第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、当半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はない。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

経営者による当社グループの経営成績等の状況の分析は次のとおりである。なお、文中の将来に関する事項は、別段の記載がない限り当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであり、また、様々な要素により異なる結果となる可能性がある。

(1) 業績の状況

当中間連結会計期間においては、米国通商政策の影響が懸念されたものの、インフレの加速は見られず、金融情勢が改善したことなどから、世界経済は底堅い成長を維持した。我が国経済については、雇用・所得環境の改善やインバウンド消費の拡大などを背景に、景気は全体として安定的に推移した。

国内建設市場は、一部の輸出関連企業に設備投資への様子見姿勢が見られたものの、サプライチェーンの強靭化やインフラ・都市機能の更新などの建設投資に支えられ、高水準の需要が継続した。一方で、労務費などの建設コストは引き続き上昇しており、技能労働者不足への対応を含め、適切な施工体制の確保が課題となっている。
 こうした中、当中間連結会計期間における当社グループの連結業績は、次のとおりとなった。

建設事業受注高については、国内は増加したものの、海外が減少したことから、前中間連結会計期間比4.1%減の1兆1,900億円(前中間連結会計期間は1兆2,404億円)となった。なお、当社の受注高は、開発事業等を含めて同8.3%増の8,492億円(同7,842億円)となった。

売上高は、当社及び国内関係会社の建設事業売上高の増加を主因に、前中間連結会計期間3.9%増1兆3,729億円前中間連結会計期間1兆3,216億円)となった。
 利益については、国内外において建設事業の売上総利益が大幅に増加したことから、営業利益は前中間連結会計期間126.0%増1,086億円前中間連結会計期間480億円)、経常利益は同115.2%増1,053億円(同489億円)、親会社株主に帰属する中間純利益は同120.0%増773億円(同351億円)となった。

当中間連結会計期間における事業別業績の概況は、次のとおりである。

当社建設事業の売上高は、大型工事を中心とした順調な進捗により、土木事業、建築事業ともに、前中間連結会計期間を上回って推移している。売上総利益に関しては、追加・設計変更による請負金額の増加や建設コスト上昇に対する適切な対応などにより、前中間連結会計期間を上回った。土木事業では最盛期を迎えた大型工事、建築事業では当期に竣工を迎える大型工事を含め、例年以上に多くの工事において利益率が向上した。開発事業等については、売上高、売上総利益ともに前中間連結会計期間を下回って推移しているが、第3四半期以降に売却を計画している不動産開発物件が複数あり、売却に向けた協議が進展している。

国内関係会社は、建設事業、開発事業等ともに売上高、売上総利益が前中間連結会計期間を上回った。特に建設事業の増加が大きく、当社建設事業と同様に、国内建設事業が順調に進捗していると捉えている。海外関係会社の建設事業は、欧州や東南アジアをはじめ多くの地域で収益性が向上し、前中間連結会計期間と比べ売上高が減少したにも関わらず、売上総利益は大幅に増加した。開発事業等については、米国における不動産開発物件の売却が減少したことを主因に、売上高、売上総利益は前中間連結会計期間を下回った。米国では政策金利の引き下げに伴い不動産売買市場の活性化が進むと見通しており、流通倉庫開発事業などにおいて第3四半期以降に物件売却の増加を見込んでいる。

 

 

セグメントの業績は次のとおりである。(セグメントの業績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載している。)

① 土木事業

(当社における建設事業のうち土木工事に関する事業)

 

売上高は、大型案件を中心に手持ち工事の施工が着実に進捗し、前中間連結会計期間6.8%増2,079億円前中間連結会計期間1,945億円)となった。
 営業利益は、売上総利益率が大幅に向上したことを主因に、前中間連結会計期間171.5%増383億円前中間連結会計期間141億円)となった。

 

② 建築事業

(当社における建設事業のうち建築工事に関する事業)

 

売上高は、大型工事の施工量が増加し、前中間連結会計期間17.6%増5,580億円前中間連結会計期間4,744億円)となった。
 営業利益は、売上高の増加に加え、売上総利益率も向上したことから、前中間連結会計期間104.3%増388億円前中間連結会計期間190億円)となった。

 

③ 開発事業等

(当社における不動産開発全般に関する事業及び意匠・構造設計、その他設計、エンジニアリング全般の事業)

 

不動産販売事業における売上高、売上総利益の減少を主因に、売上高は前中間連結会計期間19.5%減201億円前中間連結会計期間249億円)、営業利益は同88.0%減4億円(同38億円)となった。

 

④ 国内関係会社

(当社の国内関係会社が行っている事業であり、主に日本国内における建設資機材の販売、専門工事の請負、総合リース業、ビル賃貸事業等)

 

売上高は、建設事業売上高の増加を主因に、前中間連結会計期間8.4%増1,777億円前中間連結会計期間1,639億円)となった。

営業利益は、建設事業の売上総利益率向上が大きく寄与し、前中間連結会計期間比98.1%増131億円前中間連結会計期間は66億円)となった。

 

⑤ 海外関係会社

(当社の海外関係会社が行っている事業であり、北米、欧州、アジア、大洋州などの海外地域における建設事業、開発事業等)

