第2【事業の状況】

(注)「第2  事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示している。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

(1)経営成績

①当期の経営成績

当期のわが国経済は、米国の保護貿易政策や度重なる自然災害の影響が見られたものの、底堅い企業収益や良好な雇用・所得環境を背景に総じて緩やかな景気回復軌道を歩みました。

このような情勢の中で、電力関連投資は依然として圧縮基調で推移いたしましたが、民間建設投資につきましては、省力化・効率化を目的とした工場建設や更新期を迎えたオフィス・商業施設の建替え需要などにより引き続き増加傾向を維持いたしました。

このため当社は、多様なニーズにお応えするワンストップ営業を展開するとともに、提案から受注・施工に至る業務プロセスの標準化による生産性向上に取り組みました。

この結果、当期の業績は、下記のとおりとなりました。

(連結業績)

 

 

完成工事高

563,550百万円

(前期比 111.1%)

営業利益

30,012百万円

(前期比 102.6%)

経常利益

30,795百万円

(前期比 102.5%)

親会社株主に帰属する

当期純利益

19,703百万円

(前期比 103.4%)

 

(個別業績)

 

 

新規受注高

496,088百万円

(前期比  98.0%)

完成工事高

493,128百万円

(前期比 111.0%)

営業利益

24,146百万円

(前期比  97.2%)

経常利益

25,170百万円

(前期比  97.5%)

当期純利益

17,084百万円

(前期比 101.0%)

 

②今後の見通し

今後の見通しについて申し上げますと、電力関連投資につきましては抑制措置が講じられるものと想定されますが、国内建設投資は大型再開発事業が数多く計画されており、旺盛な設備投資マインドを背景に工場、物流施設などの建設も期待されることから、引き続き高水準を維持するものと見込まれます。

このような情勢を踏まえ、次期の業績見通しにつきましては、

(連結業績)

 

 

完成工事高

600,000百万円

(当期比 106.5%)

営業利益

33,000百万円

(当期比 110.0%)

経常利益

33,600百万円

(当期比 109.1%)

親会社株主に帰属する

当期純利益

21,600百万円

(当期比 109.6%)

 

(個別業績)

 

 

新規受注高

516,000百万円

(当期比 104.0%)

完成工事高

525,000百万円

(当期比 106.5%)

営業利益

27,500百万円

(当期比 113.9%)

経常利益

28,500百万円

(当期比 113.2%)

当期純利益

19,000百万円

(当期比 111.2%)

を見込んでおります。

 

(2)経営の基本方針

株主の皆様、お客様及び地域社会との共存を目指すことが当社存立の意義であるとの考えから、

①人間尊重のもと、企業の社会的責任を遂行し、豊かな人間環境づくりに貢献します。

②お客様のニーズを先取りし、技術革新を図り、最高のサービスと設備を提供します。

③絶えざる自己革新によって、株主の皆様のご期待に応える未来指向型の企業を目指します。

を経営理念として掲げております。

 

(3)中長期的な経営課題

今後の見通しについて申し上げますと、電力関連投資につきましては抑制措置が講じられるものと想定されますが、国内建設投資は大型再開発事業が数多く計画されており、旺盛な設備投資マインドを背景に工場、物流施設などの建設も期待されることから、引き続き高水準を維持するものと見込まれます。

このような状況の中で当社は、将来に亘る持続的な成長に向け、全社を挙げて以下の重点経営施策を実践してまいります。

まず始めに、施工力の効率的運用や現場支援体制の整備による生産性向上に努めるとともに、コストマネジメント手法の更なる浸透と調達機能の強化による工事原価の低減を徹底し、利益の創出に注力してまいります。

併せて、建築設備の設計・施工からメンテナンス、リニューアルに至るまでのトータルソリューションサービスの展開や、総合設備企業として培ってきた技術・ノウハウを駆使した社会インフラ工事分野への積極的な進出などにより、受注の獲得を目指してまいります。

