第一部【企業情報】

第1【企業の概況】

1【主要な経営指標等の推移】

(1) 連結経営指標等

回次

第73期

第74期

第75期

第76期

第77期

決算年月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

売上高

(百万円)

64,864

65,167

56,490

69,645

71,834

経常利益

(百万円)

3,882

2,770

2,219

2,712

1,939

親会社株主に帰属する当期純利益

(百万円)

2,815

1,897

1,603

1,816

1,321

包括利益

(百万円)

2,780

1,581

1,906

1,939

1,645

純資産額

(百万円)

16,421

17,632

19,114

20,629

21,536

総資産額

(百万円)

43,622

41,406

40,533

48,662

45,625

1株当たり純資産額

(円)

1,572.61

1,680.08

1,822.51

1,968.06

2,055.58

1株当たり当期純利益

(円)

269.58

181.12

152.83

173.23

126.24

潜在株式調整後

1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

37.6

42.6

47.2

42.4

47.2

自己資本利益率

(%)

18.6

11.1

8.7

9.1

6.3

株価収益率

(倍)

3.41

4.22

6.24

7.24

9.21

営業活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

5,968

2,755

3,091

1,960

4,192

投資活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

463

22

7

122

516

財務活動による

キャッシュ・フロー

(百万円)

790

939

706

535

1,009

現金及び現金同等物

の期末残高

(百万円)

13,524

9,807

6,017

7,320

9,986

従業員数

(人)

572

580

602

619

631

(外、平均臨時雇用者数)

(210)

(263)

(254)

(251)

(243)

(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

2.臨時雇用者数は( )内に平均臨時雇用者数を外数で記載しております。

3. 「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第76期の期首から適用しており、第76期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

 

(2) 提出会社の経営指標等

回次

第73期

第74期

第75期

第76期

第77期

決算年月

2019年3月

2020年3月

2021年3月

2022年3月

2023年3月

売上高

(百万円)

62,680

63,075

54,669

68,332

69,858

経常利益

(百万円)

3,842

2,697

2,167

2,753

1,882

当期純利益

(百万円)

2,751

1,854

1,530

1,835

1,296

資本金

(百万円)

4,324

4,324

4,324

4,324

4,324

発行済株式総数

(千株)

10,614

10,614

10,614

10,614

10,614

純資産額

(百万円)

15,730

16,943

18,213

19,750

20,627

総資産額

(百万円)

42,219

40,116

39,130

47,418

44,304

1株当たり純資産額

(円)

1,506.38

1,614.51

1,736.64

1,884.16

1,968.82

1株当たり配当額

(円)

20.00

40.00

40.00

60.00

64.00

(うち、1株当たり

中間配当額)

(-)

(20.00)

(20.00)

(20.00)

(30.00)

1株当たり当期純利益

(円)

263.48

177.06

145.90

175.03

123.92

潜在株式調整後

1株当たり当期純利益

(円)

自己資本比率

(%)

37.3

42.2

46.5

41.7

46.6

自己資本利益率

(%)

19.0

11.4

8.7

9.7

6.4

株価収益率

(倍)

3.48

4.31

6.54

7.17

9.39

配当性向

(%)

7.59

22.59

27.42

34.28

51.65

従業員数

(人)

501

521

542

560

578

(外、平均臨時雇用者数)

(52)

(50)

(47)

(48)

(48)

株主総利回り

(%)

89.3

78.5

100.4

134.8

132.1

(比較指標:配当込みTOPIX)

(%)

(95.0)

(85.9)

(122.1)

(124.6)

(131.8)

最高株価

(円)

1,453

1,027

1,020

1,415

1,626

最低株価

(円)

874

666

663

852

1,125

(注)1.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式が存在しないため記載しておりません。

2. 臨時雇用者数は(  )内に平均臨時雇用者数を外数で記載しております。

3.最高・最低株価は、2022年4月3日以前は東京証券取引所市場第一部におけるものであり、2022年4月4日以降は東京証券取引所プライム市場におけるものであります。

4.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を、第76期の期首から適用しており、第76期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。

2【沿革】

1937年3月山本末男が、大阪府南河内郡丹南村(現大阪府松原市)において個人経営の山本工務店を創業し、土木建築請負業を始めたのが当社の起源であります。その後事業を拡大発展させ、1947年3月資本金19万5千円をもって株式会社大末組を設立し、本店を大阪府松原市に置きました。

その後の主な変遷は次のとおりであります。

1955年7月

建設業法により建設大臣登録(チ)第4432号を完了

1959年4月

東京出張所を東京支店に昇格

1961年10月

大阪証券取引所市場第2部に上場

1962年2月

定款の一部を変更し事業目的を追加(不動産売買業)

