(注)「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示している。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)会社の経営の基本方針
当社は、遵守すべき精神的なよりどころとして「眞心」を社是と定めている。
また、企業使命を「総合設備エンジニアリング企業として、お客様のために高度な価値を付加した生活・事業環境を創出することにより、社会の発展に貢献する」とし、次の5項目を経営姿勢としている。
① お客様・株主様の信頼を獲得し、選ばれる企業を目指す。
② 環境に優しく、品質に厳しい企業を目指す。
③ 総合技術力の強化・向上を目指す。
④ 人を大切にし、安全で活力ある職場作りを推進する。
⑤ 受注の確保と経営の効率化を推進し、強固な経営基盤を堅持する。
(2)経営環境及び対処すべき課題
今後の事業環境は、引き続き公共投資は底堅く推移し、民間設備投資も増加することが期待されるが、依然として受注競争の激化や労働者不足などが続く状況が予想される。
このような状況のもと、当社グループは、将来にわたって持続的発展を遂げていくにあたり、創立80周年となる2024年度での目指す姿・目標として「中電工グループ中長期ビジョン」を掲げている。
また、中期経営計画〔2018~2020年度〕を、このビジョン実現の基盤づくりと位置づけ、これまで取り組んできた諸施策を継続・強化するとともに、更なる成長にむけ新たな取り組みにもチャレンジしている。
【中電工グループ 中長期ビジョン (創立80周年となる2024年度での目指す姿・目標)】
○ テーマ
変革と成長を遂げる 中電工グループ
○ 目指すグループ像
従業員一人ひとりが働きがいを持って活躍するグループ
中国地域だけでなく都市圏・海外でも存在感を発揮できるグループ
○ 数値目標
2024年度 連結売上高2,000億円以上、連結営業利益130億円(6.5%)以上
【中期経営計画〔2018~2020年度〕】
○ 主要施策
○ 数値目標
2020年度 連結売上高1,650億円、連結営業利益100億円(6.1%)
当社グループの事業に関して、投資家の皆様の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられるリスクには、以下のようなものがある。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであるが、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合に適切かつ迅速な対応に努める所存である。
(1)受注環境の悪化
当社グループの主要取引先である中国電力株式会社を始めとする民間企業及び官公庁の設備投資の減少等、受注環境に著しい変化が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
(2)取引先の信用リスク
当社グループは、取引先の与信管理を行い、不良債権の発生防止に努めている。しかしながら取引先の経営・財務状況が悪化し不良債権が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
(3)材料費及び外注費の高騰
材料価格や外注労務単価が著しく上昇し、これを請負金額に反映することが困難な場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
(4)保有債券等の時価の下落
営業政策として株式を、また資金運用目的として債券を保有している。このため、株式市況や債券市況の動向如何によっては、当社グループの財政状態及び業績に影響を及ぼす可能性がある。
(5)自然災害の発生
当社グループは、大規模な自然災害発生時における業務中断に伴うリスクを最低限に抑えるために、事業継続計画を策定しているが、大規模な自然災害に伴い工事の中断や大幅な遅延等の事態が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性がある。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準28号 2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っている。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュフロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概況は次の通りである。
①財政状態及び経営成績の状況
当期の事業環境は、公共投資が底堅く推移し、民間設備投資も企業収益の改善を背景に増加したものの、受注競争の激化や労働者不足などが続く状況にあった。
こうした中、当社グループは、中期経営計画〔2018~2020年度〕に基づき、都市圏の事業拡大や営業・施工体制の強化、業務改革の推進等の諸施策を進めてきた。
以上の結果、当期の業績は次のとおりとなった。
売上高は、電力部門の配電線工事は減少したものの、一般部門の空調管工事や前期に連結化した海外子会社の増加などにより前期に比べ増収となった。
営業利益は、継続して原価低減や業務改革による効率化に努めたものの、配電線工事の売上高の減少や一般部門の外注費の増加等に伴う売上総利益の減少に加え、M&Aに係るのれん償却等の販管費が増加したことなどにより前期に比べ減益となった。
受取利息などの営業外損益を加えた経常利益及び親会社株主に帰属する当期純利益についても、前期を下回った。
[連結業積]
(単位:百万円、%)
[個別業績]
(単位:百万円、%)
(設備工事業)
当社グループの主たる事業である設備工事業は、完成工事高は1,442億3千2百万円(前年度比4.1%増)、完成工事総利益は181億6千9百万円(前年度比7.4%減)となった。
(その他の事業)
その他の事業は、その他の事業売上高は90億8千9百万円(前年度比6.9%減)、その他の事業総利益は11億6千6百万円(前年度比2.1%増)となった。
総資産は2,671億8千1百万円となり、前連結会計年度末に比べ26億9千3百万円の減少となった。これは、未成工事支出金の減少22億7千3百万円、のれんの減少7億9千万円などによるものである。
負債は491億4千5百万円となり、前連結会計年度末に比べ16億4千3百万円の増加となった。これは、短期借入金の増加15億1千7百万円などによるものである。
