当連結会計年度におけるわが国経済は、全体として緩やかに回復する海外経済や国内の各種政策効果を背景に、企業収益は改善に足踏みが見られるものの高水準で推移するとともに雇用・所得環境は改善しました。また、設備投資は持ち直しの動きに慎重さが見られましたが、国内景気は緩やかな回復基調を続けました。
建設業界におきましては、首都圏を中心とした建築需要が活況を呈するなど、全体として堅調に推移いたしました。
当社関連の空調業界におきましては、公共投資、民間設備投資ともに改善が見られました。一方、受注競争の激化等も見られ、工事利益の確保に努力が必要な経営環境となりました。
当社は、平成26年4月から、平成35年の創立100周年に向けた長期経営構想「GReeN PR!DE 100」を開始いたしました。当社グループの目指す姿を、「顧客の期待に応え、信頼・信用され続ける企業グループ」、「グローバル市場で存在感を認められる環境企業」、「地球環境に貢献する環境ソリューションプロフェッショナル」としております。また、その実現に向けた「変革の基礎づくり」として、第1ステップと位置づけた当連結会計年度までの3か年中期経営計画「iNnovate on 2016」に基づき、「現場力の強化」、「人財育成至上主義」、「安定的な収益確保」を重点取組課題としてグループの総力を挙げて取り組んでまいりました。
中期経営計画最終年度となる当連結会計年度におきましては、本社機構の改革として、IT戦略全般を企画・調整するシステム企画室、グループの不動産関連事業を企画・統括するCRE推進室、人事制度改革・女性活躍推進を担う人事企画室、施工管理技術および生産性向上を実現するプロダクトイノベーションセンター、BIM(ビル・インフォメーション・モデリング)推進室を設置いたしました。
各重点取組課題に関しまして、「施工現場力の強化」につきましては、東京オリンピック・パラリンピックを控えての需要増加に対応すべく計画的な施工体制構築の推進、組織的な改善活動による安全および品質管理能力の向上、技術情報化の推進、および現場業務従事者の環境改善に取り組みました。また、「営業現場力の強化」の一環として、CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)の導入を全社的に推進いたしました。「人財育成」につきましては、体系的人財育成のための組織「テクニカルアカデミー」を中心として教育制度の充実強化を図り、グループ社員を含めて空調に加えて電気・衛生・メンテナンス等、総合力の高い技術員の育成に取り組みました。また、安定した施工体制の確保および安全・品質管理の向上を目的とする、協力会社等の人財育成支援のための組織「高砂技塾」において、当社が認定する優秀技能者「高砂マイスター」の情報交換による技術力向上および技術伝承の促進に取り組みました。また、社内外の環境変化に対応する柔軟な人事制度の構築および労務環境の改善に向けて取り組みました。「安定的な収益確保」につきましては、収益性を重視した受注活動の徹底および原価管理の強化とともに、ITを活用し、現場の競争力を高める商品・技術・システムの開発、先進的技術の開発などコア技術の深化に取り組みました。
新規事業戦略として、IoT(モノのインターネット)およびAI(人工知能)を活用して、生産設備・室内環境の見える化や次世代エネルギーマネジメントシステムを性能検証・メンテナンスのツールとして活用する「グリーンエアサービス」の開発とビジネスモデル構築等を進めるとともに、実証実験を継続いたしました。また、当社の技術であるSIS(スーパーアイスシステム)に派生するシャーベットアイスを用いた水産物高鮮度化技術「SIS-HF(スーパーアイスシステム・ハイフレッシュネス)」について、国内最大規模の見本市に出展し、国内外の来場者の関心を呼びました。長崎県平戸市に納入したSIS-HF第1号機が本格稼働したことを機に、他の漁港等における実証実験を推進いたしました。蓄熱技術では、NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)および複数の企業と共同で、利用が進んでいない低温排熱の効果的な貯蔵と搬送を実現するコンパクト型高性能蓄熱システムを開発し、実用化に向けた検証試験を開始いたしました。このほか、新たに受託開発等として、経済産業省の微細藻類燃料生産実証事業や、環境省のCO2排出削減対策強化誘導型技術開発・実証事業に参画いたしました。
国内グループ経営の強化として、グループ全体の最適化および効率化ならびにシナジーの発揮を目的として、事業の見直しに取り組みました。その一環として、平成29年2月、完全子会社である日本フローダ株式会社の事業のうち、商品等の一部事業を当社に、他の事業を完全子会社である高砂丸誠エンジニアリングサービス株式会社に、平成29年4月以降それぞれ譲渡することを決定いたしました。
国際事業に関しましては、グローバル化推進の一環として進出した、現存するアジア以外の初の拠点となるタカサゴエンジニアリングメキシコ,S.A.de C.V.が本格稼働し、同社の重要性が増した当連結会計年度から連結の範囲に含めることといたしました。また、インドを中心に、主に医薬セクターなどのクリーンルーム向け関連機器・内装材の製造・販売・取付事業を展開する持分法適用関連会社Integrated Cleanroom Technologies Private Limitedとの事業シナジーの実現に取り組みました。タイにおきましては、業務・資本提携先である、水環境をはじめとする環境・エネルギー関連の技術力を有する月島機械株式会社(コード番号:6332、東京証券取引所市場第一部)の現地法人TSK エンジニアリング(タイランド) Co., Ltd.と、タイタカサゴCo., Ltd.による共同での設計・調達・建設が実現いたしました。
