文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
(1)経営方針
当社は「建築の工業化」を企業理念に昭和30年に創業し、住宅の需要拡大とともにプレハブ住宅メーカーとして成長してきました。さらに、お客様ニーズに対応した多角化を推進し「人・街・暮らしの価値共創グループ」へと成長してきました。
そして、創業50周年にあたる平成17年度に、新経営ビジョン「心を、つなごう」を掲げるとともに、新しいグループシンボル「エンドレスハート」を策定、お客様とともに新たな価値を創り、活かし、高めることで人が心豊かに生きる社会の実現を目指す複合事業体として、「共に創る。共に生きる。」をシンボルメッセージに100周年に向けて新たなスタートを切りました。
当社グループの事業領域は、戸建住宅・賃貸住宅・マンション・リフォームを中心とした「Housing」、商業施設・物流施設・医療介護施設・不動産開発・環境エネルギー等の「Business」、ホテル・ホームセンター・フィットネスクラブ等の「Life」と、多様な分野に広がっています。幅広い事業活動を行う中で、当社グループが一体となってお客様一人ひとりとの絆を大切にし、生涯にわたり喜びを分かち合えるパートナーとなって永遠の信頼を育んでいく所存です。
創業者 石橋信夫は生涯、日本のため、社会のために、何をすれば良いのかを考え続け、事業を通じて人を育て、社会を発展させていくことが、企業経営の根本であると説き続けました。これからの未来も、私たち一人ひとりが、原点を忘れることなく継承を重ね、成熟した日本でのさらなる成長を推進し、無限の可能性が広がる世界市場の開拓を進め、サステナブルな社会を実現するための限りない挑戦を続けていきます。
(2)中期的な経営指標・経営戦略
当社グループは、平成30年度を最終年度とする3ヶ年計画「大和ハウスグループ第5次中期経営計画」において、短・中期的な成長力強化と将来の成長に向けた布石を打つとともに、今後の環境変化に対応できる経営基盤の整備に向けた、下記8項目を基本方針に掲げ、平成30年度に売上高4兆円、営業利益3,540億円、親会社株主に帰属する当期純利益2,370億円、ROE10%以上を目指していきます。
①国内需要の取り込みによるさらなるコア事業の拡大
東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた堅調な国内の不動産・建築需要の取り込みを行い、さらなるコア事業の拡大を図ります。
②不動産開発への積極投資
成長ドライバーである賃貸住宅・商業施設・事業施設を中心に海外を含めた不動産投資を、当初7,000億円の計画から7,200億円に増額し、さらなる事業規模拡大を図ります。
③海外展開の加速
安定的な成長が見込める米国や豪州等の先進国や、中長期的な成長が見込めるASEANを重点エリアとした事業展開に加え、昨年買収した海外子会社の貢献などにより、海外事業の売上高を2,700億円へ拡大していきます。
④プラス1、プラス2ビジネスの創出
コア事業の顧客資源の活用や新たな顧客基盤の拡大による、プラス1、プラス2ビジネスの創出を図っていきます。
⑤将来のコア事業の育成
今後ますます社会的にニーズが高まると思われる「中古住宅事業」「ヒューマン・ケア事業」「アコモデーション事業」等を中心に将来のコア事業として育成していきます。
⑥規模拡大に対する人財基盤の強化
多様な人財が活躍できる環境整備により、人財基盤の強化を図っていきます。
⑦ものづくり基盤の強化による生産性の向上
ものづくりのさらなる効率化により、生産性の向上を図っていきます。
⑧経営効率と財務健全性の維持
財務の健全性を維持しながら、株主資本の有効な活用により株主価値の持続的な成長を図っていきます。
(3)経営環境及び対処すべき課題
今後のわが国経済については、雇用情勢・所得環境の改善が続く中で、各種政策の効果もあり、緩やかな回復が続くことが期待されます。一方で、米国や欧州の政治動向やそれに伴う金融市場の動向・通商政策等の不確実性が国内景気に悪影響を与えることも懸念され、楽観視できない状況が続くものと見られます。
当業界においては、住宅市場では、人口減少による新設住宅着工戸数の減少が中長期的に見込まれ、また今後予定されている消費増税後には、これまでの増税時と同様に市場全体が冷え込むことが懸念されます。一般建設市場では、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて、引き続き高水準な建設需要が見込まれる一方で、建設資材価格や労働力需給の動向には引き続き注視していく必要があります。
このような経済状況の中で当社グループは、平成30年度を最終年度とする3ヶ年計画「大和ハウスグループ第5次中期経営計画」に基づき、将来の環境変化に備えつつ、幅広い領域の多様な収益源を活かし、計画達成を目指していきます。
当社グループの事業等に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。なお、本項において将来に関する事項が含まれていますが、当該事項は当連結会計年度末現在において判断したものです。
(1)法的規制等に関するリスク
当社グループは、国内、海外を問わず、建設・不動産事業をはじめ多種多様な事業を行っており、国内においては会社法、金融商品取引法、建築・不動産関連法令、環境関連法令、各種業法等、海外においてはそれぞれの国・地域の法令・規制の適用を受けるため、当社グループの事業に関連する法令・規制は多岐にわたっています。
