(注)1 記載金額には消費税等は含まれていない。
2 百万円未満の端数を切捨てて表示している。
(1)業績
当期の我が国経済は、政府による経済・金融政策や円安により、前半は企業の生産や収益に持ち直しの兆しが見られたが、後半は個人消費の低迷や新興国を中心にした海外経済の減速を受け、総じて景気は緩やかな回復基調となった。
建設業界においては、公共工事が減少したものの、企業の設備投資や首都圏の再開発などの効果もあり堅調に推移した。
このような景況下、当社グループは工事量と利益確保の経営方針を継続し、総合力を発揮して営業活動を積極果敢に展開するとともに、原価の低減、生産性の向上、業務の効率化に努めた結果、当連結会計年度の当社個別の受注工事高については4,207億1千6百万円(前事業年度比0.2%減)となった。当連結会計年度の売上高は4,753億4千5百万円(前連結会計年度比1.6%増)、営業利益は334億5千万円(前連結会計年度比14.1%増)、経常利益は353億7千8百万円(前連結会計年度比10.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は236億6千9百万円(前連結会計年度比15.2%増)となった。
(2)キャッシュ・フローの状況
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加、仕入債務の減少、法人税等の支払等があったものの、税金等調整前当期純利益の計上等により、197億9千3百万円のプラスとなった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出等により、8億9千8百万円のマイナスとなった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により、61億3千3百万円のマイナスとなった。
以上の結果、現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より122億3千5百万円増加し、1,057億9千3百万円となった。
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める設備工事業(建設事業)では生産実績を定義することが困難であり、設備工事業(建設事業)においては請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐわない。
また、当社グループにおいては、設備工事業(建設事業)以外では受注生産形態をとっていない。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
設備工事業(建設事業)における受注工事高及び完成工事高の状況
(1)受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
|
期別 |
工事種別 |
前期繰越 工事高 (百万円) |
当期受注 工事高 (百万円) |
計 (百万円) |
当期完成 工事高 (百万円) |
次期繰越 工事高 (百万円)
|
|||
|
第101期 (自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
配電工事 |
7,346 |
61,352 |
68,698 |
61,678 |
7,020 |
|||
|
一般電気工事 |
197,060 |
249,299 |
446,360 |
230,119 |
216,240 |
||||
|
情報通信工事 |
13,685 |
45,862 |
59,548 |
47,030 |
12,517 |
||||
|
環境関連工事 |
24,722 |
26,419 |
51,141 |
26,846 |
24,295 |
||||
|
電力その他工事 |
28,367 |
38,797 |
67,165 |
37,689 |
29,476 |
||||
|
計 |
271,183 |
421,731 |
692,914 |
403,363 |
289,551 |
||||
|
第102期 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
配電工事 |
7,020 |
56,473 |
63,493 |
56,390 |
7,103 |
|||
|
一般電気工事 |
216,240 |
270,314 |
486,555 |
253,815 |
232,740 |
||||
|
情報通信工事 |
12,517 |
41,684 |
54,202 |
43,420 |
10,781 |
||||
|
環境関連工事 |
24,295 |
28,799 |
53,094 |
29,017 |
24,076 |
||||
|
電力その他工事 |
29,476 |
23,444 |
52,920 |
33,649 |
19,271 |
||||
|
計 |
289,551 |
420,716 |
710,267 |
416,293 |
293,974 |
||||
(注)1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。
(2)受注工事高の受注方法別比率
工事の受注方法は、特命と競争並びに関西電力株式会社とのネットワーク工事請負契約によるものに大別される。
|
期別 |
特命 |
競争 |
請負契約 |
計 |
|||||
|
(百万円) |
(%) |
(百万円) |
(%) |
(百万円) |
(%) |
(百万円) |
(%) |
||
|
第101期 |
(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
136,282 |
32.3 |
226,284 |
53.7 |
59,164 |
14.0 |
421,731 |
100.0 |
|
第102期 |
