当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費の持ち直しに足踏みがみられたものの、政府による各種政策の効果により景気は緩やかな回復基調が続いた。
建設業界においては、大企業の設備投資に持ち直しの動きがみられたものの、資材価格の高止まりや労務費の上昇により、引き続き厳しい経営環境にあった。
当社グループは、安定した収益基盤を確立するため、中期経営計画(平成26年度から28年度)に掲げた、①一般工事の拡大による売上高・利益の最大化、②電力関連工事における生産性のさらなる向上、③聖域なき効率化の推進、④企業風土の変革への挑戦 の方針に基づき、電力関連工事においては業務の見直し等の効率化施策を推進し、一般工事においてはお客さまニーズに対応するための対面営業の展開により売上高の拡大に努めた。
また、業務の効率化やコスト削減により利益体質の強化に努めるとともに、企業の存続にはお客さまや社会からの信頼が不可欠であるため、コンプライアンスと安全意識の徹底に取り組んだ。
当連結会計年度の売上高は198,242百万円(前連結会計年度と比較して1.4%増加)、経常利益は8,209百万円(前連結会計年度と比較して16.0%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,442百万円(前連結会計年度と比較して27.3%増加)となった。
セグメントの業績は、次のとおりである。
(設備工事業)
設備工事業は、太陽光発電関連工事や携帯電話基地局関連工事が減少したものの、中部電力向けの配電線工事の増加に加え、一般得意先に対する屋内線工事の増加などにより、完成工事高193,769百万円(前連結会計年度と比較して1.6%増加)となった。また、利益面については、工事原価の低減に努力したことや作業能率向上等の効率化施策に取り組んだことなどにより、セグメント利益(営業利益)12,451百万円(前連結会計年度と比較して12.4%増加)となった。
(その他)
その他の事業収入が増加したことなどにより、売上高9,490百万円(前連結会計年度と比較して8.6%増加)、セグメント利益(営業利益)779百万円(前連結会計年度と比較して28.4%増加)となった。
(注) 「第2 事業の状況」に記載している金額には消費税等は含まれていない。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の期末残高は、営業活動によるキャッシュ・フローの増加236百万円、投資活動によるキャッシュ・フローの減少7,597百万円、財務活動によるキャッシュ・フローの減少2,487百万円などにより、前連結会計年度と比較して9,955百万円減少し、32,296百万円となった。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益7,690百万円、減価償却費4,442百万円、退職給付に係る負債の減少1,030百万円、売上債権の増加1,940百万円、仕入債務の減少4,805百万円、未成工事受入金の減少3,578百万円などにより、236百万円の資金増加(前連結会計年度と比較して16,607百万円減少)となった。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出1,921百万円、預け金の純増減額の減少2,000百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,760百万円、有形固定資産の取得による支出3,950百万円などにより、7,597百万円の資金減少(前連結会計年度は853百万円の資金減少)となった。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済による支出2,076百万円、セール・アンド・リースバックによる収入1,105百万円、配当金の支払額934百万円などにより、2,487百万円の資金減少(前連結会計年度は3,721百万円の資金減少)となった。
セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 平成26年 4月 1日 至 平成27年 3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 平成27年 4月 1日 至 平成28年 3月31日) (百万円) | ||
設備工事業 |
| 212,990 | 181,857 | (14.6%減) |
その他 | ― | ― | ||
合計 |
| 212,990 | 181,857 | (14.6%減) |
セグメントの名称 | 前連結会計年度 (自 平成26年 4月 1日 至 平成27年 3月31日) (百万円) | 当連結会計年度 (自 平成27年 4月 1日 至 平成28年 3月31日) (百万円) | ||
設備工事業 |
| 190,660 | 193,769 | (1.6%増) |
その他 |
| 4,913 | 4,473 | (9.0%減) |
合計 |
| 195,574 | 198,242 | (1.4%増) |
