第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第2四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはございません。また、前連結会計年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はございません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。

 

(1) 経営成績の状況に関する分析

当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止のために2020年4月に発出された緊急事態宣言による外出自粛の影響により景気が冷え込みましたが、緊急事態宣言解除後、2020年6月以降は個人消費の持ち直しが見られ、日銀短観2020年9月調査の業況判断DIが7四半期ぶりに反転するなど、国内経済は回復傾向にあります。
 住宅市場は、新設住宅着工戸数ですべての用途で前年比マイナスとなりました。一般建設市場においては、建築着工床面積で倉庫のみ前年比プラスとなった一方、他の使途は減少し、全体では前年比マイナスとなりました。
 そのような事業環境の中で当社は、昨年度より開始した3ヶ年計画「大和ハウスグループ第6次中期経営計画」に基づきながらも各事業戦略を見直し、「Withコロナ」のニューノーマルに応える商品を販売するなど、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に対応してまいりました。加えて昨年に引き続き、ガバナンスの強化策として社外取締役の増員や多様性の確保に加え、事業執行への権限委譲及び役割責任の所在の再定義や、グループ各事業・地域により異なるリスクへの組織対応力強化等、将来の成長に向けた体制の再構築を実行してまいりました。
 しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当第2四半期連結累計期間における売上高は1,966,448百万円(前年同四半期連結累計期間比9.8%減)、営業利益は156,024百万円(前年同四半期連結累計期間比25.5%減)、経常利益は150,466百万円(前年同四半期連結累計期間比27.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は91,329百万円(前年同四半期連結累計期間比38.0%減)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 

① 戸建住宅事業

戸建住宅部門では、お客様の住まいづくりに真摯に向き合い地域に密着した事業展開を推進し、販売拡大に努めてまいりました。
 国内においては、持続型の耐震性能と外張り断熱による快適性、2m72cmの高い天井がもたらす大空間のゆとりを実現する戸建住宅商品「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」をはじめ、木造住宅商品「xevo GranWood(ジーヴォ グランウッド)」、3・4・5階建戸建住宅商品「skye(スカイエ)」、Webサイト上で楽しく簡単な家づくりを体験できる「Lifegenic(ライフジェニック)」等の、多彩な商品ラインアップでお客様ニーズに対応してまいりました。
 また、当社Webサイトにおいて「オンラインで家づくり」としてリモート展示場案内・相談・家づくりシミュレーション等を提供し、社会・生活の変化にあわせたお客様との接点の拡大に取り組んでまいりました。
 2020年6月には、ニューノーマル時代を見据えた住まい提案として快適に在宅勤務ができる当社オリジナルのテレワークスタイル「快適ワークプレイス」と「つながりワークピット」の提案を開始いたしました。
 2020年9月には、新構法を採用することで、限られた敷地を最大限に活用できる「敷地対応力」を強化するとともに、大空間・大開口による広がりと明るさのある空間を実現する重量鉄骨ラーメン構造3階建て新商品「skye3(スカイエスリー)」の販売を開始しました。
 海外においては、米国のStanley-Martin Communities, LLCが引き続きITを活用した販売に注力し、コロナ禍にあっても契約数、引渡し数に影響はなく、順調な事業状況となりました。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当事業の売上高は243,178百万円(前年同四半期連結累計期間比1.5%増)となり、営業利益は8,089百万円(前年同四半期連結累計期間比22.4%減)となりました。

 

 

② 賃貸住宅事業

賃貸住宅部門では、土地オーナー様の抱える課題やご所有地の特性、市場ニーズ等を総合的に判断し、土地オーナー様のみならず地域やご入居者様にとって最も価値の高い土地活用の提案を行っております。
 国内においては、2020年7月に都市部・中心市街地向け3階建て商品「GRACA(グラサ)」を発売いたしました。豊かな陰影を生み出す彫りの深いオリジナル外壁と街並みに映える洗練された外観デザイン、構造躯体・防水の初期保証30年に加えて業界最高クラスの遮音性能を備えており、自宅での滞在時間が長くなるニューノーマル時代の入居者ニーズに応える商品として、土地オーナー様へのご提案を積極的に推進してまいりました。
 また、大和リビングマネジメント株式会社においては、緊急事態宣言を受け、2020年4月に賃料支払猶予措置を発表いたしました。あわせて、行政による助成金や給付金制度等の情報提供を行い、当社管理物件にお住まいのご入居者様の生活を守る取り組みを実施し、入居率保持に努めました。また、通信販売の需要及び非対面接触ニーズの拡大に応えるため、2020年9月より当社オリジナル宅配BOX「D-room BOX」の販売・設置提案を開始いたしました。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当事業の売上高は468,317百万円(前年同四半期連結累計期間比6.9%減)となり、営業利益は39,015百万円(前年同四半期連結累計期間比24.6%減)となりました。

