第2【事業の状況】

(注)1  記載金額には消費税等は含まれていない。

2  百万円未満の端数を切捨てて表示している。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

 

今後については、雇用・所得環境の改善により、景気は緩やかな回復基調が続くことが期待されるが、海外経済の不確実性や金融資本市場の変動の影響が懸念される。

建設業界では、首都圏を中心とした再開発事業やインフラ整備等の増加が見込まれるが、引き続き施工体制の確保が重要な課題となっている。

こうした状況のなかで、当社グループは、存在意義・使命を企業理念「私たちは 優れた設備とサービスを創造し 社会のインフラを支え 明るく豊かな未来の実現に貢献します」として明文化し、この理念に基づき、10年先を見据えた経営の長期的な方向性を示し、企業価値を向上させ、総合設備のリーディングカンパニーとなるための成長戦略を策定している。お客様からの信用を倍増し、お客様と共に進化することで、「営業利益率8%」、「配当性向30%」を目標に掲げ、その達成に向けて次の事業戦略を遂行していく。

・総合設備業としての3本柱(一般電気・環境関連・情報通信)の強化・連携

・電力インフラへの貢献

・海外における長期的事業展開

・改修工事拡大

また、この成長戦略の実現に向けて、新中期経営計画のスローガンである「KINDEN CHALLENGE 2020  深化、変革、そして飛躍」及び3つの基本方針

・景気動向に左右されない強い事業基盤の確立

・知恵の活用と全員参加による更なる生産性向上

・労働環境の改善と従業員満足度の向上

のもと、東京オリンピック・パラリンピック、電力会社の発送電分離等、当社にとって大きな節目となる2020年度に

向けて活動を展開し、数値目標である連結売上高5,300億円、連結営業利益390億円の達成を目指していく。

 

(会社の支配に関する基本方針)

当社は、企業価値の向上を図っていくことが最重要課題であると考えている。また、当社取締役会の同意を得ることなく行われる当社株式の大量買付け行為については、その受入れの当否は最終的には株主の皆様のご判断に委ねるべきものであると認識しているが、明らかに株主共同の利益を害するような会社買収に対しては対抗していく所存である。

 

2【事業等のリスク】

  現在、当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがある。

  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

(1)経済状況

  当社グループの営業収入のうち、重要な部分を占める電気設備工事の需要は、当社グループが受注している地域及び各国の経済状況の影響を受ける。

①  民間工事の価格競争

  受注における最大の要素が価格となっており、熾烈な価格競争が行われている。建設需要が低迷・縮小を続けた場合、価格競争がより一層熾烈化し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

②  資材費の高騰

  鉄鋼、銅などの価格を含め、予想以上の急激な資材価格の高騰は、工事の採算性を低下させることもあり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

③  政府、自治体等官公庁の方針による建設投資抑制

  政府、自治体等の建設投資抑制方針により、官公庁からの発注工事が減少した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

④  電力会社の設備投資抑制

  当社グループは、大口得意先である関西電力株式会社から配電工事・電力工事等を受注して施工を行っている。そのために施工員、工事用車両、機械器具、事業所等を保有しており固定的に費用が生じている。今後、電力設備投資と施工体制のバランスが崩れた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

⑤  海外における経済情勢、法令・規則等の変更

  当社グループは、海外のインフラ設備を中心とする海外工事にも積極的に進出している。海外工事においては、当該国の経済情勢の変化や法令・規則等に変更があった場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

(2)得意先の倒産等による不良債権の発生

  当社グループは、得意先と契約を締結して、契約条項に基づいて工事を施工し、入金を受けている。与信管理を強化しているが、得意先に倒産等があった場合、不良債権が発生することが予想され、不良債権の額によっては、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

(3)大規模自然災害による影響

  大規模自然災害により、当社グループの設備(社屋、車両、工事機材等)が被害を受けたり、あるいは国内経済が混乱した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

  当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。

 

  ①財政状態及び経営成績の状況

当期の我が国経済は、企業収益や雇用環境の改善などを背景に、設備投資の増加や個人消費に持ち直しの動きが見られ、緩やかな回復基調が続いた。

建設業界においては、公共投資、民間設備投資ともに堅調に推移したが、労務費や資材価格の上昇など、経営環境に厳しさが残った。

このような景況下、当社グループは2017年度から2020年度までの4年間の新中期経営計画をスタートさせ、強い事業基盤の確立、更なる生産性向上、労働環境の改善と従業員の満足度向上を図るべく、事業活動を展開している。

 

ア)経営成績

  当社グループの完成工事高は、前連結会計年度に比べ281億8百万円増加し、5,007億円(前期比5.9%増)となった。営業利益は、前連結会計年度に比べ25億5千5百万円増加し、386億1千8百万円(前期比7.1%増)となった。経常利益は、前連結会計年度に比べ23億3千6百万円増加し、403億8千3百万円(前期比6.1%増)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ31億2百万円増加し、294億7千8百万円(前期比11.8%増)となった。完成工事高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益とも前期実績を上回った。

