第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間における国内景気は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響による厳しい状況が徐々に緩和され、個人消費を中心に持ち直しの動きがみられましたが、2021年末にかけて再び感染が拡大しており、先行きは引き続き不透明な状況になっております。

建設業界においては、官公庁工事の受注が減少した一方、民間工事が製造業、非製造業ともに増加し、全体として前年同四半期比を上回りました。

このような状況の中、当第3四半期連結累計期間における当社グループの業績は以下のとおりとなりました。

連結売上高は、主に当社の土木事業及び投資開発事業における売上高が増加したことにより、全体としては前年同四半期比1.0%増3,566億円となりました。

営業損益につきましては、主に当社の土木事業において好採算の工事が増加したことなどにより、435億円前年同四半期比7.9%増)の売上総利益となり、販売費及び一般管理費が269億円前年同四半期比3.8%増加しましたが、166億円前年同四半期比15.2%増)の営業利益となりました。

経常損益につきましては、保有する投資有価証券の受取配当金などにより、199億円(前年同四半期比18.4%増)の経常利益となりました。

親会社株主に帰属する四半期純利益につきましては、134億円(前年同四半期比19.9%増)となりました。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高は9億円増加しております。

 

セグメント別における業績は以下のとおりであります。

なお、セグメントの業績につきましては、セグメント間の内部売上高又は振替高を含めて記載しております。

 

(建築)

売上高は2,205億円(前年同四半期比6.9%減)となり、セグメント利益(営業利益)は69億円(前年同四半期比7.0%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は40億円増加しております。

当社個別の受注高につきましては、主に国内民間工事が前年同四半期比15.2%増加したことにより、全体では1,866億円と、前年同四半期比12.2%増となりました。

(土木)

売上高は1,069億円(前年同四半期比15.1%増)となり、セグメント利益(営業利益)は69億円(前年同四半期比23.0%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は4億円増加しております。

当社個別の受注高につきましては、国内民間工事が前年同四半期比29.9%減少しましたが、国内官公庁工事が前年同四半期比114.7%増加したことにより、全体では945億円と、前年同四半期比27.5%増となりました。

 

(投資開発)

売上高は173億円(前年同四半期比124.2%増)となり、セグメント利益(営業利益)は34億円(前年同四半期比19.5%増)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は8百万円減少しております。

(国内グループ会社)

売上高は247億円(前年同四半期比28.0%減)となり、セグメント利益(営業利益)は2億円(前年同四半期比67.9%減)となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により、売上高は103億円減少しておりますが、その内主なものはセグメント間の内部売上高であります。

(新領域)

売上高は21億円(前年同四半期比47.5%増)セグメント損失は2億円(前年同四半期は5億円のセグメント損失)となりました。

 

資産、負債、純資産の状況
(資産の部)

当第3四半期連結会計期間末の資産合計は、未成工事支出金が38億円、建物・構築物が65億円増加しましたが、現金預金が88億円、受取手形・完成工事未収入金等が179億円、有価証券が99億円減少したことなどにより、前連結会計年度末と比較して244億円減少7,112億円3.3%減)となりました。

(負債の部)

当第3四半期連結会計期間末の負債合計は、短期借入金が134億円、預り金が111億円増加しましたが、支払手形・工事未払金等が360億円、コマーシャル・ペーパーが200億円減少したことなどにより、前連結会計年度末と比較して280億円減少3,952億円6.6%減)となりました。

(純資産の部)

当第3四半期連結会計期間末の純資産合計は、保有株式の売却及び時価の下落に伴いその他有価証券評価差額金が30億円減少しましたが、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上134億円などにより、前連結会計年度末と比較して35億円増加3,160億円1.1%増)となり、自己資本比率は44.1%となりました。

 

(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当第3四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について、重要な変更はありません。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

(株主還元目標の見直し)

当社は、株主への継続的な安定配当の実施と、競争力及び財務体質の強化に不可欠な内部留保の確保を勘案の上、業績及び経営環境に応じた利益還元を行うことを基本方針としております。上記方針のもと、2020年5月29日公表の「中期経営計画2024」において、株主還元目標を、自己資本配当率(DOE2.0%程度、配当性向30%程度としました。

2021年6月開催の定時株主総会以降、国内外機関投資家との対話を行い、経営基盤強化及び自己資本利益率(ROE)向上に向け、成長投資のために必要な内部留保を継続することへの理解を求め、また投資家より利益還元についての考えを伺い、他社動向等も踏まえて検討を進めた結果、直接的な利益還元と中長期的な株価上昇による株主還元を目指し、新たな還元目標を、DOE2.5%以上としました。ただし、総還元性向については40%以上とします。

 

「中期経営計画2024」における株主還元目標

新方針

 

旧方針

自己資本配当率(DOE)

2.5% 以上

 

自己資本配当率(DOE)

2.0% 程度

総還元性向

40.0% 以上

 

配当性向

30.0% 程度

 

自己資本配当率(DOE)= 配当総額÷自己資本

 

