第2【事業の状況】

 「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示しております。

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)経営方針

 社は建設事業を通じて、より暮らしやすい生活環境づくり、豊かな社会づくりに貢献することを目指しています。また、当社の事業領域は日本国内にとどまらず、中南米・東南アジアへと活躍のエリアを世界に広げています。

 企業を取り巻く環境は急速にグローバル化、多様化が進み、厳しい競争と淘汰による変革の時を迎えています。このため、当社では、長期的視野に立って、「社会資本の維持・更新」、「防災・減災」、「エネルギー・環境」、「医療」、「PPP・PFI」等の分野に注力して参ります。また、建設ICT(情報化施工)やAI(人工知能)を積極的に活用し、「省力化・労働生産性向上」に努めるとともに、女性をはじめとした多様な人材が活躍できる企業として、建設業を取り巻く環境の変化に対応して参ります。

(2)経営戦略等

 当社は現在、第75期(2020年3月期)、第76期(2021年3月期)、第77期(2022年3月期)の3か年を対象とした中期経営計画を策定中であります。

 中期経営計画

 この計画において当社のあるべき姿を3つのキーワードで説明しています。

  ファーストコールカンパニー

  リーディングカンパニー

  ゴーイングコンサーン

 「お客様が真っ先に思い描く会社」、「チャレンジ精神をもって中部地区を引っ張っていく会社」、「環境の変化に対応して柔軟に変化する永続企業」が、私たちの目指す将来像です。私たちは短期的な業績目標をマイルストーンとしつつも、中長期的に設定された「あるべき姿」に向かい、一歩ずつ着実に歩んでいく戦略をとっております。

(3)経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 当社では単に売上高の拡大等の企業規模に目標を置いていません。建設工事の品質・コスト・工期・安全・環境管理に重点を置いた高付加価値企業を目指しています。このため、目標の達成状況を判断するための指標は、総資本経常利益率、売上高経常利益率を重視しています。

(4)経営環境

 当連結会計年度における建設業界は、公共・民間工事とも受注環境は比較的堅調に推移いたしましたが、慢性的な技術者・技能労働者の不足や労務・資機材価格の高止まりが続いており、経営環境は予断を許さぬ状況が続いています。

 こうした状況の中、当社グループは顧客の更なる信頼と満足に応える企業を目指し、技術・品質・価格の総合的な競争力の向上に努め、受注と利益の確保に取り組んでまいります。

(5)事業上及び財務上の対処すべき課題

 建設業を取り巻く中期的な事業環境は、東京オリンピックやリニア新幹線開業などの大型プロジェクト実施後は悲観的な予測も出ております。このような不確実な中期的展望の下においても、経営方針に基づき経営戦略を実践するために、財務体質のより一層の充実と環境変化への対応力を含めたマネジメント能力の向上が課題です。

2【事業等のリスク】

 当社グループの事業に関するリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項は、以下のとおりであります。

 当社グループにおいては、これらのリスクの発生可能性を十分認識した上で、リスク発生の回避ならびに影響額の軽減に努めております。

 なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)建設市場の変化によるリスク

 主要な事業である建設事業において、公共工事の予算規模縮小により予想以上に公共投資の削減が行われた場合並びに国内景気の変化に伴う民間住宅建設工事の減少や設備投資計画が縮小した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)建設資材価格及び労務単価によるリスク

 鋼材や石油関連製品等の建設資材価格や労務費が高騰した際、これを請負価格に転嫁できなかった場合、受注時点での予想利益の確保が困難になり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)法的規制によるリスク

 建設業界は建設業法、建築基準法等による各種の法的な規制を受けており、これらの法律の改定、新設、適用基準の変更等により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)取引先の信用によるリスク

 発注者、協力業者、共同施工業者が信用不安等に陥った場合、工事代金の回収不能や遅延、工期の延長、追加原価の発生など、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)自然災害によるリスク

 建設工事の施工は、自然環境並びに地震や風水害等により工事の進捗に影響を受ける可能性があり、その程度によっては工事量の増加を招き、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)労働災害によるリスク

