「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税抜きの金額で表示しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
次年度のわが国の経済は、一部に弱さが残るものの、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあって、引き続き緩やかな回復が続くことが期待されます。一方、通商問題が世界経済に与える影響や、海外経済の動向と政策に関する不確実性、金融資本市場の変動の影響などに留意する必要があるものと思われます。
建設業界を取り巻く環境は、消費税率引き上げによる個人消費への影響に懸念があるものの、経済対策の着実な実施や東京オリンピック・パラリンピック関連投資などによる需要喚起は引き続き期待され、復旧・復興をはじめ、国土強靭化のための防災・減災対策、戦略的なインフラ老朽化対策など、政府建設投資は前年度比増加が予想され、民間住宅投資は前年度比同水準、民間非住宅建設投資は前年度比微減となることが見込まれることから、建設投資全体では微増となることが予想されます。
一方、技能労働者不足や働き方改革への対応が喫緊の課題となるなかで、労務費・資機材価格の再高騰も懸念されるなど、引き続き厳しい経営環境が続くものと思われます。
このような状況のなかで、当社グループにおきましては、中期経営計画『東鉄 3D Power Up 2021』の2年目を迎えますが、その基本方針、及び基本戦略である『3D戦略』に基づき、「成長戦略[Ⅹ軸×Y軸]」についての諸施策の推進を図るとともに、「クォリティ戦略[Z軸]」においては、『Power Up Project』を着実に推進し、将来の「堂々たる成長と飛躍」への「Jump」に備え、安全・品質・技術力・人材力・生産性・ESGなどにおける「基礎体力」を一段と強化させ、ステークホルダーとの「共通価値の創造」を図り、当社の「社会的使命」を引き続きしっかりと果たしてまいります。
中期経営計画(2018~2021)『東鉄 3D Power Up 2021』の要旨は、下記のとおりです。
②「Power Up Project」
・「3D戦略」の「クォリティ戦略」(Z軸)において、特に重要な4つのテーマについて取り組みます。
・将来の「堂々たる成長と飛躍」(「Jump」)に備え、Z軸を大幅に伸ばし、安全・品質・技術力・
人材力・生産性・ESGなどにおける「基礎体力」を一段と強化させます。
・このプロジェクトを通して、ステークホルダーとの「共通価値の創造」を図ります。
・事業活動により創出されたキャッシュを有効に活用し、各種施策・投資メニューを推進します。
③『東鉄 3D Power Up 2021』の「プロセス」と目指す「ゴール」
『東鉄 3D Power Up 2021』における「3D戦略」、「Power Up Project」の概要、及びその「プロセス」と
目指す「ゴール」は以下のとおりです。

・「質」を向上させることで、企業価値を高める「クォリティ戦略」においては、安全・品質・技術力・
人材力・生産性・ESGなどにおける「基礎体力」を一段と強化するための「Power Up Project」を
新たにスタートさせます。
・事業活動により創出されたキャッシュを有効に活用し、以下の4つの重要なテーマにおいて、それぞれの
各種施策・投資を推進します。
⑤数値目標
以上の施策により、中期経営計画最終年度である2021年3月期には、下記の増収増益目標に挑戦
いたします。なお、資本効率や株主還元目標は維持継続してまいります。
[参考]総還元性向の算出方法
以上のとおり、中期経営計画(2018~2021)『東鉄 3D Power Up 2021』におきましては、その基本方針、及び基本戦略である『3D戦略』に基づき、「成長戦略」によりキャッシュ創出力を一層強化する一方、このキャッシュを有効に活用し、『Power Up Project』の各種施策・投資を推進することにより、当社の「基礎体力」を一段と強化させ、「企業価値向上」と「持続的成長」、及びステークホルダーとの「共通価値の創造」を図り、引き続き当社の「社会的使命」をしっかりと果たしてまいります。