 
③ マンション事業

マンション部門では、社会やお客様にとっての資産価値に加え、環境負荷低減にも配慮した付加価値の高いマンションづくりに努めてまいりました。また、一貫体制による安心・安全・快適な暮らしを支える管理サービスの提供に取り組んでまいりました。
 国内においては、緊急事態宣言下において全国のモデルルームの営業を休止しておりましたが、解除以降は、モデルルームへの来場数・契約数は回復基調となっております。
 首都圏の「プレミスト平和台」(東京都)が、マンション各住戸への太陽光発電エネルギーの供給実現と低炭素化による環境配慮への取り組みを評価され、経済産業省より「ZEH-M Ready(ゼッチ・マンション レディ)」に採択されました。また、旧耐震マンションの建替事業物件「プレミスト北浦和ブライトフォート」(埼玉県)については、都心部への快適なアクセスと生活利便施設が徒歩圏内にあるという住みやすい環境が評価され、販売が順調に進捗しております。千葉県では、「施工」から「暮らし」まで再生可能エネルギー由来の電気のみを利用した、再エネ100%のまちづくりを行う、大規模複合開発プロジェクト「プレミスト船橋塚田」の販売が好調に推移し、売上に寄与いたしました。
 株式会社コスモスイニシアにおいては、2020年4月、5月は分譲事業で対面での新規営業活動を自粛しておりましたが、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染予防対策としてのオンライン営業等の活用や、お客様のご選択による対面営業の再開によりほぼ計画通り販売が推移いたしました。リノベーションマンションでは、住宅内にワークスペースを設置するプランなどを企画し、販売いたしました。
 加えて、大和ライフネクスト株式会社が、株式会社リクルート住まいカンパニーが主催した「SUUMO AWARD 2020」の分譲マンション管理会社の部(100戸以上の部)において、総合評価で最優秀賞を受賞いたしました。
 海外においては、中国において昨年より販売を開始している2物件がコロナ禍の影響を受けず、順調に販売が進捗しております。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当事業の売上高は133,579百万円(前年同四半期連結累計期間比18.4%減)となり、営業利益は234百万円(前年同四半期連結累計期間比96.8%減)となりました。

 

④ 住宅ストック事業

住宅ストック部門では、当社施工の戸建・賃貸住宅を所有されているオーナー様に対し、インスペクション(点検・診断)からのリフォーム提案を事業の主軸としております。新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染拡大防止の為、2020年3月より5月中旬まで自粛を行ったことにより、2020年4月、5月の受注が落ち込みましたが、提案再開後の受注は例年並みに戻っております。
 また、より良質な既存住宅の流通の活性化に向けた「Livness(リブネス)」事業においては、オーナー様を中心としたあらゆるお客様のニーズにお応えするため、大和ハウス住宅事業部門内に全国で57拠点を展開しております。

 

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当事業の売上高は56,906百万円(前年同四半期連結累計期間比27.8%減)となり、営業利益は4,007百万円(前年同四半期連結累計期間比65.8%減)となりました。

 