 建設工事を無事故で安全に行っていくことが建設事業の使命でありますが、万が一事故が発生した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)保有資産によるリスク

 当社グループは営業活動上の必要から、不動産、有価証券等の資産を保有しているため、時価の変動により業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)金融によるリスク

 金利水準に大幅な上昇が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)海外事業に関するリスク

 海外事業では、為替の変動リスク、各国の政治経済情勢等カントリーリスクが潜在しており、業績に影響を及ぼす可能性があります。

(10)工事目的物の欠陥に関するリスク

 当社グループでは、ISO活動などを通じ万全の品質管理に取り組んでおりますが、万が一欠陥が発生した場合、瑕疵担保責任及び製造物責任により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、2018年年央に自然災害の影響を受けましたが、企業収益や雇用環境の改善が続き、総じて底堅く推移しました。一方で、米中貿易摩擦問題や中国経済の減速、英国のEU離脱問題等により政治・経済動向に先行き不透明な状況が続いています。建設業界におきましては、公共・民間工事とも受注環境は概ね堅調に推移いたしましたが、人手不足や労務費、資材価格の上昇が懸念されるなど、引き続き動向に注視が必要な経営環境が続いています。

 こうした状況の中、当社グループは顧客の更なる信頼と満足に応える企業を目指し、技術・品質・価格の総合的な競争力の向上に努め、受注と利益の確保に取り組んでまいりました。

 その結果、当連結会計年度の業績は、受注高が 80,378百万円(前年同期比61.5%増)となり、売上高が55,715百万円(前年同期比16.8%増)となりました。利益につきましては、営業利益が 2,084百万円(前年同期比98.7%増)、経常利益が 2,094百万円(前年同期比143.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益が1,412百万円(前年同期比49.6%減)となりました。

 

 セグメントの業績は次の通りであります。

 なお、セグメント利益は連結損益計算書の売上総利益を基礎としております。

 

(建築事業)

 建築工事は集合住宅・医療福祉施設・工場等の生産施設等に注力し、売上高は38,893百万円、セグメント利益は3,225百万円となりました。

(土木事業)

 土木工事は橋脚耐震改修等の防災関連工事や復興関連工事に注力し、売上高は15,381百万円、セグメント利益は1,573百万円となりました。

(不動産事業)

 不動産事業における売上高は744百万円、セグメント利益は337百万円となりました。

(その他の事業)

 資機材の販売・賃貸等、その他の事業における売上高は694百万円、セグメント利益は168百万円となりまし

た。

 

財政状態の状況

(資産)

 資産につきましては、主に受取手形・完成工事未収入金等の増加等により、前連結会計年度に比べ、4,882百万円増加し、41,127百万円となりました。

(負債)

 負債につきましては、主に支払手形・工事未払金等及び電子記録債務の増加等により、前連結会計年度に比べ

3,806百万円増加し、28,401百万円となりました。

(純資産)

 純資産につきましては、親会社株主に帰属する当期純利益1,412百万円を計上したこと等により、前連結会計年

度に比べ、1,076百万円増加し、12,726百万円となりました。

 

キャッシュ・フローの状況

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 税金等調整前当期純利益の計上2,072百万円、売上債権の増加5,149百万円、仕入債務の増加3,362百万円等によ

り、営業活動によるキャッシュ・フローは、26百万円の増加となりました。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 有形固定資産の取得による支出91百万円、投資有価証券の取得による支出73百万円等により、投資活動による

キャッシュ・フローは、101百万円の減少となりました。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 短期借入れによる収入22,754百万円、短期借入金の返済による支出23,173百万円及び長期借入れによる収入

1,580百万円、長期借入金の返済による支出1,162百万円等により、財務活動によるキャッシュ・フローは89百万

円の増加となりました。

 

④受注及び売上の状況

a. 受注実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

金額(百万円)

金額(百万円)

建築セグメント

36,584

43,725

(19.5%増)

土木セグメント

13,182

36,653

(178.0%増)

不動産セグメント

 