さらに、この『Power Up Project』により伸ばしたZ軸を基に、さらなる「成長戦略」(Ⅹ軸×Y軸)の展開を図り、「堂々たる成長と飛躍」(「Jump」)につなげてまいる所存であります。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末(2019年3月31日)現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの事業活動は主として東日本地域を中心に行っており、この地域における景気の後退、回復遅延など景気変動に大きく影響を受けます。また、競合する他社との受注競争の激化などにより、低採算化、収益力の低下など、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは建設業を主としているため、鋼材等の原材料が急激に高騰し、請負代金に反映させることが困難な場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、売上高に占める鉄道部門のウェイトが高い状況となっており、この分野における売上高は、公共交通機関等当社グループが管理できない要因等により大きな影響を受ける可能性があります。
また、建築部門においては、住宅需要の変化などによる顧客企業の業績不振、予期しない契約の打ち切り、顧客の要求に応じるための値下げにより、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、工事施工にあたっては、事前に安全施工審査や事故予防措置などを講じ、また、施工時には安全パトロール等による実態の把握、点検・指導等を行い事故防止に努めております。しかしながら、事故が発生した場合にその原因によっては、指名停止などによる行政処分、損害賠償など、当社グループの信頼と信用を著しく失墜させる恐れがあり、業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
線路関係における施工技術は、従来、東日本旅客鉄道株式会社を母体として開発され、人材育成され、確保されてまいりました。しかし、近年、施工体制の変更などから、この人材確保は当社グループが主体となって行うこととなったことにより、優秀な人材の採用や教育・研修などによる人材育成にかかるコストの負担は、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、品質管理には万全を期しておりますが、万一、重大な瑕疵が発生し、その修復に多大な費用負担が生じた場合には、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの退職給付費用及び債務は、数理計算上で設定される前提条件や年金資産の期待運用収益率等に基づいて算出されております。実際の結果が前提条件と異なる場合、または前提条件が変更された場合、将来期間において認識される費用及び債務に影響を及ぼし、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
建設業においては、建設業法、建築基準法、労働安全衛生法及び独占禁止法等により法的な規制を受けております。これらの法律の改廃、法的規制の新設、運用基準の変更等によっては、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、今後想定される震災等の大規模災害への備えとして、BCPマニュアルを整備しております。しかし、地震・洪水・台風等の自然災害により事業活動の一時的な停止や施工中物件の復旧に多額の費用と時間を要する等により、当社グループの業績と財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
当期におけるわが国の経済は、個人消費が持ち直し、設備投資も増加するなかで、改善には足踏みがみられるものの企業収益は高い水準にあり、雇用情勢も着実に改善するなど、緩やかな回復基調が続きました。
建設業界におきましては、政府建設投資は前年度と同水準が予測され、民間建設投資は、民間住宅投資において微増、民間非住宅建設投資も企業収益の改善等を背景とした設備投資などにより増加が見込まれ、建設投資全体としては前年度比微増となる見通しです。
このような状況のなかで、当社グループにおきましては、新たな3ヵ年(2018~2021)中期経営計画『東鉄 3D Power Up 2021』の初年度にあたり、その基本方針、及び基本戦略である『3D戦略』(スリーディ戦略)に基づき、「成長戦略[Ⅹ軸×Y軸]」についての諸施策の推進を図るとともに、「クォリティ戦略[Z軸]」においては、4つの重要テーマである、「Z-1 安全・品質向上」、「Z-2 生産性向上/技術開発」、「Z-3 働き方改革/人材育成」、「Z-4 ESG(環境・社会・ガバナンス)」について、新たに開始した『Power Up Project』に積極的に取り組んでまいりました。