これらの法令等を含めコンプライアンスが遵守されるよう役職員に対し、研修等を通じ徹底を図っていますが、もし徹底が十分でなく適用法令等の違反が発生した場合には、処罰、処分その他の制裁を受けたり、当社グループの社会的信用やイメージが毀損したりといったことで、当社グループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、特に建設業法や宅建業法等をはじめ有資格者の選任・配置が義務づけられている場合については、適法に事業活動ができるようその確保に努めていますが、それらが十分に確保できなかった場合には、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
さらに、国内、海外を問わず、これらの法令・規制等が改廃されたり、新たな法的規制が設けられたりといった場合には、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2)個人情報等の漏洩等に関するリスク
当社グループは、多数のお客様の個人情報をお預かりしている他、様々な経営情報等を保有しています。これらの情報の管理については、グループ各社において情報管理に関するポリシーや事務手続等を策定し役職員等に対する教育・研修等により情報管理の重要性の周知徹底、セキュリティ対策等を行っています。
しかしながら、これらの対策にもかかわらず重要な情報が外部に漏洩した場合には、当社グループの社会的信用等に影響を与え、その対応のための多額の費用負担やブランド価値の低下により業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(3)競合に関するリスク
当社グループは、建設・不動産事業をはじめとする様々な事業を行っており、これらの各事業において、競合会社との間で競争状態にあります。したがって、当社グループが、商品の品質や価格、サービスの内容、営業力等の観点から、これらの競合会社との競争において優位に立てない場合、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(4)事業戦略・グループ戦略に関するリスク
当社グループは、事業戦略上、必要に応じて企業や事業の買収、組織再編等を行っています。
しかしながら、企業や事業の買収、組織再編等が想定どおりに進行せず、グループ会社間におけるシナジー効果が期待通りの成果をもたらさないことなどにより、事業戦略上想定した利益が達成できず業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(5)海外事業に関するリスク
当社グループは、海外事業において、急激なインフレーションや為替相場の変動、政治・経済情勢の不確実性による内乱、暴動、戦争、訴訟リスク、外交関係の悪化や法令上の制約等による事業遂行・代金回収の遅延、不能、送金の制約等が発生するリスク、不動産引き締め政策等の法制度の改正や政策の変更による購買意欲減退のリスク等を負っています。したがって、これらのリスクが発生した場合には、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6)協力会社・委託先への依存に関するリスク
当社グループは、その提供する商品、建物及びサービス等について、当社グループの役職員等が直接実施する場合を除いては、一定の技術を保有する協力会社及び委託会社へ発注しています。
したがって、協力会社等の予期せぬ業績不振や事故等により事業を継続できなくなるなどの不測の事態が発生した場合は、商品・サービス等の提供遅延やお客様への損害賠償等が発生する可能性もあり、その場合には、当社グループの業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7)安全・環境に関するリスク
当社グループは、事業を行うに際し工場、建設現場等を多数有しているため、特に安全、環境面を最優先に配慮、対策のうえ事業を行っています。しかしながら、これらの配慮、対策にもかかわらず現場事故、環境汚染等の事故等が発生した場合には、人的・物的な被害等により業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8)自然災害等に関するリスク
当社グループは、国内及び海外に事務所・工場・研究開発等の施設を展開しており、地震、台風、津波、火山の噴火等の大規模な自然災害の発生により、従業員や施設・設備等への直接的な被害のほか、情報システムや通信ネットワーク、流通・供給網の遮断・混乱等による間接的な被害を受ける可能性があります。上記のような被害が発生した場合には、これらの回復費用や事業活動の中断等による損失、またお客様の所有建物に対する点検や応急処置の実施、その他社会的な支援活動を行うための費用等が発生し、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(9)金利の上昇に関するリスク
市中金利の上昇や当社の格下げによる金利の上昇により、資金調達コストの上昇を招き、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、融資を利用して土地や建物を取得するお客様にとっては、市中金利の上昇によって支払総額の増加につながることにより需要が減退する可能性があり、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(10)不動産を含む資産の価値下落に関するリスク