その他のセグメント

 

合計

49,767

80,378

(61.5%増)

 

b. 売上実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

当連結会計年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

金額(百万円)

金額(百万円)

建築セグメント

31,584

38,893

(23.1%増)

土木セグメント

14,827

15,381

(3.7%増)

不動産セグメント

591

744

(25.7%増)

その他のセグメント

708

694

(1.89%減)

合計

47,712

55,715

(16.7%増)

(注)1 当社グループでは、建築セグメント及び土木セグメント以外は受注生産を行っておりません。

2 セグメント間の取引については相殺消去しております。

3 当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

4 当連結会計年度において受注実績に著しい変動がありました。

これは、土木セグメントにおいて、長期大型工事を受注したことによるものであります。なお、当該工事はその工事内容につき、発注者との間で守秘保持契約書を締結しております。

 

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。

 

c. 建設事業における受注工事高及び完成工事高の状況

ⅰ 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

期別

区分

前期繰越

工事高

(百万円)

当期受注

工事高

(百万円)

 

(百万円)

当期完成

工事高

(百万円)

次期繰越

工事高

(百万円)

前事業年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

建築工事

20,077

22,014

42,092

17,577

24,514

土木工事

11,111

8,356

19,468

9,927

9,540

31,189

30,371

61,560

27,505

34,055

当事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

建築工事

24,514

25,215

49,730

21,912

27,817

土木工事

9,540

30,474

40,015

9,487

30,527

34,055

55,690

89,745

31,400

58,345

(注)1 前期以前に受注した工事で、契約の変更等により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含みます。したがって、当期完成工事高にかかる増減額が含まれています。

2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)であります。

ⅱ 受注工事高の受注方法別比率

 工事受注方法は、特命と競争に大別されます。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

前事業年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

建築工事

12.3

87.7

100.0

土木工事

2.9

97.1

100.0

当事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

建築工事

14.9

85.1

100.0

土木工事

3.9

96.1

100.0

(注) 百分比は請負金額比であります。

ⅲ 完成工事高

期別

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

前事業年度

(自 2017年4月1日

至 2018年3月31日)

建築工事

1,371

16,206

17,577

土木工事

8,718

1,209

9,927

10,089

17,415

27,505

当事業年度

(自 2018年4月1日

至 2019年3月31日)

建築工事

3,682

18,230

21,912

土木工事

8,046

1,441

9,487

11,728

19,671

31,400

(注)1 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。

前事業年度 請負金額5億円以上の主なもの

医療法人聖俊会樋口病院

医療法人聖俊会樋口病院健診センター及び新病院新築工事

社会福祉法人寿宝会

社会福祉法人寿宝会特別養護老人ホーム楓の杜建設工事

春日井市

知多配水場築造工事(土木・建築)

東京都財務局

綾瀬川護岸耐震補強工事(その26)

愛知県建設部

大規模河川管理施設機能確保事業日光川水閘門改築工事

SUZURAN VIETNAM CO.LTD

(仮称)SUZURAN NEW FACTORY 工事

当事業年度 請負金額5億円以上の主なもの

宝交通株式会社

ヴィ・クオレレジデンス栄二丁目新築工事

小田切企画合同会社

(仮称)武蔵小杉小田切マンション新築工事

中日本高速道路株式会社

新名神高速道路 新四日市JCT~亀山西JCT間管理施設新築工事

愛知日野自動車株式会社

(仮称)愛知日野自動車豊橋営業所建設工事

土岐市

西部こども園建設工事(建築工事)

愛知県企業庁

知立線耐震化第3工区送水管布設工事(知立線)

2 前事業年度及び当事業年度ともに完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。

 

ⅳ 次期繰越工事高(2019年3月31日現在)

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

建築工事

8,370

19,446

27,817

土木工事

13,181

17,346

30,527

21,551

36,793

58,345

(注) 次期繰越工事のうち請負金額5億円以上の主なものは、次のとおりであります。

愛知県建設部

愛知県営東浦住宅PFI方式整備等事業

2023年3月完成予定

東洋製鉄株式会社

東洋製鉄株式会社(仮称)名古屋工場新築工事

2019年9月完成予定

名古屋高速道路公社

平成30年度高速5号万場線床版等修繕工事(黄金工区)

