第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

(1)経営方針

 当社グループは、「自らの意思と成長をもって、人々の生活を足元から支える」を企業理念に掲げ、社会資本の整備にかかわる事業を展開しています。この理念のもとに、コンプライアンスの実施や透明性の高い経営を行い、更には、時代の変化に適合した技術開発を推し進め、新しい価値を提供していくことにより、社会との良好な関係を築き健全で効率的な経営と企業価値の向上を目指しております。

 

(2)経営環境

 当社グループのセグメントごとの経営環境の認識は、以下のとおりであります。

 建設事業

 建設事業におきましては、公共投資は底堅く推移していくことが見込まれますが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により民間投資が縮小傾向にあります。また人手不足による人件費の上昇や原材料価格の上昇によるコスト増加の懸念、企業間の熾烈な受注競争など厳しい状況が続くと予想されます。また、働き方改革への対応等、取組むべき課題も多いと認識しております。

 製造販売・環境事業等

 製造販売事業におきましては、原材料(特にストレートアスファルト)の価格が収益に大きく影響するため、注意を要する必要があると認識しております。

 

(3)中長期的な経営戦略

2021年度を初年度とする「中期経営計画(2021年度~2023年度)」を策定し、安定企業グループを目指してまいります。

 

基本方針 「挑戦・発想・実行で社会から選ばれ続ける企業に」

変革への挑戦

社会環境が大きくシフトする中、当社グループも変革を恐れず、挑戦・発想・実行により、社会に新たな価値を提供することを目指します。

持続的成長の確立

長年培ってきた技術力・製品開発力を背景に独自性を発揮し、社会の要望に応え、安心・安全な社会の実現に貢献していきます。

 

 

 

経営戦略の概要

 

確固な収益基盤の構築

 

建設事業

受注戦略

・地域戦略(グループ会社含む)の明確化

・中央官庁工事及び提案型営業の強化

・スポーツ施設案件の拡大

・技術系人材の採用による施工体制の強化

収益戦略

・ICT施工技術・教育の強化

・原価管理システムの強化

・組織体制の再構築

 

製品事業

受注戦略

・市場動向を的確に捉えた地域No.1戦略 

・市場環境に即した活発な営業力強化

・設計提案力の強化

・新技術、環境製品の販売拡大

収益戦略

・販売数量、シェア拡大

・積極的な設備投資

・コストダウンの追求

 

 

 

事業領域の拡大

官民連携事業(PPP/PFI)

・豊富な地域ネットワークの活用による企業間連携

・当社が培ってきたノウハウの活用(公園リニューアル、学校跡地利用、道の駅、コンセッション)

事業地域の拡大

・海外事業の推進

・M&A/アライアンス戦略の推進

新規分野へ

・保有技術の他分野への展開

・異業種との協創による新たな価値の創造

 

 

 

技術開発の推進

環境に配慮した舗装技術

・カーボンニュートラルに資する中温・常温技術の開発、普及

・石油由来資源に替わる新材料の開発

道路インフラの長寿命化技術

・超重交通路線におけるLCCに優れた高耐久アスファルト混合物の開発、普及

・舗装や橋梁等、インフラの予防的保全技術(点検・維持等)の開発、普及

次世代の技術へ

・DX、AIの最先端デジタル技術を駆使した工法・調査技術の開発

・走行中ワイヤレス給電技術、路面太陽光発電システム技術などの次世代インフラへの挑戦

 

 

 

 

DXの推進

企業価値向上

・最先端のデジタル技術の導入による、新たなビジネスモデルの創出

・デジタル媒体を通じた自由度の高い広報の促進

収益性向上

・営業情報や営業支援資料のデジタル化等、情報の共有による既存営業スタイルからの脱却

・ICTツールの活用による、バックオフィス業務と販管費の削減

生産性向上

・重機類の自動制御等、省人化による現場の安全性・生産性の向上

・製品の受注、製造、出荷等一連のオペレーションの自動システム化

 

 

 