当社グループは、国内および海外において不動産の取得、開発、販売等の事業を行っており、不動産市況が悪化し地価の下落、賃貸価格の下落が生じた場合には、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
また、その場合には、当社グループが保有する不動産の評価額について引き下げを行う必要が生ずる可能性があります。
さらに、当社グループが所有する不動産以外の棚卸資産や有形固定資産、のれんなどの無形固定資産、投資有価証券等の投資その他の資産についても、評価額について引き下げを行う必要が生ずる可能性があり、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(11)原材料・資材価格・人件費等の高騰に関するリスク
原材料・資材価格・人件費等の高騰は仕入価格や工事原価の上昇を招きますが、売上価格に転嫁できない場合は、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(12)賃貸等不動産における空室及び賃下げに関するリスク
当社グループは、入居者獲得の競争の激化等により、入居者や賃料が計画通りに確保できなくなる可能性があります。既存テナントが退去した場合、代替テナントが入居するまでの空室期間が長期化し、不動産の稼働率が大きく低下する場合もあります。その場合、代替テナント確保のため賃料水準を下げることもあり、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(13)退職給付費用に関するリスク
当社グループは、株式市場その他の金融市場が今後低迷した場合等に、年金資産の価値の減少や、退職給付債務の見直しによる数理計算上の差異等の発生により、年金に関する費用が増加する可能性があります。また、追加的な年金資産の積み増しを要するなどにより、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(14)不動産開発事業に関するリスク
当社グループは、プロジェクトの完了までに多額の費用と長い期間を要する不動産開発事業を行っており、プロジェクト進行中において、様々な事由により、想定外の費用発生、プロジェクトの遅延もしくは中止を余儀なくされる場合があり、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(15)住宅関連政策・税制の変更に関するリスク
住宅ローンの金利優遇措置、太陽光発電システム補助金制度等の住宅需要刺激策の変更もしくは廃止により、住宅需要が減退し、当社グループの住宅関連事業に影響を与える可能性があります。また、税制変更による消費税率等引き上げなどにより、お客様の税負担が増加した場合には、戸建住宅等の購買需要が減退する可能性があり、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(16)品質保証等に関するリスク
当社グループの住宅関連事業は、お客様の満足度を高めるために長期保証システムを提供するとともに、品質管理にも万全を期していますが、長期にわたるサポート期間の中で、予期せぬ事情により重大な品質問題が発生した場合には、業績等に悪影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりです。
1.財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の持ち直しや雇用・所得環境の改善が持続するなど、緩やかな回復傾向が続いてきました。
当業界においては、住宅市場は、新設住宅着工戸数で持家・貸家・分譲マンションがそれぞれ減少し、住宅全体でも前年比マイナスとなるなど、低調な推移となりました。一般建設市場は、建築着工床面積で病院や学校等が減少したものの、倉庫や工場等でプラスとなり、非住宅全体では堅調に推移してきました。
このような経済状況の中で、当社グループは平成30年度を最終年度とする3ヶ年計画「大和ハウスグループ第5次中期経営計画」に基づき、国内需要の取り込みによるコア事業の拡大を図るとともに、不動産開発投資を積極的に行ってきました。また、海外への事業展開の一環として、米国において戸建住宅の販売等を行う「Stanley-Martin Communities, LLC」の持分を取得し、グループ会社としました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は3,795,992百万円(前連結会計年度比8.1%増)、営業利益は347,141百万円(前連結会計年度比11.9%増)、経常利益は344,593百万円(前連結会計年度比14.7%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は236,357百万円(前連結会計年度比17.2%増)となりました。
セグメント別の概況は次のとおりです。
① 戸建住宅事業
戸建住宅部門では、お客様の住まいづくりに真摯に向き合い地域に密着した事業展開を推進し、販売の拡大に努めてきました。