(注) 1 当社グループ(当社及び連結子会社)では設備工事業以外は受注生産を行っていない。
2 当社グループ(当社及び連結子会社)では生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。
3 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先の売上高及びその割合
期別 | 相手先 | 売上高(百万円) | 割合(%) |
前連結会計年度 | 中部電力㈱ | 79,773 | 40.8 |
当連結会計年度 | 中部電力㈱ | 82,760 | 41.7 |
4 上記の金額は、セグメント間の取引について相殺消去後の数値である。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
期別 | 区分 | 前期繰越 | 当期受注 | 計 | 当期完成 | 次期繰越 |
前事業年度
(自 平成26年 4月 1日 至 平成27年 3月31日) | 配電線工事 | 3,718 | 83,367 | 87,086 | 81,975 | 5,111 |
地中線工事 | 2,305 | 16,130 | 18,435 | 10,045 | 8,390 | |
通信工事 | 4,124 | 14,967 | 19,091 | 15,477 | 3,613 | |
屋内線工事 | 37,440 | 81,777 | 119,217 | 67,778 | 51,439 | |
空調管工事 | 4,432 | 12,288 | 16,721 | 10,962 | 5,759 | |
計 | 52,021 | 208,531 | 260,553 | 186,238 | 74,314 | |
当事業年度
(自 平成27年 4月 1日 至 平成28年 3月31日) | 配電線工事 | 5,111 | 77,123 | 82,234 | 80,127 | 2,107 |
地中線工事 | 8,390 | 9,172 | 17,562 | 11,256 | 6,306 | |
通信工事 | 3,613 | 13,287 | 16,901 | 13,584 | 3,317 | |
屋内線工事 | 51,439 | 63,727 | 115,166 | 72,750 | 42,416 | |
空調管工事 | 5,759 | 11,540 | 17,300 | 11,129 | 6,170 | |
計 | 74,314 | 174,851 | 249,166 | 188,848 | 60,317 |
(注) 1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。
工事受注方法は、特命、競争及び中部電力㈱との工事委託契約に大別される。
期別 | 区分 | 特命 | 競争 | 工事委託契約 | 計 |
前事業年度
(自 平成26年 4月 1日 至 平成27年 3月31日) | 配電線工事 | 15.7 | 0.2 | 84.1 | 100 |
地中線工事 | 33.4 | 66.6 | ― | 100 | |
通信工事 | 86.3 | 13.7 | ― | 100 | |
屋内線工事 | 33.1 | 66.9 | ― | 100 | |
空調管工事 | 22.1 | 77.9 | ― | 100 | |
当事業年度
(自 平成27年 4月 1日 至 平成28年 3月31日) | 配電線工事 | 7.1 | 0.1 | 92.8 | 100 |
地中線工事 | 58.9 | 41.1 | ― | 100 | |
通信工事 | 71.8 | 28.2 | ― | 100 | |
屋内線工事 | 30.3 | 69.7 | ― | 100 | |
空調管工事 | 28.3 | 71.7 | ― | 100 |
(注) 百分比は請負金額比である。
期別 | 区分 | 中部電力㈱ | 官公庁 | 一般民間会社 | 合計 |
前事業年度
(自 平成26年 4月 1日 至 平成27年 3月31日) | 配電線工事 | 70,174 | 175 | 11,625 | 81,975 |
地中線工事 | 4,454 | 3 | 5,586 | 10,045 | |
通信工事 | 997 | 479 | 14,000 | 15,477 | |
屋内線工事 | 1,577 | 3,449 | 62,751 | 67,778 | |
空調管工事 | 2,075 | 774 | 8,111 | 10,962 | |
計 | 79,279 | 4,883 | 102,076 | 186,238 | |
当事業年度
(自 平成27年 4月 1日 至 平成28年 3月31日) | 配電線工事 | 71,471 | 79 | 8,576 | 80,127 |
地中線工事 | 4,827 | 9 | 6,420 | 11,256 | |
通信工事 | 2,408 | 581 | 10,594 | 13,584 | |
屋内線工事 | 1,262 | 7,028 | 64,459 | 72,750 | |
空調管工事 | 2,347 | 362 | 8,419 | 11,129 | |