エンゲージメントの向上

働きがい

・社員への「企業理念」と「ビジョン」の浸透の推進と「TOA Style」のさらなる洗練

・社員一人ひとりの主体性と挑戦意欲を促進し、成長を実感できる環境・教育プログラムの整備

働きやすさ

・女性活用をはじめとする「ダイバーシティ」と「インクルージョン」の推進

・4週8休の早期実現等、社員が健康的に働くことができる、安全・安心な職場環境と制度の整備

人材開発

・経営意識向上を目的とする、経営層・管理職に対するマネジメント・リーダーシップ研修の拡充

・SDGs研修やコンプライアンス研修を通じた、社会・環境への貢献意識、責任意識の向上

 

 

 

ガバナンスの強化

企業統治

・取締役会の実効性向上(社外取締役増員・多様性確保)

・ステークホルダーとの建設的な対話

コンプライアンス

・コンプライアンス研修・定期的な教育の継続

・内部監査・公益通報制度等による早期発見・是正

リスク把握・管理

・リスクコントロールを支える環境整備(リスクマネジメント基本計画書の周知・徹底)

・オールハザード型(あらゆるリスクに耐えうるもの)BCPの整備

 

 

 

 

(4)経営計画の数値目標

 当社グループは、目標とする経営指標として以下の数値を掲げています。これらの数値目標達成と、企業価値の向上に努めてまいります。

(連結業績)

2023年度(2024年3月期)

売上高

120,000百万円

営業利益

    7,600百万円

親会社株主に帰属する当期純利益

    5,000百万円

 

 

(5)対処すべき課題

 今後の経済環境の見通しにつきましては、新型コロナウイルスの世界的大流行による影響等、わが国の経済を下押しする様々なリスクが懸念されるなか、道路建設業界におきましては、企業間の熾烈な受注競争、原材料価格や人件費の上昇に伴うコストの増加懸念に注意を要するなど、当社グループを取り巻く環境は、厳しい状況が続くものと予想されます。

このような環境のなか、当社グループは新型コロナウイルス感染予防対策の強化を徹底し、事業所・工場・工事現場と対応策を講じながら業務を行っております。

 また、社会に新たな価値を提供することを目指すとともに、長年培ってきた技術力・製品開発力を背景に独自性を発揮し、社会の要望にこたえ、それらを駆使することにより、提案力、営業力を高め受注確保につなげてまいります。

 さらにグループ内の人材交流・教育及び技術の共有化を推進し、グループ連携・部門間連携による総合力の強化をはかり、併せて、環境の変化に即応できる柔軟な経営体質の構築や適正な経営資源の配分、さらにリスク管理能力を高めることにより、持続的な収益力の強化に全力を尽くしていく所存でございます。

また、デジタル技術の導入も推進しており、ICTツールの活用やi-Constructionの推進などにより、生産性の向上と業務の効率化を図り、働きやすく、働きがいのある職場環境を目指すべく、当社グループ一丸となって取組んでまいります。

これらの方針に基づく諸施策の着実な実施により、2022年3月期の業績予想につきましては、売上高115,000百万円、営業利益6,000百万円、経常利益6,000百万円、親会社株主に帰属する当期純利益4,000百万円を見込んでおります。

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは以下のようなものがあります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

①官公庁工事の減少

当社グループは売上を建設市場に依存しており、建設事業は道路舗装工事を主体とし、建設材料等の製造販売においてもその需要先は公共事業関連が大半であるため、予想を上回る公共事業の削減が行われた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

②資材価格の変動(ストレートアスファルト)

当社グループの建設材料等の製造販売事業に係わる主要資材、特にストレートアスファルトの価格は、原油価格の変動に連動するため、為替の変動や世界情勢に影響されやすく、その価格の高騰を販売価格に転嫁できない場合、また建設事業において請負金額に転嫁できない場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③施工上の不具合および製商品の不良発生によるリスク

施工、並びに製商品の品質管理には万全を期しておりますが、施工、製商品などで重大な契約不適合があった場合には、その修補、代替物の引渡しおよび信用失墜により業績に影響を及ぼす可能性があります。