注文住宅では、持続型の耐震性能と外張り断熱による快適性、2m72cmの高い天井がもたらす大空間のゆとりを実現する戸建住宅商品「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」、3・4・5階建戸建住宅商品「skye(スカイエ)」の販売に注力し、戸建住宅に加えて賃貸併用住宅、店舗併用住宅等へと提案の幅を拡大し事業を推進してきました。さらに、デザインや仕様にこだわりを持つお客様向けに、上質で最高級の木造フルオーダーの家づくりプロジェクト「PREMIUM GranWood(プレミアムグランウッド)」をスタートさせました。
また、共働き世帯の増加を背景とした家事の時間的・心理的負担を軽減する戸建住宅提案「家事シェアハウス」や、再配達の軽減を図る新型宅配ボックス「D's box(ディーズボックス)」の販売を推進し、社会的な課題の解決に貢献する取り組みを強化してきました。さらに、戸建住宅のIoT化を進め、様々な住宅設備や家電をインターネットにつなげることで、より一層利便性が高く豊かな暮らしを提供することを目指すコネクテッドホーム(※)ブランド「Daiwa Connect(ダイワコネクト)」プロジェクトをスタートし、今後の提案の拡大・強化に向けた取り組みを開始しました。
以上の結果、当事業の売上高は385,369百万円(前連結会計年度比1.3%減)、営業利益は21,566百万円(前連結会計年度比11.8%増)となりました。
※暮らしから取得できるデータを活用し、省エネだけでなく家事の効率化や健康への配慮等幅広い価値を提供する住まい。
② 賃貸住宅事業
賃貸住宅部門では、土地診断からプランニング、設計、建築、経営サポートにいたる総合力を活かした土地の有効活用の提案に努めてきました。
特に、3階建や中高層賃貸住宅への取り組みを強化するなど、大型物件の受注拡大を図ってきました。
さらに、大和リビング株式会社が管理する当社賃貸住宅のご入居者様を対象に、ドッグハウス付賃貸併用分譲住宅商品「SEJOUR DD-1(セジュール ディーディー・ワン)」を発売するなど、新たな商品の開発にも取り組んできました。
管理事業では、大和リビング株式会社において、賃貸住宅のご入居者様に提供している「選べるサービスD-room+」に、電子書籍が読めるサービスや映画が楽しめるサービス等のコンテンツを新たに加えるなど、ご入居者様のライフスタイルに合わせた多様なサービスを充実させることで、高い入居率を引き続き維持してきました。
以上の結果、当事業の売上高は1,030,834百万円(前連結会計年度比5.5%増)、営業利益は106,683百万円(前連結会計年度比13.1%増)となりました。
③ マンション事業
マンション部門では、社会やお客様にとって付加価値の高いマンションの供給に努めてきました。
首都圏での販売においては、「プレミストひばりが丘(※1)」(東京都)や、「プレミスト代々木公園」(東京都)が、利便性の高さや立地周辺の自然環境に対して好評を博し、いずれも販売が順調に推移してきました。また「プレミスト湘南辻堂(※2)」(神奈川県)は、IoT技術とAIを活用したスマートウェルネスサービス(※3)や生活利便性の高い立地が好評を博し、第1期120戸を全戸即日申込登録いただきました。
また、大型商業施設と直結する分譲マンション「ザ・タワーズフロンティア札幌(※4)」の販売を開始するなど地方都市における販売にも注力してきました。
株式会社コスモスイニシアにおいては、一棟投資用不動産を保有されている不動産オーナー様、または購入を検討されているお客様に向けて、AIによる不動産価値の将来予測と投資プランシミュレーションが行える不動産業界初のサービス「VALUE AI(バリューアイ)」の提供を開始するなど、新たな取り組みを推進してきました。
管理事業では、大和ライフネクスト株式会社において、PC・スマートフォン・タブレット等を利用してwebにて理事会を開催できるシステム「Web理事会サービス」の提供を開始するなど、ご入居者様へのサービス向上に努めてきました。
以上の結果、当事業の売上高は285,051百万円(前連結会計年度比8.4%増)、営業利益は13,328百万円(前連結会計年度比0.8%減)となりました。
※1.当社、株式会社コスモスイニシアの共同事業。
※2.当社、神奈川中央交通株式会社、株式会社長谷工コーポレーションの共同事業。
※3.IoT技術およびAIと、スポーツクラブNAS株式会社が監修する運動メニュー提案等のソフトサービスを融合した、ヘルスプロモーションサービス。
※4.当社、住友不動産株式会社、株式会社大京の共同事業。
④ 住宅ストック事業
住宅ストック部門では、当社施工の戸建・賃貸住宅を所有されているオーナー様に対し、インスペクション(点検・診断)を通じたリレーションの強化や保証期間延長のためのリフォーム提案を強化するなど、受注拡大を図ってきました。さらに、法人施設のリフォームやメンテナンスの提案への取り組みを開始し、業容の拡大を図ってきました。
そして新たに、当社グループ各社が個別に展開してきた住宅ストック事業の情報を集約し、お客様の状況に応じたリフォームや買取再販等の提案を行うため、グループ統一の新ブランド「Livness(リブネス)」を立ち上げました。
以上の結果、当事業の売上高は112,148百万円(前連結会計年度比6.2%増)、営業利益は13,228百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりました。
