第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はない。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営者による当社グループの経営成績等の状況の分析は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであり、また、様々な要素により異なる結果となる可能性がある。

(1) 業績の状況

当第1四半期連結累計期間の世界経済は、新型コロナウイルス感染者数の減少とともに社会・経済活動の正常化が進行したものの、一部の国・地域における感染拡大防止のための対策や、ウクライナ情勢などの影響がサプライチェーンを通じて世界各地に広がり、経済回復のペースに鈍化が見られた。また、感染症の動向に加え、インフレや金利の動向が先行きの不透明感を高めている。

我が国経済については、感染症の鎮静化を受けた行動制限緩和により、人の移動の回復が進み、サービス支出を中心として個人消費に持ち直しの動きが見られた。その一方で、エネルギーや原材料の価格上昇が企業活動に対する支障となっている。今後は、2022年7月以降の急激な感染拡大の影響や国内外の景気動向を注視していく必要がある。

国内建設市場においては、公共投資が底堅く推移する中、製造業、非製造業ともに増加基調にある民間設備投資がけん引し、建設需要は堅実な動きを見せている。一方、鉄、コンクリート、木材など幅広い資機材の価格が上昇し、受注や調達における対策が必要な状況にある。

こうした中、当第1四半期連結累計期間における当社グループの連結業績は、次のとおりとなった。

建設事業受注高は、当社の建設事業受注高が増加したことを主因に、前年同四半期連結累計期間比37.5%増の4,930億円(前年同四半期連結累計期間は3,586億円)となった。なお、当社の受注高は、開発事業等を含めて同53.7%増の3,604億円(同2,344億円)となった。

売上高は、当社及び国内関係会社の増加により、前年同四半期連結累計期間比10.1%増4,996億円(前年同四半期連結累計期間は4,538億円)となった。

利益に関しては、前年同四半期連結累計期間と比較し、当社及び国内関係会社は増益となったものの、海外関係会社における開発事業等の売上総利益が減少したことを主因に、営業利益は前年同四半期連結累計期間比29.2%減188億円(前年同四半期連結累計期間は266億円)となった。営業外損益については、海外開発事業に係る営業外収益の増加等により改善しており、経常利益は同10.3%減276億円(同308億円)、親会社株主に帰属する四半期純利益は同10.9%減196億円(同220億円)となった。

当第1四半期連結累計期間における当社業績については、土木事業の売上総利益率(11.3%)が通期予想(15.2%)を下回っているものの、当期末に向けて増加する竣工工事を中心に損益改善を見込んでいる。また、建築事業における資機材価格上昇の影響は、期首にリスク要因として織り込んだ範囲内に収まっている。価格動向を反映した見積作成、早期調達に努めるとともに、予測不能な短期間の価格高騰に対しては、発注者に請負金額変更や設計変更への理解を求めるなどの対策を進めている。開発事業等については、大きな不動産販売案件はなかったが、賃貸事業や設計・エンジニアリング事業の売上高は増加しており、通期予想に対して概ね堅調に推移している。

国内関係会社は、大型工事の受注、手持ち工事の着実な施工に加え、建物リース案件の売却や行動制限緩和に伴う運営ホテルやゴルフ場の稼働率改善などにより、建設事業、開発事業等ともに前年同四半期連結累計期間を上回って進捗している。

海外関係会社においては、欧州における事業を含めウクライナ情勢の直接的な影響は現れていない。建設事業の受注及び手持ち工事の施工は、ともに堅調であった。一方、開発事業等は、米国流通倉庫開発事業における物件売却の減少を主因に、売上、利益ともに前年同四半期連結累計期間を下回った。米国流通倉庫開発事業の減少は、前年同四半期連結累計期間の物件売却が高水準であったことが要因であるが、当第1四半期連結累計期間においても計画的な売却を実現しており、金利上昇等の影響は軽微であった。海外関係会社における通期の利益は、前連結会計年度と概ね同水準を確保する予想としている。