「顧客層」のウイング拡大を図る《Ⅹ軸戦略》につきましては、最大最重要顧客である東日本旅客鉄道(株)からの受注工事の安全遂行を当社の社会的使命と捉え、経営資源を継続的に重点投下してまいりました。その最も重要なプロジェクトの一つである「耐震補強対策工事」では、これまで施工を進めてきた「御茶ノ水盛土・切土耐震補強」や駅舎等の「天井耐震化工事」など数々の工事に加え、施工対象範囲をさらに広げた工事も徐々に本格化するなど、各種の耐震補強対策工事に継続的に取り組んでまいりました。また、「高輪ゲートウェイ駅周辺再開発プロジェクトに伴う軌道移設工事」、「中央本線山梨市駅橋上化工事」や「新大久保駅バリアフリー化工事」をはじめとする駅舎改良工事、中央快速線グリーン車導入に伴う「武蔵小金井車両基地整備工事」など、様々な鉄道関連工事の安全施工に努めました。社会的な要請が益々高まっている「ホームドア」につきましては、山手線に次いで京浜東北線における設置工事が最盛期を迎えつつあり、さらに、2020年東京オリンピック・パラリンピックに向け、新国立競技場へのメインゲート駅となる「千駄ヶ谷駅」、「信濃町駅」などの改良工事やホームドア設置工事にも取り組んでおります。また、インバウンド関連工事では、「ホテルメッツ秋葉原」、「ホテルメッツ五反田」などのホテル建設、さらには、スポーツ関連施設である「スポル品川大井町新築工事」の建設にも取り組んでまいりました。
多方面にわたる民間一般部門のお客様に対しては、さらに「顧客層」のウイング拡大を図り、「東武野田線六実~逆井間複線化工事(東武鉄道(株))」、「相鉄本線星川~天王町間連続立体交差化事業軌道敷設工事(相模鉄道(株))」、「泉州電業埼玉営業所新築工事(泉州電業(株))」、設計・施工案件としては「日本線路技術本社新築工事((株)日本線路技術)」、「木月マンション新築工事(JR西日本不動産開発(株)・三信住建(株)共同企業体)」、「ライオンズ朝霞駅前新築工事((株)大京)」など、幅広い多数のお客様からの受注や施工を進めるとともに、当社が過去に施工させていただいたお客様からのリピーター受注も数多く獲得いたしました。また、官公庁部門におきましても、公共建築工事では当社初となる大型のコンサートホールである「高崎芸術劇場新築工事(群馬県高崎市)」、大型の公共土木工事である「境川金森調節池工事(東京都財務局)」、「谷沢川分水路工事(同)」、公共鉄道では「相鉄・JR直通線軌道敷設工事(鉄道・運輸機構)」、「横浜市営地下鉄桜木町~高島町間軌道改良工事(横浜市交通局)」など様々な受注・施工実績をあげることができました。
「業域」の深掘りを図る《Y軸戦略》につきましては、当社の強みである鉄道関連工事、防災・耐震・メンテナンス関連工事などの業務分野を徹底的に継続強化したうえで、お客様や社会の新しいニーズに応じた業務・業域の深掘りによる拡大強化を図り、新しい成長機会に挑戦してまいりました。本格稼働から2年目となる、世界初の新幹線レール交換システム(通称[REXS])では、周辺機器の開発も並行して行いながら更なる効率化を図り、安全で高品質な施工を進めております。また、新駅設置工事である「常磐線Jヴィレッジ駅新設工事(東日本旅客鉄道(株))」では、ホーム基礎に発泡スチロール製の資材を使用するなどの施工効率化を図り、着工から11ケ月という短期間で完成させることができました。
また、当社が強みとするメンテナンス技術を活かした施工では、「聖橋長寿命化工事(東京都財務局)」、「多摩都市モノレール泉体育館駅エスカレータ更新工事(多摩都市モノレール(株))」、災害復旧・復興関連では、上記「常磐線Jヴィレッジ駅新設工事(東日本旅客鉄道(株))」のほか、「常磐線竜田~浪江間災害復旧工事(同)」、「只見線第7只見川橋りょう復旧工事(同)」、さらに「気仙沼市まち・ひと・しごと交流プラザ新築工事(宮城県気仙沼市)」、「閖上小塚原線道路改良工事(宮城県名取市)」など、様々な業域での受注・施工実績をあげることができました。
環境事業につきましては、当社施工部門との相互連携・シナジー強化を目的に「東鉄ECO2プロジェクト」を 積極的に推進中でありますが、都市の景観と環境との調和を目指した緑化事業では、「東神奈川オフィスビル新築工事(東日本旅客鉄道(株))」における「壁面緑化工事」の受注・施工をはじめ、多くの案件に取り組んだほか、工事現場の周辺環境との調和や近隣への環境配慮を目的に進めている「工事用仮囲い緑化」の設置を進めるなど、当社の緑化技術が様々なシーンで広がりを見せております。さらには、国土交通省が主催した東京オリンピック・パラリンピックに向けた「暑熱対策公開テスト」では、当社が開発した自立型の緑化施設である「木陰のトンネル」を出展し、高い評価を得ることができました。
