本項においては、将来に関する事項が含まれているが、当該事項は2022年3月末現在において判断したものである。
当社グループは、「快適な環境づくりを通して社会に貢献します。」「技術力で未来に挑戦し、新しい価値を創造します。」「人をいかし、人を育てる人間尊重の企業を目指します。」を企業理念の柱に掲げ、電気、空気調和、冷暖房、給排水、情報通信などの設計・施工を営む総合設備業として、社会的使命を果たすと同時に、お客さまや地域社会とともに発展し続ける企業であることを経営の基本としている。
また、これらの事業に関連する環境、エネルギー効率化、リニューアルなどの分野についても、一層の技術開発の促進と品質の向上に努め、お客さまの信頼と期待に応えると同時に、新規分野・新規市場への積極的な事業展開を図ることで、社会構造の変化に適宜適切に対応しながら、企業価値の向上をめざしている。
当社グループでは、企業理念を柱として、将来のメガトレンドを視野に、創立100周年(2044年)にかけて想定される社会環境の中で、当社のビジネス機会や展開にも注視しながら長期ビジョンを策定し、持続可能な社会づくりに向けて私たちが果たす役割〈3つの貢献〉やビジョン実現に向けた基本姿勢を具体的に定めている。
この「長期ビジョン」を九電工“イズム”として浸透させ、継承しつつ、時代の進化や当社グループを取り巻く環境の変化に応じて、その内容をブラッシュアップさせていく予定である。


〔中期経営計画2020-2024〕
当社グループは、前中期経営計画の成果を検証、分析し、継続して取り組むべき課題を整理したうえで、企業理念に基づいた長期的な戦略の過程で2024年度までに達成すべき目標として本中期経営計画を策定している。
本中期経営計画では、「持続的な成長を実現するための経営基盤の確立~3つの改革の実現~」をメインテーマに掲げ、前中期経営計画で得られた成果と反省を踏まえ、当社グループが新たな成長を遂げるためには、これを支える基盤づくりが最重要であるとの認識に立ち、現状の施工力に見合った電気・空調衛生工事の受注量を確保・維持しながら、たとえ景気後退局面に陥ったとしても熾烈な競争を勝ち抜くことができる「強靭で筋肉質な企業体質」づくりに全力を傾注する。
具体的には、コア事業を支える技術者の確保に加え、施工管理方法の見直しや技術者の適正配置による「施工戦力改革」、競争力の源泉となる品質・コスト力向上をはじめ、働き方改革も見据えた「生産性改革」、クリーンで透明性の高い企業風土をつくり上げるための「ガバナンス改革」の「3つの改革」を実現し、本中期経営計画最終年度、その後の創立100周年(2044年)での飛躍的な成長・発展を目指す。
なお、新型コロナウイルス感染症については、今後徐々に収束に向かうものと期待しているが、本中期経営計画においては、最終年度の目標数値を含め、その影響を反映していない。目標達成に向け注力していくが、今後必要に応じ計画の見直しを行う可能性がある。


当社グループの新型コロナウイルス感染症に関する見通しについては、今後も感染対策の実施などに伴う一定程度の事業活動の抑制が予見されるものの、現下の状況をアフターコロナのニューノーマルとして受け止め、受注活動や価格競争あるいは施工遅延などに対する影響を想定し、対処していく必要があると認識している。
一方で、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻を受けた経済制裁等の影響により、エネルギーや食糧をはじめとしたさまざまな財・サービスの価格が上昇しており、当社グループでも、資材価格の値上がりや納期の遅延が顕在化している。また、受注競争の激化や工事の大型化が進んでおり、今後の採算性への影響を懸念している。
このような環境認識を踏まえ、当社グループでは、中期経営計画3年目となる2022年度のテーマを「環境変化に適合した業務改革の実践」と定め、当社グループが目指す社会課題の解決や中期経営計画における重点課題の解決に向け、着実な取り組みを実践していく。
当社グループは、「アフターコロナのニューノーマル」「カーボンニュートラル」「環境経営」及び「天神ビッグバンをはじめとした大型都市開発」「半導体関連工事」「ウクライナ情勢」などを2022年度における環境変化と捉え、これらに適合した「業務改革」を、「新たな発想・価値観による課題への挑戦」として実行していく。
具体的には、「DXの活用・業務フローの簡素化による生産性の向上」や「ダイバーシティによる企業価値向上」「働き方改革による、魅力ある職場環境の構築」に取り組んでいく。
当社グループの事業規模の維持・拡大には、天神ビッグバンや都市圏再開発、半導体関連など大型プロジェクト案件の受注が必要不可欠だが、足元では材料費や人件費の高騰が進行している。この局面を乗り越えるためには、目標案件を確実に受注し、その工事進捗をしっかりと管理し、利益を確保することが最も重要である。
そこで当社グループでは、「業務改革の実践による生産性の向上」と「材料費・人件費の高騰を反映した価格交渉の推進」の2項目を2022年度の最重要取り組みとして掲げ、全力を傾注していく。具体的には、徹底した業務プロセスの見直しをはじめ、全社・全部門の最適稼働など抜本的な働き方改革を推進することに加え、全社横断を可能とする要員体制づくりを強化することで施工戦力の有効活用を図るとともに、物価高騰を反映した価格交渉を進めていく。

また、最重要取り組み事項以外の中期経営計画の重点課題については、今回「新たな取り組み課題」として「環境経営の推進」を加え、環境経営やCSV経営を経営戦略に取り入れつつ、かつてない速度で変化する環境へ適応していく。

「環境経営の推進」については、次のとおりサステナビリティについての取り組みを強化していく。

当社グループの経営上の目標を判断するための客観的な指標(KPI)は、売上高、経常利益、経常利益率、投下資本利益率(ROIC)であり、2024年度の目標値は、売上高5,000億円、経常利益500億円、経常利益率10.0%以上、ROIC10.0%以上である。当該KPIの各数値については有価証券報告書提出日現在において予測できる事情等を基礎とした合理的な判断に基づくものであり、その達成を保証するものではない。


当社グループの経営成績、財政状況に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、主として以下のようなものがある。
文中における将来に関する事項については、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものである。
当社グループにおいては、これらのリスクの発生の可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の適切かつ迅速な対応に努める所存である。
以下の事項は当社グループが事業を継続するうえで、予想される主なリスクを具体的に例示したものであり、これらに限定されるものではない。
(1)経済状況等
当社グループの設備工事業は、九州電力送配電㈱を始めとする国内民間企業及び官公庁などの設備投資の動向に左右されることから、これらの設備投資抑制などは、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
配電工事については、九州電力送配電㈱との連絡を密にし、より効率的かつ安定的に配電網を維持する仕組みと契約の在り方に向け改善を続けている。一般工事については、地域密着営業による小型元請工事の拡大や元施工案件の保守メンテナンス・リニューアルの獲得など、比較的景気の影響を受けにくい案件の増加に取り組んでいる。加えて、得意先の拡大、工事種別の多様化も進めている。
(2)工事材料費及び労務費の変動
工事材料費及び労務費が著しく上昇し、これらを請負金額に反映できない場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
長期にわたる大型工事については、フロントローディングを徹底し、早期に資材発注や施工業者を選定し取り決めを行い、リスクを回避する。工事材料費については、グループ内の資材購買専門会社㈱Q-mastにより、資材調達における規模のメリットを追求するとともに、代替資材の提案など資材調達に係る専門知識をグループ内に蓄積していく。労務費については、グループ内の技能工数を増加させるとともに多能工化を進め、外部要因によるリスクを低減する。また、徹底した業務プロセスの見直し、全社・全部門の最適稼働などの抜本的な働き方改革、全社横断を可能とする要員体制・施工戦力の有効活用により生産性の向上を図るとともに、物価高騰を反映した価格交渉を推進している。
(3)貸倒れリスク
当社グループは、取引先別の財務状態に応じた与信設定を行い、信用状態を継続的に把握するなど、不良債権の発生防止に努めているが、取引先の経営・財務状況が悪化した場合、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
当社では、毎月の支店長会議において、長期未収入金の確認を行い営業債権の不良化を監視している。日頃よりこまめな出来高請求を行うことでリスクの低減に努めるとともに、全社で集金に取り組む集金強調期間を年2回設けるなど、集金管理意識の向上を図っている。
(4)保有資産に関するリスク
当社グループは、営業活動に関連して不動産や有価証券等の資産を保有しているが、これら保有資産の時価が著しく低下した場合や、事業用不動産の収益性が著しく低下した場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
配電工事を除く設備工事業に関しては、本来多額の設備投資を必要としない。新規事業エリアへ進出する際は、基本的に賃貸を選択している。配電工事については、九州一円に不動産を保有し緊急工事などへ対応しているが、新規の設備投資については過年度に概ね終了しており、現在は維持更新や事業所の移転に伴う投資にとどめている。
(5)設備工事業以外の事業にかかるリスク
当社グループは、中核である設備工事業以外に、不動産販売事業、再生可能エネルギー発電事業、人材派遣事業、ソフト開発事業、環境分析・測定事業、医療関連事業、ゴルフ場経営、ビジネスホテル経営、商業施設の企画・運営事業など、グループの経営資源やネットワークを有効に活用しながら事業領域の拡充を図っている。これらの事業は、他事業者との競合の進展など事業環境の変化により、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(6)再生可能エネルギー発電事業等にかかるリスク
再生可能エネルギー発電事業は、通常その事業期間が長期にわたることから、事業環境に著しい変化が生じた場合や、事業遂行上重大な災害・事故等が発生した場合には、収益性が低下する可能性がある。また、未だ運転を開始していない宇久島メガソーラーを含む複数のプロジェクトについては、予期しない障害の発生による事業計画の遅れに伴い、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
なお、当該事業は、十分な事前調査及び検討を行ったうえでプロジェクトを採択しており、主な発電所については保険契約を締結するなど、想定されるリスクについても回避又は極小化のための対応を行っている。
(7)海外事業に伴うリスク
海外での事業活動では、当該国の政治・経済情勢の変化や法令・規則等に変更があった場合、当社グループの業績等に影響を及ぼす可能性がある。
情報収集と危機管理の早期化のため、進出国に日本人スタッフを直接派遣し、リスク管理に努めている。
(8)退職給付債務
当社グループ退職年金資産の運用結果が前提条件と異なる場合、その数理計算上の差異は、発生の翌連結会計年度以降一定の期間で費用処理することとしているため、年金資産の運用利回りの悪化や割引率の低下は、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
年金管理委員会では、毎年運用商品の評価を行うとともに、期待リターンとリスクを加味した投資効率の極大化を図っている。外部コンサルタントを活用し、掛金と給付までのデュレーションを反映した中期的なポートフォリオ構築に努めている。
(9)自然災害の発生・疫病のまん延
大規模な自然災害の発生あるいは疫病のまん延などに伴い、サプライチェーンの寸断や行政機関からの事業停止要請などによる工事の中断や大幅な遅延又は当社グループの設備の損傷や就業者の減少といった事態が生じた場合には、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
(10)規制当局による措置や法的手続に係るリスク
当社グループは、建設業法をはじめとした各種法令の規制を受けており、これらの法令に抵触する行為があった場合において、行政処分等がなされたときは、業績等に影響を及ぼす可能性がある。
当社グループは、中期経営計画の重点課題の一つとして、クリーンで透明性の高い企業風土をつくり上げるための「ガバナンス改革」を掲げ、リスクの完全な払拭に努めている。
(1) 経営成績
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりである。
当連結会計年度は、一昨年から続くコロナ禍の影響を受け、企業活動への制約を強いられた一年だった。当社グループにおいても、一部の大型案件において工事着手や進捗の遅れが発生した。
このような経営環境のもと当社グループは、中期経営計画(2020年度~2024年度:5カ年計画)の2年目である2021年度を1年目である2020年度の総括を踏まえたうえで「環境変化への対応とリカバリーの実現」と位置付け、「国内設備工事業の受注基盤の強化・拡充」、「利益向上施策の深化」、「人財育成の強化」、「DXの推進」、「ガバナンスの強化」、「重要災害の撲滅」を重点項目に掲げ、全社を挙げた取り組みを推進してきた。
このような事業運営の結果、当連結会計年度の業績は、以下のとおりとなった。
〔連結業績〕
工事受注高は、重点項目として再開発に伴う大型案件やコロナ禍の影響で発注が延期された案件の受注に向け、営業・技術部門が一体となった営業活動を展開した結果、前連結会計年度と比べ50,315百万円増加(15.5%増)し、375,474百万円となった。
売上高は、工程の初期段階にある施工案件が比較的多いことに加え、資材不足の影響を受けた調達の遅れにより、工事の進捗が伸びにくい状況であったことや、大型太陽光工事の着工遅れなどにより、前連結会計年度と比べ12,891百万円減少(3.4%減)し、364,440百万円となった。
また、セグメント利益(営業利益)については、売上高は減少したものの、これまで実施してきた利益率改善対策を再徹底するとともに、本社の技術管理部が、デジタル技術を活用しながら現場と一体となった施工管理と利益アップを目指した結果、前連結会計年度と比べ42百万円増加(0.1%増)し、30,528百万円となった。
売上高は、ソフト開発事業や再生可能エネルギー発電事業が減少したことなどから、前連結会計年度と比べ2,447百万円減少(16.8%減)し、12,123百万円となった。
また、セグメント利益(営業利益)については、ビジネスホテル等の施設運営事業の収支改善や材料及び機器の販売事業の利益率向上により、前連結会計年度と比べ130百万円増加(5.5%増)し、2,501百万円となった。
なお、「収益認識に関する会計基準」等の適用により、売上高は2,372万円減少している。
流動資産は、受取手形・完成工事未収入金等や材料貯蔵品の増加などにより、前連結会計年度末と比べ4,405百万円増加し、216,979百万円となった。
固定資産は、退職給付に係る資産の増加などにより、前連結会計年度末と比べ7,458百万円増加し、161,416百万円となった。
これらの結果、資産合計は前連結会計年度末と比べ11,863百万円増加し、378,396百万円となった。
流動負債は、電子記録債務や未成工事受入金の減少などにより、前連結会計年度末と比べ1,915百万円減少し、123,446百万円となった。
固定負債は、長期借入金の短期借入金への振替えなどにより、前連結会計年度末と比べ5,674百万円減少し、13,754百万円となった。
これらの結果、負債合計は、前連結会計年度末と比べ7,589百万円減少し、137,201百万円となった。
純資産合計は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより、前連結会計年度末と比べ19,453百万円増加し、241,194百万円となった。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ12,008百万円減少し、37,791百万円となった。
営業活動の結果増加した資金は、5,252百万円(前連結会計年度比3,931百万円の収入額の減少)となった。
これは、主に法人税等の支払いや棚卸資産の増加を、税金等調整前当期純利益の計上が上回ったことによるものである。
投資活動の結果支出した資金は、7,536百万円(前連結会計年度比3,304百万円の支出額の増加)となった。
これは、主に投資有価証券の取得及び有形固定資産の取得によるものである。
財務活動の結果支出した資金は、10,191百万円(前連結会計年度比127百万円の支出額の増加)となった。
これは、主に配当金の支払いによるものである。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりである。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものである。
当連結会計年度における、中期経営計画に掲げた「3つの改革」と「前中期経営計画からの継続取り組み課題」及び中期経営計画2年目を「環境変化への対応とリカバリーの実現」と位置付け取り組んだ具体的実施事項とその評価は次のとおりである。

まず、「利益向上施策の深化」は、取り組みが浸透しつつあり、一定の成果が表れるなど順調な進捗がみられる。また、OJT教育を補完するLMSの導入による人材育成やDXのプロジェクトによる生産性向上や効率化についても着実に推移している。
経営環境の変化に対しては、グリーンイノベーション事業本部やダイバーシティ推進準備室の設置、脱炭素社会の実現に向け環境経営の目標設定、改訂コーポレートガバナンスコードへの対応などの取り組みを進めた。
当連結会計年度もコロナ禍という厳しい環境下であったが、施工現場や事業所内において社員一人ひとりが徹底した感染対策を講じ、リモート会議や在宅勤務などを取り入れ、可能な限り停滞させることなく事業運営を行ってきた。
当連結会計年度の営業利益は、前連結会計年度に比べ売上高が減少したものの、増益となった。
設備工事業の売上高の減少は、工程の初期段階にある案件が前連結会計年度に比べ比較的多かったことに加え、年度後半には、資材不足の影響を受けた調達の遅れが顕在化したため工事進捗が伸びにくかったこと、また、新型コロナウイルス感染症の拡大予防を念頭に、大型太陽光工事の現場で入場を差し控えたため着工や進捗が遅延したことなどが主な要因である。
一方で、設備工事業の利益率改善については、当連結会計年度の重点項目である「利益向上施策の深化」に向けた具体的取り組みや継続的な利益改善対策の効果が主な要因であり、設備工事業の売上高の減少に伴う減益やウィズコロナ・アフターコロナに対応するためのDX関連経費や事務所等の賃借料などの固定費の増加を、売上高総利益率の改善による増益効果でキャッチアップすることができた。

総売上実績に対する割合が100分の10以上の相手先別の売上実績及びその割合は、次のとおりである。
(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去している。
2 当社グループでは設備工事業以外は受注生産を行っていない。
3 当社グループでは生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載していない。
なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりである。
設備工事業における受注工事高及び完成工事高の状況
〇 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事高
(注) 1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含む。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)である。
工事の受注方法は、特命と競争並びに九州電力送配電㈱との委託契約によるものに大別される。
(注) 百分比は請負金額比である。
(注) 1 九州電力グループとは、九州電力㈱及び九州電力送配電㈱のことである。
2 完成工事のうち主なものは、次のとおりである。
前事業年度 請負金額 10億円以上の主なもの
当事業年度 請負金額 10億円以上の主なもの
3 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりである。
〇 次期繰越工事高(2022年3月31日現在)
次期繰越工事のうち請負金額 10億円以上の主なものは、次のとおりである。
営業活動によるキャッシュ・フローについて
当連結会計年度における営業キャッシュ・フローは、5,252百万円となり、前連結会計年度に比べ、3,931百万円の収入額の減少となった。事業規模の拡大及び施工案件の大型化に伴い、運転資本は増加する傾向にあるが、日頃よりこまめな出来高請求を行うことに加え、毎月末に長期未収金の確認を行うなど貸倒れリスクの低減に努めている。また、全社で集金に取り組む集金強調期間を年2回設けるなど、キャッシュ・フロー経営の浸透を図っている。
投資活動によるキャッシュ・フローについて
当社グループは、中期経営計画の経営指標としてROICを採用し、加重平均資本コストを意識した投資を行っている。当連結会計年度における設備投資等の概要については「第3 設備の状況 1 設備投資等の概要」に、設備の新設、除却等の計画については「第3 設備の状況 3 設備の新設、除却等の計画」に記載している。なお、設備工事業に係る通常の維持更新投資については、年間50億円程度を想定している。
また、再生可能エネルギー発電事業を行うSPCへの出資を行っている。
財務活動によるキャッシュ・フローについて
設備工事業に関する運転資金は従来300億円程度を想定している。一方で、新型コロナウイルス感染症やウクライナ情勢など不確実性の増大に備えるため、手元流動性や与信枠の確保に努めている。加えて、再生可能エネルギーや脱炭素などESGへの取り組みをはじめとした投融資を主な使途とした社債発行登録を行っている。今後も、調達コストを勘案しながら、機動的に資金使途に応じた資金調達を遂行していく。
業容拡大やリスク対応に伴う棚卸資産や運転資金の回転率の低下に対しては、営業債権の回収率改善や事業外資産の見直しを行うことで対処し、営業活動及び投資活動のキャッシュ・フローを通じたROICの改善を図っていく。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計の基準に準拠して作成されている。この連結財務諸表作成に際し、当社グループ経営陣は、決算日における資産・負債の数値及び報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える様々な要因・仮定に対し、継続して可能な限り正確な見積りと適正な評価を行っている。
なお、見積り、判断及び評価は、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っているが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる可能性がある。
当社グループの会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 注記事項 4 会計方針に関する事項」に記載している。個別の取引や経済事象に会計方針を適用するに当たり、現在及び将来の財政状態及び経営成績に大きな影響を与えると想定される事項は以下のとおりである。
宇久島メガソーラーについては、顧客と工事請負契約を締結しているが、当社グループは、当該契約を、財又はサービスの支配を一定期間にわたって顧客に移転するものと判断し、当連結会計年度末における見積総原価(工事原価総額)に対する発生原価の割合を、履行義務の充足に係る進捗度とし、その収益を認識している。ただし、履行義務の充足に係る進捗度を合理的に見積もることができなくなった場合において、発生する費用を回収することが見込まれるとき、あるいは、「2 事業等のリスク」に記載のとおり、コストの上昇や予期しない工事進捗の遅れにより工事原価総額が増加した場合において、不可抗力条項や保険の付保にもかかわらずその影響を工事請負契約に十分に反映できないときは、採算性が低下するリスクがある。
該当事項なし。
(設備工事業)
当社グループにおける研究開発活動は、主に「技術開発部」を拠点とし、先進的な技術や業務ツール等を全社に先駆けて検証・導入していく役割、現場での技術的問題を解決し社内に展開する役割を担っている。
また、持続可能な社会づくりへの貢献とSDGsの目標達成に向けて、未来社会における新しい価値の創造、企業価値の向上、業務効率化の進化を推進するため、産学共同による技術の創出にも携わっている。
なお、当連結会計年度における研究開発費は
配電技術分野では、九州電力送配電㈱の配電線設備における建設・保守作業を、より「安全」、「高品質」かつ「効率的」に行うための車両・機械・工具の開発、改良及び様々な工法の開発、改善を行っている。
なお、配電技術分野における研究開発費は22百万円である。
電気技術分野では、クラウドモバイルカメラやレーザ墨出器の試験導入、3D点群画像データを用いた3D-CAD図の作成など、ICT・IT技術を用いた建築電気設備工事の効率化、及び現場調査業務の大幅な省力化の取り組みを進めている。
また、大学の多面的な知識や先端技術と当社の建設業界における経験やノウハウを組合せ、多様化・複雑化する社会課題の解決に向けたイノベーションの創出を連携目的として、九州大学と『組織対応型連携』を2021年12月に締結した。
なお、電気技術分野における研究開発費は128百万円である。
空調管技術分野では、省エネ効果を見える化できる気流・温度シミュレーションや配管・設備用鉄骨架台などの強度を評価する構造解析シミュレーションを実施し、高度な空調品質の事前検討や最適な架台構造の検討に活用している。
また、3D-CADやBIM(ビルディング インフォメーション モデリング)を用いて作成した視覚的に分かりやすい資料を活用することで、関係者間の合意形成をはかり、円滑な工事進捗と施工品質の向上を図る取り組みを進めている。
さらに、脱炭素化社会の実現やDX(デジタル トランスフォーメーション)の活用・推進に向けて、ZEB(ネット ゼロ エネルギー ビル)プランナーの登録や、大規模施設・ビル向けのAIを用いた空調熱源制御最適化システムの開発にも取り組んでいる。
なお、空調管技術分野における研究開発費は117百万円である。
子会社における研究開発活動は特段行われていない。
(その他)
研究開発活動は特段行われていない。