経営者による当社グループの経営成績等の状況の分析は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであり、また、様々な要素により異なる結果となる可能性がある。
当第2四半期連結累計期間の世界経済は、全体として緩やかな成長が継続したが、通商問題の拡大や金融市場の変動等により、先行きに対する不透明感を払拭できない状況が続いた。
我が国経済については、相次ぐ自然災害による影響が一時的に見られたものの、好調な企業活動を背景に景気回復が持続した。
国内建設市場においては、高水準の民間設備投資を中心に建設投資が底堅く推移し、建設コストについては一部に上昇がみられたものの総じて安定した環境を維持した。
こうした中、当第2四半期連結累計期間における当社グループの連結業績は、次のとおりとなった。
建設事業受注高は、海外関係会社の受注高は増加したが、大型工事の成約が少なく当社の受注高が減少したことから、全体では前年同四半期連結累計期間比1.0%減の7,520億円(前年同四半期連結累計期間は7,593億円)となった。なお、当社の受注高は、開発事業等を含めて同13.1%減の4,791億円(同5,512億円)となった
売上高は、前年同四半期連結累計期間と概ね同水準で推移し、前年同四半期連結累計期間比9.1%増の8,977億円(前年同四半期連結累計期間は8,227億円)となった。
利益については、当社の完成工事総利益率が低下し、売上総利益が減少したことを主因として、営業利益は前年同四半期連結累計期間比21.1%減の606億円(前年同四半期連結累計期間は768億円)、経常利益は同14.5%減の721億円(同843億円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は同15.3%減の545億円(同643億円)となった。
なお、当第2四半期連結累計期間における土木事業、建築事業の完成工事総利益率は、前年同四半期連結累計期間と比べると低下したが、受注時の採算性確保、施工時の合理化・効率化及び一部の工事の追加変更契約の獲得等により、当期首に想定した水準を上回った。
また、開発事業等においては、当第2四半期連結累計期間に当社グループが保有する複数の資産を当社の非連結子会社がアセットマネージャーとなる私募リート「鹿島プライベートリート投資法人」に売却し、同投資法人は運用を開始した。当社グループにおいては、同投資法人の運用資産規模拡大を見据え、開発事業の収益力強化に向けて収益機会の拡大に取り組んでいる。
国内関係会社、海外関係会社は引き続き安定して連結業績に貢献しており、収益源の多様化とさらなる収益力強化に向けて、当社グループの連携を深化しつつ、有望市場や成長分野に積極的に取り組んでいく方針である。
セグメントの業績は次のとおりである。(セグメントの業績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載している。)
① 土木事業
(当社における建設事業のうち土木工事に関する事業)
完成工事高は、海外の減少を主因に、前年同四半期連結累計期間比13.8%減の1,318億円(前年同四半期連結累計期間は1,530億円)となった。
営業利益は、完成工事高の減少に加え、完成工事総利益率が高水準であった前年同四半期連結累計期間と比較し低下したため、前年同四半期連結累計期間比63.0%減の118億円(前年同四半期連結累計期間は321億円)となった。
② 建築事業
(当社における建設事業のうち建築工事に関する事業)
完成工事高は、手持ち工事の施工が順調に進捗したことから、前年同四半期連結累計期間比17.7%増の4,143億円(前年同四半期連結累計期間は3,519億円)となった。
営業利益は、前年同四半期連結累計期間と概ね同水準で推移し、前年同四半期連結累計期間比7.0%増の365億円(前年同四半期連結累計期間は341億円)となった。
③ 開発事業等
(当社における都市開発、地域開発など不動産開発全般に関する事業及び意匠・構造設計、その他設計、エンジニアリング全般の事業)
保有資産の売却を主因に、売上高は前年同四半期連結累計期間比31.5%増の240億円(前年同四半期連結累計期間は183億円)、営業利益は同77.1%増の34億円(同19億円)となった。
④ 国内関係会社
(当社の国内関係会社が行っている事業であり、主に日本国内における建設資機材の販売、専門工事の請負、総合リース業、ビル賃貸
事業等)
業績は前年同四半期連結累計期間と同水準で推移し、売上高は前年同四半期連結累計期間比4.5%増の1,715億円(前年同四半期連結累計期間は1,642億円)、営業利益は同4.1%増の57億円(同55億円)となった。
⑤ 海外関係会社
(当社の海外関係会社が行っている事業であり、米国、欧州、アジア、大洋州などの海外地域における建設事業、開発事業等)
売上高は、完成工事高の増加を主因に、前年同四半期連結累計期間比12.6%増の2,227億円(前年同四半期連結累計期間は1,977億円)となった。