2021年5月完成予定

株式会社芋銀

フルーツファクトリー江南新築工事

2020年2月完成予定

御嵩町

平成30年度南海トラフ巨大地震亜炭鉱跡防災対策事業

第4期防災工事

2020年12月完成予定

 

(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

 経営者の視点による経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

①重要な会計方針の見積り

 当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。当社グループの連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度末における資産、負債の報告金額及び収益、費用の報告金額に影響を与える見積り、判断及び仮定を使用することが必要となります。当社グループの経営陣は連結財務諸表作成の基礎となる見積り、判断及び仮定を過去の経験や状況に応じ合理的と判断される入手可能な情報により継続的に検証し、意思決定を行っております。しかしながら、これらの見積り、判断及び仮定は不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

 なお、連結財務諸表の作成のための重要な会計基準等は「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項(連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)」に記載されているとおりであります。

 

②当連結会計年度の経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容

 当社グループの当連結会計年度の経営成績等は、以下のとおりであります。

経営成績の分析

(売上高)

 当連結会計年度における売上高は、前連結会計年度に比べ8,002百万円増加し55,715百万円(前年同期比16.8%増)となりました。これは主に、当社の増加および一部の連結子会社の増加によるものであります。各報告セグメントの外部顧客に対する売上高に占める割合は、建築セグメントが69.8%、土木セグメントが27.6%、不動産セグメントが1.3%、その他が1.2%となりました。

(売上総利益)

 当連結会計年度における売上総利益は、前連結会計年度に比べ891百万円増加し、5,281百万円(前年同期比20.3%増)となりました。また、売上総利益率は工事利益率が改善し、前連結会計年度に比べ0.3ポイント増加し、9.5%となりました。

(営業利益)

 当連結会計年度における販売費および一般管理費は、従業員給料手当は増加しましたが、前連結会計年度に計上されていた海外工事の工事代金が早期に回収されたことに伴う源泉税その他の費用が減少したことにより、前連結会計年度に比べ143百万円減少し3,197百万円(前年同期比4.3%減)となりました。

 以上の結果、当連結会計年度の営業利益は前連結会計年度に比べ1,035百万円増加し、2,084百万円(前年同期比98.7%増)となりました。

(経常利益)

 当連結会計年度における営業外収益は、前連結会計年度に比べ57百万円増加し、158百万円(前年同期比57.3%増)となりました。また営業外費用は、前連結会計年度に比べ139百万円減少し、148百万円(前年同期比48.5%減)となりました。これは主に、為替レートの変動により、前年度の為替差損の計上106百万円が当連結会計年度では為替差益の計上57百万円となったことによるものであります。

 以上の結果、経常利益は、前連結会計年度に比べ1,232百万円増加し2,094百万円(前年同期比143.0%増)となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

 当連結会計年度における特別利益は、前連結会計年度に比べ2,253百万円減少して19百万円(前年同期比99.2%減)となりました。これは主に、前連結会計年度に計上した九州建設株式会社を連結子会社化したことに伴う負ののれん発生益2,037百万円が減少したことによるものです。

 特別損失は前連結会計年度に比べ0百万円減少し、41百万円(前年同期比2.0%減)となりました。

 以上の結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度に比べ1,389百万円減少し1,412百万円(前年同期比49.6%減)となりました。

 

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては次の通りです。

 当社グループの運転資金需要のうち主なものは、未成工事支出金及び完成工事原価の支出のほか、販売費および一般管理費等の営業費用であります。また、投資を目的とした資金需要は、設備投資、投資有価証券の取得等によるものであります。

 当社グループは、事業運営上必要な資金の流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入及び社債の発行を基本としております。

 なお、当連結会計年度末における借入金及び社債を含む有利子負債の残高は7,187百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は9,033百万円となっております。

