第2【事業の状況】

(注)1  記載金額には消費税等は含まれていない。

2  百万円未満の端数を切捨てて表示している。

 

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

 

今後については、雇用・所得環境の改善が続くなかで、景気は緩やかな回復基調が続くことが期待されるが、通商問題の動向が世界経済に与える影響や、海外経済の不確実性、金融資本市場の変動などに留意する必要がある。

建設業界では、首都圏を中心とした再開発事業やインフラ整備などが進展するなかで、引き続き施工体制の確保が重要な課題となっている。

こうした状況のなかで、当社グループは、2017年3月に存在意義・使命を企業理念「私たちは 優れた設備とサービスを創造し 社会のインフラを支え 明るく豊かな未来の実現に貢献します」として明文化し、この理念に基づき、10年先を見据えた経営の長期的な方向性を示し、企業価値を向上させ、総合設備のリーディングカンパニーとなるための成長戦略を策定している。お客様からの信用を倍増し、お客様と共に進化することで、「営業利益率8%」、「配当性向30%」を目標に掲げ、その達成に向けて次の事業戦略を遂行していく。

・総合設備業としての3本柱(一般電気・環境関連・情報通信)の強化・連携

・電力インフラへの貢献

・海外における長期的事業展開

・改修工事拡大

また、この成長戦略の実現に向けて、中期経営計画のスローガンである「KINDEN CHALLENGE 2020  深化、変革、そして飛躍」及び3つの基本方針

・景気動向に左右されない強い事業基盤の確立

・知恵の活用と全員参加による更なる生産性向上

・労働環境の改善と従業員満足度の向上

のもと、東京オリンピック・パラリンピック、電力会社の発送電分離等、当社にとって大きな節目となる2020年度に向けて活動を展開した結果、数値目標の一つである連結営業利益390億円を2年前倒しで達成するに至った。引き続き、取り巻く環境の変化に留意しつつ中期経営計画のアップデートを検討し、景気動向に左右されない強靭な事業基盤の確立に邁進していく。

 

(会社の支配に関する基本方針)

当社は、企業価値の向上を図っていくことが最重要課題であると考えている。また、当社取締役会の同意を得ることなく行われる当社株式の大量買付け行為については、その受入れの当否は最終的には株主の皆様のご判断に委ねるべきものであると認識しているが、明らかに株主共同の利益を害するような会社買収に対しては対抗していく所存である。

 

2【事業等のリスク】

  現在、当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには次のようなものがある。

  なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。

(1)経済状況

  当社グループの営業収入のうち、重要な部分を占める電気設備工事の需要は、当社グループが受注している地域及び各国の経済状況の影響を受ける。

①  民間工事の価格競争

  受注における最大の要素が価格となっており、熾烈な価格競争が行われている。建設需要が低迷・縮小を続けた場合、価格競争がより一層熾烈化し、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

②  資材費の高騰

  鉄鋼、銅などの価格を含め、予想以上の急激な資材価格の高騰は、工事の採算性を低下させることもあり、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

③  政府、自治体等官公庁の方針による建設投資抑制

  政府、自治体等の建設投資抑制方針により、官公庁からの発注工事が減少した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

④  電力会社の設備投資抑制

  当社グループは、大口得意先である関西電力株式会社から配電工事・電力工事等を受注して施工を行っている。そのために施工員、工事用車両、機械器具、事業所等を保有しており固定的に費用が生じている。今後、電力設備投資と施工体制のバランスが崩れた場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

⑤  海外における経済情勢、法令・規則等の変更

  当社グループは、海外のインフラ設備を中心とする海外工事にも積極的に進出している。海外工事においては、当該国の経済情勢の変化や法令・規則等に変更があった場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

(2)得意先の倒産等による不良債権の発生

  当社グループは、得意先と契約を締結して、契約条項に基づいて工事を施工し、入金を受けている。与信管理を強化しているが、得意先に倒産等があった場合、不良債権が発生することが予想され、不良債権の額によっては、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

(3)大規模自然災害による影響

  大規模自然災害により、当社グループの設備(社屋、車両、工事機材等)が被害を受けたり、あるいは国内経済が混乱した場合、当社グループの業績及び財務状況に悪影響を及ぼす可能性が生じることになる。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1)経営成績等の状況の概要

