文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)経営方針
当社グループは、2018年4月に新たなグループ経営ビジョンを制定いたしました。今後ともエネルギーとシステムを支える企業として、「暮らしのより確かな基盤をつくる」という当社グループの存在目的のもと全力で事業に邁進してまいります。
(2)経営戦略等
当社グループは、経営環境の変化に適応し、持続的な成長を実現していくために、「2018年度中期経営計画」(2018年度~2020年度)を策定し、以下の経営目標達成に向けた諸施策を展開してまいります。
① 事業領域の確保・拡大
② 利益を継続的に生み出せる企業体質への変革
③ 人と技術の育成・強化
④ 社会的責任を果たす行動の実践
⑤ 福島復興への継続的貢献
なお、当中期経営計画期間の連結業績目標(3ヵ年平均)を次のとおり設定しております。
〇 受注高 730億円程度
〇 売上高 730億円程度
〇 営業利益 55億円程度
〇 経常利益 55億円程度
〇 親会社株主に帰属する当期純利益 40億円程度
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
今後の見通しにつきましては、堅調な企業業績を背景に、設備更新や省力化を中心に民間設備投資が増加傾向にある一方で、電力会社が発電所メンテナンスの効率化や更なるコストダウン要請等を実施することから、当社グループにとって厳しい受注環境が続くものと予想されます。
このような状況の中、当社は、グループの価値を将来にわたり拡大していくことを目指し、本年4月から新たな中期経営計画(2018年度から2020年度まで)をスタートさせ、「収益構造の多様化と組織力の最大化による持続的な成長・拡大」を最重点課題に取り組んでまいります。
また、当社グループは、経営環境の変化に迅速に対応できる体制を構築し、多様な技術の修得と研鑽を続け、施工・営業が一体となった営業活動を展開することで、既存領域を堅持するとともに更なる新規顧客の獲得と事業領域の拡大に注力してまいります。
事業領域の裾野を広げるため、全国で展開されている新電力事業者等による発電設備、コージェネレーションシステムや空調設備、太陽光に限らず地熱・小水力・バイオマス・風力等の再生可能エネルギー設備の工事にも積極的に営業展開してまいります。福島第一原子力発電所の廃止措置関連業務や福島復興への取組みにつきましても、当社グループの役割を果たしてまいります。
また、工事の生産性向上につながる情報通信技術(ICT、IoT)やロボット等の活用を積極的に推進するとともに、業務の効率化、スリム化等を実施し、より強靭な企業体質へ変革させてまいります。
今後とも当社グループは、「暮らしのより確かな基盤をつくる」という理念のもと、工事の安全・品質の確保を最優先に取り組み、全社を挙げて継続的な発展と企業価値の向上を実現してまいります。また、当社グループが社会から信頼され続けるために働き方改革、女性活躍推進策を展開するとともに、従業員一人ひとりが基本ルールの遵守と誠実な行動に努めてまいります。
当社グループの経営成績及び財政状態等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)受注環境
当社グループは、市場の変化に対応して営業体制の強化を図るとともに、お客さまや市場のニーズを的確に捉えた技術提案型営業活動を積極的に展開しております。しかしながら、当社グループに影響の大きい電力関連設備工事において、今後の電力エネルギー政策の動向、想定を上回る電力設備投資の減少、自然災害等の事象の発生などにより、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
(2)工事施工
当社グループは、設備工事業を主たる事業としており、「品質」「環境」「労働安全衛生」を統合したマネジメントシステムを基軸とした工事施工品質の向上とお客さまや市場のニーズを的確に把握するためのCS(お客さま満足)活動のレベルアップにより、事業基盤の一層の強化に努めております。しかしながら、設備工事において人的・物的事故や災害が発生した場合や工事施工中において自然災害等の事象が発生した場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
(3)工事原価の変動
当社グループは、工事用資機材の集中購買や競争入札の拡大等により、工事原価の徹底した管理に努めております。しかしながら、材料費や労務費の高騰などにより工事の施工段階において大幅な工事原価の変動が発生した場合、工事損失引当金の計上等、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
(4)株式及び債券等の保有
当社グループは、株式や債券等を保有しており、企業年金資産や退職給付信託資産においても株式や債券等を保有しております。これらは、株式市況や債券市況の動向等により時価が変動するため、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
(5)取引先の信用
当社グループは、企業情報の把握と分析・評価による与信管理の徹底に努めております。しかしながら、建設業においては、工事目的物の引渡し後に工事代金が支払われる条件で契約が締結される場合が多く、このため工事代金を受領する前に取引先が信用不安に陥った場合、当社グループの業績は影響を受ける可能性があります。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
① 財政状態及び経営成績の状況
