文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1) 経営方針
当社グループは、経営の基本方針として、『長年培った技術力を背景に、独自性を発揮し、社会のニーズに応え安心・安全な社会の実現に貢献します。』を標榜し、社会資本の整備にかかわる事業を展開しています。この考えのもとに、コンプライアンスの実施や、透明性の高い経営を行い、更には、時代の変化に適合した技術開発を推し進め、新しい価値を提供していくことにより、社会との良好な関係を築き、健全で効率的な経営と企業価値の向上を目指しております。
(2)経営環境
当社グループのセグメントごとの経営環境の認識は、以下のとおりであります。
建設事業
建設事業におきましては、設備投資では、公共投資は底堅く推移していくことが見込まれます。民間投資はおおむね横這いで推移していますが、先行きについてはコロナウイルス感染症の影響に十分注意する必要があります。他方、人手不足による人件費の上昇や原材料価格の上昇によるコストの増加懸念、企業間の熾烈な受注競争など厳しい状況が続くと予想されます。また、働き方改革への対応等、取り組むべき課題も多いと認識しております。
製造販売事業
製造販売事業におきましては、当連結会計年度では原材料価格の値上がりによる製造原価の上昇分を販売価格に転嫁することができず、厳しい状況となりました。当社グループの製造販売事業では、原材料(特にストレートアスファルト)の価格が収益に大きく影響するため、注意を要する必要があります。
(3)中長期的な経営戦略
2017年5月29日付、「中期経営計画の策定のお知らせ」のとおり、2021年度を最終年度とする『中期経営5ヵ年計画』(2017年4月~2020年3月)に取り組んでおります。
中期経営計画では、以下の3項目を基本方針としております。
2017年度から2022年度の5年間を、経営資源の「選択と集中」を進め、安定した収益基盤を確立する再構築期間とし、持続的な経営革新に取組み、安定企業グループを目指します。
基本方針に沿い、以下の基本施策を行っております。
(4)経営計画の数値目標
当社グループは、目標とする経営指標として以下の数値を掲げております。これら数値目標の達成と、企業価値の向上に努めてまいります。
(5)対処すべき課題
今後の経済環境の見通しにつきましては、新型コロナウイルスの世界的大流行による影響等、わが国の経済を下押しする様々なリスクが懸念される中、道路建設業界におきましては、企業間の熾烈な受注競争、原材料価格や人件費の上昇に伴うコストの増加懸念に注意を要するなど、当社グループを取り巻く環境は、厳しい状況が続くものと予想されます。
このような環境のなか、当社グループでは、独自の工法や製品開発を通じ、顧客の要望にこたえ、それらを駆使することにより、提案力、営業力を高め受注確保につなげます。
グループ内の人材交流・教育及び技術の共有化を推進し、グループ連携・部門間連携による総合力の強化をはかり、併せて、環境の変化に即応できる柔軟な経営体質の構築や適正な経営資源の配分、さらにリスク管理能力を高めることにより、持続的な収益力の強化に全力を尽くしていく所存でございます。
また、働き方改革の取組みといたしまして、アクションプログラムや勤怠管理、ICTの活用によるi-Constructionの推進などにより、生産性の向上と業務の効率化を図り、働きやすく、働きがいのある職場環境を目指すことを、当社グループ一丸となって取り組んでまいります。
これらの方針に基づく諸施策の着実な実施により、次期の業績予想につきましては、売上高105,000百万円、営業利益4,500百万円、経常利益4,500百万円、親会社株主に帰属する当期純利益3,000百万円を見込んでおります。
なお、業績予想の公表につきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大による当社業績への影響は、翌第1四半期連結会計期間(2020年4月1日~2020年6月30日)までは不安定な状況が続くものの、翌第2四半期連結会計期間(2020年7月1日~2020年9月30日)以降は、翌連結会計年度末に向けて徐々に回復が進んでいくものと仮定し、算出しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
①官公庁工事の減少
当社グループは売上を建設市場に依存しており、建設事業は道路舗装工事を主体とし、建設材料等の製造販売においてもその需要先は公共事業関連が大半であるため、予想を上回る公共事業の削減が行われた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
②資材価格の変動(ストレートアスファルト)
当社グループの建設材料等の製造販売事業に係わる主要資材、特にストレートアスファルトの価格は、原油価格の変動に連動するため、為替の変動や世界情勢に影響されやすく、その価格の高騰を販売価格に転嫁できない場合、また建設事業において請負金額に転嫁できない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
③施工上の不具合および製商品の不良発生によるリスク
施工、並びに製商品の品質管理には万全を期しておりますが、施工、製商品などで重大な契約不適合があった場合には、その修補、代替物の引渡しおよび信用失墜により業績に影響を及ぼす可能性があります。
④施工技術者・施工労務者不足や労務費高騰のリスク
