|
回次 |
第82期 |
第83期 |
第84期 |
第85期 |
第86期 |
|
|
決算年月 |
2019年3月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
|
|
売上高 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
|
経常利益 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
|
包括利益 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
|
純資産額 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
|
総資産額 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
|
|
|
|
|
|
1株当たり当期純利益 |
(円) |
|
|
|
|
|
|
潜在株式調整後1株当たり 当期純利益 |
(円) |
|
|
|
|
|
|
自己資本比率 |
(%) |
|
|
|
|
|
|
自己資本利益率 |
(%) |
|
|
|
|
|
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
|
|
|
|
営業活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
△ |
|
|
|
△ |
|
投資活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
財務活動によるキャッシュ・フロー |
(百万円) |
△ |
△ |
△ |
△ |
|
|
現金及び現金同等物の期末 残高 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
|
|
|
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載していない。
2 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第85期の期首から適用しており、第85期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっている。
|
回次 |
第82期 |
第83期 |
第84期 |
第85期 |
第86期 |
|
|
決算年月 |
2019年3月 |
2020年3月 |
2021年3月 |
2022年3月 |
2023年3月 |
|
|
売上高 |
(百万円) |
|
|
|
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|
|
経常利益 |
(百万円) |
|
|
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|
|
|
当期純利益 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
|
資本金 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
|
発行済株式総数 |
(千株) |
|
|
|
|
|
|
純資産額 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
|
総資産額 |
(百万円) |
|
|
|
|
|
|
1株当たり純資産額 |
(円) |
|
|
|
|
|
|
1株当たり配当額 |
(円) |
|
|
|
|
|
|
(うち1株当たり中間配当額) |
|
( |
( |
( |
( |
( |
|
1株当たり当期純利益 |
(円) |
|
|
|
|
|
|
潜在株式調整後1株当たり 当期純利益 |
(円) |
|
|
|
|
|
|
自己資本比率 |
(%) |
|
|
|
|
|
|
自己資本利益率 |
(%) |
|
|
|
|
|
|
株価収益率 |
(倍) |
|
|
|
|
|
|
配当性向 |
(%) |
|
|
|
|
|
|
従業員数 |
(人) |
|
|
|
|
|
|
株主総利回り |
(%) |
|
|
|
|
|
|
(比較指標:配当込みTOPIX) |
(%) |
( |
( |
( |
( |
( |
|
最高株価 |
(円) |
3,995 |
3,535 |
3,295 |
3,230 |
2,936 |
|
最低株価 |
(円) |
2,765 |
2,122 |
2,156 |
2,628 |
2,432 |
(注) 1 潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載していない。
2 最高株価及び最低株価は、2022年4月4日より東京証券取引所プライム市場におけるものであり、それ以前については東京証券取引所市場第一部におけるものである。
3 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第85期の期首から適用しており、第85期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっている。
当社は1898年1月熊谷三太郎が個人経営の土木建築請負業を開業したことに始まる。以来、各地の鉄道工事、水力発電所工事等に従事し、1938年1月資本金40万円の株式会社に組織を改め、近代経営の第一歩を踏み出した。
設立後の主な変遷は次のとおりである。
|
1945年10月 |
建築部を発足、建築部門に進出 |
|
1948年2月 |
札幌、横浜、名古屋、大阪、広島、福岡支店を開設 |
|
1949年3月 |
東京支店を開設 |
|
1949年10月 |
建設業法により、建設大臣登録(イ)第118号の登録完了 |
|
1958年10月 |
豊川工場を設置 |
|
1962年12月 |
仙台支店を開設 |
|
1963年11月 |
当社道路部を分離独立させ熊谷道路㈱(現 連結子会社)を設立 |
|
1964年1月 |
東京営業所を東京本社に改称 |
|
1964年12月 |
北関東支店を開設 |
|
1966年12月 |
四国支店を開設 |
|
1970年4月 |
東京、大阪証券取引所市場第二部に上場 |
|
1971年2月 |
東京、大阪証券取引所市場第一部に上場 |
|
1973年6月 |
建設業法の改正に伴い、建設大臣許可(特-48)第1200号を取得(以後3年毎に免許更新) |
|
1973年12月 |
北陸支店を開設 |
|
1974年3月 |
東京本社新社屋完成 |
|
1974年6月 |
宅地建物取引業法により、宅地建物取引業者として建設大臣免許(1)第1842号を取得(以後3年毎に免許更新) |
|
1988年3月 |
筑波技術研究所(現 技術研究所)を開設 |
|
1990年4月 |
仙台支店を東北支店、福岡支店を九州支店に改称 |
|
1991年4月 |
北関東支店と新潟営業所を統合し、関越支店に改称 |
|
1994年4月 |
関越支店を北関東支店に改称 |
|
|
熊谷道路㈱が㈱ガイアートクマガイに商号を変更 |
|
1995年2月 |
神戸支店を開設 |
|
1995年10月 |
東関東支店を開設 |
|
1996年4月 |
豊川工場を分社化、熊谷テクノス㈱(現 連結子会社)を設立 |
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1997年4月 |
札幌支店を北海道支店に改称 |
|
1997年6月 |
建設業法の改正に伴い、建設大臣許可(特-9)第1200号を取得(以後5年毎に免許更新) |
|
2001年2月 |
東京、横浜、北関東、東関東支店を統括する首都圏支社及び大阪、神戸、四国支店を統括する関西支社を設立 |
|
2002年3月 |
熊谷テクノス㈱が、連結子会社の三豊テクノコンストラクション㈱を吸収合併し、テクノス㈱に商号を変更 |
|
2003年7月 |
首都圏支社を首都圏支店及び関西支社を関西支店に改称 |
|
2003年10月 |
不動産事業、海外PFI等に係る投融資事業及び債権の回収事業を新設会社のニューリアルプロパティ㈱に承継させる会社分割を実施 |
|
2003年12月 |
大阪証券取引所上場廃止 |
|
2004年4月 |
㈱ガイアートクマガイが飛島道路㈱と合併し、㈱ガイアートT・Kに商号を変更 |
|
2009年4月 |
広島支店と四国支店を統合し、中四国支店に改称 |
|
2016年10月 |
㈱ガイアートT・Kが㈱ガイアートに商号を変更 |
|
2022年4月 |
東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行 |
当社グループは、建設事業及びその周辺関連事業を主たる事業としている。事業の内容及び当該事業に係わる位置づけは次のとおりである。
なお、以下は主要な事業の内容により区分しており、セグメント情報におけるセグメント区分と同一ではない。
建設事業 当社及び連結子会社である㈱ガイアート、関連会社である笹島建設㈱他が建設事業を営んでいる。
また、連結子会社であるテクノス㈱は建設事業のほか、建設用資機材の製造販売等を行っている。
その他の事業 連結子会社である㈱テクニカルサポートは保険事業及び事務代行事業を営んでおり、当社は事務業務の一部を委託している。
また、連結子会社である㈱ファテックは建設技術商品の提供事業を営んでおり、当社はその一部の提供を受けている。
事業の系統図は次のとおりである。
|
名称 |
|
住所 |
資本金 (百万円) |
主要な事業 の内容 |
議決権の所有割合又は被所有割合(%) |
関係内容 |
|
(連結子会社) |
|
|
|
|
|
|
|
㈱ガイアート |
(注)2 |
東京都新宿区 |
1,000 |
建設事業 |
100 |
当社の建設事業において施工協力している。また、当社より建物を賃借し、当社に建物を賃貸している。 役員の兼務 1名 |
|
テクノス㈱ |
|
愛知県豊川市 |
470 |
建設事業 |
100 |
当社の建設事業において施工協力している。また、当社より土地を賃借している。 役員の兼務 3名 |
|
ケーアンドイー㈱ |
|
東京都千代田区 |
300 |
建設事業 |
100 |
当社の建設事業において施工協力している。また、当社より建物を賃借し、当社に建物を賃貸している。 役員の兼務 5名 |
|
㈱テクニカルサポート |
|
東京都新宿区 |
70 |
その他の事業 |
100 |
当社へのサービスを行っている。また、当社より建物を賃借している。 役員の兼務 2名 |
|
テクノスペース・ |
|
東京都豊島区 |
30 |
建設事業 |
100 |
当社の建設事業において施工協力している。また、当社より建物を賃借している。 役員の兼務 3名 |
|
㈱ファテック |
|
東京都新宿区 |
20 |
その他の事業 |
100 (10.0) |
当社と協力して技術商品の提供を行っている。また、当社より建物を賃借している。 役員の兼務 4名 |
|
華熊営造(股) |
|
台湾 |
百万NT$ 800 |
建設事業 |
100 |
当社の建設事業において施工協力している。また、当社に建物を賃貸している。 役員の兼務 2名 |
|
(持分法適用関連会社) |
|
|
|
|
|
|
|
笹島建設㈱ |
|
東京都港区 |
150 |
建設事業 |
35.0 |
当社の建設事業において施工協力している。 役員の兼務 1名 |
|
㈱前田工務店 |
|
東京都江東区 |
98 |
建設事業 |
40.0 |
当社の建設事業において施工協力している。 役員の兼務 1名 |
|
共栄機械工事㈱ |
|
神奈川県鎌倉市 |
50 |
建設事業 |
40.0 |
当社の建設事業において施工協力している。役員の兼務 1名 |
|
(その他の関係会社) |
|
|
|
|
|
|
|
住友林業㈱ |
(注)3 |
東京都千代田区 |
50,074 |
住宅事業 |
被所有 21.7 |
当社と資本業務提携契約を締結している。 役員の兼務 1名 |
(注) 1 議決権の所有割合の( )内は間接所有割合を内数で示している。
2 売上高(連結会社相互間の内部売上高を除く。)の連結売上高に占める割合が10%を超えている。
|
主要な損益情報等 |
(1)売上高 |
46,997 |
百万円 |
|
|
(2)経常利益 |
464 |
|
|
|
(3)当期純利益 |
222 |
|
|
|
(4)純資産額 |
21,342 |
|
|