⑤ 商業施設事業
商業施設部門では、テナント企業様の事業戦略に対応した適切な出店計画の提案や、エリアの特性を活かしたバリエーション豊富な企画提案を行ってきました。また、市街地開発や大型物件への取り組みに注力するとともに、投資用不動産の購入を検討されているお客様に向けて当社で土地取得・建物建築・テナントリーシングまで行った物件を販売するなど業容の拡大を図ってきました。
また、戸建住宅や分譲マンションとの住・商一体の複合開発を行った「高尾サクラシティ」(東京都)内に、大型商業施設「iias(イーアス)高尾」を開業しました。
以上の結果、当事業の売上高は620,869百万円(前連結会計年度比9.0%増)、営業利益は114,178百万円(前連結会計年度比13.3%増)となりました。
⑥ 事業施設事業
事業施設部門では、法人のお客様の様々なニーズに応じた施設建設のプロデュースや資産の有効活用をトータルサポートすることで業容の拡大を図ってきました。
物流施設関連では、当社施工のマルチテナント型物流施設として最大の延床面積となる「DPL坂戸」(埼玉県)をはじめ、全国19ヶ所の物流施設を新たに着工しました。また、物流ロボットシステム「Butler®(バトラー)(※1・2)」の独占販売権を保有するGROUND株式会社等との資本業務提携に加え、アパレル業界向けのフルフィルメントサポート業務(※3)のノウハウを有する株式会社アッカ・インターナショナルをグループ会社とするなど、あらゆる物流業務を先進技術で支える次世代物流プラットフォームの構築に向けた取り組みを進めてきました。これにより今後も物流業界の課題解決に寄与する付加価値の高い次世代型物流施設の開発を進めていきます。
医療介護施設関連では、病院の建替えや移転、高齢者住宅との複合施設の開発を行うなど、医療法人や施設事業者に向けたソリューション提案を引き続き強化してきました。
生産施設関連では、食品製造企業を対象としたセミナーを開催するとともに、HACCP(※4)義務化に向けた安全認証に適応した施設建設の提案を強化してきました。
株式会社フジタにおいては、国内では物流施設やインフラ等、海外では宿泊施設や自動車関連の工場等で大型案件を受注するなど、建築・土木事業ともに堅調に推移してきました。
以上の結果、当事業の売上高は850,214百万円(前連結会計年度比2.6%増)、営業利益は88,915百万円(前連結会計年度比12.6%増)となりました。
※1.物流施設の床面を移動するロボットが可搬式の棚の下に潜り込み、作業者の元に棚ごと商品を届けることで、物流施設内の省人化を実現する物流ロボットシステム。
※2.「Butler®(バトラー)」は、GROUND株式会社の登録商標。
※3.通信販売業務において、商品が注文されてから注文者に届くまでに必要な管理運営業務全体のこと。
※4.食品の製造・加工等のあらゆる段階で発生する恐れのある微生物汚染等の危害を事前分析・管理する衛生管理手法。
⑦ その他事業
ホームセンター事業では、ロイヤルホームセンター株式会社において、女性と子ども、プロが愉しめるカジュアルで本格的なホームセンター「ロイヤルホームセンター西宮中央」(兵庫県)等、新たに3店舗をオープンし、全国59店舗でお客様の暮らしに役立つ情報提供や住まいの提案を行ってきました。
物流事業では、大和物流株式会社において、「嵐山物流センター」(埼玉県)や「菰野物流センター」(三重県)等3施設を新たにオープンし、全国82ヶ所の豊富なネットワークでお客様に最適な物流網を提案してきました。
フィットネスクラブ事業では、スポーツクラブNAS株式会社において、ランニングの名所・大阪城公園内で、ランニング愛好家をサポートするランニングステーション施設「RUNNING BASE大阪城」をオープンするなど、新たな取り組みを開始しました。
都市型ホテル事業では、ダイワロイヤル株式会社において、天神・中州地区へ徒歩圏内の「ダイワロイネットホテル福岡西中州」をオープンするなど、地域特性や立地条件に配慮したホテル展開を進めてきました。
以上の結果、当事業の売上高は637,123百万円(前連結会計年度比24.1%増)、営業利益は23,010百万円(前連結会計年度比36.5%増)となりました。
(注)1.各セグメント別の売上高は、外部顧客への売上高にセグメント間の内部売上高又は振替高を加算したものです。(「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」を参照。)
2.上記金額に消費税等は含んでいません。
2.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の増加382,365百万円、投資活動による資金の減少313,664百万円、財務活動による資金の増加41,804百万円等により、あわせて112,820百万円増加しました。この結果、当連結会計年度末には326,130百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において営業活動による資金の増加は382,365百万円(前連結会計年度比32.9%増)となりました。これは、主に346,315百万円の税金等調整前当期純利益を計上したことや仕入債務及び販売用不動産の増加などによるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において投資活動による資金の減少は313,664百万円(前連結会計年度は343,643百万円の減少)となりました。これは、主に大規模物流施設や商業施設等の有形固定資産の取得を行ったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において財務活動による資金の増加は41,804百万円(前連結会計年度比47.8%減)となりました。これは、主に前連結会計年度末に係る株主配当金及び当連結会計年度の中間配当金の支払いを行った一方、社債の発行による資金調達を行ったことによるものです。