1963年4月

本店を大阪市南区(現大阪市中央区)に移転、名古屋営業所を名古屋支店に昇格

1963年7月

東京証券取引所市場第2部に上場

1966年9月

宅地建物取引業法により建設大臣免許(1)第139号を取得(以後3年ごとに免許更新)

1967年5月

東京・大阪証券取引所市場第1部に上場

1970年1月

九州営業所を九州支店に昇格

1970年3月

社名を「大末建設株式会社」に改称

1970年9月

和歌山県において温泉付別荘地を開発するため、南部梅ケ丘温泉㈱を設立

1972年1月

仙台営業所を仙台支店に昇格

1972年6月

南部梅ケ丘温泉㈱を、大末サービス㈱に社名変更

1973年12月

九州支店を福岡支店に改称

1974年1月

建設業法改正により、建設大臣許可(特-48)第2700号の許可を受ける(以後3年ごとに許可更新)、高松営業所を四国支店に改称昇格

1983年3月

定款の一部を変更し事業目的を追加(土木建築工事の設計、監理並びにコンサルティング業務)

1986年1月

大阪本店を大阪総本店(建築本店、土木本店等)に、東京支店を東京本店に改組・改称

1990年4月

大阪総本店(建築本店、土木本店等)を建築本店並びに土木本店に改組・改称

1991年9月

本社、建築本店並びに土木本店を大阪市福島区に移転、福岡支店を九州支店に、仙台支店を東北支店にそれぞれ改称

1994年6月

建築本店、土木本店を大阪総本店に統合

定款の一部を変更し事業目的を追加(地域開発、都市開発に関する企画、調査、設計並びにコンサルティング業務等)

1995年1月

建設業法改正により、建設大臣許可(特-6)第2700号の許可を受ける(以後5年ごとに許可更新)

1996年9月

宅地建物取引業法改正により建設大臣免許(11)第139号を取得(以後5年ごとに免許更新)

1998年6月

大阪総本店(建築本店、土木本店等)を大阪本店に改組・改称

1999年5月

本社、大阪本店を大阪市中央区南船場に移転

2005年9月

大末サービス㈱がテクノワークス㈱の全株式を取得

2008年2月

大末サービス㈱からテクノワークス㈱の全株式を取得

2009年9月

本社、大阪店を大阪市中央区久太郎町(現在地)に移転

2010年3月

東北支店を閉鎖

2012年2月

宮城県に東北支店を開設

2014年4月

2017年4月

2017年7月

 

 

2020年1月

2021年9月

2022年4月

四国支店を中四国支店に改称

安積エンジニアリング㈱の全株式を取得

大末サービス㈱、テクノワークス㈱、安積エンジニアリング㈱がテクノワークス㈱を存続会社として合併し大末テクノサービス㈱(現連結子会社)に社名変更

訪問看護事業を行うため、やすらぎ㈱(現連結子会社)を設立

建設業法により国土交通大臣許可(特-1)第2700号の許可を受ける

宅地建物取引業法により国土交通大臣(16)第139号の免許を取得

東京証券取引所の市場区分の見直しにより、東京証券取引所の市場第一部からプライム市場に移行

 

3【事業の内容】

当社グループは、当社、子会社2社及び金岡単身寮PFI株式会社他1社で構成され、建設事業を主な事業としております。当社グループの事業に係る位置付け及びセグメントとの関連は、次のとおりであります。

なお、当社グループは、建設事業並びにこれらの付帯業務の単一の報告セグメントであるため、事業区分別に記載しております。

 

建 設 事 業

当社、連結子会社である大末テクノサービス株式会社及び関連会社である金岡単身寮PFI株式会社は、建設事業を営んでおります。

そ  の  他

当社及び連結子会社である大末テクノサービス株式会社は、不動産事業を営んでおります。また、大末テクノサービス株式会社は、保険の代理業、労働者派遣業、警備業を営んでおります。連結子会社であるやすらぎ株式会社は訪問看護事業を営んでおります。

 

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(注)※は持分法非適用会社であります。

 

 

4【関係会社の状況】

     (連結子会社)

名称

住所

資本金

(百万円)

主要な事業
の内容

議決権の所有割合

(%)

関係内容

大末テクノサービス㈱

大阪市中央区

50

建設事業

その他

(労働者派遣業、警備業、不動産管理業、保険代理業)

100.0

当社からの土木建築工事の請負業務及び当社への労働者派遣業務、警備業務、保険代理業務、不動産の管理業務等

やすらぎ㈱

東京都江東区

50

その他

(訪問看護事業)

100.0

(注)主要な事業の内容欄には、セグメントの名称を記載しております。

 

     (その他の関係会社)

名称

住所

資本金

(百万円)

主要な事業
の内容

議決権の所有割合

(%)