『3D戦略』において、もっとも重要な戦略の一つである「クォリティ戦略」《Z軸戦略》におきましては、本年度より新たに開始した『Power Up Project』における4つの重要テーマについて様々な施策を実施してまいりました。
「Z-1 安全・品質向上」においては、経営の最重要事項に掲げている「安全はすべてに優先する」という経営理念のもと、お客様・地域社会・従業員の「究極の安全と安心」を徹底的に追求し、安全・安心で、高品質・高効率・低コストの技術・サービス・商品の提供により、お客様の高い満足度と信頼の確保を図ることを目的に、様々な施策を実施してまいりました。具体的には、「東鉄グループ方式」に基づいた的確な「作業毎のリスク把握」や、過去の事故・品質トラブルを「見える化」したビジュアル資料(要注カード)の更新・運営強化による再発防止対策の推進、PDCAサイクルによる安全及び品質管理レベルの向上、交通事故防止対策の推進、災害時の事業継続計画の実効性向上など、「究極の安全」の徹底的な追求と「品質」のたゆまざる向上に努めてまいりました。
「Z-2 生産性向上/技術開発」においては、技術開発力の強化により、安全性、生産性の向上を図り、工事量増大に対応するための施工力を強化するとともに、協力会社とのパートナーシップの強化により、強固な施工体制の維持・強化を図ることを目的に、数多くの施策を実施してまいりました。鉄道工事を中心とした「東鉄型イノベーション」の推進においては、新幹線レール交換システム[REXS]やホームドア設置工事などに関する様々な技術開発により作業効率の向上に努めたほか、トンネル耐震用機械群[新STARS]や新幹線大規模改修に向けた新工法などの開発に取り組みました。また、保線用大型機械のメンテナンス体制を一層強化することにより、機械の故障回数を大幅に削減することができました。
「Z-3 働き方改革/人材育成」においては、当社がこれまで取り組んできた「人を大切にする風土づくり」を一層発展させるとともに、「働き方改革」による「働きやすい快適な職場づくり」、多様な働き方やワークライフバランスのための環境整備を行うことを目的に、休日取得促進や各種オフィス環境の整備、現場サポート制度の体制構築、RPA(Robotic Process Automation)の導入により業務効率の向上を図るなど、各種施策を実施してまいりました。また、「人材育成」においては、実効性のある具体的な教育・訓練の強化や技術力の向上、より高いレベルの専門プロ集団の育成を図ることを目的に、研修ソフト及びハードの見直しと充実に向けた取り組みを進めております。
「Z-4 ESG」においては、「ステークホルダーから信頼」される「誠実な経営」を推進し、事業活動を通じて当社の「社会的使命」を果たすとともに、「SDGs(持続可能な開発目標)」と「ESG」を事業活動に関連付け、「事業機会」と「リスク・コスト要因」の両面を認識したうえで積極的に取り組むことを方針としております。このプロセスを通じ、当社の「企業価値向上」・「持続的成長」と、ステークホルダーとの「共通価値の創造」に取り組んでまいりました。「E(環境)」においては、環境事業を積極的に推進するとともに、消費エネルギーゼロのビルを目指す「ZEB」(ネット・ゼロ・エネルギー・ビル)の普及・実現を目指して「ZEBプランナー」にも登録し、ZEB関連の受注も獲得することができました。「S(社会)」においては、当社が施工を担当した「総武本線榎戸駅橋上化工事(東日本旅客鉄道(株))」において、女性技術者が活躍する「けんせつ小町工事チーム」に登録されるなど、女性活躍の機会も益々広がりをみせております。「G(ガバナンス)」においては、コーポレートガバナンス・コード改訂や適時適切な情報開示への対応に加え、実効性の高いコンプライアンス研修の実施などコンプライアンス・リスク管理体制の維持強化を図るとともに、資本効率や株主還元の一層の充実を図るべく、「DOEも意識」するという概念を取り入れるなど、さらなるガバナンスの強化に努めてまいりました。
また、これらの『Power Up Project』の諸施策を確実に推進するために、組織を一部改正し、新しい本部として「安全・品質本部」、「人材・技術開発本部」を設置するとともに、「業務サポート本部」に「働き方改革推進部」を新設し、専門チームによる様々な課題解決に取り組んでまいりました。
