第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国の経済は、雇用・所得環境の改善が続くなかで、各種政策の効果もあり、緩やかな回復基調が続いたものの、年度末にかけては海外経済の減速懸念や個人消費の低迷、資源価格安の長期化等により、景気の先行きに不透明感が出てまいりました。

 建設業界におきましては、公共投資が前年度に比べて減少したものの、好調な企業業績を背景として民間設備投資が底堅く推移したことに加え、消費税増税の影響により落ち込んでいた住宅投資が持ち直しの動きを見せたことから、民間投資は比較的堅調に推移いたしました。

 このような状況の中、当社グループは経営理念である「建設エンジニアリングによる価値創造を通して、従業員の自己実現と企業の持続的成長を目指す」に基づき、建設に関わるあらゆる分野において、お客様のニーズに応える技術や商品、サービス等を提供し続けることにより、強固な経営基盤の構築と安定した収益の確保に繋げてまいりました。

 この結果、当連結会計年度の業績は、受注高が72,501百万円(前期比1.0%増)、売上高は88,758百万円(前期比7.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,666百万円(前期比28.2%増)となりました。

 受注高、売上高の部門別の内訳については、次のとおりであります。

 

〔受注高〕

区分

受注高

構成比

前期比増減率

建設事業

建築工事

一般建築工事

39,122百万円

54.0

10.7

耐震補強工事

11,424百万円

15.7

△23.3

建築工事計

50,546百万円

69.7

0.6

土木工事

21,955百万円

30.3

1.9

72,501百万円

100.0%

1.0

 

〔売上高〕

区分

売上高

構成比

前期比増減率

建設事業

建築工事

一般建築工事

38,922百万円

43.9

8.0

耐震補強工事

11,721百万円

13.2

△27.8

建築工事計

50,643百万円

57.1

△3.1

土木工事

20,448百万円

23.0

28.6

小計

71,092百万円

80.1

4.3

兼業事業

17,666百万円

19.9

23.2

88,758百万円

100.0%

7.5

 

(建設事業)

 一般建築工事におきましては、物流施設等の大型物件の受注が前期に比べ増加したことから、受注高は前期実績を上回りました。また、売上高についても大型の商業施設や物流施設などの施工が順調に進捗したことにより、前期実績を上回りました。耐震補強工事では公立小中学校の耐震化工事が減少したことから、受注高、売上高とも前期実績を下回りました。

 その結果、建築工事全体では、受注高が50,546百万円(前期比0.6%増)、売上高は50,643百万円(前期比3.1%減)となりました。

 また、土木工事におきましては、前期に引き続き官庁・民間とも大型物件を受注したことから、受注高は21,955百万円(前期比1.9%増)となり、売上高については前期からの繰越工事が順調に進捗したことにより20,448百万円(前期比28.6%増)と前期実績を大幅に上回りました。

 

(兼業事業)

 兼業事業におきましては、分譲マンションの販売戸数は前期に比べ若干減少したものの、自社開発の大規模宅地を売却したことから、売上高は17,666百万円(前期比23.2%増)となり、前期実績を大幅に上回りました。

 

 利益につきましては、営業利益は7,353百万円(前期比8.2%増)、経常利益は7,323百万円(前期比9.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は4,666百万円(前期比28.2%増)となり、それぞれ前期実績を上回りました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

(建築セグメント)

耐震補強工事を含む建築工事全般及び建設用資機材賃貸・販売事業等から構成され、セグメント売上高は56,733百万円(前期比2.6%減)となり、セグメント利益は6,098百万円(前期比21.2%減)となりました。

(土木セグメント)

土木・鉄道工事全般及びゴルフ場の経営・コース維持管理に関する事業から構成され、セグメント売上高は22,629百万円(前期比28.4%増)となり、セグメント利益は2,514百万円(前期比110.7%増)となりました。

(不動産セグメント)

