「企業内容等の開示に関する内閣府令の一部を改正する内閣府令」(平成31年1月31日内閣府令第3号)による改正後の「企業内容等の開示に関する内閣府令」第二号様式記載上の注意(30)の規定を当事業年度に係る有価証券報告書から適用しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)日本国土開発グループの経営の基本方針
◇経営理念
当社グループは「もっと豊かな社会づくりに貢献する」ことを経営の基本理念として、グループ各社はこの基本理念に貢献する場・機会を創出するという考えのもと事業展開を図ることで、すべてのお客様に信頼され社会から必要とされる企業集団を目指しております。
◇経営方針
Active 若々しい感性で新しい価値の実現に挑戦する
Creative 確かな技術と手造りの心で快適な環境を創造する
Evolution 多様な個性と生き生きとした社風で共に進化する
◇SDGsへの取り組み
当社グループは、国連が定める持続可能な開発目標SDGsの達成を目標の一つとして取り入れております。
当社グループの経営理念を具現化するため、SDGsをガイドラインとして「グローバルに豊かな社会づくりに貢献する企業活動」を全社員が考え、行動します。社会的な課題解決と事業との両立を企業の使命とし、高い目標に挑戦しております。
(2)グループが目指す方向性
◇経営環境
当社グループは、2019年度を最終年度とする現行中期経営計画を推進しておりますが、土木事業、建築事業に次ぐ第3の柱として、再生エネルギー・不動産開発を主体とする関連事業の展開により景気変動に強い収益構造への変革が想定通り着実に進んでおり、「3事業体制」が確立しつつあります。又この間の国内建設市場は堅調を持続し、当社グループの業績も前倒しで達成するなど好調に推移しております。
一方で当社グループを取り巻く経営環境は、国内建設市場が新規投資からストックの維持管理・更新へと需要の質的変化が加速することに加え、建設業就労者の高齢化と大量離職問題、働き方改革関連法施行による労働時間問題等、様々な課題が顕在化することが予測され、スピード感を持ってこれらに対応していくことが求められます。
◇長期ビジョン
「建設」×「マシナリー」×「ICT」
ゼネコンの事業領域の枠を越え、サプライチェーンマネジメントによる全体最適化を図り、グローバル市場における新しい価値の創出で建設業界にNEXT INNOVATIONをもたらす。
◇つくば未来センターを核とした新たな価値創出
つくば未来センターは当社グループの成長の礎となる「技術」、「事業」、「市場」の3つの要素及び「人財」を創造し、オープンイノベーションを掲げ、積極的に外部知見の導入やアライアンスを進めていくことで、「ゼネコン」マーケットの枠を超える独自の成長路線を描き、最終的には土木・建築・関連の各事業部を通じて新しい価値の創出を実現してまいります。
(3)『中期経営計画 Move 75』
◇策定の趣旨
当社グループは、上記の経営環境の認識のもと、今後の環境の変化の中で持続的な成長を可能としていくための「当社グループが目指すべき姿」として、10年後の2029年度をターゲットとする「長期ビジョン」と、これを実現していくための道筋として、3年後の2021年度と、設立75周年を迎える2025年度を二つのマイルストーンとする「新中期経営計画 Move 75」を策定いたしました。
◇『中期経営計画2021 Move 75 PhaseⅠ』
「新中期経営計画 Move 75」は、2021年度までの3年間をPhaseⅠ、2025年度までの4年間を PhaseⅡとする、二つの中期経営計画から構成されます。
PhaseⅠでは、市場の需要構造の変化に備えて当社グループがこれまで取り組んできた諸施策をより加速するとともに、つくば未来センターを核として、PhaseⅡでの取り組みに必要となる機能や資源を洗い出し、これに積極的に投資をしていく3か年と位置付けて、取り組んでまいります。
◇PhaseⅠ戦略イメージ
当社グループは、この中期経営計画の実現に向けて、全社員が「Move Everything」のスローガンを掲げ、以下の施策を実行してまいります。
・経営戦略 間接部門効率化による人員シフトで「強い現場力」を実現
・土木事業 ICT施工による省力化技術の確立、グループ企業を活用した柔軟な受注体制の構築
・建築事業 領域特化(超高層建築等)、機能拡充(子会社活用)、地域集中(首都圏及び主要都市圏集中)
・関連事業 足元大規模投資案件の確行、土建大口受注に資する開発案件の開拓・参加
・経営基盤 現場週休二日の完全実施に向けた働き方改革を推進し、現場に軸足を置いた生産性向上を促進
◇SDGs達成に向けて注力する取り組み
低炭素社会・循環型社会の実現に向け、建設工程における環境配慮だけでなく、独自技術の開発・事業展開を通じたSDGsへの取り組みを強化します。
・人や社会、地域環境の未来を視野に研究開発を推進
・再生可能エネルギー事業の推進
・建設発生土リサイクル技術(ツイスター工法)の普及
・復興資材の製造・販売(福島エコクリート)
◇目標指標(2021年度目標)
①グループ売上利益
②財務指標
③投資計画(3か年総額) 230億円
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 事業環境について
① 建設市場の動向
