第2 【事業の状況】

 

「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示しています。

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

   文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

(1) 会社の経営の基本方針
 当社は、「堅実経営と誠実施工を信条に、社会から必要とされ続ける企業として、社業の発展を通じ広く社会に貢献する」ことを経営理念に掲げ、時代の趨勢、経営環境の変化に柔軟かつ迅速に対応して経営基盤の強化を図り、株主の期待に応え、ひいては社会に貢献することを基本方針としています。
 当社グループでは、すべての事業活動においてこれらを踏まえ、ステークホルダーに信頼・満足・安心を提供していくことを目指しています。
 

(2) 目標とする経営指標
 当社グループでは、平成28年度を初年度として策定しました中期経営計画において数値目標を掲げており、計画最終年度における主要数値目標については、次のとおりです。

 

     平成31年3月期目標

 

売上高

営業利益

経常利益

連結

2,200億円

98億円

108億円

個別

2,150億円

95億円

108億円

 

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略及び対処すべき課題
 わが国経済の先行きは、生産や輸出の改善など企業部門主導により、引き続き緩やかに回復することが期待されています。建設業界においては、資材価格など建設コストの上昇が懸念されるものの、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要などにより、建設投資が底堅く推移する見通しであることから、堅調な経営環境が続くものと思われます。
 このような中、当社グループにおいては、平成28年度を初年度とする中期経営計画に基づき、建設事業の生産力向上・ブランド力アップ及び収益基盤の多様化に取り組んでいるところであり、堅調な事業環境と相まって徐々にその成果が表れてきています。中期経営計画の最終年度を迎えるにあたり、同計画で掲げた業績目標の達成に総力をあげるとともに、強固な経営基盤の構築を目指した取り組みを進めていきます。
 具体的には、建設事業において、合理化・省力化に資する技術開発の推進、ICTの活用やCIM・BIMの導入加速による業務の効率化、顧客へのソリューション提案力及び設計力の強化、顧客ニーズに応える技術開発の推進、保有技術の洗練化などに引き続き取り組んでいきます。また、不動産事業において、良質な収益不動産の取得や保有不動産の有効活用による賃貸事業の拡大を図るとともに、事業領域の拡大に向け、戦略的に投資していきます。

 

2 【事業等のリスク】

投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事業等のリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

①建設投資の動向

公共投資の縮減や国内外の経済情勢の衰退による民間設備投資の縮小など、受注環境が著しく悪化した場合、受注競争が激化することが予想され業績に影響を及ぼす可能性があります。

②受注価格の動向

過当競争に起因して受注価格が著しく下落した場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

③資材価格等の変動

主要資材或いは労務コストが高騰した際、請負金額に反映することが困難な場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

④瑕疵担保責任

統合マネジメントシステムを導入し施工及び品質管理の徹底に努めていますが、設計、施工等のサイクルにおいて、万一、重大な瑕疵があった場合、業績、信用等の面に影響を及ぼす可能性があります。

⑤労働災害等

安全最優先の徹底に努めていますが、万一、人身や施工物などに関わる重大な事故が発生した場合、業績、信用等の面に影響を及ぼす可能性があります。

⑥取引先の信用リスク

取引先に関しては、慎重かつ徹底的に信用調査を行いリスク回避に努めていますが、万一、取引先が信用不安に陥った場合、資金回収や施工の面に影響を及ぼす可能性があります。

⑦保有資産の価格、収益性の変動リスク

不動産、有価証券等の保有資産の時価が著しく低下した場合等に、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧PFI事業等のリスク

事業期間が長期にわたる場合、将来における事業環境等の変化により、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑨海外事業に伴うリスク

海外において建設事業を展開するうえで、当該進出国における政治・経済情勢、為替や法制度等に著しい変化が生じた場合、業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑩法的規制等

コンプライアンスの徹底及びその体制の整備に努めていますが、万一、法令違反等が発生した場合、業績、信用等の面に影響を及ぼす可能性があります。

⑪自然災害等

大規模な自然災害等が発生した場合、従業員や保有資産に対する損害のほか、事業環境の悪化ないしはその懸念から業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりです。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度のわが国経済は、一部に弱さが見られたものの、海外経済の成長に伴う輸出の持ち直しや、企業収益の改善を背景とした内需の下支えなどにより、緩やかな回復基調で推移しました。そのような中、建設業界においては、公共投資の底堅さや企業における設備投資の復調を受け、安定した経営環境が続きました。