④施工技術者・施工労務者不足や労務費高騰のリスク

施工技術者・施工労務者の人員確保を計画的に実施しておりますが、今後、施工技術者・施工労務者の需給関係が急速に逼迫し、必要人員の確保が困難となった場合には、受注機会の喪失や工事遅延等の問題が発生する恐れがあり、また急激に労務費が高騰した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤取引先の信用リスク

得意先が建設事業関連業種であるため取引金額が大きく、また工事引渡し後の回収は手形によるものが多く、経営規模、経営内容も多種多様となっているため、取引に際しては事前に信用調査等により慎重かつ入念な検討を行っております。しかし経営環境の悪化により回収不能が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥資産保有リスク

全国各地に多数の事業用資産を保有しているため、営業活動の成果や不動産の時価の変動等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦自然災害について

地震等の自然災害のような当社グループによる予測不可能な事由により、工事の中止や生産工場又は事務所等が壊滅的な損害を被った場合、売上高の低下や設備の復旧費用の発生により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧法令等違反によるリスク

建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等の関連法令による法的規制を受けており、当社グループはコンプライアンス態勢の充実に努めておりますが、法的規制による行政処分等が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑨新型コロナウイルス感染症について

新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、工事発注の延期、工事の中断等が発生した場合は業績に影響を及ぼす可能性があります。

これらの他にも様々なリスクが存在し、ここに記載されたリスクが全てのリスクではありません。

以上に記載している将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(2021年6月29日)現在において判断したものであります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

(1) 経営成績

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による厳しい状況のなか、感染症拡大の防止と経済活動の段階的な再開が進められるなど、各種政策の効果もあって景気動向に持ち直しの動きが見られたものの、感染症の再拡大など、先行が懸念される不透明な状況で推移いたしました。

当社グループの主要事業であります道路建設業界におきましては、政府建設投資は底堅く推移しているものの、民間設備投資は新型コロナウイルス感染症の影響により、依然として慎重な動きが続いており、受注環境の不透明感が懸念される状況でで推移いたしました。

このような状況下におきまして、当社グループは受注機会の増大のため、総力をあげて当社グループ全体の総合力の強化に取組み、当連結会計年度の受注高は112,262百万円(前連結会計年度比3.4%増加)となりました。売上高は111,801百万円(同比2.5%増加)となりました。

一方、損益につきましては、営業利益は7,165百万円(同比50.8%増加)、経常利益は7,258百万円(同比49.1%増加)となりました。また、親会社株主に帰属する当期純利益は4,697百万円(同比14.1%増加)となりました。

なお、当連結会計年度における新型コロナウイルス感染症の感染拡大による影響は、建設事業、製造販売・環境事業等ともに軽微であり、次年度以降につきましても、有価証券報告書提出日(2021年6月29日)現在、工期の延期、工事の中断等もなく、影響は軽微であると認識しております。

 

セグメント別の業績は次のとおりであります。

①建設事業

当連結会計年度の受注高は73,999百万円(前連結会計年度比2.8%増加)となりました。また、完成工事高73,537百万円(同比1.4%増加)となり、次期繰越高は36,287百万円(同比1.3%増加)となりました。利益面におきましてはセグメント利益は4,057百万円(同比20.5%増加)となりました。

②建設材料等の製造販売・環境事業等

当連結会計年度の売上高は38,263百万円(前連結会計年度比4.5%増加)となり、利益面におきましては、セグメント利益は5,120百万円(同比48.2%増加)となりました。

 

 

(生産、受注及び販売の状況)

(1) 受注実績

 

セグメントの名称

前連結会計年度

2019年4月1日

2020年3月31日

(百万円)

当連結会計年度

2020年4月1日

2021年3月31日

(百万円)

建設事業

71,990

(△5.7%)

73,999

(2.8%)

製造販売・環境事業等

36,602

(2.8%)

38,263

(4.5%)

108,593

(△3.0%)

112,262

(3.4%)

 

(注)1 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。

   2 ( )内は前年同期比であります。

 

(2) 売上実績

 

セグメントの名称

前連結会計年度

2019年4月1日

2020年3月31日

(百万円)

当連結会計年度

2020年4月1日

2021年3月31日

(百万円)

建設事業

72,520

(6.6%)

73,537

 (1.4%)

製造販売・環境事業等

36,602

(2.8%)

