経営者による当社グループの経営成績等の状況の分析は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものである。
当第1四半期連結累計期間の世界経済は、保護主義的な通商政策の拡がりにより先行きの不確実性が高まったものの、全体的には堅調を維持した。
我が国経済については、好調な企業収益を背景に、民間設備投資が増加基調に推移し、雇用・所得環境の改善が継続する中、景気回復が進んだ。
国内建設市場においては、建設投資は民間を中心に底堅く推移し、建設コストの上昇も限定的な範囲にとどまったことから、安定した環境が続いた。
こうした中、当第1四半期連結累計期間における当社グループの連結業績は、次のとおりとなった。
建設事業受注高は、国内受注高における大型工事の減少を主因に、前年同四半期連結累計期間比12.3%減の3,265億円(前年同四半期連結累計期間は3,722億円)となった。なお、当社の受注高は、開発事業等を含めて同19.2%減の2,101億円(同2,601億円)となった。
売上高は、前年同四半期連結累計期間と同水準で推移し、前年同四半期連結累計期間比4.0%増の4,169億円(前年同四半期連結累計期間は4,008億円)となった。
当社建設事業の利益率低下等による完成工事総利益の減少を主因として、営業利益は前年同四半期連結累計期間比30.5%減の305億円(前年同四半期連結累計期間は439億円)、経常利益は同29.2%減の341億円(同482億円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は、特別利益の増加等もあり、同19.1%減の275億円(同340億円)となった。
当第1四半期連結累計期間の業績は、前年同四半期連結累計期間比では減益となったが、前年同四半期連結累計期間の完成工事総利益が過年度に計上した海外土木工事の総損失額の減少等の要因により高水準であったことが主因であり、一過性の要因を除いた当社における土木事業、建築事業の完成工事総利益は、受注前のフロントローディング、生産性向上による原価低減及び一部の工事の追加変更契約の獲得等により、一定の利益水準を概ね確保したと考えている。
また、開発事業等は平成30年6月から、当社の非連結子会社がアセットマネージャーとなる私募リート「鹿島プライベートリート投資法人」の運用が開始され、当第1四半期連結累計期間に当社グループが保有する複数の資産を同投資法人に売却した。今後、同投資法人では運用資産規模の拡大を目指しており、当社グループにおける開発事業に関連するノンアセットビジネス等の収益機会の拡大と収益力の強化を図る方針である。
国内関係会社は引き続き安定した業績を維持し、海外関係会社は収益拡大に向けた施策及び投資を着実に推進している。
セグメントの業績は次のとおりである。(セグメントの業績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載している。)
① 土木事業
(当社における建設事業のうち土木工事に関する事業)
完成工事高は、海外の減少を主因に、前年同四半期連結累計期間比26.3%減の635億円(前年同四半期連結累計期間は862億円)となった。
営業利益は、完成工事高の減少に加え、完成工事総利益率が高水準であった前年同四半期連結累計期間と比較し低下したため、前年同四半期連結累計期間比56.5%減の89億円(前年同四半期連結累計期間は205億円)となった。
② 建築事業
(当社における建設事業のうち建築工事に関する事業)
完成工事高は、前年同四半期連結累計期間と概ね同水準で推移し、前年同四半期連結累計期間比7.5%増の1,876億円(前年同四半期連結累計期間は1,744億円)となった。
営業利益は、完成工事総利益率の低下を主因に、前年同四半期連結累計期間比20.7%減の156億円(前年同四半期連結累計期間は197億円)となった。
③ 開発事業等
(当社における都市開発、地域開発など不動産開発全般に関する事業及び意匠・構造設計、その他設計、エンジニアリング全般の事業)
保有資産の売却を主因に、売上高は前年同四半期連結累計期間比133.9%増の174億円(前年同四半期連結累計期間は74億円)、営業利益は同434.7%増となる25億円(同4億円)となった。
④ 国内関係会社
(当社の国内関係会社が行っている事業であり、主に日本国内における建設資機材の販売、専門工事の請負、総合リース業、ビル賃貸
事業等)
売上高は、前年同四半期連結累計期間と同水準で推移し、前年同四半期連結累計期間比3.2%増の770億円(前年同四半期連結累計期間は746億円)となった。
営業利益は、売上総利益の増加を主因に、前年同四半期連結累計期間比36.2%増の17億円(前年同四半期連結累計期間は12億円)となった。
⑤ 海外関係会社
(当社の海外関係会社が行っている事業であり、米国、欧州、アジア、大洋州などの海外地域における建設事業、開発事業等)
売上高は、完成工事高の増加を主因に、前年同四半期連結累計期間比15.6%増の1,031億円(前年同四半期連結累計期間は892億円)となった。
営業利益は、売上総利益率の向上も加わり、前年同四半期連結累計期間比49.0%増の20億円(前年同四半期連結累計期間は13億円)となった。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っている。
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末比479億円減少し、2兆32億円(前連結会計年度末は2兆512億円)となった。これは、受取手形・完成工事未収入金等の減少1,428億円があった一方で、現金預金の増加846億円があったこと等によるものである。
負債合計は、前連結会計年度末比607億円減少し、1兆3,207億円(前連結会計年度末は1兆3,814億円)となった。これは、有利子負債残高※の減少332億円及び支払手形・工事未払金等の減少327億円等によるものである。なお、有利子負債残高は、3,115億円(前連結会計年度末は3,448億円)となった。
純資産合計は、株主資本5,569億円、その他の包括利益累計額1,220億円、非支配株主持分35億円を合わせて、前連結会計年度末比127億円増加の6,824億円(前連結会計年度末は6,697億円)となった。
また、自己資本比率は、前連結会計年度末比1.4ポイント好転し、33.9%(前連結会計年度末は32.5%)となった。
(注)※短期借入金、コマーシャル・ペーパー、社債(1年内償還予定の社債を含む)及び長期借入金の合計額
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した対処すべき課題についての重要な変更はない。
当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は24億円である。
特記事項なし。