当社グループにおきましては、売上高は、前年同期に比べ10.3%増加した223,927百万円、土木事業及び建築事業の売上総利益率が改善したこと等により、売上総利益は同21.1%増加した32,765百万円、営業利益は同35.8%増加した15,853百万円、経常利益は同28.4%増加した17,275百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同11.4%増加した15,163百万円となり、当連結会計年度は売上高、各利益とも前年同期を上回ることができました。

(売上高)

完成工事高が前年同期に比べ10.3%増加したことに加え、不動産事業等売上高が同9.1%増加したことにより、売上高合計は同10.3%増加した223,927百万円となりました。

(売上総利益)

売上高が増加したことに加え、売上総利益率が改善したこと等により、売上総利益は前年同期に比べ21.1%増加した32,765百万円となりました。

(営業損益)

販売費及び一般管理費がベースアップ等による人件費の増加や大阪国際女子マラソン協賛に伴う広告宣伝費の増加などにより1,527百万円増加したものの、売上総利益が増加したことにより、営業利益は前年同期に比べ35.8%増加した15,853百万円となりました。

(営業外損益)

貸倒引当金戻入額が348百万円減少したこと等により、営業外収支の黒字は前年同期に比べ355百万円減少した1,421百万円となりました。

(経常損益)

営業利益の増加等により、経常利益は前年同期に比べ28.4%増加した17,275百万円となりました。

(特別損益)

投資有価証券売却益が144百万円増加したことに加え、固定資産除却損が263百万円減少したこと等により、特別損益は前年同期の169百万円の赤字から319百万円の黒字に転じました。

(法人税等)

法人税、住民税及び事業税が申告所得の増加に加え繰越欠損金がなくなったことにより1,807百万円増加、法人税等調整額が繰延税金資産を再計上した前年同期からの反動により952百万円増加し、法人税等は前年同期に比べ2,759百万円増加した2,431百万円となりました。

(親会社株主に帰属する当期純損益)

以上により、親会社株主に帰属する当期純利益は前年同期に比べ11.4%増加した15,163百万円となりました。

 

 

なお、当連結会計年度の経営成績については、平成28年度を初年度として策定しました中期経営計画の計画最終年度(平成31年3月期)における主要数値目標(1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 (2) 目標とする経営指標参照)と比較すると、次のとおりです。

 

連結

個別

 

数値目標
(平成31年3月期)

平成30年3月期

数値目標
(平成31年3月期)

平成30年3月期

売上高

2,200億円

2,239億円

(+1.8%)

2,150億円

2,185億円

(+1.7%)

営業利益

98億円

158億円

(+61.8%)

95億円

150億円

(+58.2%)

経常利益

108億円

172億円

(+60.0%)

108億円

166億円

(+54.4%)

 

 

現在、中期経営計画に基づき、建設事業の生産力向上・ブランド力アップ及び収益基盤の多様化に取り組んでいるところであり、堅調な事業環境と相まって徐々にその成果が表れてきています。

引き続き建設投資は底堅く推移する見通しですが、一方で今後の建設コスト上昇などの懸念材料もあり、中期経営計画の最終年度を迎えるにあたり、同計画で掲げた業績目標の達成に総力をあげるとともに、強固な経営基盤の構築を目指した取り組みを進めていきます。

 

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりです。

 (土木事業)

手持工事の消化が順調に進み、売上高は同5.9%増加した81,229百万円となり、営業利益は売上総利益率が改善したこと等により、同34.6%増加した5,972百万円となりました。

 (建築事業)

複数の大型工事が寄与し、売上高は同13.2%増加した131,906百万円となり、営業利益は売上総利益率が改善したこと等により、同55.1%増加した6,441百万円となりました。

 (不動産事業)