マンション分譲事業を中心とした不動産の売買、賃貸等に関する事業から構成され、セグメント売上高は17,323百万円(前期比23.9%増)となり、セグメント利益は1,916百万円(前期比168.2%増)となりました。

 

なお、当連結会計年度より、「企業結合に関する会計基準」(企業会計基準第21号 平成25年9月13日)等を適用し、「当期純利益」を「親会社株主に帰属する当期純利益」としております。

 

(注)「第2 事業の状況」における各事項の記載金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2)キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は、11,639百万円(前年同期比4,185百万円減)となりました。

当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、2,333百万円(前年同期は291百万円の資金の使用)となりました。これは主に工事の進捗に伴い売上債権が増加した一方で、税金等調整前当期純利益を計上したことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、5,128百万円(前年同期は7,126百万円の資金の獲得)となりました。これは主に有形固定資産の取得によるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、1,389百万円(前年同期は2,187百万円の資金の使用)となりました。これは主に社債の償還を行ったことによるものであります。

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)受注実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

   至 平成27年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

   至 平成28年3月31日)

(百万円)(増減率)

建築セグメント

      50,239

      50,546(   0.6%)

土木セグメント

      21,548

      21,955(   1.9%)

合計

      71,788

      72,501(   1.0%)

 

(2)売上実績

セグメントの名称

前連結会計年度

(自 平成26年4月1日

   至 平成27年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

   至 平成28年3月31日)

(百万円)(増減率)

建築セグメント

     52,473

     50,829( △3.1%)

土木セグメント

     16,422

     20,924(  27.4%)

不動産セグメント

      13,632

      17,005(  24.7%)

合計

      82,528

      88,758(   7.5%)

 (注)1.当社グループでは、不動産セグメントは受注生産を行っておりません。

2.セグメント間の取引については内部振替前の数値によっております。

3.当社グループでは、生産実績を定義することが困難であるため「生産の状況」は記載しておりません。

 

 ※ なお、参考のため提出会社個別の事業の状況は次のとおりであります。

建設事業における受注工事高の状況

① 受注工事高、完成工事高及び次期繰越工事

期別

前期繰越

工事高

(百万円)

当期受注

工事高

(百万円)

 

(百万円)

当期完成

工事高

(百万円)

次期繰越

工事高

(百万円)

前事業年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

43,851

53,241

97,093

56,369

40,723

9,415

15,118

24,534

11,111

13,422

53,267

68,360

121,627

67,481

54,146

当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

40,723

52,620

93,343

54,787

38,555

13,422

16,146

29,569

15,207

14,362

54,146

68,767

122,913

69,995

52,918

(注)1.前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額の増減がある場合は、当期受注工事高にその増減額を含めております。

2.次期繰越工事高は、(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)に一致しております。

 

② 受注工事高の受注方法別比率

工事受注方法は、特命と競争に大別されます。

期別

区分

特命(%)

競争(%)

計(%)

 前事業年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

建築工事

78.7

21.3

100.0

土木工事

47.5

52.5

100.0

 当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

建築工事

84.1

15.9

100.0

土木工事

40.0

60.0

100.0

(注)百分比は請負金額比であります。

③ 完成工事高

期別

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

 前事業年度

(自 平成26年4月1日

至 平成27年3月31日)

建築工事

1,521

54,848

56,369

土木工事

2,966

8,145

11,111

4,487

62,993

67,481

 当事業年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

建築工事

1,480

53,307

54,787

土木工事

5,126

10,080

15,207

6,606

63,388

69,995

(注)1.完成工事のうち主なものは、次のとおりであります。

前事業年度

ユニー株式会社

 

(仮称)ラスパ太田川新築工事

株式会社今仙電機製作所

 

(仮称)株式会社今仙電機製作所 開発・研修センター新築工事

株式会社大京・三交不動産株式会社

 

(仮称)鳴海駅前JVプロジェクト

矢作地所株式会社・野村不動産株式会社

 

(仮称)吉祥寺PJ新築工事

国土交通省

 