当期におけるわが国経済は、海外輸出の増加や堅調な雇用・所得環境を背景として個人消費が底堅く推移したこと等により、緩やかな回復基調が続きました。
当社グループの経営環境は、このように国内経済が持ち直し、省エネ化・効率化等を中心とした民間設備投資が堅調に推移する一方で、電力自由化による地域を越えた競争の激化に伴う電力会社の徹底した合理化が進んでおり、厳しい状況が続いております。
このような状況の中、当社グループは、既存事業領域を堅持するとともに、保有する技術・技能を発揮できる分野へ事業領域を拡大すべく果敢に挑戦してまいりました。
具体的には、各火力・原子力・水力発電所の点検手入工事や修理工事、福島第一原子力発電所の廃止措置関連業務や福島復興関連業務、原子力発電所の安全対策関連工事、更に石油化学プラントの発電設備関連工事、コージェネレーション関連工事、大型の太陽光発電設備設置工事等において、受注・売上の確保・拡大と利益の創出に全社を挙げて取り組んでまいりました。
この結果、当連結会計年度の財政状態及び経営成績は次のとおりとなりました。
イ 財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて45億80百万円増加し、834億46百万円となりました。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べて20億77百万円増加し、248億5百万円となりました。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べて25億3百万円増加し、586億41百万円となりました。
ロ 経営成績
当連結会計年度の経営成績は、受注高702億55百万円(前期比6.2%増)、売上高687億9百万円(前期比6.6%減)、営業利益42億5百万円(前期比27.9%減)、経常利益43億56百万円(前期比26.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益29億4百万円(前期比28.4%減)となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
設備工事業は、受注高690億84百万円(前期比6.4%増)、売上高675億38百万円(前期比6.7%減)、セグメント利益90億89百万円(前期比6.4%増)となりました。
その他の事業は、受注高及び売上高10億55百万円(前期比6.4%増)、セグメント利益2億30百万円(前期比3.9%減)となりました。
② キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べて111億5百万円増加の、178億90百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、135億50百万円の資金の増加(前連結会計年度は13億11百万円の資金の減少)となりました。これは主に売上債権の減少によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、15億18百万円の資金の減少(前連結会計年度は5億38百万円の資金の増加)となりました。これは主に投資有価証券の取得によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、9億26百万円の資金の減少(前連結会計年度は22億65百万円の資金の減少)となりました。これは主に配当金の支払によるものであります。
③ 生産、受注及び販売の実績
セグメントごとの受注実績及び売上実績は、次のとおりであります。
イ 受注実績
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) (百万円) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) (百万円) |
増減率(%) |
|
設備工事業 |
64,958 |
69,084 |
6.4 |
|
その他の事業 |
992 |
1,055 |
6.4 |
|
セグメント計 |
65,950 |
70,140 |
6.4 |
|
差異調整額 |
177 |
115 |
△34.8 |
|
計 |
66,127 |
70,255 |
6.2 |
ロ 売上実績
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) (百万円) |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) (百万円) |
増減率(%) |
|
設備工事業 |
72,389 |
67,538 |
△6.7 |
|
その他の事業 |
992 |
1,055 |
6.4 |
|
セグメント計 |
73,381 |
68,594 |
△6.5 |
|
差異調整額 |
177 |
115 |
△34.8 |
|
計 |
73,558 |
68,709 |
△6.6 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 生産実績については、定義することが困難であるため、記載しておりません。
3 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は次のとおりであります。
なお、前連結会計年度の三菱日立パワーシステムズ㈱に対する売上高につきましては、売上高総額の100分の10未満であるため記載を省略しております。
|
相手先 |
前連結会計年度 |
当連結会計年度 |
||
|
売上高(百万円) |
割合(%) |
売上高(百万円) |