関係内容

ミサワホーム㈱

東京都新宿区

11,892

工業化住宅の製造・施工・販売

宅地の造成・販売

増改築・リフォーム工事を中心とする事業

被所有

19.75

資本業務提携契約

当社に対する建築工事の発注

役員の兼任等あり

 

5【従業員の状況】

(1) 連結会社の状況

 

2023年3月31日現在

区分

従業員数(人)

建設事業

530

(46)

その他

35

(195)

全社(共通)

66

(2)

合計

631

(243)

(注)1.従業員数は就業人員数(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員、派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を(  )外数で記載しております。

 2.全社(共通)として記載されている従業員数は、本社の経営企画部等管理部門に所属しているものであります。

 

(2) 提出会社の状況

 

 

 

 

2023年3月31日現在

従業員数(人)

平均年齢(歳)

平均勤続年数(年)

平均年間給与(円)

578

(48)

41.6

17.2

7,302,838

(注)1.従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員、派遣社員を含む。)は、年間の平均人員を(  )外数で記載しております。

2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。

3.平均勤続年数は、定年後の再雇用、継続雇用者も入社日より通算して計算しております。

 

(3) 労働組合の状況

当社グループには、大末建設労働組合と称する労働組合があり、1979年2月3日に結成され、上部団体である日本基幹産業労働組合連合会に加盟しております。

なお、労使関係について特に記載すべき事項はありません。

(4)管理職に占める女性労働者の割合、男性労働者の育児休業取得率及び労働者の男女の賃金の差異

① 提出会社

当事業年度

管理職に占める女性労働者の割合(%)

(注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)

(注)2.

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

4.2

9.1

71.6

71.5

42.2

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の4第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。

 

労働者に占める女性の割合が全産業に比べ建設業では少なく、当社も同様の傾向となっており、比例して管理職に占める女性労働者の割合も少なくなっております。これが労働者の男女の賃金の差異に大きな影響を与えております。労働者に占める女性の割合を増加させることで、将来的に男女の賃金の差異は改善、解消される見込みです。

 

② 連結子会社

当事業年度

名称

管理職に占める女性労働者の割合

(%)

(注)1.

男性労働者の育児休業取得率(%)(注)2

労働者の男女の賃金の差異(%)

(注)1.

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

全労働者

正規雇用

労働者

パート・

有期労働者

大末テクノサービス㈱

22.2

77.0

65.0

60.2

(注)1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。

2.「男性労働者の育児休業取得率」の「」は育児休業取得の対象となる男性労働者がいないことを示しています。

 

 

 

第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は以下のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

誠実をもってお客様の信頼を得るという一貫した理念に基づき、建設業を通じて豊かな人間生活に貢献することを経営理念としております。当社グループの強みは、「お客様の期待に応える対応力」と「高い技術と革新性を常に追求する姿勢」であり、洗練された最高の住環境をお客様と共に創り上げる総合建設企業として、日々夢をもって技術向上を目指し、研鑽を積んでまいります。

今後の見通しにつきましては、新型コロナウイルス感染症の収束による需要回復が期待されるものの、ウクライナ情勢の長期化や原材料・資材価格の高騰、世界的な金融引き締めによる円安や輸入資材の上昇など景気の先行きは依然として不透明な状況です。

建設業界におきましては、建設資材価格は依然として高水準で推移すると予想され、引き続き厳しい環境が続くものと思われます。

このような情勢のなか、当社グループは、成長投資、株主還元、ガバナンス強化を柱とした企業価値向上策を遂行し、2025年3月期に流通株式時価総額100億円の達成、2030年には長期ビジョンの実現と連結売上高1,000億円の達成を目指してまいります。

また、お客様の満足を実現するために、株主、協力会社、地域社会等の皆様と共生し、社員と家族が安心できる、誇りとやりがいをもって働ける組織づくりを目指してまいります。

さらに、今後も安定した配当を継続するための財務体質の強化、継続的な発展を可能にする人材育成に注力し、企業価値の更なる向上に努めてまいります。

同時に、内部統制の強化、コンプライアンスの徹底等、社会的責任への対応も継続し、建設業を通じて豊かな人間生活に貢献すべく、全社一丸となって取り組んでまいります。

 

 

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社は、中長期の企業価値の向上とサステナビリティ課題の解決の両立が重要であると考え、2030年ビジョン「安心と喜びあふれる空間を創造する会社」を策定のうえ、連結売上高1,000億円を目指しており、その中間目標である中期経営計画(2020~2024年度)の中では「CSR及びSDGsに対する取り組み方針」を定め取り組んでおります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

また、連結グループにおける記載が困難である為、連結グループにおいて主要な事業を営む提出会社単体の記載としております。

(1)サステナビリティ全般に関する考え方及び取組状況

①ガバナンス

当社は、サステナビリティに関する方針や施策の審議・決定、進捗のモニタリングを実施するサステナビリティ委員会を2023年4月より設置し、取締役会に報告する管理体制を構築しております。