以上のとおり、新たな3ヵ年(2018~2021)中期経営計画『東鉄 3D Power Up 2021』の初年度におきましては、各分野において様々な施策に積極的に取り組んでまいりました。
当社グループは、『3D戦略』及び『Power Up Project』の推進により上記諸施策を着実に実施した結果、当期の業績につきましては、官庁一般で大型の土木工事を複数受注したことや、民間一般などの幅広いお客様からの受注も順調に増加したことにより、受注高は134,164百万円(前期比7,447百万円増加)と大幅に増加し、初めて1,300億円を超え過去最高となりました。
売上高は、前期からの繰越工事高が高水準でスタートしたことや、手持ち工事が順調に進捗したことなどにより、134,739百万円(前期比3,530百万円増加)と、6年連続して過去最高を更新しました。
利益につきましては、前期に高採算の案件が集中した反動などにより第1四半期では大幅な減益となったものの、通期では、売上総利益は微減の19,687百万円(前期比98百万円減少)となりました。また、『Power Up Project』など戦略的な要因による販売費及び一般管理費の増加もあり、営業利益は12,216百万円(前期比785百万円減少)、経常利益は12,704百万円(前期比597百万円減少)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,862百万円(前期比1,119百万円減少)となりました。
セグメントの業績は、次のとおりです。なお、セグメントの売上高につきましては、外部顧客への売上高を記載しております。
(土木事業)
受注高は95,298百万円(前期比10.4%増)、売上高は87,114百万円(前期比0.5%増)となりました。
売上高のうち工事進行基準による計上額は49,896百万円であり、次期繰越高は53,204百万円となりました。
セグメント利益は7,396百万円(前期比5.8%減)となりました。
(建築事業)
受注高は38,866百万円(前期比3.9%減)、売上高は39,726百万円(前期比6.8%増)となりました。
売上高のうち工事進行基準による計上額は29,982百万円であり、次期繰越高は29,788百万円となりました。
セグメント利益は4,127百万円(前期比4.9%減)となりました。
(その他)
売上高は7,898百万円(前期比8.2%増)で、その主なものは鉄道関連製品の製造及び販売収入であります。
セグメント利益は675百万円(前期比15.4%減)となりました。
財政状態の状況は、次のとおりです。
当期末の資産合計は前期比8,340百万円増加し135,291百万円となりました。主な要因は、受取手形・完成工事未収入金等の増加であります。
負債合計は、前期比2,749百万円増加し51,572百万円となりました。主な要因は、支払手形・工事未払金等の増加であります。
その結果、純資産合計は前期比5,591百万円増加し83,719百万円となりました。また、自己資本比率は、前期末の60.7%から61.0%となりました。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
当期末における現金及び現金同等物は、前期比1,090百万円増加し16,878百万円となりました。当期における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
仕入債務の増加による支出の減少等により、営業活動におけるキャッシュ・フローは前期比3,420百万円収入が増加し6,088百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
有形固定資産の取得による支出の増加等により、投資活動におけるキャッシュ・フローは前期比301百万円支出が増加し1,719百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
配当金の支払額の増加等により、財務活動におけるキャッシュ・フローは前期比459百万円支出が増加し3,278百万円の支出となりました。
(注) 1 セグメント間の受注・取引については相殺消去しております。
2 当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。
3 売上高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上高及びその割合は次のとおりであります。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。