割合(%) |
|
|
東京電力ホールディングス㈱ |
20,648 |
28.1 |
19,694 |
28.7 |
|
東京電力フュエル&パワー㈱ |
17,516 |
23.8 |
15,492 |
22.5 |
|
三菱日立パワーシステムズ㈱ |
- |
- |
7,117 |
10.4 |
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
a.受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
|
期別 |
セグメントの名称 |
前期繰越 工事高 (百万円) |
当期受注 工事高 (百万円) |
計
(百万円) |
当期完成 工事高 (百万円) |
次期繰越 工事高 (百万円) |
|
前事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
設備工事業 |
67,120 |
66,847 |
133,967 |
72,304 |
61,662 |
|
その他の事業 |
- |
257 |
257 |
257 |
- |
|
|
セグメント計 |
67,120 |
67,104 |
134,224 |
72,561 |
61,662 |
|
|
差異調整額 |
- |
177 |
177 |
177 |
- |
|
|
計 |
67,120 |
67,281 |
134,401 |
72,739 |
61,662 |
|
|
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
設備工事業 |
61,662 |
68,981 |
130,644 |
67,437 |
63,206 |
|
その他の事業 |
- |
246 |
246 |
246 |
- |
|
|
セグメント計 |
61,662 |
69,228 |
130,891 |
67,684 |
63,206 |
|
|
差異調整額 |
- |
115 |
115 |
115 |
- |
|
|
計 |
61,662 |
69,343 |
131,006 |
67,799 |
63,206 |
(注) 1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含んでおります。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)であります。
b.受注工事高の受注方法別比率
工事受注方法は、特命と競争に大別されます。
|
期別 |
セグメントの名称 |
特命(%) |
競争(%) |
計(%) |
|
前事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
設備工事業 |
75.7 |
24.3 |
100 |
|
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
設備工事業 |
72.7 |
27.3 |
100 |
(注) 百分比は請負金額比であります。
c.完成工事高
|
期別 |
セグメントの名称 |
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
計(百万円) |
|
前事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
設備工事業 |
220 |
72,084 |
72,304 |
|
その他の事業 |
- |
257 |
257 |
|
|
セグメント計 |
220 |
72,341 |
72,561 |
|
|
差異調整額 |
177 |
|||
|
計 |
72,739 |
|||
|
当事業年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
設備工事業 |
404 |
67,033 |
67,437 |
|
その他の事業 |
- |
246 |
246 |
|
|
セグメント計 |
404 |
67,279 |
67,684 |
|
|
差異調整額 |
115 |
|||
|
計 |
67,799 |
|||
(注) 1 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前事業年度 請負金額1億円以上の主なもの
|
相手先 |
工事件名 |
|
エルゴサン熊谷㈱ |
埼玉県熊谷市メガソーラー発電所建設工事 |
|
日本原燃㈱ |
2016年度 設備点検工事(その10) |
|
東京電力フュエル&パワー㈱ |
常陸那珂火力発電所 1号GGH熱回収器バンドル取替工事並びに関連除却工事 |
|
川崎重工業㈱ |
コニカミノルタ神戸 ガスタービンコージェネレーション設備設置工事 機械工事 |
|
日立三菱水力㈱ |
北海道電力㈱新冠発電所 1号ポンプ水車発電機他修繕 |
当事業年度 請負金額1億円以上の主なもの
|
相手先 |
工事件名 |
|
Solariant Portfolio Two(同) |
鹿児島県霧島市メガソーラー発電所建設工事 |
|
東京電力ホールディングス㈱ |
福島第一原子力発電所 1~4号機 サブドレン他集水タンク付属設備設置 |
|
日本ファシリティ・ソリューション㈱ |
昭和産業鹿島工場 ガスコージェネレーション設備等設置工事 |
|
JNCエンジニアリング㈱ |
バイオマスプラント建設工事 |
|
東芝プラントシステム㈱ |
東京電力フュエル&パワー㈱ 富津火力発電所 4-1号ガスタービン設備据付工事 |
2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
