(注) 「第2 事業の状況」における各事項の記載につきましては、消費税等抜きの金額で表示しております。
文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社は、「高い技術をもって、社業の発展を図り、健全な経営により社会的責任を果たす」を社是に掲げ、着実な経営計画により競争に打ち勝ち、誠実な施工で永い信用を築くことにより、皆様の信頼と期待にお応えし、皆様と共に発展して行くことを経営理念に据えております。
2019年度は中期経営計画(2017年度~2019年度)の最終年度にあたり、各事業部門において下記重点施策を掲げ、事業目標の達成を目指しております。
地盤改良工事における施工不良等に関しましては、当社に下命されました瑕疵修補に係る工事を、着実に、かつ一日も早く完遂させ、施工者としての責任を全うすることに全力を注ぐとともに、社員のコンプライアンス意識、および内部統制を継続的に改善し続けることで再発を防止してまいります。
高い「技術」と「品質」を基礎とする会社として、誠実に施工を重ねることで信頼を回復しながら、将来の成長に向けた基盤づくりに取り組んでおります。
また、風力発電は、再生可能エネルギーを確実な主力電源とすべく、布石としての取り組みを早期に進めるとする政府の第5次エネルギー基本計画において、大規模開発によって経済性を確保できるエネルギー源と位置付けられていることから、当社は、今後拡大が期待される国内の洋上風力発電所建設市場への本格的な参画を目指してまいります。
<各事業部門の重点施策>
(国内土木事業)
・修補工事の着実かつ一日も早い完遂
・海上土木の新規工事受注シェア№1の達成及び収益向上
・港湾施設の維持管理、防災・減災、更新工事の受注量拡大
・中長期大型プロジェクトへの対応強化
・人材育成・技術の継承・組織の活性化
(国内建築事業)
・高生産性工事の選択と集中
・良質顧客との関係を維持継続
・得意分野の技術力の深化による受注量の拡大
・人材・後継者の獲得と育成
(海外事業)
・特定大型プロジェクト受注へ向けての活動強化
・アジア・アフリカ及びODA事業における新規国への進出
・設計施工案件への取り組み
(管理部門)
・社員のコンプライアンス意識の更なる向上
・内部統制及びコーポレートガバナンスの更なる強化及び経営リスクの低減
・働き方改革及びモチベーションと心身の健康を重視した制度等の見直し・改善
・財務体質の健全性の維持・強化
中期経営計画の最終年度(2019年度)における事業目標(概要)
以上の施策を当社グループの役職員が共有、着実に実行し、経営課題の解決に取り組んでおります。またコーポレート・ガバナンスの徹底した実践により、公正かつ信頼性の高い企業としての信用を回復し、永続的な評価を得ることを目指してまいります。
なお、当社は会社の支配に関する基本方針を定めており、その内容等は次のとおりであります。
①基本方針の内容
当社は、公開会社として株式を上場し、株主、投資家の皆様による株式の自由な取引が認められている以上、当社株式に対する大規模買付提案又はこれに類似する行為があった場合において、これに応じて当社株式の売却を行うか否かの判断は、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるものであると考えております。
当社株式の売却を行うか否か、すなわち大規模買付提案等に応じるか否かの判断を株主の皆様に適切に行っていただくためには、大規模買付者側から買付の条件や買収した後の経営方針、事業計画等に関する十分な情報提供がなされる必要があると考えます。また、当社は、その大規模買付提案に対する当社取締役会の評価や意見、大規模買付提案に対する当社取締役会による代替案等も株主の皆様に提供しなければならないと考えます。株主の皆様には、それらを総合的に勘案したうえでご判断をいただく必要があると考えます。
当社の財務及び事業の方針を決定する者は、当社の経営理念を理解し、当社を支えるステークホルダーとの信頼関係を十分に構築することができ、当社の企業価値、株主共同の利益を中長期的に向上させることのできる意思と能力を備えている必要があると考えます。
したがって、大規模買付提案にあたって当社や当社の株主に対し、提案内容に関する情報や意見、評価、代替案作成に必要な時間を与えない大規模買付者、買付の目的及び買付後の経営方針等に鑑み、当社の企業価値・株主共同の利益を損なうことが明白である大規模買付提案を行う買付者、買付に応じることを株主に強要するような仕組みを有する提案等を行う大規模買付者は、当社の財務及び事業の方針を支配する者としては適切ではないと考えております。
このような大規模買付提案又は大規模買付行為等があった場合には、当社は、法令及び定款によって許容される限度において、企業価値や株主共同の利益を確保するために必要な措置を講じることを基本方針とします。
②基本方針の実現に資する取り組み
当社は、より多くの投資家の皆様に末永く継続して投資いただくため、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を向上させる取り組みとして、「高い技術をもって、社業の発展を図り、健全な経営により社会的責任を果たす」という経営理念を掲げ、その実現のための中期経営構想を実践しております。また、これらと並行して、コーポレート・ガバナンスの強化、充実に取り組んでおります。
③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止する取り組み
