文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示している。
当社グループは、「お客様本位の精神で安全・確実な業務の遂行により顧客の信頼を高め、人々の生活や経済を支える社会的に重要なインフラの創造をとおして社会に貢献する」という基本理念のもと、設備工事の設計・施工・保守を行う企業として、品質の高い設備づくりを目指し企業努力を重ねていく。
また、「安全は会社経営上の最重要課題」として、安全・安定輸送の重要性が高まる鉄道の電気設備や一般電気設備及び情報通信設備などの社会インフラの構築や維持に対して一層寄与できる企業体制づくりを推進し、大きく変化する社会環境の中で変革に挑戦し、持続的成長を目指していく。
当社グループは、経営の透明性を確保しつつ、働き方改革と個々の取り組みをとおして経営基盤を強化し、人間中心企業として「人間力の向上」と「本物志向の実践」により企業価値の向上を図ることで、株主及び取引先等の皆様の期待にお応えできる企業へと成長していく。
当社グループは、「NDKグループの総合力向上」を目指し、2021年度は売上高1,662億円、経常利益70億円を目標としている。
今後の国内経済は、新型コロナワクチンの接種拡大及び感染拡大防止の取り組みにより持ち直していくことが期待されるが、感染の動向が内外経済に与える影響に十分注意する必要があると思われる。当建設業界においては、公共投資は関連予算の執行により堅調に推移していくことが見込まれ、民間設備投資は成長分野への対応等を背景に持ち直すことが期待されるものの、依然として厳しい状況が続くものと思われる。
当社グループを取り巻く経営環境は、鉄道工事では各鉄道会社の旅客収入の大幅な減少により設備投資が抑制されることや、民間工事では低価格での受注競争が激化すること等が予想され、2022年3月期は近年にない厳しい状況である。
このような状況において当社グループは、2022年3月期以降3年間の中期経営計画である「日本電設3ヶ年経営計画2021」を策定した。この新しい経営計画では、新たな変革の時代に対して、迅速かつ柔軟に対処できる企業に成長するため、古い価値観の打破に挑戦するとの決意のもと、「ニューノーマルに挑む 変革」を掲げ、次の4つの重点実施テーマに基づく各諸施策を進めることにより、持続的成長を目指していく。
安全・品質の取り組みのブラッシュアップに加えて、コンプライアンスの徹底によりお客様からの信頼をより高めていく。
社員一人ひとりが気づき力を磨き、自立的に業務に取り組める人材の育成に注力していく。
全国で事業展開する当社の強みと協力会社を含めたNDKのチーム力を高め、新たな価値を創造していく。
社員一人ひとりが働き易さと働きがいを実感できる職場づくりを目指していく。
なお、「日本電設3ヶ年経営計画2021」の最終年度である2024年3月期の数値目標(連結)は、売上高1,899億円、経常利益136億円(経常利益率7.2%)としている。
「日本電設3ヶ年経営計画2021」の数値目標(連結)は、次のとおりである。
また、当社は全国鉄道電気工事のリーディングカンパニーであることに加え、鉄道電気・一般電気・情報通信の3つの分野の施工を行うことができる総合電気工事会社としての「ブランド力」を高め、同業他社との差別化を図り、各工事部門で次の取り組みを行っていく。
鉄道電気工事部門については、安全・安定輸送に寄与するための安全レベルの向上に努め、最大の得意先である東日本旅客鉄道株式会社のご要望に対応しうる体制の整備を推進するとともに、JR各社、公営鉄道、民営鉄道及びモノレール等にも積極的な営業活動を展開し、受注の確保に努めていく。
一般電気工事部門については、駅再開発関連等への営業を推進するとともに、環境に配慮したZEB及び環境エネルギー設備並びに事業継続に向けたリニューアルの提案営業を積極的に行う等、お客様のご要望にお応えできる当社独自の特徴ある提案や新規分野への展開も含めた営業体制の強化を図り、受注の確保に努めていく。
情報通信工事部門については、ネットワークインフラ構築工事及び通信事業者各社の移動体通信基地局建設工事等を受注するため全社的に積極的な営業を図り、受注の確保に努めていく。
当社グループは、このようにグループを挙げて営業活動を展開して受注の確保に全力を傾注し、安全と品質の確保に努め、コスト競争力の強化、新規事業の開発及び人材育成を推進し、業績の向上に鋭意努力する所存である。
事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
リスクが顕在化する可能性の程度や時期、当該リスクが顕在化した場合に当社グループの経営成績等の状況に与える影響については、合理的に予見することが困難であるため記載していない。
当社グループの完成工事高総額に占める東日本旅客鉄道株式会社の比率が高いことから、同社が何らかの理由により設備投資等を削減しなければならなくなった場合、受注活動に影響を及ぼす可能性がある。
(2) 社会的信用力低下のリスク
当社グループでは安全を会社経営上の最重要課題と認識し、「日本電設3ヶ年経営計画2021」の中で安全推進の施策を策定し安全大会・各種安全会議・研修等をとおして教育し、社員・協力会社社員が共通認識のもと事故防止に取り組んでいるが、当社グループの行う工事施工の過程で重大な事故を発生させた場合、社会的に厳しい批判を受ける場合があることから、社会的信用力の低下等により受注活動にも影響を及ぼす可能性がある。
また、当社グループは法令順守を会社経営の基本とし、内部管理・内部統制体制を整備し、役員・従業員に対して定期的な勉強会や研修に加え、ICTを活用したコンプライアンス教材による随時学習可能な環境を整えることにより、適切な業務運営を行っているが、建設業法等関連法令において保有資格等の許可要件が厳密に定められているほか、各種規制や罰則が定められており、それらに抵触した場合には営業停止等の処分が行われる可能性がある。
(3) 受注事業のリスク
当社の事業である建設業は受注事業であり、主なリスクは次の事項が挙げられる。
a.労働集約事業であり、多くの協力会社と連携して事業を遂行していることから人材の育成及び教育等が求められるため、施工体制強化の取り組みを推進しており、協力会社社員の新規採用支援、育成支援、安定的な工事発注による工事平準化に努め、協力会社の体制強化策を講じているが、当社が必要とする能力を持った協力会社社員の確保が十分に行われなかった場合には事業遂行上影響を受ける可能性がある。
b.工事の受注から完成までに期間を要し、請負金額が高額となるため工事の施工に伴う立替金も高額となり、発注者の業績悪化等による工事代金回収の遅延や貸倒れが発生する可能性がある。
c.当社は、全国鉄道電気工事のリーディングカンパニーであることに加え、鉄道電気・一般電気・情報通信の3つの分野の施工を行うことができる総合電気工事会社としての「ブランド力」を高めるため、「日本電設3ヶ年経営計画2021」に基づく各工事部門での取り組みをとおして同業他社との差別化を図っているが、他社との受注競争の激化により工事採算が悪化する可能性がある。
d.施工期間が長期にわたる工事の受注はコスト上昇のリスクを十分検討するとともに、材料費について集中購買を実施し購買量の拡大による価格交渉を行い、取引会社を選定のうえ集中的に材料を発注することで材料費の低減に取り組んでいる。また、労務費については、職場環境整備等による人材の確保、協力会社への施工能力向上支援による施工体制強化を行うことで、原価低減に努めている。これらの取り組みが奏功しない場合、材料費・労務費の高騰の影響を受け工事採算が悪化する可能性がある。
(4) 新型コロナウイルス感染症のリスク
新型コロナウイルス感染症の影響による主なリスクは次の事項が挙げられる。
a.取引先に応じた営業活動に努め情報収集を徹底しているが、取引先が設備投資等の削減を実施した場合、受注活動に影響を及ぼす可能性がある。
b.材料供給会社からの納期に関する情報収集活動を徹底するとともに、当社グループ間での情報共有に努めているが、材料の納入が遅延した場合、工事工程の遅れにより事業遂行上影響を受ける可能性がある。
c.取引先及び従業員の安全を第一に考えるとともに更なる感染拡大を防ぐため、政府や自治体の発表・要請も踏まえ、取引先と情報交換を行いながら、工事工程調整等を行っているが、施工現場への入場制限又は現場作業が中止となった場合、工事工程の遅れにより事業遂行上影響を受ける可能性がある。
d. マスクの着用、手洗い、手指消毒、検温、事業所の換気等、従業員の体調管理及び職場環境確認の一層の徹底、テレビ会議の活用、テレワークの実施、始業時刻の繰り上げ・繰り下げの推奨、勤務形態の見直し等の感染症対策を適宜実施しているが、当社グループ社員及び協力会社社員等へ感染が拡大した場合、事業遂行上影響を受ける可能性がある。
(1) 経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
当連結会計年度の国内経済は、新型コロナウイルス感染症の影響による社会経済活動の停滞により先行きが見通せず、感染拡大による経済の下振れリスクの高まりに注意する必要があった。当建設業界における受注環境は、公共投資は堅調に推移したものの、民間設備投資は弱含みで推移し厳しい状況であった。
このような状況の中で、当社グループは新規工事の受注確保に努めた結果、当連結会計年度の連結受注高は1,906億円(前連結会計年度比95%)、連結売上高は1,956億円(前連結会計年度比99%)となり、次期への連結繰越高は1,724億円(前連結会計年度比98%)と高水準を維持することができた。
利益については、コロナ禍の影響による工事採算性の低下等があったものの、工事原価低減及び経費の節減等を始めとする施策を推進した結果、連結営業利益は141億88百万円(前連結会計年度比86%)、連結経常利益は153億90百万円(前連結会計年度比87%)、親会社株主に帰属する当期純利益は95億46百万円(前連結会計年度比85%)となった。
部門別の状況は次のとおりである。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響による顧客の設備投資計画の見直しや発注時期の延期等もあり厳しい状況であったが、整備新幹線工事等の受注に加えて東日本旅客鉄道株式会社を始めとするJR各社、公営鉄道及び民営鉄道等に対して営業活動を展開し受注の確保に努めた結果、連結受注工事高は1,116億円(前連結会計年度比96%)となり、連結完成工事高は1,115億円(前連結会計年度比100%)となった。また、次期への連結繰越工事高は970億円(前連結会計年度比100%)となった。
当連結会計年度は、新型コロナウイルス感染症の影響による顧客の設備投資計画の見直しや発注時期の延期等もあり厳しい状況であったが、顧客指向に基づいた営業活動を展開し受注の確保に努めた結果、連結受注工事高は492億円(前連結会計年度比103%)となり、連結完成工事高は500億円(前連結会計年度比98%)となった。また、次期への連結繰越工事高は471億円(前連結会計年度比98%)となった。
当連結会計年度は、得意先等に対し全社的な営業活動を展開し受注の確保に努めたものの、前連結会計年度に大型工事の受注が集中したことの反動等により連結受注工事高は283億円(前連結会計年度比80%)となり、連結完成工事高は308億円(前連結会計年度比97%)となった。また、次期への連結繰越工事高は280億円(前連結会計年度比92%)となった。
当連結会計年度は、連結受注高は15億円(前連結会計年度比104%)となり、連結売上高は32億円(前連結会計年度比82%)となった。
(注) 「その他」の事業には、不動産業及びビル総合管理等の関連事業、ソフトウェアの開発及び電気設備の設計等を含んでいる。
② 財政状態の状況
資産
当連結会計年度末における資産の残高は、2,656億57百万円(前連結会計年度末は2,587億62百万円)となり、68億94百万円増加した。
負債
当連結会計年度末における負債の残高は、812億93百万円(前連結会計年度末は850億3百万円)となり、37億10百万円減少した。
純資産
当連結会計年度末における純資産の残高は、1,843億63百万円(前連結会計年度末は1,737億58百万円)となり、106億4百万円増加した。
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は、投資活動及び財務活動による資金の減少があったものの、営業活動による資金の増加により、前連結会計年度末から74億26百万円増加し、420億41百万円となった。
営業活動によるキャッシュ・フローは、195億70百万円の資金増加(前連結会計年度比152億6百万円増加)となった。これは、税金等調整前当期純利益151億97百万円の計上及び売上債権の減少額119億24百万円等による資金増加要因と、仕入債務の減少額39億15百万円及び法人税等の支払額63億76百万円等による資金減少要因によるものである。
投資活動によるキャッシュ・フローは、94億2百万円の資金減少(前連結会計年度比23億77百万円減少)となった。これは、有形固定資産の取得による支出59億8百万円及び投資有価証券の取得による支出32億38百万円等によるものである。
財務活動によるキャッシュ・フローは、27億42百万円の資金減少(前連結会計年度比2億12百万円減少)となった。これは、配当金の支払額22億73百万円及びリース債務の返済による支出3億79百万円等によるものである。
(注) 「その他」の事業のうち受注生産を行っていない不動産の賃貸・管理等は、上記金額には含まれていない。
(注) 1.当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため、「生産の状況」は記載していない。
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
建設業における受注工事高及び完成工事高の状況
前事業年度 自 2019年4月1日 至 2020年3月31日
(注) 1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2.「その他」の当期完成工事高には、受注生産を行っていない不動産の賃貸等の売上高が含まれているため、当期完成工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-次期繰越工事高)に一致しない。
当事業年度 自 2020年4月1日 至 2021年3月31日
(注) 1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。したがって、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれる。
2.「その他」の当期完成工事高には、受注生産を行っていない不動産の賃貸等の売上高が含まれているため、当期完成工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-次期繰越工事高)に一致しない。
工事の受注方法は、特命と競争に大別される。
(注) 百分比は請負金額比である。
(注) 1.完成工事のうち主なものは、次のとおりである。
前事業年度の完成工事のうち主なもの
当事業年度の完成工事のうち主なもの
2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。
(d) 次期繰越工事高(2021年3月31日現在)
(注) 次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりである。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
「日本電設3ヶ年経営計画2018」の最終年度である2021年3月期は、各鉄道事業者をはじめとした顧客がコロナ禍の影響を受け厳しい経営状況に直面し、設備投資の抑制や発注時期の延期等により、当社グループにとっても厳しい経営環境であった。このような状況の中で、業績の確保に向けて鋭意努力した結果、売上高、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益とも2020年9月14日に公表した業績予想を上回った。
部門別の経営成績の分析・検討内容は次のとおりである。
連結受注工事高は、各鉄道事業者の工事抑制、東京オリンピック・パラリンピック関連工事の収束及び前連結会計年度に受注した北陸新幹線工事等の反動により、前連結会計年度比で減少したものの高水準を維持した。
連結完成工事高は、前連結会計年度からの繰越工事等の施工が順調に推移したことにより、前連結会計年度比で増加し高水準を維持した。
連結受注工事高は、大型工事の受注が集中したことにより、前連結会計年度比で増加し高水準を維持した。
連結完成工事高は、大型工事の施工が順調に推移し高水準を維持したものの、前連結会計年度比で減少した。
連結受注工事高は、東京オリンピック・パラリンピック関連工事の収束及び前連結会計年度に北陸新幹線等の鉄道通信工事やモバイル関連工事の受注が集中したことの反動により、前連結会計年度比で減少した。
連結完成工事高は、列車無線工事等の施工が順調に推移し高水準を維持したものの、前連結会計年度比で減少した。
連結受注高は、グループ会社の資材・物品等の販売が増加したことにより、前連結会計年度比で増加した。
連結売上高は、コロナ禍による研修受託停止等により、前連結会計年度比で減少した。
資産
当連結会計年度末においては、時価の変動に伴い投資有価証券及び退職給付に係る資産が増加した。
負債
当連結会計年度末においては、工事量の変動に伴い支払手形・工事未払金等が減少した。
純資産
親会社株主に帰属する当期純利益を計上したことにより繰越利益剰余金が増加し、自己資本比率は64.6%となった。
利益剰余金のうち提出会社の繰越利益剰余金については、2021年6月25日開催の第79期定時株主総会において、下記のとおり決議された。
1株当たり配当額 37円
配当総額 2,276百万円
別途積立金の積立 5,700百万円
なお、配当政策については、「第4 提出会社の状況 3 配当政策」の項目を参照のこと。
③ キャッシュ・フローの状況に関する分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
当連結会計年度における「現金及び現金同等物の期末残高」(以下「資金」という。)は、投資活動及び財務活動による資金の減少があったものの、営業活動による資金の増加により、前連結会計年度末から74億26百万円増加し、420億41百万円となった。
なお、詳細については、「第2 事業の状況 3 経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 (1)経営成績等の状況の概要 ③ キャッシュ・フローの状況」の項目を参照のこと。
b. キャッシュ・フロー指標のトレンド
(注) 1.自己資本比率:自己資本/総資産
時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産
キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/営業キャッシュ・フロー
インタレスト・カバレッジ・レシオ:営業キャッシュ・フロー/利払い
2.各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出している。
3.株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出している。
4.営業キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書の営業活動によるキャッシュ・フローを使用している。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を払っている全ての負債を対象としている。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用している。
当社グループは、現金及び現金同等物並びに営業活動によるキャッシュ・フローを資金の源泉としている。一方、資金需要については、運転資金、更なる経営基盤の充実に備えるための人材の確保と育成、教育、DX(デジタルトランスフォーメーション)推進に向けた環境整備、軌陸車等の工事用機材、事業所整備、事業開発、重大な損害・災害発生時の支出及び株主の皆様への配当等である。
資金の流動性については、これらの資金需要に対して自己資金にて対応できる適切な水準を維持することを基本方針としている。当連結会計年度末は、現金及び現金同等物420億41百万円を確保し必要な流動性水準を維持している。
また、現時点では上記基本方針を維持することとしているが、緊急時における資金需要に備えるため、複数の金融機関と当座貸越契約を締結している。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されている。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いているが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性がある。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりである。
なお、会計上の見積りにおける新型コロナウイルス感染症の影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 追加情報」及び「第5 経理の状況 2 財務諸表等 注記事項 追加情報」の項目を参照のこと。
売上債権、貸付金等の貸倒による損失に備えるため、一般債権については貸倒実績率に基づき、貸倒懸念債権等特定の債権については個別に債権の回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上している。
将来の不確実な経済条件の変動等により、貸倒実績率を補正すること等が必要となった場合、引当金の金額が増減する可能性がある。
完成工事に係るかし担保の費用に備えるため、当連結会計年度の完成工事高に対し、過去の完成工事に係る補償額の実績を基に将来の発生見込額を加味して計上している。
見積りを超える完成工事のかし及びその補償費用が発生した場合、引当金の追加計上が必要となる可能性がある。一方、実際の補償費用が引当金の金額を下回った場合は引当金戻入益を計上することとなる。
受注工事に係る将来の損失に備えるため、当連結会計年度末における手持受注工事のうち、損失が確実視されその金額を合理的に見積ることができる工事について、損失見込額を計上している。