計 | 82,317 | 8,060 | 98,470 | 188,848 |
(注) 1 前事業年度の完成工事のうち主なもの
㈲新日邦 | 牧之原市地頭方太陽光施設設置工事 |
大成建設㈱ | キユーピー仙川工場跡地計画 |
㈱大林組 | 田原ソーラー・ウインド共同事業体事業のうち太陽光発電設置工事 |
西日本高速道路㈱ | 東九州自動車道 中津トンネル他10箇所照明設備工事 |
新光電気工業㈱ | 新光電気工業高丘工場 J棟新築二期電気設備工事 |
当事業年度の完成工事のうち主なもの
㈱大林組 | 藤田保健衛生大学病院 新病棟建設工事 |
中部電力㈱ | 牛島町変電所275/77kV変圧器設置の内空調衛生設備工事 |
岡谷市 | 岡谷市新病院建設事業 電気設備工事 |
㈱竹中工務店 | 日本郵便名工建設名駅一丁目ビル |
㈲新日邦 | 牧之原市地頭方太陽光設備増設工事 |
2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先の完成工事高、兼業事業売上高及びその割合
期別 | 相手先 | 完成工事高 | 兼業事業売上高 | 合計 | |||
(百万円) | (%) | (百万円) | (%) | (百万円) | (%) | ||
前事業年度 | 中部電力㈱ | 79,279 | 41.6 | 432 | 0.2 | 79,711 | 41.8 |
当事業年度 | 中部電力㈱ | 82,317 | 42.7 | 376 | 0.2 | 82,694 | 42.9 |
区分 | 中部電力㈱ | 官公庁 | 一般民間会社 | 合計 |
配電線工事 | 1,133 | 1 | 972 | 2,107 |
地中線工事 | 1,720 | 631 | 3,954 | 6,306 |
通信工事 | 146 | 107 | 3,063 | 3,317 |
屋内線工事 | 367 | 8,461 | 33,586 | 42,416 |
空調管工事 | 1,783 | 2 | 4,385 | 6,170 |
計 | 5,151 | 9,204 | 45,962 | 60,317 |
(注) 次期繰越工事のうち主なもの
ORソーラー・エイト㈱ | (仮称)M50ブラウンダイヤモンド太陽光発電所工事 | 平成28年 5月 |
㈱シーエナジー | 長門牧場メガソーラー発電所設置工事 | 平成30年 1月 |
豊橋市 | 豊橋市民病院放射線治療施設等整備に伴う受変電設備工事 | 平成29年 1月 |
㈱フジタ | ヤマト運輸株式会社(仮称)三河ゲートウェイ新築工事 | 平成28年 6月 |
ミャンマー電力公社 | ミャンマー ティラワ工業団地 | 平成29年 7月 |
兼業事業の売上実績及び仕入実績は次のとおりであり、当事業年度における販売先は同業者66.2%、その他33.8%となっている。
区分 | 売上実績(百万円) | 仕入実績(百万円) | ||
前事業年度 (自 平成26年 4月 1日 至 平成27年 3月31日) | 当事業年度 (自 平成27年 4月 1日 至 平成28年 3月31日) | 前事業年度 (自 平成26年 4月 1日 至 平成27年 3月31日) | 当事業年度 (自 平成27年 4月 1日 至 平成28年 3月31日) | |
電線類 | 1,576 | 997 | 1,490 | 928 |
その他工事用材料 | 2,778 | 2,902 | 2,374 | 2,494 |
その他 | 198 | 178 | 172 | 156 |
計 | 4,553 | 4,078 | 4,037 | 3,578 |
当社グループを取り巻く厳しい外部環境を踏まえ、中期経営方針(平成26年度から28年度)に掲げた経営の方向性を徹底し、いかなる状況下においても確かな収益を獲得できるよう、諸施策に対する取り組みを一層加速する。
当社は、スピード感ある事業拡大に向けて、製造業分野における高度なプラント配管技術を有する旭シンクロテック株式会社を平成28年2月29日付で子会社化した。同社の子会社化を足掛かりとして、「関東エリアにおける受注拡大」「製造業からの受注拡大」を加速させ、さらなる企業価値向上を図っていく。
<中期経営方針>
○基本方針
「現状からの脱却と明日への挑戦」
○重点方針
① 一般工事の拡大による売上高・利益の最大化
② 電力関連工事における生産性のさらなる向上
③ 聖域なき効率化の推進
④ 企業風土の変革への挑戦
当社は、中部電力グループの総合設備企業として、電気・情報通信・空調・電力供給設備の企画・設計・施工・メンテナンスからエネルギー有効利用提案までを手がけ、お客さまへ安心・安全・快適な環境を提供している。
当連結会計年度に発覚した建設業無許可業者への下請工事発注については、当社に対する信頼を著しく損ねるものであると重く受け止め、二度と同様の事象を発生させることのないよう、再発防止策に真摯に取り組んでいる。お客さまや社会からの信頼が事業運営の基盤であることを肝に銘じ、より一層コンプライアンス経営を徹底し、お客さまや株主・投資家の皆さまから選択・支持いただけるよう全力で取り組んでいく所存である。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがある。