 

イ)財政状態

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末と比べ220億6千7百万円増加し、3,698億8千8百万円(前年度末比6.3%増)となった。増加の主な要因は、前連結会計年度末に比べ受取手形・完成工事未収入金等や有価証券が増加したことによる。

固定資産は、前連結会計年度末と比べ142億3千万円増加し、2,364億4千7百万円(前年度末比6.4%増)となった。有形固定資産は、18億4千1百万円減少し、988億3千4百万円となった。主に減価償却による減少である。投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ158億1千万円増加し、1,355億7千1百万円となった。投資有価証券の時価の上昇による増加が主な要因である。

これらの結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ362億9千8百万円増加し、6,063億3千5百万円(前年度末比6.4%増)となった。

 

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末と比べ4億5千6百万円増加し、1,364億6千8百万円(前年度末比0.3%増)となった。増加の主な要因は、未成工事受入金等が減少したものの、支払手形・工事未払金等が増加したことなどによる。

固定負債は、前連結会計年度末と比べ18億4千2百万円増加し、366億3千9百万円(前年度末比5.3%増)となった。

これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ22億9千9百万円増加し、1,731億7百万円(前年度末比1.3%増)となった。

 

(純資産)

株主資本は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末と比べ236億1千2百万円増加し、3,958億5千8百万円となった。その他の包括利益累計額は、投資有価証券の時価上昇によるその他有価証券評価差額金の増加、退職給付に係る調整累計額の増加等により、前連結会計年度末と比べ104億4千万円増加し、362億9百万円となった。

これらの結果、純資産合計は、前連結会計年度末に比べ339億9千8百万円増加し、4,332億2千7百万円(前年度末比8.5%増)となった。なお、自己資本比率は、前連結会計年度末より1.5ポイント上昇し、71.3%となった。

 

 

  ②キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払、売上債権の増加等があったものの、税金等調整前当期純利益の計上等により、191億3千2百万円のプラスとなった。

投資活動によるキャッシュ・フローは固定資産や投資有価証券の取得等により、108億6千7百万円のマイナスとなった。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により、59億3千9百万円のマイナスとなった。

以上の結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より21億4千5百万円増加し、1,414億7千8百万円となった。

 

  ③生産、受注及び販売の実績

  当社グループが営んでいる事業の大部分を占める設備工事業(建設事業)では生産実績を定義することが困難であり、設備工事業(建設事業)においては請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐわない。

  なお、当社グループにおける受注及び販売の実績の大部分を提出会社が占めているため、提出会社個別の状況を参考のため記載すると、次のとおりである。

 

  設備工事業(建設事業)における受注工事高及び完成工事高の状況

 

a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

期別

工事種別

前期繰越

工事高

(百万円)

当期受注

工事高

(百万円)

(百万円)

当期完成

工事高

(百万円)

 

次期繰越

工事高

(百万円)

 

第103期

(自  2016年4月1日

至  2017年3月31日)

配電工事

7,103

55,278

62,382

55,251

7,130

一般電気工事

232,740

283,132

515,873

260,457

255,416

情報通信工事

10,781

39,252

50,034

40,447

9,587

環境関連工事

24,076

31,474

55,551

31,861

23,689

電力その他工事

19,271

27,636

46,907

22,684

24,222

293,974

436,775

730,749

410,703

320,046

第104期

(自  2017年4月1日

至  2018年3月31日)

配電工事

7,130

57,897

65,028

57,844

7,183

一般電気工事

255,416

295,465

550,881

284,023

266,857

情報通信工事

9,587

41,242

50,829

42,381

8,448

環境関連工事

23,689

30,285

53,974

31,764

22,210

電力その他工事

24,222

23,849

48,072

23,627

24,444

320,046

448,740

768,786

439,641

329,145

(注)1  前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。

2  次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。

 

 

 

b.受注工事高の受注方法別比率

  工事の受注方法は、特命と競争並びに関西電力株式会社とのネットワーク工事請負契約によるものに大別される。

期別

特命

競争

請負契約

(百万円)

(%)

(百万円)

(%)

(百万円)

(%)

(百万円)

(%)

第103期

(自  2016年4月1日

至  2017年3月31日)

143,602

32.9

240,899

55.1

52,273

12.0

436,775

100.0

第104期

(自  2017年4月1日

至  2018年3月31日)

151,524

33.8

241,851

53.9

55,364

12.3

448,740

100.0

 

c.完成工事高

期別

得意先

完成工事高

(百万円)

(%)

第103期

(自  2016年4月1日

至  2017年3月31日)