国内外の景気後退や国及び地方公共団体の公共投資予算の削減等により、建設市場が著しく縮小した場合や今後競合他社との競争が激化し、民間工事における受注価格が下落する場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② 震災復興関連工事について
当社グループでは、東日本大震災における被災地域の早期復興支援のため、被災地域に注力する受注及び施工体制を敷いております。震災から年月が経つとともに当該地域における復興事業は縮減傾向にあることから、今後当社グループの業績に影響を及ぼす可能性はありますが、係る状況を踏まえ、今後の工事高の見通しに応じて受注体制を見直すことにより業績の維持伸長を図っております。
③ 人材確保に係るリスク
建設業界においては、建設技術者・技能労働者の高齢化が進み、計画的な人員確保の重要性が高まってきております。当社グループでは、計画的な人員確保に向けて採用の強化に努めておりますが、需給関係の急激な逼迫により人員確保が困難となった場合には、受注機会の喪失や納期遅延等の問題が発生する恐れがあり、業績に影響を与える可能性があります。
④ 労務単価及び資材価格の高騰
建設工事の施工は長期間に及ぶものが多いことから、契約期間中に想定外に労務単価や工事用資材の価格が高騰する可能性があります。単価の高騰分について請負金額に反映できない場合には、業績に影響を与える可能性があります。
(2) 取引先の信用リスクについて
景気の減速や建設市場の縮小などにより、発注者、協力会社、共同施工会社の信用不安などが顕在化した場合、資金の回収不能や施工遅延を引き起こし、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(3) 施工物の瑕疵について
継続的な施工教育の実施や、ISOなどの品質管理手法を活用した施工管理の徹底により、品質管理には万全を期しておりますが、万一施工物に関する重大な瑕疵があった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 建設活動に伴う事故について
建設事業は、作業環境や作業方法の特性から危険を伴うことも多く、他の産業に比べ事故発生率が高くなっております。工事着手にあたり施工計画を策定し、安全な作業環境を整え施工しております。また、徹底した安全教育の実施、危険予知活動や安全パトロールなどの災害を撲滅するための活動を実施しております。しかしながら、万一、人身や施工物などに関わる重大な事故が発生した場合、業績や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 資産保有リスクについて
営業活動の必要性から、有価証券・不動産等の資産を保有しておりますが、時価の変動により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(6) 繰延税金資産に係るリスクについて
当社グループの繰延税金資産は、将来の課税所得を合理的に見積り、回収可能性を判断して計上しておりますが、今後将来の課税所得の見積り等に大きな変動が生じ、繰延税金資産の取崩が発生した場合は、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 開発事業等に係るリスクについて
不動産開発
当社グループは関連事業として主力事業である土木事業及び建築事業とは求められるノウハウが異なる不動産開発事業を展開しております。当該事業に係るプロジェクトは事業期間が長期間にわたることから、事業環境に著しい変化が生じた場合や開発が想定通りに進捗しない場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
太陽光発電
太陽光パネルの発電効率低下のリスクについては、適切なメンテナンス、モニタリングを実施する対策を取っておりますが、自然災害や事故等の原因で、発電所修復のための休業中に発電量が予定より大幅に減少した場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 海外事業に伴うリスクについて
海外工事について、予期しない法律、規制、政策の変更、テロ紛争、伝染病等が発生した場合や、経済情勢の変化に伴う工事の縮小、延期等が行われた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、外貨建ての資産・負債を有しているため、為替レートの変動により為替差損が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(9) 法的規制について
建設事業の遂行は、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、国土利用計画法、都市計画法、独占禁止法等により多数の法的規制を受けております。当社では、特定建設業許可、一級建築士事務所登録、宅地建物取引業の許認可等を受けております。現時点において、当該許認可等の取消となる事由に抵触する事象は発生しておりませんが、将来、何らかの理由により、当該許認可等が取消され又はそれらの更新が認められない場合、もしくはこれらの法律等の改廃又は新たな法的規制の新設、適用基準の変更によっては、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(10) 災害リスクについて
地震等の天災、人災等が発生したことにより、事業継続に深刻な支障をきたした場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(11) 情報セキュリティリスクについて