施工技術者・施工労務者の人員確保を計画的におこなっておりますが、今後、施工技術者・施工労務者の需給関係が急速に逼迫し、必要人員の確保が困難となった場合には、受注機会の喪失や工事遅延等の問題が発生する恐れがあり、また急激に労務費が高騰した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑤取引先の信用リスク
得意先が建設事業関連業種であるため取引金額が大きく、また工事引渡し後の回収は手形によるものが多く、経営規模、経営内容も多種多様となっているため、取引に際しては事前に信用調査等により慎重かつ入念な検討を行っております。しかし経営環境の悪化により回収不能が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑥資産保有リスク
全国各地に多数の事業用資産を保有しているため、営業活動の成果や不動産の時価の変動等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑦借入金利の変動リスク
当社グループは、有利子負債の削減に向けて尽力しておりますが、今後金利の上昇による支払利息の増加により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑧自然災害について
地震等の自然災害のような当社グループによる予測不可能な事由により、工事の中止や生産工場又は事務所等が壊滅的な損害を被った場合、売上高の低下や設備の復旧費用の発生により、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑨法令等違反によるリスク
建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等の関連法令による法的規制を受けており、当社グループはコンプライアンス態勢の充実に努めておりますが、法的規制による行政処分等が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
⑩新型コロナウイルス感染症について
新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、工事発注の延期、工事の中断等が発生した場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。
これらの他にも様々なリスクが存在し、ここに記載されたリスクが全てのリスクではありません。
以上に記載している将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2020年6月26日)現在において判断したものであります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善を背景に、緩やかな回復基調の景況感が見られましたが、米中貿易摩擦の長期化、並びに国内での相次ぐ自然災害や消費税増税などによる影響が懸念され、さらに年度末には新型コロナウイルスの世界的感染拡大が国内外の経済活動や金融市場に多大な影響を及ぼし、国内経済におきましても、東京オリンピック・パラリンピックの延期が決まるなど、先行が懸念される不透明な状況で推移いたしました。
当社グループの主要事業であります道路建設業界におきましては、民間設備投資が増加しているものの、受注競争の激化や労務需給、原材料価格等の動向に注意を要するなど、経営環境は引き続き厳しい状況のもと推移いたしました。
このような状況下におきまして、当社グループは受注機会の増大のため、グループ全体の総合力の強化に取組みましたが、当連結会計年度の受注高は108,593百万円(前連結会計年度比3.0%減少)となりました。売上高は109,123百万円(同比5.3%増加)となりました。
受注高減少の内容は、上期における指名停止等の影響もあり、建設事業の受注高が減少(同比5.7%減少)したことによるものであり、製造販売・環境事業等の受注高は増加(同比2.8%増加)しましたが、合計では減少となりました。また、売上高増加の内容は、建設事業での前連結会計年度からの繰越工事が多く、これらの工事が順調に進捗したため、完成工事高が増加(同比6.6%増加)したことによるものであります。
営業利益につきましては、建設事業、製造販売・環境事業等において売上高が増加したことにより営業利益は4,753百万円(同比30.1%増加)となりました。
経常利益は4,869百万円(同比30.6%増加)となりました。
税金等調整前当期純利益は、2019年3月期までの決算において、独占禁止法関連損失引当金として3,269百万円を計上しておりましたが、公正取引委員会から、独占禁止法に基づく排除措置命令書および課徴金納付命令書を受領したことにより、2020年3月期第1四半期連結会計期間において、課徴金納付命令額との差額1,085百万円を独占禁止法関連損失引当金戻入額として特別利益に計上したことなどにより、5,904百万円(同比402.1%増加)となりました。法人税等合計は1,651百万円、非支配株主に帰属する当期純利益は136百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は4,116百万円(前連結会計年度 親会社株主に帰属する当期純損失231百万円)となりました。
なお、当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響は、建設事業、製造販売・環境事業等ともに軽微であり、次年度以降につきましても、有価証券報告書提出日(2020年6月26日)現在、工期の延期、工事の中断等もなく、影響は軽微であると認識しております。
セグメント別の業績は次のとおりであります。
①建設事業