不動産の賃貸に関する売上高が増加したこと等により、売上高は前年同期に比べ4.5%増加した4,660百万円となり、営業利益は同7.9%増加した2,857百万円となりました。

 (その他)

連結子会社である奥村機械製作㈱の売上高が増加したこと等により、売上高は前年同期に比べ13.0%増加した6,131百万円となり、営業利益は同31.9%増加した569百万円となりました。

 

 

生産、受注及び販売の実績は次のとおりです。

 ① 受注実績

セグメントの名称

前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
 至 平成29年3月31日)
(百万円)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

(百万円)

 土木事業

119,796

82,481  (31.1%減)

 建築事業

123,086

119,644   (2.8%減)

      計

242,882

202,126 (16.8%減)

 

 

 ② 売上実績

セグメントの名称

前連結会計年度
(自 平成28年4月1日
 至 平成29年3月31日)
(百万円)

当連結会計年度

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

(百万円)

 土木事業

76,727

81,229   (5.9%増)

 建築事業

116,475

131,906  (13.2%増)

 不動産事業

4,459

4,660   (4.5%増)

 その他

5,428

6,131  (13.0%増)

      計

203,090

223,927  (10.3%増)

 

(注) 1 当社グループにおいては、土木事業、建築事業以外での受注及び生産は僅少なため、受注実績については、土木事業、建築事業のみ記載しています。

2 当社グループが営んでいる事業の大部分を占める土木事業、建築事業では、生産実績を定義することが
困難なため、「生産の状況」は記載していません。

3 受注実績、売上実績については、セグメント間の取引を相殺消去して記載しています。

4 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。

 

 

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりです。

建設事業における受注工事高及び完成工事高の実績

 ① 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高

 

期別

区分

前期繰越
工事高
(百万円)

当期受注
工事高
(百万円)


(百万円)

当期完成
工事高
(百万円)

次期繰越
工事高
(百万円)

第80期

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

土木工事

121,111

119,796

240,907

76,727

164,180

建築工事

131,052

123,086

254,138

116,475

137,663

252,163

242,882

495,045

193,202

301,843

第81期

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

土木工事

164,180

82,481

246,661

81,229

165,432

建築工事

137,663

119,644

257,307

131,906

125,401

301,843

202,126

503,969

213,135

290,833

 

(注) 1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高に
その増減額を含みます。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれます。

2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)です。

 

 ② 受注工事高の受注方法別比率

工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。

 

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

第80期

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

土木工事

12.4

87.6

100

建築工事

34.1

65.9

100

第81期

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

土木工事

33.6

66.4

100

建築工事

29.4

70.6

100

 

(注) 百分比は請負金額比です。

 

 

 ③ 完成工事高

 

期別

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

第80期

(自 平成28年4月1日

至 平成29年3月31日)

土木工事

60,230

16,497

76,727

建築工事

38,439

78,035

116,475

98,670

94,532

193,202

第81期

(自 平成29年4月1日

至 平成30年3月31日)

土木工事

61,337

19,892

81,229

建築工事

37,289

94,616

131,906

98,626

114,509

213,135

 

(注) 1 完成工事のうち主なものは、次のとおりです。

第80期

独立行政法人都市再生機構

大沢地区整地他工事

三田駅前Bブロック地区
市街地再開発組合

三田駅前Bブロック地区第一種市街地再開発事業に係る
施設建築物新築工事

国土交通省

紀北西道路安上岩出トンネル工事

防衛省

岩国飛行場高校新設建築その他工事

㈱ウインドシップ北九州

北九州市スタジアム整備等PFI事業

 

第81期

環境省

葛尾村除染等工事

あすなろ特定目的会社

千葉ニュータウン物流センター新築工事

東京二十三区清掃一部
事務組合

杉並清掃工場建替工事

地方独立行政法人
奈良県立病院機構

新奈良県総合医療センター新築工事

台北市政府捷運工程局

台北地下鉄松山線CG590B工区工事

 

2 第80期及び第81期ともに完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はありません。

 

 ④ 次期繰越工事高(平成30年3月31日現在)

 

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

土木工事

130,010

35,421

165,432

建築工事

19,933

105,467

125,401

149,944

140,888

290,833

 