サイバー攻撃、不正アクセス、コンピューターウィルスの侵入等による情報流出、重要データの破壊、改ざん、システム停止等が生じた場合には、信用が低下し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
(12) 係争・紛争リスクについて
国内外の事業等に関連しての訴訟、紛争、その他法的手続きにおいて、当社グループの主張や予測と相違する結果となった場合は、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
また、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
当連結会計年度における我が国経済は、雇用・所得環境が改善するなかで好調な企業収益を背景に、引き続き緩やかな回復基調が続いておりますが、不透明な国内外の政治・経済情勢など懸念を残したまま推移しました。建設業界におきましては、政府建設投資・民間建設投資ともに堅調に推移し、好調な経営環境を維持しておりますが、技能労働者の需給状況等について注視すべき状況が続いております。
当連結会計年度における当社グループの連結業績につきましては、売上高は、主に建築の完成工事高が増加したことが影響し、前連結会計年度比1.7%増の119,525百万円(前連結会計年度は117,579百万円)となり、営業利益は、株式給付信託制度の導入費用、研究開発費及び業務改善プロジェクト費用等の管理費の増加等もあり、前連結会計年度比7.0%減の14,576百万円(前連結会計年度は15,669百万円)、経常利益は、前連結会計年度比6.0%減の14,406百万円(前連結会計年度は15,330百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比1.8%増の10,449百万円(前連結会計年度は10,262百万円)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。(セグメントの経営成績については、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しており、セグメント利益は、連結損益計算書の営業利益と調整を行っております。)
震災復興関連事業の工事量の減少等により、土木事業の売上高は52,416百万円(前連結会計年度比1.9%減)であり、セグメント利益は9,029百万円(前連結会計年度比20.3%減)となりました。
複数の大型プロジェクトが竣工を迎えたこと等により、建築事業の売上高は54,303百万円(前連結会計年度比13.1%増)であり、セグメント利益は4,232百万円(前連結会計年度比84.3%増)となりました。
売電事業及び不動産事業が寄与し、関連事業の売上高は2,012百万円(前連結会計年度比6.3%増)であり、セグメント利益は252百万円(前連結会計年度比386.6%増)となりました。
連結子会社の建設工事の減少等により、関係会社の売上高は13,966百万円(前連結会計年度比14.9%減)であり、セグメント利益は1,611百万円(前連結会計年度比39.3%減)となりました。
地域ごとの業績は次のとおりであります。
日本国内での売上高は115,683百万円であり、セグメント利益は14,868百万円となりました。
アジアにおける売上高は3,841百万円であり、セグメント損失は291百万円となりました。
(注)セグメント間取引については、相殺消去しております。
(注)売上実績においては、「外部顧客への売上高」について記載しております。
なお、参考のため、提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
提出会社の受注高(契約高)及び売上高の状況
(注) 1.前事業年度以前に受注したもので、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注高にその増減額を含んでおります。したがって、当期売上高にも係る増減額が含まれております。また、前事業年度以前に外貨建で受注したもので、当事業年度中の為替相場により請負金額に変更のあるものについても同様に処理しております。
2.当期受注高のうち海外工事の割合は前事業年度3.6%、当事業年度9.5%であります。そのうち主なものは次のとおりであります。
当事業年度 請負金額10億円以上の主なもの
② 受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。
(注) 百分比は請負金額比であります。
(注) 1.海外工事の国別割合は以下のとおりであります。
2.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前事業年度 請負金額10億円以上の主なもの
当事業年度 請負金額10億円以上の主なもの
3.売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
前事業年度
環境省 22,768百万円(22.0%)
当事業年度
環境省 24,048百万円(21.9%)
繰越工事のうち請負金額10億円以上の主なもの
資産は、受取手形・完成工事未収入金等3,043百万円、未成工事支出金739百万円、有形固定資産13,048百万円の増加及び現金預金5,682百万円、投資有価証券1,796百万円の減少等により、前連結会計年度末比8,585百万円増の129,212百万円となりました。