このほか、公益事業の一環および当社が事業を展開するASEAN諸国における人的ネットワークの拡大等を目的として、マレーシア工科大学(UTM)内のマレーシア日本国際工科院(MJIIT:Malaysia-Japan International Institute of Technology)に、本邦企業として初めて設置した「高砂 熱・環境リサーチラボ(研究講座)」と「高砂教育研究支援制度(各種教育プロジェクトの支援)」をもって構成する「高砂教育研究ファンド」の研究活動を継続いたしました。
財務面におきましては、キャッシュ・フローの改善、政策保有株式の管理および見直し等を継続いたしました。また、今後の成長に向けた設備投資等の資金に充当すること等を目的として、平成29年2月、発行予定期間2年、発行予定額100億円とする国内無担保普通社債を発行することを決議し、平成29年4月に発行いたしました。
CSR活動として、当連結会計年度からは、グループを挙げて国・都道府県が推進する「企業の森林づくり」に賛同し、群馬県にある自然林「高砂熱学の森」の開設を始め、「京都モデルフォレスト運動」、「みやぎの里山林協働再生支援事業」の参画、また、広島県や愛知県等において活動を進めつつあるなど、全国的な展開に取り組みました。
さらに、CRE(Corporate Real Estate、企業不動産)戦略および収益源の多様化の一環として、東京都千代田区および大阪府吹田市における賃貸マンションならびに東京都千代田区の学生向け賃貸施設を堅調に稼働させ、事業を強化いたしました。
このように、中期経営計画達成のための戦略につきましては、一定程度の成果を得ることができました。
これらの結果、中期経営計画最終年度となる当連結会計年度の業績は次のとおりとなり、連結業績目標値として掲げた受注高3,000億円、売上高2,930億円(うち海外500億円)、経常利益100億円に対して、計画策定時に比べ、その後の経営環境が変化したこと、特に海外においては新興国・地域の経済減速等もあり、受注高および売上高は未達となりました。他方、採算性の改善等により、経常利益は目標を1年前倒して達成した前連結会計年度を上回ることとなりました。
なお、本有価証券報告書に記載の金額および株式数は、表示単位未満を切り捨てて表示しております。
工事の進捗が順調に推移したことに伴い、売上高は260,204百万円(前連結会計年度比+3.5%)となり、営業利益は12,383百万円(前連結会計年度比+33.3%)、経常利益は13,427百万円(前連結会計年度比+26.7%)、親会社株主に帰属する当期純利益は8,665百万円(前連結会計年度比+30.3%)となりました。
セグメントごとの業績は次のとおりであります。(セグメントごとの金額については、セグメント間の内部売上高等を含めて記載しております。)
(設備工事事業)
売上高は251,485百万円(前連結会計年度比+3.1%)となり、セグメント利益(営業利益)は11,608百万円(前連結会計年度比+31.4%)となりました。
(設備機器の製造・販売事業)
売上高は10,383百万円(前連結会計年度比+13.4%)となり、セグメント利益(営業利益)は721百万円(前連結会計年度比+49.6%)となりました。
(その他)
売上高は158百万円(前連結会計年度比+5.5%)となり、セグメント利益(営業利益)は48百万円(前連結会計年度はセグメント損失(営業損失)11百万円)となりました。
国際事業の売上高は33,824百万円(前連結会計年度比+18.5%)となりました。また、保守・メンテナンス事業の売上高は21,739百万円(前連結会計年度比+5.6%)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、46,556百万円(前連結会計年度末比+20,213百万円)となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、23,528百万円の収入(前連結会計年度は1,272百万円の支出)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益や売上債権の減少などによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、2,329百万円の収入(前連結会計年度は5,398百万円の支出)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入などによるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、6,079百万円の支出(前連結会計年度比△3,863百万円)となりました。これは主に短期借入金の純減および配当金の支払によるものであります。
(注)「第2 事業の状況」における各事項の記載については、消費税等抜きの金額で表示しております。