(注) 次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりです。

独立行政法人鉄道建設・
運輸施設整備支援機構

北海道新幹線、羊蹄トンネル 比羅夫 他

平成36年8月完成予定

環境省

特定廃棄物埋立処分事業に係る詰替・搬出工事

平成35年3月完成予定

学校法人国際医療福祉大学・
㈱医療福祉運営機構

国際医療福祉大学赤坂校舎新築工事

平成32年2月完成予定

独立行政法人鉄道建設・
運輸施設整備支援機構

北陸新幹線、白山宮保高架橋

平成32年5月完成予定

枚方3ロジスティック
特定目的会社

GLP枚方Ⅲプロジェクト

平成30年9月完成予定

 

 

 

(2) 財政状態

当連結会計年度末の資産合計は316,544百万円、負債合計は148,820百万円、純資産合計は167,723百万円となりました。また、当社グループの自己資本比率は53.0%(前連結会計年度末は52.8%)となりました。

   (資産)

流動資産は、受取手形・完成工事未収入金等が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ15,508百万円増加した193,186百万円となりました。
 固定資産は、投資有価証券が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ11,561百万円増加した123,357百万円となりました。
 この結果、資産合計は、前連結会計年度末に比べ27,069百万円増加した316,544百万円となりました。

   (負債)

流動負債は、預り金が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ7,646百万円増加した129,856百万円となりました。
 固定負債は、繰延税金負債が増加したこと等により、前連結会計年度末に比べ4,658百万円増加した18,963百万円となりました。
 この結果、負債合計は、前連結会計年度末に比べ12,304百万円増加した148,820百万円となりました。

   (純資産)

純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益を計上したこと等により、前連結会計年度末に比べ14,764百万円増加した167,723百万円となりました。

 

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度のキャッシュ・フローについては、営業活動により8,435百万円増加しましたが、投資活動により3,851百万円、財務活動により6,052百万円それぞれ減少したことにより、現金及び現金同等物の期末残高は、前連結会計年度末に比べ1,472百万円減少した54,486百万円となりました。

  (営業活動によるキャッシュ・フロー)

税金等調整前当期純利益の計上、預り金の増加等により、8,435百万円の資金増加となりました。(前連結会計年度は、45,108百万円の資金増加)

   (投資活動によるキャッシュ・フロー)

有形及び無形固定資産の取得等により、3,851百万円の資金減少となりました。(前連結会計年度は、3,672百万円の資金減少)

   (財務活動によるキャッシュ・フロー)

配当金の支払い等により、6,052百万円の資金減少となりました。(前連結会計年度は、10,918百万円の資金減少)

 

キャッシュ・フロー指標のトレンドは以下のとおりです。

 

前連結会計年度
(平成29年3月31日)

当連結会計年度
(平成30年3月31日)

自己資本比率(%)

52.8

53.0

時価ベースの自己資本比率(%)

46.5

52.8

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

31.6

175.5

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

290.7

62.4

 

(注) キャッシュ・フロー指標のトレンドの計算式及び算出に利用した数字のベースについては次のとおりです。

自己資本比率

自己資本/総資産

時価ベースの
自己資本比率

株式時価総額/総資産

※株式時価総額=期末株価終値×(発行済株式数-自己株式数)

キャッシュ・フロー
対有利子負債比率

有利子負債/営業キャッシュ・フロー

インタレスト・
カバレッジ・レシオ

営業キャッシュ・フロー/利払い

 

有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち、利子を支払っている全ての負債を対
象としています。

営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フロー
を使用しています。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使
用しています。

 

   (資本の財源及び資金の流動性に係る情報)

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事の完成に要する外注費等の工事費や人件費等の販売費及び一般管理費等の営業費用によるものです。また、投資を目的とした資金需要は設備投資等によるものです。

これらの資金は、自己資金及び金融機関からの借入により調達しています。

なお、当社は運転資金の効率的な調達を行うため、総額80億円のコミットメントライン契約を締結しています。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