東海環状西座倉高架橋中下部工事

 

当事業年度

ユニー株式会社

 

(仮称)アピタ岩倉店建替工事

三井住友ファイナンス&リース株式会社

 

(仮称)ビバモール名古屋南新築工事

株式会社大京

 

(仮称)ライオンズ知立新築工事

愛知県

 

心身障害児療育センター第二青い鳥学園建築工事

国土交通省

 

高岡地区築堤護岸工事

 

2.完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高及びその割合は、次のとおりであります。

前事業年度

矢作地所株式会社

6,835

百万円

10

当事業年度

矢作地所株式会社

7,392

百万円

11

 

④ 次期繰越工事高(平成28年3月31日現在)

区分

官公庁(百万円)

民間(百万円)

計(百万円)

建築工事

573

37,982

38,555

土木工事

8,220

6,142

14,362

8,793

44,124

52,918

(注)次期繰越工事のうち主なものは、次のとおりであります。

鈴与株式会社

 

(仮称)鈴与株式会社 小牧物流センター新築工事

平成29年2月完成予定

矢作地所株式会社・

トヨタホーム株式会社

 

 

グランフォーリア高蔵寺新築工事

平成29年3月完成予定

大和ハウス工業株式会社

 

(仮称)プレミスト四日市駅前新築工事

平成29年3月完成予定

三井不動産株式会社

 

(仮称)三井不動産ロジスティクスパーク稲沢

平成29年5月完成予定

中日本高速道路株式会社

 

東海北陸自動車道 池之島工事

平成30年4月完成予定

 

3【対処すべき課題】

今後の経営環境につきましては、消費税の再増税や資源国経済の下振れ懸念などのマイナス材料があるものの、国土強靭化政策による公共投資、リニア中央新幹線や東京オリンピックなどの国家プロジェクト等により、建設投資は当面堅調に推移することが見込まれます。一方で、中長期的には人口減少・高齢化に伴う市場の縮小や新規公共投資の抑制等、競争環境は厳しさを増すとともに、技術者、技能労働者等、産業の担い手不足といった供給面の課題もより深刻化してくると予想されます。

このような状況の下、当社グループはコア事業である建設事業における企画開発力と施工技術力のより一層の強化とともに、将来の経営環境を見据えた技術開発や不動産開発等の中長期的な取り組み強化により、持続性のある収益基盤の構築を図ってまいります。

一般建築工事におきましては、堅調な民間設備投資を背景とした多様な建築ニーズに応えるべく技術領域を拡大するとともに、大型工事への対応力強化による生産性の向上に注力し、事業の拡大を図ってまいります。

耐震補強工事におきましては、これまで公立小中学校の耐震化事業で培った営業ネットワークやノウハウを活用し、その他の官公庁施設に加え、行政が耐震化を促進している緊急輸送道路沿線のマンション等の民間施設に注力してまいります。

土木工事におきましては、技術提案型の官公庁案件、企画提案力や設計力を活用できる民間市場への取り組みを継続して強化してまいります。

更に、建設事業全体において、事業領域の拡大と市場競争力の強化を目的とした研究開発を推進するとともに、技術者、技能労働者不足を補うべく、効率化、省力化を追求してまいります。

分譲マンション事業におきましては、建設コストの高止まりや地価の上昇局面を迎えている中、用地取得時のコスト管理を徹底することで、適正な販売価格を実現し、顧客満足度の向上と収益の確保の両立を目指してまいります。

一方で、経営環境の変化に迅速かつ的確に対応していくべく、コーポレート・ガバナンスの強化を図るとともに、企業集団全体における内部統制の実効性の更なる向上と法令遵守の徹底に取り組み、リスクを最小化してまいります。

 

4【事業等のリスク】

 以下において、当社グループの事業展開上のリスク要因となる可能性があると考えられる事項を記載しております。
 また、当社グループとして必ずしも事業上のリスクとは考えていない事項についても、投資者に対する積極的な情報開示の観点から記載しているものがあります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
 当社グループは、これらのリスクの発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める方針であります。

① 経済・財政状況について
 国内外の経済状況の変化に伴い、住宅を始めとする不動産投資意欲の減退や民間設備投資の縮小・延期等が行われた場合、又は国・地方自治体による耐震補強事業に対する施策・予算措置の執行状況などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

② 法的規制について
 当社グループの属する建設業界は、建設業法、建築基準法、宅地建物取引業法、国土利用計画法、都市計画法、独占禁止法、環境保全関係の諸法令等により各種法的規制を受けております。当社グループは、特定建設業者として「建設業法」に基づく許可を受け、また宅地建物取引業者として「宅地建物取引業法」に基づく免許を受けております。
 そのため、上記法律の改廃、新たな法的規制の制定、適用基準の変更などにより当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

③ 原材料価格・労務費の高騰について
 当社グループの主要な事業である建設事業においては、主要な原材料の調達についてはプロジェクト毎に行っており、また、着工時には原材料・労務の手配はほぼ完了することとしております。ただし、各プロジェクト受注時点から着工までに時間を要することもあり、その間に原材料価格や労務費の著しい高騰があった場合には、受注時点で予測された利益の確保が困難になる場合があり、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

④ 関連当事者取引について
 「第5 経理の状況 1.連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(関連当事者情報)」に記載のとおり、当社は名古屋鉄道株式会社から継続的に相当額の建設工事を受注しております。したがって、同社の設備投資額の変動により当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑤ 業種に特有な事情について
 当社グループの主要な事業である建設事業においては、工事金の回収を目的物引渡しから一定期間の後とすることがあります。したがって、工事完成後目的物引渡時点において、多額の完成工事未収入金が発生した場合、その回収状況によっては当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑥ 売上の特定地域への集中について
 当社グループは、その売上の大半が東海地方に集中しております。したがって、当該地域の景況や大規模な自然災害の発生により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑦ 長期にわたる不動産開発事業について
 当社グループは不動産開発事業を展開しておりますが、事業期間が長期間にわたる場合があることから、事業環境に著しい変化が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑧ 保有不動産について
 当社グループは不動産開発事業を展開する上で販売用不動産を保有しております。したがって、著しい時価の変動により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

⑨ 瑕疵担保責任について
 品質管理には万全を期すべく管理を徹底しておりますが、万一重大な瑕疵が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

 特記すべき事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費は、300百万円であります。

 当社グループは、環境・防災を始めとした多様化するニーズに対し、技術部及び地震工学技術研究所を中心とし、施工部門・グループ内企業との連携を図りながら研究開発活動を進めております。また、大学等との技術交流、共同開発にも注力しております。

 当連結会計年度におけるセグメント別の研究開発活動を示すと、以下のとおりであります。
 

1.建築セグメント

(1)鉄筋コンクリート工事等の施工における効率化の推進

鉄筋コンクリート造の集合住宅において、床等の一部を工業化し施工する建築工法の開発を進め、実用化させました。また、平成26年度より取り組みを開始したRCS構造の工事において、柱鉄筋コンクリート・梁鉄骨造の建築工法の開発を進め、実用化させました。引き続き、コストダウンや施工現場での技能労働者不足に対応できるよう、施工効率化につながる工法の開発を進めてまいります。

 

(2)ポリウレア樹脂を用いた崩落防止工法の開発

地震によって被災した建物の中には、その建物の主要構造体に問題がなくても、非構造壁が破壊していることにより、その建物の使用が禁止されることが多くあります。このような状況において、既に土木部門で土木構造物向けに開発されているコンクリート剥落防止工法である「ウォールプロテクト工法」を建築物へ活用することで、問題となっている地震発生時の非構造壁の倒壊を防止する工法を新たに開発いたしました。今後も防災・減災に向けた工法の充実を図ってまいります。

 