 

②戦略

当社は、「CSR及びSDGsに対する取り組み方針」の中で、環境問題、社会課題、企業統治の分野ごとに、重要課題を設定し取り組んでおります。特に低炭素社会・循環型社会の実現に向けた「人と地球にやさしい社会の実現」は最重要課題と認識し、リニューアル事業を拡大していく方針としております。また、今後は、サステナビリティ委員会の中で、新たな方針・施策を審議・決定してまいります。

 

 

③リスク管理

当社は、気候変動を含むサステナビリティ課題に関連するリスクについて、サステナビリティ委員会で議論・評価・モニタリングを実施することとしております。

 

④指標と目標

当社は、「CSR及びSDGsに対する取り組み方針」における環境問題解決として、「既設建物の長寿命化」に取り組み、目標管理指標としてリニューアル・リノベーション受注金額を設定しております。また、2023年度にはTCFD提言への賛同を表明する予定にしており、サステナビリティ委員会において、新しい指標・目標を設定した場合には速やかに公表してまいります。

 

(2)人的資本

①戦略

当社は、「人」こそが企業価値向上の重要な基盤であるとの考えのもと、積極的な人材採用・人材育成を行っております。

a.人材採用

2030年ビジョン「安心と喜びあふれる空間を創造する会社」、 連結売上高1,000億円の目標達成に向けた人材確保のため、施工能力を意識した人員計画に基づき採用活動を行っております。また、活力ある組織づくりのためには、多様性確保も重要であると考えており、女性・経験者採用を積極的に進めております。将来的に女性管理職を増やしていくために、当面はその母数である全従業員における女性比率15%にすることを目標に、経験者採用については、正規雇用者における経験者採用比率20%程度を目安に取り組むことで多様性の推進に努めてまいります。

b.人材育成

組織目標達成に貢献できる人材を育成するため、全社員対象とした階層別研修をはじめ、若手社員に特化した研修や資格取得促進の制度の整備等、能力・意欲・スキル向上の取組みを行っております。

 

②指標及び目標

指標

目標

実績(2023年3月期)

労働者に占める女性労働者の割合

2026年3月までに15.0%

13.1%

管理職に占める女性労働者の割合

-(注)

4.2%

労働者の採用者数に占める労働者の経験者採用数の割合

20%程度

8.3%

(注)建設業平均3.1%(厚生労働省「賃金構造基本統計調査」直近3年平均値)であります。

3【事業等のリスク】

当社グループの事業展開に影響を及ぼす可能性のあるリスクについては、建設業の特性である工事の着工から完成引渡しまでの期間が長く、引き渡し後も契約不適合について訴求されやすいという事情があり、以下の項目を認識しております。

なお、以下の項目には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は当連結会計年度末現在において当社グループがリスクとして判断したものであります。

 

リスク

の種類

リスクの概要

発生

可能性

影響度

対応策等

建設業特有のリスク

事業環境の変化

・当社グループは建設事業、特に分譲マンション建設事業を主業としており、建設事業が著しく縮小した場合、業績の悪化に繋がる可能性があります。

・非マンション分野の強化、不動産・土木事業への進出による、バランスの取れた事業ポートフォリオの構築

・競争優位性の確保

資材価格等の変動

・建設事業はプロジェクトが長期にわたるため、計画・見積段階から労務賃金・資材価格が大幅に上昇し、それを価格転嫁することが困難な場合には、工事原価が上昇し業績等に影響を及ぼす可能性があります。

・予測可能な範囲で各工事原価に内包

・物価高騰時に価格転嫁交渉を行う旨、事業主に契約段階で確認

取引先の信用不安

・建設事業は、建設業界特有の商習慣により売上高の増加に伴い売掛金が増加します。工事代金を受領する前に事業主である取引先が信用不安等に陥った場合、回収遅延や貸倒損失の発生などにより、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

・取引開始前の与信管理の徹底

契約不適合の発生

・設計、施工等において重大な契約不適合責任による損害賠償が発生した場合、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

・工程内検査、完成検査等各種品質検査の実施

・社員教育の徹底

重大事故の発生

・人身や施工物等に関わる重大な事故が発生した場合、工事の中止・遅延が発生し、工事原価の上昇を招く場合があります。また損害賠償、指名停止を含む取引停止、営業停止等の行政処分などに繋がる場合も想定され、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

・安全パトロールの厳格化、安全教育の徹底

・適切な工事保険の付保

建設技術者・技能労働者不足

・長時間労働による人材流出や、需給関係が急激に逼迫し、必要人員の確保が困難になった場合、受注機会の喪失や労働力不足による工事遅延や工事原価の上昇により業績等に影響を及ぼす可能性があります。