関西電力株式会社

60,471

14.7

官公庁

14,643

3.6

一般民間会社

335,588

81.7

410,703

100.0

第104期

(自  2017年4月1日

至  2018年3月31日)

関西電力株式会社

64,476

14.7

官公庁

12,792

2.9

一般民間会社

362,372

82.4

439,641

100.0

(注)  第103期及び第104期の完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先は、関西電力株式会社である。

 

     〇第103期完成工事のうち5億円以上の主なもの

注文者

工事名

工事場所

大成建設㈱

六本木三丁目東地区第一種市街地再開発事業  施設建築物新築電気設備工事

東京都

東京都

武蔵野の森総合スポーツ施設(仮称)(26)新築電気設備工事

東京都

関西電力㈱

美浜線改良工事ならびにこれに伴う除却工事(第2工区)

福井県

㈱熊谷組

関西国際空港第2地区ターミナル(T3)新設電気・機械設備工事

大阪府

西松建設㈱

常翔学園梅田キャンパス(仮称)計画に伴う電気・機械・内装設備工事

大阪府

 

〇第104期完成工事のうち5億円以上の主なもの

注文者

工事名

工事場所

鹿島建設㈱

(仮称)新日比谷プロジェクト新築電気設備工事

東京都

法務省大臣官房

国際法務総合センター(仮称)A工区新営(電気設備)工事

東京都

関西電力㈱

堺八ケーブル取替に伴う石津公園付近管路改修工事(管路2工区)

大阪府

(地独)大阪産業技術研究所

第7実験棟(電波暗室)新築工事

大阪府

前田建設工業㈱・東洋建設㈱共同企業体

レッドウッド南港ディストリビューションセンター2新築に伴う電気・機械設備工事

大阪府

 

 

d.手持工事高(2018年3月31日現在)

得意先

手持工事高

(百万円)

(%)

関西電力株式会社

12,374

3.8

官公庁

24,220

7.3

一般民間会社

292,550

88.9

329,145

100.0

 

〇手持工事のうち5億円以上の主なもの

注文者

工事名

工事場所

完成予定年月

清水建設㈱

有明体操競技場新築電気設備工事

東京都

2019年10月

西松建設㈱

羽田空港跡地第2ゾーン計画(新築電気設備工事)

東京都

2020年3月

関西電力㈱

野江京橋線ケーブル取替に伴う管路新設工事

大阪府

2019年2月

阪神高速道路㈱

大和川線照明設備工事

大阪府

2020年3月

㈱大林組・㈱竹中工務店・南海辰村建設㈱共同企業体

(仮称)新南海会館建設に伴う電気設備工事

大阪府

2018年9月

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

 

  ①重要な会計方針及び見積り

  当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されている。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等 (1)連結財務諸表  注記事項  連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりである。

  連結財務諸表の作成においては、資産・負債等や収益・費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りや前提が必要となるが、当社グループは、過去の実績、又は各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施している。ただし、見積りには不確実性が存在するため、実際の結果は見積りと異なる場合がある。

 

  ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

  当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「(1)経営成績等の状況の概要  ①財政状態及び経営成績の状況  ア)経営成績」に記載のとおりであり、完成工事高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに前期実績を上回った。国内建設市場の好況感が持続していることに加え、現場を中心とした原価低減努力、更なる生産性向上、業務効率化を推進した結果、堅調に推移したと認識している。

 

  当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、「第2  事業の状況  1  経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、今後一段と厳しさを増すものと考えられる。また「第2  事業の状況  2  事業等のリスク」に記載している各要因が、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があると認識している。

 

当社グループの資本政策の基本方針は、営業利益拡大により強固な財務体質を維持しつつ、資本の有効利用を踏まえ、成長部門への投資を機動的に実行していく等、積極的な事業展開を図り、更なる株主価値の維持・向上を目指すことである。また、資金調達については、円滑な事業活動のために必要な水準の流動性の確保と財務の健全性及び安定性を維持し、事業展開に伴う資金需要に対して機動的に対応することとしている。

 

重要な資本的支出の予定として、経営の合理化、施工の機械化などに伴い、事務所の改修、機械設備などの更新を計画している。

資本の財源について、当社グループは、主に自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローにより、必要資金を調達している。当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローは191億3千2百万円のプラスとなった。

資金の流動性について、当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末より21億4千5百万円増加し、1,414億7千8百万円となった。この現金及び現金同等物は主に円建ての普通預金、定期預金及び有価証券(譲渡性預金)であり、当社グループの事業活動に必要な流動性を十分に満たしていると認識している。

また、当連結会計年度末の株主資本は、3,958億5千8百万円となり、前連結会計年度末と比較し、236億1千2百万円増加した。自己資本比率については、前連結会計年度より1.5ポイント上昇し71.3%となった。