3.生産、受注及び販売の実績
(1)生産実績
当社グループの生産・販売品目は、広範囲かつ多種多様であり、生産実績を定義することが困難であるため「生産の実績」は記載していません。
(2)受注実績
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
受注高 (百万円) |
前連結会計 |
受注残高 (百万円) |
前連結会計 |
|
戸建住宅 |
378,256 |
△2.8 |
95,502 |
△4.6 |
|
賃貸住宅 |
1,018,004 |
3.6 |
254,920 |
△4.1 |
|
マンション |
287,750 |
6.8 |
35,069 |
10.4 |
|
住宅ストック |
108,897 |
4.8 |
15,358 |
△3.4 |
|
商業施設 |
616,623 |
5.7 |
142,729 |
4.5 |
|
事業施設 |
934,660 |
5.6 |
733,569 |
13.6 |
|
その他 |
551,498 |
23.3 |
135,913 |
39.5 |
|
合計 |
3,895,691 |
6.4 |
1,413,063 |
9.2 |
(注)1.各セグメントの金額は外部顧客への受注高・受注残高を表示しています。
2.上記金額に消費税等は含んでいません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりです。
|
セグメントの名称 |
金額(百万円) |
前連結会計年度比(%) |
|
戸建住宅 |
382,884 |
△1.2 |
|
賃貸住宅 |
1,028,811 |
5.4 |
|
マンション |
284,452 |
8.5 |
|
住宅ストック |
109,436 |
6.7 |
|
商業施設 |
610,469 |
8.7 |
|
事業施設 |
847,028 |
3.5 |
|
その他 |
532,909 |
31.7 |
|
合計 |
3,795,992 |
8.1 |
(注)1.各セグメントの金額は外部顧客への売上高を表示しています。(「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項 (セグメント情報等)」を参照。)
2.総販売実績に対する割合が10%以上の相手先はありません。
3.上記金額に消費税等は含んでいません。
(参考)提出会社個別の事業の状況は次のとおりです。
受注高、売上高及び繰越高
|
期別 |
部門別 |
前期 繰越高 (百万円) |
当期 受注高 (百万円) |
計 (百万円) |
当期 売上高 (百万円) |
次期 繰越高 (百万円) |
|
第78期 自 平成28年 4月1日 至 平成29年 3月31日 |
建築請負部門 |
595,443 |
1,371,691 |
1,967,135 |
1,312,747 |
654,387 |
|
不動産事業部門 |
53,840 |
406,068 |
459,908 |
386,959 |
72,949 |
|
|
その他事業部門 |
134 |
20,558 |
20,693 |
20,687 |
5 |
|
|
計 |
649,418 |
1,798,319 |
2,447,737 |
1,720,394 |
727,342 |
|
|
第79期 自 平成29年 4月1日 至 平成30年 3月31日 |
建築請負部門 |
654,387 |
1,354,921 |
2,009,309 |
1,316,238 |
693,070 |
|
不動産事業部門 |
72,949 |
482,785 |
555,735 |
468,096 |
87,638 |
|
|
その他事業部門 |
5 |
29,948 |
29,953 |
29,941 |
12 |
|
|
計 |
727,342 |
1,867,655 |
2,594,998 |
1,814,277 |
780,720 |
(注)1.損益計算書においては、建築請負部門は「完成工事高」、不動産事業部門は「不動産事業売上高」、その他事業部門は「その他の売上高」として表示しています。
2.前期以前に受注したもので契約の更改により金額に変更あるものについては、当期受注高及び当期売上高にその増減を含めています。
3.次期繰越高は(前期繰越高+当期受注高-当期売上高)です。
4.上記金額に消費税等は含んでいません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものです。
① 資産
当連結会計年度末における資産合計は、4兆352億円となり、前連結会計年度末の3兆5,558億円と比べ4,793億円の増加となりました。その主な要因は、現金預金が増加したことや、販売用不動産の仕入によりたな卸資産が増加したこと、投資用不動産の取得により有形固定資産が増加したことによるものです。