なお、現在「中期経営計画2024」全体の見直し作業を継続しており、2022年5月に公表を予定しております。

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当第3四半期連結累計期間において、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(5) 財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

当第3四半期連結累計期間において、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針は、以下のとおりであります。

① 基本方針の内容

当社は、金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものである限り、これを一概に否定するものではありません。また、最終的には株式の大規模買付提案に応じるかどうかは株主の決定に委ねられるべきだと考えております。

ただし、株式の大規模買付提案の中には、たとえば利害関係者との良好な関係を保ち続けることができない可能性があるなど、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を損なうおそれのあるものや、当社グループの価値を十分に反映しているとは言えないもの、あるいは株主が最終的な決定を行うために必要な情報が十分に提供されないものもありえます。

そのような提案に対して、当社取締役会は、株主から負託された者の責務として、株主のために、必要な時間や情報の確保、株式の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えております。

 

② 基本方針の実現に資する取組み
ア 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組み

 当社では、1967年に経営方針を制定し、これに基づいた企業活動を行うことでお客様をはじめとするステークホルダーとの信頼関係の構築に努めてまいりました。

 一方で、社会情勢や社会的要請、当社グループの事業構成等につきましては、約50年前の制定当時と大きく状況が変化しています。こうした背景から、当社の歴史の中で培われてきた価値観や精神を再確認するとともに、未来に向けた指針を改めて明文化していくことが必要となり、2017年1月、持続的成長の実現及び企業理念に基づく経営体制の強化を目的に経営方針を含む「企業理念」全体を見直し、改定を行っております。

 その改定においては、従来の経営方針の内容をベースにCSR(企業の社会的責任)やCSV(共通価値の創造)等の観点を踏まえ、その適用範囲につきましては当社単体から当社グループ全体へと拡大したものとなっております。併せて行動理念である「企業行動憲章」の改定とともに、2015年制定の「グローバルビジョン」を含めた理念体系の整備を行いました。

 経営環境の変化が予想される中、当社グループ全体で目的意識を共有し諸課題に取り組んでいくことを持続的成長の実現に向けた強い原動力としていきます。今後ともこの企業理念に基づく活動を推進し、当社グループの存在価値を高め、社会の発展に貢献してまいります。

 

 

イ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

  当社は、2020年6月25日開催の当社第97回定時株主総会において、当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(以下、「本対応策」という。)を継続することに関して決議を行い、株主の皆様のご承認をいただいております。

  本対応策の概要は次のとおりであります。

(ア) 本対応策に係る手続き

a 対象となる大規模買付等

本対応策は以下の(a)又は(b)に該当する当社株式等の買付け又はこれに類似する行為(以下「大規模買付等」という。)がなされる場合を適用対象とします。大規模買付等を行い、又は行おうとする者(以下「買付者等」という。)は、予め本対応策に定められる手続きに従わなければならないものとします。

(a) 当社が発行者である株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付け

(b) 当社が発行者である株式等について、公開買付けに係る株式等の株式等所有割合及びその特別関係者 の株式等所有割合の合計が20%以上となる公開買付け

b 「意向表明書」の当社への事前提出

買付者等は、大規模買付等の実行に先立ち、当社取締役会に対して、当該買付者等が大規模買付等に際して本対応策に定める手続きを遵守する旨の誓約文言等を記載した書面(以下「意向表明書」という。)を当社の定める書式により日本語で提出していただきます。

c 情報の提供

意向表明書をご提出いただいた場合には、買付者等におきましては、当社に対して、大規模買付等に対する株主の皆様のご判断のために必要かつ十分な情報を日本語で提供していただきます。

d 取締役会評価期間の設定等

当社取締役会は、情報提供完了通知を行った後、大規模買付等の評価の難易度等に応じて、以下の(a)又は(b)の期間(いずれも初日不算入)を、当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成及び代替案立案のための期間(以下「取締役会評価期間」という。)として設定します。

(a) 対価を現金(円価)のみとする公開買付けによる当社全株式等を対象とする公開買付けの場合には60日間

(b) その他の大規模買付等の場合には90日間

ただし、上記(a)(b)いずれにおいても、取締役会評価期間は評価・検討のために不十分であると取締役会及び独立委員会が合理的に認める場合にのみ延長できるものとし、その場合は、具体的延長期間及び当該延長期間が必要とされる理由を買付者等に通知するとともに株主へ開示します。また、延長の期間は最大30日間とします。

e 対抗措置の発動に関する独立委員会の勧告

独立委員会は、取締役会評価期間内に、上記dの当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成及び代替案立案と並行して、当社取締役会に対して対抗措置の発動の是非に関する勧告を行うものとします。その際、独立委員会の判断が当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上に資するようになされることを確保するために、独立委員会は、当社の費用で、当社の業務執行を行う経営陣から独立した第三者の助言を得ることができるものとします。