当社は、当社株式に対する大規模買付提案又はこれに類似する行為があった場合には、企業価値及び株主共同の利益の確保のため、適時適切な情報開示に努めるとともに、その時点において適切な対応をしてまいります。
④基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて
当社の中期経営構想は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させる取り組みとして、当社の経営理念を実現させるため実践しているものであり、まさに当社の基本方針に沿うものであります。
従いまして上記の取り組みは、当社の会社役員の地位の維持を目的としたものではありません。
当社グループの経営成績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。当社はこれらリスク発生の可能性を認識した上で、発生の予防及び発生した場合の対応に万全を期す方針であります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの売上高の主要部分を占める国内建設事業につきましては、わが国の公共事業投資並びに民間設備投資の動向によりまして、影響を受ける可能性があります。
建設資材価格などの高騰により工事採算が悪化した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、世界各国にて建設事業を行っておりますが、その施工場所における政情の変化、経済情況の変化、予期せぬ法令・規制の変更等により、影響を受ける可能性があります。
また海外事業に関する為替変動リスクにつきましては、外貨建工事代金収入に対応させて原価支払いを外貨建としたり、必要に応じ為替予約などを通じヘッジしておりますが、そのリスクをすべて排除することは不可能であり、為替変動により影響を受ける可能性があります。
工事の品質管理には万全を期しておりますが、瑕疵担保責任及び製造物責任による損害賠償が発生した場合は、影響を受ける可能性があります。
グループ内の子会社・関連会社が実施している事業に関しまして、経済環境の急激な変動があった場合には、影響を受ける可能性があります。
当社グループの保有する不動産・有価証券の時価の下落により、影響を受ける可能性があります。
繰延税金資産につきましては、今後の課税所得をもって全額回収可能と判断しておりますが、将来の課税所得見積額の変更等により、繰延税金資産について一部回収が困難であると判断した場合は、影響を受ける可能性があります。
建設工事は契約から完成引渡しまで長期にわたり、また一件当たりの請負金額が大きく、一般的に工事目的物の引渡し時に多額の工事代金が支払われるため、取引先の信用リスクが生じる可能性があります。
工事施工にあたっては事故防止に万全を期しておりますが、予期せぬ要因から事故や労働災害が発生する可能性があります。この場合、損害賠償や指名停止などによる受注機会の減少により業績に影響が及ぶ可能性があります。
当連結会計年度のわが国経済は、輸出・生産面に海外経済の減速の影響がみられるものの、政府による各種の経済政策の効果を背景に企業業績の改善に伴う雇用・所得環境の改善傾向が続くなど、緩やかな回復基調が継続しております。
国内建設市場におきましては、公共投資は防災・減災分野や社会資本の老朽化に対応する維持・更新等の分野を中心に堅調に推移し、民間投資は企業収益の高まりや税制改正の後押しを受け、底堅く推移してまいりました。
このような環境のもと、当社グループは基本方針に「信頼を回復するための『変化』」、「技術と品質を活かした基盤づくりからの『成長』」を掲げた「中期経営計画(2017~2019年度)」に基づく各施策を遂行し、経営目標を達成することにより、着実に経営基盤を強化していくこと、顧客と社会からの期待と信頼に応える持続的成長企業となることを目指してまいりました。
当連結会計年度の当社グループの連結業績につきましては、売上高は173,692百万円(前連結会計年度比7.9%増)、営業利益は3,980百万円(前連結会計年度比38.2%増)、経常利益は3,943百万円(前連結会計年度比45.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は3,072百万円(前連結会計年度比75.5%増)となりました。
また、当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して12,238百万円増加し、202,514百万円となりました。
負債は、前連結会計年度末と比較して11,140百万円増加し、133,669百万円となりました。
純資産は、前連結会計年度末と比較して1,098百万円増加し、68,845百万円となりました。
当社グループのセグメントの業績は、次のとおりであります。
海上土木分野を中心に、港湾・鉄道・発電所などのインフラ・社会資本の整備に継続的に取り組んでおります。当連結会計年度の売上高は93,980百万円(前連結会計年度比25.4%増)、セグメント利益(営業利益)は5,203百万円(前連結会計年度比134.1%増)となりました。
当社個別の受注につきましては、大型の官庁工事を複数受注した影響などにより、前期に比べ33,839百万円増加し、112,604百万円となりました。
特命案件・企画提案案件・設計施工案件の受注拡大に取り組んでおります。当連結会計年度の売上高は51,907百万円(前連結会計年度比2.1%減)、セグメント利益(営業利益)は2,042百万円(前連結会計年度比7.4%減)となりました。