次に、安全・品質、施工効率向上のためのAI、VR、ロボットなど先端技術の活用や、事業領域拡大に寄与する小口径推進工法の改良及びVPP関連システムの開発などを推し進めてまいります。更には、お客様ニーズへの対応として、耐震・雷害対策の研究や、設備故障・エネルギー診断へのIoT技術の導入にも取り組んでまいります。

また、若年・中堅層社員の能力開発に資するOJTの実践やITを活用した研修プログラムの導入など、未来を担う人材の育成を図ってまいります。加えて、働き方・休み方改革の推進や風通しの良い職場環境の醸成など、活き生きとした会社づくりに努めてまいります。

同時に、ストック型社会の本格的な到来や電力システム改革の進展、国内労働力人口の減少など社会情勢の変化を的確に捉え、新たな発想と行動力をもって事業構造改革を実行してまいります。

当社は、本年9月1日をもちまして創立75周年を迎えることとなります。これもひとえに株主の皆様の日頃のご支援の賜物と心より感謝申し上げます。今後とも当社は、コンプライアンスの徹底と安全・品質の更なる充実にグループ一丸となってまい進するとともに、自ら変革し未来を切り拓く柔軟かつ強靭な企業体質の確立に全力を傾注し、株主の皆様のご期待に応えてまいる所存であります。

 

(4)2020年度経営数値目標

当社グループは2020年度を最終年度とする成長戦略を推進しております。今般、過去最高水準の手持工事量を保有する中、働き方・休み方改革など労働負荷軽減に向けた取り組みが課題となっていることに鑑み、施工力とのバランスに配慮した受注活動を推進していくため、個別の新規受注高及び完成工事高の目標を見直すことといたします。なお、連結数値目標については、利益重視の事業活動を徹底し、グループ大での事業領域・エリアの拡大や生産性向上への取り組みを推進していくため、当初の目標を変更しておりません。

(個別)

 

新規受注高

610,000百万円

550,000百万円

完成工事高

580,000百万円

550,000百万円

営業利益

30,000百万円

30,000百万円

 

 

2【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがある。

当社グループは、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存である。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

 

(1)事業環境の変化

想定を上回る建設関連投資及び電力設備投資の減少等、事業環境に著しい変化が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。なお、当社グループの売上高のうち、東京電力グループの割合は約3割である。

 

(2)資材費・労務費の価格変動

資材費・労務費の価格が著しく上昇し、これを請負代金に反映できない場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(3)工事施工等のリスク

工事施工に関し、品質上重大な不具合や事故が発生した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(4)取引先の信用リスク

建設業においては、一取引における請負代金が大きく、また多くの場合には、工事目的物の引渡時に多額の工事代金が支払われる条件で契約が締結される。工事代金を受領する前に取引先が信用不安に陥った場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(5)資産保有リスク

営業活動上の必要性から、不動産・有価証券等の資産を保有しているため、保有資産の時価が著しく下落した場合等、または事業用不動産の収益性が著しく低下した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(6)退職給付債務

年金資産の時価の下落、運用利回り及び割引率等の退職給付債務算定に用いる前提に変更があった場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

(7)法的規制

建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等による法的規制を受けており、法的規制の改廃や新設、適用基準等の変更があった場合、または法的規制による行政処分等を受けた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。

 

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号  2018年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の前連結会計年度末の数値で比較・分析を行っている。

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は、次のとおりである。

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度のわが国経済は、米国の保護貿易政策や度重なる自然災害の影響が見られたものの、底堅い企業収益や良好な雇用・所得環境を背景に総じて緩やかな景気回復軌道を歩んだ。

このような情勢の中で、電力関連投資は依然として圧縮基調で推移したが、民間建設投資については、省力化・効率化を目的とした工場建設や更新期を迎えたオフィス・商業施設の建替え需要などにより引き続き増加傾向を維持した。

このため当社は、多様なニーズにお応えするワンストップ営業を展開するとともに、提案から受注・施工に至る業務プロセスの標準化による生産性向上に取り組んだ。

この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は、以下のとおりとなった。

 