・DXの推進、新工法や新技術の採用による省力化、効率化

・建設技術者の計画的な採用

・協力会社会による技能労働者の確保

 

 

 

リスク

の種類

リスクの概要

発生

可能性

影響度

対応策等

事 業全般のリスク

大規模自然災害の発生

・天候等の原因により予期せぬ大規模災害が発生した場合、従業員や保有資産に対する損害の他、社会的責任及びその使命として社会インフラの復旧等を優先することがあります。これにより施工中の一般工事の取扱が劣後となり、当該工事の遅延や工事原価の上昇を招き、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

・大規模災害に備えた危機管理マニュアルの整備

・BCPの継続的見直しや訓練の実施

法令違反・法的規制

・当社グループが事業を行う上で遵守すべき法令等を一部において何らかの理由で遵守できなかった場合、工事の遅延や営業活動の停止などにより業績等に影響を及ぼす可能性があります。また、新たな法規制や法令の改廃等があった場合には、事業計画の変更による工事の大幅な変更や遅延により業績等に影響を及ぼす可能性があります。

・コーポレートガバナンス体制の強化

・法令等の教育の徹底

・外部専門家の活用

保有資産の時価下落

・当社グループの保有する不動産・株式等について、時価が大幅に下落した場合、業績等に一定の影響を及ぼす可能性があります。

・保有資産の適正管理(但し当社の保有する不動産・株式等の資産は少なく、影響は限定的です)

情報漏洩

・顧客情報などの個人情報の流出、役職員のパソコン・スマートデバイス等の紛失・盗難、操作上の錯誤等による情報漏洩が発生した場合、社会的信用を失うとともに、企業イメージの毀損、取引停止、損害賠償金の支払などにより業績等に影響を及ぼす可能性があります。

・個人情報の取り扱いに関するルール、体制整備

・適切な情報の取り扱い、セキュリティシステムの構築

・社員教育の徹底

サイバー攻撃

・標的型メールやマルウェアによるウィルス感染、不正アクセス等のサーバー攻撃の被害にあった場合、事業活動や企業評価に影響を及ぼす可能性があります。

・ウィルスの常時監視等情報セキュリティ対策の強化

・重要データのバックアップ体制の構築

・標的型メール訓練など社員教育の徹底

繰延税金資産

・繰延税金資産の一部又は全部が回収できないと判断した場合や、法人税の減税等制度面における変更により、繰延税金資産の額が過大となった場合には、繰延税金資産は費用として計上され、業績等に影響を及ぼす可能性があります。

・安定的な収益基盤の構築

感染症の流行

・新型コロナウイルス感染症の影響は、感染者数の減少とともに現時点では限定的になっておりますが、再度の感染拡大や新たな感染症が発生する可能性は否定できず、事業環境の悪化により業績等に影響を及ぼすリスクと判断しています。

・テレワークの推進・時差出勤の設定

・新規取引先の開拓

・購買ルートの多面的な拡大

 

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は以下のとおりであります。

 

①財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症が収束に向かうなか、緩やかに持ち直しているものの、ウクライナ情勢の長期化による資源・原材料価格の高騰など、依然として不透明な状況が続いております。

当建設業界においては、インフレ等による建設資材の高騰や品薄により、引き続き厳しい環境が続いております。

このような情勢のなか、当社グループは、中期経営計画「Challenges for the future」(2020年度~2024年度)の目標達成を目指して営業活動を展開した結果、財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。

 

a.財政状態

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度比3,037百万円減の45,625百万円となりました。当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度比3,943百万円減の24,088百万円となりました。当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度比906百万円増の21,536百万円となりました。

 

b.経営成績

受注高が86,958百万円(前連結会計年度比21.7%増)、売上高は71,834百万円(前連結会計年度比3.1%増)、繰越工事高は85,781百万円(前連結会計年度比22.8%増)となりました。利益面につきましては、営業利益が1,887百万円(前連結会計年度比30.3%減)、経常利益が1,939百万円(前連結会計年度比28.5%減)、親会社株主に帰属する当期純利益が1,321百万円(前連結会計年度比27.3%減)となりました。

なお、当社グループは単一の報告セグメントのためセグメント情報の記載は行っておりません。

 

②キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の減少などにより、4,192百万円の資金の増加(前連結会計年度は1,960百万円の資金の増加)となりました。

投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出などにより、516百万円の資金の減少(前連結会計年度は122百万円の資金の減少)となりました。

また、財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払などにより、1,009百万円の資金の減少(前連結会計年度は535百万円の資金の減少)となりました。

これらの結果、当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度より2,666百万円増加し、9,986百万円となりました。

 

③生産、受注及び販売の実績

当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため、「生産の実績」は記載しておりません。

a.受注実績

(単位:百万円)

 

区分

前連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

建設事業

71,453

86,958

合計

71,453

86,958

(注)当社グループにおいては建設事業以外では受注生産形態をとっておりません。

 

b.売上実績

(単位:百万円)