|
(5)総資産額 |
36,585 |
|
3 有価証券報告書を提出している。
(1)連結会社の状況
|
|
2023年3月31日現在 |
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
土木事業 |
|
|
建築事業 |
|
|
子会社 |
|
|
全社(共通) |
|
|
合計 |
|
(注) 従業員数は就業人員数である。
(2)提出会社の状況
|
|
|
|
2023年3月31日現在 |
|
従業員数(人) |
平均年齢(歳) |
平均勤続年数(年) |
平均年間給与(円) |
|
|
|
|
|
|
セグメントの名称 |
従業員数(人) |
|
土木事業 |
|
|
建築事業 |
|
|
全社(共通) |
|
|
合計 |
|
(注) 1 従業員数は就業人員数である。
2 平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでいる。
(3)労働組合の状況
労使関係について特に記載すべき事項はない。
(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異
① 連結会社
|
当連結会計年度 |
||||
|
管理職に占める女性 労働者の割合(%) (注2) |
男性労働者の育児 休業取得率(%) (注3) |
労働者の男女の賃金の差異(%) (注2) |
||
|
全労働者 |
うち正規雇用労働者 |
うち非正規雇用労働者 |
||
|
5.2 |
57.6 |
58.3 |
58.0 |
47.7 |
(注) 1 「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第2条第5号に規定されている連結会社を対象としている。
2 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
3 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。なお、華熊営造股份有限公司は対象外としている。
② 提出会社
a 管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率
|
当事業年度 |
|
|
管理職に占める女性労働者の割合(%) (注1) |
男性労働者の育児休業取得率(%) (注2) |
|
4.6 |
73.9 |
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
2 「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第2号における育児休業等及び育児目的休暇の取得割合を算出したものである。
b 労働者の男女の賃金の差異
|
|
当事業年度 |
||||||||||
|
女性 |
男性 |
全体 |
労働者の男女の賃金の差異(%) |
||||||||
|
雇用形態 |
社員区分 |
人数 (人) |
平均 年齢 (歳) |
年間平均 給与 (円) |
人数 (人) |
平均 年齢 (歳) |
年間平均 給与 (円) |
人数 (人) |
平均 年齢 (歳) |
年間平均 給与 (円) |
|
|
全労働者 |
425 |
35.7 |
5,399,906 |
2,269 |
45.8 |
9,031,849 |
2,694 (注4) |
44.0 |
8,458,621 |
59.8 |
|
|
正規雇用 |
総合職 |
181 |
29.4 |
6,036,718 |
1,822 |
41.9 |
9,292,376 |
2,003 |
40.8 |
8,999,042 |
65.0 |
|
エリア職 (注2) |
212 |
39.4 |
5,101,582 |
7 |
44.3 |
7,364,531 |
219 |
39.6 |
5,173,161 |
69.3 |
|
|
非正規雇用 |
契約社員、 シニア 社員等 (注3) |
33 |
46.6 |
3,827,015 |
439 |
62.6 |
7,976,144 |
472 |
61.5 |
7,686,687 |
48.0 |
(注) 1 「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものである。
2 住居の変更を伴う勤務地の変更がない者又は住居の変更を伴う勤務地の変更が支店管轄内に限定されている者。
3 契約社員は、1年以内の一定の期間を定めて雇い入れられた者であり、シニア社員は、会社を定年退職した者のうち、1年以内の一定期間を定めて雇い入れられた者。
4 年間の平均人数のため、「(2)提出会社の状況」の従業員数と異なっている。
5 労働者の男女の賃金の差異について、賃金制度上性別による差異はなく、階層・職位等が同等であれば男女間で賃金の差異は生じることはない。なお、差異の主な要因として、女性活躍推進の観点から女性の新卒採用強化に取り組み始めてから10年程経過しているものの、相対的に女性の勤続年数が短く、上位階層の女性の割合が低い水準にとどまっていることなどが挙げられる。
当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 経営方針
熊谷組グループビジョンのもと持続的成長と企業価値向上を目指し、2021年5月に長期構想“2030年以降を見据えた経営方針”を定めたうえで、3年間の方針・戦略・目標を掲げた『熊谷組グループ 中期経営計画(2021~2023年度)~持続的成長への弛まぬ挑戦~』を策定した。社会から求められる建設サービス業の担い手として、いつの時代も社会課題と真摯に向き合い、目指す社会の実現に貢献していく。
■熊谷組グループビジョン〈熊谷組グループが目指す企業像〉
「高める、つくる、そして、支える。」
独自の現場力(優れた技術力を豊かな人間力で活かす現場力)を高め、独自の価値であるしあわせ品質(建造物の外形的・機能的な品質に加え、そこに集う人、そこを使う人が満足し続けられる品質)をつくり、時代を超えてお客様と社会を支え続ける。
■長期構想〈2030年以降を見据えた経営方針〉
社会から求められる建設サービス業の担い手として、限りある資源が循環し、ひと・社会・自然が豊かであり続ける社会の実現に貢献する。
■中期経営計画〈2021~2023年度の方針・戦略・目標〉
長期構想を起点に課題認識し、盤石な経営基盤のもと、コア事業である建設請負事業を深化させ、成長領域と位置づける建設周辺事業を進化させるとともに、新たな事業領域の開拓にも挑戦し、貢献の幅を拡げる。
(2) 経営環境、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
我が国経済は、政府の各種政策の効果やウィズコロナの生活様式の定着による経済社会活動の正常化が進むことにより、個人消費や企業収益の持ち直しが期待されるが、長引くウクライナ情勢や世界的な金融引締めが進展する中で海外景気の下振れや物価上昇、供給面の制約などのリスクを孕んでおり、景気は依然として先行き不透明な状況にある。
建設業界においては、民間企業の建設投資は企業収益の改善等を背景に持ち直しの動きが続くと思われ、また、公共投資も2023年度予算は前年度とほぼ同水準が確保されるなど、防災・減災、国土強靭化への計画的な投資により底堅く推移するものと予想される。一方で、原油高や建設資材高といった採算悪化や需要減退を招くリスクについて動向を注視していく必要がある。
(3) 経営戦略
当社グループは時代の変遷とともに顕在化している社会課題と真摯に向き合い、「持続可能な社会」「快適に暮らせる社会」「経済が成長する社会」の形成を通して、“限りある資源が循環し、ひと・社会・自然が豊かであり続ける社会”の実現に貢献することが当社グループの担う役割であると認識し、2021年5月に『熊谷組グループ 中期経営計画(2021~2023年度)~持続的成長への弛まぬ挑戦~』を策定した。本計画では2017年に定めた中長期経営方針の考え方を踏襲しつつ、新たに定めた長期構想“2030年以降を見据えた経営方針”のもと、3年間の方針・戦略・目標を掲げている。
新型コロナウイルス感染症の影響の長期化や、ウクライナ情勢などに起因する資材価格の高騰などといった、計画策定時には想定し得なかった経済・社会情勢の劇的変化の影響は大きく、2023年度の業績は以下のとおり、計画最終年度の財務目標を下回る見込みとなった。
(4) ESG課題への取組み
熊谷組グループビジョンのもと事業活動を通じて社会課題解決に貢献するとともに持続的成長による企業価値向上を目指していくため、2019年4月に「ESG取組方針」を策定し、CO2排出抑制、再生可能エネルギー事業、都市再生事業、人財育成、ステークホルダーとの関係強化などに全社を挙げて取り組んでいる。
「ESG取組方針」
■当社は、環境(Environment)・社会(Social)・企業統治(Governance)の視点から解決すべき重要課題(マテリアリティ)を特定し、持続可能な事業活動を追求していく。
■当社は、グループが保有する技術・経験・ノウハウを活用して新たな価値を創造し、SDGsに代表される社会課題の解決に貢献する事業活動を展開していく。
■当社は、事業活動を通じてステークホルダーとのコミュニケーションによる信頼関係の構築に努め、企業価値の向上を目指していく。
ESG課題
「ESG取組方針」のもと、持続可能な社会の形成と自らの持続的な成長のため、ステークホルダーにとって重要と考えられる課題をESG視点で特定し、事業活動を通して社会課題の解決(社会価値)と事業収益の拡大(経済価値)の双方を追求する。
なお、当連結会計年度終了後に、当社共同企業体が施工中の「北海道新幹線、羊蹄トンネル(有島)他」におけるコンクリート試験に関して、所定の頻度で試験を実施していなかったにもかかわらず正規の頻度で実施したとする報告を行っていたことが判明した。
当事案の発生を受け、当該コンクリートの健全性及び他の工事における同様の不正の有無に関する調査を実施した。また、社長を委員長とする特任対策委員会を設置し、事案の把握、原因究明及び再発防止対策の検討を実施するとともに、本事案の原因究明及び再発防止対策の策定がより有効なものとなるよう、経営から独立した組織である法遵守委員会が、社外の視点から特任対策委員会の実効性を確認・評価した。
調査の結果、虚偽報告期間中に施工したコンクリートは、設計基準強度を満たしており充填状況にも異常はなく、健全性に問題はないことが確認されたとともに、他の工事においても問題は確認されなかった。また、原因究明のためのヒアリング等の結果、コンプライアンス意識の不足、品質管理に関する基本的認識の不足、作業所における報連相の不足、マネジメント能力の不足、品質管理体制の不備が当事案の主要因であることを確認し、これらの原因の分析・精査を踏まえ、役職員教育の徹底、品質管理体制の強化及び作業所における諸問題の把握といった再発防止対策を講じることとした。
当社は、「ものづくりの原点」に立ち返り、確かな品質こそが「信頼」の核であることを再認識し、信頼回復に向け、不退転の決意をもって再発防止に努めていく。
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取組みは、次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
当社グループは長期的な成長を実現し、かつ持続可能な社会の形成に貢献していくため、ESGの視点を経営に取り入れており、事業活動を通して社会課題の解決(社会価値)と事業収益の拡大(経済価値)の双方を追求していくことをサステナビリティの基本方針としている。
(1)ガバナンス
当社は、サステナビリティ分野を含む経営上の重要事項を「経営会議」(議長:社長)にて審議している。また、経営会議を補佐する機関として「サステナビリティ推進委員会」(委員長:経営戦略室長)を設置している。
「サステナビリティ推進委員会」は、事業本部長等により構成されており、ESG・SDGsの視点から、企業の長期的な成長・持続可能な社会形成に資する施策全般を検討する組織である。他の経営会議体と連携し、サステナビリティ分野を推進するための方針や制度の検討などを行っている。
取締役会では、上記プロセスについて報告を受け、取組状況の監督を行っている。
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(2)戦略
① 環境保全