当社個別の受注につきましては、既存顧客からの継続的な受注だけでなく、新規顧客の開拓にも取り組み、前期より3,699百万円増加し、52,316百万円となりました。
東南アジアを中心に中東・アフリカなどにおいて、海上土木工事や発電所等プラント工事に取り組んでおります。当連結会計年度の売上高は19,564百万円(前連結会計年度比15.7%減)、セグメント損失(営業損失)は1,056百万円(前連結会計年度は961百万円のセグメント利益)となりました。
当社個別の受注につきましては、大型工事を複数受注した影響などにより、前期に比べ31,626百万円増加し、50,528百万円となりました。
当連結会計年度の売上高は8,239百万円(前連結会計年度比16.4%減)、セグメント利益(営業利益)は1,079百万円(前連結会計年度比33.6%増)となりました。
当連結会計年度におきましては、営業活動によるキャッシュ・フローは売上債権の増加等により、2,347百万円の資金減少(前連結会計年度は9,928百万円の資金増加)となりました。投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得等により、1,496百万円の資金減少(前連結会計年度は714百万円の資金減少)となりました。財務活動によるキャッシュ・フローは借入金の返済等により、1,042百万円の資金減少(前連結会計年度は674百万円の資金減少)となりました。以上の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ4,852百万円減少し、31,799百万円となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当社グループが営んでいる事業の大部分を占める建設事業及び不動産事業では「生産」を定義することが困難であり、建設事業におきましては請負形態をとっているため「販売」という定義は実態にそぐいません。
また、当社グループとしての受注高、繰越高を正確に把握することも困難なため、記載可能な情報を「経営成績等の状況の概要」におきましてセグメントの業績に関連付けて記載しております。
なお、参考のため当社単独の事業の状況は次のとおりであります。
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更あるものにつきましては、当期受注高にその増減額を含めております。したがって当期売上高にもかかる増減額が含まれております。
2 次期繰越高の施工高は支出金により手持工事等の施工高を推定したものです。
3 当期施工高は、不動産等を除き(当期売上高+次期繰越施工高-前期繰越施工高)に一致します。
工事の受注方法は特命と競争に大別されます。
(注) 百分比は請負金額比であります。
(注) 1 完成工事のうち、主なものは、次のとおりであります。
第128期の主なもの
第129期の主なもの
2 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は、次のとおりであります。
第128期
第129期
手持工事のうち主なものは次のとおりであります。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表作成にあたっては、過去の実績や現在の状況に基づき合理的と考えられる見積りによっている部分があり、実際の結果がこれらの見積りと異なる場合があります。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末と比較して12,238百万円増加し、202,514百万円となりました。これは主に、現金預金、投資有価証券が減少した一方で、売上高・売上原価の増加に伴い、受取手形・完成工事未収入金等、立替金が増加したことによるものです。
負債は、前連結会計年度末と比較して11,140百万円増加し、133,669百万円となりました。これは主に売上原価の増加に伴い、電子記録債務、支払手形・工事未払金等が増加したことによるものです。
純資産は、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上で利益剰余金が増加したことにより、前連結会計年度末と比較して1,098百万円増加し、68,845百万円となりました。また、自己資本比率は、総資産が増加したことにより前連結会計年度末と比較して1.6ポイント減少し、33.7%となりました。
D/Eレシオ(有利子負債/株主資本)は、0.45(前連結会計年度:0.48)となりました。
当連結会計年度の売上高は、国内建築事業において手持工事が減少したこと及び海外事業において一部工事の着工が遅れたことなどにより、前連結会計年度よりそれぞれ売上が減少しましたが、国内土木事業において受注が前連結会計年度を大きく上回ったこと及び手持工事が順調に進捗したことにより、売上が増加し、全体では前連結会計年度に比べ12,647百万円(7.9%)の増収となりました。
営業利益は、売上高の増加に伴い売上総利益が増加したことにより、前連結会計年度に比べ1,100百万円(38.2%)の増益となりました。
経常利益は、営業利益の増加に伴い、前連結会計年度に比べ1,229百万円(45.3%)の増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、経常利益の増加及び投資有価証券売却益の増加などにより、前連結会計年度に比べて1,322百万円(75.5%)の増益となりました。
「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」を参照ください。