(3)国土交通省 平成27年度住宅・建築物技術高度化事業の実施

国土交通省が募集する平成27年度住宅・建築物技術高度化事業に名古屋大学と共同で応募した「既存躯体接合面に目荒しを施さない耐震改修接合工法の開発」が採択され、その工法開発に向けた実験を実施いたしました。平成28年度は設計法を確立し、工法の実用化を目指してまいります。

 

2.土木セグメント

(1)新素材を活用した技術の適用範囲拡大

超速硬性で高強度・高靭性のポリウレア樹脂を用いたコンクリート剥落防止工法である「ウォールプロテクト工法」は、短工期、耐久性の高さといった特長が認められ、橋梁やトンネルの剥落防止工事に採用されております。この工法の適用範囲を更に拡大すべく、各事業者の採用基準認定を目指した性能試験を進め、信頼性の向上に努めております。今後も、既設インフラの老朽化対策や巨大地震など大規模災害に備えた耐震補強・減災対策等の市場がますます拡大してくることが予想されており、ポリウレア樹脂等の新素材を活用した新たな技術の開発や実用化に取り組んでまいります。

 

(2)耐久性向上に向けた地山補強土工法の改良

社会資本ストックの維持管理・更新費の増大に伴い、如何に構造物を長く使用するかが重要な課題となっております。このような状況において、これまで全国で数多くの施工実績を持つ当社の独自技術である地山補強土壁工法「パンウォール工法」の商品価値を更に高めるため、新たに鋼材腐食排除による高耐久化や部材の軽量化に関する研究を進めております。今後は、より差別化された高耐久で信頼性の高い施工性・経済性に優れた工法を実現するため、新たな技術の導入や改良を進めてまいります。

 

3.不動産セグメント

研究開発活動は、特段行われておりません。

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当社グループの当連結会計年度に係る財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

1.財政状態の分析

(1)流動資産

 当連結会計年度末における流動資産の残高は61,147百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,439百万円減少しております。これは工事の進捗により売上債権が増加(21,809百万円から25,425百万円へ3,615百万円増)した一方、賃貸用不動産及び本社ビルの取得などによる現金預金の減少(16,160百万円から11,934百万円へ4,225百万円減)及び、大規模宅地売却等により販売用不動産が減少(19,744百万円から17,872百万円へ1,871百万円減)したことが主要因であります。

(2)固定資産

 当連結会計年度末における固定資産の残高は28,980百万円となり、前連結会計年度末に比べ4,630百万円増加しております。これは賃貸用不動産及び本社ビルの取得が主要因であります。

(3)流動負債

 当連結会計年度末における流動負債の残高は34,162百万円となり、前連結会計年度末に比べ493百万円減少しております。これは短期借入金が増加(6,562百万円から10,473百万円へ3,911百万円増)した一方、1年内償還予定の社債について償還を行ったことによる減少(2,840百万円から160百万円へ2,680百万円減)及び支払債務が減少(17,229百万円から15,599百万円へ1,629百万円減)したことが主要因であります。

(4)固定負債

 当連結会計年度末における固定負債の残高は18,487百万円となり、前連結会計年度末に比べ29百万円減少しております。これは退職給付に係る負債が増加(4,162百万円から5,885百万円へ1,722百万円増)した一方、長期借入金が減少(10,237百万円から8,613百万円へ1,623百万円減)したこと及び社債の残高全額の償還期限が1年内となったことにより流動負債へ振り替えたこと(前期残高160百万円を全額振替)が主要因であります。

(5)純資産

 当連結会計年度末における純資産の合計は37,480百万円となり、前連結会計年度末に比べ2,706百万円増加しております。これは親会社株主に帰属する当期純利益の計上による利益剰余金の増加が主要因であります。

 

2.経営成績の分析

 「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1.業績等の概要 (1)業績」をご参照下さい。

 

3.キャッシュ・フローの状況の分析

 「第一部 企業情報 第2 事業の状況 1.業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。