当社グループは、限りある資源が循環し、ひと・社会・自然が豊かであり続ける社会を目指して、「持続可能な社会」の実現のために「気候変動リスクへの対応」「ゼロエミッションの達成」「生物多様性に配慮した取組み」等を個別課題に挙げ、目標を定めて取り組んでいる。また、2021年2月にRE100イニシアチブに加盟し、カーボンニュートラルの達成に向け再生可能エネルギー電力の導入を積極的に推進している。
気候変動リスクへの対応
気候変動に伴う「リスク」には、GHG排出に関する規制の強化等の「移行」に起因するものと、自然災害の頻発・激甚化等の「物理的」な変化に起因するものが考えられる。一方で気候変動に伴う「機会」として、新たな市場における需要の増加等が考えられる。当社では短期(概ね3年以内)・中期(概ね3年超~10年以内)・長期(概ね10年超)の3つの時間軸から気候変動関連の「リスク」(「移行」と「物理的」に分類)と「機会」を特定した。
② 人的資本
a 基本的な考え方
当社グループ発展の基盤として人財の確保と育成、それらが健全に機能する職場環境の整備に力を入れている。現在、建設業では若手技術者などの不足、熟練の技術者の退職により、人財減少が深刻化している。こうした状況を踏まえ、当社では女性活躍の推進はもちろんのこと、高齢者の再雇用制度、ジョブリターン制度を制定し、さらに非正規雇用社員の正社員登用などにも積極的に取り組んでいる。
b 採用について
当社は、従業員の高齢化や世代間の不均衡を解決し、ダイバーシティを意識した採用活動を行っている。新卒・中途採用については、今後の業績推移等に基づき、5年後、10年後の総社員数・職種・年齢分布などを考慮した採用計画を策定している。また、2019年度からはジョブリターン制度を設けている。
c 人財育成について
「自らを高め、未来をつくり、人を支える」、そんな人財の育成を目指して、様々な取組みを実施している。2019年4月に当社の育成指針となる「人財育成計画」を策定した。
当社の人財育成は、自ら目標を定め、計画をたて、強い意志で自己の能力開発に努める自己啓発を前提とするものとし、社員自らの能力開発に対し、その効果を高め会社の目標と連動させるべく、会社が行う人財育成の基本方策を次の4つと定めている。
ⅰ ジョブローテーション
複数の職場や異なった職務を経験することで、幅広い知識と考え方を修得させることを目的にジョブローテーションを行っている。社員のキャリアと将来的に希望する職務や、社員一人ひとりの適性を踏まえて、計画的、段階的な異動により、キャリアパスを形成している。
ⅱ OJT
日常の業務を通して、上司及び先輩が、部下及び後輩に対し、職務遂行に必要な知識、技能、態度等を意識的、計画的、体系的、継続的に指導・育成していく。「目標設定」「達成度確認」の面談を実施するとともに、求める人財像に即したスキルの習得状況チェックを行っている。
ⅲ 集合研修
OJTの補完と専門知識の修得、自己啓発の意欲を向上させることを目的として、教育訓練や研修を計画的に行っている。社員が修得すべきスキルのガイドラインを定め、専門知識を高めるための各分野別研修と階層別研修を年次毎に実施している。目的に合わせて集合研修とオンライン研修を使い分け、高い受講率を維持しながら効果的な研修を実施している。
ⅳ 自己啓発支援
技術士、一級建築士などの公的資格の取得を奨励し、受験者を対象に補講や模試を実施し、社員のスキルアップにつながる自己啓発を支援、促進している。
なお、人事評価や業務遂行におけるコミュニケーションとして、期初に目標設定面談、半期に進捗確認面談、期末に自己評価確認面談、さらに評価結果についての面談と1年間で計4回、社員とその上司による面談を実施している。また、将来の職場配置や能力開発についての希望は、全ての社員が社内の申請システムから「キャリアプラン申告」をいつでも人事総務部へ直接申告することができる仕組みがある。
d ダイバーシティ企業として
当社は性別、年齢、国籍、性自認・性的指向(LGBTQ)、障がいの有無等にかかわらず、全ての人が活き活きと働くことができる職場環境の実現に取組み、ダイバーシティ、働き方改革の推進による業績の向上を目指している。
当社は、社長を委員長として各本部長で構成する「ダイバーシティ推進委員会」を設置し、本部・支店・グループ会社よりダイバーシティ推進担当者を選任して、推進体制を構築している。また、各部門の代表者により制度・施策を検討する「働き方改革ワーキング」を設置し、全社横断型でダイバーシティ及び働き方改革を推進している。
当社のダイバーシティ推進部はそれらの運営や実効性を高める役割を担っており、人財活躍推進と働き方改革推進を統合して取り組んでいる。
e 働き方改革の推進について
当社はこれまで働き方改革として、テレワーク・時差出勤・フレックスタイムなどの制度を導入、業務プロセスの見直し・DXの推進など生産性の向上や業務の効率化に関わる施策、また意識改革に努めている。
2023年度は2024年に働き方改革関連法案が建設業に適用される前年にあたることから、新たに「働き方改革アクションプラン2023」を策定し、1年前倒しで時間外労働上限規制の厳守を掲げ、一人ひとりがアクションプランに沿った行動に取り組んでいく。こうした一人ひとりの行動に加えて、さらなる多様な働き方の促進、職場環境の整備、業務の効率化など会社全体として働き方改革を推進していく。
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〈働き方改革アクションプラン〉 |
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全社員が「働き方改革アクションプラン2023」に沿った行動計画に取り組む |
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社長方針→各本部の年度計画→各支店の年度計画→部署の年度目標→各社員が年間の時間外労働時間の目標値を設定し管理する |
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行動計画 |
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〇経営トップからの定期的なメッセージの発信により社員の意識改革を図る |
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〇時間外労働状況の見える化を図る |
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〇継続的に業務の効率化・平準化に取り組む |
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〇時間外労働の削減に向けて諸規則・運用ルールを徹底する |
f 健康経営について
当社では社員の健康を何よりの経営資源と捉え、本社人事総務部内に健康推進室を設置し、全支店の産業医並びに健康推進担当者が連携して社員の健康を全面的にサポートする体制を整えている。また、社員健康推進計画を年度毎に策定し、PDCAのスパイラルアップを図った健康推進活動を行っている。
なお、新型コロナウイルス感染症においては、対策本部や社員に対して最新情報を随時提供しており、特に重症化リスクが高い社員に対しては受診・面談の勧奨などのサポートを行っている。
当社は、優良な健康経営を実践している法人として、経済産業省と東京証券取引所が創設した「健康経営優良法人」の認定を取得している。今後は社員だけではなく、当社の現場作業員への健康施策も強化していく予定である。
・ハイリスク者への取組み
社員の健康診断結果は全ての産業医による入念なチェックが行われ、フォローが必要な社員には受診・面談の勧奨並びに継続的なサポートを行っている。また、長時間労働による脳・心臓疾患やメンタルヘルス不調を防止するため、対象者への疲労蓄積度チェックと希望者への産業医面談を毎月欠かさず実施している。その他にも、海外、震災復旧現場など特殊な環境下にある職場に対しては産業保健専門職による訪問や社員面談などによる特別なフォローアップを行っている。
・メンタルヘルスに関する取組み
ストレスチェック、社員研修(セルフケア&ラインケア)、職場復帰支援等、一次予防から三次予防まで幅広く活動を行っている。
③ 人権の尊重
当社グループは、全ての役職員がお互いの多様性を認め合い、事業に関わる全ての人の人権を尊重している。2023年1月に「熊谷組グループ人権方針」(以下、本方針)を策定し、本方針に基づき、人権デューデリジェンスを実施している。
熊谷組グループ人権方針(抜粋)
1.適用範囲
熊谷組グループ(熊谷組と連結子会社7社(国内6社、海外1社))を対象とし、すべての役職員に適用されます。また熊谷組グループのビジネスパートナー、サプライヤーおよびその他の関係者に対して本方針の支持を求め、人権を尊重し、侵害しないように求めます。
2.規範や法令の尊重・遵守
世界のすべての人々が享受すべき基本的人権について規定した人権に関する国際規範を支持、尊重します。また事業を行う国や地域で適用される法令を遵守し、各国や地域の法令が国際的な規範と異なる場合は、より高い基準を優先します。
3.企業活動全体を通じた人権の尊重
事業活動を通じて起こりえる人権への負の影響を防止し、人権尊重の責任を果たしていきます。
4.人権デューデリジェンスの実施
人権デューデリジェンスの仕組みを構築し、これを継続的に実施します。
5.救済、是正
人権に対する負の影響を引き起こした場合は、その是正・救済に取り組みます。
6.教育、研修
すべての役職員が本方針について十分な理解を得られるよう適切な教育、研修を実施します。
7.対話、協議
事業活動が人権に及ぼす影響について関連するステークホルダーとの対話と協議を継続して行います。
8.情報開示
人権尊重の取組について、定期的な開示を行います。
当社グループは、本方針に基づき、企業活動による人権への負の影響を防止・軽減することを目的とし、人権デューデリジェンスにおいて、リスクの特定や評価を継続的に実施している。
人権デューデリジェンスは、「人権方針専門部会」という「サステナビリティ推進委員会」の下部組織により検討している。
人権デューデリジェンスのプロセス
1 負の影響を特定
当社グループの事業活動で人権への負の影響が生じる可能性が高く、リスクが重大な項目を特定する。
2 実態の調査
実態の調査では、対象者との対話により人権への負の影響の有無を確認する。
3 負の影響の停止・是正
負の影響があった場合は速やかに対応を行い、負の影響を防止・軽減に努める。
4 情報開示
取組みの進捗などを定期的に開示し、ステークホルダーと共有する。
(3)リスク管理
当社は、事業活動に伴うリスクの把握・低減及び機会の最大化に努めており、重要な事項については、個別案件毎にリスク・機会を抽出・評価のうえ、経営会議・取締役会にて意思決定を行っている。各事業部門においては、業務プロセスに内在するリスク・機会を抽出・評価のうえ、必要な対応策を検討し年度計画に反映している。この取組みの状況については四半期毎にモニタリングを実施し、経営会議体にて報告している。気候変動を含む環境リスク・機会に関しては、「サステナビリティ推進委員会」における報告・議論を経て、経営会議・取締役会にて報告・審議している。
(4)指標及び目標
① 気候変動
当社は、「(2)戦略 ① 環境保全」において記載した、気候変動リスクへの対応について、温室効果ガスの削減目標(スコープ1・2・3)を設定しており、当該目標及び実績は以下のとおりである。
② 人的資本
当社は「(2)戦略 ② 人的資本」において記載した、人財の多様性の確保を含む人財の育成に関する方針及び社内環境整備に関する方針について、次の指標を用いている。当該指標に関する目標及び実績は以下のとおりである。
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指標 |
2023年度の目標 |
2022年度の実績 |
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新卒採用者に占める女性割合 |
25%以上 |
30.4% |
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年度採用人数 |
149人 |
132人 |
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新任管理職数に占める新任女性管理職数の割合 |
7%以上 |
7.9% |
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子の出生に伴う男性の休暇取得率 |
70%以上 |
73.9% |
