当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはございません。
なお、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」の「(1)リスク管理体制について」は、有価証券報告書の提出日以後、当第3四半期連結累計期間において変更すべき事項が生じております。
また、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
(1)リスクマネジメント体制について
当社は、「リスクマネジメント規程」を制定し、リスクを「大和ハウスグループに損失を与えるおそれのある事象」と定義した上で、リスクについての平時・有事の対応体制を明文化しております。具体的な体制は、以下のとおりです。
① 平時の体制
経営管理本部長をリスクマネジメント統括責任者に選任して、同責任者が当社グループ全体のリスクマネジメント体制の構築・運用・監督を実施する体制としております。そして、同責任者の監督の下、当社の各事業におけるリスクの顕在化の予防、顕在化したリスクへの対応を推進するための組織として、事業単位のリスク管理委員会(事業本部リスク管理委員会)を設置しております。
これらの体制を含む当社グループ全体の内部統制システムを監督する組織として内部統制委員会を設置しております。同委員会の委員長は社長が、副委員長は経営管理本部長(リスクマネジメント統括責任者)が務めております。
また、リスクをはじめとする当社グループの持続的成長を阻害するおそれのある事実を早期に発見・是正することを目的として、「大和ハウスグループ内部通報規程」を制定し、複数の内部通報窓口を設置・運用しております。運用にあたっては、公益通報者保護法の趣旨を踏まえて通報者氏名・通報内容の厳秘や、不利益な取扱いを禁止する旨を同規程に定めると同時に、「社内リーニエンシー制度」の導入や、利益相反する関係者を排除して通報に対応する仕組みの構築等、より実効性を高めるための取り組みを実施しております。

② 有事の体制
重大リスクが顕在化した場合には、緊急対策本部を立ち上げて対応し、業績等への悪影響の最小化に努めております。すなわち、「リスクマネジメント規程」において、顕在化したリスクのうち当社グループ又はそのステークホルダーに特に重大な影響を及ぼすおそれのあるものについて、緊急対策本部を設置して、当該重大リスクへの対応・再発防止策の検討・推進を行う体制としております。その上で、リスクマネジメント規程の下位規範である「緊急対策本部設置・運営細則」において、緊急対策本部の設置基準・メンバー・運営手順・業務等を明文化することで、速やかに緊急対策本部を立ち上げて適正な対応を執ることができる体制としております。
文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものです。
当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、Go To キャンペーンによる個人消費、観光業の改善や自動車生産・販売の回復等により、国内景気の回復基調が継続しております。しかしながら、2020年11月から新型コロナウイルス感染症(COVID-19)新規陽性者数が著しく増加しており、経済への悪影響が懸念されております。
住宅市場は、新設住宅着工戸数で持家・貸家・分譲住宅が前年比マイナスとなりました。一般建設市場においては、倉庫が前年比プラスになった一方、他の使途は減少し、全体では前年比マイナスとなりました。
そのような事業環境の中で当社グループは、昨年度より開始した3ヶ年計画「大和ハウスグループ第6次中期経営計画」に基づきながらも各事業戦略を見直し、「Withコロナ」のニューノーマルに応える商品を販売するなど、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響に対応してまいりました。加えて昨年に引き続き、ガバナンスの強化策として社外取締役の増員や多様性の確保に加え、事業執行への権限委譲及び役割責任の所在の再定義や、グループ各事業・地域により異なるリスクへの組織対応力強化等、将来の成長に向けた体制の再構築を実行してまいりました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当第3四半期連結累計期間における売上高は3,004,181百万円(前年同四半期連結累計期間比5.0%減)、営業利益は251,082百万円(前年同四半期連結累計期間比13.3%減)、経常利益は245,264百万円(前年同四半期連結累計期間比14.9%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は155,272百万円(前年同四半期連結累計期間比20.7%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。
① 戸建住宅事業