② 負債
当連結会計年度末における負債合計は、2兆5,216億円となり、前連結会計年度末の2兆2,259億円と比べ2,957億円の増加となりました。その主な要因は、社債や借入金による資金調達を行ったことや、仕入債務の増加によるものです。
③ 純資産
当連結会計年度末における純資産合計は、1兆5,135億円となり、前連結会計年度末の1兆3,299億円に比べ1,836億円増加しました。その主な要因は、前連結会計年度に係る株主配当金を支払ったものの、2,363億円の親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことによるものです。
④ 自己資本比率
自己資本比率は、当連結会計年度末においては36.5%となり、前連結会計年度末の36.8%から大きな変動はありません。
⑤ 売上高
当連結会計年度の売上高は3兆7,959億円となり、前連結会計年度の3兆5,129億円に比べ2,830億円の増収となりました。
その主な要因は、当連結会計年度より米国において戸建住宅の販売等を行う「Stanley-Martin Communities, LLC」を連結子会社化したことにより625億円の増加となったことのほか、成長ドライバーである賃貸住宅・商業施設・事業施設の3事業が堅調に推移し、事業施設事業(※)において543億円、商業施設事業(※)において467億円、賃貸住宅事業(※)において402億円の増収となったことによるものです。
そのほかの増収の要因は、マンション事業で221億円、エネルギー事業で203億円、中国の常州・無錫ならびに豪州のサマーヒルプロジェクトの海外分譲マンションの売上で133億円、米国における不動産売却で93億円、住宅ストック事業で65億円、都市型ホテル事業で35億円がそれぞれ増収となったことによるものです。
一方で、戸建住宅事業は49億円の減収、国内の開発物件売却は148億円の減収となりました。
※.開発物件の売却を除きます。
⑥ 営業利益
当連結会計年度の営業利益は3,471億円となり、前連結会計年度の3,100億円に比べ370億円の増益となりました。
その主な要因は、売上高の増加により596億円、開発物件売却利益の増加により233億円の増益となったことによるものです。
一方で、管理販売費が、主に人員の増加による人件費の増加により317億円増加したことに加えて、開発物件売却の影響を除いた原価率が全体で0.3ポイント悪化したことにより85億円の減益、退職給付数理差異の影響により56億円の減益となりました。
⑦ 経常利益
当連結会計年度の経常利益は、営業利益の増益により3,445億円となり、前連結会計年度の3,005億円に比べ440億円の増益となりました。
⑧ 親会社株主に帰属する当期純利益
当連結会計年度の親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増益により2,363億円となり、前連結会計年度の2,017億円に比べ346億円の増益となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、運転資金及び設備投資資金については内部資金または借入・社債等により資金調達することとしています。運転資金については短期借入金・コマーシャルペーパー等、設備投資資金については長期借入金・社債等で調達しています。長期資金調達については、金利・為替変動リスク等をヘッジするため、金利の固定化や調達通貨の選定など調達方法の最適化を図っています。また、純資産に対する有利子負債の比率(D/Eレシオ)を最適に保つことで財務規律の維持に努めています。
また、資金の流動性の確保のため、複数の金融機関とコミットメントライン契約・当座貸越契約を締結しています。
経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断する為の客観的な指標等については、当連結会計年度の経営成績は、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のいずれも過去最高となりました。
また平成30年度を最終年度とする3ヶ年計画「大和ハウスグループ第5次中期経営計画」の平成29年5月に上方修正した目標値(売上高3兆9,500億円、営業利益3,400億円、親会社株主に帰属する当期純利益2,240億円)に対しても、2年目にして利益目標を達成するなど、順調な進捗となりました。このことを踏まえて、中期経営計画の最終年度にあたる平成30年度の計画は、売上高4兆円、営業利益3,540億円、親会社株主に帰属する当期純利益2,370億円にさらに上方修正し、新たな計画目標の達成を目指していきます。
経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。
当社グループでは、「人・街・暮らしの価値共創グループ」として、社会に役立つ価値の創造を目指し、官公庁、国内外の大学、異業種企業とも密接に連携を図りながら、基礎・応用研究から新技術・新商品開発、これらの新技術の建築物や街づくりへの活用・検証まで多岐にわたる研究開発活動を行っています。
なお、当連結会計年度の研究開発費は8,786百万円となっています。
当連結会計年度の主な活動は次のとおりです。
(1)戸建住宅事業、賃貸住宅事業、マンション事業、住宅ストック事業