 

区分

前連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

建設事業

68,792

71,054

その他

853

780

合計

69,645

71,834

(注)売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上実績及びその割合は、次のとおりであります。

前連結会計年度

  穴吹興産株式会社     7,686百万円     11.0%

当連結会計年度

  売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先はございません。

 

なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。

建設事業における受注工事高及び施工高の状況

a.受注工事高、完成工事高、繰越工事高及び施工高

(単位:百万円)

 

期別

区分

期首繰越
工事高

期中受注
工事高

期中完成
工事高

期末繰越
工事高

前事業年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

建築工事

67,114

71,095

138,210

68,332

69,877

土木工事

67,114

71,095

138,210

68,332

69,877

当事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

建築工事

69,877

85,365

155,243

69,846

85,397

土木工事

14

14

7

6

69,877

85,380

155,258

69,854

85,403

(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、期中受注工事高にその増減額を含みます。したがって、期中完成工事高にもかかる増減額が含まれます。

2.期末繰越工事高は(期首繰越工事高+期中受注工事高-期中完成工事高)であります。

 

b.受注工事高の受注方法別比率

工事の受注方法は、特命と競争に大別されます。

(単位:%)

 

期別

区分

特命

競争

前事業年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

建築工事

56.4

43.6

100

土木工事

当事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

建築工事

55.7

44.3

100

土木工事

100.0

0.0

100

 

c.完成工事高

(単位:百万円)

 

期別

区分

官公庁

民間

前事業年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

建築工事

1,875

66,456

68,332

土木工事

1,875

66,456

68,332

当事業年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

建築工事

69

69,777

69,846

土木工事

7

7

77

69,777

69,854

(注)完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。

前事業年度

  穴吹興産株式会社     7,686百万円     11.3%

当事業年度

  穴吹興産株式会社     7,016百万円     10.0%

 

d.手持工事高(2023年3月31日現在)

(単位:百万円)

 

区分

官公庁

民間

建築工事

353

85,044

85,397

土木工事

6

6

359

85,044

85,403

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は以下のとおりであります。

なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容

a.財政状態

<資産>

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度比3,037百万円減の45,625百万円となりました。流動資産は前連結会計年度比3,653百万円減の39,523百万円、固定資産は前連結会計年度比616百万円増の6,101百万円となりました。

流動資産減少の主な要因は、「受取手形、完成工事未収入金及び契約資産」が3,840百万円減少したことなどによるものです。

<負債>

当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度比3,943百万円減の24,088百万円となりました。流動負債は前連結会計年度比3,809百万円減の21,982百万円、固定負債は前連結会計年度比134百万円減の2,105百万円となりました。

流動負債減少の主な要因は、「電子記録債務」が1,481百万円減少したことなどによるものです。

<純資産>

当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度比906百万円増の21,536百万円となりました。

増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等により「利益剰余金」が587百万円増加したことなどによるものです。

 

b.経営成績

<受注高>

当連結会計年度の受注高は、インフレ等による建設資材の高騰や品薄により、引き続き厳しい環境が続くなか、当社グループは、中期経営計画「Challenges for the future」(2020年度~2024年度)の目標達成を目指して営業活動を展開した結果、前連結会計年度比15,504百万円増(21.7%増)の86,958百万円となりました。

<売上高>

売上高につきましては、期首手持工事完成高の増加により、「完成工事高」が前連結会計年度比2,261百万円増(3.3%増)の71,054百万円、「不動産事業等売上高」が前連結会計年度比72百万円減(8.5%減)の780百万円となり、全体の売上高につきましては、前連結会計年度比2,189百万円増(3.1%増)の71,834百万円となりました。

<利益>

(営業利益)

完成工事原価、販売費及び一般管理費の増加により、売上総利益につきましては、前連結会計年度比667百万円減(11.0%減)の5,384百万円、営業利益につきましては前連結会計年度比821百万円減(30.3%減)の1,887百万円となりました。

(経常利益)

営業外収益につきましては、前連結会計年度比27百万円増(42.3%増)の92百万円となりました。営業外費用につきましては、「支払手数料」が11百万円減少したことなどにより、前連結会計年度比20百万円減(33.3%減)の40百万円となりました。

 

これらの結果、経常利益につきましては、前連結会計年度比773百万円減(28.5%減)の1,939百万円となりました。

(税金等調整前当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益)

税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度比759百万円減(28.2%減)の1,930百万円となり、「法人税、住民税及び事業税」と「法人税等調整額」を差引いた親会社株主に帰属する当期純利益につきましても、前連結会計年度比495百万円減(27.3%減)の1,321百万円となりました。

 

②キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報

a.キャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは、4,192百万円の資金の増加(前連結会計年度は1,960百万円の資金の増加)となりました。