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時間外労働時間数/月 |
30時間以下 |
21.4時間 |
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のとおりである。ただし、当社グループに関する全てのリスクを網羅したものではなく、現時点では重要性が高くないと判断したリスクもあり、予見し難いリスクも存在し得る。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 建設投資の動向
当社グループの建設事業は、官公庁及び民間企業が主な顧客であるが、官公庁は財政状況や施策等、民間企業は経済環境や消費動向等により中長期的に建設投資の動向が変動する。我が国の建設投資は2011年度以降、増加傾向で推移しているが、縮小に向かった場合は、状況により競合他社との受注競争が激化し、受注高が減少するほか工事採算が低下する可能性がある。
当社グループは、建設市場の質的・量的変化に柔軟に対応できる企業体質を確立すべく、長期構想“2030年以降を見据えた経営方針”を定めるとともに、本方針に基づき策定した中期経営計画における各種施策に取り組んでいる。なお、長期構想及び中期経営計画については、「第2 事業の状況」の「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりである。
(2) 建設資材市況及び労務単価の変動
建設工事請負契約にあたり、建設資材及び労務単価等について適正価格での契約に努めているが、契約締結後に建設資材市況や労務単価が高騰する場合がある。当該コスト増加分について、公共工事においては契約条項により一定の工事代金の変更を請求できるが、民間工事においては発注者との協議となり、状況によりコスト増加に見合う工事代金の追加を獲得できない可能性がある。このため市況等の上昇局面では、予め単価上昇を織り込んで工事価格を見積もることや資材の調達を早期に行うなどの対応が必要となる。
(3) 建設技能労働者の不足
建設業界における技能労働者は、高齢化が進むとともに若年層の入職率・定着率が伸びず、減少傾向にある。中長期的に高齢者の大量離職が見込まれるなか、技術継承へ向けた将来の担い手の確保・育成が喫緊の課題となっている。今後、技能労働者の減少がさらに進んだ場合、他社との人財獲得競争が激化し労務費が高騰するとともに、人員を確保できないことに伴う施工能力の縮小により、受注高が減少する可能性がある。
当社グループは、専門工事会社を中心とした施工協力業者で組織された「熊栄協力会」と連携し、安定した施工体制を確立するとともに、技能労働者不足の解消及び優秀な人財の確保に向けた取組みを行っている。現在の建設業界の命題である「技能労働者給与水準の全産業労働者平均までの向上」を目指した労務単価の引上げを軸に、手当の支給を含む優良技能労務者認定制度の運用、能力や経験に応じた処遇を受けられる環境を整備するための建設キャリアアップシステムの導入などを進めているほか、施工現場における完全週休二日への移行といった処遇改善施策を推進している。
(4) 人財の確保
建設業界では、建設投資が増加基調となっている一方で、建設技術者の減少が課題となっており、当社グループにおいても、収益及び品質の向上のために優れた人財の確保と育成が急務であると認識している。その対応として、新卒者に加え施工管理経験がある人財の中途採用をジョブ・リターン制度の整備等により拡大するとともに、ダイバーシティ推進の取組みもあり、高齢者、女性及び外国人等を積極的に活用している。
また、建設工事の入札や施工管理においては、担当技術者に工種毎の施工経験や特定資格の保有を求められることがあり、適任者が不足した場合は受注機会を逸し、受注高の減少につながる可能性がある。すでに一部の工種についてその発注時期によっては担当者を確保出来ず、入札参加を断念するケースも発生している。このため将来的な案件を見据え、技術者に計画的に多様な施工経験を積ませているほか、分野別や階層別に社内研修を実施し、専門知識を修得させている。また、技術士や一級建築士等の公的資格について受験者を対象に社内講習や模試を実施するなど資格取得の支援、促進に努めている。
(5) 海外における事業展開
当社グループの海外事業は、現在アジア諸国において建設事業を中心に展開している。海外における事業は、進出国において著しい政治、経済、社会情勢の混乱が生じた場合や法規制が強化された場合等は、事業が遅延する又は遂行不能に陥る可能性がある。また、未成熟な法制度、社会制度、文化や商慣習の違い等により正当な工事代金の請求及び回収が困難となる場合や想定外のコストを負担するリスクが内在している。このため、当社グループは、各々の情勢等に精通した国・地域にのみ進出することとし、当社が請け負う建設工事については、原則として我が国ODA(政府開発援助)や日系企業による事業に限定している。
なお、海外事業においては、事業拠点の現地通貨や米ドル等による外貨建取引のほか、外貨建の資産、負債、収益、費用を一定の基準により円換算する。現在の当社グループの海外事業の規模では為替レートの変動による影響は小さいが、取引の収入と支出の通貨構成や入出金のタイミングを概ね一致させること、又は為替予約取引等を行うことにより為替リスクを軽減している。
(6) 建設事業における自然条件及び自然災害の影響
工事施工において、地質や地盤、天候等の自然条件に特殊性がある場合、事前にそれを把握できなかったことにより工法の変更や手戻りなどが生じ工事コストが増加する可能性がある。また、事業の特性として施工現場が地震や台風・豪雨等の自然災害に見舞われた場合、工事が中断するほか復旧に多大なコストと時間を要するなど著しい損害を被るおそれがある。
当社グループは、事前調査、工法検討等を徹底し、自然条件面における予期せぬ事象等により工事の採算が低下しないよう努めるとともに、自然災害に対しては、各種保険に加入するなど損失を極小化するよう対策を講じている。
(7) パンデミック
感染症が世界的に大流行した場合、工事中断や資機材の納入が滞ること等に伴う工程遅延や感染症対策に係るコストの発生などにより採算が低下することが見込まれ、また、民間企業を中心に設備投資が停滞することにより受注高が減少する可能性がある。
(8) 工事の施工不良
工事施工にあたっては、建設物の仕様や施工条件が多岐にわたり、また、想定を超えて外的要素から影響を受けることがある。このような状況のもと、施工不良の発生可能性を完全に排除することは困難であるため、是正費用に充てるべく一定金額を引当計上している。しかし、万が一、施工した建設物に重大な施工不良があった場合、引当額を上回る多大な修復費用や損害賠償責任が生じる可能性がある。また、当社グループの社会的信用が低下し、受注高の減少につながるおそれがある。
当社グループは、建設物の設計・施工にあたり、品質マネジメントシステムの適切な運用及び継続的な改善により、高品質な製品・サービスの提供に努めている。
(9) 建設事業における労働災害及び事故
建設事業は、作業内容や作業環境などの特性により、他の産業と比較して重篤度の高い労働災害が発生するおそれがあり、また、第三者に対し損害を与える事故が発生する可能性が高い。万が一、重大な労働災害もしくは事故が発生した場合、多大な補償費等の負担が生じるとともに、社会的信用が低下し、関係諸官庁等の工事入札において指名停止になるなど、受注高の減少につながる可能性がある。
当社グループは、労働災害及び事故への対策を最優先課題と位置付け、安全教育の実施、日常的な安全点検、施工部門と安全部門との連携強化、入念な施工計画の策定といった安全衛生マネジメントシステムの厳格な運用により労働災害及び事故の撲滅に努めている。
(10) 固定資産及び投資有価証券の減損
当社グループは、都市再生・再開発事業といった新事業創出への取組みの一環として不動産の取得を進めているが、経営環境の著しい悪化などにより保有資産の収益性が低下又は市場価格が下落した場合、固定資産の減損損失が発生するおそれがある。また、収益機会の獲得や関係強化を図るため顧客や提携先等の有価証券を保有しているが、投資先の業績が悪化又は市場価格が下落した場合も同様に減損損失が発生する可能性がある。
当社は、各種資産の評価方法と投融資活動に係るリスクを定量的に管理するための投融資基準を定め、財政的影響が大きい案件については、経営会議及び取締役会において経営指標の見通しや財務規律の維持の観点を踏まえて取得の検討を行っている。取得後は、採算性検証のためのモニタリングによって採算悪化が見込まれ、将来的な収益率等が目標とする基準値を上回る可能性が極めて低いと判断された場合、また有価証券については、保有が当社グループの事業遂行上有用ではないと判断された場合は売却等を検討するなど、損失の最小化に努めている。
(11) 顧客及び取引先の信用
建設事業において、工事着工後に発注者が信用不安や経営破綻などに陥った場合、売掛金や受取手形などの債権が回収不能となるおそれがある。また、施工協力業者等の取引先が同様な状況となった場合、工程が遅延し工事コストが増加する可能性がある。
当社グループは、顧客の信用については、会議体及び専門部署により、顧客の与信判定、契約内容の審査、債権保全方法の検討等を実施している。また、債権管理規程、工事契約締結に向けた与信限度額設定基準等の社内規程を整備し、与信管理の徹底に努めている。取引先の信用については、新規に取引を開始する場合、直近の財務諸表をもとに審査を実施している。また、取引高が一定の規模以上の施工協力業者に対しては、財務面の評価に加え、ヒアリング等による経営全般の評価を年1回実施している。
(12) コンプライアンス違反
建設事業の運営に際しては、建設業法、独占禁止法等、様々な法律により規制を受けている。これらの法的規制に違反した場合や社会的要請に反した行動等により、法令等による刑事罰、行政処分、損害賠償責任等が課せられるほか、顧客、株主、取引先等の会社を取り巻くステークホルダーからの信用失墜につながる。
当社グループではこれらのリスクを払拭するため、「行動指針」「コンプライアンス行動ルール」をはじめとする各種規程を定め、内部機能を中心にコンプライアンス体制を構築するとともに、経営から独立した組織として「法遵守監査委員会」を設け、外部有識者による評価・勧告体制を執っている。また、このほかコンプライアンス研修等の教育を通じ、全役職員に対するコンプライアンス意識の向上、周知徹底を図っている。
(13) 環境問題
世界的な人口増加と産業活動の急拡大によって生じる資源の枯渇や地球温暖化等の環境問題は、世界共通の解決すべき社会課題として認識されている。社会資本の整備を担う建設業においては、工事施工時等に排出されるCO2をはじめ建設廃棄物や建設発生土などによる環境への負荷を社会的責務として積極的に削減する必要があり、そのためには継続的に一定の対策費用が発生する。また、工事施工にあたっては様々な環境関連法令等の規制を受けているが、土壌汚染や水質汚染等の環境事故が発生した場合は、復旧費用や損害賠償金、補償金等の負担が生じるほか、当社グループの社会的信用が低下し、受注高の減少につながるおそれがある。
当社では、環境マネジメントシステムの適切な運用及び継続的な改善により、環境負荷の低減及びより良い環境の創出を図っている。また、「エコファーストの約束」においてCO2排出量の削減や、工事現場における混合廃棄物排出量の削減、グリーン購入対象資機材の購入など低炭素社会の構築や循環型社会の形成を推進するとともに、環境基準遵守のもと、環境事故の防止に努めている。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
① 財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度における我が国経済は、ウィズコロナの生活様式の定着が進む中で、個人消費に持ち直しの動きがみられ、設備投資もソフトウエア投資を中心に堅調に推移したが、円安や資源高による物価上昇などの下押し要因もあり企業収益に一部弱さが残るなど、景気の回復は緩やかなものにとどまった。
建設業界においては、住宅建設は建設コストや金利上昇への懸念から弱含んでいるものの、民間企業の建設投資は企業の設備投資意欲の高まりを背景に堅調であり、公共投資も関連予算の執行により底堅く推移したことなどから、受注環境は総じて堅調であった。しかしながら、資材高や労務費の増加等による建設コストの上昇もあり、採算面においては一部に厳しさが残った。