当社グループは、これらのリスク発生の可能性を十分認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の的確な対応に努める所存である。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。
(1) 電力会社向け売上高について
当社は中部電力㈱の子会社であり、配電線工事を受注・施工しているが、同社の電気事業の情勢変化を受けて、想定を上回る、市場価格等の減少による同社との取引価格の減少及び電力設備投資の減少があった場合には、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
(2) 一般得意先向け売上高について
当社は民間の一般得意先工事の受注拡大施策を推進しているが、建設市場の縮小傾向と企業間の低価格競争により厳しい受注環境下にある。したがって、資材の廉価購入や施工効率の向上などのコストダウン施策に取り組んでいるが、景気の不透明感を背景とした民間設備投資の抑制により低価格競争が一層熾烈化する場合には、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
(3) 完成工事原価の変動リスク
原価管理を徹底することにより、利益確保に努めているが、労務費の上昇に加え、原材料の値上げなどの影響を受け、機器や電設資材等工事用材料費が高騰する可能性がある。今後、労務費及び材料費が大幅に変動した場合には、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
(4) 得意先の信用リスク
当社グループは、得意先の与信管理を行い工事受注し、工事契約に基づき施工し、工事代金を受領している。しかしながら、得意先が倒産し大型不良債権が発生した場合には、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
(5) 退職給付債務
退職年金資産の運用結果が前提条件と異なる場合、その数理計算上の差異は、発生年度以降の一定の期間で費用処理することとしている。退職年金資産の運用利回りの悪化や割引率の低下は、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
(6) コンプライアンス
当社グループでは、コンプライアンス宣言、行動規範を制定し、コンプライアンスの徹底などに努めている。
ただし、コンプライアンスに反する事象の発生により、当社グループの社会的信用が低下した場合には、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
(7) 情報の流出
当社グループでは、個人情報などの重要情報を適切に管理するため、法令などに則り、社内体制及び情報の取り扱いに関するルールを定めるとともに、情報システムのセキュリティ強化や従業員教育などに取り組んでいる。
ただし、情報が外部に流出し、当社グループの社会的信用が低下した場合には、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性がある。
当社は、平成27年12月22日開催の取締役会において、旭シンクロテック株式会社の発行済株式の全てを取得し、子会社化することを決議した。また、同日付で株式譲渡契約を締結した。当該譲渡契約に基づき平成28年2月29日に同社の株式を取得した。
詳細については、「第5 経理の状況 1(1)連結財務諸表 注記事項(企業結合等関係)」に記載のとおりである。
当社グループにおける研究開発活動は、提出会社においてのみ行っており、連結子会社においては研究開発活動を行っていない。
(設備工事業)
当社は、「独自技術の展開」という経営理念に基づき、研究開発の総括部署である技術開発室において、電気・空調等、総合的なエネルギー利用に関する研究開発に取り組んでいるほか、工事施工部門においても安全性の向上、施工技術の高度化、環境保全やコストダウンを目的とした研究開発を推進している。
当連結会計年度における研究開発費は、325百万円である。
(1) アルミ鋳造プロセスにおける省エネルギー手法に関する研究
これまでに、需要家においてアルミ鋳造プロセスのエネルギー消費量を計測し、エネルギーロスの発生要因の分析と対策方法を検討するとともに、アルミ鋳造プロセスの合理的な運用を可能とする工程・エネルギー管理ソフトを開発した。
当連結会計年度は、フィールド検証を行い、当ソフトによるエネルギーロスの防止効果を確認した。
(2) 樹脂射出成形機の省エネルギー手法に関する研究
これまでに、需要家において樹脂射出成形機のエネルギー消費量を計測し、エネルギーロスの発生要因の分析と対策方法を検討するとともに、樹脂射出成形機の合理的な運用を可能とする工程・エネルギー管理ソフトを開発した。
当連結会計年度は、フィールド検証を行い、当ソフトによるエネルギーロスの防止効果を確認した。
(1) 高圧電線用中間皮剥ぎ器の開発