戸建住宅部門では、お客様の住まいづくりに真摯に向き合い地域に密着した事業展開を推進し、販売拡大に努めてまいりました。
国内においては、2020年9月に「敷地対応力」の強化と、大空間・大開口を実現する3階建「skye3(スカイエスリー)」の販売を開始し、多彩な商品ラインアップでお客様のニーズに対応してまいりました。また、当社Webサイトでは「オンラインで家づくり」として、リモート展示場案内・相談・家づくりシミュレーション等を提供するとともに、2020年11月には、自宅から当社のオーナー様邸の見学や生の声をライブで聞けるオンライン見学会「オンラインいっけん発見学会」を実施するなど、社会・生活の変化にあわせたお客様との接点の拡大に取り組んでまいりました。
さらに、ニューノーマル時代を見据えた住まい提案として、2020年6月に快適に在宅勤務ができる当社オリジナルのテレワークスタイル「快適ワークプレイス」と「つながりワークピット」の提案を開始いたしました。2020年11月には第2弾の提案として、奈良県立医科大学等により検証された「吸着性光触媒コーティング」で家中まるごと抗ウイルス化する「抗ウイルス・きれい空気提案」を開始いたしました。
海外においては、米国のStanley Martin Communities, LLCおよびTrumark Companies, LLCは、共にコロナ禍にあっても業績は順調に推移しております。
以上の結果、当事業の売上高は367,732百万円(前年同四半期連結累計期間比4.0%増)、営業利益は14,538百万円(前年同四半期連結累計期間比14.9%増)となりました。
賃貸住宅部門では、土地オーナー様の抱える課題やご所有地の特性、市場ニーズ等を総合的に判断し、土地オーナー様の課題を解決すると共に、ご入居者様や地域・社会にとっても価値の高い土地活用の提案を行っております。
国内においては、2020年7月に発売した都市部・中心市街地向け3階建て商品「GRACA(グラサ)」の提案を積極的に推進してまいりました。また、土地活用をご検討中の方や当社オーナー様を対象にしたWebセミナーを定期的に開催し、コロナ禍における賃貸住宅市場動向や入居者ニーズなどの情報提供を通じてお客様との継続的な関係づくりを行ってまいりました。
また、大和リビングマネジメント株式会社においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者数拡大による緊急事態宣言を受け、2020年4月に賃料支払猶予措置を発表いたしました。あわせて、行政による助成金や給付金制度などの情報提供を行い、当社管理物件にお住まいのご入居者様の生活を守る取り組みを実施し、入居率保持に努めてまいりました。加えて、2020年11月には子会社の大和リビングケア株式会社にて、サービス付き高齢者向け住宅「D-Festa(ディーフェスタ)小平」(東京都)をオープンしました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当事業の売上高は703,006百万円(前年同四半期連結累計期間比5.1%減)、営業利益は59,272百万円(前年同四半期連結累計期間比21.5%減)となりました。
③ マンション事業
マンション部門では、社会やお客様にとっての資産価値に加え、社会貢献や環境負荷低減に配慮した付加価値の高いマンションづくりに努めてまいりました。また、一貫体制による安心・安全・快適な暮らしを支える管理サービスの提供に取り組んでまいりました。
国内では、再生可能エネルギーをマンション各住戸へ供給し自家消費を実現するスキームが評価され、経済産業省より「ZEH-M Ready(ゼッチ・マンションレディ)」に採択されました「プレミスト平和台」(東京都)が好評のうちに完売いたしました。また、旧耐震マンションの建替事業物件「プレミスト北浦和ブライトフォート」(埼玉県)につきましても、都市部への快適なアクセスと日常生活の利便性の高さが評価され、完売いたしました。同様に、旧耐震マンションの建替事業物件「プレミストタワー白金高輪」(東京都)は交通の利便性やタワーの眺望や居住性が評価され、販売が順調に進捗しております。
海外においては、中国で進行中の2つのプロジェクトの内、当社グループとして常州で2番目となるマンション開発事業においては、一般住戸部分が完売となり、南通で推進中のマンション開発事業においても全住戸の9割以上の契約が完了いたしました。
株式会社コスモスイニシアにおいては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染予防対策としての新築分譲・リノベーションマンションのオンライン営業や、お客様のご選択による対面営業の推進により、販売はほぼ計画通り推移いたしました。リノベーションマンションでは、住宅内にワークスペースを設置するなど新たなニーズに対応するプランなどを企画し販売いたしました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当事業の売上高は200,851百万円(前年同四半期連結累計期間比9.1%減)、営業損失は1,361百万円 (前年同四半期連結累計期間は6,463百万円の営業利益)となりました。