(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
146,330 |
34.8 |
220,970 |
52.5 |
53,415 |
12.7 |
420,716 |
100.0 |
(3)完成工事高
|
期別 |
得意先 |
完成工事高 |
||
|
(百万円) |
(%) |
|||
|
第101期 |
(自 平成26年4月1日 至 平成27年3月31日) |
関西電力株式会社 |
68,470 |
17.0 |
|
官公庁 |
10,561 |
2.6 |
||
|
一般民間会社 |
324,330 |
80.4 |
||
|
計 |
403,363 |
100.0 |
||
|
第102期 |
(自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
関西電力株式会社 |
62,061 |
14.9 |
|
官公庁 |
15,185 |
3.7 |
||
|
一般民間会社 |
339,046 |
81.4 |
||
|
計 |
416,293 |
100.0 |
||
(注) 第101期及び第102期の完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先は、関西電力株式会社である。
〇第101期完成工事のうち5億円以上の主なもの
|
注文者 |
工事名 |
工事場所 |
|
東京都港区 |
田町駅東口北地区公共公益施設新築工事(電気設備工事) 〔当社・新生テクノス・西山電気・大三洋行共同企業体〕 |
東京都 |
|
前田建設工業㈱・鹿島建設㈱共同企業体 |
飯田橋駅西口地区第一種市街地再開発事業 業務・商業棟新築電気工事 |
東京都 |
|
法務省 |
大阪拘置所新営(電気設備)第1期工事 |
大阪府 |
|
関西電力㈱ |
姫二火力線No.165~168移設工事ならびにこれに伴う除却工事 |
兵庫県 |
|
㈱関電エネルギーソリューション |
淡路貴船太陽光発電所新設工事の内電気工事 |
兵庫県 |
〇第102期完成工事のうち5億円以上の主なもの
|
注文者 |
工事名 |
工事場所 |
|
東京都 |
東京国際フォーラム(26)電気設備改修工事 |
東京都 |
|
鹿島建設㈱・㈱NIPPO共同企業体 |
(仮称)大手町1-1計画A棟新築工事の内、電気設備工事2 |
東京都 |
|
関西電力㈱ |
飛騨新幹線2~44間他改良工事ならびにこれに伴う除却工事(4工区) |
富山県 |
|
㈱大林組・堺土建㈱・㈱東陽電気商会共同企業体 |
(仮称)堺市総合医療センター・救急救命センター新築電気・空調衛生設備工事 |
大阪府 |
|
㈱竹中工務店 |
ダイキンイノベーションセンター新築に伴う電気設備工事 |
大阪府 |
(4)手持工事高(平成28年3月31日現在)
|
得意先 |
手持工事高 |
|
|
(百万円) |
(%) |
|
|
関西電力株式会社 |
12,335 |
4.2 |
|
官公庁 |
17,772 |
6.0 |
|
一般民間会社 |
263,865 |
89.8 |
|
計 |
293,974 |
100.0 |
〇手持工事のうち5億円以上の主なもの
|
注文者 |
工事名 |
工事場所 |
完成予定年月 |
|
大成建設㈱ |
六本木三丁目東地区第一種市街地再開発事業 施設建築物新築電気設備工事 |
東京都 |
平成28年10月 |
|
法務省大臣官房 |
国際法務総合センター(仮称)A工区新営(電気設備)工事 |
東京都 |
平成29年2月 |
|
関西電力㈱ |
美浜線改良工事ならびにこれに伴う除却工事(第2工区) |
福井県 |
平成28年9月 |
|
阪神高速道路㈱ |
大和川線照明設備工事 |
大阪府 |
平成32年3月 |
|
㈱大林組・㈱竹中工務店・南海辰村建設㈱共同企業体 |
(仮称)新南海会館建設に伴う電気設備工事 |
大阪府 |
平成30年9月 |
今後の景気については、新興国や資源国の景気の停滞により円高・株安に進むおそれがあり、国内景気に下振れのリスクを残すなど、先行きが不透明な状況である。
建設業界では、民間投資の継続が期待されるが、技能労働者の不足による建築工程の遅延や労務費の上昇などが、引き続き懸案事項となっている。
こうした状況のなかで、当社グループは電力インフラ事業への貢献や地域に密着した事業活動を継続する一方、首都圏における事業展開の更なる強化や長期的視野に立った海外事業を展開し、お客様のニーズに応じて高い技術と技能で安全と安心と快適をお届けしながら、社会へ貢献していく。
また、法令遵守やリスク管理を含めた内部統制システムの運用を継続するとともに、透明性のある健全な業務遂行、業務の質の更なる向上、人材育成の強化、安全最優先の徹底に取り組み、どのような外部環境の変化にも対応できるよう事業基盤の整備強化を推し進めていく所存である。
(会社の支配に関する基本方針)
当社は、企業価値の向上を図っていくことが最重要課題であると考えている。また、当社取締役会の同意を得ることなく行われる当社株式の大量買付け行為については、その受入れの当否は最終的には株主の皆様のご判断に委ねるべきものであると認識しているが、明らかに株主共同の利益を害するような会社買収に対しては対抗していく所存である。
現在、当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがある。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)経済状況
当社グループの営業収入のうち、重要な部分を占める電気設備工事の需要は、当社グループが受注している地域及び各国の経済状況の影響を受ける。
① 民間工事の価格競争
受注における最大の要素が価格となっており、熾烈な価格競争が行われている。建設需要が低迷・縮小を続けた場合、価格競争がより一層熾烈化し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。
② 資材費の高騰