(a) 買付者等が大規模買付ルールを遵守しない場合

 独立委員会は、買付者等が本対応策に規定する手続きを遵守しなかった場合、原則として、当社取締役会に対し対抗措置の発動を勧告します。

(b) 買付者等が大規模買付ルールを遵守した場合

  買付者等が本対応策に規定する手続きを遵守した場合には、独立委員会は、原則として当社取締役会に対して対抗措置の不発動を勧告します。ただし、手続きが遵守されている場合でも、当該買付等が当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうものであると判断される場合には、例外的措置として対抗措置の発動を勧告する場合があります。

 

f 取締役会の決議

 当社取締役会は、eに定める独立委員会の勧告を最大限尊重するものとし、係る勧告を踏まえて当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上という観点から速やかに対抗措置の発動又は不発動の決議を行うものとします。

g 対抗措置の中止又は発動の停止

 当社取締役会が上記fの手続きに従い対抗措置の発動を決議した後又は発動後においても、買付者等が大規模買付等を中止した場合又は対抗措置を発動するか否かの判断の前提となった事実関係等に変動が生じ、かつ、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上という観点から発動した対抗措置を維持することが相当でないと考えられる状況に至った場合には、当社取締役会は、対抗措置の中止又は発動の停止を行うものとします。

h 大規模買付等の開始

 買付者等は、本対応策に規定する手続きを遵守するものとし、取締役会において対抗措置の発動又は不発動の決議がなされるまでは大規模買付等を開始することはできないものとします。

 

(イ) 本対応策における対抗措置の具体的内容

  当社取締役会が上記(ア)fに記載の決議に基づき発動する対抗措置としては、新株予約権の無償割当てを行うこととします。

 

(ウ) 本対応策の有効期間、廃止及び変更

 本対応策の有効期間は、2020年6月25日開催の第97回定時株主総会終結の時から3年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会の終結の時までとします。ただし、係る有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において本対応策の変更又は廃止の決議がなされた場合には、本対応策は当該決議に従い、その時点で変更又は廃止されるものとします。また、当社の取締役会により本対応策の廃止の決議がなされた場合には、本対応策はその時点で廃止されるものとします。

 なお、当社取締役会は、法令等の変更により形式的な変更が必要と判断した場合には、独立委員会の承認を得た上で、本対応策を修正し、又は変更する場合があります。

 

③ 上記②の取組みが、上記①の基本方針に沿い、株主共同の利益を損なうものでなく、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないこと及びその理由

 当社取締役会は、「中期経営計画」及びそれに基づく施策は当社及び当社グループの企業価値、ひいては株主共同の利益の向上に資する具体的方策として策定されたものであり、①の基本方針に沿うものと判断しております。また、次の理由から上記②イの取組みについても上記①の基本方針に沿い、株主の共同の利益を損なうものでなく、また、当社の役員の地位の維持を目的とするものではないと判断しております。

 

ア 買収防衛策に関する指針の要件を全て充足していること

 本対応策は、経済産業省及び法務省が2005年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保又は向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を全て充足しており、かつ、企業価値研究会が2008年6月30日に発表した「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」を踏まえております。

 

イ 当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入されていること

 本対応策は、当社株式等に対する大規模買付等に応じるべきか否かを株主が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や期間を確保し、株主のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とするものであります。

 

 

ウ 株主意思を重視するものであること

 当社は、本対応策の継続に関する株主の意思を確認するため、2020年6月25日に開催された第97回定時株主総会において本対応策の継続に関する議案を付議し、その承認可決を受けております。また、本対応策の有効期間は2023年6月開催予定の当社第100回定時株主総会終結時までであり、また、その有効期間の満了前に開催される当社株主総会において本対応策の変更又は廃止の決議がなされた場合には、本対応策も当該決議に従い変更又は廃止されることになります。

 

エ 独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示

 当社は、当社取締役会の恣意的判断を排除するため、対抗措置の発動等を含む本対応策の運用に関する決議及び勧告を客観的に行う取締役会の諮問機関として独立委員会を設置しております。

  独立委員会は、当社の業務執行を行う経営陣から独立している、当社の社外取締役、社外監査役又は社外の有識者(実績のある会社経営者、官庁出身者、弁護士、公認会計士若しくは学識経験者等)から選任される委員3名以上により構成されます。

 また、当社は、必要に応じ独立委員会の判断の概要について株主に情報開示を行うこととし、本対応策の透明な運営が行われる仕組みを確保しております。

 

オ 合理的な客観的発動要件の設定

 本対応策は、上記②イ(ア)に記載のとおり、合理的かつ客観的な発動要件が充足されなければ発動されないように設定されており、当社取締役会による恣意的な発動を防止するための仕組みを確保しております。

 

カ デッドハンド型若しくはスローハンド型買収防衛策ではないこと

 上記②イ(ウ)に記載のとおり、本対応策は、当社の株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、いつでも廃止することができるものとされております。

 また、当社は期差任期制を採用しておりません。

 

(6)  研究開発活動

当第3四半期連結累計期間におけるグループ全体の研究開発活動の金額は18億円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動に重要な変更はありません。

 

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。