現在、高圧線の中間皮剥ぎ作業は電動化されておらず、間接活線作業の場合には複数の操作棒を持ち替えて作業するため、作業時間が長い。そこで、作業効率向上を目的に、中間皮剥ぎ器の電動工具を開発した。当連結会計年度において、全社配備を完了した。
(2) 配電線カムラー脱着効率化手法の開発
これまでに、シメラーを用いて電線を施設する場合、シメラーの電線把持部(カムラー)の取り付け位置を変えながら(脱着しながら)張線していた。カムラーの脱着作業を省略化できる工法・工具を開発して作業検証した結果、約30%の短時間化効果が得られた。当連結会計年度において、全社配備を完了した。
研究開発活動は特段行っていない。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表の作成にあたって、見積りや仮定を用いることが必要になるが、これらは財政状態及び経営成績に影響を与える可能性がある。ただし、これらの見積りや仮定は、実際の結果と異なる場合がある。
当社グループの当連結会計年度の経営成績は、売上高198,242百万円(前連結会計年度と比較して2,668百万円増加)、営業利益8,117百万円(前連結会計年度と比較して1,145百万円増加)、経常利益8,209百万円(前連結会計年度と比較して1,131百万円増加)、親会社株主に帰属する当期純利益4,442百万円(前連結会計年度と比較して952百万円増加)となった。売上高については、太陽光発電関連工事や携帯電話基地局関連工事が減少したものの、中部電力向けの配電線工事の増加に加え、屋内線工事の増加などにより、増収となった。利益面については、工事原価の低減に努力したことや作業能率向上等の効率化施策に取り組んだことなどにより、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに増益となった。
この結果、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の37.29円に対して47.47円となった。
当社グループの財政状態については、総資産は前連結会計年度末と比較して6,353百万円増加し、198,015百万円となり、また、負債合計は前連結会計年度末と比較して10,405百万円増加し、115,260百万円となった。
この結果、純資産は前連結会計年度末の86,806百万円から82,754百万円へと減少し、自己資本比率は前連結会計年度末の45.3%から41.8%となった。
また、正味運転資金(流動資産から流動負債を控除した金額)は41,398百万円であり、流動比率は165.5%で財務の健全性は保たれていると判断している。
当社グループの設備投資、その他必要となる資金の源泉は、営業活動によるキャッシュ・フローである。
当社グループの資金状況については、営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益7,690百万円、減価償却費4,442百万円、退職給付に係る負債の減少1,030百万円、売上債権の増加1,940百万円、仕入債務の減少4,805百万円、未成工事受入金の減少3,578百万円などにより、236百万円の資金増加(前連結会計年度と比較して16,607百万円減少)となった。
投資活動によるキャッシュ・フローは、定期預金の預入による支出1,921百万円、預け金の純増減額の減少2,000百万円、連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出2,760百万円、有形固定資産の取得による支出3,950百万円などにより、7,597百万円の資金減少(前連結会計年度は853百万円の資金減少)となった。
財務活動によるキャッシュ・フローは、リース債務の返済による支出2,076百万円、セール・アンド・リースバックによる収入1,105百万円、配当金の支払額934百万円などにより、2,487百万円の資金減少(前連結会計年度は3,721百万円の資金減少)となった。
この結果、当連結会計年度末の現金及び現金同等物の期末残高は、32,296百万円となり、前連結会計年度と比較して9,955百万円減少した。
当社グループの当連結会計年度末における有利子負債(短期借入金並びに長期及び短期リース債務)は、前連結会計年度末と比較して1,087百万円増加した。
当社グループ経営陣は、「社会のニーズに応える快適環境の創造」「未来をみつめ独自性を誇りうる技術の展開」「考え挑戦するいきいき人間企業の実現」を経営理念の柱に掲げ、電力供給設備・電気設備・環境関連設備・情報通信設備などの設計・施工などを営む総合設備企業として持続的な成長を図り、事業活動を通じて社会貢献をしていくことが責務と考えている。
このような認識のもと、中期経営計画(平成26年度から28年度)に掲げた以下の方針に従い、引き続き諸施策に取り組む所存である。
<中期経営方針>
○基本方針
「現状からの脱却と明日への挑戦」
○重点方針
① 一般工事の拡大による売上高・利益の最大化
② 電力関連工事における生産性のさらなる向上
③ 聖域なき効率化の推進
④ 企業風土の変革への挑戦
(注) 文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものである。