文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示している。
当社グループは、「お客様本位の精神で安全・確実な業務の遂行により顧客の信頼を高め、人々の生活や経済を支える社会的に重要なインフラの創造をとおして社会に貢献する」という基本理念のもと、設備工事の設計・施工・保守を行う企業として、品質の高い設備づくりを目指し企業努力を重ねていく。
また、「安全は会社経営上の最重要課題」として、安全・安定輸送の重要性が高まる鉄道の電気設備や一般電気設備及び情報通信設備などの社会インフラの構築や維持に対して一層寄与できる企業体制づくりを推進し、大きく変化する社会環境の中で変革に挑戦し、持続的成長を目指していく。
当社グループは、経営の透明性を確保しつつ、働き方改革と個々の取り組みをとおして経営基盤を強化し、人間中心企業として「人間力の向上」と「本物志向の実践」により企業価値の向上を図ることで、株主及び取引先等の皆様の期待にお応えできる企業へと成長していく。
新型コロナウイルス感染症による影響を現段階において合理的に算定することが困難であることから目標とする経営指標である売上高及び経常利益は未定としている。業績予想が可能となった段階で速やかに開示する。
当社グループは、2019年3月期以降3年間の「日本電設3ヶ年経営計画2018」を策定している。この経営計画では、「変革に挑戦」を掲げ、次の4つの重点実施テーマに基づく各諸施策を進めることにより、持続的成長を目指していく。
「安全は会社経営上の最重要課題」は不変とし、顧客が求める安全・安心の追求と原理・原則に基づいた本質から物事を考えることの実践や計画から施工までのリスクを排除した「リスク管理型」の取り組みを推進し、全社でのPDCAサイクルを絶えず繰り返すことで安全で質の高い業務を遂行し、顧客の信頼を高め持続的成長に繋げていく。
次世代へ繋ぐ人材を確保し、自ら考え行動する社員の育成と全社員が当事者意識を持ち日常的な相談・確認・コミュニケーションを図るとともに若手社員の成長を支援し、社員一人ひとりの技術力向上と人間力向上により、企業価値の最大化を目指していく。
さらに協力会社については、施工能力の向上及び人材の確保と育成等の支援により全国の施工体制を強化していく。
会社の成果を最大にするため、それぞれの組織の成長と全国の組織間連携により強い組織づくりを進め、鉄道電気工事、一般電気工事、情報通信工事及び関連事業の全国での営業基盤を強みに、東日本旅客鉄道株式会社を最重要顧客として多様化するニーズに応えられる取り組みや他の常連顧客への提案営業を積極的に推進するとともに新たに取り組む分野の受注拡大と本物志向の実践により経営基盤を強化していく。
また、NDKグループ会社との相互連携を図り、新たな目標に向けた取り組みと業容の拡大によりNDKグループの総合力向上を目指していく。
業務の効率化・省力化・ICT活用・技術開発等による生産性向上、長時間労働の是正、多様で柔軟な働き方の実現及びワークライフバランスの取り組み等による働き方改革をさらに推進し、これまで以上に社員が働きがい、やりがいを感じて業務に取り組める職場環境を整備し、自信と誇りを持てる会社を目指していく。
今後の国内経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による極めて厳しい状況が続くと見込まれ、内外経済をさらに下振れさせるリスクに十分注意する必要があり、また、金融資本市場の変動等の影響に注視が必要な状況が続くものと思われる。当建設業界においては、公共投資は関連予算の執行により、底堅く推移していくことが見込まれ、民間設備投資は成長分野への対応等を背景に持ち直しに向かうことが期待されるが、新型コロナウイルス感染症の影響に十分注意する必要があると思われる。
このような状況の中で、当社は、全国鉄道電気工事のリーディングカンパニーであることに加え、鉄道電気・一般電気・情報通信の3つの分野の施工を行うことができる総合電気工事会社としての「ブランド力」を高め、同業他社との差別化を図り、各工事部門で次の取り組みを行っていく。
鉄道電気工事部門については、安全・安定輸送に寄与するための安全レベルの向上に努め、最大の得意先である東日本旅客鉄道株式会社のご要望に対応しうる体制の整備を推進するとともに、JR各社、公営鉄道、民営鉄道及びモノレールなどにも積極的な営業活動を展開し、受注の拡大に努めていく。
一般電気工事部門については、駅再開発関連等への営業を推進するとともに、環境に配慮したZEB及び省エネルギー設備並びに事業継続計画(BCP)に対応したリニューアルの提案営業を積極的に行うなど、お客様のご要望にお応えできる当社独自の特徴ある提案や新規分野への展開も含めた営業体制の強化を図り、受注の確保に努めていく。
情報通信工事部門については、ネットワークインフラ構築工事及び通信事業者各社の移動体通信基地局建設工事などを受注するため全社的に積極的な営業を図り、受注の拡大に努めていく。
当社グループは、このようにグループを挙げて営業活動を展開して受注の拡大に全力を傾注し、安全と品質の確保に努め、コスト競争力の強化、新規事業の開発及び人材育成を推進し、業績の向上に鋭意努力する所存である。
事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響については、合理的に予見することが困難であるため記載していない。
当社グループの完成工事高総額に占める東日本旅客鉄道株式会社の比率が高いことから、同社が何らかの理由により設備投資等を削減しなければならなくなった場合、受注活動に影響を及ぼす可能性がある。
なお、当連結会計年度及び前連結会計年度の売上実績については、「3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1) 経営成績等の状況の概要 ④ 生産、受注及び販売の実績」の項目を参照のこと。
(2) 社会的信用力低下のリスク
当社グループでは安全を会社経営上の最重要課題と認識し、「日本電設3ヶ年経営計画2018」の中で安全推進の施策を策定し安全大会・各種安全会議・研修等をとおして教育し、社員・協力会社社員が共通認識のもと事故防止に取り組んでいるが、当社グループの行う工事施工の過程で重大な事故を発生させた場合、社会的に厳しい批判を受ける場合があることから、社会的信用力の低下等により受注活動にも影響を及ぼす可能性がある。
(3) 受注事業のリスク
当社の事業である建設業は受注事業であり、主なリスクは次の事項が挙げられる。
a.労働集約事業であり、多くの協力会社と連携して事業を遂行していることから人材の育成及び教育等が求められるため、施工体制強化の取り組みを推進しており、協力会社社員の新規採用支援、育成支援、安定的な工事発注による工事平準化に努め、協力会社の体制強化策を講じているが、当社が必要とする能力を持った協力会社社員の確保が十分に行われなかった場合には事業遂行上影響を受ける可能性がある。
b.工事の受注から完成までに期間を要し、請負金額が高額となるため工事の施工に伴う立替金も高額となり、発注者の業績悪化等による工事代金回収の遅延や貸倒れが発生する可能性がある。
c.当社グループは法令順守を会社経営の基本とし、内部管理・内部統制体制を整備し、役員・従業員に対して定期的な勉強会や研修に加え、ICTを活用したコンプライアンス教材による随時学習可能な環境を整えることにより、適切な業務運営を行っているが、建設業法等関連法令において保有資格等の許可要件が厳密に定められているほか、各種規制や罰則が定められており、それらに抵触した場合には営業停止等の処分が行われる可能性がある。
d.当社は、全国鉄道電気工事のリーディングカンパニーであることに加え、鉄道電気・一般電気・情報通信の3つの分野の施工を行うことができる総合電気工事会社としての「ブランド力」を高めるため、「日本電設3ヶ年経営計画2018」に基づく各工事部門での取り組みをとおして同業他社との差別化を図っているが、他社との受注競争の激化により工事採算が悪化する可能性がある。
e.施工期間が長期にわたる工事の受注はコスト上昇のリスクを十分検討するとともに、材料費について集中購買を実施し購買量の拡大による価格交渉を行い、取引会社を選定のうえ集中的に材料を発注することで材料費の低減に取り組んでいる。また、労務費については、職場環境整備等による人材の確保、協力会社への施工能力向上支援による施工体制強化を行うことで、原価低減に努めている。これらの取り組みが奏功しない場合、材料費・労務費の高騰の影響を受け工事採算が悪化する可能性がある。
(4) 新型コロナウイルス感染症のリスク
新型コロナウイルス感染症の影響による主なリスクは次の事項が挙げられる。
a.取引先に応じた営業活動に努め情報収集を徹底しているが、取引先が設備投資等の削減を実施した場合、受注活動に影響を及ぼす可能性がある。
b.材料供給会社からの納期に関する情報収集活動を徹底するとともに、当社グループ間での情報共有に努めているが、材料の納入が遅延した場合、工事工程の遅れにより事業遂行上影響を受ける可能性がある。
c.取引先及び従業員の安全を第一に考えるとともに更なる感染拡大を防ぐため、政府や自治体の発表・要請も踏まえ、取引先と情報交換を行いながら、工事工程調整等を行っているが、施工現場への入場制限又は現場作業が中止となった場合、工事工程の遅れにより事業遂行上影響を受ける可能性がある。
d. マスクの着用、手洗い、手指消毒、検温、事業所の換気等、従業員の体調管理及び職場環境確認の一層の徹底、テレビ会議の活用、テレワークの実施、始業時刻の繰り上げ・繰り下げの推奨、勤務形態の見直し等の感染症対策を適宜実施しているが、当社グループ社員及び協力会社社員等へ感染が拡大した場合、事業遂行上影響を受ける可能性がある。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
当連結会計年度の国内経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、政府や日銀による経済・金融政策の効果などもあって、回復基調にあった。一方で、海外経済の動向や金融資本市場の変動の影響に加え、消費税率引上げ後の消費者マインドの動向などに留意が必要な状況であった。当建設業界における受注環境は、公共投資は底堅く推移し、民間設備投資は横ばいとなった。しかし年明け以降、企業の業況判断は新型コロナウイルス感染症の影響により急速に悪化し、極めて厳しい状況となった。
このような状況の中で、当社グループは営業体制の強化を図り、グループを挙げて新規工事の受注確保に努めた結果、当連結会計年度の連結受注高は2,015億円(前連結会計年度比101%)となり、連結売上高は1,982億円(前連結会計年度比109%)となった。また、次期への連結繰越高は1,757億円(前連結会計年度比103%)となった。