なお、前事業年度の三菱日立パワーシステムズ㈱に対する完成工事高につきましては、完成工事高総額の100分の10未満であるため記載を省略しております。
|
相手先 |
前事業年度 |
当事業年度 |
||
|
完成工事高 (百万円) |
割合(%) |
完成工事高 (百万円) |
割合(%) |
|
|
東京電力ホールディングス㈱ |
20,648 |
28.4 |
19,694 |
29.0 |
|
東京電力フュエル&パワー㈱ |
17,515 |
24.1 |
15,492 |
22.8 |
|
三菱日立パワーシステムズ㈱ |
- |
- |
7,116 |
10.5 |
d.次期繰越工事高
|
平成30年3月31日現在 |
|
セグメントの名称 |
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
計(百万円) |
|
設備工事業 |
- |
63,206 |
63,206 |
|
その他の事業 |
- |
- |
- |
|
セグメント計 |
- |
63,206 |
63,206 |
|
差異調整額 |
- |
||
|
計 |
63,206 |
||
(注) 次期繰越工事のうち請負金額1億円以上の主なものは、次のとおりであります。
|
相手先 |
工事件名 |
完成予定年月 |
|
東京電力ホールディングス㈱ |
柏崎刈羽原子力発電所 6号小空間固定式消火設備設置工事(その2) |
平成32年12月 |
|
(同)茨城ソーラー |
茨城県北茨城市 太陽光発電設備建設工事 |
平成32年3月 |
|
北陸電力㈱ |
志賀原子力発電所2号機 固定式消火設備設置工事(その1) |
平成31年3月 |
|
三菱ふそうトラック・バス㈱ |
三菱ふそう K1ガスエンジン発電所設備工事 |
平成30年12月 |
|
三菱日立パワーシステムズ㈱ |
君津共同火力㈱ 君津共同発電所4号機 EP~脱硫据付工事 |
平成31年3月 |
(2) 経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
① 重要な会計方針及び見積り
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づき作成されております。具体的には「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等」の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載のとおりであります。
② 当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容
イ 経営成績等
a.財政状態
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末と比べて45億80百万円増加し、834億46百万円となりました。これは主に有価証券の増加によるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末と比べて20億77百万円増加し、248億5百万円となりました。これは主に未払法人税等の増加によるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末と比べて25億3百万円増加し、586億41百万円となりました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上に伴う利益剰余金の増加によるものであります。
b.経営成績
当連結会計年度における受注高は、原子力発電所の安全対策関連工事等の受注により、702億55百万円(前期比6.2%増)となりましたが、売上高は、原子力発電所や太陽光発電設備に係る一部工事の繰り延べ等により、687億9百万円(前期比6.6%減)となりました。
次期繰越高は、632億12百万円(前期比2.5%増)となりました。
利益面につきましては、原価低減の徹底等に努めてまいりましたが、売上高の減少及び一部大型工事における追加費用の発生等により、営業利益は42億5百万円(前期比27.9%減)、経常利益は43億56百万円(前期比26.8%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は、29億4百万円(前期比28.4%減)となりました。
c.キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度のキャッシュ・フローの状況については「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
ロ 経営成績に重要な影響を与える要因と今後の取り組み
電力事業におきましては、電力小売り全面自由化から3年目を迎え、多くの新規事業者が参入し競争が極めて激化しております。
火力関連では、旧式火力発電所の廃止や定期検査の周期延伸等により工事量は年々減少し、原子力関連では、新規制基準へ対応するための安全対策関連工事が原子力規制委員会の審査の進捗に応じて継続的に実施されております。また、再生可能エネルギーでは、ここ数年、大型の太陽光発電設備の建設工事が各地で続いたものの、固定価格買取制度(FIT)の見直しを受け、今後はバイオマス等、他の再生可能エネルギーへシフトしていくものと思われます。
このような状況の中、当社グループは、既存事業領域において、従来の電力設備のメンテナンスに加え、旧式火力発電所のリプレースや原子力発電所の安全対策関連工事、福島第一原子力発電所の廃止措置関連業務等、事業の拡大・転換に努めるとともに、新規顧客開拓を進めてまいります。