住宅ストック部門では、当社施工の戸建・賃貸住宅を所有されているオーナー様に対し、インスペクションを通じたリレーションの強化や保証期間延長のためのリフォーム提案を強化してまいりました。加えて、法人のお客様の事業用資産に向けてメンテナンス提案に注力してまいりました。
より良質な既存住宅の流通の活性化に向けた「Livness(リブネス)」事業においては、オーナー様のニーズにお応えするため、戸建住宅・マンションオーナー様向けに「リブネス 未来へつなぐ売却キャンペーン」やコロナ禍における営業活動としてオンラインセミナーを実施してまいりました。また、オーナー様を中心としたあらゆるお客様のニーズにお応えするため、住宅事業部門に設置したリブネス課を全国60拠点にまで拡大いたしました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当事業の売上高は86,932百万円(前年同四半期連結累計期間比19.1%減)、営業利益は6,306百万円(前年同四半期連結累計期間比54.5%減)となりました。
商業施設部門では、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の状況・影響を考慮しながら、テナント企業様の事業戦略に対応した適切な出店計画の提案や、エリアの特性を活かし、様々なニーズに応じたバリエーション豊かな企画提案を行ってまいりました。特に、商業・オフィスビル等の大型物件への取り組みの強化や、投資用不動産の購入を検討されているお客様に向けて当社で土地取得・建物建築・テナントリーシングまで行った物件を販売するなど業容の拡大を図り、事業を推進してまいりました。
また、愛知県春日井市において開発する約70店舗のテナント構成を予定している大型商業施設「(仮称)春日井商業プロジェクト」に2020年8月に着手するなど、当社グループが保有する経営資源を組み合わせ、お客様のニーズに合わせた複合施設開発に取り組んでまいりました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当事業の売上高は602,376百万円(前年同四半期連結累計期間比3.7%増)、営業利益は94,144百万円(前年同四半期連結累計期間比10.5%減)となりました。
事業施設部門では、法人のお客様の様々なニーズに応じた施設建設のプロデュースや資産の有効活用をトータルサポートすることで業容の拡大を図ってまいりました。
国内では、物流施設開発の次の柱にすべく、千葉県印西市の千葉ニュータウンにおいて、日本最大のデータセンター団地の開発を計画し、1棟目のデータセンターを着工いたしました。物流施設関連では、愛知県弥富市においてナゴヤドームの約4.3倍の広さを誇る「DPL名港弥富」(愛知県)をはじめ全国29ヶ所の物流施設を着工し、豊富な経験とノウハウでお客様の物流戦略をバックアップしてまいりました。医療介護施設関連では、老朽化・耐震基準を満たしていない建物を持つ病院をターゲットに、建替えや移転の提案、また高齢者住宅・複合介護施設等医療法人の経営課題を解決するソリューション提案を強化してまいりました。事務所・工場等の拠点サポート関連では、開発造成工事中である山口県防府市の「防府第二テクノタウン」において初の進出企業が決定するなど当社開発の工業団地への企業誘致を強化してまいりました。加えて、食品工場においては、食品製造・加工事業者を対象に、HACCP(※)義務化に向けたセミナーを開催するとともに、安全認証に適応した施設建設の提案を強化してまいりました。
海外においては、マレーシアのクアラルンプール近郊において開発するマルチテナント型物流施設第2弾「D Project Malaysia Ⅱ」を着工いたしました。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当事業の売上高は768,126百万円(前年同四半期連結累計期間比11.0%減)、営業利益は100,691百万円(前年同四半期連結累計期間比6.8%増)となりました。
※.食品の製造・加工等のあらゆる段階で発生する恐れのある微生物汚染等の危害を事前分析・管理する衛生管理手法。
ホームセンター事業では、コロナ禍において生活スタイルが変化したことで巣ごもり需要が高まり、DIY用品や園芸用品、また、お手軽レジャーとしてのアウトドア用品の販売が好調に推移し増収増益となりました。
アコモデーション事業では、大和リゾート株式会社において、稼働率は改善傾向にありますが未だ例年並みには回復しておりません。
物流事業では、EC需要の拡大等による物流量の増加はあったものの、緊急事態宣言下における施工現場の工事中断や施工延期、取引先小売店の休業、営業時間短縮等による輸送業務の減少の影響を受けました。