.財政状態

当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べ161億3百万円増加し、4,598億5千4百万円となった。

 

(資産の部)

流動資産は、主に受取手形・完成工事未収入金等が213億6千2百万円増加したことから、流動資産合計で前連結会計年度末に比べ137億5千7百万円増加した。

固定資産は、主に有形固定資産が25億8千2百万円増加したことから、固定資産合計で前連結会計年度末に比べ23億4千6百万円増加した。

 

(負債の部)

流動負債は、短期借入金が31億1千8百万円、未成工事受入金が24億7千3百万円減少したものの、支払手形・工事未払金等が90億7千8百万円増加したことなどから、流動負債合計で前連結会計年度末に比べ37億7千1百万円増加した。

固定負債は、主に退職給付に係る負債が22億8千5百万円減少したことから、固定負債合計で前連結会計年度末に比べ28億1千1百万円減少した。

負債合計では前連結会計年度末に比べ9億5千9百万円増加し、2,139億円となった。

 

(純資産の部)

純資産の部は、主に利益剰余金が147億4千5百万円増加したことから、純資産合計で前連結会計年度末に比べ151億4千3百万円増加し、2,459億5千4百万円となった。

 

 

b.経営成績

当連結会計年度の業績は、売上高5,635億5千万円(前連結会計年度比563億4千5百万円増)、経常利益307億9千5百万円(前連結会計年度比7億6千3百万円増)、親会社株主に帰属する当期純利益197億3百万円(前連結会計年度比6億4千4百万円増)となった。

 

セグメントごとの業績は、次のとおりである。

(設備工事業)

当社グループの主たる事業である設備工事業の業績は、新規受注高5,541億3千5百万円(前連結会計年度比90億1千3百万円減)、完成工事高5,519億7千6百万円(前連結会計年度比553億4千2百万円増)、営業利益278億6千1百万円(前連結会計年度比3億7千万円増)となった。

 

(その他の事業)

その他の事業の業績は、売上高115億7千4百万円(前連結会計年度比10億2百万円増)、営業利益20億8千万円(前連結会計年度比3億7千4百万円増)となった。

 

当社グループの売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりである。

前連結会計年度

 

 

東京電力グループ

171,029百万円

33.7%

 

当連結会計年度

 

 

東京電力グループ

172,851百万円

30.7%

 

②キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、営業活動により資金が増加したことから、投資活動及び財務活動による資金の減少があったものの、前連結会計年度末から89億6千9百万円増加し、630億6千8百万円となった。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度では、営業活動によって282億5千1百万円の資金が増加した(前連結会計年度比167億8千1百万円増)。これは、税金等調整前当期純利益299億4百万円、未成工事支出金の減少額140億5千4百万円、仕入債務の増加額90億7千9百万円などの資金増加要因が、売上債権の増加額212億8千9百万円、法人税等の支払額77億6千7百万円などの資金減少要因を上回ったことによるものである。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度では、投資活動によって101億3千1百万円の資金が減少した(前連結会計年度比1億1千5百万円減)。これは主に、有形固定資産の取得に86億6千万円を支出したことによるものである。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度では、財務活動によって91億5千3百万円の資金が減少した(前連結会計年度比12億9千6百万円減)。これは、短期借入金の純減少額23億2千5百万円、長期借入金の返済17億4千万円、配当金の支払に51億6百万円を支出したことなどによるものである。

 

 

③生産、受注及び販売の実績

当社グループが営んでいる事業においては、生産実績について定義することが困難であるため、「生産の実績」は記載していない。

事業の大部分を占めている設備工事業においては、請負形態をとっているため、販売実績という定義が実態にそぐわないことや、設備工事業以外の事業では受注生産形態をとっていないことから、「受注及び販売の実績」については「①財政状態及び経営成績の状況」におけるセグメントごとの業績に関連付けて記載している。

なお、当社グループにおける受注及び販売の実績の大部分を提出会社が占めているため、提出会社個別の実績を参考のため記載すると、次のとおりである。

 