 

売上高は、米国における売上高が建設事業、開発事業等ともに減少したことを主因に、前中間連結会計期間8.0%減4,760億円前中間連結会計期間5,171億円)となった。
 営業利益は、建設事業における売上総利益率向上を主因に、前中間連結会計期間310.7%増168億円前中間連結会計期間41億円)となった。

 

(2) 財政状態の分析

当中間連結会計期間末の資産合計は、前連結会計年度末比965億円減少し、3兆3,580億円(前連結会計年度末は3兆4,545億円)となった。これは、受取手形・完成工事未収入金等の減少865億円及び現金預金の減少541億円があった一方で、保有株式等の時価上昇による含み益の増加を主因とする投資有価証券の増加495億円があったこと等によるものである。
 負債合計は、前連結会計年度末比1,346億円減少し、2兆419億円(前連結会計年度末は2兆1,766億円)となった。これは、支払手形・工事未払金等の減少683億円及び未成工事受入金の減少127億円があったこと等によるものである。なお、有利子負債残高は、8,136億円(前連結会計年度末は7,920億円)となった。
 純資産合計は、株主資本1兆301億円、その他の包括利益累計額2,667億円、非支配株主持分191億円を合わせて、前連結会計年度末比380億円増加1兆3,160億円(前連結会計年度末は1兆2,779億円)となった。

また、自己資本比率は、前連結会計年度末比2.2ポイント好転し、38.6%(前連結会計年度末は36.4%)となった。

 

(注)短期借入金、コマーシャル・ペーパー、社債(1年内償還予定の社債を含む)及び長期借入金の合計額

 

 

(3) キャッシュ・フローの状況

当中間連結会計期間における営業活動によるキャッシュ・フローは、61億円の支出超過(前中間連結会計期間は1,578億円の支出超過)となった。これは、税金等調整前中間純利益1,126億円に減価償却費155億円等の調整を加味した収入があった一方で、仕入債務の減少549億円、棚卸資産(販売用不動産、未成工事支出金、開発事業支出金及びその他の棚卸資産)の増加466億円、法人税等の支払額250億円並びに未成工事受入金及び開発事業等受入金の減少66億円の支出があったこと等によるものである。

投資活動によるキャッシュ・フローは、368億円の支出超過(前中間連結会計期間は832億円の支出超過)となった。これは、有形固定資産の取得による支出274億円、貸付けによる支出119億円、投資有価証券の取得による支出78億円及び定期預金の純増69億円があった一方で、貸付金の回収による収入116億円及び投資有価証券の売却等による収入102億円があったこと等によるものである。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額278億円及び自己株式の取得による支出200億円があった一方で、短期借入金、長期借入金、コマーシャル・ペーパー及び社債による資金調達と返済の収支が411億円の収入超過となったこと等により、81億円の支出超過(前中間連結会計期間は1,495億円の収入超過)となった。

これらにより、当中間連結会計期間末の現金及び現金同等物の残高は、前連結会計年度末から612億円減少し、2,882億円となった。

 

(4) 目標とする経営指標

当中間連結会計期間の業績動向と今後の経営環境を勘案し、2025年5月14日に公表した当連結会計年度業績予想を2025年11月11日に修正した。

当社建設事業は、土木・建築両事業において、第3四半期以降も大型工事を中心に施工が順調に進捗し、売上高が前回発表予想から増加すると予想している。売上総利益についても、例年以上に多くの工事において利益率が向上していることや、建設コスト上昇による影響が期首に見込んだ範囲内に収まっていることを踏まえ、前回発表予想を上回ると見通している。また、開発事業等に関しては、不動産販売事業における物件売却を着実に進め、前回発表予想と概ね同水準の業績を確保できると見込んでいる。

国内関係会社については、建設事業の順調な進捗に加え、開発事業等における不動産開発物件の売却を見込み、売上高、利益が前回発表予想を上回る見通しである。海外関係会社は、建設事業において収益性の改善が見込まれるものの、米国や欧州において、不動産売買市場の更なる環境改善を見据え、売却時期を当期から次期以降に変更した開発物件があることなどから、売上高、利益ともに前回発表予想を下回る見込みである。なお、為替レートは1米ドル145円を想定している。

こうした見通しを反映した結果、当社及び国内関係会社の業績向上を主因に、売上高は前回発表予想比1.7%増の3兆円、営業利益は同27.0%増の2,020億円、経常利益は同20.5%増の2,000億円、親会社株主に帰属する当期純利益は同19.2%増の1,550億円を予想している。

連結業績予想                                  (単位:百万円)

 

売上高

営業利益

経常利益

親会社株主に

帰属する

当期純利益

前回発表予想(A)

(2025年5月14日)

2,950,000

159,000

166,000

130,000

今回修正予想(B)

(2025年11月11日)

3,000,000

202,000

200,000

155,000

増減額(B-A)

50,000

43,000

34,000

25,000

増減率(%)

1.7%

27.0%

20.5%

19.2%

 

 

(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題についての重要な変更はない。

 

 

(6) 研究開発活動

当中間連結会計期間における当社グループの研究開発費の総額は99億円である。

 

3 【重要な契約等】

特記事項なし。