損失見込額については、請負金額及び工事原価総額の見積りに大きく依存しているため、仕様変更、原材料価格の変動及び想定していなかった原価等が発生した場合、引当金の金額が増減する可能性がある。
退職給付債務及び退職給付費用は、数理計算上で設定される前提条件に基づいて算定しており、これらの前提条件には、割引率、予定昇給率、退職率、死亡率及び年金資産の長期期待運用収益率等が含まれている。
将来の不確実な経済条件の変動等により前提条件の見直しが必要となった場合、退職給付債務及び退職給付費用に影響を与える可能性がある。
固定資産のうち減損の兆候がある資産又は資産グループについて、当該資産又は資産グループから得られる割引前将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回る場合には、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として計上することとしている。
将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、減損損失が発生する可能性がある。
繰延税金資産の回収可能性については毎期見直しており、過年度の業績、納税状況及び将来の業績予測等を総合的に勘案し、課税所得の額を合理的に見積ることにより判断している。
将来の不確実な経済条件の変動等により見積りの見直しが必要となった場合、繰延税金資産が減額され税金費用が発生する可能性がある。
当連結会計年度末までの進捗部分について成果の確実性が認められる工事契約については、工事進行基準を適用し収益を計上している。
工事進行基準における工事の進捗度の見積りは原価比例法により算出しており、請負金額及び工事原価総額の見積りに大きく依存しているため、仕様変更、原材料価格の変動及び想定していなかった原価等が発生した場合、完成工事高及び完成工事原価に影響を与える可能性がある。
特記事項なし。
鉄道電気工事、一般電気工事及び情報通信工事の各部門では、「安全性の向上」、「作業の効率化」、「品質向上」及び「働き方改革」につながる研究開発活動を行っている。
当連結会計年度における研究開発費の総額は
(1) 共通
「NDK工事管理支援システムの開発」
工事管理支援システムは、第77期より開発を行っており、現場作業で用いる作業・安全指示書等各種書類の作成から作業終了後の保管まで一連の業務をシステム化し、効率化とペーパーレス化を図ることができた。当連結会計年度は、システムを変更しコスト削減を図るとともに、現場作業の申請・承認の迅速な処理、付属書類添付の簡易化等、機能向上と利便性向上を図ることができた。
(2) 鉄道電気工事部門
①「車載式小型現場練り製造装置の開発」
電柱新設作業等では基礎打設を行う際、生コンクリートの材料を人力で現場まで運搬し、手練りを行う場合があり、作業員の大きな負担となっていた。
今回開発した車載式小型現場練り製造装置は、軌陸車に搭載可能な大きさで、少量でも安定した品質で生コンクリートを製造できるようになり、作業の品質と効率性が向上した。
②「わたり線装置改良に伴う測定器具の開発」
架線改良工事等において架線の位置決めを行うための計測は、2名の作業員が水糸を張った状態で別の作業員が手測定で行っており、作業効率性に課題があった。特に、わたり線(架線が交差する箇所)では、高い精度が求められ、作業員の負担となっていた。
今回開発したわたり線測定器具は、水糸を張った状態を容易に保持することが可能で、作業員1名で正確な測定を行うことができ、作業効率の向上を図った。
①「積算業務支援システムの開発」
電気工事に必要な積算書類は、設計図面を基に材料と数量を手作業で拾い出しているため、多くの時間と労力を要していた。
積算業務支援システムは、第76期より開発を行っており、設計図面から器具名称を認識し、数量表の自動作成機能等を有しているが、当連結会計年度は器具の認識対象を拡大するとともに、数量等の整合性確認を行える機能を付加することにより利便性の向上を図った。また、RPAの活用により材料表から材料コードを自動入力することが可能となったことで、積算書類作成の作業効率の向上を図った。
②「無線機昇降金具の改良」
電柱上の無線機取り付け作業は、ロープを使って人力で行っており、作業員の大きな負担となっていた。
無線機昇降金具は第76期より開発を行っており、ウインチで無線機を吊り上げ、任意の位置に取り付けられる機能を有しているが、当連結会計年度は金具の軽量化を施すとともに、ウインチを市販の電動工具で行えるようにしたことで操作性・利便性の向上を図った。