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前連結会計年度比(%) |
|
(百万円) |
(百万円) |
||
|
設備工事事業 |
257,642 |
265,471 |
3.0 |
|
設備機器の製造・販売事業 |
7,520 |
7,845 |
4.3 |
|
その他 |
138 |
148 |
7.3 |
|
合 計 |
265,301 |
273,464 |
3.1 |
|
(うち海外) |
(27,485) |
(45,193) |
(64.4) |
|
(うち保守・メンテナンス) |
(20,516) |
(21,954) |
(7.0) |
|
セグメントの名称 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
前連結会計年度比(%) |
|
(百万円) |
(百万円) |
||
|
設備工事事業 |
243,861 |
251,483 |
3.1 |
|
設備機器の製造・販売事業 |
7,291 |
8,572 |
17.6 |
|
その他 |
138 |
148 |
7.3 |
|
合 計 |
251,291 |
260,204 |
3.5 |
|
(うち海外) |
(28,553) |
(33,824) |
(18.5) |
|
(うち保守・メンテナンス) |
(20,586) |
(21,739) |
(5.6) |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 当社グループでは生産実績を定義することは困難であるため、「生産の状況」は記載しておりません。
なお、参考のため、提出会社の事業の状況は、次のとおりであります。
設備工事事業における受注工事高および完成工事高の状況
|
期別 |
区分 |
前期繰越 |
当期受注 |
計 |
当期完成 |
次期繰越 |
|
前事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
一般設備 |
161,371 |
155,907 |
317,278 |
141,346 |
175,932 |
|
産業設備 |
26,438 |
58,582 |
85,020 |
57,858 |
27,162 |
|
|
計 |
187,810 |
214,489 |
402,299 |
199,204 |
203,094 |
|
|
当事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
一般設備 |
175,932 |
151,076 |
327,008 |
145,724 |
181,284 |
|
産業設備 |
27,162 |
52,186 |
79,348 |
55,220 |
24,128 |
|
|
計 |
203,094 |
203,262 |
406,357 |
200,945 |
205,412 |
(注) 1 前事業年度以前に受注した工事で、契約の変更により請負金額に変更あるものについては、当期受注工事高にその増減額を含んでいるため、当期完成工事高にもかかる増減額が含まれております。
2 次期繰越工事高は(前期繰越工事高+当期受注工事高-当期完成工事高)であります。
|
期別 |
区分 |
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
計(百万円) |
|
前事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
一般設備 |
18,440 |
137,466 |
155,907 |
|
産業設備 |
90 |
58,491 |
58,582 |
|
|
計 |
18,531 |
195,958 |
214,489 |
|
|
当事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
一般設備 |
17,641 |
133,435 |
151,076 |
|
産業設備 |
124 |
52,061 |
52,186 |
|
|
計 |
17,766 |
185,496 |
203,262 |
(注) 受注工事高のうち、主なものは次のとおりであります。
前事業年度
|
東急建設㈱ |
渋谷駅南街区プロジェクト空調設備工事 |
|
㈱大林組 |
ニッセイクレアタワー新築工事に伴う空調設備工事 |
|
大成建設㈱ |
日本テレビ麹町スタジオ棟建設プロジェクト |
|
㈱大林組 |
新南海会館プロジェクト空調設備工事 |
|
東京都 |
有明アリーナ新築工事に伴う空調設備工事 |
当事業年度
|
大成建設㈱ |
ホテルオークラ東京空調設備工事 |
|
矢作建設工業㈱ |
IKEA長久手プロジェクト |
|
西松建設㈱ |
イオンモールいわき小名浜新築工事 |
|
㈱大林組 |
東京駅北通路Ⅱ期 |
|
㈱竹中工務店 |
錦2丁目計画 |
受注工事方法は、特命と競争に大別されます。これを受注金額比で示すと次のとおりであります。
|
期別 |
区分 |
特命(%) |
競争(%) |
計(%) |
|
前事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
一般設備 |
22.7 |
50.0 |
72.7 |
|
産業設備 |
8.9 |
18.4 |
