第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
  また、前事業年度に係る有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等は行われておりません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間におけるわが国経済は、全体として緩やかに回復する海外経済や国内の各種政策効果を背景に、企業収益は改善に足踏みが見られるものの高水準で推移するとともに雇用・所得環境は改善しました。また、設備投資は持ち直しの動きに慎重さが見られますが、国内景気は緩やかな回復基調を続けました。

建設業界および当社関連の空調業界におきましては、公共投資は弱含んだものの、民間設備投資は改善が見られ、全体としては比較的堅調に推移しました。

当社は、平成26年4月から開始した長期経営構想およびその第1ステップと位置づける当年度までの3か年中期経営計画に基づき、施策に取り組んでおります。グループの総力を挙げて採算性重視の受注活動および受注後における利益創造活動ならびにコスト低減に取り組んでまいりました結果、当第3四半期連結累計期間の業績は次のとおりとなりました。

受注高は、207,359百万円前年同四半期比+4.9%)となり、売上高は177,083百万円前年同四半期比+1.4%)となりました。

採算性の改善等もあり、営業利益は7,400百万円前年同四半期比+66.6%)、経常利益は8,101百万円前年同四半期比+44.4%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4,540百万円前年同四半期比+35.4%)となりました。

 

セグメントごとの業績は次のとおりであります。(セグメントごとの業績については、セグメント間の内部売上高等を含めて記載しております。)

(設備工事事業)

売上高は171,050百万円前年同四半期比+0.9%)、セグメント利益(営業利益)は7,057百万円前年同四半期比+60.9%)となりました。

(設備機器の製造・販売事業)

売上高は6,987百万円前年同四半期比+16.2%)、セグメント利益(営業利益)は329百万円前年同四半期比+497.2%)となりました。

(その他)

売上高は130百万円前年同四半期比+6.4%)、セグメント利益(営業利益)は43百万円前年同四半期比+378.6%)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当第3四半期連結会計期間末における「現金及び現金同等物」は、前連結会計年度末に比べて9,591百万円増加し、35,934百万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、15,504百万円の収入(前年同四半期は8,998百万円の支出)となりました。これは主に売上債権の減少などの収入が、仕入債務の減少などの支出を上回ったことによるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、1,289百万円の収入(前年同四半期は4,585百万円の支出)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、7,098百万円の支出(前年同四半期比△4,845百万円)となりました。これは主に短期借入金の純減および配当金の支払いによるものであります。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 ① 当面の対処すべき課題の内容等

前事業年度に係る有価証券報告書提出日以降、当第3四半期連結累計期間において、重要な変更または新たに発生した事項等はありません。

当社を取り巻く事業環境の今後の見通しにつきましては、アジア地域経済の先行きや英国のEU離脱問題等、海外経済の不確実性の高まりや、金融資本市場の変動の影響など不透明な要因はあるものの、国内景気は緩やかな回復基調を続けるものと思われます。

建設業界および当社関連の空調業界におきましては、公共投資は緩やかに減少するものの高めの水準を維持し、民間設備投資は改善傾向で推移することが見込まれる一方、労務需給のひっ迫等、工事利益の確保・改善に努力が必要な経営環境が続くものと思われます。

当社におきましては、東京オリンピック関連需要の本格化に向けた繁忙期および開催後を見据えるとともに、国際事業や環境ソリューション事業など中長期的な視点からの経営資源投入が重要課題となっております。

このような情勢のもと、当社は、引き続き、長期経営構想の実現に向かって、変革の基礎づくりと位置づけた3か年中期経営計画の最終年度として諸施策を完遂してまいります。また、平成29年4月からの3か年を、成長に向けた変革の断行期間とする新たな中期経営計画を策定し、平成28年11月10日に発表いたしました。詳細につきましては、同日付プレスリリース「高砂熱学グループ 新中期経営計画の策定について」をご参照ください。

なお、平成29年3月期の通期の連結・個別業績の見通しにつきましては、平成28年5月12日付決算短信において発表した予想数値を継続しております。

 