鉄鋼、銅などの価格を含め、予想以上の急激な資材価格の高騰は、工事の採算性を低下させることもあり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。
③ 政府、自治体等官公庁の方針による建設投資抑制
政府、自治体等の建設投資抑制方針により、官公庁からの発注工事が減少した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。
④ 電力会社の設備投資抑制
当社グループは、大口得意先である関西電力株式会社から配電工事・電力工事等を受注して施工を行っている。そのために施工員、工事用車両、機械器具、事業所等を保有しており固定的に費用が生じている。今後、電力設備投資と施工体制のバランスが崩れた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。
⑤ 海外における経済情勢、法令・規則等の変更
当社グループは、海外のインフラ設備を中心とする海外工事にも積極的に進出している。海外工事においては、当該国の経済情勢の変化や法令・規則等に変更があった場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。
(2)得意先の倒産等による不良債権の発生
当社グループは、得意先と契約を締結して、契約条項に基づいて工事を施工し、入金を受けている。与信管理を強化しているが、得意先に倒産等があった場合、不良債権が発生することが予想され、不良債権の額によっては、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。
(3)大規模自然災害による影響
大規模自然災害により、当社グループの設備(社屋、車両、工事機材等)が被害を受けたり、あるいは国内経済が混乱した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。
特記事項なし。
当社グループにおいては、社会並びに顧客の複雑化、多様化するニーズに対応するとともに、安全、高品質、効率的施工の実現のために、工法・工具の改善から新技術の研究まで幅広い技術・技能の研究開発活動を行っている。
当連結会計年度における研究開発費は4億5千万円であった。また、当社は京都研究所をはじめ、技術企画室、技術本部、環境設備本部、情報通信本部及び電力本部に研究開発の部署を置き、研究開発活動に取り組んでいる。特に、電力関係については関西電力株式会社の支援・協力のもと研究開発活動に取り組んでいる。
当連結会計年度における当社グループの研究開発活動の主な結果は、次のとおりである。
(設備工事業)
(1)「電力量計確認用ツール」の開発
電気の使用量を計る電力量計の誤結線や配線間違いなどによる誤計量トラブルを防止するには、電力量計1台ごとに確実な確認作業が必要不可欠である。例えば、電力量計の計量値の良否を確認するには、メーカーによる工場検査に加え、建物内で設置された回路においても一定の負荷を印加し、計量値の増加分を確認する必要がある。
従来は、対象回路に負荷が無い場合や、負荷容量が小さく確認作業時間が長くなる場合があった。また、手書きによる確認作業は非効率であり、入力データ管理が不十分となる課題があった。そこで当社は、下記の「電力量計確認用ツール」を開発した。
(構 成)
1.模擬負荷装置
・単相3線/三相3線回路が対象(線間電圧100V/200Vの両方に自動対応)
2.電力量計確認ソフト
・タブレット型パソコンを用い、電力量計の情報や動作及び計量値を効率的にデータ管理
3.パルス確認器
・電力量計から発信されるパルス出力を現地で確認する機器
現場で電力量計の動作を確認するには、一定の電力負荷を加える必要があるが、今まで現場で使用していた1kW程度の小容量負荷であれば、電力量計1台につき60分以上かかっていた。今回開発した6kW模擬負荷装置を使用すれば10分以内での作業が可能となり、計量値確認などの作業が、従来よりも短時間で確実に行えることを確認できた。
今後は、多くの現場で活用して、電力量計の各種確認作業の効率向上と誤計量防止に役立てる。
(2)「設備診断システム」のバージョンアップ
従来の「設備診断システム」は、電気分野における設備診断業務の合理化を図るために開発したものであるが、今回、新たに機械分野(空調・衛生)における設備診断システムを開発した。
電気分野と同様、タブレット型パソコンで使用するアプリケーションは、設備機器の入力情報をプルダウンリストから選択し、また、劣化状況の入力情報をチェックリストから選択できるようにするなど入力補助機能を充実させ、現地調査作業の省力化を図るとともに、調査情報の欠落を防止するなど、高い水準で設備診断業務を行うための機能を備えている。
また、設備診断業務で最も時間を要する報告書の作成については、タブレット型パソコンのデータを活用して、「報告書作成ソフトウェア」により設備診断報告書を作成する。これによって、設備診断業務にかかる時間を大幅に短縮することができた。
なお、タブレット型パソコンへの入力画面は、機械分野(空調・衛生)も電気分野と統一した。しかし、システムを管理するマスターデータは、将来のメンテナンス性を考慮して分野別としている。
今後は、当システムを用いることにより、機械分野においても高い設備診断品質を確保するとともに、設備診断業務の時間短縮を図っていく。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1)重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準にもとづいて作成されている。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりである。