(提出会社の受注工事高及び完成工事高の実績)

a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

期別

区分

前期繰越

工事高

 

(百万円)

当期受注

工事高

 

(百万円)

 

(百万円)

当期完成

工事高

 

(百万円)

次期繰越

工事高

 

(百万円)

前事業年度

 

(自  2017年

4月1日

至  2018年

3月31日)

屋内線・

環境設備工事

274,712

263,342

538,054

235,040

303,014

情報通信工事

21,000

44,646

65,647

37,651

27,995

配電線工事

11,448

147,853

159,301

136,633

22,668

工務関係工事

36,376

50,184

86,561

35,127

51,433

343,538

506,026

849,565

444,452

405,112

当事業年度

 

(自  2018年

4月1日

至  2019年

3月31日)

屋内線・

環境設備工事

303,014

265,741

568,755

266,520

302,234

情報通信工事

27,995

35,548

63,544

41,790

21,753

配電線工事

22,668

142,968

165,637

138,992

26,644

工務関係工事

51,433

51,829

103,263

45,824

57,439

405,112

496,088

901,200

493,128

408,072

(注)1  前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。

2  次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。

3  提出会社は設備工事業、不動産事業及び発電事業を営んでいるが、不動産事業及び発電事業については僅少であることから含めて記載している。

 

b.受注工事高

期別

区分

 

官公庁

 

(百万円)

民間

 

 

(百万円)

東京電力

グループ

(百万円)

その他

(百万円)

前事業年度

 

(自  2017年4月1日

至  2018年3月31日)

屋内線・環境設備工事

10,414

2,781

250,147

263,342

情報通信工事

3,336

2,215

39,093

44,646

配電線工事

430

140,426

6,996

147,853

工務関係工事

1,031

13,854

35,298

50,184

15,213

159,278

331,535

506,026

当事業年度

 

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

屋内線・環境設備工事

5,513

2,823

257,404

265,741

情報通信工事

2,369

2,969

30,208

35,548

配電線工事

165

134,177

8,625

142,968

工務関係工事

676

12,376

38,777

51,829

8,724

152,348

335,015

496,088

 

c.完成工事高

期別

区分

 

官公庁

 

(百万円)

民間

 

 

(百万円)

東京電力

グループ

(百万円)

その他

(百万円)

前事業年度

 

(自  2017年4月1日

至  2018年3月31日)

屋内線・環境設備工事

8,691

3,191

223,157

235,040

情報通信工事

3,112

2,562

31,977

37,651

配電線工事

551

133,375

2,705

136,633

工務関係工事

1,818

14,795

18,513

35,127

14,173

153,925

276,353

444,452

当事業年度

 

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

屋内線・環境設備工事

11,120

3,141

252,257

266,520

情報通信工事

2,729

3,002

36,059

41,790

配電線工事

366

131,563

7,062

138,992

工務関係工事

886

13,470

31,467

45,824

15,102

151,178

326,847

493,128

(注)1 完成工事のうち主なものは、次のとおりである。

 

前事業年度

国土交通省関東地方整備局

・国立医薬品食品衛生研究所他(14)電気設備工事

㈱竹中工務店

・武田グローバル本社新築工事(電気設備工事)

㈱大林組

・太陽生命日本橋ビル新築工事(電気設備工事)

㈱大林組

・帝京大学八王子キャンパス新校舎棟新築工事(電気設備工事)

大成建設㈱

・住友不動産大崎ガーデンタワー新築工事(電気設備工事)

 

当事業年度

清水建設㈱

・日本橋室町地区電気・熱供給事業プラント建設工事

大成建設㈱

・丸の内二重橋ビル新築工事(電気設備工事)

㈱大林組

・ダイヤゲート池袋新築工事(電気設備工事)

㈱竹中工務店

・慶應義塾大学病院1号館新築工事(電気設備工事)

合同会社鬼怒川キャピタル

・鬼怒川森林太陽光発電所建設工事

 