⑤ 商業施設事業

商業施設部門では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況・影響を考慮しながら、テナント企業様の事業戦略に対応した適切な出店計画の提案や、エリアの特性を活かし、様々なニーズに応じたバリエーション豊富な企画提案を行ってまいりました。特に、商業・オフィスビル等の大型物件への取り組みの強化や、投資用不動産の購入を検討されているお客様に向けて当社で土地取得・建物建築・テナントリーシングまで行った物件を販売するなど業容の拡大を図り、事業を推進してまいりました。国内においては、沖縄県豊見城市豊崎において、県初となる水族館併設の大型商業施設「iias(イーアス)沖縄豊崎」を2020年6月にグランドオープンするなど、当社グループが保有する経営資源を組み合わせ、お客様のニーズに合わせた複合施設開発に取り組んでまいりました。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当事業の売上高は414,723百万円(前年同四半期連結累計期間比7.7%増)、営業利益は68,774百万円(前年同四半期連結累計期間比3.9%減)となりました。

 

⑥ 事業施設事業

事業施設部門では、法人のお客様の様々なニーズに応じた施設建設のプロデュースや資産の有効活用をトータルにサポートすることで業容の拡大を図ってまいりました。
 国内では、物流施設関連では神奈川県において「横浜スタジアム」の約2.8個分の広さを誇る大型マルチテナント型物流施設「DPL新横浜Ⅰ」をはじめ、全国19ヶ所の物流施設に着工し、豊富な経験とノウハウでお客様の物流戦略をバックアップしてまいりました。医療介護施設関連では、老朽化・耐震基準を満たしていない建物を持つ病院をターゲットとして、建替えや移転の提案、また高齢者住宅・複合介護施設等医療法人の経営課題を解決するソリューション提案を強化してまいりました。事務所・工場等の拠点サポート関連では、開発造成工事中である山口県防府市の「防府第二テクノタウン」において初の進出企業が決定するなど当社開発の工業団地への企業誘致を強化してまいりました。加えて食品工場においては、食品製造・加工事業者を対象に、HACCP(※)義務化に向けたセミナーを開催するとともに、安全認証に適応した施設建設の提案を強化してまいりました。
 海外においては、マレーシアのクアラルンプール近郊においてマルチテナント型物流施設第2弾「D Project Malaysia Ⅱ」に着工いたしました。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当事業の売上高は468,495百万円(前年同四半期連結累計期間比23.1%減)、営業利益は52,302百万円(前年同四半期連結累計期間比23.4%減)となりました。

※.食品の製造・加工等のあらゆる段階で発生する恐れのある微生物汚染等の危害を事前分析・管理する衛生管理手法。

 

⑦ その他事業

ホームセンター事業では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止のため、全店において2020年5月の日曜日の営業を自粛しながらも、コロナ禍において生活スタイルが変化したことで巣ごもり需要が高まり、DIY用品や園芸用品、また、お手軽レジャーとしてのアウトドア用品の販売が好調に推移し、増収増益となりました。
 アコモデーション事業では、大和リゾート株式会社において、緊急事態宣言発令以降、ほぼすべてのホテルが休業を余儀なくされました。解除後、感染予防対策を実施しながら順次営業を再開いたしましたが、稼働率は未だ例年並みには回復しておりません。
 物流事業では、EC需要の拡大等による物流量の増加はあったものの、緊急事態宣言下における施工現場の工事中断や施工延期、取引先小売店の休業、営業時間短縮等による輸送業務の減少の影響を受けました。
 フィットネスクラブ事業では、スポーツクラブNAS株式会社において、緊急事態宣言下において全施設を臨時休業しておりましたが、解除後、一般社団法人日本フィットネス産業協会が策定した「フィットネス関連施設における新型コロナウイルス感染拡大対応ガイドライン」に従い、レッスン数や時間の縮小、飛散防止パネルの設置等の対応を行いながら営業を再開いたしました。

しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当事業の売上高は248,128百万円(前年同四半期連結累計期間比6.2%減)、営業利益は7,423百万円(前年同四半期連結累計期間比42.8%減)となりました。

 

 

(注) 1.各セグメント別の売上高は、外部顧客への売上高にセグメント間の内部売上高又は振替高を加算したものです。(「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」を参照。)

2.上記金額に消費税等は含んでおりません。

 

(2) 財政状態の状況に関する分析

当第2四半期連結会計期間末における資産合計は4,841,707百万円となり、前連結会計年度末の4,627,388百万円と比べ214,319百万円の増加となりました。その主な要因は、販売用不動産の仕入によりたな卸資産が増加したことや、投資用不動産等の取得により有形固定資産が増加したことによるものです。
 