27.3 |
|
|
計 |
31.6 |
68.4 |
100.0 |
|
|
当事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
一般設備 |
25.9 |
48.4 |
74.3 |
|
産業設備 |
8.8 |
16.9 |
25.7 |
|
|
計 |
34.7 |
65.3 |
100.0 |
|
期別 |
区分 |
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
計(百万円) |
|
前事業年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
一般設備 |
18,054 |
123,292 |
141,346 |
|
産業設備 |
394 |
57,463 |
57,858 |
|
|
計 |
18,449 |
180,755 |
199,204 |
|
|
当事業年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
一般設備 |
21,539 |
124,184 |
145,724 |
|
産業設備 |
83 |
55,137 |
55,220 |
|
|
計 |
21,623 |
179,322 |
200,945 |
(注) 1 完成工事高のうち、主なものは次のとおりであります。
前事業年度
|
鹿島建設㈱ |
大手町1-1A棟新築工事 |
|
大成建設㈱ |
新鉄鋼ビル建替計画の内空気調和設備工事 |
|
清水建設㈱ |
大名古屋ビル建替 |
|
㈱竹中工務店 |
ダイキン工業テクノロジー・イノベーションセンター(仮称)建設工事 |
|
㈱竹中工務店 |
博多駅中央街SW計画(仮称)新築工事に伴う空調設備工事 |
当事業年度
|
戸田建設㈱ |
大手町一丁目第3地区第一種市街地再開発事業(空気調和設備工事) |
|
京都駅ビル開発㈱ |
京都駅ビル熱源・空調設備更新工事 |
|
鹿島建設㈱ |
紀尾井町計画 |
|
㈱大林組 |
新宿駅新南口ビル(仮称)他新築空気調和設備工事 |
|
㈱竹中工務店 |
グローバルゲート新築に伴う空調設備工事 |
2 完成工事高総額に対する割合が100分の10以上の相手先別の完成工事高およびその割合は、次のとおりであります。
|
前事業年度 |
㈱竹中工務店 |
23,501百万円 |
11.8% |
|
当事業年度 |
該当事項はありません。 |
|
|
|
区分 |
官公庁(百万円) |
民間(百万円) |
計(百万円) |
|
一般設備 |
27,681 |
153,602 |
181,284 |
|
産業設備 |
43 |
24,085 |
24,128 |
|
計 |
27,724 |
177,687 |
205,412 |
(注) 手持工事高のうち、主なものは次のとおりであります。
|
㈱竹中工務店 |
大手町二丁目地区第一種市街地再開発事業A棟工区 建設工事 |
平成30年7月完成予定 |
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三菱地所㈱ |
丸の内3-2計画 |
平成30年12月完成予定 |
|
大成建設㈱ |
ホテルオークラ東京空調設備工事 |
平成31年6月完成予定 |
|
㈱大林組 |
大手町二丁目地区再開発施設建築物B棟工区建設工事 |
平成30年7月完成予定 |
|
㈱大林組 |
日本橋二丁目再開発A街区 |
平成30年1月完成予定 |
当社を取り巻く事業環境の今後の見通しにつきましては、アジア地域経済の先行きや英国のEU離脱問題、米国の政策の動向および影響等、海外経済の不確実性の高まりや、金融資本市場の変動の影響など不透明な要因はあるものの、国内景気は緩やかな回復基調を続けるものと思われます。
建設業界および当社関連の空調業界におきましては、公共投資は補正予算もあり緩やかに増加することに加え、民間設備投資は企業収益の改善等を背景に、持ち直し傾向で推移することが見込まれます一方、労働需給のひっ迫による影響等、工事利益の確保・改善に努力が必要な経営環境が続くものと思われます。
当社におきましては、東京オリンピック・パラリンピックを控えての関連需要の本格化に向けた繁忙期および開催後を見据えるとともに、国際事業や環境ソリューション事業など中長期的な視点からの経営資源投入が重要課題となっております。また、IoTによる事業領域の拡大、快適・健康環境ニーズの増大、海外における政府主導の都市・インフラ投資の勃興やメンテナンス・管理運営の需要拡大など新たな成長機会や有望な市場が存在しており、未来への変革が必要と考えております。
このような情勢のもと、当社は、引き続き、長期経営構想の実現に向かって、当連結会計年度までを「変革の基礎づくり」とした3か年の成果等を振り返り、平成29年4月からの3か年を「成長に向けた変革の断行」とする、新たな中期経営計画「iNnovate on 2019 just move on!」を策定いたしました。
新中期経営計画において、2つの変革を断行してまいります。1つ目は、空調工事を核とした総合設備工事業への飛躍であり、2つ目は第2・第3の事業の柱を創造することであります。基本方針を「利益重視の徹底」および「グループ総合力の発揮」といたしました。グループとして、FM(ファシリティマネジメント:施設・環境の企画管理)・PM(プロパティマネジメント:不動産管理)領域までを含めて建物を丸ごとカバーし、先端技術を活用した環境エンジニアリングにより高い付加価値を提供する、「工事+ソリューションのハイブリッド型ビジネスへの転換」を目指しております。