当社グループは、将来の事業活動に必要な資金を確保し、適切な流動性を維持することを財務の基本方針としております。資金需要の主なものは、工事原価、販売費及び一般管理費などの運転資金及び設備投資資金であります。
その資金の原資は、自己資金のほか、営業キャッシュ・フロー及び金融機関からの借入等による収入からであります。
また、運転資金の効率的な調達を行うため、複数の金融機関とコミットメントライン(特定融資枠)契約を締結しております。詳細は、「第5 経理の状況 連結財務諸表等 注記事項(連結貸借対照表関係)」に記載のとおりであります。
更に、当社グループ内の資金の効率性を高めるため、一部の子会社を含めたグループ間のキャッシュマネジメントシステムを特定の金融機関と構築しております。
特記事項はありません。
当社グループにおきましては、現在、i-Construction・環境・防災・リニューアル・海洋資源開発に関わる技術に重点をおいて研究開発を推進しております。当連結会計年度における研究開発費は
(国内土木事業・国内建築事業及び海外事業)
港湾工事では、工事を円滑かつ安全に施工するため、工事用船舶の運航状況や一般船舶の動静を把握することが重要となります。当社が2003年に開発した船舶運航監視システム「COS-NET」は、位置情報発信端末、AIS(自動船舶識別装置)、船舶レーダー等を利用し、工事船舶や一般航行船舶の動静情報を監視するシステムであり、これまで多くの工事に導入され、施工上必要不可欠なツールとなっています。
この度、更なる船舶航行時の安全性の向上を目的として、新たに開発した航行支援システム「ARナビ」は、拡張現実(Augmented Reality : AR)の技術を応用して、船舶航行(車両運行)時にカメラで撮影している映像上に航行経路や進行方向、危険区域、他船舶の動静等をリアルタイムで仮想的に表示し、視覚情報と音声情報で分かり易くナビゲーションすることが可能となりました。今後もICTを利用した技術の開発を進め、工事の安全性向上、更には生産性向上に貢献してまいります。
建設業界では、「ICTの全面的な活用」などの施策を建設現場に導入することにより、生産性向上を図り、魅力ある建設現場を目指す取組みである「i-Construction」が進められています。しかしながら、当社が保有する作業船においては、GNSS(全地球航法衛星システム)位置情報並びに各種センサー及び計測機器などの各種情報を利用して施工管理を行っていますが、これらの情報は作業船内の船橋操作室と機関監視室でしか確認できない状況にありました。
「施工管理システムの見える化」は、深層混合処理船「黄鶴」や「デコム7号」の施工上必要な情報(昇降速度、スラリー量など)を一元化して画像表示すると共に、施工状況や進捗、更には水中などの不可視部を3次元モデルによりリアルタイムに描画することができます。また、インターネットを介してこれらの情報を作業所や支店でもリアルタイムに確認でき、関係者間の情報共有が図れるようになりました。また、日々の施工記録や作業日報を3次元モデルに付与することで、施工後の改良杭データの可視化も可能としています。
今後は、ポンプ式浚渫船やケーソン据付の施工管理等にも同技術を応用し、更にBIM/CIM(Building/Construction Information Modeling,Management)への展開に取り組むことで、生産性向上に努めてまいります。
当社は、東京大学のレアアース泥開発推進コンソーシアムに2014年の設立当初から参画し、採泥・揚泥と残渣処理の部会に所属しております。また、内閣府が主導している第2期の戦略的イノベーション創造プログラムのうち「革新的深海資源調査技術」という開発課題にも取り組んでおります。
今後の海洋資源の開発・実用化に向けた取組みにおいては、マリコンとして培ってきた次のような技術を応用していきたいと考えております。
① 港湾等での浚渫技術、埋立造成技術、地盤改良技術、海底地盤評価技術
② 遠隔無人化施工のための水中施工機械による水中作業技術(オペレーション技術)
③ 浚渫土の処理や有効利用で蓄積した粘性土の処理技術・ハンドリング技術
このように、我が国の建設業界にとって未開拓の分野である海洋資源開発に果敢に取り組むことで、国益に資する資源の安定供給に貢献し、社会的責任を果たしたいと考えております。
従来、建築物における設計段階での省エネルギー効果の評価は、「建築物のエネルギー消費性能の向上に関する法律(建築物省エネ法)」において適合性判定・届出に使用されている「エネルギー消費性能計算プログラム」(公開:国土交通省)が広く使われてきました。しかしながら、ZEB(Net Zero Energy Building)を目指す設計を行う上でより高度な省エネルギー技術の導入を考えた際、評価できる省エネルギー技術の種類に制約がありました。そこで、高度かつ先進的な省エネルギー技術の設計段階での省エネルギー効果の評価が可能で、かつ、実務設計者が利用しやすいツールの必要性が今後高まることを想定して、「ZEB評価ツール」を青木あすなろ建設株式会社、五洋建設株式会社、株式会社錢高組、西松建設株式会社及び三井住友建設株式会社と共同で開発しました。
本ツールでは、「ダブルスキン」、「自然換気」、「地中熱利用」等の先進的技術に対応し、複数の設計案の評価をグラフで比較できるほか、 ZEBの達成度合いを評価できる「ZEBチャート」を自動描画することができます。
今後は、さらなる操作性の改善や評価できる省エネルギー技術数の充実を図るシステム開発を継続していく一方、顧客への提案に活用していくことで、ZEB化を積極的に推進してまいります。
(その他)