利益については、工事原価低減及び経費の節減等を始めとする恒常的利益体質への基盤強化施策を推進した結果、連結営業利益は164億95百万円(前連結会計年度比111%)、連結経常利益は176億80百万円(前連結会計年度比112%)、親会社株主に帰属する当期純利益は112億74百万円(前連結会計年度比115%)となった。
部門別の状況は次のとおりである。
当連結会計年度は、主な得意先である東日本旅客鉄道株式会社を始めとするJR各社、公営鉄道及び民営鉄道などに対して組織的営業を積極的に展開し受注の確保に努めた結果、連結受注工事高は1,168億円(前連結会計年度比103%)となり、連結完成工事高は1,114億円(前連結会計年度比106%)となった。また、次期への連結繰越工事高は970億円(前連結会計年度比106%)となった。
当連結会計年度は、顧客指向に基づいた積極的な営業活動を展開し受注の確保に努めた結果、連結受注工事高は479億円(前連結会計年度比94%)となり、連結完成工事高は510億円(前連結会計年度比121%)となった。また、次期への連結繰越工事高は479億円(前連結会計年度比94%)となった。
当連結会計年度は、全国的な受注拡大を図り積極的な営業活動を展開し受注の確保に努めた結果、連結受注工事高は352億円(前連結会計年度比108%)となり、連結完成工事高は318億円(前連結会計年度比102%)となった。また、次期への連結繰越工事高は306億円(前連結会計年度比113%)となった。
当連結会計年度は、連結受注高は14億円(前連結会計年度比71%)となり、連結売上高は39億円(前連結会計年度比112%)となった。
(注) 「その他」の事業には、不動産業及びビル総合管理等の関連事業、ソフトウェアの開発及び電気設備の設計等を含んでいる。
② 財政状態の状況
資産
当連結会計年度末における資産の残高は、2,587億62百万円(前連結会計年度末は2,529億47百万円)となり、58億15百万円増加した。
負債
当連結会計年度末における負債の残高は、850億3百万円(前連結会計年度末は859億19百万円)となり、9億16百万円減少した。
純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、1,737億58百万円(前連結会計年度末は1,670億27百万円)となり、67億31百万円増加した。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、営業活動による資金の増加があったものの、投資活動及び財務活動による資金の減少により、前連結会計年度末から51億90百万円減少し、346億15百万円となった。
営業活動によるキャッシュ・フローは、43億64百万円の資金増加(前連結会計年度比64億63百万円減少)となった。これは、税金等調整前当期純利益176億81百万円の計上及び仕入債務の増加額46億円の計上等による資金増加要因と、未成工事支出金等の増加額58億99百万円及び法人税等の支払額54億53百万円等による資金減少要因によるものである。
投資活動によるキャッシュ・フローは、70億24百万円の資金減少(前連結会計年度比28億10百万円減少)となった。これは、有形固定資産の取得による支出58億11百万円及び投資有価証券の取得による支出9億76百万円等によるものである。
財務活動によるキャッシュ・フローは、25億29百万円の資金減少(前連結会計年度比1億43百万円増加)となった。これは、配当金の支払額21億48百万円及びリース債務の返済による支出3億71百万円等によるものである。
(注) 「その他」の事業のうち受注生産を行っていない不動産の賃貸・管理等は、上記金額には含まれていない。
(注) 1.当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため、「生産の状況」は記載していない。
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
建設業における受注工事高及び完成工事高の状況
前事業年度 自 2018年4月1日 至 2019年3月31日
(注) 1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2.「その他」の当期完成工事高には、受注生産を行っていない不動産の賃貸等の売上高が含まれているため、当期完成工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-次期繰越工事高)に一致しない。
当事業年度 自 2019年4月1日 至 2020年3月31日
(注) 1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2.「その他」の当期完成工事高には、受注生産を行っていない不動産の賃貸等の売上高が含まれているため、当期完成工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-次期繰越工事高)に一致しない。
工事の受注方法は、特命と競争に大別される。
(注) 百分比は請負金額比である。
(注) 1.完成工事のうち主なものは、次のとおりである。
前事業年度の完成工事のうち主なもの
当事業年度の完成工事のうち主なもの
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。
(d) 次期繰越工事高(2020年3月31日現在)
(注) 次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりである。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