以上のような資本及び資金の状況から判断すると、当社グループの財務の健全性は十分確保されており、現時点においては当社グループの円滑な事業活動を行う上で、大きな支障はないと認識している。

 

  経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2  事業の状況  1  経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、中期経営計画の2020年度数値目標である連結売上高5,300億円、連結営業利益390億円に対して、概ね順調に推移していると認識している。

 

  セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、当社の報告セグメントは設備工事業(建設事業)のみであり、当社グループにおける受注及び販売の実績の大部分を提出会社が占めているため、参考として、提出会社個別の事業の状況について記載する。

 

(個別の完成工事高)

完成工事高は4,396億4千1百万円で前期より289億3千8百万円増加(前期比7.0%増)となった。

得意先別では、関西電力が644億7千6百万円で前期より40億4百万円の増加(前期比6.6%増)、関西電力グループが180億9千9百万円で前期より8億1千4百万円の減少(前期比4.3%減)となり、一般得意先は3,570億6千6百万円で前期より257億4千7百万円の増加(前期比7.8%増)となった。

工事種別では、配電工事は578億4千4百万円で前期より25億9千2百万円の増加(前期比4.7%増)となった。増加の主な要因は、関西電力工事が増加したことによる。一般電気工事は2,840億2千3百万円で前期より235億6千6百万円の増加(前期比9.0%増)となった。増加の主な要因は、事務所ビル、商業・娯楽施設、物流施設等が増加したことによる。情報通信工事は423億8千1百万円で前期より19億3千3百万円の増加(前期比4.8%増)となった。増加した主な要因は、FTTH工事等が減少したものの移動体通信(携帯電話関連)等が増加したことによる。環境関連工事は317億6千4百万円で前期より9千7百万円の減少(前期比0.3%減)となった。減少の主な要因は、物流施設等が増加したものの、保健・医療施設や教育・文化施設等が減少したことによる。電力その他工事は236億2千7百万円で前期より9億4千2百万円の増加(前期比4.2%増)となった。増加した主な要因は、架空送電工事や地中送電工事等が増加したことによる。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

  特記事項なし。

 

5【研究開発活動】

  当社グループにおいては、社会並びに顧客の複雑化、多様化するニーズに対応するとともに、安全、高品質、効率的施工の実現のために、工法・工具の改善から新技術の研究まで幅広い技術・技能の研究開発活動を行っている。

  当連結会計年度における研究開発費は5億4千8百万円であった。また、当社は京都研究所をはじめ、技術企画室、技術本部、環境設備本部、情報通信本部及び電力本部に研究開発の部署を置き、研究開発活動に取り組んでいる。特に、電力関係については関西電力株式会社の支援・協力のもと研究開発活動に取り組んでいる。

  当連結会計年度における当社グループの研究開発活動の主な結果は、次のとおりである。

 

(設備工事業)

 (1)「自走式難着雪リング取り外し装置」の開発

  降雪地帯の送電線に雪害防止のために30cm間隔で取り付けられている難着雪リング(プラスチック製)を取り外す「自走式難着雪リング取り外し装置」を開発した。経年による送電線の張替工事を行う際、劣化した難着雪リングが地上に脱落する恐れがあるため、事前に送電線に宙乗りして人力で1個ずつ取り外す作業を必要としていたことから、作業者の身体的疲労の軽減、危機要因の削減、作業効率の向上を目的に、送電線を自走して難着雪リングを取り外すことができる装置を開発した。

(特  長)

  ・小型コンパクト

  ・設置作業が容易

  ・リモコンで遠隔操作が可能

  ・マイコン搭載で走行を制御

   (取り外しできなかった場合、後方のセンサーで停止→後退→再取り外しを制御)

  ・吊り金車を同時延線し作業時間を短縮

(仕  様)

  ・総 重 量:33kg

  ・寸  法:[W]550㎜×[H]633㎜×[D]400㎜

  ・走行速度:7m/分

  ・連続使用時間:約80分(距離約500m)

  ・牽 引 力:約100 N(約10kgf)

  ・登坂能力:約40度

  ・適用電線:38㎟~100㎟

 

 (2)「FACIAS-3D」の開発

  工場の生産設備監視制御システム「FACIAS-3D」を開発した。

①  複数台の監視パソコンの管理

  複数の既存生産設備監視制御パソコンより必要な情報を収集し、統合することにより1か所で生産工程の進捗や設備の異常が把握できるなど、オペレーター業務の省力化のツールとして活用できる。また、これまで導入してきたFACIASの統合に加え、異なるメーカーの監視制御システムが存在する場合にも統合化が可能である。

②  監視画面の3D対応

  生産設備を立体的(3D)に表現することにより、複雑な設備の詳細などが直感的に把握できるようになり、若手オペレーターの設備への理解がしやすく、異常時の早期対応やメンテナンス時の機器の場所の確認などにも活用できる。