また、「現場力の強靭化」「グループ連携の強化」「国際事業の再構築」「非請負・非下請工事業への進出」「新サービスの創造」「ワークライフバランスを実現する職場環境の構築」「多様な人財の育成」「変革への投資と経営基盤の強化」の8つを重点取組事項として、成長を図ってまいります。
これら8つの重点取組事項を実現すべく、事業別・経営基盤強化の主な取組みを策定いたしました。
国内(当社単体および国内グループ会社)につきまして、技術力・営業力の強化として、当社およびグループの強みを活かしたFM・PM事業の拡大、地域ごとに最適なパートナーとの共存共栄体制の強化、高砂技塾など教育組織を活用した技能工確保と技術伝承、BIMを中核とした施工管理等の業務支援システムの構築・活用による業務の高度化、基幹業務システム再構築による業務の高度化、電気・衛生・内装・什器・通信のワンストップ体制構築の加速化に取り組んでまいります。IT基盤を活用した新サービスの創造として、IoT、AI等を活用した情報処理プラットフォーム構築と新サービス推進に取り組んでまいります。新たなビジネスモデルの展開として、公共施設の所有権を移転せず、民間事業者にインフラの事業運営に関する権利を長期間にわたって付与するコンセッション方式、公共サービスの提供に民間資本や民間のノウハウを活用し、効率化やサービスの向上を目指すPPP(パブリック・プライベート・パートナーシップ)事業等への参画、および再生可能エネルギーをベースとしたストックビジネスへの参入を推進してまいります。また、グループ一体経営の強化を図るとともに、協働によるシナジーを通じた新事業・新商品の創造に取り組んでまいります。
海外につきましては、国際事業の再構築および経営基盤強化に取り組んでまいります。また、海外における事業領域の拡大を図ってまいります。引き続き、現地における事業強化として、ナショナルスタッフの技術力強化、マネジメント人財の育成を進めるとともに、最適な現地パートナーとの協働を推進し、現地に根差した経営に取り組んでまいります。
経営基盤に関しまして、人財につきましては、従業員満足度の向上として、雇用環境の整備や多様な人財の活躍を支える人事制度の構築と働き方の改革に取り組んでまいります。また、グループ総合力強化として、グループ会社間の人事交流の促進を行ってまいります。ITにつきましては、業務高度化・新サービス創造のためのIT基盤の構築に取り組んでまいります。組織・仕組みにつきましては、新技術・新事業を生み出す仕組みの構築として、イノベーションセンターを設立して、マーケティング、研究開発、インキュベーションの各機能を一体化することにより事業創造を推進してまいります。組織のスリム化と現業部門の強化に取り組み、経営のスピードを向上してまいります。
投資・財務戦略に関しまして、成長に向けた投資として、M&A、グローバル化の加速、情報処理プラットフォーム等のIT基盤強化、新事業の創造推進、経営基盤強化といった5つのテーマに対して、3年間で350億円の投資を考えております。また、財務戦略につきましては、成長に向けた投資を実践し、資本効率の向上を図ります。キャッシュ・フローの増大として、成長に向けた投資資金を確保するため、工事収支の向上等に取り組んでまいります。併せて、政策保有株式の見直しによる売却等、保有資産の整理・有効活用を図ってまいります。財務規律の維持として、健全な自己資本比率の維持を図りながら、借入等の資金調達は低利かつ抑制的に実施いたします。積極的な株主還元として、収益性と資本効率性を高めつつ、連結純資産配当率(DOE)2%をベースとして、中長期的に安定した株主配当を実施してまいります。また、配当性向を勘案するとともに自己株式取得を含めた総還元性向を意識して、株主還元を推進してまいります。
このほか、業務・資本提携先である月島機械株式会社とともに、国内外におけるエネルギーの供給および有効利用に関する事業の拡大と新技術・新商品の共同開発の推進を強化してまいります。また、CRE(企業不動産)、BCP(事業継続計画)、森林づくりを通じた環境保全活動や公益事業等のCSR活動についても、引き続き積極的に取り組んでまいります。
当社は、CSRを経営の根幹に位置づけ、グループを挙げて法令遵守およびコーポレート・ガバナンス態勢の強化に取り組むとともにグループ戦略を実行し、事業の中長期的な成長および企業価値ひいては株主共同の利益の継続的かつ持続的な向上に努めてまいります。また、グループを挙げて事業を通じて経済的価値と社会的価値の向上を両立してまいります。
当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。
当社は、創業以来、「最高の品質創り、特色ある技術開発、人材育成」という経営理念に基づき、一般空調、工場空調、地域冷暖房施設、原子力関連の空調設備、除湿設備など 「熱と空気に関するエンジニアリング」を中心とした建築設備工事業を営んでおり、これらについて、独自の技術によって安全かつ高品質なサービスを提供し続けることにより、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努めてまいりました。