 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等につきましては次の通りです。

 当社では売上高の拡大等の企業規模に目標を置いていません。建設工事の品質・コスト・工期・安全・環境管理に重点を置いた高付加価値企業を目指しています。このため、目標の達成状況を判断するための指標は総資本経常利益率、売上高経常利益率を重視しています。

 

 

 

 

 

 

 

2017年3月期

2018年3月期

2019年3月期

 

総資本

29,791百万円

36,245百万円

41,127百万円

 

売上高

42,984百万円

47,712百万円

55,715百万円

 

経常利益

1,168百万円

861百万円

2,094百万円

 

総資本経常利益率

3.9%

2.4%

5.4%

 

売上高経常利益率

2.7%

1.8%

3.8%

 

 「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)を当連結会計年度の期首から適用しており、前連結会計年度(2018年3月期)の総資産の金額については、当該会計基準等を遡って適用した後の金額となっております。

 総資本経常利益率及び売上高経常利益率ともに、2017年3月期から2018年3月期にかけて減少していますが、これは主に、為替レートの変動に伴う営業外損益の悪化288百万円及び海外工事の工事代金早期回収に伴う経費増加分420百万円という一過性の原因が影響したものであります。2019年3月期は前述した一過性の原因が存在しないため、総資本経常利益率及び売上高経常利益率ともに向上いたしました。

 

4【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

 

5【研究開発活動】

 当社は、これまで社会インフラの維持修繕、防災・減災、環境配慮等の分野で技術開発に取り組んできており、これらの成果として多数の工事を受注し着実に実績を積み上げてまいりました。また、国土交通省が推進する「i-Con

struction(建設現場の生産革命)」の一環として「ICT(情報通信技術)」や「BIM/CIM(Building/Construction Information Modeling/Manegement)」の導入をはじめ、業務効率化・高度化に向けた取り組みを進めております。

 当社は、社会基盤整備の要請や顧客の要望に応えるべく、これからも保有技術に磨きをかけると共に、品質や安全性、現場生産性の向上に資する取り組みを積極的に行い、社業の発展に寄与していく所存であります。なお、当連結会計年度の研究開発費の総額は7百万円となっております。

 

(建築セグメントおよび土木セグメント)

(1)流動化処理(LSS)工法

 建設残土や建設泥土を高品質な埋戻し材料にリサイクルする技術です。これまで都市部の土木・建築工事において信頼性の高い埋戻し材料として実績を重ねてまいりました。また、地下空洞における充填状況を確認するためのセンサーやカメラの開発に成功しました。2018年度は国土交通省、愛知県長久手市、岐阜県御嵩町からの地下空洞充填工事のほか、関連工事も含め約16億5千万円を受注しました。

 今後は、リニア中央新幹線関連事業、名古屋駅周辺再開発事業、都市再開発事業、老朽化した建造物の建替え事業などにも注力し、受注拡大に向け努力してまいります。

(2)コンクリート構造物の補修・補強工法

 当社は、特殊ポリマーセメントモルタルであるマグネラインを利用した工法を中心としてコンクリート構造物の維持補修工事への取り組みを行っております。従来からの橋梁床版の補強工事、橋脚巻立て補強工事等に加え、排水機場・水門の耐震補強工事にも多数採用されております。NEXCOや名古屋高速道路公社をはじめ高速道路の大規模改修工事も本格化しており、今後も発注者に有効な提案を行い、受注機会の拡大に繋げてまいります。2018年度は関連工事も含め約24億9千万円を受注しました。

(3)耐摩耗工法(ノアモ工法)

 砂防堰堤や水路などのコンクリート構造物で問題となる摩耗による損傷を軽減し、ライフサイクルコストの縮減を図る工法です。独立行政法人水資源機構での施工後のモニタリング調査及び国土交通省天竜川砂防事務所での試験施工後の経過観測の結果、耐摩耗性材料としての有効性が確認できました。今後は発注者へ広くPR活動を行い、施工実績を増やしてまいります。

 

(不動産セグメントおよびその他のセグメント)

 研究開発活動は特段行っておりません。