当連結会計年度の受注高は71,990百万円(前連結会計年度比5.7%減少)となりました。また、完成工事高72,520百万円(同比6.6%増加)となり、次期繰越高は35,826百万円(同比1.5%減少)となりました。利益面におきましてはセグメント利益は3,367百万円(同比29.5%増加)となりました。
②建設材料等の製造販売・環境事業等
当連結会計年度の売上高は36,602百万円(前連結会計年度比2.8%増加)となり、利益面におきましては、セグメント利益は3,454百万円(同比21.6%増加)となりました。
(注)1 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
2 ( )内は前年同期比であります。
(注)1 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。
2 ( )内は前年同期比であります。
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更に請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)であります。
工事の受注方法は、特命発注と競争入札に大別されます。
(注) 百分比は受注金額比であります。
(注) 1 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前連結会計年度 請負金額1億円以上の主なもの
国土交通省 中部横断自動車道舗装11工事(長野県)
国土交通省 今泉地区道路舗装工事(岩手県)
国土交通省 二十一浜地区舗装工事(宮城県)
国土交通省 平成29年度 福岡空港滑走路増設誘導路新設外改良工事(福岡県)
西日本高速道路㈱ 九州自動車道 嘉島JCT-松橋IC間舗装震災復旧工事(熊本県)
関西エアポート㈱ 大阪国際空港アクセス道路改良工事(大阪府)
首都高速道路㈱ (高負)YK41工区他高架下舗装他工事(神奈川県)
当連結会計年度 請負金額1億円以上の主なもの
国土交通省 侍浜地区舗装工事(岩手県)
最高裁判所 東京高地裁中目黒分室(仮称)庁舎既存建物解体2期工事(東京都)
西日本高速道路㈱ 高松自動車道 鳴門舗装工事(徳島県)
徳島市役所 徳島市陸上競技場フィールド・トラック改修工事(徳島県)
国立大学法人 東北大学 東北大学(青葉山1)屋外環境設備(運動場等)工事(宮城県)
(公財)日本サッカー協会 (仮称)JFEナショナルフットボールセンター建設計画
(人工芝C,Dピッチ.照明A,Cピッチ)(千葉県)
学校法人 駒澤大学 駒沢大学祖師谷寮・野球場再整備事業 第4期工事(東京都)
2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
前連結会計年度
④ 手持工事高(2020年3月31日現在)
(注)手持工事のうち請負金額1億円以上の主なもの
国土交通省 小子内地区舗装工事(岩手県)
国土交通省 大芦地区舗装工事(岩手県)
国土交通省 田向地区舗装工事(福島県)
西日本高速道路㈱ 中国横断自動車道 たつの舗装工事(兵庫県)
西日本高速道路㈱ 大阪高速道路事務所管内舗装補修工事(大阪府)
東京都 港区三田四丁目11番地先から同区高輪二丁目18番地先間外2か所
配水小管布設替工事(東京都)
関西エアポート神戸㈱ 神戸空港滑走路舗装改修工事(兵庫県)
(注) 1 製品生産実績には、各連結会社内の建設事業での使用数量及び連結会社間の販売数量を含んでおります。
2 製品販売実績は外部顧客に対するものであり、製造販売事業売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。
① 資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べ6.9%減少し、59,529百万円となりました。これは、主として受取手形・完成工事未収入金等は3,751百万円増加いたしましたが、現金預金が8,365百万円減少したことによるものです。
固定資産は、前連結会計年度末に比べ5.2%減少し、24,497百万円となりました。これは、新型コロナウイルス感染症拡大の影響等による期末日の株価の下落に伴う有価証券評価差額金の減少により投資有価証券が722百万円減少したことなどによるものです。
この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて6.4%減少し、84,027百万円となりました。
② 負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べ16.8%減少し、35,248百万円となりました。これは主として支払手形・工事未払金等が2,027百万円、短期借入金の返済により短期借入金が838百万円、未成工事受入金が1,401百万円、課徴金の支払及び引当金戻入れによる独占禁止法関連損失引当金が3,269百万円減少したことなどによるものです。
固定負債は、前連結会計年度末に比べ23.6%減少し、5,294百万円となりました。これは主として、長期借入金の返済により長期借入金が1,198百万円、繰延税金負債が358百万円減少したことなどによるものです。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて17.7%減少し、40,543百万円となりました。
③ 純資産
