当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はない。
経営者による当社グループの経営成績等の状況の分析は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであり、また、様々な要素により異なる結果となる可能性がある。
当第1四半期連結累計期間においては、新型コロナウイルス感染症の世界的流行は収束せず、一部の国・地域では社会・経済活動の抑制を再び強める動きがあった。一方で、ワクチン接種の進展や経済政策の効果により、経済回復が着実に進む国・地域も見られた。
我が国経済については、感染拡大防止のための各種規制が継続し、サービス支出を中心に個人消費は停滞したものの、外需の回復基調に伴い輸出や生産に持ち直しの動きがあった。
国内建設市場においては、公共投資は引き続き底堅く推移した。民間設備投資は一部の業種を中心として回復の兆しが見られ始めたが、先行きの不透明感は依然として継続している。建設コストに関しては、労務費は安定的に推移したものの、鉄鋼・鉄製品や木材など一部の資材価格に上昇傾向が見られ、今後の動向に注視が必要な状況となった。
こうした中、当第1四半期連結累計期間における当社グループの連結業績は、次のとおりとなった。
建設事業受注高は、当社の受注高が土木事業、建築事業ともに増加したことから、前年同四半期連結累計期間比22.6%増の3,586億円(前年同四半期連結累計期間は2,925億円)となった。なお、当社の受注高は、開発事業等を含めて同56.1%増の2,344億円(同1,502億円)となった。
売上高は、海外関係会社の開発事業等売上高が増加したことを主因に、前年同四半期連結累計期間比3.0%増の4,538億円(前年同四半期連結累計期間は4,407億円)となった。
利益については、海外関係会社は増益となったものの、当社建設事業の売上総利益が減少したことを主因に、営業利益は前年同四半期連結累計期間比31.5%減の266億円(前年同四半期連結累計期間は389億円)、経常利益は同25.5%減の308億円(同414億円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は同16.6%減の220億円(同264億円)となった。
当第1四半期連結累計期間における当社建設事業には、新型コロナウイルス感染症の大きな影響はなかった。土木事業の売上総利益率(11.9%)は当期首に設定した通期予想(15.1%)を下回っているが、今後の工事進捗に伴って改善すると見込んでいる。また、建築事業の売上総利益率(10.5%)は通期予想と同水準で推移しており、現時点では当社建設事業の通期予想を修正していない。開発事業等に関しては、前年同四半期連結累計期間比減収減益となっているが、不動産販売案件が少ないことを見込んでいる通期予想に対しては概ね堅調であり、引き続き優良プロジェクトの創出に向けた投資を着実に進めている。
国内関係会社については、当期から「収益認識に関する会計基準」等を適用したことに伴い、一部の関係会社における建設資機材等の販売のうち、代理人取引に該当するものについて、純額で収益を認識する方法に変更していることから、売上高は前年同四半期連結累計期間に比べ大幅に減少している。ただし、利益に影響はなく、また当該取引においてはグループ内取引が過半を占めるため、連結業績への大きな影響はない。なお、感染症の影響で低下したホテルやゴルフ場の稼働率は前年同四半期連結累計期間に比べ回復した。
海外関係会社においては、東南アジアにおける建設事業及び施設運営事業への感染症の影響が長期化しているが、影響が軽微であった北米や欧州、大洋州が補い、前年同四半期連結累計期間比増収増益となった。特に流通倉庫開発事業が好調であり、北米で7件、欧州で1件の有利売却を実現し、連結業績に大きく貢献した。これまで積極的に推進してきた不動産開発投資の成果の一つとして評価している。
現時点では、2021年5月14日に公表した通期の連結業績予想に変更はない。
セグメントの業績は次のとおりである。(セグメントの業績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載している。)
① 土木事業
(当社における建設事業のうち土木工事に関する事業)
売上高は、工事終盤を迎え大きく進捗する案件が少ないことなどから、前年同四半期連結累計期間比11.9%減の623億円(前年同四半期連結累計期間は707億円)となった。