フィットネスクラブ事業では、スポーツクラブNAS株式会社において、一般社団法人日本フィットネス産業協会が定めるガイドラインを遵守して様々な安全対策を行って運営しております。
しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、当事業の売上高は376,402百万円(前年同四半期連結累計期間比4.9%減)、営業利益は13,251百万円(前年同四半期連結累計期間比28.3%減)となりました。
(注) 1.各セグメント別の売上高は、外部顧客への売上高にセグメント間の内部売上高又は振替高を加算したものです。(「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項(セグメント情報等)」を参照。)
2.上記金額に消費税等は含んでおりません。
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は4,988,473百万円となり、前連結会計年度末の4,627,388百万円と比べ361,084百万円の増加となりました。その主な要因は、販売用不動産の仕入によりたな卸資産が増加したことによるものです。
当第3四半期連結会計期間末における負債合計は3,145,589百万円となり、前連結会計年度末の2,853,999百万円と比べ291,589百万円の増加となりました。その主な要因は、たな卸資産や投資用不動産の取得等のために借入金や社債の発行による資金調達を行ったことによるものです。
当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は1,842,883百万円となり、前連結会計年度末の1,773,388百万円と比べ69,494百万円の増加となりました。その主な要因は、株主配当金の支払いや自己株式の取得を行ったものの、155,272百万円の親会社株主に帰属する四半期純利益を計上したことによるものです。これらの結果、当第3四半期連結会計期間末におけるリース債務等を除く有利子負債は1,405,509百万円となり、D/Eレシオは0.79倍となりました。なお、ハイブリッドファイナンスの資本性考慮後のD/Eレシオは0.67倍(※)となりました。
※.2019年9月に発行した公募ハイブリッド社債(劣後特約付社債)1,500億円、及び2020年10月に調達したハイブリッドローン(劣後
特約付ローン)1,000億円について、格付上の資本性50%を考慮して算出しております。
今後のわが国経済については、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)感染者数の増加が続いている中、2021年1月に複数の都府県に緊急事態宣言が発出されたことにより、個人消費の落ち込みや飲食業を中心に内需の悪化が予想され、先行きの不透明感が強くなってまいりました。また、海外も同様に世界銀行が2021年1月に世界経済成長率を下方修正するなど、楽観視できない状態が続くものと思われます。
当業界においては、令和2年度第3次補正予算案に盛りこまれた住宅取得対策「グリーン住宅ポイント制度」の創設に期待しながらも、先行きが不透明な状態であり、さらに中長期で見ると世帯数の減少による新設住宅着工戸数の減少が見込まれております。一般建設市場では、2021年の東京オリンピック・パラリンピック開催に向けた建設投資が一巡し、調整局面に入ることが懸念される中、2025年の大阪・関西万博の開催が、建設需要の喚起に寄与することが期待されます。一方で、高齢化等による建設業の人手不足や、需要の変化に伴う建設資材価格の変動には継続的に対処していく必要があります。
このような経済状況の中で当社グループは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対応しながら戸建・賃貸住宅領域では再成長に向けた基盤整備を進め、商業・事業施設領域では継続的に事業の拡大に注力してまいります。また、国内はもちろん、海外においてもお客様の多様なニーズに対応し事業拡大を図ってまいります。さらに、不動産開発の分野では、幅広い事業領域の総合力を活かした複合開発をより一層推進することで、持続的な成長を実現してまいります。ガバナンス体制については、すでに実行した社外取締役の増員や多様性の確保に加え、グループ会社の一体経営を強化するなどの対策を実行し、今後も成長過程に適したガバナンス体制の最適化を継続して行ってまいります。
(4) 研究開発活動
当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発活動の金額は7,521百万円となりました。
なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はございません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はございません。