「CSR経営の推進」といたしまして、コーポレートガバナンス・コードに適切に対応するとともに、コンプライアンス・リスク管理の徹底や内部監査等の充実を図り、内部統制態勢およびガバナンス態勢についてグループを挙げて強化してまいります。また、環境ソリューションプロフェッショナル企業グループとして省エネルギー・省CO活動に取り組み、事業を通じて社会に貢献してまいります。「現場力の強化」では、計画性の高い現場運営や現場への優先的資源配分と商圏を見据えた適正な配員を行うとともに、CRM(カスタマー・リレーションシップ・マネジメント)を強化し、顧客の潜在ニーズに働きかけ、顧客の利益を創造するセールスエンジニアリングを展開してまいります。また、セールスエンジニアリングを通じて、当社が過去に手掛けた豊富な実績等により優位性を持つリニューアル工事の顕在化を推進してまいります。また、現場の施工管理技術および業務の高度化・効率化、ならびに品質・生産性の向上を実現するために、BIM(ビル・インフォメーション・モデリング)等、ITの活用を推進してまいります。「人財育成至上主義」により、競争力の源泉である専門性のある総合力の高い人財の計画的・体系的育成に取り組むとともに、テクニカルアカデミーを通じて、信頼される現場代理人を早期に育成してまいります。高砂技塾や高砂マイスター制度等を通じ、当社の品質を支える協力会社と連携を強化して、当社の施工技術を伝承してまいります。また、喫緊の課題として、女性の活躍推進や多様性の確保、人事制度の改革等、就労環境の整備・改善に取り組んでまいります。最大の課題である「稼ぐ力(収益力)」につきましては、組織を横断して現状を分析し、あらゆる運営方法を見直すとともに、収益性を一層重視した受注活動の徹底、効率的な施工計画の策定と実施を強化し、持続的成長を可能にする安定的な収益確保を実現してまいります。グループ経営につきましては、管理と支援といったマネジメントを強化し、重複事業の集約や、再編・統合、新規事業展開といった事業の見直しに加え、人事交流を推進するなど連携を強化して、グループバリューチェーン構築に取り組むとともにグループシナジーの極大化を目指し、グループ全体の最適化・効率化を推進してまいります。また、グローバル展開につきましては、中長期的な事業拡大の視野に立ち、国や地域に応じて事業展開と管理体制の整備・強化を行い、国内に設置した国際事業本部と現地との緊密な連携を通じて、収益管理およびコンプライアンス等のリスク管理を強化するとともに、事業基盤の安定化に取り組んでまいります。在インドの持分法適用関連会社であるIntegrated Cleanroom Technologies Private Limitedを活用し、日系企業の海外進出工事案件を自ら設計・施工するという当社従来の海外事業モデルに加えて、医薬を中心とした非日系企業への新たな国際事業展開モデルの構築に取り組んでまいります。現地における事業強化として、ナショナルスタッフの技術力強化、マネジメント人財の育成を進めるとともに、最適な現地パートナーとの協働を推進してまいります。新規事業につきましては、開発等に積極的に挑戦するとともに、各事業の特性を踏まえた事業モデルを構築し、展開してまいります。業務・資本提携先である、水環境をはじめとする環境・エネルギー関連の技術力・プラントエンジニアリング力を有する月島機械株式会社(コード番号:6332、東京証券取引所市場第一部)とともに、国内外におけるエネルギーの供給および有効利用に関する事業の拡大と新技術・新商品の共同開発の推進に注力してまいります。また、CRE(企業不動産)、BCP(事業継続計画)、森林づくりを通じた環境保全活動や公益事業等のCSR活動についても、積極的に取り組んでまいります。

当社は、CSRを経営の根幹に位置づけ、グループを挙げて法令遵守およびコーポレート・ガバナンス態勢の強化に取り組むとともにグループ戦略を実行し、事業の中長期的な成長および企業価値ひいては株主共同の利益の継続的かつ持続的な向上に努めてまいります。

 