38,263

 (4.5%)

109,123

(5.3%)

111,801

 (2.5%)

 

(注)1 上記の金額は、セグメント間取引の相殺消去後の数値であります。

   2 ( )内は前年同期比であります。

 

(3) 当連結会計年度の建設事業における受注工事高及び完成工事高の状況

① 受注工事高、完成工事高及び繰越工事高

 

期別

工事別

前期繰越工事高
(百万円)

当期受注工事高
(百万円)


(百万円)

当期完成工事高
(百万円)

次期繰越工事高
(百万円)

前連結会計年度
2019年4月1日
2020年3月31日

舗装工事

27,477

56,627

84,105

54,872

29,233

土木工事

8,878

15,363

24,241

17,648

6,593

36,356

71,990

108,347

72,520

35,826

当連結会計年度
2020年4月1日
2021年3月31日

舗装工事

29,233

55,027

84,260

57,825

26,435

土木工事

6,593

18,971

25,564

15,712

9,852

35,826

73,999

109,825

73,537

36,287

 

(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更に請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。

2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)であります。

 

 

② 受注工事高の受注方法別比率

工事の受注方法は、特命発注と競争入札に大別されます。

 

期別

区分

特命
(%)

競争
(%)


(%)

前連結会計年度
2019年4月1日
2020年3月31日

舗装工事

64.8

35.2

100.0

土木工事

75.1

24.9

100.0

67.0

33.0

100.0

当連結会計年度
2020年4月1日
2021年3月31日

舗装工事

63.1

36.9

100.0

土木工事

71.5

28.5

100.0

65.3

34.7

100.0

 

(注) 百分比は受注金額比であります。

③ 完成工事高

 

期別

区分

官公庁
(百万円)

民間
(百万円)


(百万円)

前連結会計年度
2019年4月1日
2020年3月31日

舗装工事

17,097

37,774

54,872

土木工事

3,424

14,223

17,648

20,522

51,998

72,520

当連結会計年度
2020年4月1日
2021年3月31日

舗装工事

23,772

34,052

57,825

土木工事

4,459

11,252

15,712

28,232

45,305

73,537

 

(注) 1 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。

前連結会計年度 請負金額1億円以上の主なもの

     国土交通省        侍浜地区舗装工事(岩手県)
  最高裁判所       東京高地裁中目黒分室(仮称)庁舎既存建物解体2期工事(東京都)
  西日本高速道路㈱    高松自動車道 鳴門舗装工事(徳島県)
  徳島市役所       徳島市陸上競技場フィールド・トラック改修工事(徳島県)
  国立大学法人 東北大学 東北大学(青葉山1)屋外環境設備(運動場等)工事(宮城県)
  (公財)日本サッカー協会 (仮称)JFEナショナルフットボールセンター建設計画
              (人工芝C,Dピッチ.照明A,Cピッチ)(千葉県)
  学校法人 駒澤大学   駒沢大学祖師谷寮・野球場再整備事業 第4期工事(東京都)

当連結会計年度 請負金額1億円以上の主なもの

    国土交通省          小子内地区舗装工事(岩手県)

    国土交通省       国道45号宮古北地区舗装工事(岩手県)
  国土交通省       田向地区舗装工事(福島県)
  防衛省         入間(30)東地区(2工区)整備土木工事(埼玉県)
  東日本高速道路㈱    館山自動車道 富津舗装工事(千葉県)
  本州四国連絡高速道路㈱ 鳴門管内舗装補修工事(兵庫県)

 

 2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。

前連結会計年度

 

 国土交通省        9,500百万円 (13.1%)

 

 

当連結会計年度

 

 国土交通省    11,683百万円 (15.9%)

 

 

④ 手持工事高(2021年3月31日現在)

 

区分

官公庁
(百万円)

民間
(百万円)


(百万円)

舗装工事

14,593

11,842

26,435

土木工事

2,329

7,522

9,852

16,922

19,365

36,287

 