  当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。

 

  ①財政状態及び経営成績の状況

当期の我が国経済は、雇用情勢の改善などを背景に個人消費に持ち直しの動きが見られ、設備投資も増加基調にあるなど、緩やかな景気回復が続いた。

建設業界においては、民間設備投資を中心に堅調に推移し、東京オリンピック・パラリンピック関連事業や再開発事業といった大型工事が本格化する一方、技能労働者の不足や資材価格の上昇により、経営環境に厳しさが残った。

このような景況下、当社グループは2017年度から2020年度までの4年間の中期経営計画を策定し、強い事業基盤の確立、更なる生産性向上、労働環境の改善と従業員の満足度向上を図るべく、事業活動を展開している。

 

ア)経営成績

  当社グループの完成工事高は、前連結会計年度に比べ205億8千2百万円増加し、5,212億8千3百万円(前期比4.1%増)となった。営業利益は、前連結会計年度に比べ17億3千6百万円増加し、403億5千4百万円(前期比4.5%増)となった。経常利益は、前連結会計年度に比べ21億7百万円増加し、424億9千1百万円(前期比5.2%増)となった。親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ6億3千4百万円減少し、288億4千4百万円(前期比2.2%減)となった。完成工事高、営業利益、経常利益は前期実績を上回ったが、親会社株主に帰属する当期純利益は下回った。

 

イ)財政状態

(資産)

流動資産は、前連結会計年度末と比べ312億4千5百万円増加し、3,954億9千6百万円(前年度末比8.6%増)となった。増加の主な要因は、前連結会計年度末に比べ受取手形・完成工事未収入金等が増加したことによる。

固定資産は、前連結会計年度末と比べ18億9千3百万円増加し、2,385億6千8百万円(前年度末比0.8%増)となった。有形固定資産は、12億5千2百万円減少し、975億8千2百万円となった。新規取得及び除売却に特に大きなものはなく、減価償却費が有形固定資産の取得額を上回ったことが主な要因である。投資その他の資産は、前連結会計年度末に比べ28億3千5百万円増加し、1,386億3千4百万円となった。投資有価証券の増加が主な要因である。

これらの結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ331億3千8百万円増加し、6,340億6千4百万円(前年度末比5.5%増)となった。

 

(負債)

流動負債は、前連結会計年度末と比べ176億5千8百万円増加し、1,541億2千7百万円(前年度末比12.9%増)となった。増加の主な要因は、支払手形・工事未払金等が増加したことによる。

固定負債は、前連結会計年度末と比べ15億5千8百万円減少し、296億7千1百万円(前年度末比5.0%減)となった。投資有価証券の時価の下落による繰延税金負債の減少が主な要因である。

これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ161億円増加し、1,837億9千8百万円(前年度末比9.6%増)となった。

 

(純資産)

株主資本は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加等により、前連結会計年度末と比べ217億8千8百万円増加し、4,176億4千6百万円となった。

その他の包括利益累計額は、投資有価証券の時価の下落等により、前連結会計年度末と比べ47億4千3百万円減少し、314億6千5百万円となった。また、非支配株主持分は11億5千3百万円となった。

これらの結果、純資産は、前連結会計年度末に比べ170億3千8百万円増加し、4,502億6千5百万円(前年度末比3.9%増)となった。なお、自己資本比率は、前連結会計年度末より1.1ポイント下落し、70.8%となった。

 

 

  ②キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、法人税等の支払、売上債権の増加等があったものの、税金等調整前当期純利益の計上等により、239億3千1百万円のプラスとなった。

投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産や投資有価証券の取得等により、116億8百万円のマイナスとなった。

財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払等により、71億5千8百万円のマイナスとなった。

以上の結果、現金及び現金同等物は、前連結会計年度末より57億1千2百万円増加し、1,471億9千1百万円となった。

 

  ③生産、受注及び販売の実績

  当社グループが営んでいる事業の大部分を占める設備工事業(建設事業)では生産実績を定義することが困難であり、設備工事業(建設事業)においては請負形態をとっているため販売実績という定義は実態にそぐわない。