そして、当社の企業価値の源泉は、①高い技術力・開発力を持つ個々の社員と個々の社員の能力に基づく最先端かつ独創的な技術力・開発力、②空調・熱源設備の施工業者として蓄積してきたノウハウや実績、③長年にわたり培ってきた事業会社などの顧客や高い施工能力を有する協力会社との信頼関係、および④顧客重視・現場重視の企業文化および健全な財務体質を継続的に維持することによる優良な顧客の開拓・維持などにあります。
当社は、株式の大量買付であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付の中には、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。そして、当社株式の大量買付を行う者が上記の当社の企業価値の源泉を理解し、中長期的に確保し、向上させられる者でない場合には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。
当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。
当社は、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを実現するために、平成26年2月、平成35年の創立100周年に向けた長期経営構想「GReeN PR!DE100」を策定し、「ビルライフサイクルをフルカバーするワンストップサービスシステムの構築」「既存グローバル市場の攻略深化と新市場への進出・展開」「熱・エネルギーに関わる新たな事業領域・ストックビジネスへの進出」「高砂ドメインの技術に派生する新規事業の開発、起業」を成長戦略としております。その第1ステップ「変革の基礎づくり」と位置づけた平成26年4月からの3か年中期経営計画「iNnovate on 2016」を開始し、「顧客最優先」「現場第一主義」の考えに基づき、「現場力の強化」「人財育成至上主義」「安定的な収益確保」を重点取組課題として、グループの総力を挙げて採算性重視の受注活動を推進するとともに重点分野への経営資源集中により、収益の拡大と持続的な成長を実現すべく事業構造改革を進めてまいりました。そして、当該3か年の成果を踏まえ、引き続き長期経営構想の実現に向かって、平成29年4月からの3か年を「成長に向けた変革の断行」とする新たな中期経営計画「iNnovate on 2019 just move on!」を策定いたしました。
コーポレート・ガバナンスにつきましては、取締役の人数適正化・任期短縮を行うとともに、経営の意思決定・監督機能と業務執行機能を明確にし、迅速かつ機動的な経営を行うため、執行役員制度を導入しております。当社は、業務執行部門である取締役および執行役員が機動的な業務執行を行うこと、また、監査役、会計監査人および内部監査室が相互に連携をとり、実効性のある監査を行うことにより経営の透明性を高めております。具体的には、取締役会の監督機能を強化すべく取締役9名のうち3名を、独立性を有する社外取締役とし、また、監査機能を強化すべく監査役5名のうち3名を、独立性を有する社外監査役としております。
平成27年4月1日以降、会社法および関連法務省令の改正ならびにコーポレートガバナンス・コードの適用等を踏まえ、経営体制の整備、強化に取り組んでおります。更なる迅速かつ機動的な経営を行うとともに経営監督機能を強化するため、金額的に軽微な一定程度の事項については経営会議に委任しております。併せて、企業集団を横断した内部統制システムの充実強化を目的に、内部統制委員会を設置しております。また、当社は、任意の委員会として指名報酬委員会を設置しておりますところ、客観性・透明性を高めるために委員の過半数となる3名が社外取締役で構成されており、当該委員会における審議を経て、取締役会の決議により取締役候補および監査役候補の指名、取締役の報酬等の決定、ならびに子会社の役員等の候補の指名を行うこととしております。また、取締役の報酬について、株主との認識等を合わせるべく、制度を変更しております。取締役および監査役は、弁護士等の社外専門家によるコーポレート・ガバナンスやコンプライアンス、国際事業に関する法的リスク等に関する研修、ならびに新任取締役候補および新任監査役候補は就任前に法令等に関する研修をそれぞれ受講するなど、研鑽に努めております。また、各取締役は自己評価を行うとともに、代表取締役は社外取締役および社外監査役で構成されるアドバイザリー会議において、直接当該自己評価内容に関する指摘、意見を受けた後、取締役会全体として実効性について分析および評価を行っております。さらに、代表取締役および取締役は、機関投資家および個人投資家を対象に、決算・中期経営計画や会社に関する説明会等を通じて株主との建設的な対話に努めております。このほか、株主の視点に立ち、株主総会における権利行使にかかる適切な環境整備に取り組んでおります。
当社は、引き続き、コーポレート・ガバナンスの強化を経営の重要課題の一つと捉え、実効的なコーポレート・ガバナンスの実践を通じて、持続的な成長および中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。