主な要因は、売上債権が6,493百万円減少したことなどによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは、516百万円の資金の減少(前連結会計年度は122百万円の資金の減少)となりました。

主な要因は、有形固定資産の取得による支出523百万円などによるものです。

また、財務活動によるキャッシュ・フローは、1,009百万円の資金の減少(前連結会計年度は535百万円の資金の減少)となりました。

主な要因は、配当金の支払727百万円などによるものです。

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

自己資本比率(%)

37.6

42.6

47.2

42.4

47.2

時価ベースの自己資本比率(%)

22.3

19.6

25.0

27.4

27.1

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

0.2

0.2

0.1

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

530.0

562.3

1,342.7

(注)自己資本比率:自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用しております。また、利払いについては連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。

※2020年3月期及び2021年3月期のキャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオについては、キャッシュ・フローがマイナスのため表示しておりません。

 

b.資本の財源及び資金の流動性に係る情報

 当社グループは、事業活動のための適切な資金調達、適切な流動性の維持及び財務構造の安定化を図ることを基本方針としております。
 運転資金需要のうち主なものは、工事完成までの外注費用等の支出金並びに人件費をはじめとする販売費及び一般管理費であり、必要な流動性資金は十分確保しております。

 資金調達につきましては、金融機関からの借入により調達しており、市場の環境や金利の動向等を総合的に勘案したうえで決定しております。

 また、資金調達手法の一つとして金融機関との間でコミットメントライン契約を締結しており、機動的かつ安定的な資金調達手段を確保しております。

 

③重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

  当社グループの連結財務諸表はわが国において一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に準拠して作成しております。その作成には経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要としております。経営者は、これらの見積りについて過去の実績等を勘案し総合的に判断しておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

  当社グループの連結財務諸表で採用する重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。

 

5【経営上の重要な契約等】

(1)株式会社三菱UFJ銀行とのコミットメントライン契約

当社は、資金調達の機動性を確保するため、株式会社三菱UFJ銀行との間でコミットメントライン契約を締結しております。2023年3月25日付で極度額7,000百万円にて更新しております。

 

(2)ミサワホーム株式会社との資本業務提携契約

当社は、当社の建築においての蓄積されたノウハウと、ミサワホーム株式会社の「住まい」においての深い知見を人材交流等を通し共有することで、互いの強みを活かした事業戦略を推進し、両社の更なる成長を目指していくため、2018年5月8日付で、ミサワホーム株式会社との間で資本業務提携契約を締結しております。

 

6【研究開発活動】

当社は、多様な社会ニーズや今後の労働者不足、施工品質や生産性向上による競争力強化に技術面から対応すべく、産学連携・同業他社との共同研究を含め、新工法の採用・ICTの推進に取り組んでおります。

当連結会計年度における研究開発費は158百万円でありました。また、当社の研究開発体制及び当連結会計年度の主な研究開発の成果は次のとおりであります。

なお、子会社においては、研究開発活動は行っておりません。

 

(1) 当社独自の研究開発

①ICT・建設ロボット技術の活用と推進

従来から独自開発、改良を続けているタブレット配筋検査をベースに、2022年度は新たに工程写真撮影システムを開発いたしました。2023年度より順次導入し、現場の業務改善を進めてまいります。今後も当システムをベースに新たなシステム開発に努めると共に、既存システムの改良を進めてまいります。

また、2021年度から取組を進めていた建設現場支援ロボット開発では、地下ピット自律点検ヘビ型ロボットを2022年9月にプレス発表いたしました。2023年度より現場での実地検証を行い、地下ピット点検業務のロボット化に向けて改良を進めてまいります。また、作業所業務改善のため、他の建設現場支援ロボットの開発を進めております。

②鼻先PCa工法の採用

従来から当社保有技術として採用している鼻先PCa工法について、品質確保を目的に採用の拡大・定着をすべく現場へのPCa部材の安定供給に取り組んでおります。今年度は大阪・東京ともに複数の採用実績ができ、さらなる採用拡大に向け、PCa部材製作業者との連携拡充と施工ボリュームの確保に努めております。また、鼻先PCaの技術を応用して、他の部位へのPCa採用により作業所の品質確保・工期短縮になる取り組みを進めております。

 

(2) 同業他社との共同開発

①柱RC梁Sハイブリッド構法の推進

大規模案件に対応可能な工業化・合理化構法の確立や物流倉庫、工場等の長スパン建物に要求される躯体のローコスト技術として検討を続けております。2022年度は柱をPCa化した物件の採用もあり、今後の広い普及に向けて取り組みを行っております。

②杭頭半固定工法

2022年度は自社設計案件にて杭頭半固定工法を採用いたしました。今後も、同業他社との施工検討部会に参加し、更なる工法の改良と設計データの収集・分析を続けてまいります。