営業利益は、建設事業、開発事業等ともに売上総利益率が向上したことも加わり、前年同四半期連結累計期間比66.5%増の32億円(前年同四半期連結累計期間は19億円)となった。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っている。
当第2四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末比757億円減少し、1兆9,755億円(前連結会計年度末は2兆512億円)となった。これは、受取手形・完成工事未収入金等の減少1,176億円があった一方で、保有株式等の時価上昇による含み益の増加を主因とする投資有価証券の増加298億円及びたな卸資産(販売用不動産、未成工事支出金、開発事業支出金及びその他のたな卸資産)の増加222億円があったこと等によるものである。
負債合計は、前連結会計年度末比1,256億円減少し、1兆2,557億円(前連結会計年度末は1兆3,814億円)となった。これは、有利子負債残高※の減少689億円、支払手形・工事未払金等の減少329億円及び未成工事受入金の減少133億円等によるものである。なお、有利子負債残高は、2,758億円(前連結会計年度末は3,448億円)となった。
純資産合計は、株主資本5,839億円、その他の包括利益累計額1,324億円、非支配株主持分33億円を合わせて、前連結会計年度末比499億円増加の7,197億円(前連結会計年度末は6,697億円)となった。
また、自己資本比率は、前連結会計年度末比3.8ポイント好転し、36.3%(前連結会計年度末は32.5%)となった。
(注)※短期借入金、コマーシャル・ペーパー、社債(1年内償還予定の社債を含む)及び長期借入金の合計額
当第2四半期連結累計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、731億円の収入超過(前年同四半期連結累計期間は1,021億円の収入超過)となった。これは、税金等調整前四半期純利益755億円に減価償却費92億円等の調整を加味した収入に加えて、売上債権の減少1,149億円の収入があった一方で、仕入債務の減少294億円、法人税等の支払額289億円及びたな卸資産(販売用不動産、未成工事支出金、開発事業支出金及びその他のたな卸資産)の増加239億円の支出があったこと等によるものである。
投資活動によるキャッシュ・フローは、48億円の収入超過(前年同四半期連結累計期間は52億円の支出超過)となった。これは、有形固定資産の売却による収入188億円があった一方で、有形固定資産の取得による支出58億円及び投資有価証券の取得による支出58億円があったこと等によるものである。
財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金、長期借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債による資金調達と返済の収支が675億円の支出超過となったことに加えて、配当金の支払額145億円の支出等により、836億円の支出超過(前年同四半期連結累計期間は997億円の支出超過)となった。
これらにより、当第2四半期連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末から91億円減少し、3,801億円となった。
「鹿島グループ中期経営計画(2018~2020)」の初年度である当連結会計年度の業績予想については、最近の業績動向を踏まえ、平成30年11月13日に修正した。
売上高は、海外関係会社における減少を主因に、前回発表予想比2.0%減の1兆9,600億円を見込んでいる。
利益については、当社の完成工事総利益率が向上する見通しとなったことを主因に、営業利益は前回発表予想比11.1%増の1,200億円、経常利益は同14.5%増の1,340億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同18.3%増の970億円となる見込みである。
なお、当社の完成工事総利益率予想は12.7%(土木15.7%、建築11.7%)となり、前回発表予想11.4%(土木15.1%、建築10.1%)を上回る見通しである。
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連結業績予想 単位:百万円 |
売上高 |
営業利益 |
経常利益 |
親会社株主に 帰属する 当期純利益 |
|
前回発表予想(A) |
2,000,000 |
108,000 |
117,000 |
82,000 |
|
今回修正予想(B) |
1,960,000 |
120,000 |
134,000 |
97,000 |
|
増減額(B-A) |
△40,000 |
12,000 |
17,000 |
15,000 |
|
増減率(%) |
△2.0% |
11.1% |
14.5% |
18.3% |
当第2四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した対処すべき課題についての重要な変更はない。
当第2四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は53億円である。
特記事項なし。