連結財務諸表の作成においては、資産・負債等や収益・費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りや前提が必要となるが、当社グループは、過去の実績、又は各状況下で最も合理的と判断される前提にもとづき見積りを実施している。ただし、見積りには不確実性が存在するため、実際の結果は見積りと異なる場合がある。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当社グループの完成工事高は、前連結会計年度に比べ73億7千2百万円増加し、4,753億4千5百万円となった。営業利益は、前連結会計年度に比べ41億2千5百万円増加し、334億5千万円となり、経常利益は、前連結会計年度に比べ33億8千1百万円増加し、353億7千8百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ31億1千7百万円増加し、236億6千9百万円となった。完成工事高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益とも前期実績を上回った。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
当社グループを取り巻く事業環境は「第2 事業の状況 3 対処すべき課題」に記載のとおりであり、今後一段と厳しさを増すものと考えられ、また「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載している各要因が、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があると認識している。
(4)経営戦略の現状と今後の見通し
当社グループとしては、これらの状況を踏まえて、引き続き工事量並びに利益の確保を第一に、原価低減、採算性の向上を徹底して強固な事業基盤と強靭な経営体質の構築に努めていく。また、内部統制システムの整備・強化を継続し、企業活動の適正化に万全を期していく。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
① 資産、負債及び純資産の状況
(資産)
流動資産は、前連結会計年度末と比べ229億7百万円増加し、3,257億5千1百万円(前年度末比7.6%増)となった。増加の主な要因は、前連結会計年度末に比べ受取手形・完成工事未収入金等が増加したこと、有価証券が増加したことによる。
固定資産は、前連結会計年度末と比べ175億9千9百万円減少し、2,218億2百万円(前年度末比7.4%減)となった。有形固定資産は、11億6千9百万円増加し、1,018億4千2百万円となった。増加の主なものは、建物・構築物である。投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ186億5百万円減少し、1,182億1千1百万円となった。投資有価証券の時価の下落による減少が主な要因である。
これらの結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ53億7百万円増加し、5,475億5千4百万円(前年度末比1.0%増)となった。
(負債)
流動負債は、前連結会計年度末と比べ52億8千1百万円増加し、1,360億7千2百万円(前年度末比4.0%増)となった。増加の主な要因は、利益の増加による未払法人税等の増加による。
固定負債は、前連結会計年度末と比べ11億6千3百万円増加し、349億6千万円(前年度末比3.4%増)となった。長期国債金利の低下により退職給付債務計算に使用する割引率が低下したことによる退職給付に係る負債の増加、投資有価証券の時価下落による繰延税金負債の減少が主な内訳である。
これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ64億4千5百万円増加し、1,710億3千2百万円(前年度末比3.9%増)となった。
(純資産)
株主資本は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による増加等により、前連結会計年度末と比べ184億3千8百万円増加し、3,515億2千8百万円となった。その他の包括利益累計額は、長期国債金利の低下により退職給付債務計算に使用する割引率が低下したことによる退職給付に係る調整累計額の減少、投資有価証券の時価下落によるその他有価証券評価差額金の減少等により、前連結会計年度末と比べ191億8千8百万円減少し、234億5千5百万円となった。
これらの結果、純資産合計は、前連結会計年度末に比べ11億3千8百万円減少し、3,765億2千1百万円(前年度末比0.3%減)となった。なお、自己資本比率は、前連結会計年度末より0.8ポイント低下し、68.5%となった。
② 資金の状況
当社グループの資金の状況については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載している。
(6)経営者の問題意識と今後の方針について
会社の経営の基本方針として、当社は、「電力会社から受注した配電工事を施工し電力の安定供給の一翼を担うという、電気工事の公共性に鑑み設立された会社である」、との創業時の社会的意義を基盤に置くとともに、絶えず変化する社会において、常に未来を志向した企業家精神の発揮により、優れた設備とサービスの創造に努め、社会への貢献と「エネルギー」「環境」「情報」を三本柱とする総合設備工事会社としての事業の発展を、当社グループとして目指している。
当社グループは、取り巻く経営環境が刻一刻と大きく変化していく中で、将来に向けてこれまで培ってきた強みを更に磐石なものにするとともに、必要な事業基盤の整備強化を進め、「顧客満足創造企業」の具現化を目指していく。
そのために、長期的視点に立った4つの事業方針「電力インフラ事業への貢献」「地域密着への更なる強化」「首都圏での一層の事業展開」「海外における長期的事業展開」の実現、並びに安全と品質の確保、コンプライアンス経営の実践など健全な企業活動に取り組んでいく。