上記②に記載した企業価値向上のための取組みやコーポレート・ガバナンスの強化といった各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針の実現に資するものです。従って、これらの施策は、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項として次のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの売上高は、通常の営業形態として工事の完成時期が下半期に集中することにより、連結会計年度の下半期に売上高および利益が偏重するなど業績に季節的変動があります。
当社グループは鋼材等建設資材を調達しておりますが、資材価格が高騰し、これを請負金額に反映することが困難な場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが事業を展開する中国・東南アジア・中南米地域においては、予期しえない法的規制や変更、政治不安および市況・為替の変動等不測の事態が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があるなどカントリーリスクが存在しています。
工事施工段階での想定外の追加原価等により不採算工事が発生した場合には、工事損失引当金を計上することなどにより業績に影響を及ぼす可能性があります。
工事の安全衛生や品質管理には万全を期しておりますが、施工中の災害または事故等により、損害賠償、瑕疵担保責任等が発生する可能性があります。当社グループは不測の事態に備えて包括賠償責任保険に加入しておりますが、多額の損害賠償金が発生した場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。
施工済みの工事代金を受領する前に受注先が倒産した場合には、未受領の工事代金の全額回収が不可能となり、業績に影響を及ぼす可能性があります。また、施工中に協力会社が倒産した場合には工事の進捗に支障を来たすとともに、追加費用が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは不動産や有価証券等の資産を保有しておりますが、取引先を中心とした市場性ある株式は価格変動リスクを負っております。当連結会計年度末時点での市場価額との評価差額(税効果会計の適用前)は16,401百万円の含み益であり、今後の時価の動向次第でこれらの数値は変動します。また、大幅な時価の下落が生じた場合、減損が発生する可能性があります。
年金資産および信託の下落や運用利回りの悪化、割引率等数理計算上で設定される前提に変更があった場合には、退職給付費用および退職給付債務が発生し、業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社が事業を展開する地域において、地震等の大規模自然災害の発生に伴い、工事の中断や大幅な遅延等の事態が生じた場合、事業所において営業の継続に支障をきたす重大な損害が生じた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
建設業法、独占禁止法、労働安全衛生法等による法的規制を受けており、法的規制の改廃や新設、適用基準等の変更があった場合、また、当社グループはコンプライアンス態勢の充実に努めておりますが、法的規制による行政処分等を受けた場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
当連結会計年度の研究開発活動は、エネルギーミニマムでの最適環境の実現、生産効率向上のための環境制御技術の提供、高品質・省力化に貢献する施工技術の開発を基本方針に掲げ、脱CO2、省エネルギー、地球環境保全、事業継続、その他多様な顧客ニーズに応える技術と商品の創出に注力してまいりました。
具体的には、エネルギー最適利用のための要素技術とそれらの複合化、IoTやAIを駆使した高度な設備運用や監視技術、地球環境負荷の低減や製造環境の最適化技術の研究開発に取り組んでおります。
特に、脱CO2を推進する次世代型のエネルギーマネジメントシステム、研究施設等における作業者の安全確保に寄与する給排気制御・監視システム、低温廃熱を有効利用できる蓄熱システム、施工の信頼性を向上させる冷媒配管施工技術などの開発を推進いたしました。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は、902百万円でありました。
セグメントごとの主な成果は、次のとおりであります。
顧客建物や施設の設備運用を、ライフサイクルにわたって「見える化」、「運転支援」、「運用最適化」するクラウド型エネルギーマネジメントシステム(GDoc)の開発を行い、顧客施設での実証導入をさらに進めております。引き続き、熱源システム間の熱融通などの機能の高度化を行うなど展開範囲を拡大してまいります。
今後は、施設運用データの一括管理により、複数の建物のエネルギー消費量や熱源の運用評価、異常や劣化診断機能を強化するとともに、全体最適運用のためのシステム開発を重点化してまいります。
医薬・化学系メーカーや大学研究施設などで利用されるヒュームフード向けの高速VAV装置に大風量対応の角型モデルを追加するとともに、中小規模施設向けの簡易型高速VAV給排気制御・監視システム「i-Fume mini(アイ・ヒューム・ミニ)」を開発し、商品ラインナップの強化を図りました。引き続き、多様なニーズに対応するための商品群の充実を図ってまいります。