負債は、未払法人税等900百万円、未成工事受入金5,943百万円、長期借入金1,448百万円の減少及び支払手形・工事未払金等4,644百万円の増加等により、前連結会計年度末比5,530百万円減の64,916百万円となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する当期純利益10,449百万円の計上等により、前連結会計年度末比14,115百万円増の64,296百万円となりました。
なお、自己資本比率は、前連結会計年度末比8.2ポイント増の49.5%となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益15,384百万円の計上並びに仕入債務の増加4,644百万円、立替金の減少2,234百万円等の収入要因が、未成工事受入金の減少5,943百万円、法人税等の支払額5,662百万円、売上債権の増加3,032百万円等の支出要因を上回り、5,383百万円の収入超過(前連結会計年度は9,386百万円の収入超過)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出15,548百万円、無形固定資産の取得による支出397百万円等の支出要因が、投資有価証券の売却による収入1,499百万円、政府補助金による収入963百万円等の収入要因を上回り、13,618百万円の支出超過(前連結会計年度は6,218百万円の支出超過)となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、自己株式の売却による収入6,762百万円等の収入要因が、長期借入金の返済による支出2,569百万円、配当金の支払1,053百万円等の支出要因を上回り、2,495百万円の収入超過(前連結会計年度は4,361百万円の支出超過)となりました。
以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、34,111百万円(前連結会計年度末は39,943百万円)となりました。
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事の完成に要する外注費等の工事費や人件費等の販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。また、投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものであります。
これらの資金は、自己資金及び金融機関からの借入により調達しております。
なお、当社グループは運転資金の効率的な調達を行うため、6,800百万円の当座貸越契約及びコミットメントライン契約を締結しております。
また、当社は2019年3月5日付の東京証券取引所市場第一部への株式上場に伴い、公募による自己株式12,080,000株の処分により5,791百万円、第三者割当による自己株式2,018,400株の処分により967百万円の資金を調達しております。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、経営者により、一定の会計基準の範囲内で見積り及び判断が行われている部分があり、資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積り等については、継続して評価し、事象の変化等により必要に応じて見直しを行っておりますが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果は、これらとは異なる場合があります。
特記事項はありません。
当社グループの研究開発は、自動化・省力化など生産性を向上する差別化技術及び現場施工に密着した技術に積極的に取り組んでいることが特徴であります。
当連結会計年度の研究開発費は
省力化、生産性の向上を目的として、ICTの活用を進めております。特に高速走行が可能なスクレーパを技術導入し、土工施工能力を大幅に向上させ、工期短縮と省人化を可能としました。
また、測量、設計、施工計画及び施工、維持管理に至るすべてのプロセスにおいて、ICT/CIMを全面活用したきめ細かい管理手法の確立を目指しております。3次元モデルにより工事段階中に刻々と変化する現場状況を予測・再現することで、多発、巨大化する台風・豪雨時等の土砂災害リスクをタイムリーかつ適切に評価し、仮設防災計画・対策に直ちに反映させることで、現場内及び周辺地域の安心安全度や顧客満足度の向上に役立てております。
当社保有技術である回転式破砕混合工法について、大型シールド工事の残土処理を対象としたプラント組込型ツイスターを実用化しました。所定の処理土品質を確保した上で従来機に比べ、大幅に時間処理量の拡大が可能となりました。またICT/AI対応を視野に入れた自動運転制御管理システムの開発により、省人化を図っております。
一方、不良土改良技術としての優位性を確立するために、豊富な実績データを整理し、広範囲な土質性状に応じた破砕混合メカニズムの研究や再生資材を活用した建設発生土の性状改善効果に関する検討及び使用材料の土質情報を与えることで、破砕・混合状態を定量的に予測できるシミュレーションモデルについて大学等との共同研究を進めております。