また、新規事業領域につきましては、既に石油化学プラントの発電設備関連工事や大型の太陽光発電設備設置工事等に果敢に挑戦する中で経験やノウハウを蓄積してまいりました。今後は、新電力事業者等による発電設備工事の受注活動を更に進めていくとともに、需要増加が見込まれるコージェネレーション関連工事やバイオマス等の再生可能エネルギー設備工事の拡大に努め、これらについての設計・調達・建設を一括して請負う形態での受注契約を目指してまいります。
ハ 資本の財源及び資金の流動性
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、工事の施工に要する外注費等の工事費や販売費及び一般管理費等の営業費用によるものであります。投資を目的とした資金需要のうち主なものは、設備投資や債券等の購入によるものであります。
当社グループは、事業運営上必要な資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
運転資金及び設備投資につきましては、自己資金及び金融機関からの借入により資金調達しております。
なお、当連結会計年度末における借入金及びリース債務を含む有利子負債の残高は8億89百万円となっております。また、当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は178億90百万円となっております。
ニ 経営方針、経営戦略、経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
2017年度を最終年度とする中期経営計画(2015年4月~2018年3月)の達成状況は次のとおりです。
受注高は計画比で113億円増(16.7%増)となりました。これは各火力発電所の補修工事や福島第一原子力発電所の廃止措置関連業務の増加、原子力発電所の安全対策関連工事の増加によるものであります。
売上高は計画比18億円減(2.5%減)となりました。これは原子力発電所や太陽光設備に係る一部工事の繰り延べ等によるものであります。
利益面につきましては一部大型工事における追加費用の発生等がありましたが、全社にわたる経費支出の効率化と要員の効率的配置による生産性向上や原価低減に徹底して取り組んだ結果、営業利益は計画比で3億円増(6.9%増)、経常利益は計画比で4億円増(9.3%増)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は計画比6億円増(23.2%増)となりました。また、ROE(自己資本当期純利益率)は6.8%(1.8ポイント増)となりました。
|
指標 (2015年4月~2018年3月) |
計画 (3ヵ年平均) |
実績 (3ヵ年平均) |
計画比 |
|
受注高 |
680億円程度 |
793億円 |
113億円増(16.7%増) |
|
売上高 |
740億円程度 |
721億円 |
18億円減( 2.5%減) |
|
営業利益 |
50億円程度 |
53億円 |
3億円増( 6.9%増) |
|
経常利益 |
50億円程度 |
54億円 |
4億円増( 9.3%増) |
|
親会社株主に帰属する当期純利益 |
30億円程度 |
36億円 |
6億円増(23.2%増) |
|
ROE(自己資本当期純利益率) |
5%以上 |
6.8% |
1.8ポイント増 |
ホ セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容
(設備工事業)
受注高は、エネルギー・産業部門が減少しましたが、原子力部門の増加により、690億84百万円(前期比6.4%増)となりました。売上高は、エネルギー・産業部門、原子力部門の減少により、675億38百万円(前期比6.7%減)となりました。セグメント利益は、90億89百万円(前期比6.4%増)となりました。
(その他の事業)
受注高及び売上高は、10億55百万円(前期比6.4%増)となり、セグメント利益は、2億30百万円(前期比3.9%減)となりました。
参考:セグメントの名称に対応した部門等の名称
|
セグメントの名称 |
部門等 |
|
設備工事業 |
エネルギー・産業部門、原子力部門 |
|
その他の事業 |
発電事業、不動産事業、リース・レンタル事業、保険代理業 |
該当事項はありません。
当社の研究開発は、主に技術部が中心となり、工事施工における生産性の向上、コストダウン及び安全性の向上を目的とした新技術、新工法の研究開発及び新分野における研究開発に重点をおいて推進しております。
当連結会計年度における研究開発費は47百万円であり、主な研究開発の内容は以下のとおりであります。
なお、子会社においては、研究開発活動は特段行われておりません。
(1) 電動機用固定子点検工法の調査研究(設備工事業)
電動機固定子点検の作業効率の向上及び時間短縮化を目的に、定量的な計測方法の確立及び専用計測装置の開発・製作を実施しました。
(2) デジカメ三次元計測活用のための調査研究(設備工事業)
測量作業の安全性向上及び作業効率の向上を目的に、デジタルカメラ画像を活用した三次元測量方法及び装置の適用性調査を実施しました。
(3) 遠隔操作式監視装置の開発(設備工事業)
酸欠・高線量・高汚染区域における作業等、人が立入れない場所を想定した無線による機器の遠隔操作支援システムの開発を実施しました。
(4) 水中UTによる汚染水タンク底部肉厚測定工法の開発(設備工事業)
福島第一原子力発電所構内に設置されている汚染水タンクの余寿命診断の一環として、タンクの水を抜かずに底板の肉厚測定を行う装置及び工法の開発を実施しました。