  なお、当社グループにおける受注及び販売の実績の大部分を提出会社が占めているため、提出会社個別の状況を参考のため記載すると、次のとおりである。

 

  設備工事業(建設事業)における受注工事高及び完成工事高の状況

 

a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

期別

工事種別

前期繰越

工事高

(百万円)

当期受注

工事高

(百万円)

(百万円)

当期完成

工事高

(百万円)

 

次期繰越

工事高

(百万円)

 

第104期

(自  2017年4月1日

至  2018年3月31日)

配電工事

7,130

57,897

65,028

57,844

7,183

一般電気工事

255,416

295,465

550,881

284,023

266,857

情報通信工事

9,587

41,242

50,829

42,381

8,448

環境関連工事

23,689

30,285

53,974

31,764

22,210

電力その他工事

24,222

23,849

48,072

23,627

24,444

320,046

448,740

768,786

439,641

329,145

第105期

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

配電工事

7,183

61,394

68,577

59,355

9,222

一般電気工事

266,857

325,909

592,767

301,741

291,025

情報通信工事

8,448

47,679

56,128

42,529

13,599

環境関連工事

22,210

33,445

55,655

30,036

25,619

電力その他工事

24,444

35,980

60,425

23,099

37,325

329,145

504,409

833,555

456,762

376,792

(注)1  前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。

2  次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。

 

 

 

b.受注工事高の受注方法別比率

  工事の受注方法は、特命と競争並びに関西電力株式会社との配電関係工事請負契約によるものに大別される。

期別

特命

競争

請負契約

(百万円)

(%)

(百万円)

(%)

(百万円)

(%)

(百万円)

(%)

第104期

(自  2017年4月1日

至  2018年3月31日)

151,524

33.8

241,851

53.9

55,364

12.3

448,740

100.0

第105期

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

188,872

37.4

257,264

51.0

58,272

11.6

504,409

100.0

 

c.完成工事高

期別

得意先

完成工事高

(百万円)

(%)

第104期

(自  2017年4月1日

至  2018年3月31日)

関西電力株式会社

64,476

14.7

官公庁

12,792

2.9

一般民間会社

362,372

82.4

439,641

100.0

第105期

(自  2018年4月1日

至  2019年3月31日)

関西電力株式会社

65,247

14.3

官公庁

16,962

3.7

一般民間会社

374,551

82.0

456,762

100.0

(注)  第104期及び第105期の完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先は、関西電力株式会社である。

 

〇第104期完成工事のうち5億円以上の主なもの

注文者

工事名

工事場所

鹿島建設㈱

(仮称)新日比谷プロジェクト新築電気設備工事

東京都

法務省大臣官房

国際法務総合センター(仮称)A工区新営(電気設備)工事

東京都

関西電力㈱

堺八ケーブル取替に伴う石津公園付近管路改修工事(管路2工区)

大阪府

(地独)大阪産業技術研究所

第7実験棟(電波暗室)新築工事

大阪府

前田建設工業㈱・東洋建設㈱共同企業体

レッドウッド南港ディストリビューションセンター2新築に伴う電気・機械設備工事

大阪府

 

〇第105期完成工事のうち5億円以上の主なもの

注文者

工事名

工事場所

環境省皇居外苑管理事務所

平成29年度皇居外苑照明設備等整備工事(正門前広場等)

東京都

東急建設㈱・㈱大林組共同企業体

渋谷駅南街区プロジェクト新築電気設備工事(ホテル・高層オフィスエリア)

東京都

関西電力㈱

野江京橋線ケーブル取替に伴う管路新設工事

大阪府

㈱大林組・㈱竹中工務店・南海辰村建設㈱共同企業体

(仮称)新南海会館建設に伴う電気設備工事

大阪府

㈱竹中工務店

国立循環器病研究センター移転建替に伴う電気設備工事

大阪府

 

d.手持工事高(2019年3月31日現在)

得意先

手持工事高

(百万円)

(%)

関西電力株式会社

16,209

4.3

官公庁

21,015

5.6

一般民間会社

339,567

90.1

376,792

100.0

 

〇手持工事のうち5億円以上の主なもの

注文者

工事名

工事場所

完成予定年月

清水建設㈱

有明体操競技場新築電気設備工事

東京都

2019年10月

西松建設㈱

東京国際空港第2ゾーン計画(新築電気設備工事)