現時点では、2022年5月13日に公表した通期の連結業績予想に変更はない。

 

セグメントの業績は次のとおりである。(セグメントの業績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載している。)

 

① 土木事業

(当社における建設事業のうち土木工事に関する事業)

 

売上高は、大型工事を中心に手持ち工事の施工が進捗し、前年同四半期連結累計期間比7.7%増671億円(前年同四半期連結累計期間は623億円)となった。

営業利益は、売上高増加が売上総利益率の低下を補い、前年同四半期連結累計期間と同水準の21億円(前年同四半期連結累計期間は22億円)となった。

 

  ② 建築事業

(当社における建設事業のうち建築工事に関する事業)

 

売上高は、手持ち大型工事の施工本格化に伴い、前年同四半期連結累計期間比29.0%増2,397億円(前年同四半期連結累計期間は1,857億円)となった。

営業利益は、竣工を迎える工事が少ないことなどから売上総利益率は低下したものの、売上高増加の影響が大きく、前年同四半期連結累計期間比10.2%増113億円(前年同四半期連結累計期間は103億円)となった。

 

③ 開発事業等

(当社における不動産開発全般に関する事業及び意匠・構造設計、その他設計、エンジニアリング全般の事業)

 

売上高は、設計・エンジニアリング事業の増加により、前年同四半期連結累計期間比8.2%増100億円(前年同四半期連結累計期間は93億円)となった。

営業利益は、不動産販売事業の減少を主因に、前年同四半期連結累計期間比7.2%減14億円前年同四半期連結累計期間は16億円)となった。

 

④ 国内関係会社

(当社の国内関係会社が行っている事業であり、主に日本国内における建設資機材の販売、専門工事の請負、総合リース業、ビル賃貸
    事業等)

 

建設事業、開発事業等ともに売上高及び売上総利益が増加し、売上高は前年同四半期連結累計期間比17.3%増765億円(前年同四半期連結累計期間は652億円)、営業利益は同58.8%増27億円(同17億円)となった。

 

⑤ 海外関係会社

(当社の海外関係会社が行っている事業であり、北米、欧州、アジア、大洋州などの海外地域における建設事業、開発事業等)

 

売上高は、建設事業売上高は増加したものの、開発事業等の売上高は米国における不動産売却件数の減少を主因に、高水準であった前年同四半期連結累計期間を下回り、全体として前年同四半期連結累計期間比8.7%減1,397億円(前年同四半期連結累計期間は1,530億円)となった。

営業利益は、米国における開発事業等の売上総利益減少を主因に、前年同四半期連結累計期間比87.7%減13億円(前年同四半期連結累計期間は106億円)となった。

 

(2) 財政状態の分析

当第1四半期連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末比225億円増加し、2兆3,602億円(前連結会計年度末は2兆3,377億円)となった。これは、棚卸資産(販売用不動産、未成工事支出金、開発事業支出金及びその他の棚卸資産)の増加657億円があった一方で、受取手形・完成工事未収入金等の減少540億円があったこと等によるものである。

負債合計は、前連結会計年度末比57億円増加し、1兆3,898億円(前連結会計年度末は1兆3,841億円)となった。これは、有利子負債残高の増加238億円があった一方で、未成工事受入金の減少86億円があったこと等によるものである。なお、有利子負債残高は、3,837億円(前連結会計年度末は3,599億円)となった。

純資産合計は、株主資本8,136億円、その他の包括利益累計額1,485億円、非支配株主持分81億円を合わせて、前連結会計年度末比167億円増加9,703億円(前連結会計年度末は9,535億円)となった。

また、自己資本比率は、前連結会計年度末比0.3ポイント好転し、40.8%(前連結会計年度末は40.5%)となった。

 (注)短期借入金、コマーシャル・ペーパー、社債(1年内償還予定の社債を含む)及び長期借入金の合計額

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題についての重要な変更はない。

 

(4) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間における当社グループの研究開発費の総額は34億円である。

 

3 【経営上の重要な契約等】

特記事項なし。