③サスティナブル建築の実現に向けたシステム開発

2022年度は作業所における工事に伴う温度変化や振動などをエネルギー源とする環境発電への取組を開始いたしました。

※サスティナブル建築

設計・施工・運用の各段階を通じて、地域レベルでの生態系の収容力を維持しうる範囲内で、⑴建築のライフサイクルを通じての省エネルギー・省資源・リサイクル・有害物質排出抑制を図り、⑵その他地域の気候、伝統、文化及び周辺環境と調和しつつ、⑶将来にわたって人間の生活の質を適度に維持あるいは向上させていくことができる建築物を構築することを指してまいります。

 

(3)外部技術や既存工法の活用等による技術力の向上

①基礎工事省力化の推進

従来より採用しているコンクリート基礎・地中梁が不要となる上部構造と杭を直接接合するECS-TP工法の採用を定着することにより、物件を短工期で安定的に提供できるように取り組んでおります。

②生産性向上・品質安定の取り組み

鼻先、マリオン、階段などのPCa化、鉄筋の先組みなど工業化工法を採用することで、品質向上・工期短縮効果が発揮できるように取り組んでおります。鉄筋の先組みでは、安定した品質確保及び工期短縮効果が期待できる鉄筋ジャバラユニット工法の採用に向けて取り組んでおります。

③CFT造施工技術獲得と採用に向けた取り組み

近年、増えつつあるCFT造の施工について、一般社団法人新都市ハウジング協会より施工技術ランクの認定を取得し、当社におけるCFT造施工が可能となりました。2022年度は2物件で採用となりました。今後も、営業力・提案力の強化と生産性向上のため、積極的に採用拡大に向けた取り組みを進めております。

④i-Constructionによる作業所業務効率化と品質向上への取り組み

ICTの推進による作業所業務の効率化として、作業所におけるタブレットの有効活用や、ロボット技術に加え、BIM活用の検証を進めており、BIMモデルを用いた合意形成・施工図作成・施工ステップの確認・干渉チェックなどを行っております。今後は新規ICT技術と既存技術との複合的な活用に向けても取り組み、作業所の業務効率化・品質向上・生産性向上につなげてまいります。

 

第3【設備の状況】

1【設備投資等の概要】

当連結会計年度の設備投資は、主にソフトウエアへの投資を目的とし、総額132百万円の設備投資を実施しました。

なお、当連結会計年度において重要な設備の除却、売却等はありません。

 

2【主要な設備の状況】

(1) 提出会社

2023年3月31日現在

 

事業所

(所在地)

帳簿価額(百万円)

従業員数

(人)

建物

構築物

運搬具

工具器具

備品

土地

リース

資産

ソフト

ウエア

合計

面積(㎡)

金額

本社・大阪本店

(大阪市中央区)

217

12

230

253

5

236

725

222

(20)

東京本店

(東京都江東区)

468

87

1,538

807

0

0

1,364

262

(19)

(注)1.提出会社は単一の報告セグメントであるため、セグメント別の記載はせず、主要な事業所ごとに一括して記載しております。大半の設備は建設事業又は共通的に使用されております。

2.土地及び建物の一部を連結会社以外から賃借しております。賃借料は112百万円であります。

3.従業員数の( )は、年間の平均臨時雇用者数を外数で記載しております。

 

(2) 国内子会社

2023年3月31日現在

 

会社名

事業所

(所在地)

区分

帳簿価額(百万円)

従業

員数

(人)

建物

構築物

機械

運搬具

工具器具
備品

土地

合計

面積(㎡)

金額

大末テクノサービス(株)

本店

(大阪市中央区)

建設事業

その他

51

11

7,837

82

145

46

(195)

(注)1.上記には支店等が含まれております。

2.従業員数の( )は、年間の平均臨時雇用者数を外数で記載しております。

 

3【設備の新設及び除却等の計画】

当社及び連結子会社の当連結会計年度後の設備投資計画は、中期経営計画「Challenges for the future」(2020年度~2024年度)の中で、業務の効率化やセキュリティ強化を目的としたネットワークインフラの整備及び情報機器の更新並びに2021年11月「新市場区分の上場維持基準の適合に向けた計画書」の策定(これに伴い、現中期経営計画の期間を2023年3月期から2025年3月期に延長しております。)に基づいた投資であり、自己資金及び借入金等により充当する予定であります。

会社名

事業所名

投資テーマ

予定時期

投資予定額

(百万円)

既支払額

(百万円)

大末建設株式会社

全事業所

・ネットワークインフラ、情報機器更新

・建設現場を中心とするDX化(守りのDX)

工業化、BIM化などの推進による生産性の向上

・受注拡大に向けた営業関連業務のDX化(攻めのDX)

2021年~2025年

5,000

201