・戸建住宅最上位商品「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」にて好評いただいている天井高2m72㎝の提案に天井高2m80㎝のバリエーションを開発しました。リニューアルした「xevoΣ」では更に高い天井高を活かした空間提案、外観デザインにより、より豊かな住空間の提案が可能となります。
・木造戸建住宅商品の強化として、自然素材をふんだんに使用した、最高級の木造フルオーダーの家づくりプロジェクト「PREMIUM GranWood(プレミアムグランウッド)」を平成29年4月より始動しました。本プロジェクトに標準採用されるエネルギー吸収型木造制震耐力壁「Gran-Device(グランデバイス)」は、繰り返し地震が発生した際も、初期の耐震性能を維持できる新開発の制震装置です。
・全国の都市部を中心に、賃貸併用住宅や医院・店舗併用住宅など、フレキシブルな提案が求められる中、前年度比約180%増と受注棟数が伸びている「skye(スカイエ)」に、新たに開発したオリジナル界床構造「SRスラブ55」と、標準搭載の「遮音スタッド界壁」を組み合わせ、賃貸部居住空間の遮音性能を高めた「skye+ (スカイエ・プラス)サイレントスタイル」を開発しました。
・賃貸住宅商品のラインナップの拡充として、分譲住宅に賃貸住宅を組み合せた犬小屋付き賃貸併用分譲住宅商品「SEJOUR DD-1(セジュール ディーディー・ワン)」を開発しました。大和リビング株式会社が管理する「D-room」のうち、持家の購入を理由に退去されるお客様を対象に提案し、退去後も賃貸収入を得ながらマイホームにお住まいいただくことでローン返済を軽減するニーズに応えます。
・戸建住宅のIoT化を進め、様々な住宅設備や家電がつながることで、より一層利便性が高く豊かな暮らしを実現するコネクテッドホームブランド「Daiwa Connect(ダイワコネクト)」プロジェクトを平成30年1月より開始しました。複数のIoT機器が有機的につながり、AIを活用して家庭内で得られたデータから「家事の効率化」「健康管理」「防犯」「エンターテイメント」「資産維持管理」など、様々な利便性の高いサービスを提供していきます。
なお、当事業に係る研究開発費は5,063百万円です。
(2)商業施設事業、事業施設事業
・再生可能エネルギーによる電力自給自足オフィス「大和ハウス佐賀ビル」の実証実験を開始しました。当ビルは、経済産業省が実施した平成29年度「ネット・ゼロ・エネルギー・ビル実証事業」に採択された建築物で、太陽光発電(83.2kW)をはじめ、リチウムイオン蓄電池(75kWh)、井水・太陽熱を利用した空調システムなどの環境配慮技術を導入することによって電力会社からの買電に依存せずに自立できる「ZEB(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)」(※)を実現しました。
・当社と株式会社フジタは、日鉄住金鋼板株式会社と共同で、新型の金属サンドイッチ外壁パネルを開発し、施工の省力化を可能にする外部無足場工法「(仮称)ノスキャップ工法」を実用化しました。本工法は、地上で複数枚の外壁パネルを接合したユニットパネルを製作し、クレーンで吊り上げて、建物の躯体に取り付けるもので、外壁施工に必要な作業員数を最大3割削減することを可能にしました。
・株式会社フジタは切盛土工事の日々の出来高管理にドローンによる測量を活用する技術「デイリードローン」を道路工事の盛土作業で実証し、運用を開始しました。基準測量から点群データ解析までの一連作業に要する時間を当社従来比1/3に短縮し、作業所の職員が土量算出の必要性を感じた時に、手軽に算出できる技術です。基準測量にGPS測位機能付き対空標識を利用することで、測量・データ入力などの煩雑な作業を省略することが可能となりました。
・株式会社フジタは、建設現場に生息する動植物の情報をスマートフォン等のGPS機能付き携帯情報端末を使用して、現地でGIS(地理情報システム)に記録し、オンラインで関係者に情報共有する動植物管理手法「いきもの見聞録」を開発しました。この手法により工事中も動植物を随時監視・記録でき、工事場所ごとの適切な保全対策を迅速に実施できます。動植物調査を専門業者に依頼すると高額なコストが発生するため、低コストで有効な保全対策が求められていました。
なお、当事業に係る研究開発費は2,844百万円です。
※再生可能エネルギー発電量とエネルギー消費量が収支ゼロのビル。
(3)その他の事業
・当社は、インフラ点検に有効な新機能を搭載したロボット「moogle evo(モーグル エヴォ)」を発売しました。本機は、平成24年に発売した戸建住宅の床下空間向け点検ロボット「moogle」の点検カメラの解像度を従来の約4倍に高め、より微細なクラックを認識できるとともに、クラック幅に応じて自動で色分け表示する機能を追加し、橋梁や共同溝などでの効率的なインフラ点検をサポートするものです。
・大和リース株式会社は室内緑化システム商品「i.G wood(アイジーウッド)」を飛騨産業株式会社と共同開発しました。本システムは基本サイズの4種類の単体ユニットを自由に組み合わせることにより、観葉植物を積み木のように上へ組み上げることができるものです。材質を天然木にすることで木のあたたかみと緑がある上質な空間を演出します。
なお、当事業に係る研究開発費は878百万円です。