(注)手持工事のうち請負金額1億円以上の主なもの

        国土交通省     田野畑菅窪地区舗装工事(岩手県)
     国土交通省         東九州道(志布志~大崎)志布志IC舗装工事(鹿児島県)
     中日本高速道路㈱  北陸自動車道(特定更新等)金沢管内舗装補修工事
                        (2020年度)特定建設工事共同企業体(石川県)
     中日本高速道路㈱   中央自動車道 松本管内舗装工事(山梨県)
     西日本高速道路㈱   高松自動車道 香川高速道路事務所管内西地区舗装補修工事(香川県)
     富士見市役所       富士見市びん沼公園自然公園整備工事(設計・施工)(埼玉県)

       ㈱オアシス小牧  (仮称)小牧ハイウェイオアシス建設事業(土木造成工事)(愛知県)

 

(4) 当連結会計年度の製造販売事業における生産販売実績

 

 

製品生産実績

製品販売実績

 

乳剤
(千t)

合材
(千t)

砕石
(千㎥)

乳剤

合材

砕石

商品等
(百万円)

売上高

(百万円)

(千t)

(百万円)

(千t)

(百万円)

(千㎥)

(百万円)

前連結会計年度
2019年4月1日
2020年3月31日

106

1,264

313

105

9,452

1,201

11,267

372

682

15,200

36,602

当連結会計年度
2020年4月1日
2021年3月31日

135

1,295

340

130

10,060

1,229

11,385

345

652

16,164

38,263

 

(注) 1 製品生産実績には、各連結会社内の建設事業での使用数量及び連結会社間の販売数量を含んでおります。

2 製品販売実績は外部顧客に対するものであり、製造販売事業売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。

 

(2)財政状態

①  資産

  流動資産は、前連結会計年度末に比べ4.0%増加し、61,883百万円となりました。これは、主として現金預金が710百万円、受取手形・完成工事未収入金等は4,751百万円増加し、未成工事支出金が3,625百万円減少したことによるものです。

  固定資産は、前連結会計年度末に比べ6.0%増加し、25,962百万円となりました。これは、投資有価証券が1,074百万円増加したことなどによるものです。

  この結果、総資産は、前連結会計年度末に比べて4.5%増加し、87,846百万円となりました。

②  負債

  流動負債は、前連結会計年度末に比べ1.7%増加し、35,860百万円となりました。これは主として未払法人税等が900百万円増加し、借入金の返済により短期借入金が776百万円、未成工事受入金が927百万円減少したことなどによるものです。

  固定負債は、前連結会計年度末に比べ25.2%減少し、3,959百万円となりました。これは主として、借入金の返済により長期借入金が1,588百万円減少したことなどによるものです。

  この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べて1.8%減少し、39,819百万円となりました。

③  純資産

  純資産合計は、前連結会計年度末に比べ10.4%増加し、48,026百万円となりました。これは主として親会社株主に帰属する当期純利益により利益剰余金が3,987百万円、その他有価証券評価差額金が673百万円増加したことなどによるものです。

 

(3) キャッシュ・フローの状況

  当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ710百万円増加し、12,764百万円となりました。

  当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

  営業活動の結果、獲得した資金は6,688百万円の収入(前連結会計年度3,734百万円の支出)となりました。収入の主な内訳は、税金等調整前当期純利益7,219百万円、減価償却費2,128百万円、未成工事支出金の減少額3,625百万円などで、支出の主な内訳は、売上債権の増加額4,751百万円、法人税等の支払額1,613百万円などであります。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

  投資活動の結果、使用した資金は2,089百万円の支出(前連結会計年度1,752百万円の支出)となりました。主な内訳は、有形固定資産の取得による支出1,884百万円などであります

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

  財務活動の結果、使用した資金は3,888百万円の支出(前連結会計年度2,878百万円の支出)となりました。主な内訳は、配当金の支払額709百万円、短期借入金の減少額216百万円、長期借入金の返済による支出2,148百万円などであります。

  当社グループの資本の財源及び資金の流動性について、当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

 短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。

 当社グループでは、設備投資等資本的支出は内部調達を前提に、将来キャッシュ・フローや資本コストを勘案し、企業収益の向上に寄与する投資は着実に実施して行きます。次期につきましては、アスファルト合材製造工場及び乳剤工場設備の更新投資又は能力増投資、並びに事業所施設の整備等を予定しております。