営業利益は、売上高減少に加えて、前年同四半期連結累計期間と比較して損益改善が進んだ工事が少なく売上総利益率が低下したことから、前年同四半期連結累計期間比73.6%減の22億円(前年同四半期連結累計期間は85億円)となった。
② 建築事業
(当社における建設事業のうち建築工事に関する事業)
売上高は、前年同四半期連結累計期間と同水準で推移し、前年同四半期連結累計期間比0.2%減の1,857億円(前年同四半期連結累計期間は1,861億円)となった。
営業利益は、売上総利益率が複数の大型竣工工事の損益改善により高水準であった前年同四半期連結累計期間から低下したため、前年同四半期連結累計期間比46.4%減の103億円(前年同四半期連結累計期間は192億円)となった。
③ 開発事業等
(当社における不動産開発全般に関する事業及び意匠・構造設計、その他設計、エンジニアリング全般の事業)
前年同四半期連結累計期間は不動産販売事業における大型物件の引渡しがあり、売上高、営業利益ともに高い水準であったことから、売上高は前年同四半期連結累計期間比58.4%減の93億円(前年同四半期連結累計期間は223億円)、営業利益は同74.0%減の16億円(同61億円)となった。
④ 国内関係会社
(当社の国内関係会社が行っている事業であり、主に日本国内における建設資機材の販売、専門工事の請負、総合リース業、ビル賃貸
事業等)
売上高は、「収益認識に関する会計基準」等の適用に伴い一部の関係会社の建設資機材等の販売における代理人取引の売上高が減少したことを主因に、前年同四半期連結累計期間比22.2%減の652億円(前年同四半期連結累計期間は838億円)となった。
営業利益は、建設事業の売上総利益減少を主因に、前年同四半期連結累計期間比36.5%減の17億円(前年同四半期連結累計期間は27億円)となった。
⑤ 海外関係会社
(当社の海外関係会社が行っている事業であり、北米、欧州、アジア、大洋州などの海外地域における建設事業、開発事業等)
売上高は、北米や欧州における売上高が建設事業、開発事業等ともに増加したことを主因に、前年同四半期連結累計期間比35.8%増の1,530億円(前年同四半期連結累計期間は1,127億円)となった。
営業利益は、北米における開発事業等の売上総利益増加を主因に、前年同四半期連結累計期間比213.0%増の106億円(前年同四半期連結累計期間は33億円)となった。
当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末比806億円減少し、2兆841億円(前連結会計年度末は2兆1,648億円)となった。これは、棚卸資産(販売用不動産、未成工事支出金、開発事業支出金及びその他の棚卸資産)の減少526億円及び受取手形・完成工事未収入金等の減少476億円があったこと等によるものである。
負債合計は、前連結会計年度末比903億円減少し、1兆1,896億円(前連結会計年度末は1兆2,800億円)となった。これは、支払手形・工事未払金等の減少273億円、未成工事受入金の減少215億円及び有利子負債残高※の減少163億円があったこと等によるものである。なお、有利子負債残高は、3,006億円(前連結会計年度末は3,170億円)となった。
純資産合計は、株主資本7,514億円、その他の包括利益累計額1,321億円、非支配株主持分108億円を合わせて、前連結会計年度末比97億円増加の8,945億円(前連結会計年度末は8,848億円)となった。
また、自己資本比率は、前連結会計年度末比2.0ポイント好転し、42.4%(前連結会計年度末は40.4%)となった。
(注)※短期借入金、コマーシャル・ペーパー、社債(1年内償還予定の社債を含む)及び長期借入金の合計額
なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当第1四半期連結会計期間の期首から適用したことに伴う、期首の連結貸借対照表における主な影響額は、「第4 経理の状況 1 四半期連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更等)」に記載している。
当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題についての重要な変更はない。
当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は28億円である。
特記事項なし。