建設事業における受注工事高及び完成工事高の状況
(注) 1 前期以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額が含まれております。したがいまして、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)であります。
工事受注方法は、特命と競争に大別しております。
(注) 百分比は請負金額比であります。
(注) 1 完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。
前事業年度
当事業年度
2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。
(注) 次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりであります。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されておりますが、この連結財務諸表の作成にあたっては過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる見積りが会計基準の一定の範囲内で行われており、連結決算日における資産・負債や収益・費用の数値に反映されております。これらの見積りには不確実性が伴い実際の結果とは異なる場合があるため、連結財務諸表に影響を及ぼすものと考えられます。
((業績等の概要) (1)業績 に記載しております。)
((業績等の概要) (1)業績 に記載しております。)
(2 事業等のリスク に記載しております。)
当社グループの資金の源泉は、主として国内事業に係る営業活動からのキャッシュ・フローによる収入からなります。資金の主要な使途は、材料費・外注費、設備投資等であります。
流動性については、事業活動を行う上で十分な運転資金を有するとともに、金融機関より随時利用可能な借入枠を確保しており、万一の緊急時における資金調達に備えております。
特記事項はありません。
当期において、当社グループが支出した研究開発費の総額は
なお、セグメントごとの主な研究開発活動は次のとおりであります。
当期における研究開発費の金額は
① ホームドア設置工事等駅ホームの床面コンクリートを撤去する作業において、ブレーカー等を使用した場合、大きな騒音が発生することから、コンクリート溝堀り掘削機械を開発し、作業騒音と労務の低減による作業の効率化に向けて取り組みました。
② 新幹線レール更新工事のレール溶接はガス圧接により施工していますが、溶接の品質を確保するためにレールを適切な速度で圧縮する必要があります。レールの圧縮速度の調整は、従来、作業員が行っていましたが、精度の高い溶接を可能とするよう無線での遠隔制御システムを開発し、施工品質の向上や省力化に取り組みました。
③ 働き方改革による生産性向上の一環として、工事写真の電子システム化に取り組み、タブレット端末にて発注者からの施工通知データと現場の紐づけを行い、工事施工写真を撮影し、竣工図書として自動的に書類を作成するシステムを開発しました。
当期における研究開発費の金額は
① 駅ホーム上屋の基礎工事等の床面覆工作業では、夜間の限られた作業時間帯で多くの作業員により時間をかけて作業していました。時間、労力の軽減を目的として軽量の覆工板を開発し、一人で容易に設置・撤去することが可能となり、作業効率化に取り組みました。
② 駅旅客階段上部の天井等修繕作業では、夜間に仮設足場の設置・撤去を行う必要があり、それに作業時間の多くを割かれている実態がありました。そこで容易に設置・撤去できる仮設の足場を開発し、作業に要する時間を短縮することを可能としたことで作業効率化に取り組みました。
当期における研究開発費の金額は
① 気候変動による暑さ対策として、日射を遮ること、ミストによる蒸散効果、風による冷却等の技術を組み合わせた暑熱対策設備を開発・製作設置しました。設置した暑熱対策設備に対し、性能確認試験を行い、暑熱対策設備の効果を確認し、論文にまとめ、建築学会へ発表予定です。
② 線路法面に生い茂る雑草の除草方法として、種々の遠隔操作式草刈り機を調査し、実際の法面での実証試験を行い、遠隔操作式草刈り機の評価及び草刈り後の集草方法について調査を進めました。今後もさらに法面での実証試験を行い、様々な法面へ対応可能でかつ作業効率化が図れる機械の開発を進めています。
③ 鉄道関連製品の製造・販売をしていますが、鉄道会社に向けた鉄道関連製品の試験及び開発を行っています。