特記すべき事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当社グループは、土木本部、建築本部及び技術研究所を中心に基礎・応用・開発の各分野で広範な技術開発を促進するとともに、重要なテーマに対しては社内横断的なプロジェクトチームを編成し、効率的な研究開発を推進しています。
 また、多様化する社会及び顧客のニーズに的確に対応するため、学際、業際分野において共同研究の強化を行っています。
 当社グループの当連結会計年度における研究開発に要した費用の総額は1,080百万円です。
 セグメントごとの研究開発活動について示すと次のとおりです。

 

 (土木事業)

  土木事業では、生産性の向上に寄与する新技術の確立や当社保有技術の改良・高度化など顧客に対する提案力の向上に繋がる技術の開発に注力しています。また、社会インフラの維持更新に関わる技術や環境配慮技術の開発にも取り組んでいます。

(1) 鉄道施設の補修工事に自動研掃装置を適用

インフラ施設の補修・補強工事にともなうコンクリート表面の削り取り作業の効率化を目的に開発した乾式自動研掃装置を、鉄道施設の補修工事に初めて適用しました。
 本装置は従来人力で行ってきたコンクリート表面の汚れや脆弱部を削り取る作業を機械化するもので、作業時間に制約がある供用中の鉄道施設の補修工事においても、粉塵等の飛散抑止による作業環境の改善を図りつつ、効率的な施工が可能となりました。本装置以外にも、目的や部位別に数種類の自動研掃装置を保有しており、補修・補強工事の生産性向上に資する技術として、積極的に展開していきます。

 

(2) 画像解析による杭の施工管理システムの開発

高速画像解析技術を応用して基礎杭の鉛直精度をリアルタイムで把握できる施工管理システムを開発しました。
 本システムは、杭打機の掘削用ロッドを2方向からビデオカメラで撮影し、その画像データを「顔認証」などに用いられる技術を利用して高速で解析するもので、ロッドの傾斜角や掘削深度、さらには杭の曲がりを修正するための最適なロッド角度をリアルタイムに算出することができます。杭打機操縦者は、タブレットPCやウェアラブル端末(スマートグラス)を介してこれらの情報を把握し、施工に反映させることができるため、操縦者の習熟度に左右されない高品質な施工が可能となります。

 

 (建築事業)

建築事業では、機能、価格、工期などにおいて優位性を持つ商品(建築物)を創り出すための技術、都市・建物の安全性、快適性をより高めるための免震・制震技術や建築環境技術、さらに工事環境を改善するための技術等の開発に注力しています。また、持続可能な社会を構築していくためのストック活用技術や省エネ・省資源等環境負荷低減技術の開発にも取り組んでいます。

(1) 立体自動倉庫のラック地震対策技術を拡充

物流施設や工場などの立体自動倉庫において、ラック(荷棚)全体の荷物の落下を抑制する目的で開発した「ラック制震」技術の低廉化に加え、新たに個々の積荷を対象とした「パレット免震」技術を開発し、地震対策技術を拡充しました。
 「ラック制震」技術では、本技術の特長であるラック脚部の制震ユニットに滑り支承を採用することで、従来の転がり支承とほぼ同等の性能を維持しつつ、費用の削減を実現しました。「パレット免震」技術は、ラックに収容される個々のパレットとラックフレームとの間に免震装置を設置するものであり、新設だけでなく既設のラックにも適用でき、重要性の高い積荷を載せるパレットに限定するなど、要求性能に応じて使い分けることが可能です。

 

(2) 「タイル調査支援システム」を開発

外壁に用いられているタイルは、剥落すると歩行者等に危害を加えるおそれがあることから、定期的に全面にわたる打診等の調査が義務づけられています。従来のタイル打診調査では、現地で調査結果を手書きで記録しており、記録の整理作業を含めると多大な労力を要していましたので、調査の省力化を目的として、「タイル調査支援システム」を開発しました。
 本システムはウェアラブル端末と小型のセンサーで構成されており、センサーで検知した打診棒の位置やタイルの状態などの調査結果をその場で電子情報化でき、携帯性にも優れているため、調査の迅速化・省力化を可能にします。

 

 (不動産事業)

研究開発活動は特段行われていません。

 

 (その他)

研究開発活動は特段行われていません。