 

(4)重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の金額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は不確実性が伴うため、実際の結果と異なる可能性があります。当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針のうち、見積り及び仮定による算定が含まれる主な項目には、工事損失引当金、工事進行基準、固定資産の減損、退職給付債務及び費用、繰延税金資産等があります。

(詳細は、「第5経理の状況  1連結財務諸表  注記事項(連結財務諸表作成のための基礎となる重要な事項)  4 会計方針に関する事項、(重要な会計上の見積り)」に記載しております。)

 また、会計上の見積りに係る新型コロナウイルス感染症の影響は、(追加情報)に記載のとおりであります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社は、技術力の充実を企業戦略上の重要施策の一つとして認識し、環境負荷低減、耐久性の向上、コスト低減、安全性の向上など社会的要請に応える技術の研究開発に努めています。

研究開発テーマは道路舗装の新材料・新工法や、舗装の総合的な調査・評価システムなど、道路分野が中心ですが他業種への活用についても検討しています。また、大学、官公庁、民間企業の研究機関との共同研究も行っており、その成果は新材料・新工法の普及や特許取得に反映するとともに国内外の学術会議で発表するなど情報発信に努めています。

当連結会計年度中の研究開発費の総額は249百万円ですが、当社の研究開発は、建設事業と建設材料等の製造販売事業の両部門に密接に関連させて研究開発を行っているため、その内容をセグメント別に分類することは困難です。

 

[主な研究開発]

(1)舗装材料の改良・開発

①既存材料の改良・開発技術の普及

 改質アスフアルト、アスファルト乳剤をはじめとする既存製品については、さらなる「品質・耐久性の向上」、「コスト低減」を目指した改良に絶えず取り組んでいます。

 近年、損傷の進行した橋梁の維持管理が問題となっていますが、そのシーズとして株式会社高速道路総合技術研究所と共同開発した鋼床版の疲労対策技術である「高剛性アスファルト舗装」や、国立研究開発法人土木研究所と共同開発した防水性能に優れた橋面舗装である「特殊樹脂充填アスファルト混合物」が期待されることから、これら開発技術の普及を図ります。

②新材料・新技術の開発

 脱炭素の機運が高まる中、石油を原料としない100パーセント植物由来の「Bioバインダー」、電気自動車の普及を見据えた電気供給システムなど、SDGsを意識しながら他分野も含めた新たな舗装材料・技術について研究開発に取り組んでいます。

 

(2)舗装工法の開発

①情報化施工技術の活用およびICT舗装への取り組み

 当社では2018年度に工事部に「ICT推進室」を設け、舗装工事にTLS(地上型レーザースキャナ)やUAV(無人航空機)を導入し、3次元データを起工、施工、出来形管理の各段階で活用するICT舗装工として国土交通省発注工事を中心に全国の施工現場で実施してきました。今後も最新技術を取り込みながら、より多くの施工現場に展開していきます。

②DXへの取組み

 本業界の大きな課題である「生産性向上」「就業者不足」「事故抑制」の解決策として、ICTや人工知能(AI)などの技術が有効であることは周知のとおりですが、これらデジタル技術を舗装の工事現場や工場における各種作業の自動化や品質管理・出来形管理など、全工程に活用するDXについても検討を始めたところです。

 

(3)その他

①橋面リフレッシュ工法の開発・普及

 都市高速道路で採用されている複合防水の浸透プライマーと舗装表面の不陸を改善するアスファルト乳剤系表面処理材を組み合わせた「CAMシールNEOプラス」は、既設舗装面を切削することなく防水性能と舗装機能を向上することが可能であるため、地方道の老朽化したコンクリート橋面を安価にリフレッシュする工法として期待されます。

②舗装点検システムの効率化

 2016年度国土交通省道路局で定められた「舗装点検要領」により、舗装の点検の重要性が再認識されました。当社では、2019年度,2020年度の委託業務を通じて自動路面性状測定装置「CHASPA」を用いた点検業務の効率化、優位性を発注者に確認頂いてるところですが、さらなるシステムの効率化を図っていきます。