当第2四半期連結会計期間末における負債合計は3,036,561百万円となり、前連結会計年度末の2,853,999百万円と比べ182,561百万円の増加となりました。その主な要因は、たな卸資産や投資用不動産の取得等のために社債の発行や借入金による資金調達を行ったことによるものです。

 
 当第2四半期連結会計期間末における純資産合計は1,805,146百万円となり、前連結会計年度末の1,773,388百万円と比べ31,757百万円の増加となりました。その主な要因は、自己株式の取得や前連結会計年度に係る株主配当金の支払いを行ったものの、91,329百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことによるものです。これらの結果、当第2四半期連結会計期間末におけるリース債務等を除く有利子負債は1,309,094百万円となり、D/Eレシオは0.75倍となりました。なお、ハイブリッド社債を考慮後のD/Eレシオは0.68倍(※)となりました。

※.2019年9月に発行した公募ハイブリッド社債(劣後特約付社債)1,500億円について、格付上の資本性50%を考慮して算出しております

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の増加42,920百万円、投資活動による資金の減少224,907百万円、財務活動による資金の増加190,724百万円等により、あわせて6,420百万円増加しました。この結果、当第2四半期連結会計期間末には282,489百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において営業活動による資金の増加は42,920百万円(前年同四半期連結累計期間比88,049百万円の増加)となりました。これは、主に仕入債務の支払いや法人税等の支払いを行ったものの、税金等調整前四半期純利益を143,971百万円計上したことによるものです。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において投資活動による資金の減少は224,907百万円(前年同四半期連結累計期間比61,985百万円の減少)となりました。これは、主に大規模物流施設や商業施設等の有形固定資産の取得を行ったことによるものです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当第2四半期連結累計期間において財務活動による資金の増加は190,724百万円(前年同四半期連結累計期間比32,196百万円の増加)となりました。これは、主に前連結会計年度に係る株主配当金の支払いや自己株式の取得を行ったものの、たな卸資産や投資用不動産の取得等のために社債の発行や借入金による資金調達を行ったことによるものです。

 

 

(4) 事業上及び財務上の対処すべき課題

今後のわが国経済については、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響による消費の冷え込みからの回復や、先送りされた企業の設備投資の顕在化による活性化が期待される一方、雇用の状況は悪化が続くなど、先行きは未だ不透明な状態が予測されます。また、世界全体を見ると国際通貨基金が2020年10月に2020年の世界経済成長率を2020年6月予測から若干引き上げたものの依然マイナス成長と予測するなど、楽観視できない状況が続くものと思われます。
 当業界においては、2020年4月7日に閣議決定された「新型コロナウイルス感染症緊急経済対策」にある「住宅市場安定化対策事業(すまい給付金)」に期待しつつも、先行きが不透明な状態であり、さらに中長期で見ると世帯数の減少による新設住宅着工戸数の減少が見込まれております。一般建設市場では、2021年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた建設投資が一巡し、調整局面に入ることが懸念される中、2025年の大阪・関西万博の開催が、建設需要の喚起に寄与することが期待されます。一方で、高齢化等による建設業の人手不足や、需要の変化に伴う建設資材価格の変動には継続的に対処していく必要があります。
 このような経済状況の中で当社グループは、2021年度を最終年度とする3ヶ年計画「大和ハウスグループ第6次中期経営計画」を一部見直し、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対応しながら戸建・賃貸住宅領域では再成長に向けた基盤整備を進め、商業・事業施設領域では継続的に事業の拡大に注力してまいります。また、国内はもちろん、海外においてもお客様の多様なニーズに対応し事業拡大を図ってまいります。さらに、不動産開発の分野では、幅広い事業領域の総合力を活かした複合開発をさらに推進することで、持続的な成長を実現してまいります。ガバナンス体制については、すでに実行した社外取締役の増員や多様性の確保に加え、グループ会社の一体経営を強化するなどの対策を実行し、今後も成長過程に適したガバナンス体制の最適化を継続して行ってまいります。
 

(5) 研究開発活動

当第2四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は4,965百万円となりました。

なお、当第2四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はございません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はございません。