 ② 株式会社の支配に関する基本方針

前事業年度に係る有価証券報告書提出日以降、当第3四半期連結累計期間において、重要な変更または新たに発生した事項等はありません。

 

(イ) 基本方針の内容の概要

当社は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを可能とする者である必要があると考えています。

当社は、創業以来、「最高の品質創り、特色ある技術開発、人材育成」という経営理念に基づき、一般空調、工場空調、地域冷暖房施設、原子力関連の空調設備、除湿設備など 「熱と空気に関するエンジニアリング」を中心とした建築設備工事業を営んでおり、これらについて、独自の技術によって安全かつ高品質なサービスを提供し続けることにより、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に努めてまいりました。

そして、当社の企業価値の源泉は、①高い技術力・開発力を持つ個々の社員と個々の社員の能力に基づく最先端かつ独創的な技術力・開発力、②空調・熱源設備の施工業者として蓄積してきたノウハウや実績、③長年にわたり培ってきた事業会社などの顧客や高い施工能力を有する協力会社との信頼関係、および④顧客重視・現場重視の企業文化および健全な財務体質を継続的に維持することによる優良な顧客の開拓・維持などにあります。

当社は、株式の大量買付であっても、当社の企業価値・株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、株式会社の支配権の移転を伴う買収提案についての判断は、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えております。しかしながら、株式の大量買付の中には、対象会社の企業価値・株主共同の利益に資さないものも少なくありません。そして、当社株式の大量買付を行う者が上記の当社の企業価値の源泉を理解し、中長期的に確保し、向上させられる者でない場合には、当社の企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。

当社は、このような当社の企業価値・株主共同の利益に資さない大量買付を行う者は、当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。

 

(ロ) 基本方針実現のための取組みの具体的な内容の概要

基本方針の実現に資する特別な取組みの概要

当社取締役会は、当社が企業価値ひいては株主共同の利益を継続的かつ持続的に確保、向上していくことを実現するために、平成23年4月に中期経営計画として、建築設備の企画から新築、アフターサービスを経てリニューアルまでのライフサイクルにわたり、ハードだけでなく各種サービスを提供するワンストップサービスと、空調だけでなく衛生、電気等の周辺設備工事も併せて提供するワンストップサービス、この「二つのワンストップサービス」を通じて差異化を図り、顧客設備の省エネルギー・CO削減に貢献する環境ソリューション事業を展開することを基本方針として定め、諸施策を実施してまいりました。また、平成26年2月には、平成35年の創立100周年に向けた長期経営構想「GReeN PR!DE 100」を策定し、「ビルライフサイクルをフルカバーするワンストップサービスシステムの構築」「既存グローバル市場の攻略深化と新市場への進出・展開」「熱・エネルギーに関わる新たな事業領域・ストックビジネスへの進出」「高砂ドメインの技術に派生する新規事業の開発、起業」を成長戦略としております。その第1ステップと位置づけた平成26年4月からの中期経営計画「iNnovate on 2016」を開始し、引き続き、「顧客最優先」「現場第一主義」の考えに基づき、「現場力の強化」「人財育成至上主義」「安定的な収益確保」を重点取組課題として、グループの総力を挙げて採算性重視の受注活動を推進するとともに重点分野への経営資源集中により、収益の拡大と持続的な成長を実現すべく事業構造改革を進めてまいります。また、平成29年4月からの3か年を、成長に向けた変革の断行期間とする新たな中期経営計画を策定し、平成28年11月10日に発表いたしました。

 

コーポレート・ガバナンスにつきましては、取締役の人数適正化・任期短縮を行うとともに、経営の意思決定・監督機能と業務執行機能を明確にし、迅速かつ機動的な経営を行うため、執行役員制度を導入しております。当社は、業務執行部門である取締役および執行役員が機動的な業務執行を行うこと、また、監査役、会計監査人および内部監査室が相互に連携をとり、実効性のある監査を行うことにより経営の透明性を高めております。具体的には、取締役会の監督機能を強化すべく、平成28年6月28日開催の第136回定時株主総会において、社外取締役を1名増員し、取締役12名のうち3名を独立性を有する社外取締役としております。また、監査機能を強化すべく、監査役5名のうち3名を独立性を有する社外監査役としております。