2  完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。

前事業年度

 

 

東京電力グループ

153,925百万円

34.6%

 

当事業年度

 

 

東京電力グループ

151,178百万円

30.7%

 

d.次期繰越工事高

2019年3月31日現在

 

区分

官公庁

 

(百万円)

民間

 

(百万円)

東京電力

グループ

(百万円)

その他

(百万円)

屋内線・環境設備工事

10,627

216

291,390

302,234

情報通信工事

2,313

137

19,302

21,753

配電線工事

8

20,592

6,042

26,644

工務関係工事

2,799

11,365

43,273

57,439

15,749

32,312

360,010

408,072

(注)  次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりである。

 

東日本高速道路㈱

・常磐自動車道大熊IC電気設備工事

大成建設㈱

・新国立競技場整備事業(電気設備工事)

鹿島建設㈱

・(仮称)OH-1計画新築工事(電気設備工事)

㈱竹中工務店

阪神阪急梅田一丁目一番地計画(電気設備工事)

福島送電合同会社

・福島県阿武隈山地及び浜通り地域共用送電網建設工事

 

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は、次のとおりである。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。連結財務諸表の作成に当たっては、一定の会計基準の範囲内で見積りが行われている部分があり、資産・負債及び収益・費用に反映されている。見積りについては、継続して評価し、必要に応じて見直しを行っているが、見積りには不確実性が伴うため、実際の結果と異なる場合がある。

 

②当連結会計年度の財政状態の分析

当連結会計年度の財政状態の概要については、「(1)経営成績等の状況の概要  ①財政状態及び経営成績の状況」に記載している。

連結決算と個別決算の差額は、資産合計が640億3千8百万円であり、連単倍率は1.16倍である。セグメントでは、設備工事業の資産合計が前連結会計年度末に比べ159億5千2百万円増加し4,106億4千5百万円、その他の事業が10億7百万円増加し737億9千4百万円となり、設備工事業が84.8%を占めている。

なお、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末の1,097.36円から1,167.30円となり、自己資本比率は、前連結会計年度末の50.51%から51.85%となった。

 

③当連結会計年度の経営成績の分析

当連結会計年度の業績は、多様なニーズにお応えするワンストップ営業を展開するとともに、提案から受注・施工に至る業務プロセスの標準化による生産性向上に取り組んだ結果、売上高及び利益いずれも前連結会計年度を上回った。

売上高は、当社及び連結子会社で増加したことにより、前連結会計年度に比べ563億4千5百万円増加し、5,635億5千万円となった。連結決算と個別決算の差額は704億2千2百万円であり、連単倍率は1.14倍である。セグメントでは、設備工事業が5,519億7千6百万円、その他の事業が115億7千4百万円となり、設備工事業が売上高の97.9%を占め、また東京電力グループからの売上高は1,728億5千1百万円となった。

利益は、主に連結子会社で増加したことにより、営業利益が7億5千万円増加し、300億1千2百万円となった。セグメントでは、設備工事業が278億6千1百万円、その他の事業が20億8千万円となった。また、経常利益が7億6千3百万円増加し307億9千5百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は6億4千4百万円増加し197億3百万円となった。連単倍率は、営業利益1.24倍、経常利益1.22倍、親会社株主に帰属する当期純利益1.15倍である。

なお、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の93.31円から96.46円となり、自己資本利益率(ROE)は、前連結会計年度の8.84%から8.52%となった。

また、当連結会計年度の連結業績見通しに対する達成状況は、以下のとおりである。

業績見通し         実績         達成率

完成工事高                          545,000百万円    563,550百万円    103.4%

営業利益                             30,500百万円     30,012百万円     98.4%

経常利益                             31,300百万円     30,795百万円     98.4%

親会社株主に帰属する当期純利益       20,400百万円     19,703百万円     96.6%

 

 

 