純資産は2,180億3千6百万円となり、前連結会計年度末に比べ43億3千7百万円の減少となった。これは、その他有価証券評価差額金の減少30億7千3百万円、自己株式取得等による減少9億9千6百万円などによるものである。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により資金を獲得したが、投資活動及び財務活動による資金の使用により、前連結会計年度末に比較し211億7千4百万円減少し、当連結会計年度末は325億6千6百万円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度では、営業活動によって101億2千6百万円の資金を獲得した(前連結会計年度は67億円の資金の獲得)。
これは主に、税金等調整前当期純利益98億4千8百万円などの資金増加要因によるものである。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度では、投資活動によって255億5千9百万円の資金を使用した(前連結会計年度は64億9千9百万円の資金の使用)。
これは主に、投資有価証券の売却及び償還により134億4千3百万円などの収入があったが、投資有価証券の取得により370億4千1百万円、有形固定資産の取得により28億1千万円などの支出があったことによるものである。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度では、財務活動によって57億1千2百万円の資金を使用した(前連結会計年度は50億5千5百万円の資金の使用)。
これは主に、配当金の支払により55億6千万円を支出したことなどによるものである。
③生産、受注及び販売の状況
イ.受注実績
(注)当社グループでは、設備工事業以外は受注生産を行っていない。
(注)1.当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため、「生産の状況」は記載していない。
2.主な相手先別の売上実績及び総売上実績に対する割合は、次のとおりである。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
設備工事業における受注工事高及び完成工事高の状況
第102期(自 2017年4月1日 至 2018年3月31日)
第103期(自 2018年4月1日 至 2019年3月31日)
a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
(単位:百万円)
(注)1.前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にも係る増減額が含まれる。
2.次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命、競争及び中国電力㈱との工事委託契約によるものとに大別される。
(単位:%)
(注)百分比は、請負金額比である。
c.完成工事高
(注)1.完成工事のうち請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりである。
第102期
第103期
2.第102期及び第103期における完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先は、中国電力㈱のみである。
d.次期繰越工事高(2019年3月31日現在)
(注)次期繰越工事のうち請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりである。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
①重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたっては、財政状態及び経営成績に影響を与える可能性のある見積りを必要とする場合がある。こうした見積りについては、過去の実績や様々な要因、仮定等を勘案し、合理的に判断しているが、見積り特有の不確実性により、実際の結果と異なる可能性がある。
②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ.当社グループの当連結会計年度の経営成績について
売上高は、電力部門の配電線工事は減少したものの、一般部門の空調管工事や前期に連結化した海外子会社の増加などにより、前年度に比較して50億2千2百万円増加の1,533億2千2百万円となった。
営業利益は、継続して原価低減や業務改革による効率化に努めたものの、配電線工事の売上高の減少や一般部門の外注費の増加等に伴う売上総利益の減少に加え、M&Aに係るのれん償却等の販管費が増加したことなどにより、前年度に比較して20億4千8百万円減少の64億8千6百万円となった。
経常利益は、投資有価証券償還益が減少したことなどにより、前年度に比較して28億2千2百万円減少の89億2千1百万円となった。
親会社株主に帰属する当期純利益は、投資有価証券売却益は増加したものの、経常利益が減少したことにより、前年度に比較して16億4千9百万円減少の61億6千万円となった。
ロ.経営成績に重要な影響を与える要因について
「第2 事業の状況 2 事業等のリスク」に記載しているとおりである。
ハ.資本の財源及び資金の流動性に関する分析
資金の状況については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりである。
当社グループの運転資金及び設備投資資金などの資金需要については、自己資金を充当することを基本としている。
特記事項なし
(設備工事業)
当社は、総合設備エンジニアリング企業として社内外の要求や技術課題を解決するとともに、安全・品質、省力化等の技術分野を対象に「技術センター」を中心に先端技術を活用して、現場の問題解決及び業務改革・業務改善を推進するための研究開発を行っている。
当連結会計年度における研究開発費は、
(1)安全・品質
災害事故防止及び施工品質向上を目的として、安全性向上やヒューマンエラー防止を実現する研究開発を行っている。
当連結会計年度の主な研究開発活動としては、転倒検知システムの開発、短絡保護機能付テストリードの開発、配電線工事分野で活線警報器内蔵型エアライトの開発、井桁型滑車(改良型)の開発、工事用開閉器チェッカ用試験器の開発などが挙げられる。
(2)省力化
業務改革・業務改善及び業務効率化を目的として、ソフトウェア及び新工法・新工具・新システムの研究開発を行っている。
当連結会計年度の主な研究開発活動としては、簡易設備劣化診断ソフトの機能強化、空調管技術計算ソフトの機能強化、自動照度測定装置の開発、移動事務所車両の開発、配電線工事分野でロボットアームの開発、カットスルー支持具の開発、油圧ヘッド支持具の改良、巻取用リールの開発などが挙げられる。
(その他の事業)
研究開発活動は特段行われていない。