は更に拡大することが見込まれ、同社製品及び生産システムに対する需要は底堅く推移すると見込んでおります。今後も、水晶デバイスメーカーの旺盛な設備投資意欲に確実に応えることで、更なる企業価値の向上を図ってまいります。

(事務機器分野)  

株式会社明光商会は1960年に日本で初めてシュレッダーの製造販売を開始し、創業以来の実績と独自の技術・ノウハウにより国内オフィス用シュレッダー市場で揺るぎない地位を確立しております。現在では主力のシュレッダーや受付自動案内システムを中心に、リサイクル・環境ソリューションのご提案まで「紙」の枠を超えた事業を展開しております。
 2020年3月にタイの協力工場であるT Secure International Co., Ltd.の株式を14.9%取得しましたが、2022年3月末までに子会社化する予定であり、実質的な製販一貫体制を構築致します。これによりシュレッダー販売台数の約8割をグループ内で製造することが可能となり、これまで以上に商品の安定供給力を高めるとともに、製造技術を確実にグループ内で維持・発展させることにより、オフィス用シュレッダー市場での更なるシェア拡大を目指します。

当該事業年度初頭においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を機としたテレワークの普及により、オフィス用事務機器に対する需要の減少が一部で見受けられました。しかしながら、足下ではテレワークからオフィス出社への回帰、自治体・金融機関等における「3密」回避に向けた来庁・来店受付体制の見直しの動き、及び情報セキュリティに対する企業・個人の意識の高まり等により、主力商品であるシュレッダーや受付自動案内システムの需要は拡大していく見通しです。今後も市場環境を慎重に見極めながら、需要状況に応じた商品開発や組織体制を構築することが課題と認識しております。

(ペット分野)

株式会社ケイエムテイは、予防医学に基づいた高品質プレミアムペットフードの企画・販売を行っておりま す。同社は、ヒューマングレードの原材料を使用、添加物・着色料・副産物を不使用とするなど、ペットの健康 に配慮した商品を展開していることから、全国のペットブリーダー・動物病院からも高い支持を獲得しており、 高品質プレミアムペットフードの市場において強いブランド力と高いシェアを有しております。

今後もペットの「家族化」が一段と進展する中で、高品質プレミアムペットフードの企画・販売を通じ、ペットと共に暮らす心豊かな社会への貢献を目指してまいります。

(住宅関連部材分野)

株式会社システックキョーワは、ドアストッパーや耐震ラッチ等の住宅関連部材の企画・製造・販売を行って おります。同社は、企画から金型・成形・組立まで、自社及びタイ現地法人で一貫生産を行い、大手住宅・建材 メーカーとも直販取引による強固な取引関係を構築し、業界内で高いシェアを有しております。

足下では、新型コロナウイルス感染症の影響により、住宅着工に関する経済指標の落ち込みも一時的に見られ ますが、将来的には底堅く推移すると見込んでおり、引き続き住宅関連部材市場におけるプレゼンスを維持・向上していけるものと考えております。また、明光商会のシュレッダーへの軽量筺体やキャスターの提供など、グループ会社との協業によるシナジー創出も図ってまいります。

(介護分野)

MMライフサポート株式会社は、福岡市において2棟のサービス付き高齢者向け住宅の運営と通所介護等の介護事業を行っております。立地利便性に優れた住宅は高い入居率を維持している一方で、従業員の確保やサービス内容に見合った料金体系の構築などを課題として認識しております。

また所有施設においては、居住者の外部接触を必要最低限度に抑制するなどの新型コロナウイルスの感染防止対策を取っております。今後も利用者の健康増進と更なる満足度向上に繋がるサービスを提供し地域社会への貢献を果たしてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

 

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクには、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

 

(1)需要及び市況の変動リスク

当社グループが取扱う石炭の販売価格及び販売数量は、経済情勢、国際市場の動向及び競合他社との競争等の影響を受けており、その変動により当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、石炭の売買における需要家側と供給側との間の契約形態に関し、鉄鋼向け原料炭では四半期毎に価格が改定され、また、電力向け一般炭では交渉時期が会計年度と異なる期ズレ契約を行う方式が導入される等、多様化を見せており石炭価格が変動することがあります。これに伴い、石炭価格が期中において大きく変動した場合には、売上高を中心に当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2)海外情勢の変動リスク

当社グループの石炭販売分野は、その仕入を豪州、インドネシアをはじめとする諸外国に100%依存しております。また、石炭生産分野は安定供給を目的として供給元への投資等による対応を図っております。当該諸外国における政治又は経済環境の大きな変化、供給元の操業上の事故及び労働争議、あるいは法律等の変更など予期せぬ事象により、生産・販売活動等に支障が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)為替レートの変動リスク