前連結会計年度におきましては、会社法および関連法務省令の改正ならびにコーポレートガバナンス・コードの適用等を踏まえ、経営体制の整備、強化に取り組みました。平成27年4月1日以降、更なる迅速かつ機動的な経営を行うとともに経営監督機能を強化するため、金額的に軽微な一定程度の事項については経営会議に委任いたしました。併せて、同年4月1日以降、企業集団を横断した内部統制システムの充実強化を目的に、内部統制委員会を設置いたしました。また、当社は、指名報酬委員会を設置しておりますところ、客観性・透明性を高めるために、過半数となる社外取締役3名を委員とする当該委員会における審議を経て、取締役会の決議により取締役候補および監査役候補の指名、取締役の報酬等の決定、ならびに子会社の役員等の候補の指名を行うこととしております。併せて、取締役の報酬について、株主との認識を合わせるべく、制度を変更いたしました。取締役および監査役は、弁護士等の社外専門家によるコーポレート・ガバナンス等に関する研修、ならびに新任取締役候補および新任監査役候補は就任前に法令等に関する研修をそれぞれ受講し、研鑽に努めました。また、各取締役は自己評価を行うとともに、取締役会全体として実効性について分析および評価を行い、代表取締役はアドバイザリー会議において、社外取締役および社外監査役から直接当該内容に関する指摘、意見をいただきました。さらに、代表取締役および取締役は、機関投資家および個人投資家を対象に、説明会等を通じて株主との建設的な対話に努めました。

当社は、引き続き、コーポレート・ガバナンスの強化を経営の重要課題の一つと捉え、実効的なコーポレート・ガバナンスの実践を通じて、持続的な成長および中長期的な企業価値の向上に取り組んでまいります。

 

(ハ) 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

上記(ロ)に記載した企業価値向上のための取組みやコーポレート・ガバナンスの強化といった各施策は、当社の企業価値・株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、まさに当社の基本方針の実現に資するものです。従って、これらの施策は、基本方針に沿い、当社の株主共同の利益に合致するものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループの研究開発活動は、顧客ニーズに対応するため、引き続き次世代型エネルギーマネジメントシステム、廃熱利用型の蓄熱技術、工場向け排気浄化技術など、省エネルギー・省COの推進と環境保全に寄与するための研究開発を推進しております。平成28年11月には技術研究所の社内公開を行い、事業部門参加者との活発な意見交換により研究開発の成功度を高める活動を行いました。また、平成28年12月には技術研究所報を発行しました。今回は発刊第30号を記念し「高砂熱学の研究開発の系譜」と題した特集号とし、当社の継続した技術力、研究開発力をアピールするものとしました。このほか、九州工業大学大学院情報工学研究院の梅田政信教授をお招きし、「創知・情報化の時代を生き抜くための知識処理技術とその応用」をテーマに、技術研究所技術講演会を開催いたしました。本テーマは、設計計算支援システム等による生産性向上の為の知識処理技術として注目されております。

なお、当第3四半期連結累計期間における当社グループが支出した研究開発費の総額は、578百万円であります。

 

(5) 受注の実績

当第3四半期連結累計期間における受注の状況は次のとおりであります。

セグメントの名称

前第3四半期連結累計期間

 (自 平成27年4月1日

  至 平成27年12月31日)

(百万円)

当第3四半期連結累計期間

 (自 平成28年4月1日 

  至 平成28年12月31日)

(百万円)

前年同四半期比
(%)

設備工事事業

192,214

201,405

4.8

設備機器の製造・販売事業

5,282

5,829

10.4

その他

114

124

8.2

合  計

197,611

207,359

4.9

(うち海外)

(14,752)

(31,976)

(116.7)

(うち保守・メンテナンス)

(14,504)

(15,687)

(8.2)