NEDO(国立研究開発法人 新エネルギー・産業技術総合開発機構)、石原産業株式会社、大塚セラミックス株式会社、森松工業株式会社と共同で特殊吸着材を用いた蓄熱システムを開発しました。本開発では、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)の技術を基に、吸着材の更なる高性能化と量産技術の確立を行うことで、今まで利用が難しかった100℃以下の低温廃熱を高密度に蓄熱し利用することが可能となりました。定置での廃熱利用に加え、日野自動車株式会社と共同開発した可搬コンパクト型蓄熱システムの利用により、オフラインでの熱輸送も可能となりました。今後、実証導入を経て商品化を行ってまいります。
局所窒素置換型銅管溶接工法として開発済みのNフリーブ工法の改良型として、エルブレイズ工法の開発を行いました。本工法は、溶接前配管内の窒素注入位置の変更により、施工の信頼性を高めた工法です。今後、全国の施工現場において導入を行ってまいります。
なお、当連結会計年度における研究開発費は、800百万円でありました。
既設の2管式ファンコイルユニットにおいて、冷房/暖房の自動運転を可能とした冷温水変換機の開発、および工場作業員用のドレンレススポットエアコンを開発し展開を行いました。
なお、当連結会計年度における研究開発費は、102百万円でありました。
(その他)
該当事項はありません。
文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている企業会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、決算日における資産・負債および収益・費用の数値に影響を与える見積りが行われている部分があります。貸倒引当金・退職給付引当金等の各種引当金、工事損失引当金の対象となる工事の完成引渡し時における損失および工事進行基準適用工事の予定利益率等に関する見積りならびに判断については、継続的に評価を行っております。
なお、見積りおよび判断・評価については、過去の実績や状況に応じて見直しを行っておりますが、不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
当連結会計年度末の資産合計は、前連結会計年度末に比べて10,348百万円増加し、234,716百万円となりました。これは、主に現金預金が増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の負債合計は、前連結会計年度末に比べて3,387百万円増加し、123,141百万円となりました。これは、主に未成工事受入金が増加したことによるものであります。
当連結会計年度末の純資産合計は、前連結会計年度末に比べて6,961百万円増加し、111,574百万円となりました。これは、主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上により利益剰余金が増加したことによるものであります。
「1 業績等の概要 (1) 業績」に記載のとおりであります。当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度を3.5%上回る260,204百万円となりました。用途別売上高の内訳は、設備工事事業のうち、一般設備は前連結会計年度を3.4%上回る162,818百万円、産業設備は前連結会計年度を2.7%上回る88,664百万円となりました。設備工事事業全体は前連結会計年度を3.1%上回る251,483百万円、構成比では売上高全体の96.6%を占めております。設備機器の製造・販売事業は前連結会計年度を17.6%上回る8,572百万円、構成比では3.3%となりました。また、その他は前連結会計年度を7.3%上回る148百万円、構成比では0.1%となりました。
利益面では、工事の進捗が順調に推移したことに伴い売上高が増加したことおよび採算性が改善したこと等により、売上総利益率が前連結会計年度を1.3ポイント上回る13.1%、営業利益は前連結会計年度を33.3%上回る12,383百万円、経常利益は前連結会計年度を26.7%上回る13,427百万円、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度を30.1%上回る13,581百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度を30.3%上回る8,665百万円となりました。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローの分析については、「1 業績等の概要 (2) キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。
なお、当社においては、運転資金の効率的な調達を行うため、総額30億円の貸出コミットメント契約を締結しております。
当社グループを取り巻く事業環境は、資機材や労務費の上昇、競争激化など厳しい経営環境が続くものと予想されるなか、当社グループは「顧客最優先」「現場第一主義」の考えに基づき、採算性重視の受注活動を推進するとともに重点分野への経営資源集中により、収益の拡大と持続的な成長を実現するべく事業構造改革を進めてまいります。