2020年3月期は、2019年3月期以降3年間の「日本電設3ヶ年経営計画2018」の2年目として、持続的成長を目指し計画の達成に向けて鋭意努力した結果、受注高、売上高及び繰越高は過去最高となり、経常利益は高い利益率を維持し、目標とする経営指標である売上高1,912億円、経常利益164億円を達成した。
なお、新型コロナウイルス感染症の影響が当面続くものと考えられ、その影響を合理的に算定することが困難であることから2021年3月期の業績予想は未定としている。
部門別の経営成績の分析・検討内容は次のとおりである。
連結受注工事高は、北陸新幹線及び相鉄・東急直通線等の受注が増加したことにより、前連結会計年度比で増加した。
連結完成工事高は、前連結会計年度からの繰越工事等の施工が順調に推移したこと及びグループ会社の完成工事高が増加したことにより、前連結会計年度比で増加した。
連結受注工事高は、前連結会計年度に大型工事の受注が集中したことの反動等により、前連結会計年度比で減少した。
連結完成工事高は、大型工事の施工が順調に推移したことにより、前連結会計年度比で増加した。
連結受注工事高は、北陸新幹線等の鉄道通信工事やモバイル関連工事の受注が好調だったことにより、前連結会計年度比で増加した。
連結完成工事高は、大型工事の施工が順調に推移したことにより、前連結会計年度比で増加した。
連結受注高は、前連結会計年度に建築工事の受注があったことの反動等により、前連結会計年度比で減少した。
連結売上高は、保有不動産の賃貸、建築工事及び調査・設計業務等が増加したことにより、前連結会計年度比で増加した。
資産
当連結会計年度末においては、次期繰越工事高が高水準を維持していることに伴い未成工事支出金等が増加したほか、施工が順調に推移し完成工事高が前連結会計年度に比べ増加したことに伴い受取手形・完成工事未収入金等が増加したことなどにより、資産の残高が増加した。
負債
当連結会計年度末においては、施工が順調に推移したことに伴い支払手形・工事未払金等が増加したものの、将来の定年退職者の大幅な増加に備えて退職給付信託を設定したことに伴い退職給付に係る負債が減少したほか、投資有価証券の時価の変動に伴い繰延税金負債が減少したことなどにより、負債の残高が減少した。
純資産
親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより繰越利益剰余金が増加し、自己資本比率は62.4%となった。
利益剰余金のうち提出会社の繰越利益剰余金については、2020年6月19日開催の第78期定時株主総会において、下記のとおり決議された。
1株当たり配当額 37円
配当総額 2,276百万円
別途積立金の積立 5,400百万円
なお、配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」の項目を参照のこと。
③ キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における「現金及び現金同等物の期末残高」(以下「資金」という。)は、営業活動による資金の増加があったものの、投資活動及び財務活動による資金の減少により、前連結会計年度末から51億90百万円減少し、346億15百万円となった。
なお、詳細については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」の項目を参照のこと。
b. キャッシュ・フロー指標のトレンド
(注) 1.自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出している。
3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出している。
4.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用している。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債を対象としている。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用している。
当社グループは、現金及び現金同等物並びに営業活動によるキャッシュ・フローを資金の源泉としている。一方、資金需要については、運転資金、更なる経営基盤の充実に備えるための人材の育成・教育、事業開発、設備投資、重大な損害・災害発生時の支出及び株主の皆様への配当等である。
資金の流動性については、これらの資金需要に対して自己資金にて対応できる適切な水準を維持することを基本方針としている。当連結会計年度末は、現金及び現金同等物346億15百万円を確保し必要な流動性水準を維持している。
また、現時点では上記基本方針を維持することとしているが、緊急時における資金需要に備えるため、複数の金融機関と当座貸越契約を締結している。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いているが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性がある。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりである。