資本の財源及び資金の流動性

当連結会計年度のキャッシュ・フローの概要については、「(1)経営成績等の状況の概要  ②キャッシュ・フローの状況」に記載している。

当社グループは、運転資金及び設備投資資金については、自己資金及び金融機関からの借入、転換社債型新株予約権付社債の発行により資金調達を行っている。短期借入金は主に運転資金に係る資金調達であり、転換社債型新株予約権付社債及び長期借入金は主に設備投資に係る資金調達である。

当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は630億6千8百万円であり、複数の金融機関に未使用の借入枠を有している。

 

経営成績等に重要な影響を与える要因

当社グループを取り巻く経営環境は、「1  経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、また、「2  事業等のリスク」及び「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容  ①重要な会計方針及び見積り」に記載している各要因が、当社グループの経営成績等に重要な影響を及ぼす可能性があると認識している。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等はない。

 

 

5【研究開発活動】

当社グループは、現場が抱える課題やお客様からのニーズに対応することを目的として、「現場の生産性向上に資する技術開発」、「安全・省力化に資する技術開発」、「顧客ニーズに応える技術開発」及び「事業領域拡大を支える技術開発」に重点的に取り組んでいる。当連結会計年度は、「デジタル技術の活用とプレハブ化で現場生産性向上を目指す」を念頭におき研究開発活動を行った。特に、現場の生産性向上や省力化に資する技術開発として、現場作業のプレハブ化技術の研究やIT・ロボットを活用した技術、事業領域拡大を支える無電柱化に向けた技術開発などを積極的に推進するとともに、産官学及びグループ会社との連携による技術開発の強化に取り組んだ。

当連結会計年度における研究開発費は、1,381百万円であり、主な研究開発成果は、以下のとおりである。なお、研究開発費をセグメントごとに区分していない。

 

(設備工事業)

現場生産性向上に向けた「プレハブ化技術」の研究

屋内線現場で行う加工・組立・取付の各作業のうち、加工作業と組立作業のオフサイト工場を設置した。これに加え、EPSプレハブ化工法や動力盤・室外機一体化工法などの研究を更に進めることで、現場作業の省力化・効率化による生産性向上を図っていく。また、今後現場支援システムを構築し、現場・工場間での図面データの送受信を可能とすることで、更なる現場の生産性向上を目指す。

 

「架空延線ロボット」の開発

架空配電線の張替工事では、メッセンジャーロープの延線を効率的かつ安全に行うことが重要であるが、樹木や見通しの効かない場所、山岳地や谷横断箇所など人の容易に立ち入れない場所では延線作業に苦労していた。そこで、既設の低圧配電線を利用でき、遠隔操作が可能な走行性能・牽引能力に優れた自走式の架空延線ロボットを開発した。今後、本ロボットを活用し、架空配電線現場作業の安全性向上と省力化を図っていく。

 

無電柱化対策技術「小口径カーブ配管装置」の開発

電柱を介さず、道路上の基幹電力管路から需要家へ分岐回路を敷設する場合は、従来、地表面から掘削を行う開削工法が用いられてきたが、需要家内の開削に対して周辺住民の理解が得られないことや、塀やコンクリート床版などの支障物撤去・復旧により手間と時間を要することなどが問題であった。そこで、既存工法を改良し、LEPφ80mmの管路を非開削工法で敷設できる装置を開発した。本装置を活用することで管路掘削作業の省力化のみならず、需要家等の負担軽減が期待されることから、今後、更に需要拡大が期待される無電柱化施工の受注拡大を目指す。

 

「半自動難着雪リング取付装置」の開発

送電線工事に使用する難着雪リングの取付作業は、従来、架線電工が電線を宙乗りしながら、一つ一つ手で取付ける手間と時間を要する細かい作業であった。また、資材や工具の落下防止への注意を伴う作業であるため作業時間の短縮が困難であった。そこで、架線電工による宙乗り作業の効率化と高速化を目的に、当社及びグループ会社で連携し難着雪リング取付けの自動化装置を開発した。今後、本装置を活用し、送電線現場作業の省力化を図っていく。

 

(その他の事業)

当連結会計年度においては、該当事項なし。