東京都

2020年3月

阪神高速道路㈱

大和川線照明設備工事

大阪府

2020年3月

㈱大林組

大阪国際空港ターミナルビル改修に伴う電気設備工事

大阪府

2020年8月

関西電力㈱

新神戸線増強工事ならびに除却工事(1工区)

兵庫県

2020年11月

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。

 

  ①重要な会計方針及び見積り

  当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されている。この連結財務諸表を作成するに当たり重要となる会計方針については、「第5  経理の状況  1  連結財務諸表等 (1)連結財務諸表  注記事項  連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりである。

  連結財務諸表の作成においては、資産・負債等や収益・費用の適正な計上を行うため、会計上の見積りや前提が必要となるが、当社グループは、過去の実績、又は各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき見積りを実施している。ただし、見積りには不確実性が存在するため、実際の結果は見積りと異なる場合がある。

 

  ②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

  当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、「(1)経営成績等の状況の概要  ①財政状態及び経営成績の状況  ア)経営成績」に記載のとおりであり、完成工事高、営業利益、経常利益は前期実績を上回った。親会社株主に帰属する当期純利益については、法人税等が前期実績より増加したため、前期実績を下回った。国内建設市場の好況感が持続する中、再開発工事や工場等の工事が順調に進捗したことに加え、現場を中心とした原価低減努力、更なる生産性向上、業務効率化を推進した結果、堅調に推移したと認識している。

 

  当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因としては、「第2  事業の状況  1  経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、今後一段と厳しさを増すものと考えられる。また「第2  事業の状況  2  事業等のリスク」に記載している各要因が、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があると認識している。

 

当社グループの資本政策の基本方針は、営業利益拡大により強固な財務体質を維持しつつ、資本の有効利用を踏まえ、成長部門への投資を機動的に実行していく等、積極的な事業展開を図り、更なる株主価値の維持・向上を目指すことである。また、資金調達については、円滑な事業活動のために必要な水準の流動性の確保と財務の健全性及び安定性を維持し、事業展開に伴う資金需要に対して機動的に対応することとしている。

 

重要な資本的支出の予定として、経営の合理化、施工の機械化などに伴い、事業所の改修、機械設備などの更新を計画している。

資本の財源について、当社グループは、主に自己資金及び営業活動によるキャッシュ・フローにより、必要資金を調達している。当連結会計年度においては、営業活動によるキャッシュ・フローは239億3千1百万円のプラスとなった。

資金の流動性について、当連結会計年度末の現金及び現金同等物残高は、前連結会計年度末より57億1千2百万円増加し、1,471億9千1百万円となった。この現金及び現金同等物は主に円建ての普通預金、定期預金及び有価証券(譲渡性預金)であり、当社グループの事業活動に必要な流動性を十分に満たしていると認識している。

また、当連結会計年度末の株主資本は、4,176億4千6百万円となり、前連結会計年度末と比較し、217億8千8百万円増加した。自己資本比率については、前連結会計年度より1.1ポイント下落し70.8%となった。

以上のような資本及び資金の状況から判断すると、当社グループの財務の健全性は十分確保されており、現時点においては当社グループの円滑な事業活動を行う上で、大きな支障はないと認識している。

 

  経営方針・経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等については、「第2  事業の状況  1  経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであり、中期経営計画の2020年度数値目標の一つである連結営業利益390億円に対して順調に推移し、2年前倒しで達成するに至った。

 

  セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容については、当社の報告セグメントは設備工事業(建設事業)のみであり、当社グループにおける受注及び販売の実績の大部分を提出会社が占めているため、参考として、提出会社個別の事業の状況について記載する。

 

(個別の完成工事高)

完成工事高は、前期より171億2千万円増加し4,567億6千2百万円(前期比3.9%増)となった。

得意先別は、関西電力が前期より7億7千1百万円増加し652億4千7百万円(前期比1.2%増)、関西電力グループが前期より17億円減少し163億9千9百万円(前期比9.4%減)となり、一般得意先は前期より180億4千9百万円増加し3,751億1千5百万円(前期比5.1%増)となった。