豪州リデル炭鉱に投資を行っておりますMITSUI MATSUSHIMA AUSTRALIA PTY.LTD.の石炭販売の決済は、米ドルで行われ、同社において豪ドルへの転換が行われております。これらは、為替予約によりリスクヘッジを行っておりますが、これにより当該リスクを完全に回避出来る保証はありません。豪ドルが急激に上昇した場合、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社グループの石炭販売分野における石炭輸入販売の売上計上は、その大半が米ドル建てとなっており、急激な為替レートの変動により当社グループの売上高に影響を及ぼす可能性があります。
 当社グループの海外連結子会社における収益・費用・資産を含む現地通貨建ての項目は、換算時の為替レートの変動により円換算後の価値が影響を受ける可能性があります。

 

(4)自然災害等によるリスク

地震、風水害等により当社グループの事務所、設備、情報システム又は人員等に被害が発生した場合、又は取引先に同様の被害が発生した場合、当社グループに直接的又は間接的な影響を及ぼす可能性があります。
 特に当社グループの石炭販売分野が取扱う石炭は、豪州、インドネシアをはじめとする諸外国より輸入しており、また、石炭生産分野の石炭生産は豪州、インドネシアで行われております。当該諸外国において大型台風や長雨による風水害及び豪雪・雪崩などの自然災害により、供給元又は投資先の生産設備などに甚大な被害を受けた場合、石炭の販売、生産数量の低下及び生産設備修復による費用増加など、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)法的規制等に関するリスク

当社グループは、製造物責任法、食品衛生法、個人情報保護法、消防法、環境、労務等に関連した法令など様々な法的規制等の遵守が求められております。当社グループは業務の遂行にあたり法令遵守に努めておりますが、万一法的規制等に抵触するような事態が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)技術革新によるリスク

当社グループの展開する電子部品分野の液晶パネル・有機EL・電子部品等の市場は、技術変化と技術標準が急速に進展することを特徴としております。そのため、こうした変化に適切に対応できなかった場合、電子部品分野の製品の陳腐化、代替製品の出現などにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(7)訴訟等に関するリスク

当社グループは、業務の遂行にあたり法令遵守に努めておりますが、法令違反等の有無に関わらず、刑事、民事、製造物責任法、環境、労務等に関連した訴訟や法的手続きが当社グループに対し行われた場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)固定資産の減損リスク

当社グループの既存事業に係る土地・建物等は、将来の事業の収益性や市況等の動向によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生する可能性があります。また、その他一部遊休の固定資産についても、順次、売却等を進めておりますが、今後の地価動向や景気動向等によっては、固定資産の減損会計の適用に伴う損失処理が発生する可能性があります。これらにより、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)繰延税金資産に関するリスク

当社グループは、将来減算一時差異等に対して、繰延税金資産を計上しております。繰延税金資産は、将来の課税所得に関する予測等に基づき回収可能性を検討して計上しておりますが、将来の課税所得が予測と異なり回収可能性の見直しが必要となった場合、また、税率変更を含む税制の改正等があった場合には、繰延税金資産の修正が必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)与信管理リスク

当社グループは、多数の取引先に対し売上債権等の信用供与を行っており、これらに対し、債権管理体制の向上、不良債権の発生防止のため「取引先管理規程」を作成し、与信管理を行っております。しかしながら、取引先の倒産等により貸倒損失が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (11) 金利変動リスク

当社グループは、有利子負債残高の圧縮を行っているところですが、予測不能な金利上昇によるコスト増を事業活動において吸収できない場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 (12) 投資等のリスク

当社グループは、取引の円滑化等を目的として取引先の株式を保有しておりますが、株式市況の悪化等により株価が下落した場合には評価損の発生等により、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 また、当社グループは、事業戦略上の目的や事業拡大を図るために、新会社の設立や既存会社の買収等の投資を行っております。しかしながら、こうした投資先の市場もしくは地域における経済環境が悪化した場合には、期待通りの成果を上げられない可能性があり、取得した資産やのれんの減損損失発生などにより当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
 特に海外においては、海外石炭の安定確保を目的とした新規石炭鉱山の発掘・開発や、ジョイント・ベンチャー方式等による投資を行っております。これらの投資に際しては、長年の炭鉱経営で培ったノウハウに基づく鉱山評価、リスク分析並びに開発計画の精査等により、事業採算性の検討を行っております。しかしながら鉱山開発は不確実性を伴うため、行政手続きの遅延等による開発費用の増加や追加投資の発生、あるいは実際の埋蔵量及び採掘コスト等が想定と異なることなどにより期待通りに投資を回収できない場合、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(13)資金調達に係る財務制限条項に関するリスク