このような経営環境のもと、当社グループは2021年5月に策定した①建設請負事業の深化、②建設周辺事業の進化、③新たな事業領域の開拓、④経営基盤の強化を基本方針とする『熊谷組グループ 中期経営計画(2021~2023年度)~持続的成長への弛まぬ挑戦~』にグループ一丸となって取り組み、持続的成長へ向けた事業の推進へ注力してきた。なお、2021年11月には、株主還元の拡充並びに資本効率の向上を図るため現中期経営計画期間(2021~2023年度)に総額100億円規模の自己株式を取得する方針を決定しており、当該方針に基づき当連結会計年度においては約40億円の自己株式の取得を実施した。これにより、当連結会計年度における総還元性向は121.6%となる見通しである。
この結果、当社グループの当連結会計年度における財政状態及び経営成績は以下のとおりとなった。
a 財政状態
・資産
総資産は、前連結会計年度末に比べ55億円(1.5%)増加し、3,766億円となった。
流動資産は、前連結会計年度末に比べ35億円(1.2%)減少し、2,982億円となった。大型工事における支出先行等により、現金預金が264億円減少している。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ91億円(13.2%)増加し、783億円となった。米国における不動産開発事業への投資や保有株式の時価上昇等により、投資有価証券が62億円増加している。
・負債
負債は、前連結会計年度末に比べ49億円(2.5%)増加し、2,067億円となった。
流動負債は、前連結会計年度末に比べ44億円(2.6%)減少し、1,709億円となった。未払法人税等が35億円減少している。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ94億円(35.9%)増加し、358億円となった。長期借入金が92億円増加している。
・純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べ5億円(0.3%)増加し、1,698億円となった。資本剰余金が当連結会計年度に取得した自己株式の消却により40億円減少し、また、利益剰余金は、剰余金の配当により54億円減少したものの、親会社株主に帰属する当期純利益79億円の計上により25億円増加している。なお、自己資本比率は、前連結会計年度末に比べ0.5ポイント低下し、45.1%となった。
b 経営成績
・売上高(完成工事高)
売上高は、工事の中断等による手持工事の進捗鈍化などの影響により、前連結会計年度に比べ217億円(5.1%)減少し、4,035億円となった。
なお、当社グループの事業内容は、建設事業とその他の事業に大別されるが、その他の事業に重要性がないため、連結損益計算書上は区分していない。
・売上総利益(完成工事総利益)
売上総利益は、売上高の減少並びに売上総利益率(完成工事総利益率)の低下により、前連結会計年度に比べ102億円(23.6%)減少し、332億円となった。
・販売費及び一般管理費
販売費及び一般管理費は、新型コロナウイルス感染症の影響により抑制されていた営業活動や役職員の移動が回復したこと及び広告宣伝費の増加等により、前連結会計年度に比べ10億円(4.8%)増加し、217億円となった。
・営業利益
営業利益は、売上総利益の減少並びに販売費及び一般管理費の増加により、前連結会計年度に比べ112億円(49.5%)減少し、114億円となった。
・営業外損益
営業外収益は、受取配当金の増加等により、前連結会計年度に比べ5千万円増加し、13億円となった。
営業外費用は、シンジケートローン手数料の増加等により、前連結会計年度に比べ2億円増加し、5億円となった。
・経常利益
これにより、経常利益は、前連結会計年度に比べ114億円(48.4%)減少し、122億円となった。
・特別損益
特別利益は、受取損害賠償金8千万円や会員権売却益7千万円など合計1億円を計上した。
特別損失は、加算税等1億円など合計3億円を計上した。
・法人税等
法人税、住民税及び事業税37億円、将来加算一時差異の増加等により法人税等調整額3億円を計上した。
・親会社株主に帰属する当期純利益
以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ78億円(49.7%)減少し、79億円となった。
セグメントごとの経営成績(セグメント間取引消去前)は次のとおりである。
a 土木事業
受注高は、前連結会計年度比8.6%減の1,012億円であった。
売上高は、同4.4%減の899億円、営業利益は、同26.9%減の17億円となった。
b 建築事業
受注高は、前連結会計年度比3.3%増の2,473億円であった。
売上高は、同11.6%減の2,093億円、営業利益は、同59.2%減の62億円となった。
c 子会社
売上高は、前連結会計年度比11.8%増の1,143億円、営業利益は、同31.6%減の34億円となった。
なお、当該セグメントにおいては、受注生産形態をとっていない子会社もあるため受注実績を示すことはできない。
② キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、188億円のマイナス(前連結会計年度は82億円のプラス)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、84億円のマイナス(前連結会計年度は33億円のマイナス)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、4億円のプラス(前連結会計年度は96億円のマイナス)となった。
為替換算による増加を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ264億円(39.2%)減少し、409億円となった。
③ 生産、受注及び販売の実績
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業では「生産」を定義することが困難であり、子会社が営んでいる事業には「受注」生産形態をとっていない事業もあるため、グループとしての生産実績及び受注実績を示すことはできない。また、建設事業では請負形態を取っているため「販売」という定義は実態にそぐわない。このため、生産、受注及び販売の実績については、可能な限り「① 財政状態及び経営成績の状況」において報告セグメントの種類に関連付けて記載している。
なお、参考のため、提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
a 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
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期別 |
区分 |
前期繰越 工事高 (百万円) |
当期受注 工事高 (百万円) |
計 (百万円) |
当期完成 工事高 (百万円) |
次期繰越 工事高 (百万円) |
|
第85期
(自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
土木工事 |
167,023 |
110,826 |
277,850 |
94,077 |
(183,772) 183,772 |
|
建築工事 |
299,098 |
239,409 |
538,507 |
236,943 |
(301,564) 301,684 |
|
|
計 |
466,122 |
350,236 |
816,358 |
331,021 |
(485,336) 485,457 |
|
|
第86期
(自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
土木工事 |
183,772 |
101,273 |
285,046 |
89,936 |
(195,109) 195,109 |
|
建築工事 |
301,684 |
247,373 |
549,058 |
209,381 |
(339,677) 339,733 |
|
|
計 |
485,457 |
348,647 |
834,104 |
299,317 |
(534,786) 534,842 |
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。
2 次期繰越工事高の下段表示額は、当事業年度末の外国為替相場に基づき海外工事の繰越工事高を修正したものであり、上段( )内は修正前である。
3 収益認識に関する会計基準等の適用により、第85期の土木工事の前期繰延工事高を修正しており、これによる減少額は123百万円である。
b 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別される。
|
期別 |
区分 |
特命(%) |
競争(%) |
計(%) |
|
第85期 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
土木工事 |
14.0 |
86.0 |
100 |
|
建築工事 |
33.0 |
67.0 |
100 |
|
|
第86期 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
土木工事 |
18.2 |
81.8 |
100 |
|
建築工事 |
28.4 |
71.6 |
100 |
(注) 百分比は請負金額比である。
c 完成工事高
|
期別 |
区分 |
官公庁 (百万円) |
民間 (百万円) |
合計 (百万円) |
|
第85期 (自 2021年4月1日 至 2022年3月31日) |
土木工事 |
44,742 |
49,335 |
94,077 |
|
建築工事 |
20,790 |
216,152 |
236,943 |
|
|
計 |
65,532 |
265,488 |
331,021 |
|
|
第86期 (自 2022年4月1日 至 2023年3月31日) |
土木工事 |
41,502 |
48,434 |
89,936 |
|
建築工事 |
19,010 |
190,370 |
209,381 |
|
|
計 |
60,512 |
238,805 |
299,317 |
(注) 1 完成工事のうち主なものは次のとおりである。
第85期
|
西日本高速道路株式会社 |
中国自動車道(特定更新等)北房IC~大佐スマートIC間(上り線) |
|
独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構 |
北陸新幹線、坂井高架橋 |
|
東急不動産株式会社・株式会社 NIPPO・大成有楽不動産株式会社・JR西日本プロパティーズ株式会社 |
(仮称)江東区豊洲五丁目計画新築工事 |
|
住友商事株式会社・レンゴー株式会社 |
(仮称)レンゴー淀川工場跡地開発計画新築工事 |
|
森永製菓株式会社 |
森永製菓 高崎第3工場建設計画 |
第86期
|
西日本高速道路株式会社 |
新名神高速道路 原萩谷トンネル西工事 |
|
独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構 |
北陸新幹線、芦原温泉駅高架橋他 |
|
株式会社パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス ・ 日下部洋子 ・ 株式会社サン・エトワール ・ 星野浩一 他 |
(仮称)渋谷区道玄坂二丁目開発計画 新築工事 |
|
医療法人徳洲会 |
湘南鎌倉総合病院外傷・救命救急センター先端医療センター増築工事 |
|
日本電産株式会社 (現 ニデック株式会社) |
日本電産株式会社 向日町プロジェクトC棟建築工事(仮称) |
2 第85期及び第86期ともに、完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はない。
d 次期繰越工事高(2023年3月31日現在)
|
区分 |
官公庁 (百万円) |
民間 (百万円) |
合計 (百万円) |
|
土木工事 |
81,645 |
113,463 |
195,109 |
|
建築工事 |
56,658 |
283,074 |
339,733 |
|
計 |
138,303 |
396,538 |
534,842 |
(注) 次期繰越工事のうち主なものは次のとおりである。
|
東日本高速道路株式会社 |
東京外かく環状道路 本線トンネル(南行)大泉南工事 |
|
中日本高速道路株式会社 |
東名高速道路(特定更新等)酒匂川橋他2橋床版取替工事 |
|