工事種別は、配電工事が前期より15億1千万円増加し593億5千5百万円(前期比2.6%増)、一般電気工事が前期より177億1千7百万円増加し3,017億4千1百万円(前期比6.2%増)、情報通信工事が前期より1億4千8百万円増加し425億2千9百万円(前期比0.4%増)、環境関連工事が前期より17億2千8百万円減少し300億3千6百万円(前期比5.4%減)、電力その他工事が前期より5億2千7百万円減少し230億9千9百万円(前期比2.2%減)となった。配電工事の増加の主な要因は、関西電力の工事量が増加したこと、一般電気工事の増加の主な要因は、事務所ビル等が減少したものの、商業・娯楽施設、工場等が増加したこと、情報通信工事の増加の主な要因は、計装工事等が減少したものの、携帯電話関連、CATV設備等が増加したこと、環境関連工事の減少の主な要因は、工場等が増加したものの、事務所ビル、商業・娯楽施設等が減少したこと、電力その他工事の減少の主な要因は、架空送電工事等が減少したことによる。

 

 

4【経営上の重要な契約等】

  特記事項なし。

 

5【研究開発活動】

  当社グループにおいては、社会並びに顧客の複雑化、多様化するニーズに対応するとともに、安全、高品質、効率的施工の実現のために、工法・工具の改善から新技術の研究まで幅広い技術・技能の研究開発活動を行っている。

  当連結会計年度における研究開発費は498百万円であった。また、当社は京都研究所をはじめ、技術企画室、技術本部、環境設備本部、情報通信本部及び電力本部に研究開発の部署を置き、研究開発活動に取り組んでいる。特に、電力関係については関西電力株式会社の支援・協力のもと研究開発活動に取り組んでいる。

  当連結会計年度における当社グループの研究開発活動の主な結果は、次のとおりである。

 

(設備工事業)

 (1)「照度測定ロボット」の開発

  照明設備の照度測定作業は、従来、太陽光の影響を受けない夜間に、照度計の数値を読み上げる測定者とその数値を図面等に記録する記録者の2名1組で行っていた。当社は、労働環境改善のため、タブレット端末を用いて照度測定点等を容易に設定でき、自律走行により自動的に照度測定点に移動して計測及び記録を行う「照度測定ロボット」を開発した。外装デザインは、首都大学東京との共同研究により、近未来をイメージしたデザインとした。

  このロボットを活用することで、同作業に1名で対応できるようになり省力化が図れる。さらに、ロボットの自律走行中は一切の操作が不要なため、作業者は照度測定中に別の作業に従事することも可能で、照度測定に関わる実質的な作業時間を大幅に削減することができる。

 

(仕  様)

  ・外形寸法:[W]380mm×[D]605mm×[H]260mm (照度計及び照度計取付治具を除く)

  ・本体重量:約12kg

  ・走行速度:1.125km/時(0.31m/秒)

  ・搭載センサ:2次元測域センサ(測域範囲:30m)、バンパセンサ、落下防止センサ

  連続走行時間:約2時間(バッテリ2個装着時)

  充電時間:約3時間(バッテリ1個あたり)

  照度計取付高さ:700~1,100mm(机上面照度測定時)

           130mm(床面照度測定時)

 

 (2)「階段用VCT揚重運搬車」の開発

  VCT(高圧モールド形計器用変圧変流器)を需要家の高圧受電室やキュービクル内に設置及び交換する工事では、階段昇降時に3名程度の作業員がVCTを人力で運搬しており、作業員の身体的負担が大きくなっている。

  そこで当社は、労働環境改善のため、「階段用VCT揚重運搬車」を開発した。この運搬車の荷台は階段走行中でも水平を保つよう自動的に調整する機能を備えている。さらに、キャスター付アウトリガーを装備しているため、階段の踊り場等の狭い場所でも旋回させることができるなど、VCTの階段での運搬作業を機械化することにより、作業員の身体的負担を軽減するとともに、運搬作業を安全に進めることができる。

 

(仕  様)

  ・最大積載量:100kg

  ・本体重量:約79kg

  ・昇降可能最大角度:38度

  ・電    池:リチウム電池

  ・連続使用時間:約2時間

  ・階段走行速度:上昇時 26段/分

         下降時 32段/分