当社グループは、資金調達の機動性確保及び資金効率の向上などを目的としてコミットメントライン契約及びタームローン契約を締結しておりますが、本契約には一定の財務制限条項が付されており、これに抵触した場合には期限の利益を喪失し、借入金及び利息の一括返済を求められる等により、当社グループの財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(14)新型コロナウイルス感染症の流行によるリスク

新型コロナウイルスの感染症拡大により、当社グループの生産体制、営業活動等の事業活動の継続に支障が生じた場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。当社グループでは、事業所や生産工場等の各拠点における感染防止対策の徹底や、テレワークによる感染機会の抑制に対応した制度の導入等により、感染防止策を講じてまいります。 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

 当連結会計年度の業績につきましては、生活関連事業における株式会社ケイエムテイ(ペット分野)、三生電子株式会社(電子部品分野)及び株式会社システックキョーワ(住宅関連部材分野)の子会社化による増収があったものの、エネルギー事業の石炭販売分野における石炭価格の下落などにより、売上高は57,378百万円と前年同期比9,218百万円(13.8%)の減収となりました。
 営業利益は、エネルギー事業の石炭生産分野における石炭価格の下落などにより、1,946百万円と前年同期比794百万円(29.0%)の減益となりました。
 経常利益は、営業外費用に支払利息177百万円を計上したものの、営業外収益に為替差益561百万円及び雇用調整助成金319百万円を計上したことなどにより、3,020百万円と前年同期比24百万円(0.8%)の増益となりました。
 親会社株主に帰属する当期純損益は、特別損失に減損損失3,921百万円及び投資事業損失692百万円を計上したこと並びに税金費用1,052百万円を計上したことなどにより、3,035百万円の純損失(前年同期は2,292百万円の純利益)となりました。

 

  セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
 なお、売上高については、セグメント間取引消去前の金額によっております。

 

(エネルギー事業)
 売上高は、石炭販売分野における石炭価格の下落などにより、32,985百万円と前年同期比8,025百万円(19.6%)の減収となりました。セグメント利益は、石炭生産分野における石炭価格の下落などにより、1,612百万円と前年同期比1,679百万円(51.0%)の減益となりました。

 

(生活関連事業)
 売上高は、前連結会計年度末における株式会社エムアンドエムサービスの株式売却並びに当連結会計年度における新型コロナウイルス感染拡大の影響による衣料品分野での販売減少などにより、23,080百万円と前年同期比1,135百万円(4.7%)の減収となったものの、セグメント利益は、株式会社ケイエムテイ(ペット分野)、三生電子株式会社(電子部品分野)及び株式会社システックキョーワ(住宅関連部材分野)の子会社化などにより、1,572百万円と前年同期比769百万円(95.9%)の増益となりました。
 
(その他の事業)
 売上高は1,341百万円と前年同期比31百万円(2.4%)の増収となり、セグメント利益は145百万円と前年同期比86百万円(149.0%)の増益となりました。 

 

当社グループの財政状態は、次のとおりであります。

 

(資産)

  資産合計は70,618百万円となり、前連結会計年度末に比べ7,462百万円(11.8%)の増加となりました。主な要因は、有形固定資産の減少などによる固定資産の減少433百万円(1.4%)があったものの、現金及び預金の増加などによる流動資産の増加7,896百万円(24.0%)によるものであります。

 

(負債)

  負債合計は40,330百万円となり、前連結会計年度末に比べ10,176百万円(33.7%)の増加となりました。主な要因は、長期借入金の減少などによる固定負債の減少1,243百万円(7.7%)があったものの、短期借入金の増加などによる流動負債の増加11,420百万円(81.2%)によるものであります。

 

(純資産)

 純資産合計は30,287百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,713百万円(8.2%)の減少となりました。主な要因は、為替換算調整勘定の増加などによるその他の包括利益累計額の増加882百万円(-%)があったものの、親会社株主に帰属する当期純損失の計上などによる株主資本の減少3,674百万円(10.8%)によるものであります。

 

② キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は19,293百万円となり、前連結会計年度末に比べ9,105百万

  円(89.4%)増加しました。当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであ

  ります。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純損失1,967百万円、法人税等の支払1,825百万円などがありましたが、減損損失の計上3,921百万円、売上債権の減少2,472百万円、減価償却費の計上1,964百万円などにより6,807百万円の収入となりました。この結果、前年同期比では4,519百万円の増加となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の減少3,362百万円がありましたが、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出4,165百万円、有形及び無形固定資産の取得による支出1,090百万円、投資有価証券の取得による支出952百万円などにより2,568百万円の支出となりました。この結果、前年同期比では5,153百万円の増加となりました。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払650百万円がありましたが、短期借入金の純額借入5,547百万円などにより4,259百万円の収入となりました。この結果、前年同期比では553百万円の減少となりました。

 

以上の活動によるキャッシュ・フローに、現金及び現金同等物に係る換算差額607百万円を加算した結果、現金及び現金同等物の期末残高は19,293百万円となりました。

 