三井不動産レジデンシャル株式会社・野村不動産株式会社・三菱地所レジデンス株式会社・伊藤忠都市開発株式会社・東方地所株式会社・株式会社富士見地所・袖ヶ浦興業株式会社 |
(仮称)幕張新都心若葉住宅地区計画(B-3街区) |
|
西新宿五丁目中央南地区市街地再開発組合 |
西新宿五丁目中央南地区第一種市街地再開発事業 施設建築物等新築工事 |
|
アパホーム株式会社・アパマンション株式会社 |
(仮称)アパホテル&リゾート〈大阪難波駅タワー〉新築工事 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
① 財政状態及び経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
a 経営成績の分析
当社グループの売上高については、工事中断等の影響により複数の工事で進捗が鈍化したこと、また、コロナ禍及び物価高騰等に伴う着工時期の見直しなどの影響により期中受注工事の売上貢献が少なかったことから前連結会計年度実績、期首計画値をともに下回った。
利益については、売上高の減少及び建設コストの上昇の影響により、営業利益・経常利益・親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度実績、期首計画値をともに下回る結果となった。
自己資本比率は45.1%と前連結会計年度と比べ0.5ポイント低下し、ROEは親会社株主に帰属する当期純利益の減少、自己資本の増加により4.7%と前連結会計年度の水準を下回った。
受注高は、企業の設備投資が堅調に推移し、前年同水準を確保したものの期首計画値を下回った。
b セグメントごとの経営成績の分析
・土木事業
受注高は、鉄道関連で大型案件を受注したものの電力エネルギー分野の受注が減少したことにより、前連結会計年度比8.6%減の1,012億円となった。
売上高は、東京外環道など一部大型工事の中断の他、設計の遅れによる工事着工遅れ等により、同4.4%減の899億円となった。営業利益は、売上高の減少に加え、追加設計変更交渉が不調となった案件等の影響もあり、同26.9%減の17億円となった。
・建築事業
受注高は、競合優位性がある医療・福祉施設において大型の移転工事等を受注したことや教育・研究・文化施設にて複数の大型案件を受注したことなどにより、同3.3%増の2,473億円となった。
売上高は、コロナ禍及び物価高騰等により、大型工事の着工時期が遅れ当期受注工事の売上貢献が少なかったことや、一部資材の納入遅れから進捗が伸びなかった工事の影響等により、同11.6%減の2,093億円となった。営業利益は、売上高の減少に加え、コロナ禍で市場環境が厳しい時期に戦略的に受注した低採算工事の影響により、同59.2%減の62億円となった。
・子会社
売上高は、華熊営造股份有限公司の好調な受注を背景に、同11.8%増の1,143億円となった。営業利益は、一部の子会社における競争の激化及び建設資材の高騰等の影響により、同31.6%減の34億円となった。
c 中期経営計画の達成状況
『熊谷組グループ 中期経営計画(2021~2023年度)~持続的成長への弛まぬ挑戦~』で掲げた指標の計画値及び経営戦略に対する当連結会計年度までの達成状況は次のとおりである。
|
指標 |
2023年度(計画値) |
2022年度(実績値) |
差異 |
|
連結売上高 (百万円) |
470,000 |
403,502 |
△66,497 |
|
連結経常利益 (百万円) |
33,000 |
12,236 |
△20,763 |
|
ROE (%) |
12.0 |
4.7 |
△7.3 |
|
配当性向 (%) |
30.0 |
72.4 |
42.4 |
事業戦略①:建設請負事業の深化
■国内土木事業
「インフラ大更新分野」では、2021年9月に完成した「東北道十和田リニューアル工事」において、コッター床版工法による橋梁床版の取替を4橋施工し、現場打ちコンクリートが不要な「フルプレキャスト施工」にも成功した。2021年に受注した「酒匂川橋床版取替工事」では基本契約方式による13橋の床版取替が予定されており、今後も床版取替工事の需要拡大が期待される。コッター床版に関しては、関連会社との連携による周辺技術を含めたパッケージ商品化も計画しており、事業体制の構築(目地材料販売:株式会社ファテック、工法技術開発:テクノス株式会社)を検討している。また、道路を供用しながら主桁から床版を切り離す工法として開発された「切り方じょうず」は、従来工法と比較し、床版取替期間を50%短縮し、騒音が小さく泥水が発生しないため、周辺環境への影響を低減でき、コッター床版工法と並んで普及が期待される。
「防災・減災、国土強靭化分野」では、熊本地震後の防災対策工事への導入効果が高く評価された「無人化施工技術」を高めるため、継続して研究開発を進めているほか、高機能遠隔操作室と建設機械をパッケージ商品化するなど、新たなビジネスモデルの確立を目指している。2022年3月にはローカル5Gを技術研究所に導入し、その高速性と低遅延性を活かして建機と操作室間の映像伝送の高度化を進めている。また、元施工ダム数の優位性を活かすべく、「国土強靭化」「インフラ長寿命化(ダム再生)」案件受注のためのリニューアル工事に関する技術開発に注力している。
■国内建築事業
「中大規模木造建築分野」では、2021年3月、「環境と健康をともにかなえる建築」をコンセプトとして、住友林業株式会社と立ち上げた中大規模木造建築ブランド「with TREE」で、中大規模建築の木造化・木質化を推進している。また、オリジナル木材「断熱耐火λ-WOOD(ラムダ・ウッド)」は全ての主要構造部(柱/梁/床/壁)で耐火認定を取得し、純木造建築を階数制限なく建築できることになった。これらの技術を応用し、木造/S造ハイブリッド構造で当社福井本店を建て替えた。また、野村不動産のオフィスビルブランドであるH1Oシリーズにおいて「H1O外苑前」を完成、第2弾となる「H1O芝公園」を施工中である。
「市街地再開発分野」では、2021年9月、三田駅前Cブロック地区再開発の事業協力者に決定し、事業推進中である。
■海外建設事業
「台湾における圧倒的な地位の確立」では、台湾現地法人である華熊営造股份有限公司は、「TAIPEI 101」「陶朱隠園」などのランドマーク的な大型物件の施工によって高めたブランド力により、数多くの大型案件を受注し飛躍的に業績を伸ばしてきた。2022年6月には台北で新たなランドマークとなる「台北雙子星大楼(台北ツインタワーC1.D1)新築工事」を受注した。
事業戦略②:建設周辺事業の進化
■再生可能エネルギー事業
「住友林業株式会社との協業を含む木質バイオマス発電事業」では、福島県飯舘村において木質バイオマス事業を計画しており、2024年の稼働開始を目指して準備を進めている。
「風力・太陽光発電事業」では、当社で最初の売電事業となる静岡県浜松市での太陽光発電事業、2021年2月に参入したベトナムの太陽光発電事業「CatHiep メガソーラー事業」がそれぞれ順調に稼働して当社の収益に貢献しているほか、国内外のセカンダリー案件への事業参画、事業承継についても積極的に検討している。
■不動産開発事業
「都市再生・まちづくり事業」では、飯田橋駅東口再開発事業について、東京都は2020年9月「飯田橋駅周辺基盤再整備構想」を策定、新宿区も2022年1月に都市計画を決定した。2022年度は「(仮称)飯田橋駅前地区基盤整備ビジョン」や具体的な整備方針の策定が予定されるなど、再開発計画は徐々に形になりつつあり、当社も一地権者として積極的に参画していく。
住友林業株式会社との協業にて、2020年1月に事業参画したインドネシア・ジャカルタの高層コンドミニアム及び商業複合施設開発事業は、コロナ禍の影響を受けて施設計画を変更しながらも検討が進む一方、2022年2月、住友林業株式会社と同社100%子会社の米クレセント社が運用を開始した米国不動産私募ファンドに参画し、成長著しい米国の都市圏でLEED等の環境認証を取得するESG配慮型の賃貸集合住宅4件(総戸数約1,000戸、資産規模約700億円、運用期間5年)を開発する。また、新たに米テキサス州ダラス近郊にて木造7階建てのESG配慮型オフィス開発に参画した。これら住友林業株式会社との協業を通じて、海外事業での中長期的な収益拡大を目指す。
また、将来において再開発区域となることが見込まれる国内の優良な収益物件を購入したほか、台湾で不動産開発を担当する現地法人(華熊建設股份有限公司)が現地デベロッパーとの連携による老朽化住宅の建替えの提案活動等を行っている。
■インフラ運営事業
「PPP・コンセッション事業」では、2021年10月に「福井市新学校給食センター整備運営事業」、「周南地区衛生施設組合新斎場整備運営事業」、2022年10月に「八王子駅南口集いの拠点整備・運営事業」をそれぞれ当社が所属する企業グループが落札した。引き続き、国内では当社が得意とする給食センターや庁舎、体育館などのPFI事業に参画することを目指していく。
また、香港の「MOM事業」(有料道路の管理・運営・保守事業)については、受託済みの案件(イースタン・ハーバー・クロッシング、テーツケントンネル)も併せた管理効率を考慮した受注活動を継続し、利益を確保していく。
■技術商品販売事業
「バイオマス燃料開発・販売事業」では、清本鐵工株式会社とともに、高品質なバイオマス燃料「ブラックバークペレット」を共同開発した。廃棄物であるバーク材(木の皮)を原料として、林業の活性化、石炭火力発電の混焼材としてカーボンニュートラルへの貢献を目指す。2023年5月にブラックバークペレットの製造・販売事業会社「ローカルエナジーシステム株式会社」を設立した。バーク材調達は住友林業フォレストサービス株式会社が担い、国産地域材を原料とする環境にやさしい地産地消のエネルギー循環システムとして、2023年度、愛媛県に生産設備の建設を開始する。
事業戦略③:新たな事業領域の開拓
2021年12月、新事業を創出するためのプロジェクトを始動し、初弾として行った全社員対象の新事業に関するアイデア募集では100件を超える応募があった。プロジェクトチームを組成し、受領したアイデアを参考に検討を進め、ビジネスモデルを2件に絞り、事業化に向けたフェーズに移行した。今後も新たな事業領域の開拓に挑戦し、目指す社会の実現に貢献できる領域を拡大するとともに、事業環境の変化に対応できるよう事業機会の創出を目指す。
経営基盤の強化
■デジタル化
基幹システムの刷新により業務プロセスの効率化・自動化を進め、また、社員のITリテラシー向上、DX人財の確保を通じてビジネスの変革を目指して、2021年度よりDX推進の専任部署として「DX推進部」を設置した。2021年度は導入済みシステムの定着化に加え、新基幹システムの開発、作業所業務の効率化のための各種ツール導入を進める一方、社員に対して動画・メルマガ配信による教育を行った。今後も、2021年9月に策定された「DX方針」に基づいて活動していく。なお、2022年5月には経済産業省が定めるDX認定制度に基づき、「DX認定事業者」に認定された。
■技術開発
低炭素コンクリートに代表される低炭素技術、中大規模木造建築に代表される木化・緑化技術、エネルギー関連技術など、脱炭素・環境型社会に資する研究開発、AI、ロボティクス技術に代表されるデジタル社会に対応する技術開発、さらに建設高度化に資する技術開発を、技術開発における3本の柱として開発を進め、技術開発による先進性、優位性を追求していく。
ロボティクス分野では、2021年9月、建設会社16社による「建設施工ロボット・loT分野における技術連携に関するコンソーシアム」に参加、業界を挙げて技術革新にも取り組んでいく。
d 当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況」の「3 事業等のリスク」に記載のとおりである。
② キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
a キャッシュ・フローの状況の分析
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益120億円にとどまったことに加え、大型工事における支出先行や法人税等の支払いなどにより、188億円のマイナス(前連結会計年度は82億円のプラス)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、設備の取得更新や米国における不動産開発事業への投資等により、84億円のマイナス(前連結会計年度は33億円のマイナス)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払いや自己株式の取得等があった一方、借入れの実行により、4億円のプラス(前連結会計年度は96億円のマイナス)となった。