純資産合計は、前連結会計年度末に比べ7.3%増加し、43,483百万円となりました。これは主として親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が3,542百万円増加しましたが、その他有価証券評価差額金が505百万円減少したことなどによるものです。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ8,365百万円減少し、12,053百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果、使用した資金は3,734百万円の支出(前連結会計年度3,262百万円の収入)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益5,904百万円、減価償却費2,329百万円などで、支出の主な内訳は、課徴金の支払による独占禁止法関連損失引当金の減少額3,269百万円、工事進行基準適用工事の増加による売上債権の増加額3,751百万円、法人税等の支払額1,245百万円などであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果、使用した資金は1,752百万円の支出(前連結会計年度3,250百万円の支出)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出1,853百万円などであります
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果、使用した資金は2,878百万円の支出(前連結会計年度1,890百万円の支出)となりました。長期借入れによる収入1,000百万円で、支出の主な内訳は、配当金の支払額608百万円、短期借入金の減少額478百万円、長期借入金の返済による支出2,558百万円などであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
当社グループでは、設備投資等資本的支出は内部調達を前提に、将来キャッシュ・フローや資本コストを勘案し、企業収益の向上に寄与する投資は着実に実施して行きます。次期につきましては、アスファルト合材製造工場及び乳剤工場設備の更新投資又は能力増投資、並びに事業所施設の整備等を予定しております。
(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針のうち、見積り及び仮定による算定が含まれる主な項目には、工事進行基準、固定資産の減損、退職給付債務及び費用、繰延税金資産等があります。
(詳細は、「第5経理の状況 1連結財務諸表 注記事項(連結財務諸表作成のための基礎となる重要な事項) 4 会計方針に関する事項」に記載しております。)
また、会計上の見積りに係る新型コロナウイルス感染症の影響は、(追加情報)に記載のとおりであります。
該当事項はありません。
当社は、技術力の充実を企業戦略上の重要施策の一つとして認識し、環境負荷低減、耐久性の向上、コスト縮減、安全性の向上など社会的要請に応える技術の研究開発に努めています。
道路舗装を中心とした新材料・新工法の開発に注力しているほか、舗装の総合的な調査・評価システムの開発や、大学、官公庁、民間企業の研究機関との共同研究を行い、その成果は新材料・新工法の開発や特許の取得などに反映するとともに国内外の学術会議で発表するなど情報発信に努めています。
当連結会計年度中に支出した研究開発費の総額は
[主な研究開発]
(1)舗装材料の改良・開発
①既存材料の改良・開発および普及
改質アスファルト、アスファルト乳剤をはじめとする既存製品については、「耐久性の向上」「コスト縮減」「施工の効率化」を目指した材料開発を継続的に実施しています。
また、株式会社高速道路総合技術研究所と共同開発した、橋梁の鋼床版の疲労対策技術である「高剛性舗装」の普及を推進していきます。
②新材料の開発
石油を原料としない100パーセント植物由来の「Bioバインダー」、多機能を有する複合防水材料、およびリサイクル可能なリフレクションクラック抑制シートなど、SDGsを意識しながら他分野も含めた新たな素材の舗装材料への適用についても研究開発に取り組んでいます。
(2)舗装工法の開発
①情報化施工技術の開発およびICT舗装への取り組み
当社では2018年度に工務本部に「ICT推進室」を設け、舗装工事にUAV(無人航空機)やTLS(地上型レーザースキャナ)を導入し、建設工事の測量、施工、出来形管理の各段階で活用するICT舗装工として国土交通省発注工事を中心に全国の施工現場で実施してきました。今後もより多くの施工現場に展開していきます。
②AIを活用した自動化施工技術の開発
本業界の大きな課題である「働き方改革」「労働人口の減少」「事故抑制」への対応策となるICTや人工知能(AI)の舗装工事への活用に取り組んでいます。とくに施工機械の自動化は多方面の企業との協力により、早急な開発・確立を目指しているところです。
(3)その他
①舗装点検の効率化システムの開発
2016年度国土交通省道路局で定められた「舗装点検要領」により、舗装の点検の重要性が再認識されました。当社では、2019年度委託業務を通じて自動路面性状測定装置CHASPAを用いた点検業務の効率化、優位性を確認いただいており、さらなる効率化の研究開発を行います。
②橋梁点検技術の開発
橋梁の更新が社会問題となっているなか、橋梁のコンクリート床版の健全度を非開削で正しく評価する手法が求められています。当社ではFWD(Falling Weight Deflectometer)を用いたコンクリート床版の評価手法の開発を近畿大学と行っており、一定の成果が得られました。今年度は供用中の橋梁で測定を行い、多数のデータを収集することにより精度の高い評価手法の確立を目指します。