なお、会計上の見積りにおける新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 追加情報」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 注記事項 追加情報」の項目を参照のこと。
売上債権、貸付金等の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率に基づき、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に債権の回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上している。
顧客の財政状況が悪化し、その支払能力が低下した場合、引当金の追加計上又は貸倒損失が発生する可能性がある。
完成工事に係るかし担保の費用に備えるため、当連結会計年度の完成工事高に対し、過去の完成工事に係る補償額の実績を基に将来の発生見込額を加味して計上している。
見積りを超える完成工事のかし及びその補償費用が発生した場合、引当金の追加計上が必要となる可能性がある。
受注工事に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における手持受注工事のうち、損失が確実視されその金額を合理的に見積ることができる工事について、損失見込額を計上している。
工事施工の途中において見積りを超える原価が発生した場合、引当金の追加計上が必要となる可能性がある。
退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定しており、これらの前提条件には、割引率、予定昇給率、退職率、死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等が含まれている。
将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、退職給付に係る負債及び退職給付費用の金額に重要な影響を与える可能性がある。
固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしている。
将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、減損損失が発生する可能性がある。
繰延税金資産の回収可能性については毎期見直しており、過年度の業績、納税状況及び将来の業績予測等を総合的に勘案し、課税所得の額を合理的に見積ることにより判断している。
将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、繰延税金資産及び法人税等調整額の金額に重要な影響を与える可能性がある。
特記事項なし。
研究開発は、「設備工事業としての事業活動に資する開発」、「鉄道電気工事の特異性を活かした開発」、「安全な施工方法に関する開発」、「関連企業との共同開発」、「働き方改革に資する開発」を中心に進めている。
当連結会計年度における研究開発費の総額は
(1) 鉄道電気工事部門 133百万円
「高圧クランプがいし用金車の開発」
高圧配電線路の張替に係る一連の作業は、新電線の延線、新電線と旧電線の張替及び旧電線の撤去等であり、これらの作業を限られた停電時間内に行っていたため、作業員の負担が大きい状況であった。
今回開発した高圧クランプがいし用金車は、がいし上部に取り付けられる構造であり、新電線と旧電線の張替が容易に行なえるようになった。
本開発により、作業の安全性と作業効率の向上を図った。
「データ送信機能付き架線測定器の開発」
架線工事終了時の架線の高さ及びレール中心位置からの離隔等を測定する作業は、測定箇所毎に架線測定棒を運搬し架線に直接接触させる方法で行い、測定データを記録台帳に記入していた。
今回開発したデータ送信機能付き架線測定器は、架線測定棒を使用せずレーザー光を用いることにより架線に直接接触させることなく上記の測定を可能とした。また、測定データも自動集計されるためデータの転記誤りを無くすことができる。
本開発により、架線測定作業と測定データ集計作業が簡素化され作業効率の向上を図った。
「積算業務支援プログラムの開発」
電気工事の施工に際しては、施主から提示された設計図面を基に工事で使用する材料と数量を手作業で拾い出し積算書類を作成しているため、多くの時間と労力を要していた。
今回開発した積算業務支援プログラムは、設計図面から材料のシンボルマークを読み取ることにより、個々の材料名称と数量の自動集計が可能となった。
本開発により、各種使用材料と数量の拾い出し誤りを防止するとともに、積算書類作成の作業効率の向上を図った。
「無線機昇降金具の開発」
柱上への無線基地局取り付け作業は、無線基地局を人力で吊り上げる方法で行っており、作業の安全性及び効率性に課題があった。
今回開発した無線機昇降金具により、人力に頼ることなく無線基地局を安全かつ短時間で柱上に設置できるようになった。
本開発により、作業の安全性と作業効率の向上を図った。
「作業・安全指示書等の電子化に伴うシステム構築」
作業前点呼で活用する作業・安全指示書、図面、手順書等の作成・承認・現場での使用・保管までの一連の流れについては全て書面で行っているため、準備や関係者との打合せに多くの時間を要していた。
今回の開発は、作業・安全指示書等工事書類の作成を電子化し、事前承認、現場での使用及び電子保管までの一連の流れをシステム化することで、これらのオンラインでの実施を可能とした。
本開発により、現場業務のペーパーレス化及び簡素化を図った。