為替換算による増加を含め、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ264億円(39.2%)減少し、409億円となった。
b 資本の財源及び資金の流動性
・資本政策の基本方針
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保し、財務健全性を保つことを基本方針としている。当連結会計年度末において現金預金は409億円保有しており、自己資本比率も45.1%と一定水準を保っていることから、現状では財務健全性に懸念はない。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資に係る資金や長期運転資金は自己資金及び金融機関からの長期借入を基本としている。当連結会計年度末における流動比率は174.5%、固定長期適合率は38.1%と高い安全性を保っている。
・資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、建設事業に係る外注費や資機材費等の工事費、人件費を中心とした販売費及び一般管理費の営業費用である。大型工事における支出先行及び人員数の増加により営業費用に対する資金需要は増加傾向にある。また、中期経営計画に掲げている4つの基本方針に基づき、競争力強化と収益源多様化による安定収益確保のために、400億円規模の投資を計画している。
なお、当連結会計年度末における有利子負債の残高は221億円となっている。
・株主還元
現中期経営計画において、連結配当性向30%目途を財務目標に掲げている。しかし、さらなる株主還元の拡充並びに資本効率の向上を図るために2021年11月11日開催の取締役会において、現中期経営計画期間(2021~2023年度)に総額100億円規模の自己株式を取得する方針を決定した。当該方針に基づき、前連結会計年度に引き続き当連結会計年度においても、約40億円の自己株式の取得を実施し、2022年5月13日開催の取締役会決議に基づき取得した自己株式1,511,300株の消却を実施した。
・資金調達
当社グループは、金融機関からの借入を主な資金調達の手段としている。資金調達のより一層の安定化並びに効率化を図るため、シンジケートローン契約を締結しており、そのうち長期のターム・ローンの当連結会計年度末の契約総額は150億円、コミットメントラインの当連結会計年度末の契約総額は200億円(借入実行残高0円)である。
安定的な資金調達手段を確保できており、突発的な資金需要の発生にも十分対処可能な状況である。
③ 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における資産、負債並びに収益、費用の金額に影響する見積り、判断及び仮定が必要となり、これらは継続した評価、過去の実績、経済等の事象、状況及びその他の要因に基づき算定を行っているが、本質的に不確実性を内包しており、実際の結果とは異なる場合がある。
当社グループの重要な会計方針のうち見積り、判断及び仮定による算定が含まれる主な項目は、貸倒引当金、完成工事補償引当金、工事損失引当金、偶発損失引当金、賞与引当金、株式給付引当金、退職給付費用、一定の期間にわたり収益を認識する方法(いわゆる旧工事進行基準)による収益認識、繰延税金資産の回収可能性等があり、当該見積り、判断及び仮定と実際の結果に重要な差異が生じた場合は、当社グループの連結財務諸表に影響を及ぼす可能性がある。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりである。
なお、当連結会計年度において、新型コロナウイルス感染症が会計上の見積りに及ぼす重要な影響はないとしている。
該当事項なし。
当社グループの研究開発活動は、企業業績に対して即効性のある技術、商品の開発、各種技術提案に直結した技術の開発、中長期的市場の変化を先取りした将来技術の研究、開発技術の現業展開と技術部門の特性を生かした技術営業、総合的技術力向上のための各種施策からなっており、社会経済状況の変化に対し機動的に対応できる体制をとっている。
当連結会計年度は、研究開発費として
当連結会計年度における主な研究開発活動は次のとおりである。
(1) 土木事業
① 小断面トンネル等の補強・改修工事用のモルタル吹付システム「FCライナー工法」
近年、老朽化した水力発電所の改修工事が全国で盛んに行われている。それらの導水施設は、山間部に位置する小断面トンネルであることが多く、各種の補修・補強工事には、立地や狭小空間といった特有の条件から生じる人力主体で行われる苦渋作業の軽減が喫緊の課題となっており、施工環境の改善が求められている。
当社では、小断面トンネル等の補強・改修工事のうち、覆工の施されていない素掘り区間での肌落ち対策をターゲットとしたモルタル吹付システム「FCライナー工法」の開発に取り組んできた。本工法では、新たに開発した超速硬セメント系プレミックス材「FCモルタル」を高性能小型ミキシングポンプに投入するだけで連続的に注水・練混ぜ・圧送することができ、これら全ての作業が坑内施工箇所で完結するシステムとしている。吹付の際には、液体急結剤を併用することで速硬性・早強性が付与され、補強箇所の早期安定性の確保が可能となる。現在、導水路トンネルの改修工事の他、災害復旧工事、緊急対策工事などの施工実績を積み上げながら工法の普及を図っている。また、この種の技術は機械設備の調整や材料供給操作が現場で行われることから、本工法の信頼性向上を目的として、品質管理手法の改善検討や耐久性を含めた材料特性のデータ蓄積を継続している。
本工法については、材料販売並びに機械リースを手掛けるグループ会社の株式会社ファテックが技術商品として外販するビジネスモデルも構築している。
② 次世代トンネル施工システムの開発(ロックボルトの機械打設)
山岳トンネル工事では、機械化による作業の省力化と安全性が図られているものの、依然として切羽付近における事故の発生の可能性は高く、重大災害に繋がることが多い。当社では2015年より山岳トンネルの切羽作業に関して、効率化・安全性の向上を目的とし、施工サイクル一連の遠隔化・自動化を目指して技術開発に取り組んでいる。これまでに長崎県雲仙普賢岳や阿蘇斜面の災害復旧工事で当社が培ってきた「無人化施工技術」を取り入れ、爆薬の遠隔装填や遠隔吹付け技術など、現場での継続した運用が可能となるように技術開発を継続している。
これらに加えて当期は、ロックボルトの機械打設システムを新たに開発した。一般的にロックボルトの打設作業は、人力による苦渋作業かつ切羽近傍の高所での危険を伴う作業であり、改善すべき作業のひとつである。そこで、鋼管膨張型ロックボルトを対象に、打設作業の施工性、安全性の向上及び省力化を目指し、ボルトの挿入と高水圧ポンプによるロックボルトの拡張作業を専用治具により機械化し、人力作業を介さない一連の作業となるよう開発を行い、現場適用試験によりその効果を確認できた。
山岳トンネルの切羽作業に対し、特徴的な災害である落盤・土砂崩壊災害リスクを回避するため、当社で培ってきた無人化施工における遠隔操作技術を活用し、切羽作業の遠隔化・自動化を図るとともに、さらなる効率化・省力化を目指して、今後も技術開発を進めていく。
③ 近赤外線水分計を用いたフィルダム遮水材の含水比管理システムの開発
フィルダム工事の遮水材料の含水比管理は、堤体の強度・安定性等の確保のために特に重要であり、その含水比は、概ね最適含水比よりも湿潤側になるように管理して湿潤密度や透水係数の基準値に適合する必要がある。
従来、遮水材料(土質材料)の含水比管理は、品質管理基準に従って、堤体と仮置きヤードで1~2回/日などの頻度で、電子レンジ法や炉乾燥法による含水比試験が行われている。特に炉乾燥法は、試料のサンプリングや乾燥時間など多大な労力や時間が必要で、施工に適応した効率的な含水比管理の方法が望まれていた。
本システムは、遮水材料を運搬したダンプトラックが材料仮置き場に設置したタイヤ洗浄設備でタイヤを洗浄している30秒間に、上部の門型クレーンに設置した近赤外線水分計をダンプトラック荷台の遮水材料の計測面まで自動で誘導して含水比を計測する。その計測結果が基準値内に入っていることをリアルタイムに判定してオペレータに伝達し、所定の盛土場へ向かうことを指示できる。遮水材料を運搬するダンプトラックの含水比を全て計測することで全量管理が可能となり、含水比管理の迅速化及び省力化だけでなく、安定した品質の材料供給が可能となる。
今後は、フィルダム工事だけでなく明かり工事などの幅広い土工事への適用を目指す。
④ クレーンワイヤーロープ全周囲外観検査システムの開発
クレーン等安全規則にあるように、安全上クレーンワイヤーロープの損傷の有無について始業前に調べる必要があるが、人の目視による外観検査では時間と労力を必要とする。そこでワイヤーロープの外観目視検査を自動化させることにより、始業前点検の一端を担うことを目的とするシステムの開発を行った。基本的に現場で使用するクレーンには新品のワイヤーロープが具備されるため、検査では良品判定が定常であるという前提に立っている。
システムの概要は、大きく3種のユニットで形成され、撮影ユニットでワイヤーロープに対して4方向からエリアセンサーカメラで撮影してワイヤーの全周囲を網羅する。処理ユニットはクレーン揚重部に設置し、撮影ユニットから送られてきた画像データの検査判定処理を行い、処理結果を地上管理室にある閲覧ユニットへ無線伝送を行う。閲覧ユニットは検査結果の表示と検査データの保存を行い、さらにリモートアクセス機能で本社等遠隔地での検査結果の閲覧が可能となっている。外観検査処理の判定は、正常(良品)画像のみを用いた機械学習を行い、正常画像には見られない特徴が検出された場合は異常とみなすAI判定と、画像処理による合否判定の2種類の判定処理を行い検査精度の向上を図っている。
現在、本検査システムは、施工中の現場内天井クレーンでシステムの試行運用を開始しており、検査データの集積を続けサンプル数を増やしているところである。
今後は、今回集積したサンプルデータでのさらなる機械学習を行い検査精度のブラッシュアップを図る。また、検査対象も天井クレーンのみならずタワークレーンや移動式クレーンにも適用できるようにハード開発にも着手し、現場の安全かつ作業効率向上への寄与を目指す。
⑤ 泥土圧シールドのチャンバー内可視化技術の開発
泥土圧シールド工法では、掘削土砂に掘削添加材を添加してチャンバー内土砂を塑性流動化(流動性を有する土砂状態)させて加圧することで、切羽の安定を確保しトンネルを掘削する。
施工管理においてはチャンバー内の性状を把握することが重要であるが、隔壁奥のチャンバー内にある掘削土砂は見えない。そのため土圧分布状態やシールドマシン作動状況及びスクリューコンベヤからの排土状況をもとにシールド技術者の経験によって判断することが一般的であり、個人の技量に依存せざるを得ない状況にある。また、高齢化や熟練工不足が進む昨今の状況において、チャンバー内の状況を客観的かつ定量的に把握できるような可視化が求められている。
本システムは、隔壁に設置した多数の土圧計の値に連動して、リアルタイムにグラデーション表示を行うことで土圧の分布を視覚的に捉え、適正な掘進管理の指標となるシステムの構築と実用化を目指すものである。
⑥ 索道技術を利用した災害対応運搬技術の開発(月面での建設活動における索道技術の開発)
内閣府スターダストプログラム(宇宙開発利用加速化戦略プログラム)の「宇宙無人建設革新技術開発推進事業」(国土交通省及び文部科学省連携)へ、「索道技術を利用した災害対応運搬技術の開発」として2021年度から参加している。
本技術開発では、我が国の独自技術として、月面での基地建設や資源採取にワイヤーロープとウインチを利用した索道技術を高度利用するための研究開発を行っている。空間の移動で活用が期待される急斜面や空洞内への調査、資材運搬が容易に実現できる。
月面での水資源探査は重要な課題であるが、太陽光の届かないクレータ内部や洞窟内への物資投入や採掘資源の運搬は、運搬路のリスクを軽減し、できるだけ簡単に自動化できる技術が必要となる。一方、地上の災害で発生する崩壊地などでの作業や調査は困難であり、安定して物資を運搬する技術が求められ、災害発生時に迅速に効率的な運搬を可能とする技術は、インフラ等の早期復旧など、社会的に必要性が高い技術といえる。
本技術開発では、JAXA宇宙探査イノベーションハブでの共同研究で開発した電動ウインチをベースに、架設資材を改良した簡易支柱と可搬性の高いウインチを開発し、遠隔化・自動化の制御により、インフラ等の早期復旧が可能となる技術の開発を目標としている。