リニューアル技術では、独自技術である機能性吸着材と国土開発工業㈱のエポキシ樹脂コンクリート補修製品を混和した、塩分吸着性能及び防錆性能を有するハイブリッドエポキシ樹脂製品は新材料としてNETIS登録を完了しており、ひび割れ注入・断面修復工法としての適用を目的とした検証試験を実施し、その効果についてモニタリングを行っております。
また、高品質コンクリートを製造するため、施工・品質管理に関する3次元の見える化技術の開発を行っており、スマートセンサやAI画像診断技術を活用したトンネル二次覆工コンクリートやボックスカルバートの施工・品質管理システムを施工現場で実用化を進めております。
一般廃棄物や産業廃棄物の処分場、放射性廃棄物の埋設施設に活用可能な技術として、降雨浸透抑制型覆土(キャピラリーバリア)とベントナイトを用いた遮水ライナーの研究開発を継続しております。
また、当社では従来から研究開発を進めていた土砂よりも高品質な砕石代替材として使用できる石炭灰混合材料の製造を事業化し、関係会社の福島エコクリート㈱が製造・販売を行っております。
独自の地盤改良技術である動圧密工法は、ICTを活用した施工・品質管理の高度化、省人化を進めており、静的地盤圧縮工法のリフューズプレス工法とともに現場条件に合わせた最終処分場の減容化技術として他社との差別化を図っております。
(5) 機能性吸着材
環境分野、各種添加剤等への応用を目的に、機能性吸着材の技術開発を実施しております。これまでに基本性能の把握、製造加工技術等の研究開発を実施し、さらに、高度水処理システム、井戸水砒素処理技術等の環境分野、各種添加剤、脱臭剤等への用途開発を進めております。
①柱RC造・梁S造工法の開発
RC造とS造の長所を活かし、複合構造とすることで、建物の大スパン化、省力化、低コスト化を実現する柱RC造・梁S造の技術開発に取り組んでおります。
工法の一般評定を取得し、首都圏にて大型物流センターを施工中であります。
②構造解析技術の強化
建物の長周期地震動対策への提案能力を高めるために、地震動解析技術、免震・制振構造の解析技術の強化を図っております。
③コンクリ-ト品質技術の強化
鋼管とコンクリートを組み合わせた技術により、工期短縮や省力化が図れるCFT造(コンクリート充填鋼管構造)の技術開発に取り組んでおります。都市部の超高層ホテル案件にて実施工を行っております。
④環境負荷低減コンクリートの開発と実証
火力発電所の副産物である石炭灰を加熱改質したコンクリート混和材(CfFA)を活用した環境負荷低減コンクリートの開発に取り組んでおります。自社案件に採用し、その有効性を確認しております。
①タブレット現場支援システム
タブレットを現場施工管理に活用する事により、業務の効率化・省力化・ペーパーレス化を図っております。当社独自のカスタマイズを行ったソフトを導入したタブレットを用いて、配筋検査及び写真・スリーブ確認検査・仕上げ検査及び写真・各種工程内検査及び写真・簡易連絡メモ、各種会議対応等が可能であります。
②躯体省力化・施工合理化技術
躯体工事の省力化・合理化をはかるため、案件ごとに計画段階からPC化・先組工法・大型パネル工法・械施工工法等の検討を実施しております。現在、施工中の超高層マンション工事では、PC化、先組工法など、最適な省力化工法を採用し、生産性向上を図っております。
BIMを利用した支援技術
BIM(Building Information Modeling)の設計、施工への活用を進め、建設プロセスにおける品質や性能の向上、省力化を図っております。案件のフロントローディングと設計や施工現場における業務効率を改善し、質の高い施工管理を目指し、建築技術と情報技術の融合化を推進しております。
①省エネ技術の実用化・見える化
様々な省エネシステムの手法(クール・ヒートトレンチ、床吹出空調、デシカント空調、地中熱HP、ダブルスキン構造等)を取り入れ、CASBEE-Sランクを取得した自社案件をつくば地区に建設しました。
自社案件にて、省エネ技術の実用化と見える化の技術開発を進めております。
②食品工場エンジニアリング技術
食品工場エンジニアリング技術では、グローバルスタンダードであるFSSC22000等の規格・認証に対応するため、建設の観点から異物混入や虫の侵入、カビの発生等を防ぐサニテーション技術を整備・開発し、食品工場における安全衛生環境の実現を追求しております。
①制振デバイスの評価・検討
建物の大地震時の大変形を抑えるための制振装置の普及ニーズに対応するため制振装置の信頼性の評価・検討を、実施しております。
②構造モニタリングシステムの開発
建物のBCP対策として、建物モニタリングの開発を行っております。
自社案件に開発したシステムを導入し、実地検証を行い、実用化を目指しております。
③室内安全対策
メンテナンスフリーで高性能な「低床免震システム」は、床免震システムでは、第三者審査機関である一般財団法人日本建築センタ-による国内初となる一般評定を取得しております。
この技術を応用して、他の用途で活用できないか、他業種との協業を図っております。
研究開発活動は特段行われておりません。
福島エコクリート株式会社
石炭灰混合材料(ORクリート)の市場拡大、競争力強化を目的に、大学との共同研究を継続するだけでなく、原料調達の自由度を上げる目的から、他産業(製紙会社等)から発生する石炭灰、バイオ混焼灰の適用可能性に関して、福島県等の補助金を活用して検討を進めております。また、福島県内で建設中のIGCC(石炭ガス化複合)プラントから発生するIGCCスラグの適用性についても合わせて検討を進めております。