 

③ 生産、受注及び販売の実績
a. 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

エネルギー事業

8,821

△11.0

生活関連事業

8,717

26.6

合計

17,539

4.4

 

(注)1 金額は、製造原価によっており、セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b. 受注実績

当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比
(%)

受注残高(百万円)

前年同期比
(%)

エネルギー事業

生活関連事業

16,520

171.4

6,952

合計

16,520

165.7

6,952

 

(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

c. 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前年同期比(%)

エネルギー事業

32,919

△19.7

生活関連事業

23,074

△4.7

その他の事業

1,305

0.2

全社(共通)

79

△3.9

合計

57,378

△13.8

 

(注)1 セグメント間取引については、相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

当連結会計年度

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

日本製鉄㈱

13,763

20.6

14,809

25.8

神鋼商事㈱

7,066

10.6

 

3 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

4 当連結会計年度における神鋼商事㈱の販売実績及び総販売実績に対する割合は、100分の10未満であるため、記載を省略しております。

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

① 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

なお、新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表 注記事項(追加情報)」に記載のとおりであります。

 

② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a. 当連結会計年度の経営成績についての分析

当連結会計年度の経営成績につきましては、石炭価格の下落や衣料品分野における販売数量の減少等により、売上高、営業利益が前年同期比で減少いたしました。また固定資産の減損等による特別損失を計上したことにより、親会社株主に帰属する当期純損失は3,035百万円となりました。

 

b. 当連結会計年度の財政状態についての分析

当連結会計年度末の現金及び預金から借入金と社債の金額を控除したネット現預金は1,318百万円と、前年同期比442百万円の増加となり、引き続き実質無借金を維持しております。加えて、自己資本比率も42.8%と高水準であることから、経営者として財務の健全性に問題はないと認識しております。

 

c. 経営成績に重要な影響を与える要因についての分析

当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、前述の「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

d. 資本の財源及び資金の流動性についての分析

当連結会計年度の経常利益に支払利息、減価償却費及びのれん償却額を足し戻したEBITDAは5,768百万円と確実にキャッシュを創出しており、現時点で資金流動性に対する懸念はないと認識しております。なお、銀行団と借入極度額を5,000百万円とするコミットメントライン契約等を締結しており、不測の事態にも対応できる態勢となっております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

 

契約会社名

相手先

契約内容

契約期間

MITSUI MATSUSHIMA
AUSTRALIA PTY.LTD.
(連結子会社)

オーストラリア連邦
NSW州政府

豪州NSW州リデル炭鉱区において、Glencore社との共同事業として鉱区権をリースしております。(注)1

1991年4月26日から

MITSUI MATSUSHIMA
AUSTRALIA PTY.LTD.
(連結子会社)

Glencore社

豪州NSW州リデル炭鉱区における石炭の開発・生産の共同事業(ジョイント・ベンチャー)契約
権益比率は、
Glencore社67.5%、
MITSUI MATSUSHIMA
AUSTRALIA PTY.LTD.32.5%
(注)2

1991年4月26日から

三井松島産業㈱

(連結子会社)

LIDDELL COAL MARKETING
PTY.LIMITED

リデル炭鉱における製品炭の日本向け独占販売契約
(注)3

2015年3月16日から

 

(注)1 オーストラリアにおける鉱物資源の所有権は、連邦政府及び州・準州政府に帰属し、鉱物資源を開発及び使用する権利に対してロイヤリティを支払っております。

2 法人格を持たない共同事業(Unincorporated Joint Venture)であり、事業参加者は採掘開発及び生産コスト等の操業費用、資産、負債を各社の権益比率に応じて分担し、石炭生産販売による収益及び利益を各社の権益比率に応じて分配しております。

3 LIDDELL COAL MARKETING PTY.LIMITEDは、リデル炭の販売会社であります。

 

 

(株式取得による会社の買収)

当社は、2021年1月21日開催の取締役会において、株式会社システックキョーワの発行済株式100%を取得し、同社を子会社化することについて決議いたしました。また、同日付で株式譲渡契約を締結し、当該譲渡契約に基づき2021年2月1日に同社の全株式を取得しております。

詳細につきましては、「 第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(企業結合等関係)」をご参照ください。

 

(会社分割)

当社は、2021年6月4日開催の取締役会において、2021年8月1日を効力発生日(予定)として、長崎地区に所有する資産及びその管理事業を、当社の完全子会社である三井松島リソーシス株式会社に承継させる会社分割を行うことを決議いたしました。

詳細につきましては、「 第5 経理の状況 2 財務諸表等 注記事項(重要な後発事象)」をご参照ください。

 

5 【研究開発活動】

記載すべき重要な研究開発活動はありません。