(2) 建築事業
① 『基礎SC化工法(KSCP工法)』の開発 ~杭基礎のパイルキャップをSC化し施工の合理化を図る~
杭基礎のパイルキャップを鋼コンクリート造とすることにより、現場での煩雑な鉄筋、型枠工事を省略して施工性の向上を図ることを目的とした、基礎SC化工法『KSCP工法®』(注)を開発した(特許取得 特許第6890039号)。従来の鉄筋コンクリート造での基礎工事では、杭基礎のパイルキャップ(杭基礎と上部構造の接合部)を鉄筋コンクリート構造とすることが一般的であり、現場での鉄筋・型枠工事、コンクリート打設という工程を要していた。KSCP工法®では基礎梁を鉄骨造又は鉄骨鉄筋コンクリート造とした場合に、杭基礎のパイルキャップを鋼コンクリート造(以下、SC造)とすることにより、それらの工程を省略し、施工の合理化と生産性の向上を図ることができる。KSCP工法®は、SC造とするパイルキャップの鋼管を、外鋼管と内鋼管の2重鋼管とし、内鋼管は鉄骨基礎梁と溶接することで、柱RC梁S構法のようにパイルキャップのコンクリートを拘束し、パイルキャップの応力を鉄骨基礎梁へ伝達させる。さらには、外鋼管を杭頭の施工位置に追従する形で杭芯に合わせることで、杭の施工時偏心による付加応力についてもスムーズに基礎梁に伝達することが可能となる。本工法は、2018年11月に日本ERI株式会社の構造性能評価を取得しており、兵庫県加古川市の物流倉庫に採用された。今後は、就労人口の減少や高齢化、コスト軽減、工期短縮要請等多様な社会変化に対応するために、より合理的な設計、施工を目指し、様々な建物への適用を積極的に行っていく。
(注)KSCP:Kumagai Steel Concrete Pile cap
② 「アースドリル工法(場所打ちコンクリート杭)における掘削抵抗測定技術」を開発 ~現場でのリアルタイム計測による支持層確認技術を目指す~
アースドリル工法による場所打ちコンクリート杭の施工において、支持層確認の信頼性向上を図る技術「熊谷式アースドリル工法掘削抵抗測定技術」を雄正工業株式会社と共同開発した。
従来のアースドリル工法における場所打ちコンクリート杭の支持層確認は、施工中に地中より直接掘削した土砂から採取した試料と事前に行った地盤調査のサンプル試料とを目視で比較し判定する方法で行っている。この方法による場合、支持層とその直上の土質変化が大きい地層構成(例:粘土と砂礫)では容易に確認することができる一方、地質変化が小さく類似した地層構成(例:泥岩塊からなる盛土と地山の泥岩)では支持層確認が困難であった。本技術では、軸部掘削時における掘削データ(掘削深度、回転トルク、回転数)を計測し、それらの計測データから掘削抵抗値として定義した値を随時算出しながら、標準貫入試験で得られたN値(注)との比較を定量的に行うことで支持層確認の判断材料とする。従来の支持層確認方法に加え、本技術を採用することにより支持層確認の信頼性向上を図ることができる。なお、本技術は2022年8月に一般財団法人日本建築センターの建設技術審査証明(建築技術)を取得している。
現在、本技術を実現場の施工時に施工管理者がパソコンによってリアルタイムで画面確認し、掘削土砂の目視確認と併用して行うことができるシステムの開発を行っている。今後は、同一敷地内の支持層に傾斜・不陸が予想される地盤などで本技術を採用することにより、場所打ちコンクリート杭の施工品質向上を目指していく。
(注)地盤の固さを示す値で、重さ63.5kgのおもりを76cmの高さから自由落下させ、標準貫入試験用サンプラーを地層に30cm貫入させるのに要する打撃回数のこと。
③ CLTを用いた「木質耐震垂れ壁構法」を開発 ~ 鉄骨造とのハイブリッド構造に積極採用を目指す ~
当社は、今後の需要増加が予測される中大規模の木造建築の実現に向けた技術開発を進めており、東京大学と銘建工業株式会社と共同で「木質耐震垂れ壁構法」を開発した。中高層のオフィスビルや商業施設への導入を想定している。本構法は、鉄骨造の柱にCLT(注1)の木質垂れ壁を接合し、鉄骨柱と木質垂れ壁のフレームがラーメン構造の働きをすることにより、地震に対して高い抵抗力を発揮する耐震性能を持つ。さらには、木質垂れ壁を耐震要素として組み込むことで、耐火建築物でも木材の「あらわし」(注2)での利用が可能となり、木材をふんだんに使った室内外から木質感を感じられる空間が実現できる特徴を有している。本構法の開発にあたっては、鉄骨柱と木質垂れ壁の接合部の性能が建物全体の性能に大きく関係するため、数多くの実験で接合部の性能を確認している。なお、本構法は2022年4月に一般財団法人日本建築総合試験所の建築技術性能証明を取得している。今後は、本構法の実物件採用に向けて取り組むとともに、都市の木質化を通じた持続可能な社会の実現のために、さらなる研究開発を進めていく。
(注)1 直交集成板(Cross Laminated Timber)の略。
2 木材の構造部材を素材そのままの仕上げとすること
④ 「環境配慮型λ-WOODⅡ」 柱・梁の1~2時間耐火大臣認定を取得
木材と被覆材の分別廃棄を可能とした木質耐火部材である「環境配慮型λ-WOODⅡ」について、柱・梁の1~2時間の耐火大臣認定を取得した。当社が中大規模の木造建築の導入に向けて今回開発した「環境配慮型λ-WOODⅡ」は、既に開発している「断熱耐火λ-WOOD®」の施工手間・現場管理を低減させるとともに、環境配慮性を付与した木質耐火部材である。従来のλ-WOODの特長である薄い耐火被覆層(注1)と表面仕上げ材の選択自由度の高さ(注2)を踏襲しつつ、施工性の向上とコストダウンを実現した。また、数十年後を見据え、木材と被覆材の分別廃棄やリサイクルを可能とする環境に優しい仕様となっている。「環境配慮型λ-WOODⅡ」は従来のλ-WOODと比較した場合、以下の3つの特徴をもつ。
1.厚みの異なる2種類の被覆材を統一することで耐火被覆層の構成を簡素化し、現場管理の手間の低減や工期短縮を図れること。
2.被覆材を積層する際に、長い留付材を使用することで接着剤が不使用となり、木材と被覆材の分別廃棄とリサイクル促進による環境への配慮。
3.これまで基本としてきた柱・梁取り合い部の交互張りから、性能確認試験により耐火性能を確認し、柱先行から梁後追いでの施工を可能とした。これにより、耐火被覆の施工スピードが上がり工期短縮が期待できる。
本開発は現在施工中の地上13階建てオフィスビルの柱と梁に適用予定であり、今後は、さらなる物件適用や事業化を目指し、その他の部位・要求耐火時間についても大臣認定取得を進める計画である。また、梁貫通孔や異種構造との取り合い部等、中大規模木造建築の実現に向け必要とされる技術についても開発を進めていく。
(注)1 1時間耐火仕様の場合、耐火被覆層の総厚は42mmで、告示の仕様(46mm)と比べてスリム化を達成した。
(注)2 内装制限の基準の範囲内で様々な仕様の表面仕上げ材を選択できる。
⑤ 「KMLAセンサー」の販売開始
当社が開発した「KMLA(Kumagai Magnet Light Alarm)センサー」を、グループ会社である株式会社ファテックから、2022年9月より販売を開始した(製造は東亞エルメス株式会社に委託)。本センサーは鋼製の部材に設置することで、部材に閾値以上にひずみが生じた時に光のアラームを発して危険の可視化を行うセンサーである。しかも、掘削工事などの際に土留め支保工の部材に磁石で設置できるため、特殊な技術を必要とせず、誰でも簡単に設置と取り外しが行える特徴をもっている。部材に変状が生じた時に発する光のアラームにより、作業者がリアルタイムで危険を察知でき、危険の見える化に貢献している。2020年に本センサーを開発・発表後、多くの問い合わせがあり、これまで社内2件、社外で3件の現場で基礎工事の安全管理や部材の軸力計測のため採用されている。また、普及展開活動の一環として、展示会への出展の実施、「構造体の損傷検知装置」の名称でのセンサーの基本特許の取得(2022年5月)や国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)への登録を完了(2022年10月)している。今般、これらの活動と並行して実施してきた現場での実証や研究開発による各種改良を経て、KMLAセンサーの正式販売に至った。今後は、さらなる現場の安全性と利便性の向上に向けて高性能化に取り組み、株式会社パトライト及びソナス株式会社の2社と協力し、本センサーと連携できる装置・システムの開発に取り組んでいく。
(3) 子会社
株式会社ガイアート
① フォームドアスファルトによる中温化混合物の実用化
脱炭素社会の実現に向け、フォームドアスファルトによりアスファルト混合温度を低減することで使用燃料を減らし、CO2削減に寄与する中温化混合物の開発に取り組んでいる。野田合材工場へ導入しているフォームドアスファルト装置について、20℃低減した場合のCO2削減効果の確認と品質の検証を行い、ストレートアスファルトと改質Ⅱ型アスファルトの新規合材については、東京都の事前審査認定合材の認証を取得でき、実用化することができた。今後は、他のプラントへの展開を視野に、再生合材についても実用化に向け検証していく。
② 全天候型常温合材の開発
常温アスファルト補修材(以下、常温合材)は、常温施工が可能でポットホール等の補修材として使用される混合物であり、雨天時や水溜まりなど水が介在する現場において、その強度が発現するタイプ(水添加で固まる全天候型常温合材)が多く発売されている。新見合材工場で製造した常温合材の試作品について白糸ハイランドウェイにて約6か月にわたり耐久性の検証を行い、他社製品と同等以上の耐久性が得られたことから特許申請を行った。今後、技術資料等を整備し製品化を図っていく。
③ 木質系アスファルト舗装の開発状況について
住友林業株式会社との共同研究として、杉の間伐で発生し廃棄焼却される間伐材を、木チップとして、アスファルト舗装に再利用する技術について検討を続けており、開発に成功したアスファルト乳剤を用いた常温式木質系アスファルトについてさらに改良を進め、白糸ハイランドウェイ内歩道通路において試験施工を行った。現在、冬季の耐久性については確認済みであり、今後、夏季の耐久性についても確認を行い、製品化を図っていく。
当連結会計年度は、既存施設の保守、設備の取得及び更新等を行い、その総額は
なお、設備投資等の金額は、事業セグメントに配分していない。
(1)提出会社
|
2023年3月31日現在 |
|
会社名 事業所名 (所在地) |
セグメントの名称 |
帳簿価額(百万円) |
|
|||||
|
建物・ |
機械、運搬具及び工具器具備品 |
土地 |
リース |
合計 |
従業員数 (人)
|
|||
|
面積:㎡ |
金額 |
|||||||
|
東京本社 (東京都新宿区) |
土木事業 建築事業 |
1,825 |
1,106 |
53,635 (1,287) |
5,072 |
10 |
8,014 |
614 |
|
首都圏支店 (東京都新宿区) |
土木事業 建築事業 |
1 |
28 |
- |
- |
- |
30 |
623 |
|
関西支店 (大阪市西区) |
土木事業 建築事業 |
5 |
12 |
- |
- |
0 |
18 |
319 |
(2)国内子会社
|
2023年3月31日現在 |
|
会社名 事業所名 (所在地) |
セグメントの名称 |
帳簿価額(百万円) |
|
|||||
|
建物・ |
機械、運搬具及び工具器具備品 |
土地 |
リース |
合計 |
従業員数 (人)
|
|||
|
面積:㎡ |
金額 |
|||||||
|
㈱ガイアート 本社及び支店 (東京都新宿区) |
子会社 |
3,168 |
721 |
193,622 (116,714) |
4,909 |
374 |
9,174 |
771 |
(3)在外子会社
|
2023年3月31日現在 |
|
会社名 事業所名 (所在地) |
セグメントの名称 |
帳簿価額(百万円) |
|
|||||
|
建物・ |
機械、運搬具及び工具器具備品 |
土地 |
リース |
合計 |
従業員数 (人)
|
|||
|
面積:㎡ |
金額 |
|||||||
|
華熊営造(股) 本社 (台湾台北市) |
子会社 |
20 |
- |
42 |
13 |
- |
34 |
364 |
(注) 1 帳簿価額には建設仮勘定を含まない。
2 上記主要な設備に係る土地及び建物の一部を連結会社以外から賃借している。年間賃借料は731百万円であり、土地の面積については( )内に外書きで示している。
継続的に既存施設の保守、工事用機械の更新等の投資を予定しているが、特記すべき設備の新設及び除却等の計画はない。